説明

印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システム

【課題】印刷プレビューと合致する出力結果を得ることができる印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムを提供することを課題とする。
【解決手段】コンピュータ12を、印刷ジョブにて使用する用紙条件の登録を受け付ける登録受付手段45、印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段41、前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する印刷プレビュー表示手段35として機能させる印刷管理プログラムにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷ジョブを管理する印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムに関する。
【背景技術】
【0002】
顧客より印刷物(カタログ、広告等)を受け取り、印刷物から顧客が希望する印刷出力物を生成し、印刷出力物を顧客に納品することで報酬を得る商業印刷業界では、印刷物の受け取りから納品に至るまで、複数の工程を踏んで作業を行っている。印刷物の受け取りから納品に至るまでの工程としては、顧客からの印刷物の入稿、印刷出力物の印刷条件の受付、色修正、レイアウト修正、綴じ位置修正といったプリプレス作業、顧客のプリプレス結果確認の為のプルーフプリント、印刷作業や印刷後の印刷とじ、圧着といった後工程処理、印刷出力物の顧客への納品といったものがあった。なお、印刷物の受け取りから納品に至るまでの工程は、顧客の要望する印刷出力物の印刷条件に伴い増減が発生する。
【0003】
従来の商業印刷業界では、顧客から大量印刷を行う印刷物の受注が多く、前述した工程で印刷出力物の量産に対応していた。また、大量印刷を行う印刷物は、顧客からの印刷出力物の印刷条件が固定化されるケースが多かった。したがって、従来の商業印刷業界では決定した一つの印刷条件で大量印刷を行い、ロットの印刷終了後、印刷条件を変更し再び大量印刷を行うといった印刷サイクルで、顧客の要望する印刷出力物を生成していた。
【0004】
この印刷サイクルにおいて、前述した複数の工程は印刷条件が変更になった場合に発生することが多かった。したがって、印刷条件に変更が無い場合、商業印刷業者は同一の工程での連続印刷が可能であり、効率的な大量印刷作業を行うことができた。
【0005】
近年、商業印刷業界にはPOD(Print On Demand )と呼ばれる、比較的小ロットの印刷物を短納期で顧客に納品するといったPOD市場が出現している。POD市場では複数の顧客からの受注が発生することが多い。結果としてPOD市場では商業印刷業者に入稿される印刷物や、印刷出力物の印刷条件などが多岐にわたることが多い。
【0006】
併せて、近年は印刷物のデジタル化が進み、コンピュータを使用した印刷物生成の為の制御がなされるようになった。例えば印刷物を、ネットワークを介して電子データとして入稿したり、前述した複数の工程を制御したりするワークフローといった技術が現れるようになった。例えば、前述したワークフローでは前述した複数の工程での印刷動作をJDF(Job Definition Format )と呼ばれるジョブチケットで定義し、印刷システムで印刷動作を制御しているものもある。
【0007】
このような印刷環境の変化に伴い、商業印刷業者は受注した印刷物を生成する為に印刷システムのコンピュータ化を進めてきた。一方で、商業印刷業者は顧客からの多岐にわたる印刷出力物の印刷条件などに対応できる印刷システムの構築が併せて必要となってきている。さらに、顧客の要望である多岐にわたる印刷出力物を生成する為に、複数のプリンタ装置やデバイス(周辺)装置の導入といったシステム面の対応や、前述した複数の工程の比較的短いサイクルでの変更といった作業工程面での対応も必要となってきた。
【0008】
商業印刷業者は、前述したような対応が必要となってきたが、利益を産み出す為に更なる業務効率の向上が必要となってくる。業務効率の向上に繋がる施策として、作業の簡素化が一つにある。
【0009】
例えば商業印刷業者にはプリンタ装置で印刷を行う前に、出力結果を確認したいというニーズが存在する。印刷プレビューは出力結果を確認するために印刷形態を表示する機能である。商業印刷業者が用いる高速機(プリンタ装置)では印刷ジョブの製本形態が種類に富んでおり、また、印刷部数が大きくなることから、できるだけ実際の出力結果に近い印刷プレビューを表示するニーズが中低速機に比べて高い。
【0010】
例えばPOD印刷において、用紙の平滑度、光沢度、透過度、色調などの紙質が十分に表現された印刷プレビューの機能を有した印刷システムは従来から知られている(例えば特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
前述のように、従来の印刷プレビュー機能を備えた印刷管理装置は、印刷ジョブ毎に設定された詳細な用紙の特徴を反映した印刷プレビューを表示できる。しかしながら、従来の印刷プレビュー機能は、実際にプリンタ装置の給紙トレイにセットされる用紙の特徴を反映して表示するものではない。
【0012】
したがって、従来の印刷プレビュー機能を備えた印刷管理装置は、印刷ジョブ毎に設定された詳細な用紙の特徴を反映した印刷プレビューが、実際にプリンタ装置の給紙トレイにセットされた用紙の特徴と合致していない場合があった。しかし、商業印刷業者は印刷プレビューが実際にプリンタ装置の給紙トレイにセットされた用紙の特徴と合致しているか否かを判断できず、印刷プレビューと合致する出力結果を得られないことがあるという問題があった。
【0013】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、印刷プレビューと合致する出力結果を得ることができる印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の課題を解決するため、本発明は、コンピュータを、印刷ジョブにて使用する用紙条件の登録を受け付ける登録受付手段、印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段、前記前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、前記登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する印刷プレビュー表示手段、として機能させる印刷管理プログラムであることを特徴とする。
