説明

印刷制御装置及び印刷制御方法

【課題】バリアブル印刷の検査において無駄な資源の消費を削減する。
【解決手段】レイアウトの各フィールドに配置される画像と各フィールドの画像を特定する数値化情報を含む検査用画像とを指定したバリアブル印刷データを受信する印刷制御装置であって、バリアブル印刷データを解析しレイアウトに従って画像と検査用画像とを合成して合成イメージを生成するイメージ合成部と、検査用画像を解析し検査用画像から数値化情報を取得する解析部と、予めデータベースに保存された数値化情報を取得し、検査用画像から取得した数値化情報とデータベースから取得した数値化情報とを比較してバリアブル印刷の適否を判定する判定部と、数値化情報が一致する場合に合成イメージから検査用画像を消去するイメージ操作部と、合成イメージのイメージデータを出力装置に出力するイメージ転送部と、を少なくとも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷制御装置及び印刷制御方法に関し、特に、バリアブル印刷における印刷制御装置及び印刷制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、月次の請求者や利用明細書のドキュメントに取引情報とプロモーション広告を組み合わせて印刷し郵送する手法(Transaction Mail Promotion:いわゆるトランスプロモ)が普及してきている。このトランスプロモにはバリアブル印刷が用いられており、バリアブル印刷では、再利用オブジェクトをキャッシュメモリ内で保持し、再利用することで処理効率を上げている。
【0003】
バリアブル印刷においては、意図した画像が正しく配置されることが重要であり、ユーザ毎の画像が意図した通りに配置されていることを確実かつ高速に検査することが求められており、検査のために、バーコードやチェック用の数字などの検査用画像を印刷する技術が知られている。
【0004】
検査に関する技術ではないが、バーコードを印刷する技術に関して、例えば、下記特許文献1には、画像形成領域内にコードマークが収まるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記コードマークが前記画像形成領域内に収まらないと判断された場合、前記コードマークを編集する編集手段と、前記編集手段による編集に基づく画像形成を行う画像形成手段と、を備えた画像形成装置が開示されている。
【0005】
また、検査に関する技術ではないが、印刷修正のためのマークを印刷する技術に関して、例えば、下記特許文献2には、個々の印刷装置を備えた多色刷り印刷機のための見当調整装置を使用し、被印刷物に印刷マークを印刷して、印刷マークをセンサによって検出するか、または画像評価に基づいて少なくとも部分的に印刷画像検出を行い、見当調整装置において評価を行い、被印刷物の運動、または個々の印刷装置および/またはウェブ搬送の修正を制御して、個々の印刷装置の間のそれぞれ異なる印刷長さを補償する方法において、少なくとも1つの第1の印刷マークと第2の印刷マークとを、生産および印刷過程ごとに印刷し、見当調整のために、第1の印刷マークおよび第2の印刷マークを基準点もしくは基準領域と比較し、かつ/または見当調整を、印刷画像検出から得られるデータと比較画像データとの間の比較に基づいて行う印刷修正方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−196574号公報
【特許文献2】特開2007−69607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、ユーザごとに意図した画像が正しく配置されていることを確認するためにバーコードやマークを使った検査は重要になるが、バーコードやマークなどの検査用画像は、検査後、エンドユーザにとっては直接的にメリットをもたらさない不要な画像となる。しかしながら、従来の技術では、用紙に検査用画像を印刷することによって検査を実施するため、検査結果が不良の場合は印刷し直さなければならず、資源を無駄に消費してしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、バリアブル印刷の検査において、無駄な資源の消費を削減することができる印刷制御装置及び印刷制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、レイアウトで規定される各フィールドに配置される画像と、前記各フィールドに配置される画像を特定する数値化情報を含む検査用画像と、を指定したバリアブル印刷データを受信する印刷制御装置であって、前記バリアブル印刷データを解析し、前記レイアウトに従って前記画像と前記検査用画像とを合成して合成イメージを生成するイメージ合成部と、前記検査用画像を解析し、当該検査用画像から前記数値化情報を取得する解析部と、前記バリアブル印刷データを生成する装置がデータベースに保存した前記数値化情報を取得し、前記検査用画像から取得した前記数値化情報と前記データベースから取得した前記数値化情報とを比較することによって、バリアブル印刷の適否を判定する判定部と、前記数値化情報が一致する場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去するイメージ操作部と、前記合成イメージのイメージデータを出力装置に出力するイメージ転送部と、を少なくとも備えるものである。
【0010】
