説明

印刷制御装置、印刷装置及び印刷制御プログラム

【課題】フォームと関係なく頁単位のカスケード印刷を実現できる印刷制御装置、印刷装置及び印刷制御プログラムを提供すること。
【解決手段】受信データからジョブ単位で印刷データを生成する印刷データ生成手段50を有する印刷制御装置40において、前記印刷データ生成手段50は、前記ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて、印刷可能範囲81内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成するレイアウト情報生成手段と、前記レイアウト情報生成手段が生成したレイアウト情報に基づいて、前記用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、前記ジョブの各頁を縮小して重ね上書き配置し、カスケード印刷データを生成する配置手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷に用いられる印刷制御装置、印刷装置及び印刷プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば特許文献1に記載するように、1枚の出庫伝票に第1ウインドウフォームと第2ウインドウフォームと第3ウインドウフォームとを昇順にずらしながら重ねて印刷出力(以下「カスケード印刷」という。)するコンピュータシステムが知られている。
【0003】
このコンピュータシステムは、指定されたアプリケーションと、元帳票とその元帳票に一緒に綴じ込む複写帳票との各帳票フォームを格納する帳票フォームメモリと、帳票ファイル別にセル毎の帳票データと、セル単位でセルに対応する色を定義するためのセル色情報を予め格納している帳票色データとをメモリに記憶している。コンピュータシステムのCPUは、プログラムに従って、帳票フォームメモリに記憶されている伝票フォーム及びその色情報に基づいて印刷データを生成し、カラー印字部に印字出力させる。この結果、1枚の出力伝票は、第1ウインドウフォームには帳票フォームメモリの出力伝票フォームが、また、第2ウインドウフォームには納品伝票フォームが、更に第3ウインドウフォームには受領伝票フォームが、それぞれ異なる色で印字される。
【0004】
このように、従来のコンピュータシステムは、注目帳票以外に他の帳票が存在することを示すイメージ情報を付加して出力するので、帳票一式の内でいずれの帳票からも他の帳票の存在を確認できる。
【0005】
【特許文献1】特開平10−49325号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のコンピュータシステムは、指定されたプログラムがメモリに記憶されているフォームやデータに基づいてカスケード印刷用の印刷データを作成した後、それを印字部に出力して印刷を行っていたため、例えば、帳票と異なるフォームのドキュメントファイルを頁単位でカスケード印刷することができなかった。よって、従来のコンピュータシステムを用いて帳票と異なるフォームのドキュメントファイルを頁単位でカスケード印刷したい場合には、フォームに応じた印刷データを作成したり、別フォーム用のプログラムを別途作成して追加しなければならず、手間や時間、コストがかかって現実的でなかった。
【0007】
カスケード印刷は、例えば、大学や会社などでレポートを発表するために1個の配付資料用ドキュメントファイルを作成した場合に、配付資料を頁単位でカスケード印刷できれば、発表側と聞き手側が配布資料の何枚目にどのようなものが印刷されているかを素早く認識することができ、便利である。そのため、従来より、ユーザの要望に応じてフォームを問わずに頁単位でカスケード印刷することができる技術が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、フォームと関係なく頁単位のカスケード印刷を実現できる印刷制御装置、印刷装置及び印刷制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る印刷制御装置は、次のような構成を有している。
(1)受信データからジョブ単位で印刷データを生成する印刷データ生成手段を有する印刷制御装置において、前記印刷データ生成手段は、前記ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて、印刷可能範囲内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成するレイアウト情報生成手段と、前記レイアウト情報生成手段が生成したレイアウト情報に基づいて、前記用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、前記ジョブの各頁を縮小して重ね上書き配置し、カスケード印刷データを生成する配置手段とを有する。
【0010】
(2)(1)に記載の発明において、前記レイアウト情報は、縮小率と、縦方向のずらし量と、横方向のずらし量とを含む。
【0011】
(3)(1)又は(2)に記載の発明において、前記ジョブの各頁の中から、前記1枚の印刷画面上の最前面に配置する頁を指定するフロントページ指定手段を有し、前記配置手段は、前記フロントページ指定手段が指定した頁を最後に上書き配置する。
【0012】
(4)(1)乃至(3)の何れか一つに記載の発明において、印刷データ生成手段は、前記ジョブに含まれる何れか1枚の頁を、1枚の印刷画面上に配置した頁別印刷データを生成する頁別印刷データ生成手段を有し、前記配置手段は、前記頁別印刷データ生成手段が前記頁別印刷データを生成した場合に、前記頁別印刷データの対象になった頁を最後に上書き配置する。
【0013】
(5)(4)に記載の発明において、前記ジョブに含まれる頁を、1枚の印刷画面に対して1頁ずつ配置した通常印刷データに基づいて印刷出力を行う通常印刷と、前記配置手段が生成した前記カスケード印刷データに基づいて印刷出力を行うカスケード印刷と、を選択する選択手段を有する。
【0014】
(6)(1)乃至(5)の何れか一つに記載の発明において、前記受信データは、着脱可能な外部メモリから読み出されたデータである。
【0015】
(7)(1)乃至(5)の何れか一つに記載の発明において、前記受信データは、アプリケーションから受信したデータである。
【0016】
本発明に係る印刷装置は、次のような構成を有している。
(8)(1)乃至(6)の何れか一つに記載の発明を有する。
【0017】
本発明に係る印刷制御プログラムは、次のような構成を有している。
(9)受信データからジョブ単位で印刷データを生成して出力する印刷制御プログラムにおいて、コンピュータを、前記ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて、印刷可能範囲内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成するレイアウト情報生成手段と、前記レイアウト情報生成手段が生成したレイアウト情報に基づいて、前記用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、前記ジョブの各頁を縮小して重ね上書き配置し、カスケード印刷データを生成する配置手段として機能させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の印刷制御装置及び印刷制御プログラムは、受信データ(例えば、着脱可能な外部メモリから読み出されたデータ、アプリケーションから受信したデータなど)からジョブ単位で印刷データを生成する場合に、ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて印刷可能範囲内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成し、そのレイアウト情報に基づいて用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、ジョブの頁を縮小して重ね上書き配置することにより、カスケード印刷データを生成するので、フォームと関係なく、1つのジョブに含まれる複数の頁を頁単位でカスケード印刷することができる。
