説明

半導体集積回路装置

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は、半導体集積回路装置に関し、特に、高集積化を必要とする半導体集積回路装置に適用して有効な技術に関するものである。
〔従来の技術〕
DRAM(ynamic andom ccess emory)のメモリセルは、メモリセル選択用のMISFETとその一方の半導体領域に直列に接続された情報蓄積用容量素子とで構成されている。前記メモリセル選択用のMISFETのゲート電極は、ワード線に接続され、このワード線によって制御されている。ゲート電極及びワード線は、第1層目ゲート電極材料例えば抵抗値を低減する不純物が導入された多結晶珪素膜で構成されている。メモリセル選択用のMISFETの他方の半導体領域はデータ線に接続されている。
前記メモリセル以外つまりメモリセルアレイ以外の周辺回路としては、クロック系回路、デコーダ回路、ブートストラップ回路等が配置されている。これらの周辺回路は、MISFET、抵抗素子、容量素子等の半導体素子を主体として構成されている。
例えば、前記抵抗素子は、▲■▼や▲■▼等のクロック系回路の遅延回路を構成している。この抵抗素子は、前記メモリセル選択用のMISFETのゲート電極及びワード線と同一導電層例えば抵抗値を低減する不純物が導入された多結晶珪素膜で構成されている。
前記容量素子は、例えばワードブートストラップ回路の昇圧容量素子を構成している。この昇圧容量素子はMOS容量で構成されている。下層の電極は、半導体基板の主面部に形成された半導体領域(例えばn型)で構成される。誘電体膜は、前記半導体基板の主面に形成された絶縁膜(例えば酸化珪素膜)で構成される。上層の電極は、前記メモリセルのMISFETのゲート電極及びワード線と同一導電層で構成されている。
なお、DRAMについては、例えば、日経マグロウヒル社,別冊No.1「日経マイクロデバイス」,1987年5月号,第165頁乃至第174頁に記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者は、4[Mbit]の大容量を有するDRAMの開発に先立ち、次の問題点が生じることを見出した。
前記DRAMの周辺回路を構成する半導体素子のうち、抵抗素子や容量素子の占有面積は非常に大きい。しかも、これらの抵抗素子や容量素子は第1層目ゲート電極材料で形成されるので、この第1層目ゲート電極材料で構成される素子以外の領域に必然的に構成される。このため、DRAMの集積度を向上することができない。
本発明の目的は、半導体集積回路装置の集積度を向上することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、抵抗素子や容量素子の占有面積を縮小し、前記目的を達成することが可能な技術を提供することにある。
本発明の他の目的は、前記目的を達成すると共に、製造工程を低減することが可能な技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかになるであろう。
〔問題点を解決するための手段〕
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
DRAMを有する半導体集積回路装置において、メモリセルのメモリセル選択用MISFETのゲート電極と同一導電層で前記メモリセル以外の周辺回路の第1半導体素子を構成し、メモリセルのスタックド構造の情報蓄積用容量素子の下層の電極層又は及び上層の電極層と同一導電層で前記周辺回路の第1半導体素子の上部に第2半導体素子を設ける。
〔作 用〕
上述した手段によれば、前記第1半導体素子の占有面積を利用して第2半導体素子の占有面積を縮小することができるので、半導体集積回路装置の集積度を向上することができる。
また、DRAMにおいては、スタックド構造の情報蓄積用容量素子の電極層と同一導電層で第2半導体素子を形成することができるので、前記と同様に半導体集積回路装置の集積度を向上することができると共に、半導体集積回路装置の製造工程を低減することができる。
以下、本発明の構成について、一実施例とともに説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
〔発明の実施例〕
(実施例 I)
本実施例Iは、4[Mbit]の大容量を有するDRAMを備えた半導体集積回路装置に本発明を適用した、本発明の第1実施例である。
本発明の実施例IであるDRAMを備えた半導体集積回路装置を第2図(等価回路図)で示す。
