印刷システム
【課題】 印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断することなく、自動的に判断して2重発行を防止できるようにする。
【解決手段】 印刷機2からホストコンピュータ1への終了通知が消失した場合には、印刷機2から結果通知を再度、通知し、ホストコンピュータ1から印刷機2への受領通知が消失した場合には、印刷機2から結果通知を再度、通知し、印刷機2からホストコンピュータ1への完了通知が消失した場合には、ホストコンピュータ1から受領通知を再度、通知することの少なくとも一つを行なうように制御する印刷機制御部3を備える。
【解決手段】 印刷機2からホストコンピュータ1への終了通知が消失した場合には、印刷機2から結果通知を再度、通知し、ホストコンピュータ1から印刷機2への受領通知が消失した場合には、印刷機2から結果通知を再度、通知し、印刷機2からホストコンピュータ1への完了通知が消失した場合には、ホストコンピュータ1から受領通知を再度、通知することの少なくとも一つを行なうように制御する印刷機制御部3を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷機と、該印刷機に印刷指示をだすホストコンピュータとを備える印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の印刷システムは、一般的にホストコンピュータから送信される印刷データに基づいて印刷機で印刷が行なわれる。ホストコンピュータでは端末から入力された印刷データに固有IDを付与して蓄積する。印刷データは所定の通信手段を用いて印刷機に送信される。印刷機では送信された印刷データに基づき、媒体に所定の項目を印刷する。
【0003】
印刷が正常に終了したら印刷機はホストコンピュータに印刷が正常に終了した旨を固有IDで通知し、ホストコンピュータでは蓄積している該当データを正常終了に遷移させて印刷のシーケンスを完了する。
【0004】
上記した印刷動作時において、例えばジャム等の障害が発生し、印刷が正常に終了しなかった場合は、印刷機は該当する媒体の固有IDでホストコンピュータに当該印刷データのエラー終了を通知する。
【0005】
ホストコンピュータでは蓄積している該当データをエラー終了に遷移させ、印刷機からジャムになった媒体が取り除かれて正常な状態に復帰してから再度、印刷データを送信し、印刷のやり直しを行う。
【0006】
また、複数の媒体に対し逐次的に印刷を行っていくような印刷システムにおいては、1枚の媒体がエラーになった場合に、機構によってはその他の媒体の印刷を継続することが出来なくなるケースが生じる。
【0007】
このような場合には、印刷を継続することができない媒体の固有IDで無効終了をホストコンピュータに通知する。ホストコンピュータでは蓄積している該当データを無効終了に遷移させ、エラー終了同様に印刷機からジャムならびに無効になった媒体が取り除かれて正常な状態に復帰してから再度印刷データを送信し、印刷のやり直しを行う(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−272833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記したように、従来技術においては、印刷機はホストコンピュータからの印刷データに基づいて印刷を行い、当該印刷データの固有IDで印刷の終了をホストコンピュータに通知する。
【0009】
ところが、通信障害や印刷機の電源断などにより、印刷が物理的に終了したにも関わらず、ホストコンピュータに終了を通知できない場合がある。通信障害の場合は印刷機側で通信障害を認識できれば終了の通知を再送信できる。
【0010】
しかし、通信障害を認識できなかった場合には、印刷機側では印刷シーケンスが完了してしまうため、終了の通知が2度とできなくなる。このため、媒体が物理的には正常に印刷されているにも関わらず、ホストコンピュータ側がそれを認知できないケースが生じる。また、急な電源断などによりメモリの内容が失われた場合も同様の問題が生じる。
【0011】
このように物理的には印刷が終了していてもホストコンピュータがそれを認知できないケースにおいては、該当データの扱いはオペレータの判断に委ねる以外にない。例えば次回の起動時にまだ終了通知がなされていない印刷データの一覧を表示し、印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断する。
【0012】
ここでオペレータの判断に誤りが生じ、本来印刷をやり直す必要がないデータをやり直してしまうと、媒体に同じものが2枚できてしまう、いわゆる2重発行になる。例えば固有の人に対して発行しなければならない媒体に対して2重発行が生じると、不正使用の虞れが生じてしまうという問題があった。
【0013】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断することなく、自動的に判断して2重発行を防止し、不正使用を確実に防止できるようにした印刷システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ホストコンピュータから印刷機に印刷データを送信し、この送信された印刷データに状態情報と時刻情報を付加して蓄積部に蓄積し、この蓄積された印刷データの状態情報に基づいて印刷が物理的に終了したことを前記ホストコンピュータに結果として通知し、この結果通知を前記ホストコンピュータが受領したことを前記印刷機に通知し、この受領通知を前記印刷機か受領するのに基づいて印刷シーケンスの完了を前記ホストコンピュータに通知する印刷システムにおいて、前記印刷機から前記ホストコンピュータへの結果通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、前記ホストコンピュータから前記印刷機への受領通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、前記印刷機から前記ホストコンピュータへの完了通知が消失した場合には、前記ホストコンピュータから前記受領通知を再度、通知することの少なくとも一つを行なうように制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断することなく、自動的に判断して2重発行を防止し、不正使用を確実に防止できるようにした印刷システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である印刷システムを示す概略的構成図である。
【0017】
この印刷システムは、ホストコンピュータ1と印刷機2を備えている。ホストコンピュータ1は入力された印刷データを蓄積し管理するなどシステム全体を統括する。印刷機2はホストコンピュータ1から送信される印刷データに基づき、媒体に所定の項目を印刷する。
【0018】
印刷機2は、制御手段としての印刷機制御部3、機構制御部4、印刷画像処理部5、及び印刷機構部6を備えている。
【0019】