【0019】
本発明の印刷制御装置は、レイアウト情報に含まれる縮小率に従って1つのジョブに含まれる頁を縮小し、レイアウト情報に含まれる縦方向のずらし量と横方向のずらし量とに従って縮小した頁を重ね上書き配置するので、ジョブに含まれる頁を斜めにずらしながら簡単に配置できる。
【0020】
本発明の印刷制御装置は、1つのジョブの各頁の中から指定された頁を最後に上書き配置してカスケード印刷データを生成するので、ユーザが希望する頁を最前面にしてカスケード印刷することができる。
【0021】
本発明の印刷制御装置は、例えば、1つのジョブが10頁から構成され、そのうちの3〜5頁目の各頁を1枚の印刷画面上に配置した頁別印刷データを生成する場合には、1〜2頁目及び6〜10頁目を上書き配置した後、3〜5頁目を上書き配置して「カスケード印刷データ」を生成する。これにより、3〜5頁目の各頁を用紙に印刷した印刷結果3枚と、3〜5頁目を前面側に配置し、他の頁を背面側に配置してカスケード印刷した印刷結果1枚とが得られる。よって、ユーザは、カスケード印刷の印刷結果を見て、他の印刷結果がジョブ全体に対してどのような位置づけにあるかを知ることができる。
【0022】
本発明の印刷制御装置は、1枚の印刷画面に対して1頁ずつ配置した通常印刷データに基づいて印刷出力を行い、ジョブに含まれる各頁を1枚ずつ印刷する通常印刷と、配置手段が生成したカスケード印刷データに基づいて印刷出力を行い、頁単位でカスケード印刷を行うカスケード印刷と、を選択できるので、ユーザの希望に応じてカスケード印刷を実行することができる。
【0023】
本発明の印刷装置は、上記作用効果を奏する印刷制御装置を有するので、1つのジョブに含まれる複数の頁を頁単位でカスケード印刷することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明に係る印刷制御装置、印刷装置及び印刷制御プログラム一実施形態について図面を参照して説明する。
【0025】
(第1実施形態)
<印刷システム>
図1は、第1実施形態に係る印刷制御装置40を内蔵するパソコン2にプリンタ3を接続した印刷システム1の概略構成図である。
印刷システム1は、パソコン2とプリンタ3とを通信線4を介して接続している。通信線4は、パソコン2とプリンタ3とを一対一で接続するものであってもよいし、プリンタ3に複数のパソコン2を接続するLANなどのネットワークであってもよい。
【0026】
パソコン2は、制御本体5に対して、データを入力するためのキーボード6やマウス7と、データを表示するための液晶ディスプレイ8とが接続されている。制御本体5には、CD−ROM18(図3参照)などのセットされた記憶媒体からデータを読み取るデータ読取部9,10が設けられている。また、制御本体5には、USBメモリ17(図3参照)などの外部記憶装置が接続されるUSBポート11が配設されている。
【0027】
一方、プリンタ3は、用紙を収納する給紙トレイ12がケーシング13に対して正面側から着脱自在に装着されている。ケーシング13の上面には、印刷済みの用紙が積層して排紙される排紙トレイ14が設けられている。。ケーシング13の排紙トレイ14の側方上部には、操作パネル15が設けられている。さらに、ケーシング13の正面側には、USBメモリ17(図2参照)などの外部記憶装置が接続されるUSBポート16を配設されている。
【0028】
<プリンタの電気ブロック構成>
図2は、図1に示すプリンタ3の電気ブロック図である。
プリンタ3は、CPU21にROM22、RAM23、NVRAM24、給紙部25、画像形成部26、排紙部27、操作パネル15を構成する操作部28及び液晶表示部29、USBポート16、通信インターフェース30がバス31を介して接続している。通信インターフェース30には、パソコン2が接続されている。また、ROM22には、印刷動作を制御する印刷プログラム32が格納されている。
【0029】
かかるプリンタ3は、CPU21が、通信インターフェース30を介してパソコン2から「印刷データ」を受信すると、或いは、USBポート16に接続するUSBメモリ17から読み出された「印刷データ」を受信すると、その「印刷データ」をRAM23に記憶する。CPU21は、「印刷データ」の受信をトリガとして、ROM22から印刷プログラム32を読み出して実行する。これにより、給紙部25が給紙トレイ12から用紙を1枚ピックアップして画像形成部26へ搬送し、画像形成部26が「印刷データ」を用紙に印刷した後、排紙部27が印刷済みの用紙を排紙トレイ14に排紙する。
【0030】
<パソコンの電気ブロック構成(印刷制御装置)>
図3は、図1に示すパソコン2に内蔵されるパソコン2の電気ブロック図であって、パソコン2に内蔵される印刷制御装置40の概略構成を示す。
パソコン2は、CPU41にROM42、RAM43、HDD44、キーボード6、マウス7、液晶ディスプレイ8、データ読取部9,10,USBポート11、通信インターフェース45が、バス46を介して接続する。
【0031】
ROM42には、パソコン42を動作させるための基本的ソフトが記憶されている。
HDD44には、印刷範囲設定記憶手段51と、一覧設定記憶手段52と、一覧モード設定記憶手段53と、フロントページ設定記憶手段54と、縮小率記憶手段55の各記憶領域が設けられている。
【0032】
印刷範囲設定記憶手段51は、後述する基本設定画面61(図7参照)上で設定された「印刷範囲設定」のパラメータを記憶するものである。「印刷範囲設定」のパラメータには、1つのジョブの全頁を印刷する全頁印刷パラメータと、1つのジョブに含まれる頁のうち印刷を指定された頁のみを印刷する頁指定印刷パラメータ、が設定される。頁指定印刷パラメータには、印刷する頁を具体的に特定する印刷頁特定パラメータが含まれる。
一覧設定記憶手段52は、後述する一覧設定画面71(図8参照)上で設定された「一覧設定」のパラメータを記憶するものである。「一覧設定」のパラメータには、1つのジョブに含まれる各頁を、1枚の印刷画面に対して1頁ずつ配置した「通常印刷データ」に基づいて印刷出力を行う通常印刷を設定する通常印刷パラメータと、1つのジョブに含まれる複数の頁を、1枚の印刷画面に対して配置するようにした「一覧印刷データ」に基づいて印刷出力を行う一覧印刷(カスケード印刷、タイル印刷を含む)を設定する一覧印刷パラメータと、が含まれる。一覧印刷パラメータは、更に、通常印刷に一覧印刷を付加する付加パラメータと、通常印刷を行わずに一覧印刷のみを行う単独パラメータとに分けられる。
【0033】
一覧モード設定記憶手段53は、後述する一覧設定画面71(図8参照)上で設定された「一覧モード設定」のパラメータを記憶するものである。「一覧モード設定」のパラメータには、カスケード印刷するモードに設定するカスケード表示パラメータと、タイル印刷するモードに設定するタイル表示パラメータとが含まれる。
フロントページ設定記憶手段54は、後述する一覧設定画面71(図8参照)上で指定された「フロントページ設定」のパラメータを記憶するものである。「フロントページ設定」のパラメータには、カスケード印刷する場合に最前面に表示する頁を指定するフロントページ指定パラメータが含まれる。
【0034】
