説明

印刷システム、印刷ジョブデータ配信サーバー、印刷ジョブ再実行方法、およびコンピュータープログラム

【課題】印刷の再実行によってユーザーの所望する通りの印刷物が従来よりも確実に得られるようにする。
【解決手段】サーバー2は、画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブが、指定された条件を変更して実行された場合に、この印刷ジョブを実行するように指令したユーザーのユーザー識別子とこの印刷ジョブのジョブ識別子とを示す再印刷チケットを記憶する。その後、このユーザー識別子が入力されたら、ユーザー識別子を示す要再実行データに示されるジョブ識別子の印刷ジョブを条件の通りに実行することができるか否かを判定する。そして、画像形成装置1は、実行することができると判定された場合に、この印刷ジョブをこの条件の通りに実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷ジョブを実行するシステムおよび印刷ジョブのデータを印刷装置へ提供するサーバーなどに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コピー、スキャナー、ファックス、およびPCプリントなど様々な機能が備わった画像形成装置が普及している。このような画像形成装置は、「MFP(Multi-function Peripherals)」または「複合機」などと呼ばれる。さらに、サーバーと連携した機能も、提案されている。その1つとして、プルプリントの機能が挙げられる。
【0003】
この機能によると、パーソナルコンピューターから送信された印刷データを直ちに画像形成装置に受信させるのではなく、「プルプリントサーバー」というサーバーに一時的に保存する。プルプリントサーバーは、あちこちのパーソナルコンピューターから印刷データを受信し、一元的に管理する。その後、ユーザーが任意の画像形成装置のところへ行き所定の操作を行ったら、プルプリントサーバーは、その画像形成装置へそのユーザーの印刷データを送信する。
【0004】
また、一度行った印刷の処理を画像形成装置にもう一度実行させる際の利便性を図る方法も、提案されている。
【0005】
特許文献1に記載される方法によると、印刷物に対して、ID情報を付加して印刷する。そして、その後、そのID情報を読み取ると、そのID情報に基づいて画像情報をダウンロードして再度、印刷を行う。
【0006】
特許文献2に記載される方法によると、印刷物に対して、それの基になったデータの保存場所を印刷しておく。その後、その保存場所からデータをダウンロードし同じ画像を印刷する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−362487号公報
【特許文献2】特開2000−211197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の通り、プルプリントの機能を用いれば、ユーザーは任意の画像形成装置に印刷ジョブを実行させて印刷物を得ることができる。
【0009】
しかし、画像形成装置ごとにスペックが異なる場合がある。また、一部の画像形成装置に、消耗品の不足などの不具合が生じていることがある。よって、ユーザーは、所望する通りの印刷物を、選択した画像形成装置から得られない場合がある。この場合は、ユーザーは、他の画像形成装置に印刷を行わせる。または、不具合が解消してから同じ画像形成装置にもう一度、印刷を行わせる。
【0010】
上記の従来技術によると、印刷を再実行させる際の手間が軽減される。しかし、所望する通りの印刷物が得られるとは、限らない。
【0011】
本発明は、このような問題点に鑑み、印刷の再実行によってユーザーの所望する通りの印刷物が従来よりも確実に得られるようにすることを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一形態に係る印刷システムは、画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブが、指定された条件を変更して実行された場合に、当該印刷ジョブを実行するように指令したユーザーを識別するユーザー識別子と当該印刷ジョブを識別するジョブ識別子とを示す要再実行データを要再実行データ記憶手段に記憶させる、要再実行データ登録手段と、前記ユーザー識別子が入力された場合に、当該ユーザー識別子を示す前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができるか否かを判定する、実行可否判定手段と、前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができると判定された場合に、当該印刷ジョブを再度、実行する、印刷ジョブ再実行手段と、を有する。
【0013】
好ましくは、前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子および前記ユーザー識別子を用紙に印刷する要再実行データ印刷手段、を有する。
【0014】
本発明の一形態に係るサーバーは、複数台の印刷装置へ画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブを実行するための印刷ジョブデータを配信する印刷ジョブデータ配信サーバーであって、前記複数台の印刷装置のうちのジョブ実行印刷装置において、指定された条件を変更して前記印刷ジョブが実行された場合に、当該印刷ジョブを実行するように指令したユーザーを識別するユーザー識別子と当該印刷ジョブを識別するジョブ識別子とを示す要再実行データを要再実行データ記憶手段に記憶させる、要再実行データ登録手段と、前記複数台の印刷装置のうちの実行予定印刷装置を使用しているユーザーの前記ユーザー識別子を示す前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができるか否かの判定によって、実行することができると判定された場合に、当該印刷ジョブの前記印刷ジョブデータを当該実行予定印刷装置へ送信する、印刷ジョブデータ送信手段と、を有する。
【0015】
前記判定は、前記実行予定印刷装置によって行われる。または、前記サーバーに前記判定を行う判定手段を設けてもよい。
【0016】
または、前記サーバーは、前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブが前記印刷ジョブデータ送信手段によって送付された場合に、当該要再実行データを前記要再実行データ登録手段から削除する、要再実行データ削除手段、を有する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、ユーザーは、印刷の再実行によって自分の所望する通りの印刷物を従来よりも確実に得ることできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】ネットワークシステムの全体的な構成の例を示す図である。
【図2】画像形成装置のハードウェア構成の例を示す図である。
【図3】サーバーのハードウェア構成の例を示す図である。
【図4】ジョブチケットの登録のための処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【図5】ユーザー認証のための処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【図6】再印刷チケットの登録のための処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【図7】ジョブ一覧画面の例を示す図である。
【図8】再印刷チケットに基づいて印刷ジョブを実行する際の処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【図9】再印刷チケット画面の例を示す図である。
【図10】画像形成装置の機能的構成の例を示す図である。
【図11】サーバーの機能的構成の例を示す図である。
【図12】再印刷チケット画面の例を示す図である。
【図13】第一の実施形態における画像形成装置の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図14】第一の実施形態における画像形成装置の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図15】第一の実施形態におけるサーバーの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図16】第一の実施形態におけるサーバーの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図17】再印刷チケットの登録のための処理の流れの変形例を示すシーケンス図である。
