説明

印刷管理デバイス及び印刷管理プログラム

【課題】複数の印刷装置の動作音に基づく騒音を抑制する技術を開示する。
【解決手段】印刷管理デバイスは、第一の動作モードと、当該第一の動作モードよりも印刷動作時の静音性が高い第二の動作モードとで印刷動作を実行する複数の印刷装置を管理し、取得した動作情報に基づき、第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行数が、基準数以上であると判断された場合、受け付けた印刷ジョブを送信する印刷装置に、当該印刷ジョブに対する印刷動作を第二の動作モードで実行させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の印刷装置を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、印刷速度を優先した第一の動作モードと、当該第一の動作モードよりも動作時の静音性が高い第二の動作モードとを設定可能な印刷装置がある。この印刷装置は、電話機能を備え、印刷中でも快適な通話を可能にするため、外部回線からの通話着信を検知した場合には、自動的に第一の動作モードから第二の動作モードに切り替える構成になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−103095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記印刷装置では、当該印刷装置自身が発する動作音しか考慮されていない。このため、たとえ一の印刷装置が第二の動作モードで動作していたとしても、他の印刷装置が第一の動作モードで動作していれば、当該他の印刷装置からの動作音が騒音になる。また、一の印刷装置が第一のモードで動作したときの動作音だけであれば騒音にならなくても、同時期に他の印刷装置も第一のモードで動作したときには両印刷装置の動作音が騒音になり得る。
【0005】
本明細書では、複数の印刷装置の動作音に基づく騒音を抑制する技術を開示する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書によって開示される印刷管理デバイスは、第一の動作モードと、当該第一の動作モードよりも印刷動作時の静音性が高い第二の動作モードとで印刷動作を実行する複数の印刷装置を管理する印刷管理デバイスであって、印刷ジョブを受け付けるジョブ受付部と、前記複数の印刷装置の動作情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部で取得した動作情報に基づき、前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行数が、基準数以上であるか否かを判断する実行数判断部と、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上であると判断された場合、前記ジョブ受付部で受け付けた印刷ジョブを送信する印刷装置に、当該印刷ジョブに対する印刷動作を前記第二の動作モードで実行させるモード制御部とを備える。
【0007】
上記印刷管理デバイスでは、前記印刷装置と当該印刷装置が配置されている配置区域との第1関係情報が記憶される第1メモリを備え、前記実行数判断部は、前記第1関係情報に基づき、前記印刷ジョブを送信する印刷装置と同じ配置区域に配置されている印刷装置について、前記実行数が前記基準数以上であるか否かを判断してもよい。
【0008】
上記印刷管理デバイスでは、前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行時間が、第1基準時間以上であるかどうかを判断する実行時間判断部を備え、前記モード制御部は、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上である場合でも、前記実行時間判断部により前記実行時間が前記第1基準時間未満であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第一の動作モードを実行させ、前記実行時間が前記第1基準時間以上であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第二の動作モードを実行させてもよい。
【0009】
上記印刷管理デバイスでは、送信する前記印刷ジョブの印刷動作に要する予定時間が、第2基準時間以上であるかどうかを判断する予定時間判断部を備え、前記モード制御部は、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上である場合でも、前記予定時間判断部により前記予定時間が前記第2基準時間未満であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第一の動作モードを実行させ、前記予定時間が前記第2基準時間以上であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第二の動作モードを実行させてもよい。
【0010】