【0015】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、印刷プレビューと合致する出力結果を得ることができる印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用した印刷システムを含む一例のシステム構成図である。
【図2】PCの一例のハードウェア構成図である。
【図3】プリントサーバの一例の処理ブロック図である。
【図4】印刷ジョブテーブルの一例の構成図である。
【図5】印刷スケジュールテーブルの一例の構成図である。
【図6】トレイ別用紙テーブルの一例の構成図である。
【図7】使用用紙テーブルの一例の構成図である。
【図8】印刷ジョブ情報表示画面の一例のイメージ図である。
【図9】トレイ別用紙情報画面の一例のイメージ図である。
【図10】用紙条件登録画面の一例のイメージ図である。
【図11】印刷プレビューの表示を伴う印刷処理の手順の一例のフローチャート(1/3)である。
【図12】印刷プレビューの表示を伴う印刷処理の手順の一例のフローチャート(2/3)である。
【図13】印刷プレビューの表示を伴う印刷処理の手順の一例のフローチャート(3/3)である。
【図14】印刷プレビュー画面の一例のイメージ図である。
【図15】給紙トレイに給紙されている用紙と印刷プレビューの用紙との食い違いを作業者に示唆するアラート表示画面の一例のイメージ図である。
【図16】給紙する予定の給紙トレイの確認を作業者に促すアラート表示画面の一例のイメージ図である。
【図17】プリンタ装置から印刷能力(DeviceCapabirity)を取得する一例のデータ構造図である。
【図18】印刷ジョブの用紙の設定の一例の構成図である。
【図19】プリンタ装置から吸い上げた給紙トレイに給紙されている用紙の情報の一例の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。
【0019】
図1は本発明を適用した印刷システムを含む一例のシステム構成図である。図1のシステムはユーザクライアント1と印刷システム2とがインターネット等のネットワーク3を介して接続されている。ユーザクライアント1は顧客が商業印刷業者に対して印刷業務を委託するために使用するコンピュータである。印刷システム2は商業印刷業者などの作業者(オペレータ)が利用するシステムである。
【0020】
また、印刷システム2は管理クライアント11、プリントサーバ12、1台以上のプリンタ装置13、LANなどのネットワーク14を有する。管理クライアント11、プリントサーバ12、プリンタ装置13はネットワーク14を介して接続されている。
【0021】
顧客は、ユーザクライアント1のアプリケーションを操作することで、印刷対象文書のジョブチケットと印刷データとを含む印刷ジョブをプリントサーバ12へ送信する。管理クライアント11は商業印刷業者などの作業者(オペレータ)が、委託された印刷業務を管理するために使用するコンピュータである。
【0022】
オペレータは管理クライアント11からWWWブラウザを用いて、プリントサーバ12のWebユーザインタフェースへアクセスし、印刷する印刷ジョブの検索/印刷開始/印刷停止/削除/印刷システム2の管理などが行える。プリントサーバ12は印刷管理装置の一例である。プリントサーバ12はユーザクライアント1から印刷業務を委託された印刷ジョブを、プリンタ装置13に印刷させる。また、プリントサーバ12は各プリンタ装置13の稼働状況などをリアルタイムに、且つ、グラフィカルに画面に表示する。プリンタ装置13は、プリントサーバ12の制御に従って、印刷ジョブから印刷イメージを生成し、所定の用紙上に印刷する。
【0023】
プリントサーバ12は、例えば図2に示すようなハードウェア構成のPCにより実現される。図2はPCの一例のハードウェア構成図である。PC20はバス29で相互に接続されている入力装置21、出力装置22、記録媒体読取装置23、補助記憶装置24、主記憶装置25、演算処理装置26及びインタフェース装置27を含む。
【0024】
入力装置21はキーボードやマウス等である。入力装置21は各種信号を入力するために用いられる。出力装置22はディスプレイ装置等である。出力装置22は各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インタフェース装置27は、モデム,LANカード等である。インタフェース装置27は、ネットワーク14に接続するために用いられる。
【0025】
プリントサーバ12に搭載される印刷管理プログラムは、PC20を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。印刷管理プログラムは、例えば記録媒体28の配布やネットワーク14等からのダウンロードなどによって提供される。
【0026】
記録媒体28はCD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0027】
印刷管理プログラムは、印刷管理プログラムを記録した記録媒体28が記録媒体読取装置23にセットされると、記録媒体28から記録媒体読取装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワーク14等からダウンロードされた印刷管理プログラムはインタフェース装置27を介して補助記憶装置24にインストールされる。
【0028】
補助記憶装置24はインストールされた印刷管理プログラム、必要なファイル、データ等を格納する。主記憶装置25は印刷管理プログラムの起動時に、補助記憶装置24から印刷管理プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26は主記憶装置25に格納された印刷管理プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0029】