【図18】再印刷チケットに基づいて印刷ジョブを実行する際の処理の流れの変形を示すシーケンス図である。
【図19】第二の実施形態におけるサーバーの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図20】第二の実施形態におけるサーバーの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図21】第二の実施形態における画像形成装置の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図22】第二の実施形態における画像形成装置の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図23】再印刷チケットの登録のための処理の流れの変形例を示すシーケンス図である。
【図24】再印刷チケットに基づいて印刷ジョブを実行する際の処理の流れの変形例を示すシーケンス図である。
【図25】第三の実施形態における画像形成装置の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図26】第三の実施形態における画像形成装置の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【図27】第三の実施形態におけるサーバーの全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
〔第一の実施形態〕
図1は、ネットワークシステム1NSの全体的な構成の例を示す図である。図2は、画像形成装置1のハードウェア構成の例を示す図である。図3は、サーバー2のハードウェア構成の例を示す図である。
【0020】
図1に示すように、ネットワークシステム1NSは、複数台の画像形成装置1、サーバー2、端末装置3、および通信回線4などによって構成される。通信回線4として、いわゆるLAN(Local Area Network)回線、公衆回線、またはインターネットなどが用いられる。各画像形成装置1、サーバー2、および端末装置3は、通信回線4を介して繋がれている。以下、各画像形成装置1を「画像形成装置1A」、「画像形成装置1B」、「画像形成装置1C」、…と区別して記載することがある。
【0021】
ネットワークシステム1NSは、企業または役所などの組織のメンバーによって使用される。つまり、組織のメンバーが、ユーザーである。ユーザーには1人ずつ、ユニークなユーザーコードが与えられている。また、各ユーザーには、自分自身のみが知っているパスワードが設定されている。
【0022】
画像形成装置1は、一般に「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれる装置であって、コピー、ファックス、スキャン、ネットワークプリント、およびファイルサーバーなどの機能を集約した装置である。
【0023】
さらに、画像形成装置1には、プルプリントの機能が備わっている。この機能によると、印刷データは、パーソナルコンピューターなどから発信されると、直ちに画像形成装置に受信されるのではなく、「プルプリントサーバー」というサーバーに一時的に保存される。プルプリントサーバーは、あちこちのパーソナルコンピューターなどから印刷データを受信し、一元的に管理する。そして、ユーザーが任意の画像形成装置のところへ行き所定の操作を行ったら、プルプリントサーバーは、その画像形成装置へ印刷データを送信する。
【0024】
画像形成装置1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、大容量記憶装置10d、スキャナーユニット10e、印刷ユニット10f、ネットワークインタフェース10g、タッチパネルディスプレイ10h、モデム10i、およびフィニッシャー10jのほか制御用の回路などによって構成される。なお、一部の画像形成装置1には、フィニッシャー10jが設けられていない。
【0025】
ネットワークインタフェース10gは、通信回線4を介して端末装置3などの装置を相手にTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルで通信を行う。ネットワークインタフェース10gとして、例えばNIC(Network Interface Card)が用いられる。
【0026】
タッチパネルディスプレイ10hは、ユーザーに対してメッセージまたは指示を与えるための画面、ユーザーが処理の指令および条件を入力するための画面、およびCPU10aの処理の結果を示す画面などを表示する。また、ユーザーが指で触れた位置を検知し、検知結果を示す信号をCPU10aに送信する。
【0027】
スキャナーユニット10eは、用紙に記されている写真、文字、絵、図表などからなる画像を読み取って画像データを生成する。
【0028】
モデム10iは、固定電話網を介してファックス端末との間でG3などのプロトコルで画像データをやり取りするための装置である。
【0029】
印刷ユニット10fは、スキャナーユニット10eによって読み取られた画像のほか、端末装置3またはファックス端末などから受信した画像データに示される画像を印刷する。
【0030】
フィニッシャー10jは、印刷ユニット10fによって画像が印刷された印刷物に対して仕上げの処理、例えば、ステープルで印刷物を綴じる処理またはパンチ穴を開ける処理を行う。
【0031】
ROM10cまたは大容量記憶装置10dには、プルプリント用のソフトウェア1SWがインストールされている。ソフトウェア1SWを構成するモジュール(図10参照)は必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。大容量記憶装置10dとして、HDD(Hard Disk Drive)またはSSD(Solid State Drive)などが用いられる。
【0032】
図1に戻って、サーバー2は、プルプリントサーバーであって、パーソナルコンピューターなどから印刷データを受信して記憶し、画像形成装置1からの要求に基づいて印刷データを配信する。
【0033】
サーバー2は、図3に示すように、CPU20a、RAM20b、ROM20c、大容量記憶装置20d、およびネットワークインタフェース20eなどによって構成される。
【0034】
ネットワークインタフェース20eは、画像形成装置1および端末装置3などと通信を行うためのNICである。
【0035】
ROM20cまたは大容量記憶装置20dには、プルプリント用のソフトウェア2SWがインストールされている。ソフトウェア2SWを構成するモジュール(図11参照)は必要に応じてRAM20bにロードされ、CPU10aによって実行される。大容量記憶装置10dとして、HDDまたはSSDなどが用いられる。
【0036】
端末装置3は、画像形成装置1による印刷などのサービスを受けるためのクライアントである。端末装置3には、画像形成装置1およびサーバー2によってプルプリントを行うためのドライバーなどがインストールされている。端末装置3として、パーソナルコンピューター、スマートフォン、またはPDA(Personal Digital Assistant)などが用いられる。
【0037】
画像形成装置1およびサーバー2によるプルプリントの処理は、ソフトウェア1SWおよびソフトウェア2SWによって実現される。ソフトウェア1SWおよびソフトウェア2SWについては、後に詳細に説明する。ここで、画像形成装置1およびサーバー2の処理の概要およびユーザーによる操作の概要を、シーケンス図などを参照しながら説明する。
【0038】
〔印刷ジョブチケットの登録〕
図4は、ジョブチケットの登録のための処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【0039】
サーバー2は、画像形成装置1に実行させる印刷ジョブを、印刷ジョブごとにジョブチケットを発行して管理する。印刷ジョブのジョブチケットは、図4に示す手順でサーバー2に登録される。
【0040】
ユーザーは、印刷したい画像の画像データを端末装置3に用意する。この画像データは、ワープロソフトまたは描画ソフトなどのアプリケーションで画像を作成することによって用意すればよい。または、インターネット上のウェブサイトからWEBページのデータをダウンロードし、このデータを画像データとして用いることもできる。
【0041】