印刷機制御部3はホストコンピュータ1から送られた印刷データを蓄積部としての不揮発性メモリ3aに蓄えて管理するとともに、機構制御部4と印刷画像処理部5を介して印刷機全体の制御を行う。
【0020】
印刷機構部6はモータ、センサー、ソレノイド、サーマルヘッド等の部品で構成される印刷のための機構そのものであり、直接的にはモータ、センサー、ソレノイド等の制御を機構制御部4が行い、印刷用サーマルヘッド等の印刷制御を印刷画像処理部5が行う。
【0021】
図2は、印刷機構部6の構成を詳細に示すものである。
【0022】
印刷機構部6は、印刷前工程、印刷工程、及び印刷後工程を有している。
【0023】
印刷前工程には、媒体取込部10、無線IC R/W部11、ページめくり部12が配設されている。媒体取込部10ではスタックされた媒体31を印刷装置内に取り込む。無線IC R/W部11では媒体内の無線ICが正常であるかの確認を行うと共に予め無線ICに記録された媒体固有情報や制御情報を装置内に読み込む。ページめくり部12では媒体のページをめくり、直接印刷や中間転写の対象となるページを開く。
【0024】
印刷工程には、直接印刷部13、中間転写印刷部14が配設されている。直接印刷部13では中間転写を用いない、主に黒単色で文字データからなる媒体への直接的な印刷を行う。中間転写印刷部14では、中間転写による媒体への印刷を行う。中間転写の詳細については後述する。
【0025】
印刷後工程には、OCR読取部15、折りたたみ部16、無線IC R/W部17、排出ゲート18、正常媒体集積部19、不良媒体集積部20が配設されている。OCR読取部15では印刷された媒体の文字を読み取り、印刷が正しく行われていることを確認する。折りたたみ部16では印刷するページを開いた状態で搬送されてきた媒体を折りたたみ、集積可能な状態にする。無線IC R/W部17では媒体の無線ICチップに対して必要な情報の書込み、読出し、ベリファイを行う。排出ゲート18では正常な媒体と不良な媒体を振り分け、正常な媒体は正常媒体集積部19へスタックさせ、不良な媒体は不良媒体集積部20へスタックさせる。
【0026】
図3は、上記した中間転写印刷部14を示す構成図である。
【0027】
中間転写印刷部14は機能的に情報印刷部(以降、印刷部と略す)14Aとオーバーコート転写部(以降、転写部と略す)14Bとによって構成されている。
【0028】
印刷部14Aはサーマルヘッド21を備え、このサーマルヘッド21には溶融インクリボン24が対向されている。溶融インクリボン24の両端部は送りローラ24aと巻取りローラ24bに巻回されている。また、サーマルヘッド21には溶融インクリボン24及び中間転写フィルム23を介してプラテンローラ22が対向されている。中間転写フィルム23の両端部は送りローラ23aと巻取りローラ23bに券回されているとともに、その中途部は駆動ローラ26、テンショナ27、ガイドローラ33a〜33cに掛け渡されている。
【0029】
この印刷部14Aでは、中間転写フィルム23と溶融インクリボン24によって中間転写フィルム23の受像兼接着層表面に情報等を印刷する熱溶融転写印刷方式が用いられる。熱溶融転写方式の特徴としては画像耐久性が高いこと、インク材料に機能性材料を適用することが比較的容易なこと(例えば蛍光顔料、アルミ蒸着薄膜)などがあり、偽造防止を目的とする印刷物に適している。
【0030】
サーマルヘッド21としては中間転写フィルム23の搬送方向に対し垂直に配置されるニアエッジ、またはコーナエッジタイプのライン状のヘッドが用いられ、熱時剥離による印刷を行うことが望ましい。
【0031】
中間転写フィルム23を搬送する駆動力は、一般的にプラテンローラ22に駆動機構を設けることが多いが、硬度と平滑性から中間転写フィルム23とプラテンローラ22の摩擦係数が上がらず、また安定しない場合がある。このため、プラテンローラ22の下流側(後述するヒートローラ25側)直近に上記した駆動ローラ26が設けられている。
【0032】
中間転写フィルム23は駆動ローラ26に対して出来るだけ巻付き角が大きいほうが良い。実施例では90°から130°の巻付角が得られるように上記テンショナ27が配置されている。テンショナ27には図示しないバネ機構が設けられ、限られた可動範囲内で中間転写フィルム23にテンションを付与して駆動ローラ26と中間転写フィルム23が常に適切に接触する状態を作り出している。駆動ローラ26は5相ステッピングモータ、タイミングベルト、プーリによる減速機構の組み合わせにより回転駆動され、中間転写フィルム23を正確に搬送できるようになっている。
【0033】
一方、転写部14Bは、円周の一部にフラット面25aを有する金属製のヒートローラ25と、このヒートローラ25に中間転写フィルム23を介して対向されるバックアップローラ29を備えている。ヒートローラ25はDCサーボモータもしくはステッピングモータなどにより正確に一定速度で駆動可能になっている。バックアップローラ29は支持レバー35の一端部側に回動自在に取り付けられている。支持レバー35は中途部が回動自在に支持され、他端部側がコイルバネ36によって下方に弾性的に押し下げられている。この押し下げにより、バックアップローラ29がヒートローラ25に圧接されるようになっている。ヒートローラ25とバックアップローラ29との間に送り込まれる中間転写フィルム23の送り込み方向上流側には、マーク検知センサ30が設けられている。
【0034】
また、転写部14Bには、媒体31をヒートローラ25とバックアップローラ29との間に搬送するための搬送機構37が設けられている。搬送機構37は媒体31を挟持搬送する搬送ローラ対38a〜38c、搬送される媒体31をガイドする搬送ガイド39a,39bを備えている。
【0035】
次に、上記したように構成される中間転写印刷装置の印刷転写動作について図3〜図5に基づいて説明する。
【0036】
印刷開始の指示がだされることにより、送りローラ23aから中間転写フィルム23が繰り出されるとともに、媒体31が取り込まれる。繰り出された中間転写フィルム23はそのホログラム位置マークがマーク検知センサ28によって検知され、その検知結果に基づいて印刷開始位置に位置決め制御される。この状態からサーマルヘッド21が印刷情報に基づいて発熱し、中間転写フィルム23の所定位置に固有印刷情報等が印刷される。この印刷される情報はY,M,Cの三原色に加えて黒の4色重ね合わせによるカラー印刷である。これら複数色の重ね合わせ印刷は、中間転写フィルム23がサーマルヘッド21を色数と同じ回数往復することで、重ね合わせ印刷が行われる。また、印刷される情報は、反転画像であるという特徴がある。なお、印刷色は上記4色に加えて、蛍光顔料を含んだインクなど機能性インクを付与してもよい。
【0037】
一方、媒体31は図4(a)に示すように取込み搬送され、図4(b)に示すようにヒートローラ25に対して位置決めされる。この位置決め後、中間転写フィルム23と媒体31はヒートローラ25の回転と共に重ね合わされ、図4(c)に示すように搬送と同時に加圧、加熱される。こののち、図5に示すように中間転写フィルム23のベース層38aが媒体31に対して60°〜110°の角度をもって引き上げられ、印刷情報(色剤としてのインク)38bと受像兼接着層38cとホログラム層38dの転写が完了する。転写が完了した媒体31は、図4(c)に示すようにそのまま排出されたり、あるいは次の機構部に搬送されることになる。