上記印刷管理デバイスでは、前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行時間が、第1基準時間以上であるかどうかを判断する実行時間判断部と、送信する前記印刷ジョブの印刷動作に要する予定時間が、第2基準時間以上であるかどうかを判断する予定時間判断部とを備え、前記モード制御部は、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上である場合でも、前記実行時間判断部により前記実行時間が前記第1基準時間未満であると判断されたこと、及び、前記予定時間判断部により前記予定時間が前記第2基準時間未満であると判断されたことの少なくともいずれか一方を満たす場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第一の動作モードを実行させてもよい。
【0011】
上記印刷管理デバイスでは、前記基準数と前記時間帯との第2関係情報が記憶される第2メモリと、前記第2関係情報に基づき、前記基準数を前記時間帯に応じて変更する基準数変更部とを備えてもよい。
【0012】
上記印刷管理デバイスでは、前記第一の動作モードは、前記第二の動作モードよりも印刷動作の実行速度が速くてもよい。
【0013】
上記印刷管理デバイスであって、前記印刷ジョブを送信する印刷装置が前記第一の動作モードで印刷動作中であるか前記第二の動作モードで印刷動作中であるかを判断するモード判断部と、前記モード判断部により前記第一の動作モードで印刷動作中であると判断された場合、前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、前記第二の動作モードで印刷動作中であると判断された場合、当該印刷動作が終了するまで前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを保留する送信制御部と、を備える。
【0014】
なお、この発明は、印刷管理装置、印刷管理方法、印刷装置、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の印刷装置の動作音に基づく騒音を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】一実施形態の印刷システムの電気的構成を示すブロック図
【図2】印刷装置の概略構成を示す側断面図
【図3】印刷管理処理を示すフローチャート
【図4】関係テーブルの内容を示す説明図
【図5】日中における印刷装置の動作状態及び動作モードの推移を示すタイムチャート
【図6】夜間における印刷装置の動作状態及び動作モードの推移を示すタイムチャート
【図7】日中における印刷装置の動作状態及び動作モードの推移を示すタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0017】
一実施形態について図1から図7を参照しつつ説明する。
1.印刷システムの電気的構成
図1は、本実施形態の印刷システム1の電気的構成を示すブロック図である。印刷システム1は、端末装置10と複数台の印刷装置30とを備える。なお、同図では、3台の印刷装置30(30A,30B,30C)が例示されており、いずれの印刷装置30も基本構成が共通するので、印刷装置30Aのみ内部構成を示し、残りの2台の印刷装置30B、30Cの内部構成は省略してある。
【0018】
印刷装置30A,30Bは第1配置区域E1に配置されており、印刷装置30Cは第2配置区域E2に配置されている。なお、第1配置区域E1と第2配置区域E2とは、部屋の相違、フロアの相違や、同一部屋内の配置領域の相違などにより区分けするのが好ましい。
【0019】
1−1.端末装置
端末装置10には例えばパーソナルコンピュータやサーバが含まれる。端末装置10は、制御部11、HDD(ハードディスクドライブ)12、キーボードやポインティングデバイス等を有する操作部13、液晶ディスプレイ等を有する表示部14、通信回線20に接続されるネットワークインターフェイス15等を備えている。制御部11は、印刷管理デバイスの一例であり、CPU11A、ROM11B、RAM11Cを有する。なお、CPU11Aは、コンピュータの一例である。
【0020】
ROM11BやHDD12には、OSや、印刷用の画像データを作成可能なアプリケーションソフト、印刷装置30を制御するためのプリンタドライバや、後述する印刷管理処理を実行するための印刷管理プログラムなどの各種プログラムが記憶されており、制御部11は、ROM11BやHDD12から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM11Cに記憶させながら、端末装置10の動作を制御する。なお、印刷管理プログラムは、プリンタドライバに含まれているものでも、プリンタドライバとは独立のものでもよい。
【0021】
1−2.印刷装置
印刷装置30は、制御部31、記憶素子32、操作部33、表示部34、印刷部35、ネットワークインターフェイス36等を備えている。制御部31は、CPU31A、ROM31B、RAM31Cを有する。記憶素子34には、例えばNVRAMやフラッシュROMが含まれる。