プリントサーバ12は、例えば図3に示すような処理ブロックで実現される。図3はプリントサーバの一例の処理ブロック図である。プリントサーバ12は印刷管理プログラムが搭載されている。プリントサーバ12は、印刷管理プログラムを実行することで、Webユーザインタフェース部31、印刷文書入力部32、プリンタ割り当て部33、メインビュー表示部34、印刷プレビュー表示部35、データベース管理部36、プリンタインタフェース部37を実現する。
【0030】
Webユーザインタフェース部31は管理クライアント11との通信を制御するインタフェースである。Webユーザインタフェース部31は管理クライアント11からの印刷対象文書などの文書の検索/印刷開始/印刷停止/削除/印刷システム2の管理などの要求を受け付ける。
【0031】
印刷文書入力部32は、ユーザクライアント1から印刷対象文書のジョブチケットと印刷データとを含む印刷ジョブを受信する。印刷文書入力部32は、受信した印刷ジョブの情報をデータベース管理部36に登録する。データベース管理部36に情報が登録された印刷ジョブは後述のようにプリンタ装置13へスケジュールされ、スケジュールされたプリンタ装置13によって印刷が実行される。
【0032】
データベース管理部36は、例えば印刷ジョブテーブル41、印刷スケジュールテーブル42、プリンタテーブル43、トレイ別用紙テーブル44、使用用紙テーブル45を有している。データベース管理部36は印刷文書入力部32、プリンタ割り当て部33、メインビュー表示部34、プリンタインタフェース部37等からの依頼を受けて、データベース管理部36の各種テーブルへの書き込みを行う。
【0033】
印刷ジョブテーブル41は、ユーザクライアント1から受信した印刷ジョブの情報を保持するためのテーブルである。なお、印刷ジョブテーブル41の詳細は後述する。印刷スケジュールテーブル42は印刷ジョブテーブル41に情報が保持された各印刷ジョブの印刷予定のプリンタ装置13、現時点での各印刷ジョブの状態等を保持するためのテーブルである。なお、印刷スケジュールテーブル42の詳細は後述する。
【0034】
プリンタテーブル43はプリンタ装置13の接続に関するIPアドレス等の情報やプリンタ装置13の状態、プリンタ装置13から用紙情報の取得を行っているか等を保持するテーブルである。トレイ別用紙テーブル44はプリンタ装置13の給紙トレイ、その給紙トレイに現在セット(ロード)されている用紙サイズ等の情報(Current値)などを保持するテーブルである。トレイ別用紙テーブル44の詳細は後述する。
【0035】
使用用紙テーブル45は作業者によって登録された用紙の情報を保持するテーブルである。これは、作業者が実際に所有し印刷に使用することができる用紙の情報を保持するために用いられる。使用用紙テーブル45の詳細は後述する。
【0036】
プリンタインタフェース部37はプリンタ装置13との通信を制御する。プリンタインタフェース部37は、プリンタ装置13から印刷ジョブの完了が通知される都度、印刷スケジュールテーブル42を参照し、次に印刷予定の印刷ジョブを検索する。次に印刷予定の印刷ジョブが見つかると、プリンタインタフェース部37は印刷ジョブテーブル41から印刷ジョブの詳細を取得する。取得した印刷ジョブの詳細に基づいて、プリンタインタフェース部37は、印刷文書入力部32にある印刷ジョブを、プリンタ装置13へ送信する。
【0037】
また、プリンタインタフェース部37は各プリンタ装置13から所定間隔で送信される状態の情報を受信する。プリンタインタフェース部37は状態の変化したプリンタ装置13について、データベース管理部36に依頼して、プリンタテーブル43が保持するプリンタ装置13やトレイ別用紙テーブル44の状態を新たな状態に置き換えさせる。
【0038】
プリンタインタフェース部37は各プリンタ装置13の状態から各印刷ジョブの状態を割り出し、データベース管理部36に依頼して、印刷スケジュールテーブル42が保持する各印刷ジョブの状態を更新させる。
【0039】
プリンタ割り当て部33はプリンタ装置13の割り当てを担当する。プリンタ割り当て部33は印刷ジョブの属性とプリンタ装置13の属性とによって、自動的又は手動によりプリンタ装置13の割り当てを行う。プリンタ割り当て部33はプリンタ装置13から用紙の情報(詳細情報)を取得できる場合、プリンタ装置13の給紙トレイに現在ロードされている用紙の詳細情報と印刷ジョブに指定されている用紙の詳細情報との一致不一致に応じてプリンタ装置13の割り当てを行う。
【0040】
メインビュー表示部34はデータベース管理部36の各テーブルから必要事項を読み出して後述のメインビュー画面を表示する。印刷プレビュー表示部35は印刷ジョブテーブル41から必要事項を読み出して印刷ジョブのプレビュー画面を表示する。印刷ジョブのプレビュー画面の詳細は後述する。なお、印刷ジョブのプレビュー画面では使用用紙テーブル45を用いることで、作業者による用紙の変更を可能とする。
【0041】
図4は印刷ジョブテーブルの一例の構成図である。印刷ジョブテーブル41はジョブID、ジョブ名、コピー部数、両面印刷の有無、ジョブの用紙、ジョブの出力場所、パンチ穴の位置と数、印刷要求するプリンタ、ステープルの位置と数、ジョブの保存期間、ジョブの顧客名称、ジョブに関する記述、入力ファイルのデータフォーマット、入力ファイルサイズ、ジョブのページ数、ジョブのシート枚数、スタッカに出力済みのページ数、スタッカに出力済みのシート数、スタッカに出力済みの部数、再印刷も含めたスタッカに出力済みのページ数、再印刷も含めたスタッカに出力済みのシート数、プリンタがジョブを受信した日時、ジョブのサイズ、ジョブの再印刷回数、ジョブを生成した日時、印刷するページの範囲、ジョブの折りについての情報、ジョブの綴じについての情報を内容とする項目を有する。
【0042】
図5は印刷スケジュールテーブルの一例の構成図である。印刷スケジュールテーブル42はジョブID、ジョブのステータス、ジョブの進捗、待機中の理由、実際に割り当てられたプリンタ、印刷予定のプリンタ、印刷順序を内容とする項目を有する。
【0043】
図6はトレイ別用紙テーブルの一例の構成図である。トレイ別用紙テーブル44はトレイの名称、トレイの有効/無効、トレイにセットされている用紙、SNMPを使用した更新の有無を内容とする項目を有する。
【0044】