【0038】
図6は、印刷データの管理を示す説明図である。
【0039】
ホストコンピュータ1には入力された印刷データを蓄積するデータ蓄積部1aが設けられ、ホストコンピュータ1では印刷データを管理し、印刷データには待機中、印刷中、正常終了、エラー終了、無効終了などの状態を表すデータが付随されている。
【0040】
一方、印刷機制御部3では不揮発性メモリ3aに送信された印刷データを蓄積し管理する。この場合、印刷画像データそのものはデータサイズが大きいため、不揮発性メモリ3aへの蓄積からは省いて、一時的な画像メモリに蓄積された印刷画像データへのリンクのみを保存してもかまわない。
【0041】
不揮発性メモリ3aは電源オフの状態でもメモリ内容を維持できるため、急な電源断が生じても印刷データは消失しない。管理される印刷データには、印刷中、正常終了、エラー終了、無効終了などの「状態情報」と状態が変化したときの「時刻情報」が付加されている。
【0042】
ところで、上記した印刷機制御部3には、印刷データ監視プロセスが備えられ、不揮発性メモリ3a上に蓄積された印刷データを一定時間ごとに監視し、通信障害が生じた場合にはリカバリ処理が行なわれるようになっている。
【0043】
次に、図7のフローチャートを用いて印刷データ監視プロセスによるリカバリ処理について説明する。
【0044】
変数indexには例えば初期として0がセットされる(ステップ1)。印刷データは変数indexをインデックスとして参照される。index番目の印刷データの「状態」と「時刻」を確認対象とする。indexは初期値0から終端値まで1づつカウントアップされ、全ての印刷データを検索する(ステップ2)。対象インデックスの印刷データにおける「状態」を参照し、正常終了、エラー終了、無効終了、いづれかの終了状態か否かを確認する(ステップ3)。終了状態でなければindexを1カウントアップし(ステップ7)、次の印刷データの検索を継続する。終了状態であれば、「時刻」を確認する(ステップ4)。現在時刻と比較し、終了状態に遷移してからの経過時間を調べる(ステップ5)。終了状態に遷移した印刷データは、正常にシーケンスが処理されていれば、一定時間内に削除される。一定時間を超過しても削除されていないのであれば、「受領」通知の受け取りタイムアウトと判断する。タイムアウトでなければ、indexを1カウントアップし(ステップ7)、次の印刷データの検索を継続する(ステップ8)。
【0045】
タイムアウトであれば、タイムアウト処理を行う(ステップ6)。タイムアウト処理では、ホストコンピュータ1に対して「結果」の再通知を行い、現在時刻で「時刻情報」を更新する。
【0046】
次に、上記したように構成される印刷システムの印刷動作について説明する。
【0047】
まず、図8を用いて正常シーケンスについて説明する。
【0048】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出されて印刷機制御部3に印刷データが送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され、印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。
【0049】
印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻を「時刻情報」に上書きで記録する。
【0050】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知が行なわれる。ホストコンピュータ1は「結果」を受領し、確認したら、印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。
【0051】
印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。
【0052】
ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0053】
次に、図9を用いて通信障害により「結果」の通知を消失した場合における異常シーケンスについて説明する。
【0054】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出されて印刷機制御部3に送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。
【0055】
印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻を「時刻情報」に上書きで記録する。
【0056】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知が行なわれる。しかし、このとき、なんらかの通信障害により「結果」の通知が消失してしまうことがある。このような場合には、ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認することが出来ない。したがってホストコンピュータ1から印刷機制御部3へ「受領」の通知が帰らない。
【0057】
印刷機制御部3では、前述の印刷データ監視プロセスが「状態情報」と「時刻情報」を監視し、「受領」通知の受け取りタイムアウトを判定する。「受領」通知の受け取りがタイムアウトであれば、印刷機制御部3はホストコンピュータ1へ「結果」を再通知する。通信障害が一過性のものであれば、「結果」は正常にホストコンピュータ1に通知される。
【0058】
ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。
【0059】
印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0060】
もし、通信障害が一過性のものでなければ、「結果」の通知は再び消失する。印刷データ監視プロセスの「受領」通知の受け取りタイムアウトが規定数以上連続したならば、通信障害エラーとしてシステムダウンする。
【0061】
次に、図10を用いて通信障害により「受領」の通知を消失した場合における異常シーケンスについて説明する。
【0062】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出され印刷機制御部3に送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻を「時刻情報」に上書きで記録する。