縮小率記憶手段55は、「一覧印刷データ」を生成する場合に1枚の印刷画面上にジョブの各頁を縮小する縮小率を記憶するものである。縮小率は、用紙を横幅方向に縮小する際に使用する横方向縮小率Kxと、用紙を縦幅方向に縮小する際に使用する縦方向縮小率Kyとを含む。第1実施形態では、縮小率は、カスケード印刷する場合とタイル印刷する場合とに分け、ジョブに含まれる頁数に応じた係数にされている。
【0035】
また、HDD44には、オペレーションシステム47、アプリケーション48A,48Bなどの各種プログラムが記憶されている。また、HDD44には、例えば、CD−ROM18をデータ読取部9にセットして、CD−ROM18に記憶されたプリンタドライバをインストールしたときに、プリンタドライバに含まれる印刷設定画面表示制御プログラム49と印刷制御プログラム50とを記憶する。
【0036】
印刷設定画面表示制御プログラム49は、印刷条件(上記「印刷範囲設定」、「一覧印刷設定」、「一覧モード設定」、「フロントページ設定」の各パラメータを含む。)を設定するための印刷設定画面(図7に示す基本設定画面61、図8に示す一覧設定画面71を含む。)を液晶ディスプレイ8に表示させるプログラムである。
印刷制御プログラム50は、アプリケーション48A,48BやUSBメモリ17などから受信した「受信データ」から、印刷設定画面(例えば図7、図8参照)上で設定された印刷条件(「印刷範囲設定」、「一覧印刷設定」、「一覧モード設定」、「フロントページ設定」の各パラメータを含む。)に従ってジョブ単位で「印刷データ」を生成し、プリンタ3に出力するものである。この意味で、印刷制御プログラム50は、「印刷データ生成手段」の一例になり得る。
印刷設定画面表示制御プログラム49及び印刷制御プログラム50の具体的動作については後述する。
【0037】
尚、第1実施形態では、CPU41、RAM43、HDD44、そのHDD44に設けられた印刷範囲設定記憶手段51、一覧設定記憶手段52、一覧モード設定記憶手段53、フロントページ設定記憶手段54、縮小率記憶手段55、HDD44に記憶された印刷設定画面表示制御プログラム49、印刷制御プログラム50により、印刷制御装置40が構成されている。
【0038】
<動作説明>
次に、「印刷データ」の印刷について説明する。
【0039】
1.印刷条件の設定
ユーザは、例えば、マウス7の操作により「印刷設定メニュー」を呼び出して、プリンタ3に「印刷データ」を印刷させるための印刷条件を印刷設定画面上で設定することができる。図4は、図3に示す印刷設定画面表示制御プログラム49の一例を示すフローチャートであり、CPU41により実行される。図7は、図4に示す印刷設定画面表示制御プログラム49の実行時にパソコン2の液晶ディスプレイ8に表示される基本設定画面61の一例を示す図である。図8は、図4に示す印刷設定画面表示制御プログラム49の実行時にパソコン2の液晶ディスプレイ8に表示される一覧印刷設定画面71の一例を示す図である。
【0040】
パソコン2のCPU41は、例えば、ユーザがマウス7を操作して「印刷設定メニュー」を呼び出すと、印刷設定画面表示制御プログラム49をHDD44から読み出して、RAM43に書き込んで実行する。
【0041】
CPU41は、先ず図5のステップ1(以下「S1」と略記する。)において、HDD44の印刷範囲設定記憶手段51と、一覧設定記憶手段52と、一覧モード設定記憶手段53と、フロントページ設定記憶手段54とから「印刷範囲設定」と、「一覧設定」と、「一覧モード設定」と、「フロントページ設定」との各パラメータを読み出し、RAM43に記憶する。最初に印刷設定画面表示制御プログラム49が実行されるときには、イニシャル値が、それ以外は前回設定されたパラメータが読み出されて記憶される。
【0042】
そして、S2において、S1において取得したパラメータに従い、図7及び図8に示すダイアログを液晶ディスプレイ8に表示する。
【0043】
図7に示す基本設定画面61には、印刷範囲設定入力欄62が表示されている。印刷範囲設定入力欄62には、全頁印刷することを選択して全頁印刷パラメータを印刷範囲設定記憶手段51に設定させるための全頁印刷選択欄63と、頁を指定して印刷することを選択して頁指定印刷パラメータを印刷範囲設定記憶手段51に設定させるための頁指定印刷選択欄64とが設けられている。そして、頁指定印刷選択欄64を選択した場合に、印刷する頁を特定する印刷頁特定パラメータを印刷範囲設定記憶手段51に設定させるための印刷頁特定欄65が設けられている。そして、印刷範囲設定入力欄62の下方には、印刷条件の設定完了を指示するOKボタン66と、印刷条件の設定中止を指示するキャンセルボタン67が設けられている。
【0044】
基本設定画面61には、図7に示す基本設定画面61を液晶ディスプレイ8に表示させるためのタグ68と、図8に示す一覧印刷設定画面71を液晶ディスプレイ8に表示させるためのタグ69が表示されている。一覧印刷する場合には、タグ69をマウス7などでクリックし、図8に示す一覧印刷設定画面71上で一覧印刷の印刷条件を設定する。
【0045】
図8に示す一覧印刷設定画面71には、一覧設定記憶手段52に通常印刷パラメータ又は一覧印刷パラメータを設定するための一覧設定入力欄72と、一覧モード設定記憶手段53にカスケード表示パラメータ又はタイル表示パラメータを設定するための一覧モード設定入力欄73と、フロントページ設定記憶手段54にフロントページ指定パラメータを設定するためのフロントページ設定入力欄74とが設けられている。
【0046】
一覧設定入力欄72には、付加パラメータを一覧設定記憶手段52に設定するための付加選択欄75と、単独パラメータを一覧設定記憶手段52に設定するための単独選択欄76とが設けられている。
一覧モード設定入力欄73には、カスケード表示パラメータを一覧モード設定記憶手段53に設定するためのカスケード印刷選択欄77と、タイル表示パラメータを一覧モード設定記憶手段53に設定するためのタイル印刷選択欄78とが設けられている。
フロントページ設定入力欄74は、カスケード印刷時に、1つのジョブの各頁の中から、1枚の印刷画面の最前面に配置する頁を入力して指定するようになっている。
【0047】
ここで、基本設定画面61及び一覧印刷設定画面71には、S1で取得された前回設定した「印刷範囲設定」、「一覧設定」、「一覧モード設定」、「フロントページ設定」の各パラメータが表示され、ユーザの入力の手間を省いている。
尚、一覧印刷設定画面71の下方には、一覧印刷の印刷条件の設定入力を完了させるためのOKボタン79と、一覧印刷の印刷条件の設定入力を中止させるためのキャンセルボタン80とが設けられ、何れを押下しても図8に示す一覧印刷設定画面71を消して図7に示す基本設定画面61を表示する。
【0048】
そして、S3において、図7に示す基本設定画面61のOKボタン66又はキャンセルボタン67の何れがクリックされたか判断する。キャンセルボタン67がクリックされた場合には(S3:キャンセル)、印刷条件を書き換えずにそのまま処理を終了する。
【0049】
OKボタン66がクリックされた場合には(S3:OK)、S4において、図7ダイアログ上で設定された「印刷範囲設定」のパラメータを取得すると共に、図8に示すダイアログ上でOKボタン79がクリックされたことを前提として、図8に示すダイアログ上で設定された「一覧設定」及び「一覧モード設定」、「フロントページ設定」の各パラメータを取得する。そして、S5において、S4で取得した各パラメータを印刷範囲設定記憶手段51、一覧設定記憶手段52、一覧モード設定記憶手段53、フロントページ設定記憶手段54にそれぞれ上書きし、印刷条件を書き換える。その後、処理を終了する。
【0050】