また、図7は使用用紙テーブルの一例の構成図である。使用用紙テーブル45は用紙の名称、概要を示す情報、用紙のサイズ、用紙の種類、用紙の坪量、用紙の色、を内容とする項目を有する。これらの項目以外にも、用紙の表面、または裏面に何らかの印刷や加工がされているかどうかの項目(「印刷済み紙」、「パンチ済み紙」「表面質感」「コート状態」等)や、「古紙含有率」、「用紙の不透明度」など用紙の性質をあらわす項目を追加し、これらの項目をプレビューに反映してもよい。
【0045】
図8は印刷ジョブ情報表示画面の一例のイメージ図である。図4に示した印刷ジョブテーブル41及び図5に示した印刷スケジュールテーブル42はユーザクライアント1から受信した印刷ジョブの情報から作成される。また、図9はトレイ別用紙情報画面の一例のイメージ図である。図9のトレイ別用紙情報画面110はプリンタ装置13からトレイ別用紙情報を吸い上げているのか否かを切り替えて示すことができるチェックボックス(選択部)111と、給紙トレイ毎に名称、有効/無効、用紙を示すテーブル112と、セットされている用紙を給紙トレイ毎に表示するイメージ113とを表示する。図9ではプリンタ装置13からSNMPを使用してトレイ別用紙情報を吸い上げる例を示している。
【0046】
SNMPを使用してプリンタ装置13からトレイ別用紙情報を吸い上げるタイミングは印刷ジョブが投入されたときであってもよいし、ポーリングにより所定期間ごとであってもよい。図9のトレイ別用紙情報画面110は図6に示すようなトレイ別用紙テーブル44を利用して表示される。
【0047】
また、図10は用紙条件登録画面の一例のイメージ図である。図7に示した使用用紙テーブル45は図10に示すような用紙条件登録画面120から作業者等によって登録される。図10に示した用紙条件登録画面120は用紙の情報として、用紙の名称、概要を示す情報、用紙のサイズ、用紙の種類、用紙の坪量、用紙の色などを登録する例である。図7と同様に、用紙の表面、または裏面に何らかの印刷や加工がされているかどうかの項目(「印刷済み紙」、「パンチ済み紙」「表面質感」「コート状態」等)や、「古紙含有率」、「用紙の不透明度」など用紙の性質をあらわす項目を追加してもよい。
【0048】
図11〜図13は印刷プレビューの表示を伴う印刷処理の手順の一例のフローチャートである。ステップS1において、印刷文書入力部32は例えばユーザクライアント1から印刷ジョブが投入される。
【0049】
ステップS2において、印刷プレビュー表示部35は印刷プレビューを表示する要求の有無を判定する。例えば印刷プレビュー表示部35は例えばWebユーザインタフェース部31が管理クライアント11から印刷プレビューを表示する要求を受け付けていなければ印刷プレビューを表示する要求が無いと判定する。また、印刷プレビュー表示部35は例えばWebユーザインタフェース部31が管理クライアント11から印刷プレビューを表示する要求を受け付けていれば印刷プレビューを表示する要求が有ると判定する。
【0050】
ステップS2において、印刷プレビューを表示する要求が無いと判定されると、プリンタ割り当て部33は、後述のステップS7の処理を行う。なお、印刷プレビューを表示する要求が無いと判定されると、印刷プレビュー表示部35はステップS3において、印刷ジョブテーブル41から必要事項を読み出し、印刷プレビュー画像を生成し、印刷ジョブの印刷プレビュー画面を表示する。ステップS3で表示する印刷プレビュー画面は使用用紙テーブル45に登録されている用紙情報に合致すれば、プリンタ装置13の印刷能力にかかわらず、印刷ジョブの情報によって表示される。使用用紙テーブル45には印刷に使用することができる用紙の情報が保持されているので、最終的にはプレビューどおりの出力結果を得ることができると推定することが可能であるためである。
【0051】
印刷プレビュー表示部35はステップS4において、印刷ジョブテーブル41を参照して印刷ジョブの情報更新があるか否かを判定する。印刷ジョブの情報更新には給紙トレイや用紙情報の更新も含まれる。印刷ジョブの情報更新があれば、印刷プレビュー表示部35はステップS5において、印刷ジョブテーブル41から必要事項を読み出して、印刷プレビュー画像を生成し、印刷ジョブのプレビュー画面を更新する。
【0052】
また、印刷ジョブのプレビュー画面を更新したあと、Webユーザインタフェース部31はステップS6において印刷実行の指示の有無を判定する。なお、Webユーザインタフェース部31はステップS4において、印刷ジョブの情報変更がないと判定したときもステップS6において印刷実行の指示の有無を判定する。
【0053】
ステップS6において、印刷実行の指示がなければ、印刷プレビュー表示部35は再びステップS2の処理を繰り返す。ステップS6において、印刷実行の指示があれば、プリンタ割り当て部33はステップS7の処理を行う。
【0054】
ステップS7において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブをプリンタ装置13に割り当てる。ステップS8において、プリンタ割り当て部33はステップS7で印刷ジョブに割り当てたプリンタ装置13のトレイ別用紙テーブル44を参照し、SNMPを使用した更新の有無を内容とする項目から、用紙の情報を吸い上げられるプリンタ装置13であるか否かを判定する。
【0055】
用紙の情報を吸い上げられるプリンタ装置13であると判定すれば、プリンタ割り当て部33はステップS9の処理を行う。また、用紙の情報を吸い上げられるプリンタ装置13でないと判定すれば、プリンタ割り当て部33はステップS17の処理を行う。
【0056】
ここで、プリンタ装置13から用紙情報を吸い上げることができたが、印刷ジョブに指定されている用紙と比較するための情報が不足している場合は、用紙の情報を吸い上げられるプリンタ装置13でないと判定してもよい。例えば、給紙トレイごとに、用紙サイズ(A3,A4,B4,B5等)や用紙の種類(Plain,Thick,Thin等)を設定することができるが、用紙の色が設定できないような場合がある。このとき、用紙の色がBlueとWhiteであるA4,Plainの用紙がそれぞれ異なる給紙トレイにセットされていても、プリンタ装置13はそれらを区別することができない。
【0057】
