説明

協働エージェント暗号化及び復号

【課題】送信側コンピュータ・システムから受信側コンピュータ・システムにデータを安全に伝送する方法を提供する。
【解決手段】本方法は、第1のインテリジェント・エージェント環境によって平文メッセージを受信するステップと、前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割するステップと、各メッセージ・フラグメントのインテリジェント・エージェントを作成するステップと、各メッセージ・フラグメントのキーを生成するステップと、個別の暗号化メッセージ・フラグメントを作り出すために、前記メッセージ・フラグメントそれぞれを暗号化するステップと、データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える各インテリジェント・エージェントを伝送するステップとを含む。本方法はさらに、データ・ペイロードとしてその個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える各インテリジェント・エージェントを、受信側コンピュータ・システムにある第2のインテリジェント・エージェント環境によって受信するステップと、エージェントのセットの各エージェントを発見し合うステップと、個別の平文メッセージ・フラグメントを作り出すために、個別の暗号化メッセージ・フラグメントそれぞれを復号するステップと、平文メッセージを形成するために平文メッセージ・フラグメントを再結合するようエージェントのセットによって協働するステップとを含むとよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全にデータを伝送することに関し、特に、傍受されやすいチャネル上でデータが送信される場合でも、セキュリティ侵害に対する改善された保護を実現することに関する。
【背景技術】
【0002】
伝送中にデータを守ることは、人類の歴史全体にわたる関心事であり、安全な通信は、はるか昔から商取引に不可欠な部分であった。
【0003】
より最近、特にコンピュータの能力とデータ伝送の技術手段が広く利用可能になってからは、電気通信チャネル上で伝送されるデータを守る高度な手段と、同様に高度な、メッセージを復号する技術手段とにより、メッセージを守りたい側と、それを「解読」したい側との、急速に加速する競争が展開されてきた。
【0004】
復号の実現可能性の閾値を高めることにより伝送中にデータを守る新たな技術手段の探求は絶えず行われており、同様に、実現不可能と考えられていた復号を実現可能なものにする手段の探求も、絶えず行われている。同様に、安全に情報を送信する処理及び伝送費用も関心事である。ビジネス上の取引の過程で伝送されるデータの量は増加しており、パブリック・ネットワークを使用する費用は絶えず低下しているが、その一方で、プライベート・ネットワークを使用する費用はこれまで以上に高価になっている。特に大量データ・アプリケーションでは、より多くのデータを、インターネットなどのより費用の低いオープン・チャネル上で送信できると有利であると考えられるが、そのような媒体上での伝送を、商業の機密保持目的に通常必要とされる基準まで安全にすることは困難である。
【0005】
現代の暗号化技術は、データの非常に強力な暗号化を可能にし、その結果、任意の所与の符号化を解読するのにかかる労力と時間の程度が、今日では非常に高いか、又はほぼ不可能となっている。しかし、従来の「データの暗号化、データの送信、データの受信及び復号」という規範の2つの弱点は、(1)データが全体として送信され、(2)通常は1つのみの暗号化/復号キーが使用されるということである。
【0006】
例えば、特許文献1が、データのセキュリティを提供する方法を提案しており、伝送されるデータの大部分は、暗号化されて、本質的に安全性がより低いチャネル上で伝送され、その一方で、データの選択されたセグメントは、電話網など、通常はプライベートであるチャネル上で伝送される。したがって、安全性がより低いチャネル上の盗聴者は、すべてのデータを読み取ることができない。データ自体から得られる方式によりデータをスクランブリングするために、1つ以上のスクランブリング・アルゴリズムを使用する概念も開示されている。
【0007】
特許文献2が提案する方法では、安全性がより低いチャネル上で送信されるメッセージの部分が暗号化され、その一方で安全なチャネル上で伝送される部分は暗号化されていないままとなるように、メッセージが分割されて2つのチャネル上で伝送される。
【0008】
特許文献3は、適応的にデータを変換し、変換されたデータを区分毎に複数の伝送チャネルに分散させることによってデータを安全に伝送する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許出願公開第0993142(A1)号
【特許文献2】国際公開第00/18078号
【特許文献3】米国特許出願公開第2004/0083361(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