尚、印刷設定画面表示制御プログラム49は、図8に示すフロントページ設定入力欄74にフロントページ指定パラメータを設定することにより、ジョブの各頁の中から、1枚の印刷画面上の最前面に配置する頁を指定することが可能であるため、「フロントページ指定手段」の一例になり得る。
また、印刷設定画面表示制御プログラム49は、図8に示す一覧設定入力欄72の付加選択欄75と単独選択欄76との少なくとも一方にチェックを入れたか否かによって、通常印刷とカスケード印刷とを選択することが可能であるため、「選択手段」の一例になり得る。
【0051】
2.印刷データの生成及び出力
図5は、図3に示す印刷制御プログラム50の一例を示すフローチャートである。
【0052】
パソコン2のCPU41は、例えば、ユーザがアプリケーション48Aを実行している場合にキーボード6若しくはマウス7から「印刷データ」をプリンタ3に印刷させる命令を入力したときをトリガとして、図5に示す印刷制御プログラム50をHDD44から読み出して実行する。
【0053】
印刷制御プログラム50を実行するCPU41は、先ずS11において、HDD44の印刷範囲設定記憶手段51、一覧設定記憶手段52、一覧モード設定記憶手段53、フロントページ設定記憶手段54に記憶されている「印刷範囲設定」、「一覧設定」、「一覧モード設定」、「フロントページ設定」の各パラメータを読み出し、RAM43にコピーして取得する。そして、S12において、印刷ページ数Pを初期化し、印刷ページ数Pを「0」に設定する。これにより、過去の「受信データ」に関する印刷ページ数Pがクリアされる。
【0054】
そして、S13において、印刷ページが有るか否かを判断する。印刷ページの有無は、RAM43に「受信データ」があるか否かに基づいて判断する。例えば、アプリケーション48Aが印刷制御プログラム50に1頁分ずつ「受信データ」を出力する場合には、CPU41がアプリケーション48Aから受信した1頁分の「受信データ」をRAM43に記憶しているため、印刷ページがあると判断する(S13:YES)。そして、S14において、印刷ページ数Pに1を加算し、これから1頁目の印刷処理を行うことを認識する。そして、S15において、RAM43から「受信データ」を読み出して1枚の印刷画面に配置することにより、1頁目の「通常印刷データ」を生成する。
【0055】
そして、S16において、S1で取得した「一覧設定」のパラメータが、図8の一覧設定入力欄72上で設定された付加パラメータ、又は、単独パラメータの何れかであるか否かを判断する。すなわち、一覧設定記憶手段52に通常印刷パラメータと一覧印刷パラメータの何れが設定されているかを判断する。「一覧設定」に付加パラメータと単独パラメータの何れも設定されていない場合には(S16:NO)、一覧設定記憶手段52に通常印刷パラメータが設定されていると判断し、S19へ進む。
【0056】
一方、「一覧設定」に付加パラメータ、又は、単独パラメータが設定されている場合には(S16:YES)、一覧設定記憶手段52に一覧印刷パラメータが設定されていると判断し、S17において、S15で生成した「通常印刷データ」を「加工用画像データ」として頁情報と共にRAM43に保存する。「加工用画像データ」は、「通常印刷データ」をそのままコピーしたものでもよいし、「通常印刷データ」の解像度を落としたり「通常印刷データ」を圧縮するなどして記憶容量を極力減らさないように「通常印刷データ」を加工したものでもよい。「加工用画像データ」は、頁情報と共にRAM43に保存されることにより、何頁目の「通常印刷データ」に対応するものかを判別できる。
【0057】
そして、S18において、S11で取得した「一覧設定」のパラメータを参照して、一覧印刷のみを行うか否かを判断する。「一覧設定」のパラメータに単独パラメータが設定され、一覧印刷のみを行う場合には(S18:YES)、通常印刷を行う必要がないので、S13へ戻り、次の頁の「受信データ」があるか否かを判断する。一方、「一覧設定」のパラメータに単独パラメータが設定されていない場合には(S18:NO)、通常印刷に付加して一覧印刷を行うために、S19へ進む。
【0058】
そして、S19において、S11で取得した「印刷範囲設定」のパラメータを参照し、印刷範囲が全頁であるか否かを判断する。すなわち、通常印刷するに当たり、全頁印刷と頁指定印刷の何れかを判断する。「印刷範囲設定」のパラメータに、図7の印刷範囲設定入力欄62上で設定された全頁印刷パラメータが設定され、印刷範囲が全頁である場合には(S19:YES)、S21へ進む。
【0059】
一方、「印刷範囲設定」のパラメータに、図7の印刷範囲設定入力欄62上で設定される頁指定印刷パラメータが設定され、印刷範囲が全頁でない場合には(S19:NO)、S20において、印刷ページ数Pは、図7の印刷頁特定欄65に設定入力された印刷頁特定パラメータによって特定される「印刷範囲設定」内であるか否かを判断する。印刷ページ数Pが印刷頁特定パラメータによって特定される「印刷範囲設定」外である場合には(S20:NO)、頁指定印刷の対象頁でないので、「通常印刷データ」の印刷処理を行うことなく、S13へ戻る。一方、印刷ページ数Pが「印刷範囲設定」内である場合には(S20:YES)、頁指定印刷の対象頁であるので、S21へ進む。
【0060】
S21においては、S15で生成した「通常印刷データ」をPDL変換し、通信インターフェース45からプリンタ3へ出力することにより、「通常印刷データ」の印刷処理を行った後、S13へ戻る。
【0061】
よって、CPU41は、全頁印刷の場合には、S13〜S21を繰り返し実行することにより、1つのジョブに含まれる各頁の「受信データ」をアプリケーション48Aから1頁分受信する度に「通常印刷データ」を生成し、「通常印刷データ」をPDLに変換して通常インターフェース45からプリンタ3へ出力する。
一方、CPU41は、頁指定印刷の場合には、S13〜S21を繰り返し実行することにより、1つのジョブに含まれる各頁の「受信データ」をアプリケーション48Aから1頁分ずつ受信する度に「通常印刷データ」を生成するが、「受信データ」が頁指定印刷の対象頁であるときに限り、「通常印刷データ」をPDLに変換して、通信インターフェース45からプリンタ3へ出力する。すなわち、CPU41は、頁指定印刷の場合、S13〜S21をくり返し実行することにより、頁指定印刷の対象頁に相当する「通常印刷データ」をPDLに変換してプリンタ3へ出力する。
【0062】
尚、S15〜S21の処理は、ジョブに含まれる何れか1枚の頁を、1枚の印刷画面上に配置した「通常印刷データ」(頁別印刷データ)を生成するので、「頁別印刷データ生成手段」の一例になり得る。
【0063】
上記S13〜S21の処理を繰り返し、印刷ページの「加工用画像データ」をRAM43に蓄積しながら、P頁目の「通常印刷データ」をプリンタ3へ適宜出力する。CPU41は、アプリケーション48Aから受信した「受信データ」にエンドマークが含まれていることを検出すると、印刷ページがないと判断し(S13:NO)、S22において、「加工用画像データ」がRAM43に記憶されているか否かを判断する。「加工用画像データ」がRAM43に記憶されていない場合には(S22:NO)、一覧印刷する必要がないので、そのまま処理を終了する。
【0064】
一方、S17の処理で「加工用画像データ」がRAM43に記憶されている場合には(S22:YES)、S23において、「一覧モード設定」のパラメータを参照して、「加工用画像データ」をカスケード表示するかタイル表示するかを判断する。「一覧モード設定」のパラメータにタイル表示パラメータが設定され、「加工用画像データ」をタイル表示する場合には(S23:タイル表示)、S24において、全ての「加工用画像データ」を1枚の印刷画面に重ねずに並べて配置するように各「加工用画像データ」を縮小し、1枚の印刷画面に順列に従って配置する。これにより、「タイル印刷データ」が生成される。そして、S25において、「タイル印刷データ」をPDLに変換した後、通信インターフェース45からプリンタ3へ出力し、「タイル印刷データ」の印刷処理を行う。
