説明

印刷紙葉類のチェッカー

【課題】今までは、特定国の券種のみをチェックの対象とした単独タイプのものとなっており、複数国の券種を対象とする場合には各々を独立して設置する必要性があり、加えて特殊な印刷紙葉類に関しては格別に対応できるチェッカーはなく、必要に応じて新規に製造しなければならなかった。
【解決手段】印刷紙葉類のチェッカー1は印刷紙葉類の供給部2と、その供給部にセットされた印刷紙葉類を一枚づつ送る送り機構と搬送路4と、その搬送路に設けられたチェックセンサーと、前記した搬送路を通過した印刷紙葉類を順次収納するスタッカー3と各種の表示をする表示部及び複数の操作スイッチを備えた印刷紙葉類のチェッカーにおいて、チェックの対象となる印刷紙葉類は複数の券種に予め対応できるものとし、それに加えて任意の券種を追加することを可能としたこととする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は印刷紙葉類のチェッカー、主として日本をはじめ各国の紙幣のチェッカーに関し、ユーザーにおいて所望の国の紙幣あるいは商品券、ビール券等の有価証券の類の登録を行ない、その真贋の判定も可能とした印刷紙葉類のチェッカーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、対象となる印刷紙葉類を搬送して、磁気や光学系のセンサーを用いて、予めメモリーしてある真正のもののデータと比較をすることで、その対象物の真贋を識別、判定する装置は知られており、自動販売機や貸出機、両替機等に設置される識別機や金融機関や各種店舗等に設置されるチェッカー等が該当する。
【特許文献1】出願人にあって本発明と類似すると思われる先行技術の調査を行なったが、格別に該当すると思われる文献は見当らなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記したうち、特にチェッカーにあっては特定国の券種のみをチェックの対象とした単独タイプのものとなっており、複数国の券種を対象とする場合には各々を独立して設置する必要性があり、加えて特殊な印刷紙葉類に関しては格別に対応できるチェッカーの存在はなく、必要に応じて新規に製造しなければならなかったという点である。
【0004】
また、従来のチェッカーは機構等の関係からそれなりにサイズが大型化されて設置のためのスペースが広く必要とされるうえ、幅の異なる金種を有するユーロ紙幣等についてはその金種を混在させてチェックさせることはその紙幣等を揃えることが難しく実現が困難となっており、流通によりデータが薄れた印刷紙葉類を偽券として検出してしまうこともあったという点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは印刷紙葉類の供給部と、その供給部にセットされた印刷紙葉類を一枚づつ送る送り機構と搬送路と、その搬送路に設けられたチェックセンサーと、前記した搬送路を通過した印刷紙葉類を順次収納するスタッカーと各種の表示をする表示部及び複数の操作スイッチを備えた印刷紙葉類のチェッカーにおいて、チェックの対象となる印刷紙葉類は複数の券種に予め対応できるものとし、それに加えて任意の券種を追加することを可能としたことを特徴とし、前記した操作スイッチはタイプ、セレクト、クリア及びスタート・ストップ用を少なくとも備え、押ボタンタイプとしてあることを特徴とし、前記したタイプスイッチは既登録の複数の券種との対応を順次切り替えるとともにアザーズモードも具備しており、このアザーズモードの操作で前記した任意の券種の真正データのメモリーを可能としてあることを特徴とし、前記した任意の券種の真正データを登録するメモリーはフラッシュメモリーを用いてあることを特徴としている。
【0006】
次に、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは装置の供給部に大判の印刷紙葉類に対応する補助のガイドレバーを備えていることを特徴とし、装置の供給部にはスプリングで附勢され、鈍角に屈成された印刷紙葉類の押し板を備えていることを特徴としている。
【0007】
また、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーはフィードローラの外周面にはギザを刻設するとともに、一部に平坦部を形成し、ワンウェイクラッチを内蔵させてあることを特徴とし、前記したフィードローラに続く搬送路にワンウェイクラッチを内蔵したブレーキローラとそのブレーキローラに対してスプリングで附勢される櫛状に配置されたブレーキ部材とを備えていることを特徴とし、搬送ローラに対してスプリングで附勢され押し当てられる挟圧ローラを備えていることを特徴としている。
【0008】
さらに、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは前記したスタッカーは搬送路よりもやや位置を低くしてあることを特徴とし、前記したスタッカーにはスプリングで附勢され鈍角に屈成された整列ガイドと、その整列ガイドで押されるリミットスイッチとを備えていることを特徴とし、前記したスタッカーは手前方向にスライド可能とさせてあることを特徴としている。
【0009】
