説明

半導体装置の製造方法

【課題】ビアの密度の変動による上部配線の厚さの変動を低減し、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することを目的としている。
【解決手段】埋め込みプラグ107を形成後、埋め込みプラグ107を成長させるか、もしくは、埋め込みプラグ107の表面に貼り付けプラグを形成することにより、ビアの密度が高い領域で発生している第2絶縁膜104の表面と埋め込みプラグ107の表面の段差が緩和もしくは解消され、反射防止膜108厚を一定とすることができるので、ビアの密度の変動により上部配線の厚さが変動する現象を低減することができ、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビア密度の異なる領域を有する半導体装置の製造方法における、ビア及び上部配線の形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の微細化に伴い、配線抵抗の低減が重要な課題となっている。配線抵抗を低減するために、比抵抗の低い銅を配線の材料として用いる方法が実用化されている。
銅を材料とする配線構造を製造する方法としては、(1)シングルダマシン法と(2)デュアルダマシン法の2つが提案されているが、後者の方が製造工数が少ないため広く受け入れられている。以下、デュアルダマシン法による半導体装置の製造方法を、図面を参照しながら説明する。
【0003】
図43〜50は、デュアルダマシン法による従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、それぞれの図において、(a)はビアの密度が低い領域、(b)はビアの密度が高い領域における工程断面図である。
【0004】
まず、図43に示すように、第1絶縁膜1の内部に下部配線2を形成する。
次に、図44に示すように、第1絶縁膜1および下部配線2の表面に保護膜3および第2絶縁膜4を順に堆積した後に、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、第2絶縁膜4の内部にビア5を形成する。
【0005】
次に、図45に示すように、第2絶縁膜4の表面に埋め込み用レジスト6を塗布する。これにより、ビア5の内部も埋め込み用レジスト6により埋め込まれる。
次に、図46に示すように、ドライエッチングにより、第2絶縁膜4の表面の埋め込み用レジスト6を除去する。これにより、埋め込み用レジスト6はビア5の内部にのみ残存するため、埋め込みプラグ7が形成される。
【0006】
次に、図47に示すように、第2絶縁膜4および埋め込みプラグ7の表面に反射防止膜8および加工用レジスト9を塗布する。
次に、図48に示すように、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、第2絶縁膜4の内部に配線溝10を形成する。
【0007】
次に、図49に示すように、アッシングにより、反射防止膜8および加工用レジスト9を除去した後、ドライエッチングにより、ビア5の底部に露出した埋め込みプラグ7および保護膜3を除去する。
【0008】
最後に、ビア5および配線溝10を金属膜で埋め込むことにより、図50に示すように、下部配線2、ビア5および上部配線11から成る、配線構造が形成される(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2000−188329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の技術による半導体装置の製造方法には、下記のような問題がある。
図45の(a)および(b)は、ビア5の密度が低い領域と高い領域で、埋め込み用レジスト6を塗布した後の状態を比較したものである。この図に示されているように、第2絶縁膜4の表面の埋め込み用レジスト6は、ビア5の密度が低い領域に比べて高い領域の方が薄くなる。これは、ビア5の密度が高い領域では、ビア5に埋め込まれる埋め込み用レジスト6の量が多くなり、第2絶縁膜4の表面に残存する埋め込み用レジスト6の量が減少するためである。
【0010】
この結果、図46(a)および(b)に示すように、ドライエッチングの後に形成される埋め込みプラグ7の高さに違いが生じる。すなわち、ビア5の密度が低い領域で、第2絶縁膜4の表面と埋め込みプラグ7の表面が同じ高さになるように設定すると、ビア5の密度が高い領域では、第2絶縁膜4の表面より埋め込みプラグ7の表面の方が低くなってしまう。
【0011】
この状態で、第2絶縁膜4および埋め込みプラグ7の表面に反射防止膜8を塗布すると、図47(a)および(b)に示すように、第2絶縁膜4表面の反射防止膜8は、ビア5の密度が低い領域に比べて高い領域の方が薄くなる。これは埋め込み用レジスト6を塗布する場合と同様の理由による。
【0012】
この後、図48(a)および(b)に示すように、反射防止膜8の表面に加工用レジスト9を塗布し、リソグラフィーおよびドライエッチングにより第2絶縁膜4の内部に配線溝10を形成するが、ビア5の密度が低い領域に比べて高い領域の方が配線溝10が深くなる。これは、それぞれの領域における反射防止膜8の膜厚の違いに由来する。
【0013】
この結果、図50(a)および(b)に示すように、上部配線11は、ビア5の密度が低い領域に比べて高い領域の方が厚くなる。
このような、ビア5の密度の変動により上部配線11の厚さが変動する現象は、設計上の特性と実際の半導体装置の特性との間に差異を生じさせ、半導体装置の歩留りや信頼性の低下を引き起こす。
【0014】
本発明は、上記の問題点を解決させるためのものであり、ビア5の密度の変動による上部配線11の厚さの変動を低減し、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を堆積する工程と、前記絶縁膜上の任意の位置に複数の凹部を形成する工程と、前記凹部の内部にプラグを形成する工程と、前記凹部の形成密度が最も高い領域にて前記プラグと前記絶縁膜の高さが同一になるように前記プラグを成長させる工程とを有することを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の半導体装置の製造方法は、半導体基板上に絶縁膜を堆積する工程と、前記絶縁膜上の任意の位置に複数の凹部を形成する工程と、前記凹部の内部にプラグを形成する工程と、前記凹部の形成密度が最も高い領域にて前記プラグ上に埋め込みプラグを形成して前記埋め込みプラグと前記絶縁膜の高さが同一になるようにする工程とを有することを特徴とする。
【0017】