こうした既知の技術は、上述のセキュリティ問題をいくらか緩和する。しかし、改善され続ける安全な方法を求めて、権限のない人によるメッセージの情報コンテンツ回復の計算的実現可能性をさらに低くすることによってメッセージのセキュリティをさらに高め、その一方で処理及び伝送の費用を制限する方法を発見することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明は、第1の側面において、送信側コンピュータ・システムから受信側コンピュータ・システムにデータを安全に伝送する方法であって、前記送信側コンピュータ・システムにある第1のインテリジェント・エージェント環境(intelligent agent environment)によって平文メッセージ(cleartext message)を受信するステップと、前記第1のインテリジェント・エージェント環境のスプリッタ・コンポーネント(splitter component)によって、前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割するステップと、前記第1のインテリジェント・エージェント環境内のエージェント・クリエータ(agent creator)によって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのインテリジェント・エージェントを作成するステップと、前記インテリジェント・エージェントそれぞれのキー・ジェネレータ(key generator)関数(function)によって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのキーを生成するステップと、個別の暗号化メッセージ・フラグメントを作り出すために、前記メッセージ・フラグメントそれぞれを、前記インテリジェント・エージェントそれぞれの暗号化関数によって暗号化するステップと、データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送するステップとを含む方法を提供する。
【0012】
本方法は、データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを、前記受信側コンピュータ・システムにある第2のインテリジェント・エージェント環境によって受信するステップと、前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって、エージェントのセットの各エージェントを発見(locate)し合うステップと、個別の平文メッセージ・フラグメントを作り出すために、前記インテリジェント・エージェントそれぞれの復号関数によって前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントそれぞれを復号するステップと、平文メッセージを形成するために前記個別の平文メッセージ・フラグメントそれぞれを再結合するよう、エージェントの前記セットの前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって協働するステップとをさらに含むとよい。
【0013】
前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送する前記ステップは、前記インテリジェント・エージェントのうちの任意の他のインテリジェント・エージェントを伝送するために使用されたルートを除外するよう複数のルートから選択されたルートによって伝送することを含むことが好ましい。前記メッセージ・フラグメントそれぞれを暗号化する前記ステップは、前記複数のメッセージ・フラグメントのうちの任意の他のメッセージ・フラグメントを暗号化するために使用された暗号化関数を除外するよう複数の暗号化関数から選択された暗号化関数によって暗号化することを含むことが好ましい。前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割する前記ステップは、シーケンス・メタデータを前記メッセージ・フラグメントそれぞれに添付することをさらに含むことが好ましい。
【0014】
再結合するよう協働する前記ステップは、前記平文メッセージ・フラグメントを、前記シーケンス・メタデータに従って並べることを含むことが好ましい。復号する前記ステップは、所定の時間まで遅らせることをさらに含むことが好ましい。
【0015】
第2の側面において、本発明は、送信側コンピュータ・システムから受信側コンピュータ・システムにデータを安全に伝送する装置であって、前記送信側コンピュータ・システムにあり平文メッセージを受信するよう動作可能な、第1のインテリジェント・エージェント環境と、前記第1のインテリジェント・エージェント環境のスプリッタ・コンポーネントであって、前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割するよう動作可能な、前記スプリッタ・コンポーネントと、前記第1のインテリジェント・エージェント環境内のエージェント・クリエータであって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのインテリジェント・エージェントを作成するよう動作可能な、前記エージェント・クリエータと、前記インテリジェント・エージェントそれぞれのキー・ジェネレータであって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのキーを生成するよう動作可能な、前記キー・ジェネレータと、前記インテリジェント・エージェントそれぞれの暗号化コンポーネントであって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれを暗号化することによって、個別の暗号化メッセージ・フラグメントを作り出すよう動作可能な、前記暗号化コンポーネントと、データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送する手段とを含む装置を提供する。