そして、ユーザーは、印刷ジョブの条件(カラー/モノクロ、部数、用紙のサイズ、またはステープル綴じの有無など)を指定し、印刷のコマンドを端末装置3に入力する。この際に、プルプリント機能による印刷を指定する。さらに、この印刷ジョブを使用させてもよい者のユーザーコードを指定する。
【0042】
すると、端末装置3は、ドライバーによって画像データをPDL(Page Description Language)のデータに変換するなどして印刷データ50を生成する。そして、印刷データ50を、指定されたユーザーコードおよび条件を示す属性データ51とともにサーバー2へ送信する(図4の#701)。これにより、印刷ジョブの予約がサーバー2に対して要求される。
【0043】
サーバー2は、印刷データ50および属性データ51を受信すると(#711)、印刷データ50および属性データ51それぞれにユニークなデータ名を付けて所定の場所に保存する(#712)。今回の印刷ジョブを他の印刷ジョブと区別するためのジョブ識別コードを発行し、このジョブ識別コードのほか印刷データ50および属性データ51それぞれのデータ名を示すジョブチケットデータ52を生成し(#713)、所定の場所に記憶させる(#714)。このようにして、サーバー2へのジョブチケットの登録が完了する。
【0044】
なお、ユーザーは、画像データの用意およびジョブチケットの登録を、端末装置3の代わりに画像形成装置1を用いて行うこともできる。この場合は、ユーザーは、例えば、画像が記された用紙を画像形成装置1にスキャンさせることによって、画像データを用意することができる。そして、画像形成装置1は、端末装置3における上述の処理を行うことによって印刷データ50を生成し、属性データ51とともにサーバー2へ送信する。
【0045】
〔プルプリントの実行前のユーザー認証〕
図5は、ユーザー認証のための処理の流れの例を示すシーケンス図である。
【0046】
ユーザーは、ジョブチケットの登録後、画像の印刷物が必要になったら、任意の画像形成装置1のところへ行き、画像の印刷をこの画像形成装置1に行わせることができる。それに先だって、ユーザーは、サーバー2から認証を受けなければならない。認証のための処理は、図5に示す手順で実行される。以下、ユーザーが画像の印刷を画像形成装置1Aに行わせる場合を例に説明する。
【0047】
ユーザーは、画像形成装置1Aに自分のユーザーコードおよびパスワードを入力する。画像形成装置1Aは、入力を受け付けると(図5の#721)、このユーザーコードおよびパスワードのほか印刷ジョブのリストを要求する旨を示す認証等要求データ53をサーバー2へ送信する(#722)。
【0048】
サーバー2は、認証等要求データ53を受信すると(#731)、認証等要求データ53に示されるユーザーコードおよびパスワードに基づいて、ユーザーの正当性の判断つまり認証を行う(#732)。
【0049】
そして、サーバー2は、正しいユーザーであることが確認できたら、サーバー2へのこのユーザーのログインを認め、このユーザーの再印刷チケットのデータの有無を確認する(#733)。再印刷チケットのデータの有無によって、以降の処理の内容が異なる。再印刷チケットについては、後に説明する。以下、サーバー2へログインしたユーザーを特に「ログインユーザー」と記載することがある。
【0050】
〔再印刷チケットの登録〕
図6は、再印刷チケットの登録のための処理の流れの例を示すシーケンス図である。図7は、ジョブ一覧画面WN1の例を示す図である。
【0051】
図5のステップ#733の処理の結果、ログインユーザーの再印刷チケットのデータをサーバー2が有していないことが分かった場合は、画像形成装置1Aおよびサーバー2は、図6に示す手順で処理を行う。この際に、再印刷チケットのデータが生成されることがある。
【0052】
サーバー2は、ログインユーザーに対して使用が認められている印刷ジョブを検索し(#741)、見つかった印刷ジョブのリストを示すジョブリストデータ54を画像形成装置1Aへ送信する(#742)。印刷ジョブの検索の方法は、後述する。
【0053】
画像形成装置1Aは、ジョブリストデータ54を受信すると(#751)、図7のような、ジョブリストデータ54に示されるジョブ識別コードを示すジョブ一覧画面WN1を表示する(#752)。ここで、ログインユーザーは、印刷したい画像に係る印刷ジョブのジョブ識別コードを選択する。
【0054】
画像形成装置1Aは、ジョブ識別コードの選択を受け付けると(#753)、そのジョブ識別コードと印刷ジョブのデータを要求する旨とを示すジョブ要求データ55をサーバー2へ送信する(#754)。
【0055】
サーバー2は、ジョブ要求データ55を受信すると(#743)、ユーザーが選択した印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51をジョブ要求データ55に基づいて検索し(#744)、画像形成装置1Aへ送信する(#745)。印刷データ50および属性データ51の検索の方法は、後述する。
【0056】
画像形成装置1Aは、印刷データ50および属性データ51を受信すると(#755)、条件の通りに画像を印刷することができるか否かを判定する(#756)。判定の方法は、後述する。
【0057】
そして、画像形成装置1Aは、印刷データ50および属性データ51に基づいて、画像を用紙に印刷し、必要に応じて仕上げの処理を行う(#757)。つまり、印刷ジョブを実行する。条件の通りに印刷しまたは仕上げの処理を行うことができない場合は、条件を変更して印刷ジョブを実行する。詳細は、後述する。
【0058】
さらに、画像形成装置1Aは、条件の通りに印刷することができない場合は、サーバー2へ、ログインユーザーのユーザーコードおよび今回の印刷ジョブのジョブ識別コードを示す発行要求データ56を送信することによって、再印刷チケットを発行するように要求する(#758)。
【0059】
「再印刷チケット」は、条件の通りに印刷ジョブを実行させることができなかったユーザーが容易にこの印刷ジョブを他の画像形成装置1に実行させることができるようにするためのジョブチケットである。再印刷チケットの使用方法は、後述する。
【0060】
サーバー2は、発行要求データ56を受信すると(#746)、再印刷チケットデータ57を生成し(#747)、所定の場所に記憶させる(#748)。これにより、再印刷チケットの登録が完了する。
【0061】
なお、再印刷チケットデータ57には、発行要求データ56に示されるユーザーコードおよびジョブ識別コードのほか、この印刷ジョブの印刷条件が示される。生成の方法は、後述する。また、再印刷チケットデータ57は、暗号化しておくのが望ましい。特に、パスワードの部分は暗号化しておくのが、望ましい。
【0062】
〔再印刷チケットに基づく印刷ジョブの実行〕
図8は、再印刷チケットに基づいて印刷ジョブを実行する際の処理の流れの例を示すシーケンス図である。図9は、再印刷チケット画面WN2の例を示す図である。
【0063】
ユーザーは、ある画像形成装置1に条件の通りに実行させることができなかった印刷ジョブを、再印刷チケットを用いて他の画像形成装置1に実行させることができる。以下、再印刷チケットを用いて画像形成装置1Bに印刷ジョブを実行させる場合を例に説明する。
【0064】
ユーザーは、画像形成装置1Bを操作してサーバー2にログインする。この際のユーザーの操作および画像形成装置1Bおよびサーバー2の処理は、図5で説明した通りである。
【0065】
図5のステップ#733の処理の結果、ログインユーザーの再印刷チケットのデータつまり再印刷チケットデータ57をサーバー2が有していることが分かった場合は、画像形成装置1Bおよびサーバー2は、図8に示す手順で処理を行う。
【0066】
サーバー2は、この再印刷チケットデータ57を画像形成装置1Bへ送信する(図8の#761)。
【0067】
画像形成装置1Bは、再印刷チケットデータ57を受信すると(#771)、条件の通りに画像を印刷することができるか否かを判定する(#772)。判定の方法は、後述する。
【0068】
印刷できる場合は、画像形成装置1Bは、図9のような、再印刷チケットデータ57に示されるジョブ識別コードを示す再印刷チケット画面WN2を表示する(#773)。図9の例では、印刷設定の内容を表示していないが、表示してもよい。
【0069】
ここで、ユーザーは、このジョブ識別コードの印刷ジョブを実行するか否かを決める。そして、実行する場合は、「実行」ボタンを押すことによって、実行の指令を画像形成装置1Bに与える。ユーザーは、既に取得した印刷物が、指定した条件の通りのものではないが、それで事足りている場合は、実行の指令を与えなくてもよい。
【0070】