請求項3記載の半導体装置の製造方法は、半導体装置の下部配線上方に形成される上部配線を形成するに際し、前記下部配線上に絶縁膜を堆積する工程と、前記絶縁膜上の任意の位置に複数のビアを形成する工程と、前記ビアの内部にプラグを形成する工程と、前記ビアの形成密度が最も高い領域にて前記プラグと前記絶縁膜の高さが同一になるように前記プラグを成長させる工程と、前記ビアおよび前記絶縁膜上に加工用膜を形成する工程と、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記加工膜を除去する工程と、前記配線溝に金属膜を埋め込む工程とを有し、前記加工用膜厚に及ぼす影響が大きくなる、前記ビアの形成密度が高い領域での前記プラグと前記絶縁膜との間の段差を緩和することを特徴とする。
【0018】
請求項4記載の半導体装置の製造方法は、請求項1または請求項3に記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグを成長させる工程において、前記凹部の形成密度が最も高い領域にて前記プラグと前記絶縁膜の高さが同一になるように前記プラグを成長させることを特徴とする。
【0019】
請求項5記載の半導体装置の製造方法は、半導体装置の下部配線上方に形成される上部配線を形成するに際し、前記下部配線上に絶縁膜を堆積する工程と、前記絶縁膜上の任意の位置に複数のビアを形成する工程と、前記ビアの内部にプラグを形成する工程と、前記ビアの形成密度が最も高い領域にて前記プラグ上に埋め込みプラグを形成して前記埋め込みプラグと前記絶縁膜の高さが同一になるようにする工程と、前記ビアおよび前記絶縁膜上に加工用膜を形成する工程と、前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、前記加工膜を除去する工程と、前記配線溝に金属膜を埋め込む工程とを有し、前記加工用膜厚に及ぼす影響が大きくなる、前記ビアの形成密度が高い領域での前記プラグと前記絶縁膜との間の段差を緩和することを特徴とする。
【0020】
請求項6記載の半導体装置の製造方法は、請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記埋め込みプラグを形成する工程において、前記凹部の形成密度が最も高い領域にて前記プラグ上に埋め込みプラグを形成して前記埋め込みプラグと前記絶縁膜の高さが同一になるようにすることを特徴とする。
【0021】
請求項7記載の半導体装置の製造方法は、請求項3または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記加工膜が反射防止膜および加工用レジストが積層されて成ることを特徴とする。
【0022】
請求項8記載の半導体装置の製造方法は、請求項3または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記加工膜が加工用レジストであることを特徴とする。
請求項9記載の半導体装置の製造方法は、請求項1または請求項3または請求項4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグの成長を、前記プラグを溶液に暴露して膨潤させることにより行うことを特徴とする。
【0023】
請求項10記載の半導体装置の製造方法は、請求項9記載の半導体装置の製造方法において、前記溶液として、フェノール、安息香酸ナトリウム、ベンゾトリアゾールのいずれかを含む溶液を用いることを特徴とする。
【0024】
請求項11記載の半導体装置の製造方法は、請求項1または請求項3または請求項4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグにあらかじめ発泡剤を添加し、前記プラグの成長を、前記プラグの内部に添加した発泡剤を分解することにより行うことを特徴とする。
【0025】
請求項12記載の半導体装置の製造方法は、請求項11記載の半導体装置の製造方法において、前記発泡剤として、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドのいずれかを使用することを特徴とする。
【0026】
請求項13記載の半導体装置の製造方法は、請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する際に、前記絶縁膜および前記プラグの表面に感光性レジストを塗布し、前記プラグに励起光を照射し、前記プラグから前記励起光によって誘起される蛍光により前記感光性レジストを感光させ、前記感光性レジストを現像することにより前記プラグの表面に選択的に前記感光性レジストを前記埋め込みプラグとして残存させることを特徴とする。
【0027】
請求項14記載の半導体装置の製造方法は、請求項13記載の半導体装置の製造方法において、前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光により励起される蛍光剤を含有することを特徴とする。
【0028】
請求項15記載の半導体装置の製造方法は、請求項13記載の半導体装置の製造方法において、前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光を放出する蛍光剤を含有することを特徴とする。
【0029】
請求項16記載の半導体装置の製造方法は、請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する際に、前記プラグに励起光を照射し、前記絶縁膜および前記プラグの表面に感光性レジストを塗布し、前記プラグから前記励起光によって誘起される燐光により前記感光性レジストを感光させ、前記感光性レジストを現像することにより前記プラグの表面に選択的に前記感光性レジストを前記埋め込みプラグとして残存させることを特徴とする。
【0030】
請求項17記載の半導体装置の製造方法は、請求項16記載の半導体装置の製造方法において、前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光により励起される燐光剤を含有することを特徴とする。
【0031】
請求項18記載の半導体装置の製造方法は、請求項16記載の半導体装置の製造方法において、前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光を放出する燐光剤を含有することを特徴とする。
【0032】