【0016】
この装置は、前記受信側コンピュータ・システムにある第2のインテリジェント・エージェント環境であって、データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを受信するよう動作可能な、前記第2のインテリジェント・エージェント環境と、前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって、エージェントのセットの各エージェントを発見し合う手段と、前記インテリジェント・エージェントそれぞれの復号コンポーネントであって、前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントそれぞれを復号することによって、個別の平文メッセージ・フラグメントを作り出すよう動作可能な、前記復号コンポーネントと、平文メッセージを形成するために前記個別の平文メッセージ・フラグメントそれぞれを再結合するよう、エージェントの前記セットの前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって協働する手段とをさらに含むとよい。
【0017】
前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送する前記手段は、前記インテリジェント・エージェントのうちの任意の他のインテリジェント・エージェントを伝送するために使用されたルートを除外するよう複数のルートから選択されたルートによって伝送する手段を含むことが好ましい。前記暗号化コンポーネントは、前記複数のメッセージ・フラグメントのうちの任意の他のメッセージ・フラグメントを暗号化するために使用された暗号化関数を除外するよう複数の暗号化関数から選択された暗号化関数を含むことが好ましい。前記スプリッタ・コンポーネントは、シーケンス・メタデータを前記メッセージ・フラグメントそれぞれに添付する手段をさらに含むことが好ましい。再結合するよう協働する手段は、前記平文メッセージ・フラグメントを、前記シーケンス・メタデータに従って並べる手段を含むことが好ましい。復号するステップは、所定の時間まで遅らせることをさらに含むことが好ましい。
【0018】
第3の側面において、本発明は、コンピュータ・システムにロードされ実行されると、第1の側面による方法のステップすべてを実行する、コンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ・プログラムを提供する。
【0019】
以下、添付の図面を参照しながら、単なる例として本発明の好適な実施形態について記載する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の現在好適な実施形態による装置を示すブロック・レベル・デバイス図である。
【図2】本発明の好適な実施形態による方法の個別の部分を表すプロセス・フロー図である。
【図3】本発明の好適な実施形態による方法の個別の部分を表すプロセス・フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の好適な実施形態は、エージェント間の協働暗号化及び復号を使用して、別々のルート上で伝送される複数の暗号化フラグメントを用いてデータの安全な配信を提供し、すべてのフラグメントが宛先に到着してからしかフラグメントを復号してもとの完全なデータ形式に再構成することができないよう要求する。これは、安全でない、又は信頼できないチャネルを介してデータが送信される場合に追加の保護を与え、複数の暗号化キーが、ランダムに生成されて他のいかなる人物(human party)にも渡されないことを可能にする。
【0022】
本発明は、複数のキー及び協働エージェントを使用して、異なるキーを使用し同じ又は異なるアルゴリズムを用いてそれぞれ暗号化された個別のフラグメントに、ソース・データを分解する(explode)。任意のフラグメントが傍受及び解読されても、攻撃者にデータ全体へのアクセスは与えられない。これは、データが安全でない、又は信頼できない配布チャネルを介して送信される場合に追加の保護を与える。発信及び宛先ポイント/パーティのいかなる人的ユーザにもキーが公開される必要はなく、有利である。
【0023】