【0065】
これに対して、「一覧モード設定」にカスケード表示パラメータが設定され、「加工用画像データ」をカスケード表示する場合には(S23:カスケード表示)、S26において、レイアウト情報生成処理を実行する。
【0066】
図6は、図5に示すレイアウト情報生成処理(S26)のサブフローチャートである。図9は、図5に示すレイアウト情報生成処理(S26)によって生成されたレイアウト情報の概念図である。
図6に示すレイアウト情報生成処理では、CPU41は、S41において、図9の点線に示す用紙に応じた印刷可能範囲81の横幅Xと縦幅Yとを取得し、1枚の印刷画面の領域を認識する。そして、図6のS42において、「加工用画像データ」の数、すなわちジョブの頁数を引数として縮小率記憶手段55から横方向縮小率Kxと、縦方向縮小率Kyとを読み出してRAM43にコピーし、取得する。
【0067】
そして、S43において、全ての「加工用画像データ」について、横幅サイズを、用紙の横幅XにS42で取得した横方向縮小率Kxをかけたサイズに縮小し、また、縦幅サイズを、用紙の縦幅YにS42で取得した縦方向縮小率Kyをかけたサイズに縮小する。これにより、全ての「加工用画像データ」が同一サイズに縮小される。
【0068】
そして、S44において、最終頁横原点Nxと最終頁縦原点Nyとを算出する。例えば、印刷可能範囲81の上端と左端とが交わる点を原点(0,0)とする。そして、原点(0,0)に先頭頁の横原点N1xと先頭頁の縦原点N1yとを設定する。この場合、最終頁横原点Nxと最終頁縦原点Nyとを算出すれば、先頭頁と最終頁との間の中間頁の配置を決めやすくなる。最終頁は、印刷可能範囲81の下端と右端とが交わる点Q(X,Y)に右下角を位置合わせする。このため、最終頁横原点Nxは、印刷可能範囲81の横幅XからS43で縮小した「加工用画像データ」の横幅X*Kxを減算することにより求められる(Nx=X−(X*Kx))。また、最終頁縦原点Nyは、印刷可能範囲81の縦幅YからS43で縮小した「加工用画像データ」の縦幅Y*Kyを減算することにより求められる(Ny=Y−(Y*Ky))。
【0069】
そして、S45において、1つのジョブの各頁を縮小した「加工用画像データ」を印刷可能範囲81内に配置する場合の横方向ずらし量dxと縦方向ずらし量dyとを算出する。原点(0,0)と最終頁原点(Nx,Ny)との間の空き領域に先頭頁から最終頁の前頁までの各頁を配置する関係から、横方向ずらし量dxは、S44で算出した最終頁横原点Nxを、印刷ページ数Pから1を減算した値で割ることにより算出され(dx=Nx/(P−1))、また、縦方向ずらし量dyは、S44で算出した最終頁縦原点Nyを、印刷ページ数Pから1を減算した値で割ることにより算出される(dy=Ny/(P−1))。
【0070】
そして、S46において、原点(0,0)を基点として、ジョブに含まれる各頁の各頁横原点Npxと各頁縦原点Npyとを算出する。各頁横原点Npxは、S45で算出した横方向ずらし量dxに、横原点Npxを求める頁Pから1を減算した値をかけることにより算出される(Npx=dx*(P−1))。各頁縦原点Npyは、S45で算出した縦方向ずらし量dyに、縦原点Npyを求める頁Pから1を減算した値をかけることにより算出される(Npy=dy*(P−1))。
【0071】
上記のように、縮小率Kx,Ky、最終頁原点(Nx,Ny)、横方向ずらし量dx、縦方向ずらし量dy、各頁原点(Npx,Npy)を含む「レイアウト情報」を生成したら、図5へ戻り、S27へ進む。
尚、図5のS26及び図6のS41〜S46の処理を実行することにより、1つのジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて、印刷可能範囲81内のレイアウトを規定する「レイアウト情報」が生成されるため、図5のS26及び図6のS41〜S46の処理は「レイアウト情報生成手段」の一例になり得る。
【0072】
S27において、S11で取得した「フロントページ設定」のパラメータを参照し、フロントフロントページの指定が有るか否かを判断する。
【0073】
「フロントページ設定」のパラメータに、図8に示すフロントページ設定入力欄74に設定したフロントページ指定パラメータが設定され、フロントページ指定が有ると判断した場合には(S27:YES)、S28において、1枚の印刷画面に、「加工用画像データ」をS26にて生成したレイアウト情報に従って縮小し、先頭頁から最終頁に向かって各頁原点(Npx,Npy)に合わせして順次上書きすることにより、各頁を横方向ずらし量dxずつ横方向にずらすと共に縦方向ずらし量dyずつ縦方向にずらして配置する。但し、S11で取得した「フロントページ設定」のパラメータに設定されている頁は、最後に上書きする。これにより、「通常印刷データ」を印刷処理したか否かにかかわらず、ユーザが指定した頁を最前面に配置した「カスケード印刷データ」が生成される。その後、S29へ進み、S28で生成した「カスケード印刷データ」をPDLに変換して通信インターフェース45からプリンタ3へ出力し、「カスケード印刷データ」の印刷処理を行う。
【0074】
一方、「フロントページ設定」にフロントページ指定パラメータが設定されておらず、フロントページ指定が無いと判断した場合には(S27:NO)、S30において、S11で取得した「印刷範囲設定」のパラメータを参照して、頁指定印刷をしたか否かを判断する。
【0075】
「印刷範囲設定」のパラメータに頁指定印刷パラメータが設定され、頁指定印刷をしたと判断した場合には(S30:YES)、S31において、1枚の印刷画面に、「印刷範囲設定」の印刷頁特定パラメータによって特定される頁を除いた頁の「加工用画像データ」をS26にて生成したレイアウト情報に従って縮小し、先頭頁から最終頁に向かって各頁原点(Npx,Npy)に合わせして順次上書きすることにより、各頁を横方向ずらし量dxずつ横方向にずらすと共に縦方向ずらし量dyずつ縦方向にずらして配置する。但し、S11で取得した「印刷範囲設定」の印刷頁特定パラメータによって特定される頁指定印刷の対象頁は、対象頁でない頁をレイアウト情報に基づいて配置した後に、対象頁内での先頭頁から最終頁へ向かって上書きする。これにより、印刷頁特定パラメータによって特定される頁が前面側に、印刷頁特定パラメータによって特定されないその他の頁が背面側に配置された「カスケード印刷データ」が生成される。その後、S29へ進み、S31で生成した「カスケード印刷データ」を通信インターフェース45からプリンタ3へ出力し、「カスケード印刷データ」の印刷処理を行う。
【0076】
これに対して、「印刷範囲設定」に頁指定印刷パラメータが設定されておらず、頁指定印刷しない場合には(S30:NO)、S32において、1枚の印刷画面に、「加工用画像データ」をS26にて生成したレイアウト情報に従って縮小し、先頭頁から最終頁に向かって各頁原点(Npx,Npy)に合わせして順次上書きすることにより、各頁を横方向ずらし量dxずつ横方向にずらすと共に縦方向ずらし量dyずつ縦方向にずらして配置する。この場合、最終頁が最後に上書きされる。これにより「カスケード印刷データ」が生成される。その後、S29へ進み、S32で生成した「カスケード印刷データ」を通信インターフェース45からプリンタ3へ出力し、「カスケード印刷データ」の印刷処理を行う。
【0077】
尚、S27〜S32の処理は、S26のレイアウト情報生成処理にて生成されたレイアウト情報に基づいて、用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、ジョブの各頁を縮小して重ね上書き配置し、「カスケード印刷データ」を生成するため、「配置手段」の一例になり得る。