請求項19記載の半導体装置の製造方法は、請求項14または請求項15または請求項17または請求項18のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記蛍光剤または前記燐光剤が、共役二重結合、不飽和ケトン、ベンゼン環の分子骨格に、メチル基またはアミノ基の官能基が付加されて成ることを特徴とする。
【0033】
請求項20記載の半導体装置の製造方法は、請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグを加熱処理により化学物質を発生する材料により形成しておき、前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する際に、前記絶縁膜および前記プラグの表面に反応性レジストを塗布し、前記プラグを加熱し、前記プラグから発生する前記化学物質により前記反応性レジストを変質させ、前記反応性レジストを現像することにより前記プラグの表面に選択的に前記反応性レジストを前記埋め込みプラグとして残存させることを特徴とする。
【0034】
請求項21記載の半導体装置の製造方法は、請求項20記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグから放出される前記化学物質が酸であり、前記反応性レジストが前記酸により架橋反応を起こして変質することを特徴とする。
【0035】
請求項22記載の半導体装置の製造方法は、請求項1〜21のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記絶縁膜から突き出た前記プラグを除去する工程を備えることを特徴とする。
【0036】
請求項23記載の半導体装置の製造方法は、請求項22記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグの除去をCMPにより行うことを特徴とする。
請求項24記載の半導体装置の製造方法は、請求項1〜23のいずれかに記載の半導体装置の製造方法において、前記プラグの材料がレジストであることを特徴とする。
【0037】
以上のように、ビアの密度の変動による上部配線の厚さの変動を低減することにより、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明による半導体装置の製造方法は、埋め込みプラグを形成後、埋め込みプラグを成長させるか、もしくは、埋め込みプラグの表面に貼り付けプラグを形成することにより、ビアの密度が高い領域で発生している第2絶縁膜の表面と埋め込みプラグの表面の段差が緩和もしくは解消され、反射防止膜厚を一定とすることができるので、ビアの密度の変動により上部配線の厚さが変動する現象を低減することができ、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明は、絶縁膜に形成された凹部の形成密度に係わらず、その上層に形成される膜の膜厚を一定化する技術である。まず、例えば、半導体装置の形成において、基板上に絶縁膜を堆積する。次に、絶縁膜の任意の箇所に複数の凹部を形成する。次に、形成された凹部を含む絶縁膜上にレジスト等のプラグ材料を堆積し、凹部上以外のプラグ材料を除去して凹部内にプラグを形成する。この際、形成された凹部の密度により、密度の高い領域の凹部内のプラグは絶縁膜表面より低くなる。次に、最も密度の高い領域の凹部内のプラグが絶縁膜表面と同一の高さになるように、プラグを成長させる、または、プラグ上に埋め込みプラグを形成する。これにより、凹部内のプラグが絶縁膜表面と同一またはそれ以上の高さになるため、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することができる。
【0040】
以下、本発明による半導体装置の製造方法について、絶縁膜に形成されるビアと上部配線の形成工程を例として、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施例)
図1〜9は、本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、それぞれの図において、(a)はビアの密度が低い領域、(b)はビアの密度が高い領域における工程断面図である。
【0041】
まず、図1に示すように、第1絶縁膜101の内部に下部配線102を形成する。
次に、図2に示すように、第1絶縁膜101および下部配線102の表面に保護膜103および第2絶縁膜104を順に堆積した後に、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、第2絶縁膜104の内部にビア105を形成する。
【0042】
次に、図3に示すように、第2絶縁膜104の表面に埋め込み用レジスト106を塗布する。これにより、ビア105の内部も埋め込み用レジスト106により埋め込まれる。
次に、図4に示すように、ドライエッチングにより、第2絶縁膜104の表面の埋め込み用レジスト106を除去する。これにより、埋め込み用レジスト106はビア105の内部にのみ残存するため、埋め込みプラグ107が形成される。ここまでは、従来の技術と同様である。
【0043】
次に、図5に示すように、埋め込みプラグ107を成長させ、ビア105の密度が高い領域で発生している第2絶縁膜104の表面と埋め込みプラグ107の表面の段差を、ビア密度が最も高い領域でも段差がなくなる程度に緩和もしくは解消する。ここが本発明の特徴的工程である。このとき、埋め込みプラグ107の成長の程度は、わずかであっても第2絶縁膜104の表面と埋め込みプラグ107の表面との段差が緩和されれば本発明の効果を奏する。この段差を緩和すればするほど本発明の効果が大きくなるものであり、すべての埋め込みプラグ107の表面が第2絶縁膜104の表面とほぼ同じかわずかに高くなるまで成長させることが好ましい。ちなみに、埋め込みプラグ107は密度が高いほど、高さは低くなっているため、すべての埋め込みプラグ107の表面を第2絶縁膜104の表面とほぼ同じ高さかわずかに高くするには、最も密度が高い領域の埋め込みプラグ107の表面が第2絶縁膜104の表面とほぼ同じ高さになっていればよいことになる。
【0044】
また、このときの埋め込みプラグの密度とは、単位面積あたりのプラグの占める面積の割合である。密度の高さは、異なる2箇所について比較した相対的なものでよい。ここで言う単位面積とは、例えば5um×5umといった任意に設定した面積でよく、異なる2箇所とは、任意の2箇所を選択すればよい。
【0045】
他には、チップ全体の面積に対するプラグ全部の面積の割合を基準密度とし、この基準密度よりも高いか低いかで密度を判断しても良い。
具体例としては、基準密度が5%の一つのチップ内にプラグの密度が1%以下となる領域と10%以上となる領域とが共存するような場合には、この課題が特に顕著に発生する。