また、本発明は、バリアブル印刷データを生成するバリアブル印刷データ生成装置と、前記バリアブル印刷データを受信してイメージデータを出力する印刷制御装置と、前記イメージデータに基づいて印刷を実行する出力装置と、が通信ネットワークで接続されたシステムにおける印刷制御方法であって、前記バリアブル印刷データ生成装置は、レイアウトで規定される各フィールドに配置される画像と、前記各フィールドに配置される画像を特定する数値化情報を含む検査用画像と、を指定したバリアブル印刷データを生成するデータ生成ステップと、前記バリアブル印刷データを前記印刷制御装置に送信する送信ステップと、前記検査用画像に含まれる前記数値化情報をデータベースに保存する保存ステップと、を実行し、前記印刷制御装置は、前記バリアブル印刷データを受信して解析し、前記レイアウトに従って前記画像と前記検査用画像とを合成して合成イメージを生成するイメージ合成ステップと、前記検査用画像を解析し、当該検査用画像から前記数値化情報を取得する解析ステップと、前記データベースから前記数値化情報を取得するデータベース操作ステップと、前記解析ステップで取得した前記数値化情報と前記データベース操作ステップで取得した前記数値化情報とを比較することによって、バリアブル印刷の適否を判定する判定ステップと、前記数値化情報が一致する場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去するイメージ操作ステップと、前記合成イメージのイメージデータを前記出力装置に出力するイメージ転送ステップと、を実行するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の印刷制御装置及び印刷制御方法によれば、バリアブル印刷の検査において、無駄な資源の消費を削減することができる。
【0012】
その理由は、バリアブル印刷データ生成装置は、レイアウトで指定される各フィールドに配置する画像と、その画像を特定する数値を少なくとも記述した検査用画像と、を指定したバリアブル印刷データを生成して印刷制御装置に送信すると共に、前記数値をデータベースに保存し、印刷制御装置は、バリアブル印刷データを解析し、各フィールドの画像と検査用画像とを合成すると共に、検査用画像を解析して検査用画像に記述された数値を取得し、検査用画像から取得した数値とデータベースから取得した数値とを比較してバリアブル印刷の適否を判定し、数値が一致する場合に、検査用画像に所定の画像を合成して検査用画像を視認できないようにする処理を行うからである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例に係る印刷制御システムの構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係るバリアブル印刷データ生成装置のプログラム構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る印刷制御装置のプログラム構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例に係るバリアブル印刷データ生成装置の動作(バリアブル印刷データの生成処理)を模式的に示す図である。
【図5】本発明の一実施例に係るPPMLデータの一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例に係るPPMLデータの他の例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例に係るバリアブル印刷データ生成装置の動作(検査用コードの消去指示処理)を模式的に示す図である。
【図8】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作(検査判定処理)を模式的に示す図である。
【図9】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作(検査判定結果通知処理)を模式的に示す図である。
【図10】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作(検査用コード印刷可否判定処理)を模式的に示す図である。
【図11】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作(検査用コードイメージ領域判定処理)を模式的に示す図である。
【図12】本発明の一実施例に係る検査用コードの消去方法の一例を示す図である。
【図13】本発明の一実施例に係る検査用コードの消去方法の他の例を示す図である。
【図14】本発明の一実施例に係るバリアブル印刷データ生成装置の動作を示すフローチャート図である。
【図15】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作を示すフローチャート図である。
【図16】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作(検査処理)を示すフローチャート図である。
【図17】本発明の一実施例に係る印刷制御装置の動作(検査結果通知処理)を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
バリアブル印刷は、ユーザの購買意欲を刺激し、店舗、販売店、企業、商品やブランドに対するロイヤリティを確立するため、年齢、性別、嗜好に合わせた商品もしくは最近購入した商品の関連商品などの情報をユーザに提供するために使われる。このようにバリアブル印刷はダイレクトマーケティングにおいて重要なツールであるが、バリアブル印刷では、ユーザ毎に異なる画像が印刷されるため、ユーザ毎に適切な画像が適切な位置に配置されているかを確実にかつ高速に検査する必要がある。
【0015】
そこで、検査用のバーコードやマークなどの検査用画像を印刷し、印刷された検査用画像を用いて印刷物が発行者の意図した通りに構成されているかを検査する方法が用いられているが、この方法では、印刷後に検査を実施するため、検査結果が不良の場合は印刷し直さなければならず、資源を無駄に消費してしまうという問題があった。また、この方法では、用紙に検査用画像が残存してしまうため、印刷物の見栄えが悪くなるという問題もあった。
【0016】