そして、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは前記したスタッカーは傾斜させて形成してあることを特徴とし、前記した補助のガイドバーは一端を枢支した回動式あるいはネジを用いた着脱可能式としてあることを特徴とし、前記した押し板はスライド可能なリンク機構と引張りコイルバネを付設してあることを特徴とし、前記したフィードローラには常に板バネによって軽い負荷がかけられていることを特徴とし、前記した押し板とフィードローラの間には待機時にある程度の隙間が形成されるとともに、フィードモータは正逆方向に回転し、その回転方向により切離するカムを備えていることを特徴とし、前記したスタッカーはボールプランジャーで保持されていることを特徴とし、前記した供給部には検知センサースイッチを設け、オートスタートも可能としてあることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは装置に被疑券の特徴となる部分の情報をプログラムに組み込み、予め被疑券情報をメモリーし、アルゴリズムに基づいてソフトウェアおよびハードウェアにより、汚れ、しわ、折り目及び経年変化に影響されない、高精度な真贋の判定を行うことを特徴とし、供給部から挿入されローディングされた印刷紙葉類から、判別センサーによって得られたデータ値は、市場の流通による汚れ、しわ、折り目及び経年変化等に対応するアルゴリズムに基づいてソフトウェアおよびハードウェアにより、真贋の判定を行うことを特徴とし、供給部から挿入されローディングされた印刷紙葉類から、判別センサーによって得られたデータ値は、発光器の光量の変動、外部温度等の影響、経年変化による光源の劣化等で生じる検出データの変動要素を無くし予めメモリーされている標準データ値と同等の条件下で収集されるように受光センサー出力を補正する手段が施されていることを特徴としている。
【0011】
さらに、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは装置のスタッカー部には、印刷紙葉類の記番号読取ユニットを装着させることにより、印刷紙葉類の記番号の少なくとも2箇所を読取り比較し、真贋の判定を行うことを特徴とし、前記したスタッカーには真券と被疑券が別々に収納可能なスタッカーを追加する事により、印刷紙葉類の真贋判定後に真券と被疑券を振り分けて収納する機構を備えていることを特徴とし、新たに発行された印刷紙葉類、または新たに発見された被疑券の情報をROM交換又は、暗号化された情報通信等の手段によりバージョンアップが対応可能なことを特徴とし、磁気センサーの直前にある特殊磁石の磁束によりS極、N極を瞬間に整列させたり、正規な磁気パターンにもどし、正確な磁気データを検出することを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
上記した構成としたことによって、本発明に係る印刷紙葉類のチェッカーは、当初より予めメモリーされている複数種の印刷紙葉類のチェックをモード切り替え操作によって行なうことができるうえ、ユーザーにおいて任意の印刷紙葉類のデータをメモリーさせ、そのチェックを行なうこともできることとなる。また、幅の異なる印刷紙葉類、大判の印刷紙葉類あるいは市場の流通でデータの薄れた紙葉類にも対応でき、その搬送はスピーディで精度の高いものとなり、装置全体として非常にコンパクトなサイズのものとして提供することができることとなるのである。また、複数種の印刷紙葉類のモード切り替えでチェックできることに加え、ユーザー側で任意の印刷紙葉類のチェックモードを作成することもできる。また、その機構から全体を非常にコンパクトなものとすることができ、しかも、その搬送は精巧でスピーディなものとすることができることとなっており、その操作、取り扱いも非常に容易なものとされ、精度も向上したものとなっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図面として示す実施例のように構成することで実現した。
【実施例1】
【0014】
次に、本発明の好ましい実施の形態を、印刷紙葉類のうち紙幣を対象として図面を参照して説明する。図1は本発明を実施した紙幣チェッカーの全体を示す概略斜視図、図2は正面図、図3は同じく機構を示す平面図、図4は同じく正面図、図5は同じく側面図、図6は同じく供給部の機構を示す平面図、図7は同じく側面図、図8はフィードモータの逆方向回転時の作動を示す図、図9は同じくフィードモータの順方向回転時の作動を示す図、図10は同じくブレーキング機構を示す正面図、図11は同じく平面図、図12は同じくスタッカーの段差を示す図、図13はスタッカーの側面図、図14は同じくモード偏移と操作を示すブロック図、図15は全体のブロック図、図16は通常の判定モードを示すフローチャート図、図17は任意券種の登録を示すフローチャート図、図18は振り分け機構を搭載した平面図、図19は同フローチャート図、図20はナンバー読取りユニットを搭載した斜視図、図21はデータの補正を行なう回路図である。
【0015】
これらの図にあって1は紙幣チェッカー本体を示している。このチェッカー本体1は向かって左サイドに対象となる紙幣Bの束がセットされる供給部2が設けられており、この供給部2に続いてチェッカー本体1の後方寄りを回り、右サイドのスタッカー3まで一枚づつ紙幣を搬送する搬送路4が形成されている。この形態とすることで、デスクD上にチェッカー本体1の正面を右に向けて載置すると、その右側から紙幣Bを挿入する時に供給部2が手前となり、紙幣Bの表面を手前としてそろえてのセット作業が行ない易くなる。
