説明

印刷システム、印刷装置および印刷制御装置

【課題】動作状態に因るタイムアウトエラーの誤発生を低減し、タイムアウト時間を容易かつ適切に設定する印刷システムを提供する。
【解決手段】印刷システム5は、プリンター10とコンピューター50Aとが通信可能に接続され、プリンター10は、自身の動作状態に関するステータス情報を取得するステータス取得部30と、取得したステータス情報に基づいて、コンピューター50Aとの通信において通信エラーを判断するためのタイムアウト時間を決定するタイムアウト時間決定部35と、タイムアウト時間の情報をコンピューター50Aに送信する通信部40と、を備え、コンピューター50Aは、タイムアウト時間に関する情報を受信する通信部70と、受信したタイムアウト時間の情報に基づいて、プリンター10との通信におけるタイムアウト時間を設定するタイムアウト時間設定部72と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷システム、印刷装置および印刷制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンター等の周辺機器において、印刷のような主たる機能を使用しない待ち受け状態が所定の時間を越えて継続する場合、消費電力を低減させるべく周辺機器を省電力状態に移行させ、印刷を行う場合、省電力状態から待ち受け状態に復帰させる省電力機能が広く採用されている。
このような周辺機器をネットワークに接続し、ホスト装置から通信により操作する場合、省電力状態から待ち受け状態に移行してホスト装置と通信を開始するのに時間を要するため、ホスト装置がタイムアウトと判断することがあった。このようなタイムアウトによるエラーを回避すべく、下記特許文献1に示すように、メイン処理機能部が立ち上がるよりも先にホスト装置と通信を開始するための代理通信部が立ち上がって通信を開始する装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−244834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ホスト装置がタイムアウトと判定するタイムアウト時間は固定値であるため、通信エラーにより通信が不可能で復旧処理が必要な状態であっても、通信エラーの情報はタイムアウト時間まで通知されないことから、効率的な復旧処理を行うことはできなかった。更に、代理通信部は、想定されるホスト装置に応じた最短のタイムアウト時間よりも短い時間で通信を開始する必要があり、代理通信部の設定にコストと手間を要した。
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、動作状態に因るタイムアウトエラーの誤発生を低減し、タイムアウト時間を容易かつ適切に設定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0006】
[適用例1]
本適用例にかかる印刷システムは、印刷装置と印刷制御装置とが通信可能に接続された印刷システムであって、前記印刷装置は、自身の動作状態に関するステータス情報を取得する取得部と、取得した前記ステータス情報に基づいて、前記印刷制御装置との通信において通信エラーを判断するための最大待ち時間を決定する決定部と、決定した前記最大待ち時間に関する情報を前記印刷制御装置に送信する送信部と、を備え、前記印刷制御装置は、前記最大待ち時間に関する情報を受信する受信部と、受信した前記最大待ち時間に関する情報に基づいて、前記印刷装置との通信における前記最大待ち時間を設定する設定部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、印刷装置は、自身の動作状態に関するステータス情報に基づいて最大待ち時間を決定し、決定した最大待ち時間を印刷制御装置に送信する。また、印刷制御装置は、印刷装置から送信される最大待ち時間を受信し、印刷装置との通信における最大待ち時間として設定する。従って、印刷装置と印刷制御装置との間で通信する際の最大待ち時間は、印刷装置の動作状態で決定されるため、通信を行うのに時間を要する動作状態であっても、その動作状態に応じた最大待ち時間が決定されることから、最大待ち時間を容易かつ適切に設定でき、動作状態に因る通信エラーの誤判断を回避できる。
【0008】
[適用例2]
上記適用例にかかる印刷システムにおいて、前記取得部は、消費電力を低減するための省電力状態、およびリソースの負荷状態の少なくとも1つに関する情報を取得することを特徴とする。
【0009】
このような構成によれば、印刷装置は、自身の省電力状態およびリソースの負荷状態の少なくとも1つに基づいて最大待ち時間を決定できる。