そこで、本発明の一実施の形態では、バリアブル印刷データを生成するバリアブル印刷データ生成装置と、バリアブル印刷データをラスタライズしてイメージデータを作成する印刷制御装置(コントローラ)と、イメージデータに基づいて印刷を実行する出力装置とを備えるシステムにおいて、印刷制御装置(コントローラ)で検査を実施できるようにする。また、検査の結果、問題がない場合は、検査用画像に、当該検査用画像と同一サイズかつ同一構成の白色若しくは用紙色の画像を合成したり、検査用画像よりも大きいサイズの写真画像やベタ画像を合成して、不要な検査用画像を視認できなくした後、イメージデータを出力装置に送信するようにする。
【0017】
このように、印刷制御装置で検査を実施することにより、検査の結果が不良であってもバリアブル印刷データ生成装置でバリアブル印刷データを生成し直せばよいため、無駄な資源の消費を削減することができる。また、不要な検査用画像を消去若しくは置換した状態で印刷が実行されるため、印刷物の見栄えを格段に向上させることができる。
【実施例】
【0018】
上記した本発明の一実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例に係るバリアブル印刷における印刷制御装置及び印刷制御方法について、図1乃至図17を参照して説明する。図1は、本発明の一実施例に係る印刷制御システムの構成を模式的に示すブロック図であり、図2は、バリアブル印刷データ生成装置のプログラム構成を示すブロック図、図3は、印刷制御装置のプログラム構成を示すブロック図である。また、図4、図7乃至図10は、バリアブル印刷データ生成装置及び印刷制御装置の動作を模式的に示す図であり、図5、図6、図11は、PPMLデータの一例を示す図、図12及び図13は、検査用コードの消去方法の一例を示す図である。また、図14は、バリアブル印刷データ生成装置の処理を示すフローチャート図であり、図15乃至図17は、印刷制御装置の処理を示すフローチャート図である。
【0019】
図1に示すように、本実施例の印刷制御システム10は、バリアブル印刷データを生成するバリアブル印刷データ生成装置20と、バリアブル印刷データを解析してページ毎のイメージデータを生成する印刷制御装置40と、ページ毎のイメージデータに基づいて印刷を実行し、印刷物60を出力する出力装置50と、検査に関する情報を記憶する検査情報データベース30などで構成される。バリアブル印刷データ生成装置20と印刷制御装置40は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などのネットワークで接続されており、印刷制御装置40と出力装置50は、専用のインターフェースで接続されている。
【0020】
バリアブル印刷データ生成装置20は、CPU(Central Processing Unit)21、ROM(Read Only Memory)22、RAM(Random Access Memory)23、NIC(Network Interface Card)24、HDD(Hard Disk Drive)25等から構成され、ROM22やHDD25に記憶されたプログラム(図2のプログラム)をRAM23に展開し、CPU21で実行する。HDD25には、バリアブル印刷におけるオブジェクトの配置を規定するレイアウトデータと画像データと顧客ID(顧客識別番号)を含む顧客データベースとを備えている。NIC24は、印刷制御装置40との通信処理を行う。
【0021】
検査情報データベース30は、バリアブル印刷データ生成装置20で生成された情報(後述する検査用コードに記述された数値化情報や検査用コードを印刷するか否かを規定する印刷可否選択情報など)を保存するためのデータベースである。この検査情報データベース30は、バリアブル印刷データ生成装置20又は印刷制御装置40のどちらかに含まれてもよいし、バリアブル印刷データ生成装置20及び印刷制御装置40から通信可能な別のサーバなどとしてもよい。
【0022】
印刷制御装置(コントローラ)40は、CPU41、ROM42、RAM43、NIC44、HDD45等から構成され、ROM42やHDD45に記憶されたプログラム(図3のプログラム)をRAM43に展開し、CPU41で実行する。RAM43には、再利用オブジェクトを格納するキャッシュメモリと再利用オブジェクト名を管理する管理テーブルを格納する領域、画像合成を行う作業領域、及び合成した画像(印刷イメージ)を格納するフレームバッファ領域がある。
【0023】
出力装置50は、ネットワークプリンタや複合機などの画像形成装置(MFP:Multi-Function Peripheral)である。
【0024】
なお、図1では、印刷制御装置40と出力装置50とを別々の装置としているが、印刷制御装置40と出力装置50とは1つの装置としてもよい。
【0025】
次に、バリアブル印刷データ生成装置20及び印刷制御装置40で動作するプログラムについて説明する。
【0026】
図2は、バリアブル印刷データ生成装置20のプログラム構成図であり、バリアブル印刷データ生成装置20を、検査用コード生成部20a、エンドユーザ印刷可否選択入力部20b、検査情報DB操作部20c、バリアブル印刷データ生成部20d、バリアブル印刷データ送信部20eなどとして機能させる。
【0027】
検査用コード生成部20aは、レイアウトで指定される各フィールドに配置される画像を特定する情報と、検査用コードを識別する情報(個別識別情報と呼ぶ。)と、を各々数値化し、この数値をコード化してバーコードなどの検査用コードを生成する。なお、本実施例では、1つの検査用コードを生成し、1つの検査用コードを印刷物60の所定の位置に合成して検査ができるようにしているが、各画像に対して検査用コードを生成し、各々の検査用コードを各画像近傍に合成して検査ができるようにしてもよい。また、本実施例では、数値化した情報をコード化した検査用コードを用いて検査を実施するが、検査用コードは数値化した情報を解析可能であればよく、マークや数字、文字などとしてもよい。
【0028】
エンドユーザ印刷可否選択入力部20bは、検査用コードの印刷可否をユーザに選択させるための手段である。このエンドユーザ印刷可否選択入力部20bは、ユーザが選択した印刷可否選択情報を検査情報DB操作部20cに渡して検査情報データベース30に保存させるか、若しくは、印刷可否選択情報をバリアブル印刷データ生成部20dに渡してバリアブル印刷データに組み込ませる。