【0063】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知を行う。ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。しかし、このとき、なんらかの通信障害により「受領」の通知が消失してしまうことがある。このような場合、印刷機制御部3は「受領」の受け取りを確認することが出来ない。印刷機制御部3では、前述の印刷データ監視プロセスが「状態情報」と「時刻情報」を監視し、「受領」通知の受け取りタイムアウトを判定する。「受領」通知の受け取りがタイムアウトであれば、印刷機制御部3はホストコンピュータ1へ「結果」を再通知する。通信障害が一過性のものであれば、「結果」は正常にホストコンピュータ1に通知される。ホストコンピュータ1は同じ印刷データ固有のIDによる「結果」の受領を再確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を再通知する。
【0064】
印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。
【0065】
ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0066】
もし通信障害が一過性のものでなければ、「結果」の再通知も消失してしまう。印刷データ監視プロセスの「受領」通知の受け取りタイムアウトが規定数以上連続したならば、通信障害エラーとしてシステムダウンする。
【0067】
次に、図11を用いて通信障害により「完了」の通知を消失した場合における異常シーケンスについて説明する。
【0068】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出され印刷機制御部3に送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。
【0069】
印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻が「時刻情報」に上書きで記録される。
【0070】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知を行う。ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。しかし、このとき、なんらかの通信障害により「完了」の通知が消失することがある。このような場合には、ホストコンピュータ1は「完了」の受け取りを確認することが出来ない。ホストコンピュータ1では、「受領」を通知してから一定時間内に「完了」を受け取れなければタイムアウトと判定する。「完了」通知の受け取りがタイムアウトであれば、ホストコンピュータ1は印刷機制御部3へ「受領」を再通知する。通信障害が一過性のものであれば、「受領」は正常に印刷機制御部3に通知される。
【0071】
印刷機制御部3では「受領」の再通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データが既に削除済みであることを確認する。印刷機制御部3は印刷データが削除済みであれば、通知された印刷データ固有のIDでホストコンピュータ1へ「完了」を再通知する。ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0072】
もし、通信障害が一過性のものでなければ、「結果」の再通知も消失してしまう。印刷データ監視プロセスの「受領」通知の受け取りタイムアウトが規定数以上連続したならば、通信障害エラーとしてシステムダウンする。
【0073】
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、いかなるシーケンス上での通信障害に対しても、印刷の完了を印刷機2、ホストコンピュータ1の双方が消失することなく、オペレータの判断による手動操作を介在させることがないため、媒体の発行において、2重発給を確実に防止しうる、印刷システムを提供することができる。
【0074】
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施の形態である印刷システムを示す構成図。
【図2】図1の印刷システムの印刷機構部を示す構成図。
【図3】図2の印刷機構部の中間転写印刷部を示す構成図。
【図4】図3の中間転写印刷部の転写部の動作を示す図。
【図5】図4の転写部によって印刷情報が媒体に転写される状態を示す図。
【図6】図1のホストコンピュータと印刷機制御部との間で送信される印刷データを示す図。
【図7】図1の印刷システムの印刷データ監視プロセスを示すフローチャート図。
【図8】図1の印刷システムの正常シーケンスを示す図。
【図9】図1の印刷システムの第1の異常シーケンスを示す図。
【図10】図1の印刷システムの第2の異常シーケンスを示す図。
【図11】図1の印刷システムの第3の異常シーケンスを示す図。
【符号の説明】
【0076】
1…ホストコンピュータ、2…印刷機、3…印刷機制御部(制御手段)、3a…不揮発性メモリ(蓄積部)、31…媒体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷機と、該印刷機に印刷指示をだすホストコンピュータとを備える印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の印刷システムは、一般的にホストコンピュータから送信される印刷データに基づいて印刷機で印刷が行なわれる。ホストコンピュータでは端末から入力された印刷データに固有IDを付与して蓄積する。印刷データは所定の通信手段を用いて印刷機に送信される。印刷機では送信された印刷データに基づき、媒体に所定の項目を印刷する。
【0003】
印刷が正常に終了したら印刷機はホストコンピュータに印刷が正常に終了した旨を固有IDで通知し、ホストコンピュータでは蓄積している該当データを正常終了に遷移させて印刷のシーケンスを完了する。
【0004】
上記した印刷動作時において、例えばジャム等の障害が発生し、印刷が正常に終了しなかった場合は、印刷機は該当する媒体の固有IDでホストコンピュータに当該印刷データのエラー終了を通知する。
【0005】
ホストコンピュータでは蓄積している該当データをエラー終了に遷移させ、印刷機からジャムになった媒体が取り除かれて正常な状態に復帰してから再度、印刷データを送信し、印刷のやり直しを行う。
【0006】
また、複数の媒体に対し逐次的に印刷を行っていくような印刷システムにおいては、1枚の媒体がエラーになった場合に、機構によってはその他の媒体の印刷を継続することが出来なくなるケースが生じる。
【0007】
このような場合には、印刷を継続することができない媒体の固有IDで無効終了をホストコンピュータに通知する。ホストコンピュータでは蓄積している該当データを無効終了に遷移させ、エラー終了同様に印刷機からジャムならびに無効になった媒体が取り除かれて正常な状態に復帰してから再度印刷データを送信し、印刷のやり直しを行う(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2007−272833号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記したように、従来技術においては、印刷機はホストコンピュータからの印刷データに基づいて印刷を行い、当該印刷データの固有IDで印刷の終了をホストコンピュータに通知する。