【0022】
ROM31Bや記憶素子32には、印刷装置30の動作を制御するための各種プログラムが記録されており、制御部31は、ROM31Bや記憶素子32から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM31Cに記憶させながら、印刷装置30の動作を制御する。
【0023】
操作部33は、複数のボタンを備え、ユーザによって印刷開始の指示などの各種の入力操作が可能である。表示部34は、液晶ディスプレイやランプ等を備えており、各種の設定画面や動作状態等を表示することが可能である。印刷部35は、例えば電子写真方式やインクジェット方式により、印刷データに基づく画像を、例えば用紙やOHPシートなどのシートに印刷する。印刷データは、上記端末装置や外部メモリなどから受信した画像データを印刷処理可能に変換したデータである。ネットワークインターフェイス36は、通信回線20を介して端末装置10等に接続されており、相互にデータ通信が可能となっている。
【0024】
2.印刷装置の概略構成
図2は印刷装置30の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明においては、図2における右側を前方とする。
【0025】
印刷装置30は、本体ケーシング41を備えており、この本体ケーシング41の底部には、用紙やOHPシートなどのシート42が積載される供給トレイ43、ピックアップローラ44及びレジストレーションローラ45が設けられている。供給トレイ43内の最上位に積載されたシート42は、ピックアップローラ44の回転に伴ってレジストレーションローラ45に送り出され、このレジストレーションローラ45によってシート42の斜行が補正された後、印刷部35のベルトユニット46上へ搬送される。
【0026】
印刷部35は、ベルトユニット46、スキャナ部47、プロセス部48、定着部49などを備えている。ベルトユニット46は、前後一対の支持ローラ50,50間にベルト51を張架した構成となっており、ベルト51が駆動されることによりベルト51上のシート42が後方に向けて搬送される。また、ベルト51の内側には、後述するプロセス部48の各感光体52とベルト51を挟んで対向する位置にそれぞれ転写ローラ53が設けられている。スキャナ部47は、レーザ発光部(図示せず)から出射されたレーザ光Lを、各色に対応する感光体52の表面にそれぞれ照射する。
【0027】
プロセス部48は、フレーム54と、このフレーム54に対して着脱可能な例えばイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色に対応した4つの現像カートリッジ55(55Y,55M,55C,55K)とを備えている。各現像カートリッジ55は、現像剤である各色のトナーを収容するトナー収容室56や、供給ローラ57、現像ローラ58等を備えている。また、フレーム54には、各現像カートリッジ55に対応して、感光体52と、スコロトロン型の帯電器59とが設けられている。
【0028】
トナー収容室56から放出されたトナーは、供給ローラ57の回転により現像ローラ58に供給され、このとき、供給ローラ57と現像ローラ58との間で正に摩擦帯電される。感光体52の表面は、その回転に伴って、まず、帯電器59により一様に正帯電された後、スキャナ部47からのレーザ光Lにより露光され、シート42に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成される。
【0029】
次いで、現像ローラ58の回転により、現像ローラ58上のトナーが感光体52の表面に供給され、静電潜像が可視像化される。その後、感光体52の表面上に担持されたトナー像は、シート42が感光体52と転写ローラ53との間を通過する間に、転写ローラ53に印加される転写バイアス電圧によって、シート42に転写される。
【0030】
転写後のシート42は、ベルトユニット46によって定着部49に搬送され、ここでシート42上に転写されたトナー像が熱定着される。そして、熱定着されたシート42は、本体ケーシング41の上面に設けられた排出トレイ60上に排出される。
【0031】
更に、本体ケーシング41には、上記制御部31が搭載された制御基板61及び離間機構62が設けられている。離間機構62は、制御部31によって制御され、図2に示すように、例えば単色、例えばモノクロ印刷時等において、例えばブラック以外のシアン、マゼンタおよびイエローの3色に対応する3つの現像カートリッジ55を上方に移動させて、各現像ローラ58を各感光体52から離間した位置に変位させる離間動作を行う。なお、離間機構62の具体的構成については、各種の公知技術(例えば特開2007−178654、特開2007−199651、特開2007−199652参照)を利用することができる。
【0032】
また、ベルトユニット51の下方には、クリーニングユニット63が配されている。このクリーニングユニット63には、ベルト51に接触して、当該ベルト13上に残ったトナーを回収するクリーニングローラ64が備えられている。離間機構62は、このクリーニングユニット63のクリーニング実行時には、全ての現像カートリッジ22を上方に移動させて、各感光体52から各現像ローラ58を離間させる離間動作を行う。