画像形成装置1Bは、実行の指令を受け付けると(#774)、このジョブ識別コードと印刷ジョブのデータを要求する旨とを示すジョブ要求データ58をサーバー2へ送信する(#775)。
【0071】
サーバー2は、ジョブ要求データ58を受信すると(#762)、印刷データ50および属性データ51をジョブ要求データ58に基づいて検索し(#763)、画像形成装置1Bへ送信する(#764)。印刷データ50および属性データ51の検索の方法は、後述する。
【0072】
そして、画像形成装置1Bは、印刷データ50および属性データ51を受信すると(#776)、これらのデータに基づいて、画像を用紙に印刷し、必要に応じて仕上げの処理を行う(#777)。つまり、再印刷チケットに係る印刷ジョブを実行する。
【0073】
実行後、画像形成装置1Bは、この印刷ジョブのジョブ識別コードとこの印刷ジョブのデータの削除の指令とを示す削除指令データ59をサーバー2へ送信する(#778)。
【0074】
サーバー2は、削除指令データ59を受信すると(#765)、削除指令データ59に基づいて印刷データ50および属性データ51を削除する(#766)。削除の方法は、後述する。
【0075】
〔ソフトウェア1SW、2SW〕
図10は、画像形成装置1の機能的構成の例を示す図である。図11は、サーバー2の機能的構成の例を示す図である。図12は、再印刷チケット画面WN2の例を示す図である。
【0076】
ソフトウェア1SWは、図10に示す認証情報等送信部101、ジョブリスト受信部102、ジョブリスト提示処理部103、第一の実行可否判定部104、ジョブデータ取得部105、再印刷チケット生成要求部106、再印刷チケット受信部107、第二の実行可否判定部108、再印刷チケット提示処理部109、および再印刷チケット削除要求部110などを実現するためのソフトウェアである。
【0077】
一方、ソフトウェア2SWは、図11に示す印刷ジョブチケットデータ生成部201、認証情報等受信部202、ユーザー認証部203、印刷ジョブリスト提供部204、再印刷チケット送信部205、再印刷チケットデータ生成部206、印刷ジョブデータ提供部207、再印刷チケット削除部208、印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1、および再印刷チケットデータ記憶部2K2などを実現するためのソフトウェアである。
【0078】
図4、図5、図6、および図8で説明した処理は、ソフトウェア1SWおよびソフトウェア2SWに基づいてCPU10aおよびCPU20aによって行われる。以下、図10に示す各部および図11に示す各部について説明する。
【0079】
ユーザーは、上述の通り、画像データを用意し、印刷条件を指定する。さらに、この画像データによる印刷ジョブの実行権を誰に与えるのかを決め、決めたユーザーのユーザーコードを指定する。
【0080】
すると、画像形成装置1または端末装置3は、画像データおよび指定された内容に基づいて印刷データ50および属性データ51を生成し、サーバー2へ送信する。
【0081】
サーバー2において、印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1(図11参照)は、印刷データフォルダ、属性データフォルダ、およびジョブチケットフォルダを有し、印刷ジョブに関するデータを記憶する。
【0082】
印刷データ50は、ユニークなデータ名が付されて印刷データフォルダに格納され、属性データ51は、ユニークなデータ名が付されて属性データフォルダに格納される。
【0083】
印刷ジョブチケットデータ生成部201は、ジョブチケットデータ52を生成する。ジョブチケットデータ52には、このジョブ識別コードのほか印刷データ50および属性データ51それぞれのデータ名が示される。そして、ジョブチケットデータ52は、ジョブチケットフォルダに格納される。
【0084】
以上の処理によって、印刷ジョブのジョブチケットの登録が完了する。ユーザーは、ジョブチケットを用いて任意の画像形成装置1に印刷ジョブを実行させることができる。
【0085】
ユーザーは、印刷ジョブを実行させたい画像形成装置1のところへ行き、この画像形成装置1を操作して自分のユーザーコードおよびパスワードを入力する。
【0086】
すると、画像形成装置1において、認証情報等送信部101(図10参照)は、認証等要求データ53を生成しサーバー2へ送信する。認証等要求データ53には、入力されたユーザーコードおよびパスワードのほか印刷ジョブのリストを要求する旨が示される。
【0087】
サーバー2において、認証情報等受信部202は、画像形成装置1から認証等要求データ53を受信する。
【0088】
ユーザー認証部203は、組織のメンバー(つまり、ユーザー)ごとのユーザーコードおよびパスワードを予め格納したユーザーアカウントデータベースを有している。そして、ユーザー認証部203は、認証情報等受信部202によって認証等要求データ53が受信されると、認証等要求データ53に示されるユーザーコードおよびパスワードとユーザーアカウントデータベースに格納されているユーザーコードおよびパスワードとを照合することによって、画像形成装置1を操作しているユーザーの正当性を判定する。つまり、ユーザー認証を行う。
【0089】
このユーザーが正当であると判定された場合は、サーバー2へのこのユーザーのログインが完了する。
【0090】
すると、印刷ジョブリスト提供部204および再印刷チケット送信部205のうちの一方が、以下の通り処理を行う。
【0091】
ログインユーザーの再印刷チケットがない場合は、印刷ジョブリスト提供部204は、ログインユーザーが実行権を有する印刷ジョブを検索し、見つかった印刷ジョブのリストを示すジョブリストデータ54を、ログインユーザーの画像形成装置1へ送信する。
【0092】
ところで、ログインユーザーの再印刷チケットの有無は、次のように確認することができる。上述の通り、再印刷チケットは、再印刷チケットデータ57として、所定の場所に記憶される。また、再印刷チケットデータ57には、少なくともユーザーコードが示される。
【0093】
そこで、印刷ジョブリスト提供部204は、所定の場所の中から、ログインユーザーのユーザーコードが示される再印刷チケットデータ57を検索することによって、ログインユーザーの再印刷チケットの有無を確認する。なお、所定の場所は、後述する再印刷チケットデータ記憶部2K2である。
【0094】
また、ログインユーザーが実行権を有する印刷ジョブは、次のように検索することができる。上述の通り、印刷ジョブは、ジョブチケットデータ52として、印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1に記憶される。また、ジョブチケットデータ52は、実行権が与えられたユーザーのユーザーコードが少なくとも示される。
【0095】
そこで、印刷ジョブリスト提供部204は、印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1の中から、ログインユーザーのユーザーコードが示されるジョブチケットデータ52を検索することによって、ログインユーザーが実行権を有する印刷ジョブを検索する。そして、印刷ジョブリスト提供部204は、見つかったジョブチケットデータ52のそれぞれに示されるジョブ識別コードを示すデータをジョブリストデータ54として生成し、ログインユーザーの画像形成装置1へ送信する。
【0096】
一方、ログインユーザーの再印刷チケットがある場合は、再印刷チケット送信部205は、この再印刷チケットを画像形成装置1へ送信する。具体的には、再印刷チケットデータ記憶部2K2に記憶されている、ログインユーザーのユーザーコードが示される再印刷チケットデータ57を検索し、ログインユーザーの画像形成装置1へ送信する。なお、このような再印刷チケットデータ57が複数ある場合は、これらの再印刷チケットデータ57をすべて送信する。
【0097】
画像形成装置1において、ジョブリスト受信部102は、サーバー2からジョブリストデータ54を受信する。
【0098】
ジョブリスト提示処理部103は、ジョブ一覧画面WN1をタッチパネルディスプレイ10hに表示させる。ジョブ一覧画面WN1には、図7のように、受信されたジョブリストデータ54に示されるジョブ識別コードのリストが示される。
【0099】
ここで、ログインユーザーは、実行を所望する印刷ジョブのジョブ識別コードをリストの中から選択する。
【0100】
ジョブデータ取得部105は、選択された印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51をサーバー2からダウンロードする。具体的には、選択された印刷ジョブのジョブ識別コードと印刷ジョブのデータを要求する旨とを示すデータをジョブ要求データ55としてサーバー2へ送信する。