【0016】
チェッカー本体1は水平置きとして操作を行ない易くしてあり、加えて、スタッカー3を約15度傾斜させて、紙幣Bの自然整列時に倒れ込みを防止している。尚、図中6は据え置き脚部を示している。
【0017】
供給部2の搬送ガイド面には一端を枢支された上ガイド7が備えられており、搬送時の紙幣の浮き上がりを防止することができる。
【0018】
また、供給部2には、断面を上向きコ字状とした補助部材7aを着脱自在に取り付けられるものとしてある。この補助部材7aはユーザーの必要性に応じて取り付けを選択できる。底面が延長されることとなるので大判の紙幣Bをセットした際に、倒れこんで整列できなくなってしまう事態や挿入時のブレが無くなりセットミスも防止することができる。
【0019】
図中8は押え板で、片方の基端を枢支されもう片方の基端にローラ43をフリー回転するように取り付け、このローラ43は左側(紙幣Bの搬送方向)へ略0.5mm程度飛び出すようになっている。
【0020】
さらに、図中44は長めに形成された第一リンク部材で、この第一リンク部材44は紙幣Bの挿入側(一次側)となる端部を支点44aとし、この支点44aを基点として回動可能となっている。この第一リンク部材44にはその略中央位置で短めとされた第二リンク部材45の先端と支点44cで連結され、押し板8と沿う長溝8a内をスライドするスライドシャフト44dとカム49で押し板8を摺動移動させるためのカムシャフト44bが取り付けられている。
【0021】
前記した第二リンク部材45は第一リンク部材44との連結支点44cと、その基端支点45aで各々回転可能とされ、基端支点45aでは押し板8と連結されている。第一リンク部材44と第二リンク部材45は引張スプリング9によってスライドシャフト44dと基端支点45aを引っ張るので押し板8は図16において左方へスライドするが、この時ローラ43は平坦部43aに当たり、押し板8をフィードローラ10に紙幣Bを押し付ける方向へ力が働く。
【0022】
この作用にあって押し板8がフィードローラ10に近い時は引張スプリング9の力は小さいが第一リンク部材44の角度が大きくなり、押し板8がフィードローラ10から離れると引張スプリング9の力は大きくなるが、第一リンク部材44の角度は小さくなるので、押し板8が紙幣Bを押す力は押し板8の位置が変動してもあまり変化することはなく、常に安定した力で紙幣Bを送り出してやることができる。
【0023】
この押し板8の作動機構は装置を水平置きにすることに起因するもので、平行スライド移動として振動で紙幣がはき出し方向に力が作用しないようにしてある。また、押し板8はその先端を弧状に屈曲させて紙幣Bの挿入のガイド部8bとしてある。
【0024】
また、押し板8は待機時にフィードローラ10との間に約5mm程度の隙間が形成されており、腰のない少数枚の紙幣でも挿入し易くしてあり、多数枚の時は紙幣Bの束で押し板8を押し上げることができるようになっている。
【0025】
さらに、図中48は遊星ローラであり、この遊星ローラ48はレバー47に固定された固定軸48aにフリー回転するように取り付けられ、レバー47はフィードローラ10の軸にフリー回転するように取り付けられている。また、遊星ローラ48にはタイミングベルト13を加圧するゴムリング48bが取り付けられているので、遊星ローラ48はプーリ10aの外周に沿って回転移動し、この移動量はレバー47のストッパー部47aによって規定制御される。
【0026】
前記したカム49は固定軸49aにフリー回転するように取り付けられており、このカム49の回転でカムシャフト44bを移動させて押し板8を動作させることができる。このカム49にはストッパー部49bが設けられており、このストッパー部49bによって押し板8とフィードローラ10との隙間が約5mmで止まるように制御されている。そして、このカム49は遊星ローラ48が移動することでカム49が回転し、押し板8とフィードローラ10の隙間が大きくなる方向にはフリーとなる形状とされている。
【0027】
ここで、押し板8の動作を説明すると、まず図9でフィードモータ11が紙幣Bを送り出す方向へ順回転すると、遊星ローラ48はプーリ10aに沿って左方向へ移動する。この時カム49には引張スプリング9の附勢力が、押し板8がフィードローラ10の方向へ移動するように働いているので、カム49は右回転してカムシャフト44bはフリーとなって押し板8は紙幣Bをフィードローラ10に押し付けて送り出す。
【0028】
また、セットした紙幣Bが送り終わると図8のように、紙幣Bのないことが検知されると、フィードモータ11は逆回転し、遊星ローラ48はカム49を左回転させながら右方向へ移動する。この動作によってカムシャフト44bが移動して押し板8とフィードローラ10の隙間が約5mmの位置で停止し、再び待機状態とされる。
【0029】
このフィードモータ11が逆回転をすることにともなって、このフィードローラ10には板バネ46で軽い負荷を常に与えるようにしてある。この負荷によってフィードモータ11の逆転時に紙幣をはき出してしまうことを防止している。
【0030】