【0078】
3.印刷データの印刷
プリンタ3は、パソコン2から「印刷データ」を受信すると、ROM22から印刷プロラム32を読み出してRAM23にコピーし、実行する。すなわち、プリンタ3は、パソコン2から受信した「印刷データ」を用紙に印刷する。図10〜図12は、図5に示す印刷制御プログラム50によって生成された「印刷データ」に基づく印刷結果例を示す図である。
【0079】
具体的には、プリンタ3は、ユーザが全頁印刷を設定している場合には全頁を、ユーザが頁指定印刷を設定している場合には指定された頁を、それぞれ各頁毎に1枚の用紙に印刷する。その後、プリンタ3は、「カスケード印刷データ」又は「タイル印刷データ」をパソコン2から受信し、一覧印刷を実行する。
【0080】
プリンタ3は、ユーザがフロントページ及び頁指定印刷の対象頁の何れも指定せずに生成された「カスケード印刷データ」(図5のS27:NO、S30:NO、S32参照)をパソコン2から受信した場合には、図10に示すように、1つのジョブに含まれる複数の頁のうち、最終頁EPを最前面とする印字結果を出力する。
【0081】
また、プリンタ3は、フロントページを指定して生成された「カスケード印刷データ」(図5のS27:YES、S28参照)をパソコン2から受信した場合には、図11に示すように、1つのジョブに含まれる複数の頁のうち、図8に示す一覧印刷設定画面71のフロントページ設定入力欄74に設定入力した頁FR(図8では3頁目)を最前面とする印字結果を出力する。
【0082】
更に、プリンタ3は、頁指定印刷の対象頁を指定して生成された「カスケード印刷データ」(図5のS27:NO、S30:YES、S31参照)をパソコン2から受信した場合には、図12に示すように、1つのジョブに含まれる複数の頁のうち、図7に示す基本設定画面61の印刷頁特定欄65において指定した頁SP(図7では1頁目と3頁目)を前面側に配置した印字結果を出力する。
【0083】
<作用効果>
以上説明したように、第1実施形態の印刷制御装置40及び印刷制御プログラム50は、例えば、アプリケーション48Aから受信した「受信データ」から1頁単位で「印刷データ」を生成する場合に、ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて印刷可能範囲81内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成し、そのレイアウト情報に基づいて用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、ジョブの頁を縮小して重ね上書き配置することにより、「カスケード印刷データ」を生成するので(図5のS26〜S32参照)、1つのジョブに含まれる各頁をプリンタ3に頁単位でカスケード印刷させることができる(図10〜図12参照)。
【0084】
つまり、第1実施形態の印刷制御装置40及び印刷制御プログラム50は、例えば、フォームが異なるアプリケーション48A,48Bによって複数頁からなる「受信データ」を作成した場合でも、アプリケーション48A,48Bから受信した「受信データ」に含まれる1つのジョブの各頁を縮小して重ねて上書き配置した「カスケード印刷データ」を生成できる。そのため、アプリケーション48A,48Bの各フォームに応じて「印刷データ」を作成したり、アプリケーション48A,48Bのフォームを備えるプログラムを各々作成してパソコン2に追加するまでもなく、「カスケード印刷データ」を生成してカスケード印刷を行うことができる。
【0085】
第1実施形態の印刷制御装置40は、レイアウト情報に含まれる横方向縮小率Kxと縦方向縮小率Kyに従って1つのジョブに含まれる頁を縮小し、レイアウト情報に含まれる縦方向ずらし量dyと横方向ずらし量dxとに従って縮小した頁を重ね上書き配置するので(図5のS28,S31,S32、図9参照)、ジョブに含まれる頁を斜めにずらしながら簡単に配置できる。
【0086】
第1実施形態の印刷制御装置40は、一覧印刷設定画面71上で1つのジョブの各頁の中から指定されたフロントページ(例えば、4頁で構成されるジョブのうちの3頁目)を、最後に上書き配置して、「カスケード印刷データ」を生成するので(図5のS27:YES,S28、図8参照)、ユーザが希望する頁(例えば、4頁で構成されるジョブのうちの3頁目)を最前面にしてカスケード印刷することができる(図11参照)。
【0087】
第1実施形態の印刷制御装置40は、例えば、1つのジョブが4頁から構成され、そのうちの1頁目と3頁目を基本設定画面61上で指定して、1頁目と3頁目のそれぞれを1枚の印刷画面上に配置した「通常印刷データ」を生成する場合には、2頁目と4頁目とを順に上書き配置した後、1頁目と3頁目を上書き配置して「カスケード印刷データ」を生成する(図5のS16:YES,S17,S18:NO,S19:NO,S20:YES,S21,S22:YES,S23:カスケード表示,S26,S27:NO,S30:YES,S31、図7参照)。これにより、1頁目と3頁目を用紙に印刷した印刷結果2枚と、1頁目と3頁目を最前側に配置し、2頁目と4頁目とを背面側に配置してカスケード印刷した印刷結果1枚とが得られる(図12参照)。よって、ユーザは、カスケード印刷の印刷結果を見て、1頁目と3頁目の印刷結果がジョブ全体に対してどのような位置づけにあるかを知ることができる。
【0088】
第1実施形態の印刷制御装置40は、図8の一覧設定入力欄72に設けた付加選択欄75又は単独選択欄76にチェックを入れ、且つ、一覧モード設定入力欄73に設けたカスケード表示選択欄77にチェックを入れたか否かによって、「通常印刷」と「カスケード印刷」とを選択することが可能である。すなわち、図8の一覧設定入力欄72に設けた付加選択欄75又は単独選択欄76にチェックを入れない場合には、1枚の印刷画面に対して1頁ずつ配置した「通常印刷データ」に基づいて通常印刷のみを行う。一方、図8の一覧設定入力欄72に設けた付加選択欄75又は単独選択欄76にチェックを入れ、且つ、一覧モード設定入力欄73のカスケード表示選択欄77にチェックを入れた場合には、1つのジョブに含まれる複数の頁を1枚の印刷画面にずらして配置したカスケード印刷を行う。よって、第1実施形態の印刷制御装置40は、図8に示す一覧印刷設定画面71上でカスケード印刷を行うか否かを選択することができるので(図7、図8参照)、ユーザの希望に応じてカスケード印刷を実行することができる。
【0089】
(第2実施形態)
続いて、本発明の第2実施形態に係る印刷制御装置、印刷装置及び印刷制御プログラムについて説明する。図13は、「印刷装置」の一例であるプリンタ3の電気ブロック図であって、プリンタ3に内蔵される印刷制御装置85の概略構成を示す。
第2実施形態の印刷制御装置85は、プリンタ3に内蔵されている点が第1実施形態と相違する。よって、ここでは第1実施形態と相違する点を中心に説明し、共通する点は図面に同一符号を付し、説明を適宜省略する。
【0090】
<プリンタの電気ブロック構成>
プリンタ3は、NVRAM24に、印刷範囲設定記憶手段51、一覧設定記憶手段52、一覧モード設定記憶手段53、フロントページ設定記憶手段54、縮小率記憶手段55の各記憶領域が設けられている。また、プリンタ3は、ROM22に印刷設定画面表示制御プログラム49と、印刷制御プログラム50を格納している。第2実施形態のプリンタ3では、CPU21、ROM22、RAM23、NVRAM24、NVRAM24に設けられた印刷範囲設定記憶手段51、一覧設定記憶手段52、一覧モード設定記憶手段53、フロントページ設定記憶手段54、縮小率記憶手段55、ROM22に記憶された印刷設定画面表示制御プログラム49、印刷制御プログラム50により、印刷制御装置85が構成されている。