【0101】
サーバー2において、印刷ジョブデータ提供部207は、ジョブ要求データ55を受信すると、ジョブ要求データ55に示されるジョブ識別コードに係る印刷データ50および属性データ51を検索し、ジョブ要求データ55の送信元である画像形成装置1へ送信する。印刷データ50および属性データ51は、次のように検索することができる。
【0102】
印刷ジョブデータ提供部207は、ジョブ要求データ55に示されるジョブ識別コードを示すジョブチケットデータ52を、印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1の中から検索する。ジョブチケットデータ52には、上述の通り、印刷データ50および属性データ51それぞれのデータ名が示されている。そこで、印刷ジョブデータ提供部207は、それぞれのデータ名を示す印刷データ50および属性データ51を、印刷データフォルダおよび属性データフォルダから検索する。
【0103】
画像形成装置1において、印刷データ50および属性データ51がダウンロードされると、従来通り、印刷ジョブがキューに登録される。そして、この印刷ジョブの順番が来ると、印刷データ50および属性データ51に基づいて印刷ユニット10fによって実行される。
【0104】
ただし、属性データ51に示される条件の通りに印刷ジョブを実行することができない場合は、条件を変更して印刷ジョブを実行する。例えば、カラー印刷の条件が指定されているにも関わらず画像形成装置1がカラー印刷の機能を有しない場合は、モノクロ印刷に条件を変更して印刷ジョブを実行する。または、ステープル綴じの実行が条件として指定されているにも関わらず画像形成装置1がフィニッシャー10jを有しない場合は、ステープル綴じを省略して印刷ジョブを実行する。
【0105】
また、印刷データ50および属性データ51がダウンロードされると、上述の印刷ジョブの実行と前後してまたは並行して、第一の実行可否判定部104および再印刷チケット生成要求部106によって次の処理が行われる。
【0106】
第一の実行可否判定部104は、属性データ51に示される条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する。判定は、属性データ51に示される条件と画像形成装置1のスペックとを比較することによって行えばよい。または、トナーまたは用紙などの消耗品が足りない場合に実行できないと、判定してもよい。
【0107】
再印刷チケット生成要求部106は、条件の通りに印刷ジョブを実行することができないと第一の実行可否判定部104によって判定された場合に、この印刷ジョブのジョブ識別コードおよびログインユーザーのユーザーコードを示すデータを発行要求データ56としてサーバー2へ送信することによって、再印刷チケットを発行するように要求する。
【0108】
サーバー2において、再印刷チケットデータ生成部206は、発行要求データ56を受信すると、再印刷チケットデータ57を生成し再印刷チケットデータ記憶部2K2に記憶させる。
【0109】
再印刷チケットデータ57は、次の方法によって生成することができる。再印刷チケットデータ生成部206は、発行要求データ56に示されるジョブ識別コードを示すジョブチケットデータ52を印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1のジョブチケットフォルダ中から検索する。さらに、ジョブチケットデータ52に示されるデータ名の属性データ51を印刷ジョブチケットデータ記憶部2K1の属性データフォルダの中から検索する。
【0110】
そして、再印刷チケットデータ生成部206は、この属性データ51に示される条件と受信した発行要求データ56に示されるユーザーコードおよびジョブ識別コードとを示すデータを再印刷チケットデータ57として生成する。
【0111】
画像形成装置1において、再印刷チケット受信部107は、ログインの際にサーバー2からジョブリストデータ54の代わりに再印刷チケットデータ57が送信された場合に、この再印刷チケットデータ57を受信する。
【0112】
第二の実行可否判定部108は、再印刷チケットデータ57に示される条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する。判定は、第一の実行可否判定部104による判定と同様、再印刷チケットデータ57に示される条件と画像形成装置1のスペックとを比較することによって行ってもよいし、消耗品の量に基づいて行ってもよい。
【0113】
再印刷チケット提示処理部109は、再印刷チケット画面WN2をタッチパネルディスプレイ10hに表示させる。再印刷チケット画面WN2には、図9に示したように、再印刷チケット受信部107によって受信された再印刷チケットデータ57のジョブ識別コードのうち、条件の通りの実行が可能であると第二の実行可否判定部108によって判定された印刷ジョブのジョブ識別コードが、示される。
【0114】
ここで、ログインユーザーは、このジョブ識別コードの印刷ジョブを実行させたい場合は、「実行」ボタンを押す。
【0115】
すると、ジョブデータ取得部105は、このジョブ識別コードと印刷ジョブのデータを要求する旨とを示すデータをジョブ要求データ58としてサーバー2へ送信する。以下、上述の通り、この印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51がサーバー2から画像形成装置1へダウンロードされ、この印刷ジョブがキューに格納され、順番が来たらこの印刷ジョブが印刷ユニット10fによって実行される。
【0116】
なお、再印刷チケット受信部107が再印刷チケットデータ57を一度に複数受信した場合は、第二の実行可否判定部108は、再印刷チケットデータ57それぞれにジョブ識別コードが示される印刷ジョブごとに、条件の通りに実行することができるか否かを判定すればよい。そして、再印刷チケット提示処理部109は、図12のように、実行することができると判定された印刷ジョブのジョブ識別コードをリストに纏めて表示すればよい。ジョブデータ取得部105は、リストの中からログインユーザーが選択した印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51をサーバー2からダウンロードすればよい。
【0117】
再印刷チケット削除要求部110は、再印刷チケットに基づいて取得した印刷データ50および属性データ51による印刷ジョブが完了したら、この印刷ジョブのジョブ識別コードとこの印刷ジョブのデータの削除の指令とを示すデータを削除指令データ59としてサーバー2へ送信する。
【0118】
サーバー2において、再印刷チケット削除部208は、削除指令データ59を受信すると、再印刷チケットデータ記憶部2K2の中から、削除指令データ59に示されるジョブ識別コードを示す再印刷チケットデータ57を検索し、この再印刷チケットデータ57を削除する。
【0119】
図13および図14は、第一の実施形態における画像形成装置1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図15および図16は、第一の実施形態におけるサーバー2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0120】
次に、画像形成装置1およびサーバー2それぞれの全体的な処理の流れを、図13〜図16のフローチャートを参照しながら説明する。
【0121】
画像形成装置1は、ユーザーによってデータが入力されたりサーバー2からデータが送信されてきたりするごとに、図13および図14に示す処理を適宜、実行する。
【0122】
画像形成装置1は、ユーザーコードおよびパスワードが入力されると(図13の#501でYes)、このユーザーコードおよびパスワードなどを示すデータを認証等要求データ53としてサーバー2へ送信する(#502)。これにより、ユーザー認証の要求およびリスト等の提供の要求がサーバー2に対してなされる。
【0123】
認証に成功すると(#503でYes)、サーバー2からジョブリストデータ54および再印刷チケットデータ57のうちのいずれか一方が送信される。
【0124】
画像形成装置1は、ジョブリストデータ54を受信した場合は(#504でYes)、ジョブリストデータ54に基づいてジョブ一覧画面WN1(図7参照)を表示することによって、ログインユーザーが実行の権限を有する印刷ジョブを提示する(#505)。
【0125】