ステップS9において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブテーブル41を参照して印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されているか否かを判定する。印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていなければ、プリンタ割り当て部33はステップS10において印刷ジョブを一時停止する。ステップS10で印刷ジョブを一時停止する理由は、印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていないため、ステップS3で表示した印刷プレビューの用紙の特徴と、プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙の特徴とが合致しない可能性があるためである。
【0058】
ステップS11において、メインビュー表示部34は給紙する予定の給紙トレイの確認を促すアラート表示を行い、作業者に現在の給紙トレイでよいかを確認させる。作業者に現在の給紙トレイでよいか否かを確認させるアラート表示画面の詳細は後述する。
【0059】
作業者は現在の給紙トレイでよければ、例えばアラート表示画面から設定継続を指定することができる。作業者は現在の給紙トレイを変更するのであれば、例えばアラート表示画面から給紙トレイの指定を要求することができる。設定継続が指定されると、プリンタ割り当て部33はステップS16において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0060】
なお、給紙トレイの指定が要求されると、メインビュー表示部34はステップS15において、例えば図8に示した印刷ジョブ情報表示画面を作業者に示し、給紙トレイにセットされている用紙の変更や給紙トレイの選択を作業者に行わせる。そして、プリンタ割り当て部33はステップS16において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0061】
ステップS9において、印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていれば、プリンタ割り当て部33はステップS12において、プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙と印刷ジョブに指定されている用紙とが合致しているか判定する。
【0062】
プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙と、印刷ジョブに指定されている用紙とが合致していなければ、プリンタ割り当て部33はステップS13において印刷ジョブのプリンタ装置13への割り当てを解消し、印刷ジョブを一時停止する。ステップS13で印刷ジョブのプリンタ装置13への割り当てを解消し、印刷ジョブを一時停止する理由は、ステップS3で表示した印刷プレビューの用紙と、プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙とが合致しないためである。
【0063】
なお、ステップS10およびS13で行う印刷ジョブの一時停止の際に、プレビューができてもよい。また、ステップS2で印刷プレビューを表示する要求が無かった場合は強制的にプレビューしてもよい。
【0064】
ステップS14において、メインビュー表示部34は、給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。メインビュー表示部34はアラート表示を行うことにより、印刷ジョブの用紙と給紙トレイに給紙されている用紙とを作業者に確認させる。給紙トレイに給紙されている用紙と印刷プレビューの用紙との食い違いを作業者に示唆するアラート表示画面の詳細は後述する。
【0065】
作業者は現在の給紙トレイ及び現在の印刷ジョブの用紙でよければ、例えばアラート表示画面から設定継続を指定することができる。作業者は現在の給紙トレイ及び現在の印刷ジョブの用紙を変更するのであれば、例えばアラート表示画面から給紙トレイの指定及び印刷ジョブの用紙の設定を要求することができる。設定継続が指定されると、プリンタ割り当て部33はステップS16において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0066】
なお、給紙トレイの指定及び印刷ジョブの用紙の設定が要求されると、メインビュー表示部34はステップS15において、例えば図8に示した印刷ジョブ情報表示画面を作業者に示し、給紙トレイにセットされている用紙の変更や給紙トレイの選択を作業者に行わせることができる。そして、プリンタ割り当て部33はステップS16において、印刷ジョブの印刷を実行する。ステップS12において、プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙と、印刷ジョブに指定されている用紙とが合致していれば、プリンタ割り当て部33はステップS16において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0067】
ステップS17において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブを一時停止する。プリンタ割り当て部33がステップS17で印刷ジョブを一時停止する理由は、プリンタ装置13から用紙の情報の少なくとも一部を吸い上げておらず、ステップS3で表示した印刷プレビューの用紙の特徴と、プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙の特徴とが合致しない可能性があるためである。
【0068】
ステップS18において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブテーブル41を参照して印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されているか否かを判定する。印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていれば、プリンタ割り当て部33はステップS19において、印刷ジョブに給紙トレイの指定があるかを判定する。
【0069】