【0010】
[適用例3]
上記適用例にかかる印刷システムにおいて、前記決定部は、自身が前記省電力状態である場合、または前記リソースが高負荷状態である場合、前記最大待ち時間が長くなるように決定することが好ましい。
【0011】
このような構成によれば、印刷制御装置が省電力状態である場合や、リソースが高負荷状態である場合は、最大待ち時間を長くすることで、省電力状態やリソースの高負荷状態での通信エラーの誤判断を回避できる。
【0012】
[適用例4]
上記適用例にかかる印刷システムにおいて、前記印刷制御装置は、前記印刷装置に対して応答を要求する応答要求信号を送信する送信部と、前記応答要求信号を送信した後、前記最大待ち時間が経過しても前記印刷装置から前記応答要求信号に対する応答がない場合、前記印刷装置との通信は不可能であると判断する判断部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
このような構成によれば、印刷制御装置は、応答要求信号に対して最大待ち時間を経過しても応答がない場合、印刷装置との通信が不可能であることを判断できる。
【0014】
[適用例5]
本適用例にかかる印刷装置は、印刷制御装置と通信可能に接続された印刷装置であって、自身の動作状態に関するステータス情報を取得する取得部と、取得した前記ステータス情報に基づいて、前記印刷制御装置との通信において通信エラーを判断するための最大待ち時間を決定する決定部と、決定した前記最大待ち時間に関する情報を前記印刷制御装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする。
【0015】
このような構成によれば、印刷装置は、自身の動作状態に関するステータス情報に基づいて最大待ち時間を決定し、決定した最大待ち時間を印刷制御装置に送信する。従って、印刷装置と印刷制御装置との間で通信する際の最大待ち時間は、印刷装置の動作状態で決定されるため、通信を行うのに時間を要する動作状態であっても、その動作状態に応じた最大待ち時間が決定されることから、最大待ち時間を容易かつ適切に設定でき、動作状態に因る通信エラーの誤判断を回避できる。
【0016】
[適用例6]
本適用例にかかる印刷制御装置は、印刷装置と通信可能に接続された印刷制御装置であって、前記印刷装置の動作状態に関するステータス情報に基づいて決定され、前記印刷装置との通信において通信エラーを判断するための最大待ち時間に関する情報を受信する受信部と、受信した前記最大待ち時間に関する情報に基づいて、前記印刷装置との通信における前記最大待ち時間を設定する設定部と、を備えることを特徴とする。
【0017】
このような構成によれば、印刷制御装置は、印刷装置の動作状態に関するステータス情報に基づいて決定され、印刷装置から送信される最大待ち時間を受信し、印刷装置との通信における最大待ち時間として設定する。従って、印刷装置と印刷制御装置との間で通信する際の最大待ち時間は、印刷装置の動作状態で決定されるため、通信を行うのに時間を要する動作状態であっても、その動作状態に応じた最大待ち時間が決定されることから、最大待ち時間を容易かつ適切に設定でき、動作状態に因る通信エラーの誤判断を回避できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る印刷システムの機能構成を示すブロック図。
【図2】ステータスに応じてタイムアウト時間の推移を示す図。
【図3】プリンターとコンピューターにおける処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、画像を印刷するための印刷システムについて図面を参照して説明する。
【0020】
(実施形態)
図1は、本実施形態における印刷システム5の機能構成を示すブロック図である。この印刷システム5は、印刷装置として機能するプリンター10と、印刷制御装置として機能するコンピューター50A,50B,50Cとがネットワーク80を介して通信可能に接続されている。尚、コンピューター50A,50B,50Cは同一の機能を有するため、以降は代表してコンピューター50Aについて記述する。
プリンター10は、制御部20、ステータス取得部30、タイムアウト時間決定部35、通信部40および印刷部45を備え、コンピューター50Aから送信される印刷ジョブを受信し、受信した印刷ジョブに基づいて画像を印刷用紙に印刷し、印刷した印刷用紙を排出する。
尚、各機能部は、図示を略すが、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびCPU(Central Processing Unit)等をハードウェアとして備え、これらのハードウェアと種々のソフトウェアとが有機的に協働することで機能を実現している。