画像形成装置1は、ログインユーザーによる印刷ジョブの選択を受け付けると(#506)、この印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51をサーバー2からダウンロードする(#507)。この際に、画像形成装置1は、この印刷ジョブのジョブ識別コードなどを示すデータをジョブ要求データ55としてサーバー2へ送信する。
【0126】
画像形成装置1は、印刷データ50および属性データ51をダウンロードすると、属性データ51に示される条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する(#508)。
【0127】
実行することができる場合は(#509でYes)、画像形成装置1は、印刷データ50および属性データ51を用いて条件の通りに印刷ジョブを実行する(#510)。
【0128】
実行することができない場合は(#509でNo)、条件を変更して印刷ジョブを実行する(#511)。さらに、この印刷ジョブのジョブ識別コードおよびログインユーザーのユーザーコードなどを示すデータを発行要求データ56としてサーバー2へ送信する(#512)。これにより、この印刷ジョブの再印刷チケットの発行の要求がサーバー2に対してなされる。
【0129】
一方、ジョブリストデータ54ではなく再印刷チケットデータ57を受信した場合は(#504でNo)、画像形成装置1は、再印刷チケットデータ57に示される条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する(図14の#513)。
【0130】
実行することができる場合は(#514でYes)、画像形成装置1は、再印刷チケットデータ57に基づいて再印刷チケット画面WN2(図9参照)を表示することによって、他の画像形成装置1で条件の通りに実行することができなかった印刷ジョブを提示する(#515)。
【0131】
画像形成装置1は、ログインユーザーによる印刷ジョブの実行の指令を受け付けると(#516)、印刷データ50および属性データ51をサーバー2からダウンロードする(#517)。この際に、ジョブ要求データ55として、再印刷チケットデータ57に示されるジョブ識別コードを示すデータをサーバー2へ送信する。そして、印刷データ50および属性データ51を用いて条件の通りに印刷ジョブを実行する(#518)。
【0132】
印刷ジョブの実行後、この印刷ジョブのジョブ識別コードなどを示すデータを削除指令データ59としてサーバー2へ送信する(#519)。これにより、この印刷ジョブの再印刷チケットの削除の要求がサーバー2に対してなされる。
【0133】
画像形成装置1は、認証は成功したが、ジョブリストデータ54も、条件の通りに実行可能な印刷ジョブの再印刷チケットデータ57も、得られなかった場合は(#504でNo、#514でNo)、サーバー2へのユーザーのログインが認められるのみである(#520)。
【0134】
サーバー2は、画像形成装置1または端末装置3からデータが送信されてくるごとに、図15および図16に示す処理を適宜、実行する。
【0135】
サーバー2は、印刷データ50および属性データ51を画像形成装置1またはサーバー2から受信すると(図15の#531でYes)、これらのデータを所定の場所に保存する(#532)。さらに、これらのデータに対応するジョブチケットデータ52を生成し、所定の場所に保存する(#533)。
【0136】
または、サーバー2は、認証等要求データ53を画像形成装置1から受信すると(#534でYes)、ユーザー認証を行う(#535)。この画像形成装置1のユーザーが正規のユーザーであると判定できたら(#536でYes)、このユーザーの再印刷チケットのデータつまり再印刷チケットデータ57があれば(#537でYes)、この再印刷チケットデータ57をこの画像形成装置1へ送信する(#538)。なければ(#537でNo)、このユーザーに実行の権限が与えられている印刷ジョブのリストを示すデータをジョブリストデータ54としてこの画像形成装置1へ送信する(#539)。
【0137】
または、サーバー2は、ジョブ要求データ55を画像形成装置1から受信すると(#540でYes)、ジョブ要求データ55に基づいて印刷データ50および属性データ51をこの画像形成装置1へ送信する(図16の#541)。
【0138】
または、サーバー2は、発行要求データ56を受信すると(#542でYes)、再印刷チケットデータ57を生成し所定の場所に保存する(#543)。
【0139】
または、サーバー2は、削除指令データ59を受信すると(#544でYes)、この削除指令データ59に基づいて再印刷チケットデータ57を削除する(#545)。
【0140】
〔第二の実施形態〕
図17は、再印刷チケットの登録のための処理の流れの変形例を示すシーケンス図である。図18は、再印刷チケットに基づいて印刷ジョブを実行する際の処理の流れの変形を示すシーケンス図である。
【0141】
第一の実施形態では、条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを画像形成装置1が判定した。そして、再印刷チケットを発行するか否かおよび再印刷チケットをユーザーへ提示するか否かも、画像形成装置1が判定した。
【0142】
第二の実施形態では、画像形成装置1ではなくサーバー2がこれらを判定する。以下、第二の実施形態における画像形成装置1およびサーバー2の処理について説明する。第一の実施形態と重複する点については、説明を省略する。
【0143】
ネットワークシステム1NSの全体的な構成は第一の実施形態の場合と同様であり、図1に示した通りである。画像形成装置1およびサーバー2のハードウェア構成も第一の実施形態の場合と同様であり、図2および図3に示した通りである。
【0144】
ただし、図10に示した第一の実行可否判定部104および第二の実行可否判定部108に相当する機能をサーバー2に設ける。そして、画像形成装置1およびサーバー2は、次のように処理を行う。
【0145】
印刷ジョブチケットの登録のための処理およびプルプリントの実行前のユーザー認証の処理は、第一の実施形態の場合と同様であり、それぞれ前に図4および図5で説明した通りである。
【0146】
再印刷チケットの登録のための処理は、図6に示した手順の代わりに、図17に示す手順で行われる。
【0147】
ジョブリストデータ54、ジョブ要求データ55、印刷データ50、および属性データ51のやり取りの処理およびジョブ一覧画面WN1を表示する処理は、第一の実施形態の場合と基本的に同様であり、図6のステップ#751〜#755および#741〜#745で説明した通りである(図17の#801〜#805、#811〜#815)。ただし、ジョブ要求データ55には、ジョブ識別コードだけでなく、ログインユーザーのユーザーコードも示される。
【0148】
また、第一の実施形態の場合とは異なり、属性データ51に示される条件の通りに画像形成装置1が印刷ジョブを実行することができるか否かの判定は、サーバー2が実行する(#816)。なお、サーバー2は、画像形成装置1のスペックに関する情報を、所定の場所に予め記憶しておいてもよいし、ステップ#804においてジョブ要求データ55とともに画像形成装置1から取得してもよい。
【0149】
そして、サーバー2は、条件の通りに印刷ジョブ実行することができないと判定した場合は、ジョブ要求データ55に示されるジョブ識別コードおよびユーザーコードのほかこの印刷ジョブの印刷条件が示されるデータを再印刷チケットデータ57として生成し(#817)、記憶する(#818)。
【0150】
再印刷チケットに基づく印刷ジョブの実行のための処理は、図8に示した手順の代わりに、図18に示す手順で行われる。
【0151】
サーバー2は、第一の実施形態では、再印刷チケットを、それに示される条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かに関わらず画像形成装置1へ送信したが、第二の実施形態では、実行することができる印刷ジョブの再印刷チケットのみを送信する。
【0152】
すなわち、サーバー2は、図5のステップ#733の処理の結果、ログインユーザーの再印刷チケットのデータつまり再印刷チケットデータ57を有していることが分かっても、直ちにこの再印刷チケットデータ57をログインユーザーへ送信しない。再印刷チケットデータ57に示される条件の通りにログインユーザーの画像形成装置1が印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する(#831)。そして、実行することができる場合にのみ、送信する(#832)。
【0153】