本発明の好適な実施形態は、Java及びモバイル・エージェント技術、より具体的にはアグレッツ(Aglets)などの、実績があり一般的な移動可能技術を使用する。アグレッツは、当技術分野では既に周知であり、IBM(IBM社の登録商標)東京基礎研究所の研究者により発明され、商業出版及び学術出版両方で広く公表されているが、それ及びその使用に関し少し記載すると役立つかもしれない。アグレッツ・ソフトウェア・デベロッパーズ・キット(ASDK:Aglet Software Developer’s Kit)は、オープン・ソース・ライセンスのもとで無料で提供され、その使用に関心があるソフトウェア開発者がワールド・ワイド・ウェブからダウンロードできる。簡単に説明すると、アグレッツは、特定の「刺激」に応答してそれ自体をインスタンス化し、続いてそれ自体をリモート・システムに自律的に送信するためにそのプログラム・コード及びデータをシリアライズする(serializing)ことにおいて、アグレッツ自体が自律した形で機能できるようにする、定義済みのメソッドのセットを備えるエージェント・オブジェクトである。アグレッツはさらに、多様な目的のためにそれ自体の複製を作ることができる。その目的の1つは、自らのコピーをリモート・システムに転送可能にするためである。アグレッツは、そのホスト・システム、及びさらに同じホスト・システムに存在している他のアグレッツと、特定の制約付きの形で通信する機能など、プログラムでアクティブ化可能なさらなる機能を有する。
【0024】
AからBへ安全に送信されるべきデータは、記載したアグレッツなどの複数のモバイル・エージェントによって処理される。データは、エージェントの作成が可能な安全なエージェント環境に平文として渡されることから始まる。エージェントは、それらの間にソース・データを分割し、それぞれがそのフラグメントをそれ自体のキーを用いて暗号化する。フラグメント化は、何れか1つのフラグメントが万一解読されても、理解可能な形式のデータがまだ不十分で、有用とはならないことを保証するために、必要なだけ複雑にすることができる。例えば、非常に単純なフラグメント化として、データを2つのフラグメントに分割し、この場合、各フラグメントが1つおきのワード、すなわちワード1、3、5、7...及びワード2、4、6、8...を含むようにすることが考えられる。
【0025】
フラグメント化の時点で、各エージェントは、関与する他のエージェントの数、及びそのアイデンティティ、及びそれらがそれぞれ、どの特定のフラグメントを担当するかを認識する。
【0026】
続いてエージェントは、その暗号化されたデータ・フラグメントを、それらがそれぞれ選んだ何れかのルーティング経路を使用して宛先へ送信する。次に、エージェントは、それ自体を宛先エージェント環境に伝搬する。続いて、安全な宛先環境が、もとのフラグメント及びエージェントがすべて到着するまで、データ・フラグメント及びエージェントをホストする。待機中、各エージェントは、それ自体のデータ・フラグメントを点検し、他のエージェントと対話して、既知の発信エージェントがすべて到着したこと、及びこれらエージェントそれぞれが、その個別のデータ・フラグメントをペイロードとして有すると確認することを、それぞれが確かめる。これが行われると、続いてエージェントは、それ自体のデータ・フラグメントを個別に復号することができ、続いて、協働してフラグメントを再び統合して全体を形成することができる。
【0027】
どの時点においても、暗号化キーは1つも公開されないため、データがシームレスに、1つの安全な環境から別の安全な環境へ、効果的な自動の暗号化及び復号を用いて送信されることが可能である。さらに、データが任意の期間にわたり分散して到着するように、システムに計画的な時間遅延を導入することができる。エージェントは、所与の日時までデータを復号するために協働しないようにソースにて指示されることが可能であるため、最後のフラグメントの到着が最終的な復号時間である必要もない。
【0028】
ソース及び宛先は、モバイル・エージェント及びデータをホストできる安全な環境からなる。安全に伝送されるべきデータは、好適にはフラグメント数、時間パラメータ、及び使用される伝送ルートの数などの他の適切なパラメータとともに、安全な環境に取り込まれる。
【0029】
パラメータ及びデータは、マスタ・エージェント/アグレッツによって処理されることが好ましい。マスタ・エージェントの目的は、以下の通りである。
【0030】
1.パラメータ及びデータのタイプから、必要なエージェントの数を決定すること。追加のパラメータ若しくは要素又はその両方を、利用可能なリソース及びその他任意の外部要素を考慮して、マスタ・エージェント・ルール・セットに従い計算可能である。
【0031】
2.所望の数のエージェント/アグレッツの作成/発生。
【0032】
3.すべてのエージェントに、ターゲット位置でエージェントが相互に認識及び通信できるようにする固有の識別子キーを与えること。必要に応じて、このキー、又は別の割り当てられたキーは、エージェント間通信の暗号化にも使用可能である。
【0033】
4.ソース・データをスライス/フラグメント化し、各サブ・エージェントに、その関連するデータと、そのデータがどのようにフラグメント化されたかを示すメタデータを与えること。フラグメント化は、単純なもの又は複雑なものとすることができるであろう。複雑なものの例として、例えば、制約付き疑似乱数生成器によって決定された長さ間隔でデータから連続した各ヘッド・セグメントが切り取られる、head及びtail関数のループする組み合わせを使用して、異なる長さのセグメントを生成することが可能であろう。
【0034】
サブ・エージェント/アグレッツは、その割り当てられたデータ・フラグメントを、自己生成したランダム・キー及び選択したアルゴリズムを用いて暗号化し、続いてデータ・フラグメントを所望の宛先へ送信/ルーティングする。続いてサブ・エージェント/アグレッツは、それ自体を、可能であれば別のルートでターゲット位置へ伝搬する。エージェントは、データと同じ時間フレーム内にならないように、その出発を遅らせることができる。フラグメント化、暗号化、及び伝搬段階における協働プロセスの一部として、エージェントは続いて、すべてがターゲット宛先へ同じ接続及びルートを使用しないこと、又はそうしたルートを適切な遅延を用いて使用し、場所及び時間的共存の可能性を低くすることを確実にすることができる。