【0046】
次に、図6に示すように、第2絶縁膜104および埋め込みプラグ107の表面に反射防止膜108および加工用レジスト109等の加工用膜を塗布する。従来の技術の場合と異なり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、ほぼ一定となる。これは、ビア105の密度が高い領域において、反射防止膜108がビア105に埋め込まれるために第2絶縁膜104の表面の反射防止膜108が薄くなる現象を防止できるためである(図6(b))。また、ビア105の密度が低い領域において、埋め込みプラグ107が成長する分だけ埋め込みプラグ107が第2絶縁膜104からはみ出ることになるが、密度が低いため、反射防止膜108の厚みにさほど影響しない。
【0047】
次に、図7に示すように、リソグラフィーおよびドライエッチングにより、第2絶縁膜104の内部に配線溝110を形成する。従来の技術と異なり、反射防止膜108の厚さはビア105の密度に係わりなくほぼ一定であるので、配線溝110の深さもビア105の密度に係わりなくほぼ一定となる。
【0048】
次に、図8に示すように、アッシングにより、反射防止膜108および加工用レジスト109を除去した後、ドライエッチングにより、ビア105の底部に露出した埋め込みプラグ107および保護膜103を除去する。
【0049】
最後に、ビア105および配線溝110を金属膜で埋め込むことにより、図9に示すように、下部配線102、ビア105および上部配線111から成る配線構造が形成される。
【0050】
従来の技術と異なり、埋め込みプラグ107を成長させてビア105の密度が高い領域においても第2絶縁膜104と埋め込みプラグ107の高さが同一となり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、ほぼ一定となるため、配線溝110の深さもビア105の密度に係わりなくほぼ一定となり、上部配線111の深さは、ビア105の密度に係わりなくほぼ一定となる。
【0051】
ここで、埋め込みプラグ107を成長させる方法について説明する。発明者は、埋め込みプラグ107を成長させる方法として、2つの方法を開発した。第1の方法は、埋め込みプラグ107を溶液に暴露して膨潤させる方法である。溶液中の物質に求められる特性としては、
(1)レジストへの親和性が高い
一般的に、レジストは疎水基を主成分として構成されているので、レジストの内部へ高速で拡散させるという観点から、この物質は疎水基を有することが好ましい。
【0052】
(2)水への親和性が高い:親水基を有する
取り扱いの容易性という観点から、溶媒としては水を用いることが好ましい。この場合、レジストの内部に拡散させる物質は、水に溶解する必要があるので、親水基を有することが好ましい。
【0053】
(3)レジスト内部に浸透可能:分子のサイズがレジストの格子間隔より小さい
レジストの格子間隔より大きいサイズの分子は、レジスト内部に拡散することはできない。したがって、レジストの内部に拡散させる物質の分子のサイズは、レジストの格子間隔より小さい必要がある。
の3点が挙げられ、フェノール、安息香酸ナトリウム、ベンゾトリアゾールなどが使用可能である。
【0054】
第2の方法は、埋め込みプラグ107を形成した後に、あらかじめ埋め込み用レジスト106に添加しておいた発泡剤を分解してガスを発生させる方法である。発泡剤としては、半導体装置の動作への悪影響を防止するために金属を含有しない物質が好ましく、アゾジカルボンアミド(ADCA)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド(OBSH)などが使用可能である。ここで、ADCAはH2NOCN=NCONH2なる構造の物質であり、140〜210℃の温度で分解・発泡する。DPTはC5H10N62なる組成の物質であり、120〜210℃の温度で分解・発泡する。OBSHはC12H14N4O5S2なる組成の物質であり、120〜160℃の温度で分解・発泡する。
(第2の実施例)
図10〜21は、本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、それぞれの図において、(a)はビアの密度が低い領域、(b)はビアの密度が高い領域における工程断面図である。
【0055】
まず、図10〜11に示すように、第2絶縁膜104の内部にビア105を形成する。これらの工程は、第1の実施例と同様である。
次に、図12に示すように、第2絶縁膜104の表面に、蛍光剤を添加した感光性の埋め込み用レジスト112を塗布する。これにより、ビア105の内部も埋め込み用レジスト112により埋め込まれる。なお、埋め込み用レジスト112に添加する蛍光剤としては、後述のように様々なものが使用可能であるが、ここでは、波長193nmの紫外光を吸収して波長248nmの紫外光を放射する蛍光剤を使用する形態について説明する。
【0056】
次に、図13に示すように、ドライエッチングにより、第2絶縁膜104の表面の埋め込み用レジスト112を除去する。これにより、埋め込み用レジスト112はビア105の内部にのみ残存するため、埋め込みプラグ113が形成される。
【0057】
次に、図14に示すように、第2絶縁膜104および埋め込みプラグ113の表面に、貼り付け用レジスト114を塗布する。貼り付け用レジスト114には、波長193nmの紫外光に対しては透過性を有するが、波長248nmの紫外光には感光するネガレジストを使用する。
【0058】
次に、図15に示すように、貼り付け用レジスト114の表面に波長193nmの紫外光(図ではhυ1で示す)を照射する。波長193nmの紫外光は貼り付け用レジスト114を透過して、埋め込みプラグ113に到達する。
【0059】
すると、図16に示すように、埋め込みプラグ113に含まれている蛍光剤が波長193nmの紫外光を吸収し、波長248nmの紫外光(図ではhυ2で示す)を放射する。この波長248nmの紫外光の作用により、貼り付け用レジスト114のうち、埋め込みプラグ113に接した部分に感光領域115が形成される。このとき、ビア105の密度が高い領域において、第2絶縁膜104の表面と、感光領域115の表面の高さがほぼ等しくなるように、波長193nmの紫外光の強度や照射時間などを調整する。
【0060】
次に、図17に示すように、貼り付け用レジスト114を現像すると、感光領域115の部分のみが残存して、貼り付けプラグ116が形成される。