第2図に示すように、DRAMはフォールデットビットライン方式で構成されている。DRAMのメモリセルアレイ(メモリセルマット)は、行方向に相補性データ線DL,▲■▼を延在させている。この相補性データ線DLはセンスアンプSAに接続されている。相補性データ線DLと交差する列方向にはワード線WLを延在させている。
前記ワード線WLは、メモリセルアレイの端部に配置されたXデコーダ回路XDECに接続されている。Xデコーダ回路XDECは、ワード線選択信号φijとアドレス信号a2〜a8で形成されたデコード信号φdとで駆動される駆動用MISFETQDによってワード線WLを駆動するように構成されている。
前記ワード線選択信号φijはアドレス信号a0及びa1とワードブートストラップ回路WBから出力されるワード線駆動信号φχとで形成される。ワードブートストラップ回路WBは、ワード線駆動信号φXを主に昇圧容量(ワードブースト容量)CWBで昇圧するように構成されている。ワードブートストラップ回路WBは、メモリセルの情報書込動作時、メモリセル選択用MISFETのしきい値電圧に相当する分、情報となる電圧が低下することを防止するために、ワード線WLを駆動する電圧を高めるように構成されている。ワードブートストラップ回路WBは、昇圧容量CWBの他に、インバータ回路In、pチャネルMISFET及び複数のnチャネルMISFETで構成されている。VCCは電源電圧端子(例えば回路の動作電圧5[V])、VSSは基準電圧端子(例えば回路の接地電圧0[V])である。▲■▼はプリチャージ信号端子である。
前記センスアンプSAは、Yセレクト信号線YSLで制御されるYスイッチ用MISFETQyを介在させてコモンデータ線I/O,▲■▼に接続されている。Yセレクト信号線YSLは、Yデコーダ回路YDECで駆動される。
前記相補性データ線DLとワード線WLとの交差部には、1[bit]の情報を記憶するメモリセルMが配置されている。メモリセルMは、メモリセル選択用のnチャネルMISFETQsと、その一方の半導体領域に直列に一方の電極が接続された情報蓄積用容量素子Csとで構成されている。
メモリセルMのMISFETQsは、他方の半導体領域が相補性データ線DLに接続され、ゲート電極がワード線WLに接続されている。情報蓄積用容量素子Csの他方の電極は電源電圧1/2VCCに接続されている。電源電圧1/2VCCは基準電圧VSSと電源電圧VCCとの中間電位である。
次に、前記DRAMのメモリセルM及びDRAMの周辺回路(ワードブートストラップ回路WB)を構成する素子の具体的な構造について説明する。
DRAMのメモリセル及び周辺回路の素子を第1図(要部断面図)で示す。第1図の左側はメモリセルM部分の断面を示し、第1図の右側は周辺回路を構成する相補型MISFET(CMOS)及び昇圧容量素子CWBの断面を示している。なお、第1図において、符号のうちの数字が同一のものは同一の製造工程によって形成されていることを示している。
第1図に示すように、DRAMは単結晶珪素からなるp-型半導体基板1で構成されている。半導体基板1のメモリセルM(メモリセルアレイ)形成領域及びnチャネルMISFETQn形成領域の主面部には、p型ウエル領域2が設けられている。半導体基板1のpチャネルMISFET形成領域Qpの主面部には、n型ウエル領域3が設けられている。
ウエル領域2、3の夫々の半導体素子形成領域の主面上には、素子間分離用絶縁膜(フィールド絶縁膜)5が設けられている。素子間分離用絶縁膜5の下部であってウエル領域2の主面部には、p型チャネルストッパ領域4Aが設けられている。
前記ウエル領域2のメモリセルM形成領域の主面部には、p型ポテンシャルバリア層4Bが設けられている。ポテンシャルバリア層4Bは、メモリセルM形成領域の実質的に全面に設けられている。ポテンシャルバリア層4Bは、前記チャネルストッパ領域4Aと同一製造工程及び同一製造マスクで形成されている。このポテンシャルバリア層4Bは、チャネルストッパ領域を形成するためにその形成領域に導入されたp型不純物(B)をメモリセルM形成領域下まで引き伸し拡散することによって構成されている。
メモリセルMのメモリセル選択用のMISFETQsは、ウエル領域2(実際にはポテンシャルバリア層4B)の主面部に構成されている。MISFETQsは、素子間分離用絶縁膜5及びチャネルストッパ領域4Aでその領域を囲まれその形状を規定されている。このMISFETQsは、基本的には主に、ウエル領域2、ゲート絶縁膜6、ゲート電極7、ソース領域又はドレイン領域である一対のn型半導体領域9で構成されている。
前記ウエル領域2はMISFETQsのチャネル形成領域として使用されている。ゲート絶縁膜6はウエル領域2の主面を酸化して形成した酸化珪素膜で構成されている。