印刷ジョブに給紙トレイの指定が無ければ、ステップS20において、メインビュー表示部34は前述のステップS14と同様、給紙トレイに給紙されている用紙と、印刷プレビューの用紙との食い違いを作業者に示唆するアラート表示画面を表示する。アラート表示画面から設定継続が指定されると、プリンタ割り当て部33はステップS23において印刷ジョブの印刷を実行する。
【0070】
なお、給紙トレイの指定及び印刷ジョブの用紙の設定が要求されると、メインビュー表示部34はステップS22において、例えば図8に示した印刷ジョブ情報表示画面を作業者に示し、給紙トレイにセットされている用紙の変更や給紙トレイの選択を作業者に行わせることができる。そして、プリンタ割り当て部33はステップS23において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0071】
ステップS18において、印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていれば、プリンタ割り当て部33はステップS21において、前述のステップS11と同様、作業者に現在の給紙トレイでよいか否かを確認させるアラート表示画面を表示する。アラート表示画面から設定継続が指定されると、プリンタ割り当て部33はステップS23において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0072】
なお、給紙トレイの指定が要求されると、メインビュー表示部34はステップS22において、例えば図8に示した印刷ジョブ情報表示画面を作業者に示し、給紙トレイにセットされている用紙の変更や給紙トレイの選択を作業者に行わせる。そして、プリンタ割り当て部33はステップS23において、印刷ジョブの印刷を実行する。
【0073】
図14は印刷プレビュー画面の一例のイメージ図である。印刷プレビューは印刷ジョブに指定されている用紙の詳細情報を反映させたものである。なお、図14(B)の印刷プレビュー画面200Bは図14(A)の印刷プレビュー画面200Aの用紙を色つき紙に変更した例である。また、印刷プレビュー画面には印刷ジョブの情報を編集するための画面が追加されてもよい。このとき、印刷ジョブの情報の編集内容は図11のステップS4の処理により即座に印刷プレビュー画面に反映される。
【0074】
図15は給紙トレイに給紙されている用紙と印刷プレビューの用紙との食い違いを作業者に示唆するアラート表示画面の一例のイメージ図である。図15のアラート表示画面210は給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。なお、図15のアラート表示画面210は作業者に設定継続を指定させる設定継続ボタン211と、作業者に給紙トレイの指定及び印刷ジョブの用紙の設定を要求させる給紙トレイ指定ボタン212とを表示する。
【0075】
図16は給紙する予定の給紙トレイの確認を作業者に促すアラート表示画面の一例のイメージ図である。図16のアラート表示画面220は給紙する予定の給紙トレイの確認を促すアラート表示を行う。なお、図16のアラート表示画面220は作業者に設定継続を指定させる設定継続ボタン221と、作業者に給紙トレイの指定を要求させる給紙トレイ指定ボタン222とを表示する。
【0076】
図17はプリンタ装置から印刷能力(DeviceCapabirity)を取得する一例のデータ構造図である。ここで言う印刷能力はプリンタ装置で利用できる用紙の設定を表している。なお、印刷能力はユーザクライアント1と管理クライアント11とで共有できる。
【実施例1】
【0077】
以下では、図11〜図13のフローチャートの処理手順について、具体的な印刷ジョブの用紙の設定及び給紙トレイに給紙されている用紙の設定を例示しつつ説明する。図18は印刷ジョブの用紙の設定の一例の構成図である。
【0078】
「用紙設定1」は「A4、Plain、Blue」である。「用紙設定2」は「Yellow」である。
【0079】
図19はプリンタ装置から吸い上げた給紙トレイに給紙されている用紙の情報の一例の構成図である。図19において、「プリンタ1」は給紙トレイに給紙されている用紙の情報を全部吸い上げているものとする。具体的には、「プリンタ1」の「トレイ1」に給紙されている用紙の情報として「A4、Plain、White」を吸い上げ、「プリンタ1」の「トレイ2」に給紙されている用紙の情報として「A4、Plain、Blue」を吸い上げている。
【0080】
「プリンタ2」は給紙トレイに給紙されている用紙の情報の一部を吸い上げていないものとする。具体的には、「プリンタ2」の「トレイ1」に給紙されている用紙の情報として「A4、Plain」を吸い上げ、「プリンタ2」の「トレイ2」に給紙されている用紙の情報として「A4、Plain」を吸い上げている。つまり、用紙の情報として色を吸い上げられていない。
【0081】
「プリンタ3」は給紙トレイに給紙されている用紙の情報の全部を吸い上げていないものとする。具体的には、「プリンタ2」の「トレイ1」及び「トレイ2」に給紙されている用紙の情報として何も吸い上げていない。
【0082】
まず、印刷ジョブの用紙の設定が「用紙設定1」であり、プリンタ装置13が「プリンタ1」の例を説明する。ステップS1〜S7の説明は省略する。プリンタ割り当て部33はステップS8において「プリンタ1」が用紙の情報を吸い上げられるプリンタ装置13と判定して図12のフローチャートの処理に進む。
【0083】
ステップS9において、プリンタ割り当て部33は「用紙設定1」により印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていると判定してステップS12に進む。ステップS12において、プリンタ割り当て部33は「プリンタ1」の「トレイ2」にセットされている用紙と印刷ジョブに指定されている「用紙設定1」の用紙とが合致しているため、ステップS16において印刷ジョブの印刷を実行する。
【0084】
次に、印刷ジョブの用紙の設定が「用紙設定2」であり、プリンタ装置13が「プリンタ1」の例を説明する。ステップS1〜S7の説明は省略する。プリンタ割り当て部33はステップS8において「プリンタ1」が用紙の情報を吸い上げられるプリンタ装置13と判定して図12のフローチャートの処理に進む。
【0085】