【0021】
制御部20は、省電力モード制御部22、リソース制御部24、通信制御部26および印刷制御部28を備え、プリンター10の各機能部の動作を制御する。
省電力モード制御部22は、プリンター10に関して待機状態で規定の電力を消費するモード(通常電力モード)と、待機状態での消費電力を低減するモード(省電力モード)の何れかのモードに切り替える機能を有する。本実施形態では、制御部20は通常のCPU(通常CPU)と省電力用のCPU(省電力CPU)の2つのCPUを備え、モードに応じて使用するCPUを切り替える機能を備えるが、この方法には限定されず、制御部20や印刷部45等への供給電力やクロック供給を変更することによりモードを切り替えても良い。尚、省電力CPUから通常CPUに切り替える場合、通常CPUのハードウェアが起動して動作準備が完了するまで、例えば、10秒程度の長い時間を要する場合もあることが知られている。
【0022】
また、省電力モード制御部22が2つのCPUの切り替えを行う場合や、2つのCPUの切り替えが完了した場合には、所定の通知信号が生成され、ステータス取得部30に通知される。
リソース制御部24は、実行される印刷処理等のタスクに応じて通常CPUやメモリーのリソース配分を制御する。本実施形態では、規模の大きいタスクが実行されることで、通常CPUの占有率等が所定の基準値を超え、通常CPUに対して高負荷が掛かるような場合、所定の通知信号が生成され、ステータス取得部30に通知される。
【0023】
通信制御部26は、ネットワーク80を介して接続されたコンピューター50Aと通信パケットをやり取りする通信部40の機能を制御する。本実施形態では、通信プロトコルとして、TCP/IPネットワーク上で動作するBonjour(登録商標)を採用するが、これに限定されるものではない。
印刷制御部28は、コンピューター50Aから送信される印刷ジョブを解析し、解析した結果に基づいて印刷部45の動作を制御する。
ステータス取得部30は、省電力モード制御部22およびリソース制御部24から送られる通知信号を取得し、プリンター10のステータス、即ち、プリンター10の電力モード状態や、通常CPUの負荷状態を認知する(取得部)。認知した結果、プリンター10のステータスが、省電力モードの変更や、通常CPUの負荷状態の変化を示す場合、通信を行う際の最大待ち時間、即ちタイムアウト時間を変更すべく、変更指示をタイムアウト時間決定部35に送る。
タイムアウト時間決定部35は、ステータス取得部30から送られる変更指示に基づいて、タイムアウト時間を決定する(決定部)。本実施形態では、通常電力モードのタイムアウト時間、省電力モードのタイムアウト時間および通常CPUが高負荷状態のタイムアウト時間が予め設定され、固定値としてテーブルに記憶されているため、タイムアウト時間決定部35は、プリンター10のステータスに応じてデータを読み込み、決定されたタイムアウト時間を取得する。
【0024】
ここで、電力モードおよび通常CPUの負荷が変化した場合、タイムアウト時間の推移について図2を参照して説明する。
例えば、時刻t1においてプリンター10が通常電力モードから省電力モードに移行した場合、タイムアウト時間は、通常電力モードのタイムアウト時間(T1)から省電力モードのタイムアウト時間(T2)に変更される。この場合、T2はT1よりも長時間である。
また、プリンター10が省電力モードから通常電力モードへの移行が完了して所定の時間が経過した場合(時刻t2)、タイムアウト時間は、省電力モードのタイムアウト時間(T2)から通常電力モードのタイムアウト時間(T1)に変更される。
【0025】
更に、時刻t3において、通常CPUの負荷状態が、通常状態から高負荷状態に移行した場合、タイムアウト時間は、通常電力モードのタイムアウト時間(T1)から通常CPUが高負荷状態のタイムアウト時間(T3)に変更される。この場合、T3はT1よりも長時間である。
また、時刻t4において、通常CPUの負荷状態が、高負荷状態から通常状態に移行した場合、タイムアウト時間は、通常CPUが高負荷状態のタイムアウト時間(T3)から通常電力モードのタイムアウト時間(T1)に変更される。
尚、タイムアウト時間は、テーブル形式で記憶されている様態には限定されず、電力モード、CPU負荷および種々の状態関数を変数とする関数式で決定される様態でも良い。
【0026】