前記したフィードローラ10と後述するブレーキローラ12の各々の回転軸の下端に取り付けられたプーリ10a・12aとの間に動作音を静かにするタイミングベルト13を掛け回し、これらを駆動させる。図中14はタイミングベルト13のたるみを防止するアイドラーである。
【0031】
前記したフィードローラ10はその外周面にギザを縦方向に形成してあり、ゴミや油等の付着による滑りを防止してあり、一部に平坦部10bを形成し、エッジ効果で紙幣を軽く叩くように送り出してやることができるようにしてある。また、後述する搬送ローラによって紙幣が引っ張られるフィードモータ11を停止して送り出しを停止するが、その際にスムーズに搬送ローラで引っ張られるように内部にワンウェイクラッチを内蔵してフリー回転させるものとしてある。このフリー回転によって紙幣間及びフィードローラ10とブレーキローラ12と紙幣との摩擦力が加わって搬送部で紙幣が滑ってしまう事態が生じてしまうことを防止している。
【0032】
また、供給部2の奥側には紙幣の有無を検出する確認センサー15が備えられており、ここで紙幣の有無を確認し、無い場合にはメカニズムが稼動してしまうことがないように制御している。さらに、そのセンサーの検知で自動的にローディング機構を駆動させるオートスタートモードが設けられ、このオートスタートモードはスタート・ストップボタン42との併用とされ、ユーザーが選択して使用できるものとしてある。
【0033】
ブレーキローラ12はこのブレーキローラ12に当接される後述のブレーキを櫛状とするため、中央に凹み12bが形成されている。この凹み12bによってブレーキが一点でしか当たらず、紙幣が偏ったり重なったりして安定した送り出しができなくなってしまうことを防止している。このブレーキローラ12にもフィードローラ10と同様にワンウェイクラッチが内蔵され、搬送ローラで紙幣が引っ張られる際のスムーズな作動を図っている。
【0034】
さらに、図中16は櫛歯状に五つのブレーキ部材16a・16b・16cを配置したブレーキである。このブレーキ部材16a・16b・16cは楕円状の断面をした固定軸17に取り付けられている。
【0035】
このブレーキ16はブレーキホルダー18に保持されており、このブレーキホルダー18はブラケット19との間に張設されたスプリング20・20によって可動なものとされている。ここでスプリング20・20と二本用意してあるのはブレーキ16とブレーキローラ12との接点が二ヶ所あるためで、一本のみでは安定しないことによる。
【0036】
このブレーキ16は、前記したブレーキ部材16a・16b・16cの配置によって重なってきた紙幣をやや変形させることで確実にブレーキをかけることができるものとしている。単にブレーキとブレーキローラ12との間に紙幣を通すのみでは、紙幣のシワ等によってブレーキが掛かりにくく、またブレーキ力を強くしすぎるとモータの負荷が大きくなって紙幣を傷つける原因ともなってしまい、ブレーキが一列のみでは紙幣が直線的な移動をするため、重なっている紙幣を分離することは困難となる。なお、図中18aは可動のためのスペースである。
【0037】
また、図21は搬送モータを示しており、この搬送モータ21と一軸に二個が付けられた第一の搬送ローラ22aとの間にはタイミングベルト23が掛け回され、この第一の搬送ローラ22aを回転駆動する。さらに、この第一の搬送ローラ22aとやはり一軸に二個が付けられた第二の搬送ローラ22bとの間にもタイミングベルト24が掛け回されてこの第二の搬送ローラ22bを第一の搬送ローラ22aの回転力で回転駆動する。
【0038】
前記した搬送モータ21のモータ軸には等間隔でスリットを放射状に形成した回転板25が取り付けられており、フォトインタラプタ26がこの回転板25のスリットを検出することで通過する紙幣の長さの測定が行なわれる。
【0039】
前記した第一及び第二の搬送ローラ22a・22bに対しては搬送補助ローラ27がスプリング28によって押し当てられ、紙幣を挟圧するようにして、紙幣の搬送を行なう。第二の搬送ローラ22bにあってはスタッカー3へ向かうコーナー部分にもこの搬送補助ローラ27が備えられている。29は搬送補助ローラ27のシャフトの磨耗を防止するセットピースである。
【0040】
尚、特に図示しないが紙幣を磁気センサーに押し付けるため、この磁気センサー部にも前記した構造の搬送補助ローラ27が使用される。
【0041】
また、搬送され、搬路4中にあって光学系、磁気系のセンサーでチェックされた紙幣はスタッカー3に送られ、順次整列収納されていくが、このスタッカー3には、基端部をスプリング30で附勢されたスタッカガイド31が設けられ、紙幣を押圧しながら自然に紙幣を整列させていく。
【0042】
さらに、図中32はスタッカー3に紙幣が満杯となった際に、前記したスタッカガイド31で押されるリミットスイッチであり、このリミットスイッチ32が入力されると機構は停止する。
【0043】
このスタッカー3は大判紙幣等に対応するため手前側にスライドさせることができ、搬路4からスタッカー3へ入る個所は1mm程度の段差33を付けてあり、自然落下時におけるジャムの発生を減少させるように図っている。
【0044】
さらに、図中34は電源スイッチ、35はセンサユニット部の開用押ボタン、36は表示パネルを示しており、この表示パネル36には各種の文字表示を行なうLCD37、券種の表示を行なうLED群38及びプッシュタイプのタイプボタン39、セレクトボタン40、クリアボタン41、及びスタート・ストップのボタン42が並べられている。