【0009】
ところが、通信障害や印刷機の電源断などにより、印刷が物理的に終了したにも関わらず、ホストコンピュータに終了を通知できない場合がある。通信障害の場合は印刷機側で通信障害を認識できれば終了の通知を再送信できる。
【0010】
しかし、通信障害を認識できなかった場合には、印刷機側では印刷シーケンスが完了してしまうため、終了の通知が2度とできなくなる。このため、媒体が物理的には正常に印刷されているにも関わらず、ホストコンピュータ側がそれを認知できないケースが生じる。また、急な電源断などによりメモリの内容が失われた場合も同様の問題が生じる。
【0011】
このように物理的には印刷が終了していてもホストコンピュータがそれを認知できないケースにおいては、該当データの扱いはオペレータの判断に委ねる以外にない。例えば次回の起動時にまだ終了通知がなされていない印刷データの一覧を表示し、印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断する。
【0012】
ここでオペレータの判断に誤りが生じ、本来印刷をやり直す必要がないデータをやり直してしまうと、媒体に同じものが2枚できてしまう、いわゆる2重発行になる。例えば固有の人に対して発行しなければならない媒体に対して2重発行が生じると、不正使用の虞れが生じてしまうという問題があった。
【0013】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断することなく、自動的に判断して2重発行を防止し、不正使用を確実に防止できるようにした印刷システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、ホストコンピュータから印刷機に印刷データを送信し、この送信された印刷データに状態情報と時刻情報を付加して蓄積部に蓄積し、この蓄積された印刷データの状態情報に基づいて印刷が物理的に終了したことを前記ホストコンピュータに結果として通知し、この結果通知を前記ホストコンピュータが受領したことを前記印刷機に通知し、この受領通知を前記印刷機か受領するのに基づいて印刷シーケンスの完了を前記ホストコンピュータに通知する印刷システムにおいて、前記印刷機から前記ホストコンピュータへの結果通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、前記ホストコンピュータから前記印刷機への受領通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、前記印刷機から前記ホストコンピュータへの完了通知が消失した場合には、前記ホストコンピュータから前記受領通知を再度、通知することの少なくとも一つを行なうように制御する制御手段を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、印刷をやり直すか無効にするかなどをオペレータが判断することなく、自動的に判断して2重発行を防止し、不正使用を確実に防止できるようにした印刷システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態である印刷システムを示す概略的構成図である。
【0017】
この印刷システムは、ホストコンピュータ1と印刷機2を備えている。ホストコンピュータ1は入力された印刷データを蓄積し管理するなどシステム全体を統括する。印刷機2はホストコンピュータ1から送信される印刷データに基づき、媒体に所定の項目を印刷する。
【0018】
印刷機2は、制御手段としての印刷機制御部3、機構制御部4、印刷画像処理部5、及び印刷機構部6を備えている。
【0019】
印刷機制御部3はホストコンピュータ1から送られた印刷データを蓄積部としての不揮発性メモリ3aに蓄えて管理するとともに、機構制御部4と印刷画像処理部5を介して印刷機全体の制御を行う。
【0020】
印刷機構部6はモータ、センサー、ソレノイド、サーマルヘッド等の部品で構成される印刷のための機構そのものであり、直接的にはモータ、センサー、ソレノイド等の制御を機構制御部4が行い、印刷用サーマルヘッド等の印刷制御を印刷画像処理部5が行う。
【0021】
図2は、印刷機構部6の構成を詳細に示すものである。
【0022】
印刷機構部6は、印刷前工程、印刷工程、及び印刷後工程を有している。
【0023】
印刷前工程には、媒体取込部10、無線IC R/W部11、ページめくり部12が配設されている。媒体取込部10ではスタックされた媒体31を印刷装置内に取り込む。無線IC R/W部11では媒体内の無線ICが正常であるかの確認を行うと共に予め無線ICに記録された媒体固有情報や制御情報を装置内に読み込む。ページめくり部12では媒体のページをめくり、直接印刷や中間転写の対象となるページを開く。
【0024】
印刷工程には、直接印刷部13、中間転写印刷部14が配設されている。直接印刷部13では中間転写を用いない、主に黒単色で文字データからなる媒体への直接的な印刷を行う。中間転写印刷部14では、中間転写による媒体への印刷を行う。中間転写の詳細については後述する。
【0025】
印刷後工程には、OCR読取部15、折りたたみ部16、無線IC R/W部17、排出ゲート18、正常媒体集積部19、不良媒体集積部20が配設されている。OCR読取部15では印刷された媒体の文字を読み取り、印刷が正しく行われていることを確認する。折りたたみ部16では印刷するページを開いた状態で搬送されてきた媒体を折りたたみ、集積可能な状態にする。無線IC R/W部17では媒体の無線ICチップに対して必要な情報の書込み、読出し、ベリファイを行う。排出ゲート18では正常な媒体と不良な媒体を振り分け、正常な媒体は正常媒体集積部19へスタックさせ、不良な媒体は不良媒体集積部20へスタックさせる。
【0026】
図3は、上記した中間転写印刷部14を示す構成図である。
【0027】
中間転写印刷部14は機能的に情報印刷部(以降、印刷部と略す)14Aとオーバーコート転写部(以降、転写部と略す)14Bとによって構成されている。
【0028】
印刷部14Aはサーマルヘッド21を備え、このサーマルヘッド21には溶融インクリボン24が対向されている。溶融インクリボン24の両端部は送りローラ24aと巻取りローラ24bに巻回されている。また、サーマルヘッド21には溶融インクリボン24及び中間転写フィルム23を介してプラテンローラ22が対向されている。中間転写フィルム23の両端部は送りローラ23aと巻取りローラ23bに券回されているとともに、その中途部は駆動ローラ26、テンショナ27、ガイドローラ33a〜33cに掛け渡されている。
【0029】
この印刷部14Aでは、中間転写フィルム23と溶融インクリボン24によって中間転写フィルム23の受像兼接着層表面に情報等を印刷する熱溶融転写印刷方式が用いられる。熱溶融転写方式の特徴としては画像耐久性が高いこと、インク材料に機能性材料を適用することが比較的容易なこと(例えば蛍光顔料、アルミ蒸着薄膜)などがあり、偽造防止を目的とする印刷物に適している。