【0035】
安全な環境に到着すると、データ及びエージェントは、すべてのパーティが存在するまで、ホストされる/集められる。エージェントは、互いに通信して、それぞれが完全なまま到着しセキュリティ侵害がないことを確認して、続いてフラグメント復号及び再組み立てプロセスで協働して、もとの形式のもとのデータを再構築するよう動作可能である。
【0036】
以下、図1を参照する。本発明の現在好適な実施形態による装置を示すブロック・レベル・デバイス図が示されている。
【0037】
図1は、送信側アグレッツ環境100を示し、これは、ネットワークと連携可能であり、入力メッセージ102を受信する。入力メッセージ102を受信すると、マスタ・アグレッツ104はインスタンス化され、シーケンス・メタデータを用いて識別される一連のフラグメントへと、メッセージ・スプリッタ−シーケンサ106によりメッセージを分割するための、メソッドの呼び出しを生じさせる。マスタ・アグレッツ104は、ここではアグレッツ1、アグレッツ2...として示されている複数のアグレッツ112、112’を発生させる。アグレッツの数は、上述の通り決定されるが、図面の理解を容易にして記載を簡潔にするために、ここでは2つのみが示されている。アグレッツ112、112’は、キー・ジェネレータ108、108’によってキーを生成するためのメソッドを呼び出し、暗号化器/復号器110、110’のメソッドを呼び出すことによって、アグレッツの、メッセージの個別のフラグメントを暗号化するよう動作可能である。アグレッツ112、112’が送信側アグレッツ環境にてインスタンス化されるとき、メッセージ再結合器122、122’によってメッセージ・フラグメントを再結合するためのさらなるメソッドは無効化される。当業者であれば当然のことであるが、アグレッツは、アグレッツがインスタンス化される環境、並びに外部から若しくは内部で生じる他の刺激によって有効化又は無効化される複数のメソッドを含むとよい。
【0038】
アグレッツ112、112’は、それ自体が、例えばインターネットなどの広域ネットワークなどのネットワークで、送信側アグレッツ環境100から受信側アグレッツ環境116へ伝送されるようにするよう動作可能である。アグレッツ112、112’は、その暗号化されたデータ・フラグメントを、データ・ペイロードとして運んでもよく、又はそのデータ・ペイロードを、ネットワークをわたって別個に送信して、それを受信側アグレッツ環境116にてネットワークから受信するよう動作してもよい。
【0039】
アグレッツ環境116に到着すると、アグレッツ112、112’は、アクティブ化されて、当技術分野で周知の方法を使用して互いに通信するよう動作可能である。アグレッツ112、112’は、すべてのメッセージ・フラグメントを復号及び再組み立てできるよう、関係するアグレッツがすべて受信側アグレッツ環境に到着したとき(及び任意選択で任意の別個に伝送されたデータが到着したとき)に、それを判断するために連携する。あるいは、すべてのフラグメントが到着しても、アグレッツ112、112’は、何らかの所定の時間までさらなる処理を遅らせてもよい。すべてのアグレッツ112、112’の準備ができると、それらは、暗号化器/復号器メソッド110、110’を呼び出して、その個別のフラグメントを復号し、続いて、メッセージ再結合器メソッド122、122’を呼び出して、メッセージ・スプリッタ−シーケンサ106により、アグレッツとともにパッケージ化されたシーケンス・メタデータに従ってフラグメントを再結合する。アグレッツ112、112’は、その復号及び再結合メソッドが完了すると、復号及び再組み立てされたメッセージ124を提供するよう動作可能である。
【0040】
以下、図2を参照する。現在好適な実施形態による方法の伝送部分のステップが示されている。図2はさらに、コンピュータ・プログラム製品において本発明の現在好適な実施形態を実装するのに必要なコンピュータ・プログラム・コード・ステップを示すが、簡潔にするために、ここでは方法ステップを記載する。プログラミング技術の当業者であれば当然のことであるが、本方法は、論理的方法ステップそれぞれを実装するプログラム・コード手段における実施形態に適する。
【0041】
本方法は、開始ステップ200にて始まり、ステップ202にて、平文メッセージ102が送信側アグレッツ環境100に受信される。ステップ204にて、メッセージ・スプリッタ−シーケンサ106によってメッセージをフラグメントへと分割するプロセスが始まる。ステップ204にて、ヘッド・テール・プロセス(head−and−tail process)を使用して、ヘッド・フラグメントがテール・フラグメントから分割され、ステップ206にて、そのペイロードとしてヘッド・フラグメントを備えるアグレッツが発生させられ(作成され)る。テスト・ステップ208にてテールが空である、すなわち処理するべきメッセージのフラグメントがそれ以上ないと決定されるまで、次のヘッド・フラグメントの処理によりステップ204、206が実行される。ステップ210にて、各アグレッツのキー・ジェネレータ関数108、108’...が呼び出され、ステップ212にて、各アグレッツの暗号化関数110、110’...が呼び出される。ステップ214にて、各アグレッツの伝送関数が呼び出され、終了ステップ216にて、好適な実施形態の方法の伝送部分が完了する。