その後、サーバー2は、第一の実施形態のステップ#762〜#766(図8参照)と同様の処理を行う(#833〜#837)。
【0154】
一方、画像形成装置1は、再印刷チケットデータ57を受信すると(#821)、条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定することなく、再印刷チケットをログインユーザーに対して提示する(#822)。以下、第一の実施形態のステップ#774〜#778と同様に、ログインユーザーからの指定に応じて印刷データ50および属性データ51をダウンロードし(#823、#824)、印刷ジョブを実行する(#825)。そして、実行後、再印刷チケットの削除をサーバー2へ要求する(#826)。
【0155】
図19および図20は、第二の実施形態におけるサーバー2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図21および図22は、第二の実施形態における画像形成装置1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0156】
第一の実施形態と第二の実施形態との違いは、フローチャートからも分かる。画像形成装置1は、第一の実施形態では、図13および図14で説明した通り、印刷ジョブを条件の通りに実行することができるか否かを、画像形成装置1が判定した(#508、#513)。一方、第二の実施形態では、サーバー2が次のように判定する。
【0157】
サーバー2は、要求元である画像形成装置1において条件の通りに実行可能な印刷ジョブのジョブ要求データ58を検索し、見つかったら(図19の#577でYes)、これを画像形成装置1へ送信する(#578)。
【0158】
また、サーバー2は、画像形成装置1へ印刷データ50および属性データ51を送信する際に、条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する(図20の#582)。そして、実行することができない場合は(#583でYes)、画像形成装置1からの要求を受けることなく、再印刷チケットを画像形成装置1へ発行する(#584)。
【0159】
よって、画像形成装置1は、図21および図22に示す通り、条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かの判定も、再印刷チケットの発行の要求も、行わない。
【0160】
〔第三の実施形態〕
図23は、再印刷チケットの登録のための処理の流れの変形例を示すシーケンス図である。図24は、再印刷チケットに基づいて印刷ジョブを実行する際の処理の流れの変形例を示すシーケンス図である。
【0161】
第一の実施形態および第二の実施形態では、再印刷チケットを電子データ化してサーバー2に保存した。
【0162】
第三の実施形態では、再印刷チケットを用紙に印刷してログインユーザーへ提供する。以下、第三の実施形態における画像形成装置1およびサーバー2の処理について説明する。特に、第一の実施形態における処理と比較しながら説明する。第一の実施形態と重複する点については、説明を省略する。
【0163】
ネットワークシステム1NSの全体的な構成は第一の実施形態の場合と同様であり、図1に示した通りである。画像形成装置1およびサーバー2のハードウェア構成も第一の実施形態の場合と同様であり、図2および図3に示した通りである。
【0164】
画像形成装置1およびサーバー2は、次のように処理を行う。印刷ジョブチケットの登録のための処理およびプルプリントの実行前のユーザー認証の処理は、第一の実施形態の場合と同様であり、それぞれ前に図4および図5で説明した通りである。
【0165】
再印刷チケットの発行の処理は、図6に示した手順の代わりに、図23に示す手順で行われる。
【0166】
画像形成装置1は、条件の通りに印刷ジョブを実行できない場合に画像形成装置1からサーバー2へ再印刷チケットの発行の要求がなされる点は、図6で説明したステップ#751〜#758およびステップ#741〜#746と同じである(図23の#841〜#848、#861〜#866)。
【0167】
サーバー2は、再印刷チケットデータ57を生成するが(#867)、再印刷チケットデータ記憶部2K2に格納する代わりに、画像形成装置1へ送信する(#868)
。画像形成装置1は、再印刷チケットデータ57を受信すると(#849)、再印刷チケットデータ57に示されるジョブ識別コード、ユーザーコード、印刷ジョブの条件などを再印刷チケットの情報として用紙に印刷する(#850)。このユーザーコードのユーザーのパスワードも再印刷チケットの情報に含めてもよい。ただし、この場合は、再印刷チケットの情報を暗号化して印刷するのが望ましい。
【0168】
なお、図23は、今回の印刷ジョブの目的の画像と再印刷チケットの情報とを別々の用紙に印刷する場合の処理の流れを示しているが、目的の画像と再印刷チケットの情報とを同じ用紙に印刷してもよい。この場合は、再印刷チケットの情報を地紋画像として目的の画像に埋め込んで印刷してもよい。または、用紙の余白の部分に印刷してもよい。
【0169】
再印刷チケットに基づく印刷ジョブの実行のための処理は、図8に示した手順の代わりに、図24に示す手順で行われる。
【0170】
サーバー2は、第一の実施形態では、ユーザー認証に成功したら、ログインユーザーの再印刷チケットがあればそのデータ(再印刷チケットデータ57)を画像形成装置1へ送信したが(図8の#761)、第三の実施形態では、保存していないので、送信することができない。その代わりに、ユーザーは、再印刷チケットの情報が印刷された用紙を画像形成装置1のスキャナーユニット10eにセットする。
【0171】
すると、画像形成装置1は、再印刷チケットの情報を読み取り(図24の#871)、条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを判定する(#872)。
【0172】
条件の通りに実行することができる場合は、以下、画像形成装置1およびサーバー2は、基本的に第一の実施形態のステップ#773〜777および#762〜#764と同様の処理を行う(#873〜#877、#881〜#883)。
【0173】
ただし、未だユーザーの認証ができていない場合は、画像形成装置1は、ステップ#875において印刷データ50などを要求する際にユーザーコードおよびパスワードをサーバー2へ送信する。サーバー2は、送信されてきたユーザーコードおよびパスワードに基づいてユーザー認証を行い、成功したら印刷データ50および属性データ51を送信する。また、再印刷チケットデータ57の削除の処理(図8の#778、#765〜#766)の処理は、不要である。
【0174】
図25および図26は、第三の実施形態における画像形成装置1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。図27は、第三の実施形態におけるサーバー2の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0175】
第三の実施形態においては、画像形成装置1は、ユーザーが操作を行ったりサーバー2からデータが送信されてきたりするごとに、図25および図26に示す処理を適宜、実行する。
【0176】
画像形成装置1は、ユーザーコードおよびパスワードが入力されると(図25の#601でYes)、これらをサーバー2へ送信することによってユーザー認証を行うように要求する(#602)。
【0177】
ユーザー認証に成功したが(#603でYes)、ジョブリストデータ54が送信されてこなかった場合は(#604でNo)、サーバー2へのユーザーのログインが認められるのみである(#605)。
【0178】
一方、ジョブリストデータ54を受信すると(#604でYes)、画像形成装置1は、第一の実施形態のステップ#505〜#512(図13参照)と同様に、ジョブ一覧画面WN1(図7参照)を表示し、ログインユーザーが選択した印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51をダウンロードして印刷ジョブを実行し、条件の通りに実行できない場合は再印刷チケットの発行をサーバー2へ要求する(#606〜613)。さらに、第三の実施形態では、サーバー2によって発行された再印刷チケットのデータ(再印刷チケットデータ57)を受信し、再印刷チケットの情報を印刷する(#614)。
【0179】