【0045】
本実施の形態におけるメカニズムは上記のように構成されているが、この制御系統としては図15として示すブロック図のようにCPUを搭載した制御基板が備えられており、そのCPUには一般的な制御機構や真贋チェック用のUVEPROM、一時記憶、演算等のRAMに加えて、任意印刷紙葉類のデータ等を格納するフラッシュメモリーが付加されている。
【0046】
本実施の形態におけるUVEPROMには当初より、ユーロ紙幣、円紙幣、ドル紙幣の三種の券種のデータがメモリーされており、タイプボタン39を押すことで順次切り替えられるが、この切り替え順中にはアザーズのモードも入っており、ユーザーにおいて、任意の券種(紙幣に限らない)の判定モードを設定することができるようになっている。これは、概略的にはアザーズのモード時にレジストボタン51の長押しで登録モードへ移行させることができ、ここで五枚(五種)の任意の印刷紙葉類を搬送させるか、一枚の通過でもセレクトボタン40を押して、次にレジストボタン51を押すことで判定モードへ移行することができる。
【0047】
本実施の形態で紙幣のチェックを実行するには、電源スイッチ34をオンとして、タイプボタン39によって券種を設定して、目的とする紙幣を供給部2にセットする。次いでスタートスイッチ42を入力すると、センサー15が作用して紙幣の有無を検出し、ローディングメカニズムが起動する。判定のための光学系、磁気系のセンサーによって搬送された紙幣のデータを取り込み、真正データと比較する。
【0048】
ここで、真正と判定されるとそのままスタッカー3へ送り込みながら、LCD37に金種等の表示がなされる。この表示内容はセレクトスイッチ41によって切り替えられ、合計金額やその内容(金種、枚数等)を表示することができる。また、異常と判定されると搬送が停止され、LCD37にエラーの表示がなされ、その異常紙幣をスタッカー3からピックアップした後に再スタートをすることとなる。
【0049】
さらに、前記した三金種に加え、任意の券種(その他の国の紙幣や商品券等)をチェックするためにユーザー側で実行するには、タイプボタン39の操作でアザーズモードとして、レジストボタン51を長押しすることで登録モードへ移行する。ここで任意の金種は五種類までが登録可能とされ、任意の券種のデータはフラッシュメモリーに書き込まれていく。但し、この登録は五金種で少なくとも一種を行ない、セレクトボタン40を押して、次にレジストボタン51を押すことでも判定モードへ切り替えることができる。ここで、一種の登録もなく、セレクトボタン40を押して、スタートスイッチ42を押すと、通常のモードへ復帰する。また、フラッシュメモリーは消去とリライトが可能であるため、必要に応じて逐次内容を変更していくことも可能である。
【0050】
また、スタッカー3の側壁面には複数の穴50a・50a‥が直線的に列設されており、この穴50aに対し、ボールプランジャ50を嵌め付ける構造としてある。これによって格別にストッパーは不要となり、クリック感のあるスタッカー3の移動が行なえる。そして、スライド方向や上下方向に簡単にスタッカー3を外すことができ、作業者の怪我や装置の破損等を防止することができるものとなっている。
【0051】
そして、LCD37は作業者が目視し易いように角度が付けられており、LED38は券種等の表示のほか、オートスタートと手動によるボタン操作スタートのいずれのモードになっているかの表示も行なえるものとしてある。
【0052】
従来の印刷紙葉類チェッカーは申請と判定されなかった場合、アラーム音とLCDの色を変えてエラーを表示し、装置は待機状態となる。そこでオペレータの人がその被疑券を取り除き再スタートすることで装置が作動する。また、紙葉類のセット状態が悪かったりして正しく搬送できなかった場合でも、真正券と判定されずエラーとなることがある。このため、装置を使用している際、所用で少し違うことをしていたりすると装置が止まっていることに気付かず、それまでの時間が無駄となってしまうことがある。そこで、スタッカー部に新たに被疑券と真券を振り分ける機構が付いたスタッカーが必要となる。そこで、図18に示した場合は振り分けスタッカー52を付設したもので、1枚づつ搬送され真偽判定された紙葉類は、一旦、スタッカー3まで搬送され真偽判定結果により支点54aで回動する切り替えガイド54がソレノイド等で切り替えられる。そして、遊動ベルト55が回転することで振り分けスタッカー52に振り分けて収納される。この振り分けはROMを交換することでなされる。振り分け収納完了後、供給部に紙幣があれば自動的に次の1枚が搬送される。尚、遊動ベルト55の駆動源はモータによるが、停止時はフリーな位置に待機し、回転する事により搬送ベルト側に回転し、接触することで紙葉類の搬送を行なう。図中53は仕切り板で被疑券と真券を仕切る板であり、56は搬送ベルトである。
【0053】
さらに、装置には予め各券種及び金種の被疑券情報がメモリーされており、特に、磁気インクで印刷された部分のパターンは、磁気反応レベルや磁気の有無の区間長で、被疑券の特徴が表れる場合が多々ある。また、判定センサー部には、波長の異なる複数個の光センサーを使用し、その得られた反応の違いを特徴点として捉え、真券との反応の違いを被疑券の特徴情報とし、その情報と一致した場合、被疑券と判定することとなる。