【0029】
検査情報DB操作部20cは、検査用コードに記述された数値化情報(各フィールドに配置される画像を特定する情報を数値化した情報)と、必要に応じてエンドユーザ印刷可否選択入力部20bから取得した印刷可否選択情報と、を個別識別情報に関連付けて、検査情報データベース30に保存する。
【0030】
バリアブル印刷データ生成部20dは、レイアウトの各フィールドに画像が配置され、かつ、所定の位置に検査用コードが配置されるバリアブル印刷データを生成する。
【0031】
バリアブル印刷データ送信部20eは、バリアブル印刷データ生成部20dで生成されたバリアブル印刷データを、バリアブル印刷機能を備えた印刷制御装置40にネットワークを通して送信する。
【0032】
図3は、印刷制御装置40のプログラム構成図であり、印刷制御装置40を、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40a、検査用コード解析部40b、検査情報DB操作部40c、検査判定部40d、検査結果通知部40e、検査用コード印刷可否判定部40f、検査用コードイメージ領域判定部40g、検査用コードイメージ操作部40h、ラスタイメージエンジン転送部40iなどとして機能させる。
【0033】
バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aは、バリアブル印刷データ生成装置20から送られてきたバリアブル印刷データを解析し、印刷イメージを合成する。印刷イメージは、印刷制御装置40内のRAM43もしくはHDD45に保存される。また、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aは、必要に応じて、バリアブル印刷データに組み込まれた印刷可否選択情報を抽出する。
【0034】
検査用コード解析部40bは、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aで合成された印刷イメージの検査用コードを解析し、バーコードの場合はバーコードを数値化し、文字や数値の場合はイメージから文字列や数値に変換して、検査用コードに記述された数値化情報(各フィールドに配置される画像を特定する情報を数値化した情報と個別識別情報)を取り出す。
【0035】
検査情報DB操作部40cは、バリアブル印刷データ生成装置20及び印刷制御装置40もしくはネットワーク上にあるサーバから検査情報データベース30にアクセスし、検査用コード解析部40bで取り出した個別識別情報をキーにして、検査用コードの元となる数値化情報(各フィールドに配置される画像を特定する情報を数値化した情報)を取り出す。
【0036】
検査判定部40dは、検査用コード解析部40bで取り出した数値化情報と、検査情報DB操作部40cで取り出した数値化情報と、を比較し、検査判定を行う。
【0037】
検査結果通知部40eは、検査判定部40dで検査判定した結果をオペレータ、検査員もしくは印刷制御システム10の所定の装置に知らせる。知らせる方法としては、出力装置50(MFP)に付属したモニタに結果を表示する方法でも良いし、不合格判定の場合のみ音で知らせる方法でも良い。印刷制御システム10の所定の装置に知らせる場合は、当該装置にメッセージを送るなどの通信を行って通知する。なお、それぞれの通知方法で事後処理をどのようにするかを選択できるようにしてもよい。
【0038】
検査用コード印刷可否判定部40fは、バリアブル印刷データ生成装置20が保存した印刷可否選択情報を取り出す。印刷可否選択情報が検査情報データベース30に保存されている場合は、検査情報DB操作部40cを用いて検査情報データベース30から印刷可否選択情報を取り出し、バリアブル印刷データに組み込まれている場合は、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aから印刷可否選択情報を取得し、この印刷可否選択情報に基づいて検査用コードの印刷可否判定を行う。
【0039】
検査用コードイメージ領域判定部40gは、バリアブル印刷データ生成装置20で生成されたバリアブル印刷データの中から検査用コードのクリップ領域を取り出し、検査用コードイメージが描かれている領域を特定する。そして、検査用コードイメージ操作部40hにイメージ操作すべき領域を教える。
【0040】
ラスタイメージエンジン転送部40iは、検査用コードイメージ操作部40hで検査後の印刷イメージをエンジン(出力装置50)に転送する。
【0041】
次に、上記構成のバリアブル印刷データ生成装置20及び印刷制御装置40の個別動作、バリアブル印刷データ生成装置20で生成されるデータについて説明する。
【0042】
[検査用コードを含んだバリアブル印刷データの生成]
図4は、バリアブル印刷データ生成装置20を用いて検査用コードを含んだバリアブル印刷データを生成する動作を模式的に示す図である。
【0043】
顧客が指定したレイアウトとその顧客の画像データに基づいて画像レイアウトが作成されたとする。検査用コード生成部20aでは、画像レイアウトに従って配置される画像を特定する情報と検査用コードを識別する個別識別情報を数値化すると共に、そのドキュメントの顧客識別番号を結合させた数字を作成し、その数字に基づいて検査用コードを生成する。ここでは、NW−7バーコード規格を使い、バーコードを生成している。
【0044】
バリアブル印刷データ生成部20dでは、画像レイアウトの画像の配置情報と検査用コード生成部20aで生成された検査用コードに基づいてバリアブル印刷データを生成する。この例では、図に示す完成イメージのようになることを想定している。
【0045】
[検査用コードを含んだPPMLデータ]
図5は、図4で示した完成イメージのPPMLデータ(バリアブル印刷データ)の一例を示したものである。
【0046】