【0033】
3.印刷処理の動作モード
各印刷装置30は、少なくとも通常モード及び静音モードの2つの動作モードで印刷動作を実行することができる。通常モードが第一の動作モードの一例であり、静音モードが第二の動作モードの一例である。静音モードは、当該通常モードよりも印刷動作時の静音性が高い、即ち動作音が静かなモードであり、サイレントモードとも呼ばれる。静音モードは、通常モードよりも印刷速度が遅いため、通常モードに比べて、シート42の搬送等に伴う動作音が小さい。
【0034】
また、カラー印刷からモノクロ印刷に移行する場合、静音モードでは、全ての現像ローラ58を感光体52に接触させた状態を維持し、4色のトナーでブラック画像を形成する。一方、カラー印刷からモノクロ印刷に移行する場合、通常モードでは、ブラック以外の3色の現像ローラ58を感光体52から離間させ、ブラックトナーのみでブラック画像を形成する。従って、静音モードは、通常モードに比べて、離間機構62の動作音が小さい。
【0035】
4.印刷管理処理
図3は、印刷管理処理を示すフローチャートである。ユーザにより例えば端末装置10の操作部13にて印刷指令が入力されると、制御部11は、その印刷指令に対応する印刷データを送信すべき印刷装置30を選択し、その選択された印刷装置30のプリンタドライバを起動させる。ここで、制御部11は、ユーザが印刷指令時に指定した印刷装置30の指定情報に基づき印刷装置30を選択してもよいし、予め定めたルールに従って独自に印刷装置30を指定してもよい。以下、選択された印刷装置30を、特に選択印刷装置ということがある。
【0036】
ユーザにより、プリンタドライバから提供される設定画面にて、印刷サイズ、解像度、シート種類、色数など各種の印刷条件が設定されると、制御部11は、印刷管理プログラムに従って図3に示す印刷管理処理を実行する。制御部11は、まずジョブ受付処理を実行する(S1)。具体的には、制御部11は、印刷指令に対応する画像データから印刷条件に基づき生成した印刷データ、例えばビットマップデータ、或いは、画像データ及び印刷条件を含む印刷ジョブを受け付ける受付処理を実行する。このとき、制御部11はジョブ受付部として機能する。
【0037】
制御部11は、まず選択印刷装置からその動作情報を取得する情報取得処理を実行する(S2)。このとき、制御部11は情報取得部として機能する。この動作情報には、少なくとも選択印刷装置が現在、印刷動作中かどうかの情報、及び、印刷動作中の場合にどのモードで実行中であるかの情報が含まれていることが好ましい。
【0038】
4−1.選択印刷装置が印刷動作中である場合
制御部11は、取得した動作情報を参照して、選択印刷装置が既に印刷動作中であると判断し(S3:YES)、当該選択印刷装置が通常モードで印刷動作中であれば(S4:YES)、印刷ジョブを選択印刷装置に送信し(S9)、本印刷管理処理を終了する。このとき、制御部11は、モード判断部として機能する。また、制御部11が、動作モードの変更を選択印刷装置に指示しなければ、選択印刷装置は、通常モードのまま、今までと同程度の動作音で印刷ジョブに対する印刷動作を実行することができる。これに対し、制御部11が、静音モードへの変更を選択印刷装置に指示すれば、選択印刷装置は、今までよりも小さい動作音で印刷ジョブに対する印刷動作を実行することができる。
【0039】
一方、選択印刷装置が静音モードで印刷動作中であれば(S4:NO)、その印刷動作が終了するまで、印刷ジョブの送信を保留し(S5)、S2に戻る。静音モード中の選択印刷装置に更に印刷ジョブを送信すれば、印刷速度が遅いため、現在の印刷動作が終了するまでに長い時間を要し、今回送付した印刷ジョブの印刷動作の開始が遅くなるおそれがある。そこで、今回の印刷ジョブの送付をひとまず保留することが好ましい。
【0040】
4−2.選択印刷装置が印刷動作中でない場合
制御部11は、選択印刷装置が印刷動作中でないと判断すれば(S3:NO)、選択印刷装置と同一配置領域内の他の印刷装置30からその動作情報を取得する(S6)。ここで、HDD12には、予め関係テーブルが記憶されている。なお、関係テーブルは第1関係情報及び第2関係情報の一例であり、HDD12は、第1メモリ及び第2メモリの一例である。
【0041】
図4は関係テーブルの内容を示す説明図である。この関係テーブルには、印刷装置と、各印刷装置が配置された配置領域との関係情報が含まれている。同図では、第1配置領域E1には、プリンタ1、プリンタ2、複合機1という名称が付された印刷装置30が配置されている。第2配置領域E2には、プリンタ3、プリンタ4、複合機2、複合機3という名称が付された印刷装置30が配置されている。また、関係テーブルには、取得した動作情報に基づき、各印刷装置について現在の動作状態及び動作モードが記憶される。制御部11は、この関係テーブルを参照して、選択印刷装置と同一配置領域内に配置された印刷装置30がどれかを判断することができる。
【0042】