【0054】
印刷紙葉類(例えば流通している紙幣)に折り目や経年変化、部分的な汚れ等がある場合、その部分の折り目や汚れ等に影響され、被疑券判定する場合がある。これらを防止する為に印刷紙葉類の長さから計算した1/4、1/2、3/4の各位置における検出データを省き、演算することによって折り目の影響を除外する。また、印刷紙葉類の全体的な劣化や部分的な汚れで生じるデータの変動を予めメモリーされている複数種の券種の真正データと比較し、基準パターンとの誤差を自乗し、誤差が大きい場合はさらに大きく、誤差が小さい場合は小さく、誤差累計として計算し、それを平均化することによって全体的な劣化や部分的な汚れがあった場合でも正確に真贋判定を行なうことが可能となる。
【0055】
供給部から挿入されローディングされた印刷紙葉類の判別センサー(受光データ)の計測前、即ちスタンバイ中(印刷紙葉類が無い状態)においてアナログスイッチ62、68をオンにして補正を行なう。アナログスイッチ62、68がオンになっている場合には発行ダイオード65とフォトトランジスタ67とで閉ループを形成しており、いかなる場合でもフォトトランジスタ67のコレクタ側である接点Pは発光ダイオード65とフォトトランジスタ67の位置関係(距離が離れても、近づいても)に関係なく、正確に基準電圧に依存した電位となる。この補正された状態で、印刷紙葉類が挿入された時にアナログスイッチ62、68をオフし、印刷紙葉類が挿入されていない時と挿入された時の発光ダイオード65の輝度が同じ程度になるようにフォトトランジスタ67のコレクタ抵抗69の調整を行なう。即ち、発光データ計測前にアナログスイッチをオン状態とした後、受光データ計測時にアナログスイッチをオフ状態とすることで、計測前に発光ダイオードの発光状態を補正し、この補正された状態にて印刷紙葉類からの発光データの計測を行なうことができる。つまり、外部温度等の影響による温度ドリフト、経年変化による光源の劣化等に対して常に一定で、かつ高精度に補正された判別センサーの状態で印刷紙葉類からの検出データを取得することができる。尚、61、64はアンプ、63はコンデンサ、66、70は抵抗、71はバッテリーを示している。
【0056】
スタッカー部に装着した印刷紙葉類の記番号読取りユニット57により、印刷紙葉類(例えば紙幣等)の記番号領域の画像データから記番号の各桁の文字を認識し、記番号2箇所を比較する。記番号が一致した場合は真券と処理し、一致しなかった場合は被疑券として処理する。通常の真偽判定に加えて、印刷紙葉類の記番号を読取り、比較を行なう為、更に高精度の真偽判定を行うことができる。
【0057】
そして、新たに発行された印刷紙葉類、または新たに発見された被疑券の情報をROM交換又は、暗号化された情報通信等の手段によりバ−ジョンアップが対応可能となる。
【0058】
市場の流通による印刷紙葉類の磁気インクで印刷された部分のパターンは、S極、N極が乱れていたり、磁力が弱まっている為、磁気センサーの直前にある特殊磁石の磁束によりS極、N極を瞬間に整列させたり、正規な磁気パターンにもどし、正確な磁気データを検出することで、高精度な真贋の判定を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明に係るチェッカーは上述のように構成されているため、現金を取り扱う現場では全て使用可能となり、その他の印刷物、例えばチケットや有価証券等のチェックも幅広く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明を実施した紙幣チェッカーの全体を示す概略斜視図である。
【図2】正面図である。
【図3】機構を示す平面図である。
【図4】正面図である。
【図5】側面図である。
【図6】供給部の機構を示す平面図である。
【図7】供給部の機構を示す側面図である。
【図8】フィードモータの逆方向回転時の作動を示す図である。
【図9】フィードモータの順方向回転時の作動を示す図である。
【図10】ブレーキング機構を示す正面図である。
【図11】ブレーキング機構を示す平面図である。
【図12】スタッカーの段差を示す図である。
【図13】スタッカーの側面図である。
【図14】モード偏移と操作を示すブロック図である。
【図15】全体のブロック図である。
【図16】通常の判定モードを示すフローチャート図である。
【図17】任意券種の登録を示すフローチャート図である。
【図18】振り分け機構を搭載した平面図である。
【図19】振り分け機構を搭載した場合のフローチャート図である。
【図20】ナンバー読取りユニットを搭載した斜視図である。
【図21】データの補正を行なう回路図である。
【符号の説明】
【0061】
1 チェッカー本体
2 供給部
3 スタッカー
4 搬送路
6 脚部
7 上ガイド
7a 補助部材
8 押し板
8a 長溝
8b ガイド部
9 引張スプリング
10 フィードローラ
10a プーリ
10b 平坦部
11 フィードモータ
12 ブレーキローラ
12a プーリ
12b 凹み
13 タイミングベルト
14 アイドラー
15 確認センサー
16 ブレーキ
16a ブレーキ部材
16b ブレーキ部材
16c ブレーキ部材
17 固定軸
18 ブレーキホルダー