【0091】
印刷設定画面表示制御プログラム49は、液晶表示部29が2行表示するものであり、パソコン2の液晶ディスプレイ8と比べて表示できるデータ量が制限されているため、図7に示す基本設定画面61と図8に示す一覧印刷設定画面71に表示される設定項目を細分化して液晶表示部29に表示する。
また、印刷制御プログラム50は、第1実施形態では、「印刷データ」の印刷処理としてパソコン2からプリンタ3へ「印刷データ」を出力する処理を行っていたところ、第2実施形態では、「印刷データ」の印刷処理として「印刷データ」を印刷制御プログラム50から印刷プログラム32へ出力する。
【0092】
<印刷条件の設定方法>
図14に示すように、操作パネル15には、液晶表示部29の隣に操作部28が設けられている。操作部28は、スクロールボタン28Aと、データの設定入力を確定させるENTERボタン28Bと、データを消去するCLEARボタン28Cとが設けられている。
【0093】
プリンタ3は、例えば、プリンタ3のUSBポート16にデジタルカメラ84を接続して、デジタルカメラ84からデータを読み出して印刷する場合に、印刷条件の設定画面を液晶表示部29に表示してユーザに印刷条件を設定させる。図14〜図18は、印刷条件の設定画面の一例を示す図である。
【0094】
例えば、ユーザは、スクロールボタン28Aを操作して図14に示す基本設定画面86を液晶表示部29に表示させる。基本設定画面86には、「印刷範囲設定」に全頁印刷パラメータを設定するための全頁印刷選択欄87と、「印刷範囲設定」に頁指定印刷パラメータを設定するための頁指定印刷選択欄88とが設けられている。また、基本設定画面86には、頁指定印刷選択欄88にチェックを入れた場合に、印刷したい頁の頁数を入力するための印刷頁特定欄89が設けられている。
【0095】
ユーザが、スクロールボタン28Aを操作して基本設定画面86に印刷範囲を入力した後にENTERボタン28Bを押下すると、プリンタ3のCPU21は、図15に示す一覧設定画面90を液晶表示部29に表示させる。一覧設定画面90には「一覧設定」に付加パラメータを設定するための付加選択欄91と、「一覧設定」に単独パラメータを設定するための単独選択欄92とが表示される。
【0096】
ユーザが、スクロールボタン298Aを操作して一覧設定画面90に印刷条件を入力した後にENTERボタン28Bを押下すると、プリンタ3のCPU21は、図16に示す一覧モード設定画面93を液晶表示部29に表示させる。一覧モード設定画面93には、「一覧モード設定」にカスケード表示パラメータを設定するためのカスケード表示選択欄94と、「一覧モード設定」にタイル表示パラメータを設定するためのタイル表示選択欄95とが表示される。
【0097】
ユーザが、スクロールボタン28Aを操作して一覧モード設定画面93に印刷条件を設定入力した後にENTERボタン28Bを押下すると、プリンタ3のCPU21は、図17に示すフロントページ設定画面96を液晶表示部29に表示させる。フロントページ設定画面96には、「フロントページ設定」にフロントページ指定パラメータを設定するためのフロントページ設定入力欄97と、フロントページの対象となる頁を入力するフロントページ特定欄98とが表示されている。
【0098】
ユーザが、スクロールボタン28Aを操作してフロントページ設定画面96に印刷条件を入力した後にENTERボタン28Bを押下すると、プリンタ3のCPU21は、図18に示す入力完了画面99を液晶表示部29に表示させる。入力完了画面99には、印刷条件の設定入力を完了させるためのOK選択欄100と、印刷条件の設定入力を中止させるためのキャンセル選択欄101とが設けられている。ユーザは、通常印刷の「印刷範囲設定」と、一覧印刷の「一覧設定」、「一覧モード設定」、「フロントページ設定」とにパラメータを各々設定したら、操作部28を用いてOK選択欄100にチェックを入れる。これにより、各パラメータがNVRAM24に設けた印刷範囲設定記憶手段51、一覧設定記憶手段52、一覧モード設定記憶手段53、フロントページ設定記憶手段54の各記憶領域にそれぞれ上書きされ、既定値と書き換えられる。
【0099】
<印刷動作>
印刷動作は、プリンタ3のCPU21がUSBポート16に接続されたデジタルカメラ84から読み出したデータを印刷する場合には、データの受信をトリガとしてROM21から印刷制御プログラム50を読み出してRAM23にコピーし、実行する。印刷制御プログラム50を実行すると、「印刷範囲設定」内の頁についてデジタルカメラ84から読み出したデータについて「通常印刷データ」を生成する。このとき、一覧印刷する場合には、「通常印刷データ」に基づいて「加工用画像データ」を生成してRAM23に記憶しておく。
【0100】
通常印刷処理が完了したら、「加工用画像データ」をレイアウト情報に基づいて縮小し、1枚の印刷画面上にずらして上書き配置し、「カスケード印刷データ」を生成する。そして、生成した「カスケード印刷データ」を印刷プログラム32に出力する。印刷プログラム32は、画像形成部26に、給紙部25からピックアップした用紙に「カスケード印刷データ」を印刷させ、排紙部27から排紙トレイ14に排紙させる。
【0101】
このとき、プリンタ3は、図17に示すフロントページ設定画面96上でフロントページを指定せず、且つ、図14に示す基本画面86上で頁指定印刷の対象頁を指定していない場合には、最終頁EPを最前面に配置したカスケード印刷の印字結果が得られる(例えば図10参照)。図17に示すフロントページ設定画面96においてフロントページ設定入力欄97にチェックを入れ、フロントページ特定欄98に最前面に印刷したい頁(例えば3頁目)の頁数を入力した場合には、フロントページ特定欄98に入力した頁FR(例えば3頁目)を最前面に配置したカスケード印刷の印字結果が得られる(例えば図11参照)。さらに、図14に示す基本設定画面86の頁指定印刷選択欄88にチェックを入れ、印刷頁特定欄89に頁指定印刷の対象頁(例えば、1頁目と3頁目)を入力した場合には、印刷頁特定欄89に入力した対象頁SP(例えば1頁目と3頁目)を前面に配置し、その他の頁を背面側に配置したカスケード印刷の印字結果が得られる(例えば図12参照)。
【0102】
従って、第2実施形態の印刷制御装置85は、第1実施形態の印刷制御装置40と同様の作用効果を奏する。
また、印刷制御装置85を有するプリンタ3は、印刷制御装置85が生成した「カスケード印刷データ」に基づいて、1つのジョブに含まれる複数の頁を頁単位で用紙にカスケード印刷することができる。しかも、印刷制御装置85をプリンタ3に設けたことにより、印刷制御プログラム50をパソコン2にインストールしなくても、頁単位でカスケード印刷をすることができ、インストールの手間を省くことができる。
【0103】
尚、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、色々な応用が可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、「印刷装置」の一例としてプリンタ3を挙げたが、複合機やコピー機など印刷機能を有する装置であれば、「印刷装置」の一例になり得る。
(2)例えば、上記実施の形態では、印刷制御プログラム50をCD−ROM18などの記録媒体に入れてパソコン2にインストールしたが、パソコン2をプリンタ3に接続したときに、印刷制御プログラム50をプリンタ3からパソコン2へ自動的にダウンロードしてもよい。