本実施例では、完成イメージの画像と同様に検査用コードも1つの画像(検査用画像)としてPPMLデータに指定されている。具体的には、11行目にあるようにPRIVATE_INFOエレメントを使用して、この情報が検査用コードであることを示している。11行目のIdentifier="CheckCodeDimmension"は、検査用コードの領域が指定されていることを示している。
【0047】
[検査用コードに印刷可否選択情報を含んだPPMLデータ]
図6は、検査用コードに印刷可否選択情報を含んだPPMLデータ(バリアブル印刷データ)の一例を示したものである。
【0048】
図5と同様にPRIVATE_INFOエレメントを使用しているが、11行目のCheckCodePrint="Delete"として印刷可否選択情報を含んでいる。この例では、検査用コードを消去する指定である。
【0049】
[検査用コードに印刷可否選択情報を組み込む処理]
図7は、検査用コードに印刷可否選択情報を組み込む動作を模式的に示す図である。
【0050】
エンドユーザ印刷可否選択入力部20bでは、顧客に検査用コードの印刷可否を問い合わせ、顧客データベースに印刷可否選択情報として保存する。この印刷可否選択情報に基づいて検査用コードの印刷可否を判断する。そして、検査情報DB操作部20cを用いて、印刷可否選択情報と検査用コードに記述された数値化情報を検査情報データベース30に保存する。なお、図7では、印刷可否選択情報を省略した文字情報を検査情報データベース30に保存する構成としているが、印刷可否の選択結果を数値化した情報として保存してもよい。
【0051】
[印刷制御装置における検査判定処理]
図8は、印刷制御装置40内のイメージ合成から検査判定の動作を模式的に示す図である。
【0052】
バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aは、バリアブル印刷データ生成装置20で作成されたバリアブル印刷データを解析し、イメージ合成を行う。イメージ合成が完成したら、検査用コード解析部40bは検査用コードを解析する。また、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aは、バリアブル印刷データに印刷可否選択情報が組み込まれている場合は、バリアブル印刷データ解析時に印刷可否選択情報を取り出し、検査用コード印刷可否判定部40fに通知する。検査用コード解析部40bでは、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aで生成した印刷イメージから検査用コードを読み取り、検査用コードに記述された数値を取り出す。検査判定部40dでは、検査用コード解析部40bで取り出した数値と検査情報データベース30に登録されている数値とを用いて検査判定を行う。
【0053】
[検査判定結果の通知処理]
図9は、検査判定部40dの検査判定結果に基づく動作を模式的に示す図である。
【0054】
検査判定部40dは、NGと判定した場合は、判定結果をオペレータなどに知らせる必要がある。NGの場合は、あらかじめ指定されていたPCに判定結果を表示し、この印刷物をどのように扱うかを指示できるようにする。また、NGの場合に、あらかじめ動作が指定されている場合は、検査判定部40dがその指示に従って印刷をスキップしたり、出力装置50を止めたりすることが出来る。
【0055】
[検査用コードの印刷可否判定処理]
図10は、検査用コード印刷可否判定部40fの動作を模式的に示す図である。
【0056】
検査用コード印刷可否判定部40fでは、検査情報データベース30に印刷可否選択情報がある場合は、検査情報データベース30からその印刷可否選択情報を取り出す。また、バリアブル印刷データに印刷可否選択情報が組み込まれている場合は、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aから印刷可否選択情報を受け取り、どのような動作をするか判定する。
【0057】
[検査用コードイメージ領域の判定処理]
図11は、検査用コードイメージ領域判定部40gの動作を模式的に示す図である。
【0058】
図11のように、PPMLデータの12行目に検査用コードイメージの領域がCRIP_RECTエレメントとして指定されている。この領域情報からどこに検査用コードが配置されているか判定することができる。なお、この例では、PPMLデータで検査用コードイメージの領域を指定しているが、検査情報データベース30に検査用コードイメージの領域情報を保存してもよい。
【0059】
[検査用コードのイメージ操作(消去)]
図12は、検査用コードを消去する場合の動作を模式的に示す図である。
【0060】
例えば、所定の位置に配置したバーコードと全く同じサイズ、位置、形状のバーコードイメージ、又は、配置したバーコードよりも少し大きいサイズの矩形イメージを、白色や用紙色、背景色、若しくは画像情報無しとして生成し(図では破線で示している)、配置したバーコードと同じ位置に合成することで、バーコードを消去することができる。
【0061】
[検査用コードのイメージ操作(イメージ代替)]
図13は、検査用コードに他のイメージを合成する場合の動作を模式的に示す図である。
【0062】
例えば、所定の位置に配置したバーコードよりも少し大きいサイズでバーコードが覆い隠せるような矩形イメージを上書きして、バーコードを見えなくすることができる。なお、この矩形イメージは一種類としてもよいし、ユーザの嗜好に合わせて変更してもよい。また、この例では矩形イメージとして写真画像を用いているが、イラストやマークなどを用いてもよい。
【0063】
次に、本実施例の印刷制御システム10の全体動作について概説する。
【0064】
バリアブル印刷データ生成装置20は、ユーザの印刷指示よりレイアウトを取り出し、顧客データベースの内容から割当てられる画像をマッピングし、各画像を特定する情報と個別識別情報を数値化し、数値化したものをバーコード化し、検査用コードを含んだバリアブル印刷データを生成する。検査用コードは、ユーザの指定に従ってイメージ操作処理をするために、印刷可否選択情報として、検査情報データベース30に保存するかバリアブル印刷データに組み込む。この処理を顧客データベースが終わるまで繰り返し、バリアブル印刷データの生成が完了したら、バリアブル印刷データを印刷制御装置40に送信する。