19 ブラケット
20 スプリング
21 搬送モータ
22a 第一の搬送ローラ
22b 第二の搬送ローラ
23 タイミングベルト
24 タイミングベルト
25 回転板
26 フォトインタラプタ
27 搬送補助ローラ
28 スプリング
29 セットピース
30 スプリング
31 スタッカガイド
32 リミットスイッチ
33 段差
34 電源スイッチ
35 開用押ボタン
36 表示パネル
37 LCD
38 LED群
39 タイプボタン
40 セレクトボタン
41 クリアボタン
42 スタート・ストップのボタン
43 ローラ
44 第一リンク部材
44a 支点
44b カムシャフト
44c 支点
44d スライドシャフト
45 第二リンク部材
45a 基端支点
46 板バネ
47 レバー
47a ストッパー部
48 遊星ローラ
48a 固定軸
48b ゴムリング
49 カム
49a 固定軸
49b ストッパー部
50 ボールプランジャ
50a 穴
51 レジストボタン
52 振り分けスタッカー
53 仕切り板
54 切り替えガイド
55 遊動ベルト
55a 支点
56 搬送ベルト
57 記番号読取りユニット
61 アンプ
62 アナログスイッチ
63 コンデンサ
64 アンプ
65 発光ダイオード
66 抵抗
67 フォトトランジスタ
68 アナログスイッチ
69 コレクタ抵抗
70 抵抗
71 バッテリー
B 紙幣
D デスク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷紙葉類の供給部と、その供給部にセットされた印刷紙葉類を一枚づつ送る送り機構と搬送路と、その搬送路に設けられたチェックセンサーと、前記した搬送路を通過した印刷紙葉類を順次収納するスタッカーと各種の表示をする表示部及び複数の操作スイッチを備えた印刷紙葉類のチェッカーにおいて、チェックの対象となる印刷紙葉類は複数の券種に予め対応できるものとし、それに加えて任意の券種を追加することを可能としたことを特徴とする印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項2】
前記した操作スイッチはタイプ、セレクト、クリア及びスタート・ストップ用を少なくとも備え、押ボタンタイプとしてあることを特徴とする請求項1に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項3】
前記したタイプスイッチは既登録の複数の券種との対応を順次切り替えるとともにアザーズモードも具備しており、このアザーズモードの操作で前記した任意の券種の真正データのメモリーを可能としてあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項4】
前記した任意の券種の真正データを登録するメモリーはフラッシュメモリーを用いてあることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項5】
装置の供給部には大判の印刷紙葉類に対応する補助のガイドバーを備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項6】
装置の供給部にはスプリングで附勢され、鈍角に屈成された印刷紙葉類の押し板を備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項7】
フィードローラの外周面にはギザを刻設するとともに、一部に平坦部を形成し、ワンウェイクラッチを内蔵させてあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項8】
前記したフィードローラに続く搬送路にワンウェイクラッチを内蔵したブレーキローラとそのブレーキローラに対してスプリングで附勢される櫛状に配置されたブレーキ部材とを備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6または請求項7に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項9】
搬送ローラに対してスプリングで附勢され押し当てられる挟圧ローラを備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項10】
前記したスタッカーは搬送路よりもやや位置を低くしてあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8または請求項9に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項11】
前記したスタッカーにはスプリングで附勢され鈍角に屈成された整列ガイドと、その整列ガイドで押されるリミットスイッチとを備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9または請求項10に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項12】
前記したスタッカーは手前方向にスライド可能とさせてあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、請求項8、請求項9、請求項10または請求項11に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項13】