【0042】
以下、図3を参照する。現在好適な実施形態による方法の受信部分のステップが示されている。図3はさらに、コンピュータ・プログラム製品において本発明の現在好適な実施形態を実装するのに必要なコンピュータ・プログラム・コード・ステップを示すが、簡潔にするために、ここでは方法ステップを記載する。プログラミング技術の当業者であれば当然のことであるが、本方法は、論理的方法ステップそれぞれを実装するプログラム・コード手段における実施形態に適する。
【0043】
本方法は、開始ステップ300にて始まり、ステップ302にて、アグレッツ112、112’...が受信側アグレッツ環境116に到着する。関係するアグレッツを発見ステップ304、「すべて存在?」テスト・ステップ306、及び待機ステップ308を含む反復が、関係するアグレッツ112、112’...すべてが受信側アグレッツ環境116に存在することを確かめる機能を実行する。テスト・ステップ310にて、各アグレッツ112、112’...によってペイロードとして運ばれるメッセージ・フラグメントの復号関数110、110’...が呼び出され、プロセスは、テスト・ステップ312、待機ステップ314、及び復号ステップ310を、すべてのメッセージ・フラグメントが復号されるまで反復する。ステップ316にて、各アグレッツの再結合関数122、122’...が呼び出され、このプロセスは、シーケンスが完成するまで、すなわち、復号されたメッセージ・フラグメントが平文又は復号化されたメッセージ124へと再結合されるまで、テスト・ステップ318を経由して反復する。ステップ320にて、復号及び再結合されたメッセージが返され、終了ステップ322にて、本方法の受信部分が完了する。
【0044】
当業者であれば当然のことであるが、本発明の好適な実施形態の方法の全部又は一部は、方法のステップを実行するよう配列された論理要素を含む論理装置又は複数の論理装置において、適切かつ有用な形で具現化されてもよく、このような論理要素は、ハードウェア・コンポーネント、ファームウェア・コンポーネント又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0045】
同様に、当業者であれば当然のことであるが、本発明の好適な実施形態による論理配列の全体又は一部は、方法のステップを実行する論理要素を含む論理装置において、適切な形で具現化されてもよく、このような論理要素は、例えばプログラマブル論理アレイ又は特定用途向け集積回路の、論理ゲートなどのコンポーネントを含み得る。このような論理配列はさらに、例えば、固定キャリア媒体又は伝送可能キャリア媒体を使用して記憶及び伝送され得る仮想ハードウェア記述言語を使用して、このようなアレイ又は回路において論理構造を一時的又は恒久的に確立することを可能にする構成要素において具現化されてもよい。
【0046】
当然のことながら、上述の方法及び配列はさらに、1つ以上のプロセッサ(図示せず)上で実行されるソフトウェアにおいて、完全に又は部分的に適切な形で実行されてもよく、このソフトウェアは、磁気ディスク、又は光ディスク又は同様のものなど、任意の適切なデータ・キャリア(同じく図示せず)で運ばれる1つ以上のコンピュータ・プログラム要素の形態で提供されてもよい。同じく、データ伝送用のチャネルも、あらゆる種類の記憶媒体、並びに有線又は無線の信号伝達媒体などの信号伝達媒体を含んでもよい。
【0047】
メソッドは、一般に、所望の結果につながる、自己矛盾のないステップのシーケンスと考えられる。こうしたステップは、物理量の物理的操作を必要とする。必ずではないが通常、この量は、記憶、転送、結合、比較、及び他の形で操作可能な電気信号又は磁気信号の形態をとる。主に一般的な利用の理由から、こうした信号を、ビット、値、パラメータ、項目、要素、オブジェクト、シンボル、文字、項、数などと呼ぶことが便利なこともある。なお、こうした用語及び同様の用語はすべて、適切な物理量に関連するものであり、こうした量に適用された便利なラベルにすぎないことに留意されたい。
【0048】
本発明は、さらに、コンピュータ・システムで使用するコンピュータ・プログラム製品として適切に具現化されることもできる。そのような実装に含まれ得るのは、例えばディスケット、CD−ROM、ROM若しくはハード・ディスクなどのコンピュータ可読媒体のような有形媒体に固定された一連のコンピュータ可読命令、又は、モデム若しくはその他のインターフェイス・デバイスを介して、光通信回線若しくはアナログ通信回線を含むがこれらに限定されない有形媒体上でコンピュータ・システムへ伝送できるか、若しくはマイクロ波、赤外線伝送技術又はその他の伝送技術を含むがこれらに限定されない無線技術を使用して無形の状態でコンピュータ・システムへ伝送できる、一連のコンピュータ可読命令である。一連のコンピュータ可読命令は、本願明細書において前述した機能性の全部又は一部を具現化する。
【0049】