【0065】
印刷制御装置40は、バリアブル印刷データ生成装置20で生成されたバリアブル印刷データを解析し、イメージ合成する。合成されたイメージには検査用コードが含まれており、その検査用コードを解析し、数値化する。その数値から個別識別情報を取り出し、これをキーとして検査情報データベース30から検査用コードに記述された数値化情報を取り出す。また、バリアブル印刷データから画像の検査用コードを取り出し、検査用コードを読み取って数値化情報を取得する。そして、検査情報データベース30から取り出した数値と画像の検査用コードから読み取った数値とを比較し、検査判定を行う。検査結果は、オペレータや印刷制御システム内の装置に通知される。
【0066】
以下、バリアブル印刷データ生成装置20及び印刷制御装置40の詳細動作について、図14乃至図17のフローチャート図を参照して説明する。
【0067】
[バリアブル印刷データ生成装置20の詳細動作]
図14は、バリアブル印刷データ生成装置20の処理の詳細を示すフローチャート図である。
【0068】
バリアブル印刷データ生成装置20は、ユーザの印刷指示からレイアウトIDを特定して、レイアウトを取り出す(S101)。取り出したレイアウトにそれぞれ画像データを割り当てるために、顧客データベースからレコードを1件取り出し、レイアウト枠に適用する(S102)。次に、画像データをレイアウトの指示されたフィールドにマッピングし(S103)、その画像を特定する情報を数値化する(S104)。その後、数値化された情報をバーコードに変換し(S105)、画像とバーコードとをバリアブル画像として登録してバリアブル印刷データを生成する(S106)。
【0069】
1ページの合成データがまだ残っている場合(S107のNo)は、S103に戻って同様の処理を繰り返し、1ページの合成が完了したら(S107のYes)、個別識別情報とレイアウトIDと顧客IDをバーコード化し、そのページに合成するようにバリアブル印刷データに追加し(S108)、そのページのバーコードに記述された数値化情報を検査情報データベース30に保存する(S109)。なお、画像を特定する数値化情報から生成したバーコードと、個別識別情報やレイアウトID、顧客IDから生成したバーコードとは、別々のバーコードとしてもよいし、これらを結合して1つのバーコードとしてもよい。
【0070】
上記処理を顧客データベースが終了するまで繰り返し、顧客データベースが終了したら(S110のYes)、生成したバリアブル印刷データを印刷制御装置40へ転送して一連の処理を終了する。
【0071】
[印刷制御装置40の詳細動作]
図15は、印刷制御装置40の処理の詳細を示すフローチャート図である。
【0072】
印刷制御装置40は、バリアブル印刷データ生成装置20から送られてきたジョブを監視し(S201)、バリアブル印刷データを受信したら、バリアブル印刷データの解析を行う(S202)。画像データが配置されている場合は、その画像をラスタライズする必要があるか判定し(S203)、ラスタライズが必要な場合は画像をラスタライズする(S204)。ラスタライズした画像が再利用オブジェクトならば、キャッシュメモリに格納する(S205)。次に、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aに渡すレイアウト情報を取り出し、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aにレイアウト情報を転送する(S206)。
【0073】
そして、1ページ分のバリアブル印刷データの解析が終了したかを判定し(S207)、1ページ分のバリアブル印刷データ解析が終了していない場合(S207のNo)は、S202に戻って次のバリアブル印刷データの解析を行い、この処理を1ページ分の解析が終了するまで繰り返す。
【0074】
1ページ分の解析が終了したら(S207のYes)、バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aで1ページ分の合成処理を行う(S208)。合成された1ページ分のイメージは検査判定部40dに転送され、検査判定部40dで検査処理が実施され(S209、詳細は後述)、検査処理した後の1ページ分の完成イメージを出力装置50に転送する(S210)。その後、バリアブル印刷のジョブが終了したかを判定し(S211)、ジョブが続く場合は、S202に戻ってバリアブル印刷データの解析を行い、バリアブル印刷データが無くなるまで、この処理を繰り返す。
【0075】
図16は、図15のS209の検査処理の詳細を示すフローチャート図である。
【0076】
検査用コードイメージ領域判定部40gは、検査用コードイメージ領域を取り出す(S301)。バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部40aで合成された1ページ分のイメージから検査用コードイメージ領域にあるバーコードを読み込み、検査用コード解析部40bにて数値化する(S302)。次に、数値化された情報の中から個別識別情報を取り出し、その個別識別情報をキーとして検査情報データベース30から検査用コードの元となる数値化情報を取り出す(S303)。
【0077】
検査判定部40dは検査判定を実施し(S304)、NGの場合(S304のNo)は、検査結果通知部40eは検査結果通知処理を実施する(S305、詳細は後述)。OKの場合(S304のYes)は、検査用コードの印刷可否選択情報を検査情報データベース30もしくはバリアブル印刷データから取り出し(S306)、検査用コード印刷可否判定部40fは、印刷可否判定を行う。印刷可否選択情報が削除ならば(S307のYes)、検査用コードに、同じ形状の白色等の検査用コード、又は、少し大きいサイズの白色等の矩形イメージを合成して、検査用コードの削除処理を行う(S309)。印刷可否選択情報が削除ではなく(S307のNo)、イメージ代替の場合(S308のYes)は、検査用コードのイメージ領域に予め定めたイメージ画像を合成して、検査用コードのイメージ代替処理を行う(S310)。