ステップS9において、プリンタ割り当て部33は「用紙設定2」により印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていると判定してステップS12に進む。ステップS12において、プリンタ割り当て部33は「プリンタ1」にセットされている用紙と印刷ジョブに指定されている「用紙設定2」の用紙とが合致していないため、プリンタ割り当て部33はステップS13において印刷ジョブのプリンタ装置13への割り当てを解消し、印刷ジョブを一時停止する。
【0086】
ステップS14において、メインビュー表示部34は「プリンタ1」の給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。メインビュー表示部34はアラート表示を行うことにより、印刷ジョブの用紙と「プリンタ1」の給紙トレイに給紙されている用紙とを作業者に確認させることができる。
【0087】
次に、印刷ジョブの用紙の設定が「用紙設定1」であり、プリンタ装置13が「プリンタ2」の例を説明する。ステップS1〜S7の説明は省略する。プリンタ割り当て部33はステップS8において「プリンタ2」が用紙の情報の一部を吸い上げられないプリンタ装置13と判定して図13のフローチャートの処理に進む。
【0088】
ステップS17において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブを一時停止する。プリンタ割り当て部33はステップS18において「用紙設定1」により印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていると判定してステップS19に進む。ステップS19においてプリンタ割り当て部33は印刷ジョブに給紙トレイの指定がないと判定する。
【0089】
ステップS20において、メインビュー表示部34は、「プリンタ2」の給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。メインビュー表示部34はアラート表示を行うことにより、印刷ジョブの用紙と「プリンタ2」の給紙トレイに給紙されている用紙とを作業者に確認させることができる。
【0090】
次に、印刷ジョブの用紙の設定が「用紙設定2」であり、プリンタ装置13が「プリンタ2」の例を説明する。ステップS1〜S7の説明は省略する。プリンタ割り当て部33はステップS8において「プリンタ2」が用紙の情報の一部を吸い上げられないプリンタ装置13と判定して図13のフローチャートの処理に進む。
【0091】
ステップS17において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブを一時停止する。プリンタ割り当て部33はステップS18において「用紙設定1」により印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていると判定してステップS19に進む。ステップS19においてプリンタ割り当て部33は印刷ジョブに給紙トレイの指定がないと判定する。
【0092】
ステップS20において、メインビュー表示部34は「プリンタ2」の給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。メインビュー表示部34はアラート表示を行うことにより、印刷ジョブの用紙と「プリンタ2」の給紙トレイに給紙されている用紙とを作業者に確認させることができる。
【0093】
次に、印刷ジョブの用紙の設定が「用紙設定1」であり、プリンタ装置13が「プリンタ3」の例を説明する。ステップS1〜S7の説明は省略する。プリンタ割り当て部33はステップS8において「プリンタ3」が用紙の情報の全部を吸い上げられないプリンタ装置13と判定して図13のフローチャートの処理に進む。
【0094】
ステップS17において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブを一時停止する。プリンタ割り当て部33はステップS18において「用紙設定1」により印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていると判定してステップS19に進む。ステップS19においてプリンタ割り当て部33は印刷ジョブに給紙トレイの指定がないと判定する。
【0095】
ステップS20において、メインビュー表示部34は「プリンタ3」の給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。メインビュー表示部34はアラート表示を行うことにより、印刷ジョブの用紙と「プリンタ3」の給紙トレイに給紙されている用紙とを作業者に確認させることができる。
【0096】
次に、印刷ジョブの用紙の設定が「用紙設定2」であり、プリンタ装置13が「プリンタ3」の例を説明する。ステップS1〜S7の説明は省略する。プリンタ割り当て部33はステップS8において「プリンタ3」が用紙の情報の全部を吸い上げられないプリンタ装置13と判定して図13のフローチャートの処理に進む。
【0097】
ステップS17において、プリンタ割り当て部33は印刷ジョブを一時停止する。プリンタ割り当て部33はステップS18において「用紙設定2」により印刷ジョブに用紙の詳細情報が指定されていると判定してステップS19に進む。ステップS19においてプリンタ割り当て部33は印刷ジョブに給紙トレイの指定がないと判定する。
【0098】
ステップS20において、メインビュー表示部34は「プリンタ3」の給紙トレイに給紙されている用紙(物理的な用紙)と印刷プレビューの用紙との食い違いを示唆するためのアラート表示を行う。メインビュー表示部34はアラート表示を行うことにより、印刷ジョブの用紙と「プリンタ3」の給紙トレイに給紙されている用紙とを作業者に確認させることができる。
【0099】
本発明によれば、プリンタ装置13から用紙の情報を吸い上げられる、吸い上げられないに関わらず、印刷プレビューで表示する用紙と、印刷物として実際に出力される用紙とが異なる可能性を作業者に通知できる。
【0100】
つまり、本発明では印刷プレビューに際して、以下の特徴を有する。本発明では印刷プレビューとして表示される用紙(架空の用紙)と、実際に使用する用紙(プリンタ装置13の給紙トレイにセットされている用紙)とが異なる可能性を作業者に通知できるようにしたことで、印刷プレビューと合致する出力結果を容易に得ることが可能となる。
【0101】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【0102】