ゲート電極7は、例えばCVDで堆積させた多結晶珪素膜で構成されている。この多結晶珪素膜は、抵抗値を低減するn型不純物(P或はAs)が導入されている。また、ゲート電極7は、高融点金属(Mo,Ti,Ta,W)膜や高融点金属シリサイド(MoSi2,TiSi2,TaSi2,WSi2)膜の単層で構成してもよい。また、ゲート電極7は、多結晶珪素膜上に前記金属膜を積層した複合膜で構成してもよい。
ゲート電極7は、ワード線(WL)7と一体に構成されている。つまり、ゲート電極7とワード線7とは同一導電層で構成されている。ゲート電極7及びワード線7は、製造工程における第1層目のゲート電極材料で形成されている。
半導体領域9は、周辺回路を構成するMISFETQnの半導体領域(16)に比べて、少なくとも情報蓄積用容量素子Csを接続する側(一方)を低不純物濃度のイオン打込みで構成している。半導体領域9は、ゲート電極7に対して自己整合で構成され、チャネル形成領域側が低不純物濃度で構成されているので、LDD(ightly oped rain)構造のMISFETQSを構成する。
このMISFETQsのゲート電極7及びワード線7は、上部に層間絶縁膜8、側壁にサイドウォールスペーサ11が設けられている。
メモリセルMの情報蓄積用容量素子Csは、主に、第1電極層(下側の電極層)13、誘電体膜14、第2電極層(上側の電極層)15を順次積層して構成されている。情報蓄積用容量素子Csは、所謂スタックド構造(積層型)で構成されている。
このスタックド構造の情報蓄積用容量素子Csの第1電極層13の一部(中央部分)は、MISFETQsの一方の半導体領域9に接続されている。この接続は、層間絶縁膜12に形成された接続孔12Aを通して行われている。接続孔12Aのゲート長方向の開口サイズはMISFETQsのゲート電極7、それに隣接するワード線7の夫々の側壁に設けられたサイドウォールスペーサ11間のサイズに比べて大きく構成されているので、実質的な接続孔12Aの開口サイズはウォールスペーサ11間のサイズで規定される。接続孔12Aの開口サイズとサイドウォールスペーサ11間のサイズとの差は、少なくとも製造工程におけるマスク合せ余裕寸法に相当する分より大きくなっている。第1電極層13の他部(周辺部分)は、サイドウォールスペーサ11及び層間絶縁膜8を介在させて、ゲート電極7、ワード線7のそれぞれの上部まで延在させている。
第1電極層13は、例えば抵抗値を低減するn型不純物(As或はP)が高濃度に導入された多結晶珪素膜で構成する。この多結晶珪素膜に導入されたn型不純物は、サイドウォールスペーサ11で規定された、第1電極層13と一方の半導体領域9との接続部から一方の半導体領域9側に拡散され、半導体領域9と一体に構成される高不純物濃度のn+型半導体領域13Aを構成するようになっている。第1電極層13は、製造工程における第2層目のゲート電極材料で形成されている。また、第1電極層13は、前記第1層目のゲート電極材料と同様に、多結晶珪素膜以外の金属膜で形成してもよい。
誘電体膜14は、第1電極層13の表面上にそれを覆うように構成されている。誘電体膜14は、例えば、第1電極層(多結晶珪素膜)13の上層にCVDで堆積させた窒化珪素膜と、この窒化珪素膜を高圧で酸化した酸化珪素膜とを積層した2層構造で構成されている。実際には、誘電体膜14は、第1電極層13である多結晶珪素膜の表面に自然酸化珪素膜が形成されるので、3層構造で構成されている。
前記第2電極層15は、誘電体膜14を介在させて第1電極層13を覆うようにその上部に設けられている。第2電極層15は、隣接する他のメモリセルMの情報蓄積用容量素子Csの第2電極層15と一体に構成されている。第2電極層15には、電源電圧1/2VCCが印加されるように構成されている。第2電極層15は、例えば、抵抗値を低減するn型不純物が導入された多結晶珪素膜で形成されている。第2電極層15は、製造工程における第3層目のゲート電極材料で構成されている。また、第2電極層15は、前記第1層目のゲート電極材料と同様に、多結晶珪素膜以外の金属膜で形成してもよい。
このように構成されるメモリセルMのMISFETQsの他方の半導体領域9には、層間絶縁膜18に形成された接続孔18Aを通して配線(相補性データ線DL)20が接続されている。他方の半導体領域9と配線20との間には、接続孔18Aを通してn型不純物を導入し形成されたn+型半導体領域19が設けられている。配線20は、製造工程における第1層目の配線材料によって形成され、例えばCu及びSiが添加されたアルミニウム膜で形成されている。
配線20の上層には、層間絶縁膜21を介在させて配線(シャント用ワード線WL)22が延在されている。配線22は、製造工程における第2層目の配線材料によって形成され、例えばCu及びSiが添加されたアルミニウム膜で形成されている。