図1に戻り、タイムアウト時間決定部35が決定したタイムアウト時間に関する情報は、通信プロトコルに従って所定のパケットに設定され、送信部を有する通信部40からコンピューター50A,50B,50Cに対してブロードキャストされる。本実施形態では、Bonjourプロトコルにおいて、自身をアナウンスするパケットの中に設けられているDNSのTXTレコードを使って設定する。
印刷部45は、印刷制御部28からの制御信号に基づいて、画像を印刷用紙に形成し、印刷用紙を排出する。本実施形態では、印刷方式はインクジェット方式を想定し、図示を略した印刷ヘッドのノズルからインク滴を吐出することで、印刷用紙に画像を形成する。尚、印刷方式はインクジェット方式には限定されず、レーザー方式、熱転写方式およびドットインパクト方式等も想定できる。
【0027】
コンピューター50Aは、通信部70、タイムアウト時間設定部72、制御部60、表示部74、操作部76および記憶部78を備える。
尚、各機能部は、図示を略すが、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびCPU(Central Processing Unit)等をハードウェアとして備え、これらのハードウェアと種々のソフトウェアとが有機的に協働することで機能を実現している。
また、コンピューター50Aには、プリンター10を制御するためのプログラムであるプリンタードライバーがインストールされ、印刷制御装置として機能する。
通信部70は、何れも図示を略した送信部と受信部を備える。
タイムアウト時間設定部72は、通信部70が受信した通信パケットから、Bonjourプロトコルに基づいてタイムアウト時間に関する情報を抽出し、抽出したタイムアウト時間を設定する(設定部)。本実施形態では、設定したタイムアウト時間は、制御部60が備える通信制御部65に通知される。
【0028】
制御部60は通信制御部65を備え、コンピューター50Aの各機能部の動作を制御する。
通信制御部65は、ネットワーク80を介して接続されたプリンター10と通信パケットをやり取りする通信部70の機能を制御する。また、通信制御部65は、プリンター10から応答されるべきパケット(応答要求信号)を送信した後、応答要求信号に応じた応答信号を受信すべく、タイムアウト時間設定部72から通知されたタイムアウト時間に従い待機する。ここで、タイムアウト時間を経過してもパケットを受信できない場合、プリンター10との間で通信が不可能な状態であると判断し(判断部)、予め設定されたタイムアウト処理を実行する。タイムアウト処理とは、例えば、表示部74にタイムアウトを示す情報を表示する。
【0029】
図3は、プリンター10が通常電力モードから省電力モードに移行した場合、プリンター10およびコンピューター50Aの処理の流れを示すフローチャートである。
最初に、プリンター10のCPU(以降、プリンター10と略す。)は、省電力モードへの移行を決定する(ステップS100)。
次に、プリンター10は、省電力モード時におけるタイムアウト時間(T2)を決定する(ステップS102)。
次に、プリンター10は、デバイスのアナウンスをコンピューター50Aに送信する(ステップS104)。
続いて、プリンター10は、タイムアウト時間(T2)に関する情報をコンピューター50Aに送信し(ステップS106)、自身は省電力モードに移行する(ステップS108)。
【0030】
一方で、コンピューター50AのCPU(以降、コンピューター50Aと略す。)は、デバイスのアナウンスを受信し(ステップS120)、続いて、タイムアウト時間に関する情報を受信する(ステップS122)。
続いて、コンピューター50Aは、自身が保持する時間(T1)から受信した時間(T2、但し、T2>T1)にタイムアウト時間を変更する(ステップS124)。
ここで、ユーザーはコンピューター50Aの操作部76を操作し、所望のコンテンツの印刷を指示する。
コンピューター50Aは、印刷の指示に応じて、プリンター10に対して印刷処理の開始を示す信号を送信する(ステップS126)。尚、開始を示す信号は応答を要求する信号であり、コンピューター50Aは信号の送信から応答が返るまでの時間計測を開始する。
【0031】
他方で、プリンター10は、印刷処理の開始を示す信号を受信し(ステップS110)、印刷処理を開始する前に電力モードを省電力モードから通常電力モードに移行する(ステップS112)。
続いて、プリンター10は、通常電力モードへの移行が完了すると、印刷処理の開始レスポンスをコンピューター50Aに送信し(ステップS114)、以降、印刷処理を実行する。
一方、コンピューター50Aは、プリンター10から送信される印刷処理の開始レスポンスを受信し(ステップS128)、時間計測を終了する。以降、印刷処理が実行中であることを示す処理を実行する。