また、制御部11は、取得した動作情報に基づき、印刷装置30ごとに、現在、印刷動作中であるかどうかの動作状態、現在設定されている印刷動作の動作モード、その印刷動作の実行時間を関係テーブルに記憶する。実行時間は、現時点から印刷動作完了時までの残時間でもよいし、印刷動作全体の所要時間でもよい。制御部11は、印刷ジョブに含まれる印刷データのデータ量や、印刷動作の開始時刻などから上記実行時間を求めることができる。
【0043】
更に関係テーブルには、配置領域ごとに、時間帯に応じた基準数が記憶されている。基準数は、通常モードで同時期に印刷動作させても動作音が騒音にならない印刷装置30の上限数であり、この基準数は各配置領域の環境などによって適宜定められる。図4では、第1配置領域E1及び第2配置領域E2は、日中よりも夜間に静かにすべき環境であるとして、日中用の第1基準数が夜間用の第2基準数よりも大きい値に設定されている。但し、第1配置領域E1及び第2配置領域E2が、夜間よりも日中に静かにすべき環境である場合には、日中用の第1基準数が夜間用の第2基準数よりも小さい値に設定することが好ましい。このとき制御部11は、基準数変更部として機能する。
【0044】
制御部11は、動作情報を取得すると(S6)、現在の時間帯に対応した基準数が関係テーブルから読み出して、実行数が、その基準数未満であるかどうかを判断する実行数判断処理を実行する(S7)。このとき制御部11は、実行数判断部として機能する。実行数は、選択印刷装置と同一配置領域に配置され、且つ、現在の時間帯に通常モードで印刷動作を実行している印刷装置30の数であり、制御部11は、上記関係テーブルから実行数を求めることができる。
【0045】
実行数が基準数未満であれば(S7:YES)、制御部11は、関係テーブルを参照して、選択印刷装置が通常モードに設定されているかどうかを判断し(S8)、通常モードになっていれば(S8:YES)、印刷ジョブを選択印刷装置に送信し(S9)、本印刷管理処理を終了する。選択印刷装置が静音モードに設定されていれば(S8:NO)、通常モードに切り替えて(S10)、S9に進む。
【0046】
図5は日中における印刷装置の動作状態及び動作モードの推移を示すタイムチャートである。同図では、第1配置領域E1において、プリンタ1が選択印刷装置であり、プリンタ2が通常モードで印刷動作中、複合機1が非印刷動作である場合が例示されている。端末装置10が印刷要求、即ち印刷ジョブを受け付けたとき、実行数は1である。このとき実行数は第1基準数未満であるので(S7:YES)、選択印刷装置を通常モードで印刷動作させても、第1配置領域E1において通常モードで印刷動作を実行する印刷装置30の総数は第1基準数以下なので、それらの動作音が騒音になる可能性は低い。このため、選択印刷装置30を通常モードで実行する(S8、S10)。これにより、選択印刷装置において、静音モードで印刷動作する場合に比べて、印刷処理を高速で実行させることができる。また、モノクロ印刷の場合に、ブラックトナーのみを使用することにより他色トナーの消費を抑制することができる。
【0047】
一方、実行数が基準数以上であれば(S7:NO)、制御部11は、関係テーブルを参照して、通常モードで印刷動作中の印刷装置30の実行時間が第1基準時間、例えば3分以上であるかどうか、換言すれば実行時間が第1基準時間未満である印刷装置30があるかどうかを判断する(S11)。このとき制御部11は実行時間判断部として機能する。仮に通常モードで印刷動作中の印刷装置30が複数ある場合には、それらの実行時間のうち最も短い時間を第1基準時間と比較することが好ましい。実行時間が第1基準時間未満である印刷装置30があれば(S11:YES)、制御部11は、S8に進み、選択印刷装置に通常モードで印刷動作を実行させる(S8、S10)。
【0048】
図6は夜間における印刷装置の動作状態及び動作モードの推移を示すタイムチャートである。同図では、第1配置領域E1において、プリンタ1が選択印刷装置であり、プリンタ2が通常モードで印刷動作中、複合機1が静音モードで印刷動作中である場合が例示されている。端末装置10が印刷ジョブを受け付けたとき、実行数は1である。このとき実行数は第2基準数以上であるので(S7:NO)、選択印刷装置を静音モードで印刷動作させることが好ましい。
【0049】
しかし、プリンタ2の印刷動作の実行時間は短く、間もなく終わる。従って、選択印刷装置を通常モードで印刷動作させても、図5に示す例に比べて、騒音状態は比較的短期間に終了する。そこで、実行数が第2基準数以上であっても(S7:NO)、実行時間が第1基準時間未満である印刷装置30がある場合には(S11:YES)、制御部11は、選択印刷装置を通常モードで実行する(S8、S10)。
【0050】
実行時間が第1基準時間未満である印刷装置30がなければ(S11:NO)、制御部11は、予定時間が第2基準時間、例えば5分未満であるかどうかを判断する(S12)。予定時間は、今回受け付けた印刷ジョブを選択印刷装置に送信してから、当該選択印刷装置にて印刷動作が完了する時点までに要する時間であり、制御部11は、予定時間を、印刷ジョブに含まれる印刷データのデータ量やヘッダ情報などから求めることができる。このとき制御部11は予定時間判断部として機能する。