スキャナーユニット10eに用紙がセットされると(図26の#615でYes)、画像形成装置1は、この用紙をスキャンする(#616)。再印刷チケットの情報を読み取ることができた場合は(#617でYes)、第一の実施形態のステップ#513〜#518(図14参照)と同様に、この再印刷チケットに示される印刷ジョブの印刷データ50および属性データ51をサーバー2からダウンロードし、印刷ジョブを実行する(#618〜#623)。
【0180】
また、サーバー2は、画像形成装置1または端末装置3からデータが送信されてくるごとに、図27に示す処理を適宜、実行する。
【0181】
新たなジョブチケットの登録の処理およびユーザー認証の処理は、第一の実施形態のステップ#531〜#535(図15参照)と同様である(図27の#631〜#635)。
【0182】
サーバー2は、ユーザー認証に成功したら、第一の実施形態ではログインユーザーの再印刷チケットを検索したが、第三の実施形態では、これをスキップし、ログインユーザーに実行権が与えられた印刷ジョブのジョブチケットを検索しジョブリストデータ54を画像形成装置1へ送信する(#637でYes、#638)。
【0183】
または、画像形成装置1から印刷データ50および属性データ51を要求された場合は(#639でYes)、第一の実施形態と同様に、これらを画像形成装置1へ送信する(#640)。ただし、未だユーザー認証が完了していない場合は、画像形成装置1からユーザーコードおよびパスワードを取得し、ユーザー認証に成功した後に送信する。
【0184】
または、再印刷チケットの発行を要求された場合は(#641でYes)、再印刷チケットデータ57を生成し、画像形成装置1へ送信する(#642)。
【0185】
なお、上述の例では、再印刷チケットデータ57をサーバー2が生成したが、画像形成装置1が生成してもよい。また、第二の実施形態のように、条件の通りに印刷ジョブを実行することができるか否かを画像形成装置1の代わりにサーバー2が判定してもよい。
【0186】
第一の実施形態ないし第三の実施形態によると、ユーザーの所望する通りの印刷物を印刷ジョブの再実行によって従来よりも確実に得ることができる。
【0187】
第一の実施形態ないし第三の実施形態では、印刷ジョブのジョブ識別コードをサーバー2が付けたが、ユーザーにとって分かりやすい名称、例えば、印刷の対象である画像が表わすドキュメントの名称を、ジョブ識別コードとして用いてもよい。または、ジョブ識別コードとともに名称をジョブチケットデータ52、ジョブリストデータ54、および再印刷チケットデータ57などに含めておき、ジョブ識別コードとともに名称をユーザーに提示してもよい。
【0188】
再印刷チケットの有効期限を設定しておき、有効期限が過ぎたら再印刷チケットに基づく印刷ジョブの実行を禁止してもよい。
【0189】
その他、ネットワークシステム1NS、画像形成装置1、サーバー2の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0190】
1NS ネットワークシステム(印刷システム)
1 画像形成装置(印刷装置)
108 第二の実行可否判定部(実行可否判定手段)
10f 印刷ユニット(印刷ジョブ再実行手段、要再実行データ印刷手段)
2 サーバー(印刷ジョブデータ配信サーバー)
206 再印刷チケットデータ生成部(要再実行データ登録手段)
207 印刷ジョブデータ提供部(印刷ジョブデータ送信手段)
208 再印刷チケット削除部(要再実行データ削除手段)
2K2 再印刷チケットデータ記憶部(要再実行データ記憶手段)
50 印刷データ(印刷ジョブデータ)
51 属性データ(印刷ジョブデータ)
57 再印刷チケットデータ(要再実行データ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブが、指定された条件を変更して実行された場合に、当該印刷ジョブを実行するように指令したユーザーを識別するユーザー識別子と当該印刷ジョブを識別するジョブ識別子とを示す要再実行データを要再実行データ記憶手段に記憶させる、要再実行データ登録手段と、
前記ユーザー識別子が入力された場合に、当該ユーザー識別子を示す前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができるか否かを判定する、実行可否判定手段と、
前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができると判定された場合に、当該印刷ジョブを再度、実行する、印刷ジョブ再実行手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子および前記ユーザー識別子を用紙に印刷する要再実行データ印刷手段、を有する、
請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
複数台の印刷装置へ画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブを実行するための印刷ジョブデータを配信する印刷ジョブデータ配信サーバーであって、
前記複数台の印刷装置のうちのジョブ実行印刷装置において、指定された条件を変更して前記印刷ジョブが実行された場合に、当該印刷ジョブを実行するように指令したユーザーを識別するユーザー識別子と当該印刷ジョブを識別するジョブ識別子とを示す要再実行データを要再実行データ記憶手段に記憶させる、要再実行データ登録手段と、
前記複数台の印刷装置のうちの実行予定印刷装置を使用しているユーザーの前記ユーザー識別子を示す前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができるか否かの判定によって、実行することができると判定された場合に、当該印刷ジョブの前記印刷ジョブデータを当該実行予定印刷装置へ送信する、印刷ジョブデータ送信手段と、
を有することを特徴とするサーバー。
【請求項4】
前記判定は、前記実行予定印刷装置によって行われる、
請求項3に記載のサーバー。
【請求項5】
前記判定を行う判定手段を有する、
請求項3に記載のサーバー。
【請求項6】
前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブが前記印刷ジョブデータ送信手段によって送付された場合に、当該要再実行データを前記要再実行データ登録手段から削除する、要再実行データ削除手段、を有する、
請求項3ないし請求項5のいずれかに記載のサーバー。
【請求項7】
画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブが、指定された条件を変更して実行された場合に、当該印刷ジョブを実行するように指令したユーザーを識別するユーザー識別子と当該印刷ジョブを識別するジョブ識別子とを示す要再実行データを要再実行データ記憶手段に記憶させ、
前記ユーザー識別子が入力された場合に、当該ユーザー識別子を示す前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができるか否かを判定し、
前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができると判定された場合に、当該印刷ジョブを再度、実行する、
ことを特徴とする印刷ジョブ再実行方法。
【請求項8】
複数台の印刷装置へ画像を用紙に印刷するジョブである印刷ジョブを実行するための印刷ジョブデータを配信するコンピューターに用いられるコンピュータープログラムであって、
前記コンピューターに、
前記複数台の印刷装置のうちのジョブ実行印刷装置において、指定された条件を変更して前記印刷ジョブが実行された場合に、当該印刷ジョブを実行するように指令したユーザーを識別するユーザー識別子と当該印刷ジョブを識別するジョブ識別子とを示す要再実行データを要再実行データ記憶手段に記憶させる処理と、
前記複数台の印刷装置のうちの実行予定印刷装置を使用しているユーザーの前記ユーザー識別子を示す前記要再実行データに示される前記ジョブ識別子の前記印刷ジョブを前記条件の通りに実行することができるか否かの判定によって、実行することができると判定された場合に、当該印刷ジョブの前記印刷ジョブデータを当該実行予定印刷装置へ送信する処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータープログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2013−3943(P2013−3943A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−136076(P2011−136076)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】