次に、図18に示すように、第2絶縁膜104および貼り付けプラグ116の表面に反射防止膜108および加工用レジスト109等の加工用膜を塗布する。従来の技術の場合と異なり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、ほぼ一定となる。これは、ビア105の密度が高い領域において、反射防止膜108がビア105に埋め込まれるために起こる第2絶縁膜104の表面の反射防止膜108が薄くなる現象を防止できるためである。
【0061】
以降、図19〜21に示すように、第1の実施例と同様の方法で、上部配線111を形成する。
従来の技術と異なり、貼り付けプラグ116を形成することによりビア105の密度が高い領域においても第2絶縁膜104と貼り付けプラグ116の高さが同一となり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、ほぼ一定となるため、配線溝110の深さもビア105の密度に係わりなくほぼ一定となり、上部配線111の深さは、ビア105の密度に係わりなくほぼ一定となる。
【0062】
ここで、埋め込み用レジスト112に添加する蛍光剤について説明する。この蛍光剤に関しては、様々なものが使用可能であるが、157nm・193nm・248nm・365nm・436nmのいずれかを吸収もしくは放射する蛍光剤を用いることが好ましい。これは、これらの波長の光を使用するリソグラフィー技術が存在しているため、励起用光源やレジストなどの入手・活用が容易であるためである。
【0063】
なお、以上の実施例では、蛍光剤を含む埋め込みプラグ113の表面に貼り付け用レジスト114を塗布した後、励起用の紫外光を貼り付け用レジスト114を通して照射しているが、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、燐光剤を含む埋め込みプラグを形成し、励起用の紫外光を照射した後、加工用レジストを塗布し、埋め込みプラグから放射される燐光により加工用レジストの一部を感光させる方法も考えられる。この場合も、蛍光剤の場合と同様の理由から、157nm・193nm・248nm・365nm・436nmのいずれかを吸収もしくは放射する燐光剤を用いることが好ましい。
【0064】
これらの蛍光剤や燐光剤は、共役二重結合、不飽和ケトン、ベンゼン環などの分子骨格に、メチル基やアミノ基などの適当な官能基を付加することにより設計可能である。
(第3の実施例)
図22〜32は、本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、それぞれの図において、(a)はビアの密度が低い領域、(b)はビアの密度が高い領域における工程断面図である。
【0065】
まず、図22〜図23に示すように、第2絶縁膜104の内部にビア105を形成する。これらの工程は、第1の実施例と同様である。
次に、図24に示すように、第2絶縁膜104の表面に加熱処理により酸等の化学物質を発生する埋め込み用レジスト117を塗布する。これにより、ビア105の内部も埋め込み用レジスト117により埋め込まれる。
【0066】
次に、図25に示すように、ドライエッチングにより、第2絶縁膜104の表面の埋め込み用レジスト117を除去する。これにより、埋め込み用レジスト117はビア105の内部にのみ残存するため、埋め込みプラグ118が形成される。
【0067】
次に、図26に示すように、第2絶縁膜104および埋め込みプラグ118の表面に、反応性の貼り付け用レジスト119を塗布する。貼り付け用レジスト119には、酸の存在により可溶する材料を主成分とし、埋め込み用レジスト117を溶解しない溶剤に溶解されたものを使用する。
【0068】
次に、図27に示すように、半導体基板を加熱すと、埋め込みプラグ118の内部で酸が発生し、これが、貼り付け用レジスト119に拡散する。この酸の作用により、貼り付け用レジスト119のうち、埋め込みプラグ118に接した部分に架橋領域120が形成される。このとき、ビア105の密度が高い領域において、第2絶縁膜104の表面と、架橋領域120の表面の高さがほぼ等しくなるように、半導体基板の加熱温度や加熱時間などを調整する。
【0069】
次に、図28に示すように、貼り付け用レジスト119を現像すると、架橋領域120の部分のみが残存して、貼り付けプラグ121が形成される。
次に、図29に示すように、第2絶縁膜104および貼り付けプラグ121表面に反射防止膜108および加工用レジスト109等の加工用膜を塗布する。
【0070】
従来の技術の場合と異なり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、ほぼ一定となる。これは、ビア105の密度が高い領域において、反射防止膜108がビア105に埋め込まれるために第2絶縁膜104の表面の反射防止膜108が薄くなる現象を防止できるためである。
【0071】
以降、図30〜32に示すように、第1の実施例と同様の方法で、配線溝110および上部配線111を形成する。
従来の技術と異なり、貼り付けプラグ121を形成することによりビア105の密度が高い領域においても第2絶縁膜104と貼り付けプラグ121の高さが同一となり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、上部配線111の深さはほぼ一定となる。
【0072】
以上の説明では酸を発生するレジスト用いたが、貼り付け用レジストに架橋領域を形成するような化学物質を発生するレジストを用いても同様の効果を奏することができる。
(第4の実施例)
これまで説明してきた実施例では、ビア105の密度が高い領域においては、第2絶縁膜104の表面と埋め込みプラグ107(113,121)の表面の段差が緩和もしくは解消される反面、ビア105の密度が低い領域では、埋め込みプラグ107の表面が、第2絶縁膜104の表面より高くなってしまう。ビア105の密度が低い領域では、埋め込みプラグ107の表面の高さは反射防止膜108の厚さに大きな影響を与えないので、通常、この現象は問題とはならない。ただし、特別に高速に動作する半導体装置を製造する場合、埋め込みプラグ107(113,121)の突き出しにより反射防止膜108が厚くなる結果、上部配線111が薄くなる現象が問題になる可能性がある。そこで、本発明の第4の実施例として、この問題を解決するための半導体装置の製造方法を説明する。
【0073】
図33〜42は、本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図であり、それぞれの図において、(a)はビアの密度が低い領域、(b)はビアの密度が高い領域における工程断面図である。
【0074】