【0051】
予定時間が短ければ、仮に選択印刷装置に通常モードで印刷動作をさせても、予定時間が長い場合に比べて騒音状態は比較的短期間に終了する。そこで、実行時間が第1基準時間未満である印刷装置30がなくても(S11:NO)、予定時間が第2基準時間未満である場合には(S12:YES)、制御部11は、選択印刷装置を通常モードで実行する(S8、S10)。
【0052】
一方、予定時間が第2基準時間以上である場合には(S12:NO)、制御部11は、関係テーブルを参照して、選択印刷装置が静音モードに設定されているかどうかを判断し(S13)、通常モードになっていれば(S13:YES)、印刷ジョブを選択印刷装置に送信し(S9)、本印刷管理処理を終了する。選択印刷装置が通常モードに設定されていれば(S13:NO)、静音モードに切り替えるモード制御処理を実行し(S14)、S9に進む。このとき、制御部11はモード制御部として機能する。
【0053】
図7は日中における印刷装置の動作状態及び動作モードの推移を示すタイムチャートである。同図では、第1配置領域E1において、プリンタ1が選択印刷装置であり、プリンタ2及び複合機1が通常モードで印刷動作中である場合が例示されている。端末装置10が印刷ジョブを受け付けたとき、実行数は2である(S7:NO)。しかも、実行時間は第1基準時間未満である印刷装置30はなく(S11:NO)、且つ、予定時間は第2基準時間未満である(S12:NO)。従って、選択印刷装置を通常モードで印刷動作させると、第1配置領域E1での動作音が大きくなり騒音になる可能性が高い。このため、選択印刷装置を静音モードで実行する(S13、S14)。これにより、選択印刷装置を通常モードで印刷動作させる場合に比べて、第1配置領域E1での騒音を抑制することができる。
【0054】
5.本実施形態の効果
本実施形態によれば、通常モードで印刷動作を実行している印刷装置30の実行数が基準数以上であると判断された場合(S7:NO)、選択印刷装置に静音モードで印刷動作を実行させる。このため、選択印刷装置も通常モードで動作させる場合に比べて、複数の印刷装置30の動作音に基づく騒音を抑制することができる。
【0055】
複数の印刷装置同士が近くに配置されているほど騒音は大きくなる一方で、遠くに配置されているほど騒音は小さい。そこで、本実施形態によれば、選択印刷装置と同じ配置区域に配置されている印刷装置30について、通常モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行数が基準数以上であるか否かを判断する。従って、配置区域を考慮せずに、実行数が基準数以上であるか否かを判断する構成に比べて、複数の印刷装置の動作音に基づく騒音を、より効果的に抑制することができる。
【0056】
また、実行数が基準数以上である場合でも(S7:NO)、通常モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行時間が第1基準時間未満であると判断された場合(S11:YES)、選択印刷装置に通常モードを実行させる。実行時間が第1基準時間未満、換言すれば騒音の継続時間が比較的に短い場合には、通常モードを優先して実行することができる。
【0057】
更に、実行数が基準数以上である場合でも(S7:NO)、選択印刷装置が印刷ジョブの印刷動作に要する予定時間が第2基準時間未満であると判断された場合(S12:YES)、選択印刷装置に通常モードを実行させる。予定時間が第2基準時間未満、換言すれば騒音の予定継続時間が比較的に短い場合には、通常モードを優先して実行することができる。
【0058】
しかも、実行数が基準数以上である場合でも、第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行時間が第1基準時間未満であると判断されたこと、及び、送信する印刷ジョブの印刷動作に要する予定時間が第2基準時間未満であると判断されたことの少なくとも一方を満たす場合、選択印刷装置に通常モードを実行させる。これにより、騒音の継続時間或いは継続予定時間が比較的に短い場合には、通常モードを優先して実行することができる。
【0059】
制御部11は、基準数を時間帯に応じて変更する。従って、時間帯に応じて異なる環境下で、複数の印刷装置の動作音に基づく騒音を効果的に抑制することができる。
【0060】
選択印刷装置が静音モードで印刷動作中であると判断された場合(S3:YES,S4:NO)、当該印刷動作が終了するまで印刷ジョブを選択印刷装置に送信することを保留する。これにより、保留している間に、上記実行数が減少して、選択印刷装置が通常モードで実行可能になることがあり、この場合には、印刷ジョブについて高速で印刷動作を実行させることができる。
【0061】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0062】