なお、特許請求の範囲に記載した登録受付手段は使用用紙テーブル45に相当する。印刷ジョブ受付手段は印刷ジョブテーブル41に相当する。印刷プレビュー表示手段は印刷プレビュー表示部35に相当する。判定手段はプリンタ割り当て部33に相当する。警告表示手段は、メインビュー表示部34に相当する。印刷管理装置はプリントサーバ12に相当する。
【符号の説明】
【0103】
1 ユーザクライアント
2 印刷システム
3、14 ネットワーク
11 管理クライアント
12 プリントサーバ
13 プリンタ装置
20 PC
21 入力装置
22 出力装置
23 記録媒体読取装置
24 補助記憶装置
25 主記憶装置
26 演算処理装置
27 インタフェース装置
28 記録媒体
29 バス
31 Webユーザインタフェース部
32 印刷文書入力部
33 プリンタ割り当て部
34 メインビュー表示部
35 印刷プレビュー表示部
36 データベース管理部
37 プリンタインタフェース部
41 印刷ジョブテーブル
42 印刷スケジュールテーブル
43 プリンタテーブル
44 トレイ別用紙テーブル
45 使用用紙テーブル
100 印刷ジョブ情報表示画面
110 トレイ別用紙情報画面
111 チェックボックス(選択部)
112 テーブル
113 イメージ
120 用紙条件登録画面
200A、200B 印刷プレビュー画面
210、220 アラート表示画面
211、221 設定継続ボタン
212、222 給紙トレイ指定ボタン
【先行技術文献】
【特許文献】
【0104】
【特許文献1】特開2002−103726号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
印刷ジョブにて使用する用紙条件の登録を受け付ける登録受付手段、
印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段、
前記前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、前記登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する印刷プレビュー表示手段、
として機能させる印刷管理プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、更に、
画像形成装置の給紙部にセットされた用紙情報を記録する給紙部別用紙テーブルから前記印刷ジョブを割り当てた前記画像形成装置の給紙部にセットされた用紙情報を読み出して、前記印刷ジョブに反映された用紙条件と前記給紙部別用紙テーブルから読み出した前記画像形成装置の給紙部にセットされた用紙情報とが合致するかを判定する判定手段、
前記印刷ジョブに反映された用紙条件と前記給紙部別用紙テーブルから読み出した前記画像形成装置の給紙部にセットされた用紙情報とが合致しないときに警告を表示する警告表示手段、
として機能させることを特徴とする請求項1記載の印刷管理プログラム。
【請求項3】
前記印刷プレビュー表示手段は、前記判定手段による判定結果に関わらず、前記前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、前記登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する
ことを特徴とする請求項2記載の印刷管理プログラム。
【請求項4】
前記判定手段は、前記印刷ジョブに反映された用紙条件と前記給紙部別用紙テーブルから読み出した前記画像形成装置の給紙部にセットされた用紙情報とが合致しないときに前記印刷ジョブの印刷を一時停止させる
ことを特徴とする請求項2又は3記載の印刷管理プログラム。
【請求項5】
前記警告表示手段は、前記画像形成装置の給紙部にセットされた用紙情報の少なくとも一部が前記給紙部別用紙テーブルに記録されていなければ、警告を表示する
ことを特徴とする請求項1乃至4何れか一項記載の印刷管理プログラム。
【請求項6】
印刷ジョブにて使用する用紙条件の登録を受け付ける登録受付手段と、
印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段と、
前記前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、前記登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する印刷プレビュー表示手段と、
を有することを特徴とする印刷管理装置。
【請求項7】
コンピュータによって実行される印刷管理方法であって、
前記コンピュータが、
印刷ジョブにて使用する用紙条件の登録を受け付ける登録受付ステップと、
印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付ステップと、
前記前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、前記登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する印刷プレビュー表示ステップと、
を実行することを特徴とする印刷管理方法。
【請求項8】
印刷管理装置と画像形成装置とを有する印刷システムであって、
前記印刷管理装置は、
印刷ジョブにて使用する用紙条件の登録を受け付ける登録受付手段と、
印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段と、
前記前工程から受け付けた印刷ジョブに対して、前記登録を受け付けた用紙条件を反映させて印刷プレビューを表示する印刷プレビュー表示手段と、
を有することを特徴とする印刷システム。
【請求項9】
コンピュータにより実行可能な請求項1に記載の印刷管理プログラムと、画像形成装置とを有することを特徴とする印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−181774(P2012−181774A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45637(P2011−45637)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】