当業者には当然のことながら、このようなコンピュータ可読命令は、多数のコンピュータ・アーキテクチャ又はオペレーティング・システムで使用されるよういくつかのプログラミング言語で書くことが可能である。さらに、このような命令は、現在のものでも将来のものでも、半導体、磁気、若しくは光学を含むがこれらに限定されない任意のメモリ技術を使用して格納されてもよく、又は、現在のものでも将来のものでも、光、赤外線若しくはマイクロ波を含むがこれらに限定されない任意の通信技術を使用して伝送されてもよい。このようなコンピュータ・プログラム製品は、例えば市販のソフトウェアなど取り外し可能な媒体として添付の印刷文書又は電子文書とともに配布されても、例えばシステムROM上又は固定ディスク上など、コンピュータ・システムにプレインストールされても、又は、例えばインターネット若しくはワールド・ワイド・ウェブなどのネットワーク上でサーバ若しくは電子掲示板から配布されてもよいと考えられる。
【0050】
1つの選択肢として、本発明の好適な実施形態は、コンピュータ・インフラストラクチャに展開されそこで実行されると、前記コンピュータ・システムに方法のすべてのステップを実行させるよう動作可能なコンピュータ・プログラム・コードを展開するステップを含むサービスを展開する、コンピュータに実装された方法の形態で実現されてもよい。
【0051】
さらなる選択肢として、本発明の好適な実施形態は、機能(functional)データを有するデータ・キャリアの形態で実現されてもよく、前記機能データは、機能コンピュータ・データ構造を含み、機能コンピュータ・データ構造は、コンピュータ・システムにロードされ、それによってコンピュータ・システム上で動作させられると、前記コンピュータ・システムが、本方法のすべてのステップを実行できるようにする。
【0052】
当業者であれば当然のことであるが、本発明の範囲を逸脱することなく、前述の例示的実施形態に多数の改善及び変更を加えることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信側コンピュータ・システムから受信側コンピュータ・システムにデータを安全に伝送する方法であって、
前記送信側コンピュータ・システムにある第1のインテリジェント・エージェント環境によって平文メッセージを受信するステップと、
前記第1のインテリジェント・エージェント環境のスプリッタ・コンポーネントによって、前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割するステップと、
前記第1のインテリジェント・エージェント環境内のエージェント・クリエータによって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのインテリジェント・エージェントを作成するステップと、
前記インテリジェント・エージェントそれぞれのキー・ジェネレータ関数によって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのキーを生成するステップと、
個別の暗号化メッセージ・フラグメントを作り出すために、前記メッセージ・フラグメントそれぞれを、前記インテリジェント・エージェントそれぞれの暗号化関数によって暗号化するステップと、
データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを、前記受信側コンピュータ・システムにある第2のインテリジェント・エージェント環境によって受信するステップと、
前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって、エージェントのセットの各エージェントを発見し合うステップと、
個別の平文メッセージ・フラグメントを作り出すために、前記インテリジェント・エージェントそれぞれの復号関数によって前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントそれぞれを復号するステップと、
平文メッセージを形成するために前記個別の平文メッセージ・フラグメントそれぞれを再結合するよう、エージェントの前記セットの前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって協働するステップと、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送する前記ステップは、前記インテリジェント・エージェントのうちの任意の他のインテリジェント・エージェントを伝送するために使用されたルートを除外するよう複数のルートから選択されたルートによって伝送することを含む、請求項1又は請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記メッセージ・フラグメントそれぞれを暗号化する前記ステップは、前記複数のメッセージ・フラグメントのうちの任意の他のメッセージ・フラグメントを暗号化するために使用された暗号化関数を除外するよう複数の暗号化関数から選択された暗号化関数によって暗号化することを含む、先行する何れかの請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割する前記ステップは、シーケンス・メタデータを前記メッセージ・フラグメントそれぞれに添付することをさらに含む、先行する何れかの請求項に記載の方法。
【請求項6】
再結合するよう協働する前記ステップは、前記平文メッセージ・フラグメントを、前記シーケンス・メタデータに従って並べることを含む、請求項2に従属する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