周辺回路のワードブートストラップ回路WBを構成するインバータ回路(CMOS)InのnチャネルMISFETQnは、素子間分離用絶縁膜5及びチャネルストッパ領域4Aに囲まれた領域のウエル領域2の主面部に設けられている。MISFETQnは、主に、ウエル領域2、ゲート絶縁膜6、ゲート電極7、ソース領域及びドレイン領域である一対のn型半導体領域9及び一対のn+型半導体領域16で構成されている。このMISFETQnはLDD構造で構成されている。第1図1図には図示しないが、基本的には、MISFETQnの半導体領域16には配線20が接続されている。
pチャネルMISFETQpは、素子間分離用絶縁膜5で囲まれた領域のウエル領域3の主面部に構成されている。MISFETQpは、主に、ウエル領域3、ゲート絶縁膜6、ゲート電極7、ソース領域及びドレイン領域である一対のp型半導体領域10及び一対のp+型半導体領域17で構成されている。
このように構成されるワードブートストラップ回路WBのMISFETQn及びQpの上部には、第1図及び第3図(所定の製造工程における周辺回路の要部平面図)に示すように、昇圧容量素子CWBが設けられている。昇圧容量素子CWBは、第1電極層13、誘電体膜14、第2電極層15を順次積層して構成されている。つまり、周辺回路の半導体素子の上部に、メモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用容量素子Csの第1電極層13、誘電体膜14及び第2電極層15と同一層で形成された昇圧容量素子CWBを構成している。昇圧容量素子CWBは、第3図に示すように、MISFETQn及びQpのソース領域又はドレイン領域と上層配線20(簡略的に実線で示す)とが接続できるように、その領域をコの字形状で構成している。接続しない場合には、昇圧容量素子CWBはMISFETQn及びQsの略全面を覆うように構成してもよい。
このように、第1層目ゲート電極材料で構成されるMISFETQn及びQpの上部に、第2層目ゲート電極材料及び第3層目ゲート電極材料で構成される昇圧容量素子CWBを設けることにより、MISFETQn及びQpの占有面積を利用して昇圧容量素子CWBの占有面積を縮小することができるので、DRAMを有する半導体集積回路装置の集積度を向上することができる。しかも、第2層目ゲート電極材料、第3層目ゲート電極材料の夫々は、単結晶珪素膜で形成される半導体素子に比べて、複雑かつ歩留りが低い単結晶化工程を必要としない。
また、スタックド構造の情報蓄積用容量素子CsでメモリセルMが構成されるDRAMを有する半導体集積回路装置において、メモリセルMのメモリセル選択用MISFETQsのゲート電極7と同一導電層で前記メモリセル以外の周辺回路のMISFETQn及びQpを構成し、メモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用容量素子Csの第1電極層13及び第2電極層15と同一導電層で前記周辺回路のMISFETQn及びQpの上部に昇圧容量素子CWBを設けることにより、前記効果の他に、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Csの各電極層13及び15と同一導電層で昇圧容量素子CWBを形成することができるので、半導体集積回路装置の製造工程を低減することができる。
また、回路図は図示しないが、DRAMの周辺回路例えばクロック系回路(▲■▼,▲■▼)の遅延回路には、第4図(所定の製造工程における周辺回路の要部平面図)に示すように、MISFETQn及びQn上に抵抗素子Rを構成している。この抵抗素子Rは、メモリセルMのスタックド構造の情報蓄積用容量素子Csの第1電極層13と同一導電層で形成されている。抵抗素子Rは、抵抗値を低減する不純物が導入された多結晶珪素膜で形成されている。不純物が導入された多結晶珪素膜からなる抵抗素子Rは抵抗値のバラツキが少なく安定な抵抗値を確保することができる。なお、抵抗素子Rは、不純物が導入されていないか或は若干導入された多結晶珪素膜で形成することができる。この場合、抵抗素子Rの面積を縮小することができる。
また、同様に、前記抵抗素子Rは、スタックド構造の情報蓄積用容量素子Csの第2電極層15と同一導電層で形成してもよい。
また、第5図(周辺回路で使用される遅延回路図)に示すセンスアンプ駆動信号発生回路、アドレス変化検出回路等の遅延回路を構成するMISFETQn及びQp(いずれか一方の上部でもよい)上には、前述と同様に抵抗素子R及び容量素子Cが設けられている。
なお、本実施例Iにおいては、MISFET上に容量素子或は抵抗素子を設けているがこれに限定されない。つまり、本発明は、半導体基板1と第1層目ゲート電極材料で形成したMOS構造の容量素子の上部に、第2層目ゲート電極材料又は及び第3層目ゲート電極材料で形成した容量素子や抵抗素子を設けてもよい。