まず、図33〜図37に示すように、第2絶縁膜104の内部に埋め込みプラグ107を形成した後、埋め込みプラグ107を成長させ、ビア105の密度が高い領域で発生している第2絶縁膜104の表面と埋め込みプラグ107の表面の段差を緩和もしくは解消する。これらの工程は、第1の実施例と同様である。
【0075】
次に、図38に示すように、ビア105の密度が低い領域で発生している埋め込みプラグ107の突き出しを除去する。
以降、図39〜42に示すように、第1の実施例と同様の方法で、上部配線111を形成する。このような方法で半導体装置を製造すると、ビア105の密度に関わらず、反射防止膜108の厚さが一定となるため、上部配線111の深さの変動を完全に抑制することができる。
【0076】
ここで、埋め込みプラグ107の突き出しを除去する方法について説明する。埋め込みプラグ107の除去にはCMPが有効である。この際、埋め込みプラグ107の研磨速度が、第2絶縁膜104の研磨速度より大きくなるように条件を設定することにより、第2絶縁膜104の膜厚の現象を抑制しつつ、効果的に埋め込みプラグ107の突き出しを除去することが可能となる。
【0077】
なお、本実施例では、実施例1に対して改良を加えた形態を取り上げているが、実施例2〜3に対しても、ビア105の密度が低い領域で発生している埋め込みプラグ(113,121)の突き出しを除去することにより、同様の効果を奏することが可能である。
【0078】
以上のように、貼り付けプラグ107(113,121)を形成すると共に、ビア105の密度が低い領域で発生している埋め込みプラグ107(113,121)の突き出しを除去することによりビア105の密度が高い領域においても第2絶縁膜104と貼り付けプラグ107(113,121)の高さが同一となり、反射防止膜108の厚さは、ビア105の密度に係わりなく、上部配線111の深さはほぼ一定となる。
【0079】
以上、本発明の4つの実施例について説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。例えば、以上の実施例では、ビアに埋め込む材料としてレジストを使用しているが、他の材料を使用することも可能である。そのような材料の例としては、カーボンポリマーやシリコン酸化膜が挙げられる。また、以上の実施例では、配線溝よりビアを先に形成してビアの中にプラグを形成する場合を取り上げているが、反対に、ビアより配線溝を先に形成して配線溝の中にプラグを形成する形態も考えられる。
【0080】
また、これまでの説明では、いずれも、加工用レジストの下に反射防止膜を塗布しているが、リソグラフィーの方法によっては、反射防止膜の塗布が不要な場合もある。この場合、ビアの密度の変動によって加工用レジストの膜厚が変動し、その結果、配線溝の幅のばらつきが大きくなる現象が問題となる。このような現象に対しても、本発明により提供される埋め込みプラグの成長や貼り付けプラグの形成により、効果的に抑制することができる。
【0081】
さらに、これまでの説明では、いずれも、配線とビアからなる配線構造の形成を取り上げているが、本発明はこの形態に限定されるものではなく、凹部に埋め込みプラグを形成する半導体装置の製造方法であれば、全て同様に適用可能である。
【0082】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な形態に変形して適用可能である。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、ビアの密度の変動による上部配線の厚さの変動を低減することにより、歩留りや信頼性の高い半導体装置を提供することができ、ビア密度の異なる領域を有する半導体装置の製造方法等に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図2】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図3】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図4】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図5】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図6】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図7】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図8】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図9】本発明の第1の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図10】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図11】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図12】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図13】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図14】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図15】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図16】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図17】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図18】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図19】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図20】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図21】本発明の第2の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図22】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図23】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