復号する前記ステップは、所定の時間まで遅らせることをさらに含む、請求項2〜6の何れかに記載の方法。
【請求項8】
送信側コンピュータ・システムから受信側コンピュータ・システムにデータを安全に伝送する装置であって、
前記送信側コンピュータ・システムにあり平文メッセージを受信するよう動作可能な、第1のインテリジェント・エージェント環境と、
前記第1のインテリジェント・エージェント環境のスプリッタ・コンポーネントであって、前記メッセージを複数のメッセージ・フラグメントへと分割するよう動作可能な、前記スプリッタ・コンポーネントと、
前記第1のインテリジェント・エージェント環境内のエージェント・クリエータであって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのインテリジェント・エージェントを作成するよう動作可能な、前記エージェント・クリエータと、
前記インテリジェント・エージェントそれぞれのキー・ジェネレータであって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれのキーを生成するよう動作可能な、前記キー・ジェネレータと、
前記インテリジェント・エージェントそれぞれの暗号化コンポーネントであって、前記メッセージ・フラグメントそれぞれを暗号化することによって、個別の暗号化メッセージ・フラグメントを作り出すよう動作可能な、前記暗号化コンポーネントと、
データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送する手段と、
を含む装置。
【請求項9】
前記受信側コンピュータ・システムにある第2のインテリジェント・エージェント環境であって、データ・ペイロードとして前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントを備える前記インテリジェント・エージェントそれぞれを受信するよう動作可能な、前記第2のインテリジェント・エージェント環境と、
前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって、エージェントのセットの各エージェントを発見し合う手段と、
前記インテリジェント・エージェントそれぞれの復号コンポーネントであって、前記個別の暗号化メッセージ・フラグメントそれぞれを復号することによって、個別の平文メッセージ・フラグメントを作り出すよう動作可能な、前記復号コンポーネントと、
平文メッセージを形成するために前記個別の平文メッセージ・フラグメントそれぞれを再結合するよう、エージェントの前記セットの前記インテリジェント・エージェントそれぞれによって協働する手段と、
をさらに含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記インテリジェント・エージェントそれぞれを伝送する前記手段は、前記インテリジェント・エージェントのうちの任意の他のインテリジェント・エージェントを伝送するために使用されたルートを除外するよう複数のルートから選択されたルートによって伝送する手段を含む、請求項8又は請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記暗号化コンポーネントは、前記複数のメッセージ・フラグメントのうちの任意の他のメッセージ・フラグメントを暗号化するために使用された暗号化関数を除外するよう複数の暗号化関数から選択された暗号化関数を含む、請求項8、請求項9、又は請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記スプリッタ・コンポーネントは、シーケンス・メタデータを前記メッセージ・フラグメントそれぞれに添付する手段をさらに含む、請求項8〜10の何れか1項に記載の装置。
【請求項13】
再結合するよう協働する手段は、前記平文メッセージ・フラグメントを、前記シーケンス・メタデータに従って並べる手段を含む、請求項9に従属する請求項12に記載の装置。
【請求項14】
復号する前記ステップは、所定の時間まで遅らせることをさらに含む、請求項9〜13の何れかに記載の装置。
【請求項15】
コンピュータ・システムにロードされ実行されると、請求項1〜7の何れか1項に記載の方法の前記ステップすべてを実行する、コンピュータ・プログラム・コードを含むコンピュータ・プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−501394(P2013−501394A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−522161(P2012−522161)
【出願日】平成22年7月28日(2010.7.28)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060944
【国際公開番号】WO2011/012642
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(390009531)インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション (4,084)
【氏名又は名称原語表記】INTERNATIONAL BUSINESS MASCHINES CORPORATION
【Fターム(参考)】