ここで、コンピューター50Aが計測した時間は、通常電力モードのタイムアウト時間(T1)を越えるが、省電力モード時におけるタイムアウト時間(T2)は越えていない。従って、タイムアウト時間をT2に変更したコンピューター50Aは、通信エラーと判断してタイムアウトエラー処理を実行することなく、プリンター10から送信される印刷処理の開始レスポンスを受信できる。
以上の処理によれば、プリンター10が通常状態(通常電力モード)および省電力状態(省電力モード)の何れであってもタイムアウト時間はそれぞれの状態に応じて容易かつ適切に設定され、省電力状態から通常状態への移行時に所要する時間が原因とするタイムアウトエラーの誤発生を低減できる。
以上のような手法を実施する装置は、単独の装置によって実現される場合もあれば、複数の装置を組み合わせることによって実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。
【符号の説明】
【0032】
5…印刷システム、10…プリンター、20…制御部、22…省電力モード制御部、24…リソース制御部、26…通信制御部、28…印刷制御部、30…ステータス取得部、35…タイムアウト時間決定部、40…通信部、45…印刷部、50A,50B,50C…コンピューター、60…制御部、65…通信制御部、70…通信部、72…タイムアウト時間設定部、74…表示部、76…操作部、78…記憶部、80…ネットワーク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置と印刷制御装置とが通信可能に接続された印刷システムであって、
前記印刷装置は、
自身の動作状態に関するステータス情報を取得する取得部と、
取得した前記ステータス情報に基づいて、前記印刷制御装置との通信において通信エラーを判断するための最大待ち時間を決定する決定部と、
決定した前記最大待ち時間に関する情報を前記印刷制御装置に送信する送信部と、を備え、
前記印刷制御装置は、
前記最大待ち時間に関する情報を受信する受信部と、
受信した前記最大待ち時間に関する情報に基づいて、前記印刷装置との通信における前記最大待ち時間を設定する設定部と、を備えることを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷システムにおいて、
前記取得部は、
消費電力を低減するための省電力状態、およびリソースの負荷状態の少なくとも1つに関する情報を取得することを特徴とする印刷システム。
【請求項3】
請求項2に記載の印刷システムにおいて、
前記決定部は、
自身が前記省電力状態である場合、または前記リソースが高負荷状態である場合、前記最大待ち時間が長くなるように決定することを特徴とする印刷システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の印刷システムにおいて、
前記印刷制御装置は、
前記印刷装置に対して応答を要求する応答要求信号を送信する送信部と、
前記応答要求信号を送信した後、前記最大待ち時間が経過しても前記印刷装置から前記応答要求信号に対する応答がない場合、前記印刷装置との通信は不可能であると判断する判断部と、を備えることを特徴とする印刷システム。
【請求項5】
印刷制御装置と通信可能に接続された印刷装置であって、
自身の動作状態に関するステータス情報を取得する取得部と、
取得した前記ステータス情報に基づいて、前記印刷制御装置との通信において通信エラーを判断するための最大待ち時間を決定する決定部と、
決定した前記最大待ち時間に関する情報を前記印刷制御装置に送信する送信部と、を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項6】
印刷装置と通信可能に接続された印刷制御装置であって、
前記印刷装置の動作状態に関するステータス情報に基づいて決定され、前記印刷装置との通信において通信エラーを判断するための最大待ち時間に関する情報を受信する受信部と、
受信した前記最大待ち時間に関する情報に基づいて、前記印刷装置との通信における前記最大待ち時間を設定する設定部と、を備えることを特徴とする印刷制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−123447(P2012−123447A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−271225(P2010−271225)
【出願日】平成22年12月6日(2010.12.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】