また、本発明は、第2層目ゲート電極材料及び第3層目ゲート電極材料で高耐圧MOSを構成してもよい。
(実施例 II)
本実施例IIは、CODEC(Coder−Decoder)を有する半導体集積回路装置に本発明を適用した、本発明の第2実施例である。
本発明の実施例IIであるCODECを有する半導体集積回路装置を第6図(等価回路図)で示す。
第6図に示すCODECはA/D変換回路である。CODECは、主に逐次近似レジスタReg、電圧比較器Cop、レファレンス信号を形成する複数の容量素子C1〜Cm及び複数の抵抗素子R1〜Rn、符号を付けないが複数のスイッチで構成されている。前記逐次近似レジスタRegは直列に接続されたMISFETで構成されており、前記容量素子C1〜Cm及び抵抗素子R1〜Rnは逐次近似レジスタRegの上部に構成される。
このCODECは、前記逐次近似レジスタRegのMISFETを第1層目ゲート電極材料で形成し、前記容量素子C1〜Cm及び抵抗素子R1〜Rnを第2層目ゲート電極材料及び第3層目ゲート電極材料で構成する。第2層目ゲート電極材料及び第3層目ゲート電極材料の追加は、半導体集積回路装置の製造工程を増加するが、集積度の向上の点で大きな利点がある。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
〔発明の効果〕
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
半導体集積回路装置の集積度を向上することができる。
スタックド構造の情報蓄積用容量素子でメモリセルが構成されるDRAMを有する半導体集積回路装置において、集積度を向上することができると共に、製造工程を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例IであるDRAMを備えた半導体集積回路装置の要部断面図、
第2図は、前記DRAMの等価回路図、
第3図及び第4図は、前記DRAMの所定の製造工程における周辺回路の要部平面図、
第5図は、前記DRAMの周辺回路で使用される遅延回路の等価回路図、
第6図は、本発明の実施例IIであるCODECを有する半導体集積回路装置の等価回路図である。
図中Q……MISFET、C……容量素子、R……抵抗素子、M……メモリセル、7……ゲート電極又はワード線、13……第1電極層、14……誘電体膜、15……第2電極層である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】メモリセル選択用MISFETとその一方の半導体領域に直列に接続されたスタックド構造の情報蓄積用容量素子とでメモリセルが構成されたDRAMを有する半導体集積回路装置において、前記メモリセル選択用MISFETのゲート電極と同一導電層で前記メモリセル以外の周辺回路の第1半導体素子を構成し、前記スタックド構造の情報蓄積用容量素子の下層の電極層と上層の電極層の少なくとも一方と同一導電層で前記周辺回路の第1半導体素子の上部に第2半導体素子を構成したことを特徴とする半導体集積回路装置。
【請求項2】前記第1半導体素子はMISFETであり、前記第2半導体素子は抵抗素子又は容量素子であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の半導体集積回路装置。

【第1図】
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【第2図】
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【第3図】
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【第4図】
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【第5図】
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【第6図】
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【特許番号】第2659723号
【登録日】平成9年(1997)6月6日
【発行日】平成9年(1997)9月30日
【国際特許分類】
【出願番号】特願昭62−235908
【出願日】昭和62年(1987)9月19日
【公開番号】特開平1−80066
【公開日】平成1年(1989)3月24日
【出願人】(999999999)株式会社日立製作所
【参考文献】
【文献】特開 昭59−130462(JP,A)
【文献】特開 昭59−130464(JP,A)
【文献】特開 昭61−75555(JP,A)