(1)上記実施形態では、端末装置10の制御部11が印刷管理デバイスとして機能する例を説明した。しかし、例えば印刷装置30Aがプリントサーバ機能を有し、マスタープリンタとして機能する構成では、印刷装置30Aの制御部31を印刷管理デバイスとして上記印刷管理処理を実行させてもよい。具体的には、ネットワーク20上に複数の端末装置10が接続されている場合、印刷装置30Aは複数の端末装置それぞれから送信された印刷ジョブを全て受け付け、選択印刷装置に印刷ジョブを転送するプリントサーバ機能を備える。そこで、印刷装置30Aは印刷ジョブを受け付けた場合に印刷管理処理を実行することになる。なお、この場合、上記端末装置10を備えないシステムでもよく、制御部31は、例えば記憶素子32に記憶された画像データについて上記印刷管理制御を実行する。
【0063】
(2)上記実施形態では、印刷装置30は、電子写真方式であったが、インクジェット方式など、他の方式の印刷装置でもよい。
【0064】
(3)上記実施形態では、通常モードと静音モードで、印刷速度及び離間機構62の動作が相違する例を説明した。しかし、両モードで、印刷速度及び離間機構62の動作のいずれか一方だけが相違する構成でもよい。この場合、印刷装置30は離間機構62を備えない構成でもよい。また、感光体52をベルト51から離間させる離間機構でもよい。更に、静音モードでは、クリーニング実行時に離間機構62による離間動作をさせない構成でもよい。
【0065】
(4)上記実施形態の印刷管理処理において、S2で選択印刷装置だけでなく、それと同一配置領域内の印刷装置30の動作情報も一緒に取得してもよい。但し、上記実施形態の構成であれば、選択印刷装置が印刷動作中である場合(S3:YES)、不要な他の印刷装置の動作情報を取得する必要がなく、処理負担を軽減することができる。
【0066】
(5)上記実施形態では、選択印刷装置と同一の配置領域内に配置された印刷装置30について実行数が基準数未満かどうかを判断した。しかし、配置領域に関係なく、端末装置10が管理対象とする全ての印刷装置30について実行数が基準数未満かどうかを判断してもよい。
【0067】
(6)上記実施形態に対し、S11の判断及びS12の判断の少なくとも1つを省略した構成でもよい。即ち、実行数が基準数であれば(S7:NO)、S11の判断結果やS12の判断結果にかかわらず、選択印刷装置に静音モードを実行させる。また、S3の判断を省略し、選択印刷装置が印刷動作中であるかどうかにかかわらず、S6に進む構成でもよい。
【0068】
(7)上記実施形態では、実行数が基準数未満である場合(S7:YES)、実行時間が第1基準時間未満である印刷装置30がある場合(S11:YES)や、選択印刷装置の予定時間が第2基準時間未満である場合(S12:YES)、選択印刷装置を通常モードで実行させた。しかし、これらの場合でも、選択印刷装置を静音モードで印刷動作させて、配置領域内の騒音性を、より確実に抑制してもよい。
【0069】
(8)上記実施形態では、日中と夜間とで基準数を変更した。しかし、更に細かい時間区分で基準数を変更してもよい。また、例えば営業日と休日とで基準数を変更するなど、日に応じて基準数を変更してもよい。また、第1基準時間や第2基準時間を、時間帯や日に応じて変更してもよい。静音性が求められる時間帯や日では、第1基準時間等を短くすることが好ましい。
【0070】
(9)上記実施形態では、制御部11は、1つのCPUを備える構成であった。しかし、制御部11は、複数のCPUを備える構成でもよく、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハード回路で構成してもよく、更に、CPUとハード回路により構成したものでもよい。また、複数のCPUやハード回路を備える構成では、例えばジョブ受付処理、情報取得処理、実行数判断処理、モード制御処理など各処理の一部または全部を、複数のCPU等で分担して処理させてもよい。
【符号の説明】
【0071】
11:制御部 30:印刷装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の動作モードと、当該第一の動作モードよりも印刷動作時の静音性が高い第二の動作モードとで印刷動作を実行する複数の印刷装置を管理する印刷管理デバイスであって、
印刷ジョブを受け付けるジョブ受付部と、
前記複数の印刷装置の動作情報を取得する情報取得部と、
前記情報取得部で取得した動作情報に基づき、前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行数が、基準数以上であるか否かを判断する実行数判断部と、
前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上であると判断された場合、前記ジョブ受付部で受け付けた印刷ジョブを送信する印刷装置に、当該印刷ジョブに対する印刷動作を前記第二の動作モードで実行させるモード制御部とを備える印刷管理デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載の印刷管理デバイスであって、
前記印刷装置と当該印刷装置が配置されている配置区域との第1関係情報が記憶される第1メモリを備え、