【0030】
サーマルヘッド21としては中間転写フィルム23の搬送方向に対し垂直に配置されるニアエッジ、またはコーナエッジタイプのライン状のヘッドが用いられ、熱時剥離による印刷を行うことが望ましい。
【0031】
中間転写フィルム23を搬送する駆動力は、一般的にプラテンローラ22に駆動機構を設けることが多いが、硬度と平滑性から中間転写フィルム23とプラテンローラ22の摩擦係数が上がらず、また安定しない場合がある。このため、プラテンローラ22の下流側(後述するヒートローラ25側)直近に上記した駆動ローラ26が設けられている。
【0032】
中間転写フィルム23は駆動ローラ26に対して出来るだけ巻付き角が大きいほうが良い。実施例では90°から130°の巻付角が得られるように上記テンショナ27が配置されている。テンショナ27には図示しないバネ機構が設けられ、限られた可動範囲内で中間転写フィルム23にテンションを付与して駆動ローラ26と中間転写フィルム23が常に適切に接触する状態を作り出している。駆動ローラ26は5相ステッピングモータ、タイミングベルト、プーリによる減速機構の組み合わせにより回転駆動され、中間転写フィルム23を正確に搬送できるようになっている。
【0033】
一方、転写部14Bは、円周の一部にフラット面25aを有する金属製のヒートローラ25と、このヒートローラ25に中間転写フィルム23を介して対向されるバックアップローラ29を備えている。ヒートローラ25はDCサーボモータもしくはステッピングモータなどにより正確に一定速度で駆動可能になっている。バックアップローラ29は支持レバー35の一端部側に回動自在に取り付けられている。支持レバー35は中途部が回動自在に支持され、他端部側がコイルバネ36によって下方に弾性的に押し下げられている。この押し下げにより、バックアップローラ29がヒートローラ25に圧接されるようになっている。ヒートローラ25とバックアップローラ29との間に送り込まれる中間転写フィルム23の送り込み方向上流側には、マーク検知センサ30が設けられている。
【0034】
また、転写部14Bには、媒体31をヒートローラ25とバックアップローラ29との間に搬送するための搬送機構37が設けられている。搬送機構37は媒体31を挟持搬送する搬送ローラ対38a〜38c、搬送される媒体31をガイドする搬送ガイド39a,39bを備えている。
【0035】
次に、上記したように構成される中間転写印刷装置の印刷転写動作について図3〜図5に基づいて説明する。
【0036】
印刷開始の指示がだされることにより、送りローラ23aから中間転写フィルム23が繰り出されるとともに、媒体31が取り込まれる。繰り出された中間転写フィルム23はそのホログラム位置マークがマーク検知センサ28によって検知され、その検知結果に基づいて印刷開始位置に位置決め制御される。この状態からサーマルヘッド21が印刷情報に基づいて発熱し、中間転写フィルム23の所定位置に固有印刷情報等が印刷される。この印刷される情報はY,M,Cの三原色に加えて黒の4色重ね合わせによるカラー印刷である。これら複数色の重ね合わせ印刷は、中間転写フィルム23がサーマルヘッド21を色数と同じ回数往復することで、重ね合わせ印刷が行われる。また、印刷される情報は、反転画像であるという特徴がある。なお、印刷色は上記4色に加えて、蛍光顔料を含んだインクなど機能性インクを付与してもよい。
【0037】
一方、媒体31は図4(a)に示すように取込み搬送され、図4(b)に示すようにヒートローラ25に対して位置決めされる。この位置決め後、中間転写フィルム23と媒体31はヒートローラ25の回転と共に重ね合わされ、図4(c)に示すように搬送と同時に加圧、加熱される。こののち、図5に示すように中間転写フィルム23のベース層38aが媒体31に対して60°〜110°の角度をもって引き上げられ、印刷情報(色剤としてのインク)38bと受像兼接着層38cとホログラム層38dの転写が完了する。転写が完了した媒体31は、図4(c)に示すようにそのまま排出されたり、あるいは次の機構部に搬送されることになる。
【0038】
図6は、印刷データの管理を示す説明図である。
【0039】
ホストコンピュータ1には入力された印刷データを蓄積するデータ蓄積部1aが設けられ、ホストコンピュータ1では印刷データを管理し、印刷データには待機中、印刷中、正常終了、エラー終了、無効終了などの状態を表すデータが付随されている。
【0040】
一方、印刷機制御部3では不揮発性メモリ3aに送信された印刷データを蓄積し管理する。この場合、印刷画像データそのものはデータサイズが大きいため、不揮発性メモリ3aへの蓄積からは省いて、一時的な画像メモリに蓄積された印刷画像データへのリンクのみを保存してもかまわない。
【0041】
不揮発性メモリ3aは電源オフの状態でもメモリ内容を維持できるため、急な電源断が生じても印刷データは消失しない。管理される印刷データには、印刷中、正常終了、エラー終了、無効終了などの「状態情報」と状態が変化したときの「時刻情報」が付加されている。
【0042】
ところで、上記した印刷機制御部3には、印刷データ監視プロセスが備えられ、不揮発性メモリ3a上に蓄積された印刷データを一定時間ごとに監視し、通信障害が生じた場合にはリカバリ処理が行なわれるようになっている。
【0043】
次に、図7のフローチャートを用いて印刷データ監視プロセスによるリカバリ処理について説明する。
【0044】
変数indexには例えば初期として0がセットされる(ステップ1)。印刷データは変数indexをインデックスとして参照される。index番目の印刷データの「状態」と「時刻」を確認対象とする。indexは初期値0から終端値まで1づつカウントアップされ、全ての印刷データを検索する(ステップ2)。対象インデックスの印刷データにおける「状態」を参照し、正常終了、エラー終了、無効終了、いづれかの終了状態か否かを確認する(ステップ3)。終了状態でなければindexを1カウントアップし(ステップ7)、次の印刷データの検索を継続する。終了状態であれば、「時刻」を確認する(ステップ4)。現在時刻と比較し、終了状態に遷移してからの経過時間を調べる(ステップ5)。終了状態に遷移した印刷データは、正常にシーケンスが処理されていれば、一定時間内に削除される。一定時間を超過しても削除されていないのであれば、「受領」通知の受け取りタイムアウトと判断する。タイムアウトでなければ、indexを1カウントアップし(ステップ7)、次の印刷データの検索を継続する(ステップ8)。
【0045】
タイムアウトであれば、タイムアウト処理を行う(ステップ6)。タイムアウト処理では、ホストコンピュータ1に対して「結果」の再通知を行い、現在時刻で「時刻情報」を更新する。
【0046】
次に、上記したように構成される印刷システムの印刷動作について説明する。
【0047】
まず、図8を用いて正常シーケンスについて説明する。