【0078】
図17は、図16のS305の検査結果通知処理の詳細を示すフローチャート図である。なお、オペレータおよびシステム管理者は、印刷処理をする前に検査結果がNGの場合にどのような処理をするか事前登録することが可能である。
【0079】
最初に、検査結果通知部40eは、事前登録があるか判定し(S401)、事前登録がある場合(S401のYes)は、登録された処理を事後処理として取り出す(S402)。事前登録がない場合(S401のNo)は、出力装置50(MFP)のコンソール表示設定があるかを判定し(S403)、コンソール表示設定がある場合(S403のYes)は、MFPのコンソールにNGが発生した旨を表示し(S404)、必要に応じて、事後処理の選択をさせる(S405)。一方、コンソール表示設定がない場合(S403のNo)は、通知PCが登録されているか判定し(S406)、通知PCが登録されている場合(S406のYes)は、NGになった旨を通知PCに通知し(S407)、必要に応じて、通知PCに事後処理を選択させる画面を表示して、事後処理を指示させる(S408)。
【0080】
そして、事前登録されている事後処理、コンソールで選択された事後処理、通知PCで選択された事後処理のいずれかを実行し(S409)、NGが発生したドキュメントをレポートとして保存する(S410)。
【0081】
以上説明したように、本実施例では、用紙に印刷する前に検査を実施するため、問題のある印刷物を出力しないようにすることができ、無駄な印刷を減らし、資源の消費削減を図ることができる。また、エンドユーザにとって直接的なメリットをもたらさない検査用コードが無い状態で印刷することができ、印刷物の見栄えを良くすることができる。また、検査後、検査用コードを無意味なイメージでは無く、エンドユーザの好みや嗜好に合わせたイメージに代替することができるため、印刷物の見栄えを更に良くすることができる。更に、エンドユーザに検査用コードの印刷有無を選択可能にするため、よりエンドユーザ志向の印刷物を提供することができる。
【0082】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、その構成や制御は適宜変更可能である。
【0083】
例えば、上記実施例では、検査用コードに記述された数値化情報を検査情報データベース30に保存する構成としているが、この数値化情報をバリアブル印刷データに組み込んでもよい。また、上記実施例では、検査用コードに記述された数値化情報を保存する構成としているが、検査用コード自身をイメージとして保存してもよい。
【0084】
また、上記実施例では、各フィールドに配置される画像を特定する情報と検査用コードを識別する個別識別情報とを用いて検査用コードを形成したが、個別識別情報をキーにして数値を検索する必要がない場合(例えば、ジョブの処理順が定められており、検査情報データベース30から順に数値を取り出せばよい場合)などは、検査用コードから個別識別情報を省略することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、バリアブル印刷データを生成する装置とバリアブル印刷データを解析してページ毎のイメージデータを生成する印刷制御装置とを含むシステムに利用可能である。
【符号の説明】
【0086】
10 印刷制御システム
20 バリアブル印刷データ生成装置
20a 検査用コード生成部
20b エンドユーザ印刷可否選択入力部
20c 検査情報DB操作部
20d バリアブル印刷データ生成部
20e バリアブル印刷データ送信部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 NIC
25 HDD
30 検査情報データベース
40 印刷制御装置
40a バリアブル印刷データ解析/イメージ合成部
40b 検査用コード解析部
40c 検査情報DB操作部
40d 検査判定部
40e 検査結果通知部
40f 検査用コード印刷可否判定部
40g 検査用コードイメージ領域判定部
40h 検査用コードイメージ操作部
40i ラスタイメージエンジン転送部
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 NIC
45 HDD
50 出力装置
60 印刷物
61 検査用コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レイアウトで規定される各フィールドに配置される画像と、前記各フィールドに配置される画像を特定する数値化情報を含む検査用画像と、を指定したバリアブル印刷データを受信する印刷制御装置であって、
前記バリアブル印刷データを解析し、前記レイアウトに従って前記画像と前記検査用画像とを合成して合成イメージを生成するイメージ合成部と、
前記検査用画像を解析し、当該検査用画像から前記数値化情報を取得する解析部と、
前記バリアブル印刷データを生成する装置がデータベースに保存した前記数値化情報を取得し、前記検査用画像から取得した前記数値化情報と前記データベースから取得した前記数値化情報とを比較することによって、バリアブル印刷の適否を判定する判定部と、
前記数値化情報が一致する場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去するイメージ操作部と、
前記合成イメージのイメージデータを出力装置に出力するイメージ転送部と、を少なくとも備える、ことを特徴とする印刷制御装置。
【請求項2】
予め前記データベースに保存、若しくは、予め前記バリアブル印刷データに組み込まれた印刷可否選択情報を取得し、当該印刷可否選択情報に基づいて、前記検査用画像を前記出力装置に印刷させるか否かを判定する印刷可否判定部を更に備え、
前記イメージ操作部は、前記印刷可否判定部が前記検査用画像を前記出力装置に印刷させないと判定した場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