図24】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図25】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図26】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図27】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図28】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図29】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図30】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図31】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図32】本発明の第3の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図33】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図34】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図35】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図36】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図37】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図38】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図39】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図40】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図41】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図42】本発明の第4の実施例による半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図43】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図44】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図45】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図46】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図47】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図48】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図49】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【図50】従来の半導体装置の製造方法を示す工程断面図
【符号の説明】
【0085】
1 第1絶縁膜
2 下部配線
3 保護膜
4 第2絶縁膜
5 ビア
6 埋め込み用レジスト
7 埋め込みプラグ
8 反射防止膜
9 加工用レジスト
10 配線溝
11 上部配線
101 第1絶縁膜
102 下部配線
103 保護膜
104 第2絶縁膜
105 ビア
106 埋め込み用レジスト
107 埋め込みプラグ
108 反射防止膜
109 加工用レジスト
110 配線溝
111 上部配線
112 埋め込み用レジスト
113 埋め込みプラグ
114 貼り付け用レジスト
115 感光領域
116 貼り付けプラグ
117 埋め込み用レジスト
118 埋め込みプラグ
119 貼り付け用レジスト
120 架橋領域
121 貼り付けプラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
前記絶縁膜上の任意の位置に複数の凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部にプラグを形成する工程と、
前記プラグを成長させる工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
半導体基板上に絶縁膜を堆積する工程と、
前記絶縁膜上の任意の位置に複数の凹部を形成する工程と、
前記凹部の内部にプラグを形成する工程と、
前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する工程と
を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
半導体装置の下部配線上方に形成される上部配線を形成するに際し、
前記下部配線上に絶縁膜を堆積する工程と、
前記絶縁膜上の任意の位置に複数のビアを形成する工程と、
前記ビアの内部にプラグを形成する工程と、
前記プラグを成長させる工程と、
前記ビアおよび前記絶縁膜上に加工用膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
前記加工膜を除去する工程と、
前記配線溝に金属膜を埋め込む工程と
を有し、前記加工用膜厚に及ぼす影響が大きくなる、前記ビアの形成密度が高い領域での前記プラグと前記絶縁膜との間の段差を緩和することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記プラグを成長させる工程において、
前記凹部の形成密度が最も高い領域にて前記プラグと前記絶縁膜の高さが同一になるように前記プラグを成長させることを特徴とする請求項1または請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
半導体装置の下部配線上方に形成される上部配線を形成するに際し、
前記下部配線上に絶縁膜を堆積する工程と、
前記絶縁膜上の任意の位置に複数のビアを形成する工程と、
前記ビアの内部にプラグを形成する工程と、
前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する工程と、