【0048】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出されて印刷機制御部3に印刷データが送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され、印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。
【0049】
印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻を「時刻情報」に上書きで記録する。
【0050】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知が行なわれる。ホストコンピュータ1は「結果」を受領し、確認したら、印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。
【0051】
印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。
【0052】
ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0053】
次に、図9を用いて通信障害により「結果」の通知を消失した場合における異常シーケンスについて説明する。
【0054】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出されて印刷機制御部3に送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。
【0055】
印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻を「時刻情報」に上書きで記録する。
【0056】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知が行なわれる。しかし、このとき、なんらかの通信障害により「結果」の通知が消失してしまうことがある。このような場合には、ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認することが出来ない。したがってホストコンピュータ1から印刷機制御部3へ「受領」の通知が帰らない。
【0057】
印刷機制御部3では、前述の印刷データ監視プロセスが「状態情報」と「時刻情報」を監視し、「受領」通知の受け取りタイムアウトを判定する。「受領」通知の受け取りがタイムアウトであれば、印刷機制御部3はホストコンピュータ1へ「結果」を再通知する。通信障害が一過性のものであれば、「結果」は正常にホストコンピュータ1に通知される。
【0058】
ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。
【0059】
印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0060】
もし、通信障害が一過性のものでなければ、「結果」の通知は再び消失する。印刷データ監視プロセスの「受領」通知の受け取りタイムアウトが規定数以上連続したならば、通信障害エラーとしてシステムダウンする。
【0061】
次に、図10を用いて通信障害により「受領」の通知を消失した場合における異常シーケンスについて説明する。
【0062】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出され印刷機制御部3に送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻を「時刻情報」に上書きで記録する。
【0063】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知を行う。ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。しかし、このとき、なんらかの通信障害により「受領」の通知が消失してしまうことがある。このような場合、印刷機制御部3は「受領」の受け取りを確認することが出来ない。印刷機制御部3では、前述の印刷データ監視プロセスが「状態情報」と「時刻情報」を監視し、「受領」通知の受け取りタイムアウトを判定する。「受領」通知の受け取りがタイムアウトであれば、印刷機制御部3はホストコンピュータ1へ「結果」を再通知する。通信障害が一過性のものであれば、「結果」は正常にホストコンピュータ1に通知される。ホストコンピュータ1は同じ印刷データ固有のIDによる「結果」の受領を再確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を再通知する。
【0064】
印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。
【0065】
ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0066】
もし通信障害が一過性のものでなければ、「結果」の再通知も消失してしまう。印刷データ監視プロセスの「受領」通知の受け取りタイムアウトが規定数以上連続したならば、通信障害エラーとしてシステムダウンする。
【0067】
次に、図11を用いて通信障害により「完了」の通知を消失した場合における異常シーケンスについて説明する。
【0068】
印刷データは前述したようにホストコンピュータ1において、例えばハードディスク等のストレージに蓄積、管理されており、順次読み出され印刷機制御部3に送信される。送信された印刷データは前述したように印刷機制御部3において不揮発性メモリ3aに蓄積、管理される。印刷機制御部3において印刷データの印刷が開始され印刷データに付随する「状態情報」が「印刷中」にセットされる。またこのときの時刻が「時刻情報」に記録される。
【0069】
印刷が終了した時点で印刷データに付随する状態情報を正常終了であれば「正常」に、エラー終了であれば「エラー」に、無効終了であれば「無効」にセットする。またそのときの時刻が「時刻情報」に上書きで記録される。
【0070】
印刷の終了と同時に印刷機制御部3からホストコンピュータ1に対し各印刷データ固有のIDで「結果」の通知を行う。ホストコンピュータ1は「結果」の受領を確認したら印刷機制御部3へ印刷データ固有のIDで「受領」を通知する。印刷機制御部3では「受領」の通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データを削除する。印刷機制御部3は印刷データを削除したら、該当する印刷データ固有のIDで「完了」をホストコンピュータ1へ通知する。しかし、このとき、なんらかの通信障害により「完了」の通知が消失することがある。このような場合には、ホストコンピュータ1は「完了」の受け取りを確認することが出来ない。ホストコンピュータ1では、「受領」を通知してから一定時間内に「完了」を受け取れなければタイムアウトと判定する。「完了」通知の受け取りがタイムアウトであれば、ホストコンピュータ1は印刷機制御部3へ「受領」を再通知する。通信障害が一過性のものであれば、「受領」は正常に印刷機制御部3に通知される。
【0071】