前記実行数判断部は、前記第1関係情報に基づき、前記印刷ジョブを送信する印刷装置と同じ配置区域に配置されている印刷装置について、前記実行数が前記基準数以上であるか否かを判断する印刷管理デバイス。
【請求項3】
請求項1または2に記載の印刷管理デバイスであって、
前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行時間が、第1基準時間以上であるかどうかを判断する実行時間判断部を備え、
前記モード制御部は、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上である場合でも、前記実行時間判断部により前記実行時間が前記第1基準時間未満であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第一の動作モードを実行させ、前記実行時間が前記第1基準時間以上であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第二の動作モードを実行させる印刷管理デバイス。
【請求項4】
請求項1または2に記載の印刷管理デバイスであって、
送信する前記印刷ジョブの印刷動作に要する予定時間が、第2基準時間以上であるかどうかを判断する予定時間判断部を備え、
前記モード制御部は、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上である場合でも、前記予定時間判断部により前記予定時間が前記第2基準時間未満であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第一の動作モードを実行させ、前記予定時間が前記第2基準時間以上であると判断された場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第二の動作モードを実行させる印刷管理デバイス。
【請求項5】
請求項1または2に記載の印刷管理デバイスであって、
前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行時間が、第1基準時間以上であるかどうかを判断する実行時間判断部と、
送信する前記印刷ジョブの印刷動作に要する予定時間が、第2基準時間以上であるかどうかを判断する予定時間判断部とを備え、
前記モード制御部は、前記実行数判断部により前記実行数が前記基準数以上である場合でも、前記実行時間判断部により前記実行時間が前記第1基準時間未満であると判断されたこと、及び、前記予定時間判断部により前記予定時間が前記第2基準時間未満であると判断されたことの少なくともいずれか一方を満たす場合、前記印刷ジョブを送信する印刷装置に前記第一の動作モードを実行させる印刷管理デバイス。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷管理デバイスであって、
前記基準数と前記時間帯との第2関係情報が記憶される第2メモリと、
前記第2関係情報に基づき、前記基準数を前記時間帯に応じて変更する基準数変更部とを備える印刷管理デバイス。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の印刷管理デバイスであって、
前記第一の動作モードは、前記第二の動作モードよりも印刷動作の実行速度が速い印刷管理デバイス。
【請求項8】
請求項7に記載の印刷管理デバイスであって、
前記印刷ジョブを送信する印刷装置が前記第一の動作モードで印刷動作中であるか前記第二の動作モードで印刷動作中であるかを判断するモード判断部と、
前記モード判断部により前記第一の動作モードで印刷動作中であると判断された場合、前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信し、前記第二の動作モードで印刷動作中であると判断された場合、当該印刷動作が終了するまで前記印刷ジョブを前記印刷装置に送信することを保留する送信制御部と、を備える印刷管理デバイス。
【請求項9】
第一の動作モードと、当該第一の動作モードよりも印刷動作時の静音性が高い第二の動作モードとで印刷動作を実行する複数の印刷装置を管理する印刷管理デバイスが有するコンピュータに、
印刷ジョブを受け付けるジョブ受付処理と、
前記複数の印刷装置の動作情報を取得する情報取得処理と、
前記情報取得処理で取得した動作情報に基づき、前記第一の動作モードで印刷動作を実行している印刷装置の実行数が、基準数以上であるか否かを判断する実行数判断処理と、
前記実行数判断処理にて前記実行数が前記基準数以上であると判断された場合、前記ジョブ受付処理で受け付けた印刷ジョブを送信する印刷装置に、当該印刷ジョブに対する印刷動作を前記第二の動作モードで実行させるモード制御処理とを実行させる印刷管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2012−178012(P2012−178012A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40081(P2011−40081)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】