前記したスタッカーは傾斜させて形成してあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項14】
前記した補助のガイドバーは一端を枢支した回動式あるいはネジを用いた着脱可能式としてあることを特徴とする請求項5に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項15】
前記した押し板はスライド可能なリンク機構と引張りコイルバネを付設してあることを特徴とする請求項6に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項16】
前記したフィードローラには常に板バネによって軽い負荷がかけられていることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項17】
前記した押し板とフィードローラの間には待機時にある程度の隙間が形成されるとともに、フィードモータは正逆方向に回転し、その回転方向により切離するカムを備えていることを特徴とする請求項15または請求項16に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項18】
前記したスタッカーはボールプランジャーで保持されていることを特徴とする請求項12に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項19】
前記した供給部には検知センサースイッチを設け、オートスタートも可能としてあることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項20】
装置に被疑券の特徴となる部分の情報をプログラムに組み込み、予め被疑券情報をメモリーし、アルゴリズムに基づいてソフトウェアおよびハードウェアにより、汚れ、しわ、折り目及び経年変化に影響されない、高精度な真贋の判定を行うことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項21】
供給部から挿入されローディングされた印刷紙葉類から、判別センサーによって得られたデータ値は、市場の流通による汚れ、しわ、折り目及び経年変化等に対応するアルゴリズムに基づいてソフトウェアおよびハードウェアにより、真贋の判定を行うことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項20に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項22】
供給部から挿入されローディングされた印刷紙葉類から、判別センサーによって得られたデータ値は、発光器の光量の変動、外部温度等の影響、経年変化による光源の劣化等で生じる検出データの変動要素を無くし予めメモリーされている標準データ値と同等の条件下で収集されるように受光センサー出力を補正する手段が施されていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項20または請求項21に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項23】
装置のスタッカー部には、印刷紙葉類の記番号読取ユニットを装着させることにより、印刷紙葉類の記番号の少なくとも2箇所を読取り比較し、真贋の判定を行うことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項20、請求項21または請求項22に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項24】
前記したスタッカーには真券と被疑券が別々に収納可能なスタッカーを追加する事により、印刷紙葉類の真贋判定後に真券と被疑券を振り分けて収納する機構を備えていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項20、請求項21、請求項22または請求項23に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項25】
新たに発行された印刷紙葉類、または新たに発見された被疑券の情報をROM交換又は、暗号化された情報通信等の手段によりバージョンアップが対応可能なことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項20、請求項21、請求項22、請求項23または請求項24に記載の印刷紙葉類のチェッカー。
【請求項26】
磁気センサーの直前にある特殊磁石の磁束によりS極、N極を瞬間に整列させたり、正規な磁気パターンにもどし、正確な磁気データを検出することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項20、請求項21、請求項22、請求項23、請求項24または請求項25に記載の印刷紙葉類のチェッカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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