印刷機制御部3では「受領」の再通知を受けたら印刷データ固有のIDで印刷データを検索し、該当する印刷データが既に削除済みであることを確認する。印刷機制御部3は印刷データが削除済みであれば、通知された印刷データ固有のIDでホストコンピュータ1へ「完了」を再通知する。ホストコンピュータ1は「完了」を受け取って初めて該当IDの印刷データに対する印刷シーケンスを終了する。ホストコンピュータ1で管理する印刷データは状態情報を「印刷完」に遷移させ、バックアップを保存した後、削除してもかまわない。
【0072】
もし、通信障害が一過性のものでなければ、「結果」の再通知も消失してしまう。印刷データ監視プロセスの「受領」通知の受け取りタイムアウトが規定数以上連続したならば、通信障害エラーとしてシステムダウンする。
【0073】
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、いかなるシーケンス上での通信障害に対しても、印刷の完了を印刷機2、ホストコンピュータ1の双方が消失することなく、オペレータの判断による手動操作を介在させることがないため、媒体の発行において、2重発給を確実に防止しうる、印刷システムを提供することができる。
【0074】
なお、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述した実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の発明を形成できる。例えば、上述した実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。更に、異なる実施の形態に亘る構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】本発明の一実施の形態である印刷システムを示す構成図。
【図2】図1の印刷システムの印刷機構部を示す構成図。
【図3】図2の印刷機構部の中間転写印刷部を示す構成図。
【図4】図3の中間転写印刷部の転写部の動作を示す図。
【図5】図4の転写部によって印刷情報が媒体に転写される状態を示す図。
【図6】図1のホストコンピュータと印刷機制御部との間で送信される印刷データを示す図。
【図7】図1の印刷システムの印刷データ監視プロセスを示すフローチャート図。
【図8】図1の印刷システムの正常シーケンスを示す図。
【図9】図1の印刷システムの第1の異常シーケンスを示す図。
【図10】図1の印刷システムの第2の異常シーケンスを示す図。
【図11】図1の印刷システムの第3の異常シーケンスを示す図。
【符号の説明】
【0076】
1…ホストコンピュータ、2…印刷機、3…印刷機制御部(制御手段)、3a…不揮発性メモリ(蓄積部)、31…媒体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホストコンピュータから印刷機に印刷データを送信し、この送信された印刷データに状態情報と時刻情報を付加して蓄積部に蓄積し、この蓄積された印刷データの状態情報に基づいて印刷が物理的に終了したことを前記ホストコンピュータに結果として通知し、この結果通知を前記ホストコンピュータが受領したことを前記印刷機に通知し、この受領通知を前記印刷機か受領するのに基づいて印刷シーケンスの完了を前記ホストコンピュータに通知する印刷システムにおいて、
前記印刷機から前記ホストコンピュータへの結果通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、
前記ホストコンピュータから前記印刷機への受領通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、
前記印刷機から前記ホストコンピュータへの完了通知が消失した場合には、前記ホストコンピュータから前記受領通知を再度、通知することの少なくとも一つを行なうように制御する制御手段を備えたことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記不揮発性メモリに蓄積された印刷データを一定時間間隔で監視し、特定の状態が一定時間以上継続された場合にはタイムアウトと判断し、この判断に基づいて前記結果通知、或いは前記受領通知を再度、通知することを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
前記タイムアウトが規定回数以上連続した場合には、通信障害エラーとしてシステムダウンすることを特徴とする請求項2記載の印刷システム。
【請求項4】
前記蓄積部に蓄積される前記状態情報は、印刷中、正常終了、エラー終了、無効終了などの情報であることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項1】
ホストコンピュータから印刷機に印刷データを送信し、この送信された印刷データに状態情報と時刻情報を付加して蓄積部に蓄積し、この蓄積された印刷データの状態情報に基づいて印刷が物理的に終了したことを前記ホストコンピュータに結果として通知し、この結果通知を前記ホストコンピュータが受領したことを前記印刷機に通知し、この受領通知を前記印刷機か受領するのに基づいて印刷シーケンスの完了を前記ホストコンピュータに通知する印刷システムにおいて、
前記印刷機から前記ホストコンピュータへの結果通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、
前記ホストコンピュータから前記印刷機への受領通知が消失した場合には、前記印刷機から前記結果通知を再度、通知し、
前記印刷機から前記ホストコンピュータへの完了通知が消失した場合には、前記ホストコンピュータから前記受領通知を再度、通知することの少なくとも一つを行なうように制御する制御手段を備えたことを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記制御手段は、前記不揮発性メモリに蓄積された印刷データを一定時間間隔で監視し、特定の状態が一定時間以上継続された場合にはタイムアウトと判断し、この判断に基づいて前記結果通知、或いは前記受領通知を再度、通知することを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【請求項3】
前記タイムアウトが規定回数以上連続した場合には、通信障害エラーとしてシステムダウンすることを特徴とする請求項2記載の印刷システム。
【請求項4】
前記蓄積部に蓄積される前記状態情報は、印刷中、正常終了、エラー終了、無効終了などの情報であることを特徴とする請求項1記載の印刷システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−86467(P2010−86467A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257596(P2008−257596)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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