前記ビアおよび前記絶縁膜上に加工用膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に配線溝を形成する工程と、
前記加工膜を除去する工程と、
前記配線溝に金属膜を埋め込む工程と
を有し、前記加工用膜厚に及ぼす影響が大きくなる、前記ビアの形成密度が高い領域での前記プラグと前記絶縁膜との間の段差を緩和することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記埋め込みプラグを形成する工程において、
前記凹部の形成密度が最も高い領域にて前記プラグ上に埋め込みプラグを形成して前記埋め込みプラグと前記絶縁膜の高さが同一になるようにすることを特徴とする請求項2または請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記加工膜が反射防止膜および加工用レジストが積層されて成ることを特徴とする請求項3または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記加工膜が加工用レジストであることを特徴とする請求項3または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記プラグの成長を、前記プラグを溶液に暴露して膨潤させることにより行うことを特徴とする請求項1または請求項3または請求項4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記溶液として、フェノール、安息香酸ナトリウム、ベンゾトリアゾールのいずれかを含む溶液を用いることを特徴とする請求項9記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記プラグにあらかじめ発泡剤を添加し、前記プラグの成長を、前記プラグの内部に添加した発泡剤を分解することにより行うことを特徴とする請求項1または請求項3または請求項4のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記発泡剤として、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジドのいずれかを使用することを特徴とする請求項11記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する際に、
前記絶縁膜および前記プラグの表面に感光性レジストを塗布し、
前記プラグに励起光を照射し、
前記プラグから前記励起光によって誘起される蛍光により前記感光性レジストを感光させ、
前記感光性レジストを現像することにより前記プラグの表面に選択的に前記感光性レジストを前記埋め込みプラグとして残存させ
ることを特徴とする請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光により励起される蛍光剤を含有することを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
【請求項15】
前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光を放出する蛍光剤を含有することを特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
【請求項16】
前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する際に、
前記プラグに励起光を照射し、
前記絶縁膜および前記プラグの表面に感光性レジストを塗布し、
前記プラグから前記励起光によって誘起される燐光により前記感光性レジストを感光させ、
前記感光性レジストを現像することにより前記プラグの表面に選択的に前記感光性レジストを前記埋め込みプラグとして残存させ
ることを特徴とする請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項17】
前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光により励起される燐光剤を含有することを特徴とする請求項16記載の半導体装置の製造方法。
【請求項18】
前記感光性レジストが、157nm、193nm、248nm、365nm、436nmのいずれかの波長の光を放出する燐光剤を含有することを特徴とする請求項16記載の半導体装置の製造方法。
【請求項19】
前記蛍光剤または前記燐光剤が、共役二重結合、不飽和ケトン、ベンゼン環の分子骨格に、メチル基またはアミノ基の官能基が付加されて成ることを特徴とする請求項14または請求項15または請求項17または請求項18のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項20】
前記プラグを加熱処理により化学物質を発生する材料により形成しておき、
前記プラグ上に埋め込みプラグを形成する際に、
前記絶縁膜および前記プラグの表面に反応性レジストを塗布し、
前記プラグを加熱し、
前記プラグから発生する前記化学物質により前記反応性レジストを変質させ、
前記反応性レジストを現像することにより前記プラグの表面に選択的に前記反応性レジストを前記埋め込みプラグとして残存させ
ることを特徴とする請求項2または請求項5のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項21】
前記プラグから放出される前記化学物質が酸であり、前記反応性レジストが前記酸により架橋反応を起こして変質することを特徴とする請求項20記載の半導体装置の製造方法。
【請求項22】
前記絶縁膜から突き出た前記プラグを除去する工程を備えることを特徴とする請求項1〜21のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項23】
前記プラグの除去をCMPにより行うことを特徴とする請求項22記載の半導体装置の製造方法。
【請求項24】
前記プラグの材料がレジストであることを特徴とする請求項1〜23のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【公開番号】特開2008−16574(P2008−16574A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−185021(P2006−185021)
【出願日】平成18年7月5日(2006.7.5)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】