(3)例えば、上記実施形態では、縮小した「加工用画像データ」を1枚の印刷画面に左上から右下に向かって斜めに重ねて上書き配置したが、右下から左上に向かって斜めに重ねて上書き配置してもよいし、左下(右上)から右上(左下)に向かって斜めに重ねて上書き配置してもよく、さらには、それを列に配置してもよい。すなわち、ジョブの各頁を重ねる方向や列数は特に限定されない。また、上記実施形態では、先頭頁から最終頁に向かって上書き重ね配置したが、最終頁から先頭頁へ向かって上書き重ね配置しても良い。
(4)上記実施形態では、1頁単位で送られてくる「受信データ」を受信しながら「通常印刷データ」の印刷処理をし、通常印刷後に「カスケード印刷データ」を生成して印刷処理した。これに対して、1つのファイルに含まれる全頁を受信し、全体印刷頁数を把握した上で「通常印刷データ」の印刷処理をする場合にも、図5に示す印刷制御プログラム50を実行してカスケード印刷してもよい。従って、「受信データ」を1頁ずつ受信して印刷処理する場合も、「受信データ」を全頁分受信してから印刷処理する場合も、同じ印刷制御プログラム50で対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1実施形態に係る「印刷制御装置」を内蔵するパソコンにプリンタを接続した印刷システムの概略構成図である。
【図2】図1に示すプリンタの電気ブロック図である。
【図3】図1に示すパソコンの電気ブロック図であって、パソコンに内蔵される印刷制御装置の概略構成を示す。
【図4】図3に示す印刷設定画面表示制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【図5】図3に示す印刷制御プログラムの一例を示すフローチャートである。
【図6】図5に示すレイアウト情報生成処理のサブフローチャートである。
【図7】図4に示す印刷設定画面表示制御プログラムの実行時にパソコンの液晶ディスプレイに表示される基本設定画面の一例を示す図である。
【図8】図4に示す印刷設定画面表示制御プログラムの実行時にパソコンの液晶ディスプレイに表示される一覧印刷設定画面の一例を示す図である。
【図9】図5に示すレイアウト情報生成処理によって生成されたレイアウト情報の概念図である。
【図10】図5に示す印刷制御プログラムによって生成された印刷データに基づく印刷結果の第一例を示す図である。
【図11】図5に示す印刷制御プログラムによって生成された印刷データに基づく印刷結果の第二例を示す図である。
【図12】図5に示す印刷制御プログラムによって生成された印刷データに基づく印刷結果の第三例を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る「印刷装置」の一例であるプリンタの電気ブロック図であって、プリンタに内蔵される印刷制御装置の概略構成を示す。
【図14】図13に示すプリンタの液晶表示部に表示される基本設定画面の一例を示す図である。
【図15】図13に示すプリンタの液晶表示部に表示される一覧設定画面の一例を示す図である。
【図16】図13に示すプリンタの液晶表示部に表示される一覧モード設定画面の一例を示す図である。
【図17】図13に示すプリンタの液晶表示部に表示されるフロントページ指定画面の一例を示す図である。
【図18】図13に示すプリンタの液晶表示部に表示される入力完了画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
2 パソコン(コンピュータ)
3 プリンタ(印刷装置)
40 印刷制御装置
49 印刷設定画面表示制御プログラム(フロントページ指定手段、選択手段)
50 印刷制御プログラム(印刷データ生成手段、レイアウト情報生成手段、配置手段、頁別印刷データ生成手段)
85 印刷制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信データからジョブ単位で印刷データを生成する印刷データ生成手段を有する印刷制御装置において、
前記印刷データ生成手段は、
前記ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて、印刷可能範囲内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成するレイアウト情報生成手段と、
前記レイアウト情報生成手段が生成したレイアウト情報に基づいて、前記用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、前記ジョブの各頁を縮小して重ね上書き配置し、カスケード印刷データを生成する配置手段と
を有することを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載する印刷制御装置において、
前記レイアウト情報は、縮小率と、縦方向のずらし量と、横方向のずらし量とを含む
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載する印刷制御装置において、
前記ジョブの各頁の中から、前記1枚の印刷画面上の最前面に配置する頁を指定するフロントページ指定手段を有し、
前記配置手段は、前記フロントページ指定手段が指定した頁を最後に上書き配置する
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載する印刷制御装置において、
印刷データ生成手段は、
前記ジョブに含まれる何れか1枚の頁を、1枚の印刷画面上に配置した頁別印刷データを生成する頁別印刷データ生成手段を有し、
前記配置手段は、前記頁別印刷データ生成手段が前記頁別印刷データを生成した場合に、前記頁別印刷データの対象になった頁を最後に上書き配置する
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載する印刷制御装置において、
前記ジョブに含まれる頁を、1枚の印刷画面に対して1頁ずつ配置した通常印刷データに基づいて印刷出力を行う通常印刷と、前記配置手段が生成した前記カスケード印刷データに基づいて印刷出力を行うカスケード印刷と、を選択する選択手段を有する
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載する印刷制御装置において、
前記受信データは、着脱可能な外部メモリから読み出されたデータである
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載する印刷制御装置において、
前記受信データは、アプリケーションから受信したデータである
ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載する印刷制御装置を有する
ことを特徴とする印刷装置。
【請求項9】
受信データからジョブ単位で印刷データを生成して出力する印刷制御プログラムにおいて、
コンピュータを、
前記ジョブの頁数及び用紙サイズに基づいて、印刷可能範囲内のレイアウトを規定するレイアウト情報を生成するレイアウト情報生成手段と、
前記レイアウト情報生成手段が生成したレイアウト情報に基づいて、前記用紙サイズに応じた1枚の印刷画面上に、前記ジョブの各頁を縮小して重ね上書き配置し、カスケード印刷データを生成する配置手段と
して機能させることを特徴とする印刷制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−269318(P2008−269318A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−111844(P2007−111844)
【出願日】平成19年4月20日(2007.4.20)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】