【請求項3】
前記イメージ操作部は、前記検査用画像と同一サイズかつ同一形状の白色の画像を、前記検査用画像と同一位置に合成することによって、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷制御装置。
【請求項4】
前記イメージ操作部は、前記検査用画像よりも大きいサイズの所定の画像を、前記検査用画像を包含する領域に合成することによって、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷制御装置。
【請求項5】
前記判定部は、前記数値化情報が一致しない場合に、判定結果が不良であることを通知する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の印刷制御装置。
【請求項6】
前記検査用画像は、前記数値化情報をコード化したバーコードである、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載の印刷制御装置。
【請求項7】
バリアブル印刷データを生成するバリアブル印刷データ生成装置と、前記バリアブル印刷データを受信してイメージデータを出力する印刷制御装置と、前記イメージデータに基づいて印刷を実行する出力装置と、が通信ネットワークで接続されたシステムにおける印刷制御方法であって、
前記バリアブル印刷データ生成装置は、
レイアウトで規定される各フィールドに配置される画像と、前記各フィールドに配置される画像を特定する数値化情報を含む検査用画像と、を指定したバリアブル印刷データを生成するデータ生成ステップと、
前記バリアブル印刷データを前記印刷制御装置に送信する送信ステップと、
前記検査用画像に含まれる前記数値化情報をデータベースに保存する保存ステップと、を実行し、
前記印刷制御装置は、
前記バリアブル印刷データを受信して解析し、前記レイアウトに従って前記画像と前記検査用画像とを合成して合成イメージを生成するイメージ合成ステップと、
前記検査用画像を解析し、当該検査用画像から前記数値化情報を取得する解析ステップと、
前記データベースから前記数値化情報を取得するデータベース操作ステップと、
前記解析ステップで取得した前記数値化情報と前記データベース操作ステップで取得した前記数値化情報とを比較することによって、バリアブル印刷の適否を判定する判定ステップと、
前記数値化情報が一致する場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去するイメージ操作ステップと、
前記合成イメージのイメージデータを前記出力装置に出力するイメージ転送ステップと、を実行する、ことを特徴とする印刷制御方法。
【請求項8】
前記保存ステップでは、前記検査用画像を前記出力装置に印刷させるか否かをユーザに選択させた印刷可否選択情報を前記データベースに保存し、
前記印刷制御装置は、前記データベースに保存された前記印刷可否選択情報に基づいて、前記検査用画像を前記出力装置に印刷させるか否かを判定する印刷可否判定ステップを更に実行し、
前記イメージ操作ステップでは、前記印刷可否判定ステップで前記検査用画像を前記出力装置に印刷させないと判定した場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項7に記載の印刷制御方法。
【請求項9】
前記データ生成ステップでは、前記検査用画像を前記出力装置に印刷させるか否かをユーザに選択させた印刷可否選択情報を前記バリアブル印刷データに組み込み、
前記印刷制御装置は、前記バリアブル印刷データに組み込まれた前記印刷可否選択情報に基づいて、前記検査用画像を前記出力装置に印刷させるか否かを判定する印刷可否判定ステップを更に実行し、
前記イメージ操作ステップでは、前記印刷可否判定ステップで前記検査用画像を前記出力装置に印刷させないと判定した場合に、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項7に記載の印刷制御方法。
【請求項10】
前記イメージ操作ステップでは、前記検査用画像と同一サイズかつ同一形状の白色の画像を、前記検査用画像と同一位置に合成することによって、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一に記載の印刷制御方法。
【請求項11】
前記イメージ操作ステップでは、前記検査用画像よりも大きいサイズの所定の画像を、前記検査用画像を包含する領域に合成することによって、前記合成イメージから前記検査用画像を消去する、ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一に記載の印刷制御方法。
【請求項12】
前記データ生成ステップでは、前記検査用画像に、当該検査用画像を識別する識別情報を付加し、
前記保存ステップでは、前記数値化情報を、前記識別情報に関連付けて前記データベースに保存し、
前記データベース操作ステップでは、前記識別情報を利用して、前記データベースから前記数値化情報を取得する、ことを特徴とする請求項7乃至11のいずれか一に記載の印刷制御方法。
【請求項13】
前記判定ステップでは、前記数値化情報が一致しない場合に、判定結果が不良であることを通知する、ことを特徴とする請求項7乃至12のいずれか一に記載の印刷制御方法。
【請求項14】
前記検査用画像は、前記数値化情報をコード化したバーコードである、ことを特徴とする請求項7乃至13のいずれか一に記載の印刷制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−258105(P2011−258105A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133824(P2010−133824)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】