説明

印刷装置、印刷制御方法、及び該方法を実行するプログラム

【課題】カメラダイレクト印刷時においてもデジタルカメラ側からヘッド紙間設定コマンドを発行することを不要とすると共に、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を的確に防止すること等を可能とする。
【解決手段】インクジェット記録装置では、ホスト装置8から第1のインタフェース4を介してヘッド紙間指定ジョブコマンドを受信すると、ヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラムにより、ヘッド紙間調整手段6でヘッド紙間ギャップを調整する。一方、デジタルカメラ9から第2のインタフェース5を介して受信した印刷データを、当該ヘッド紙間指定ジョブコマンドで指定されたヘッド紙間ギャップに従い、ヘッド紙間調整手段6でヘッド紙間ギャップを調整して印刷を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、印刷制御方法、及び該方法を実行するプログラムに関し、特に、記録ヘッドと記録媒体との間隔(以後、「ヘッド紙間ギャップ」と称する)をモータ等の駆動手段により電気的かつ機械的に調節することが可能なインクジェット記録装置に適用される印刷装置、印刷制御方法、及び該方法を実行するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、記録ヘッドからインクを吐出させ記録媒体に付着させることで記録媒体上に画像を印刷(記録)するインクジェット記録装置において、ヘッド紙間ギャップを調整する方法としては、例えばインクジェット記録装置本体にヘッド紙間ギャップ調整用の調整レバーを設けることにより、ユーザが調整レバーを手動で操作することでヘッド紙間ギャップを調整する方法が多く採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
インクジェット記録装置においてヘッド紙間ギャップの調整を行うのは、次の理由による。
(1)記録媒体の厚さの違いによるヘッド紙間ギャップの変動を調整により解消することで、適正な印刷を行い安定した画像を得る。
(2)ヘッド紙間ギャップを適正に設定しても、環境変化等により、記録媒体によっては印刷時に記録媒体自身が波打ったり反ったりすることがある。このような時に発生する、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を、ヘッド紙間ギャップを調整することにより回避する。
【0004】
ところが、その後、インクジェット記録装置においては、装置の機能向上に伴い、上記ヘッド紙間ギャップの調整を行う機構として、インクジェット記録装置にモータ等の駆動手段を設け、上記駆動手段を介して電気的かつ機械的にヘッド紙間ギャップの調整を行うことが可能となった(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
このように、従来のインクジェット記録装置では、記録ヘッドと記録媒体との間隔、すわなち、ヘッド紙間ギャップを調整することが可能である。
【0006】
さらに、近年、インクジェット記録装置のコストダウンを実現するために、ヘッド紙間ギャップ調整用の調整レバーを必要としないインクジェット記録装置が開発されているが、このようなインクジェット記録装置では、例えば、ユーザがインクジェット記録装置と接続されたホストコンピュータ上のプリンタドライバのユーザインタフェースにより設定した記録媒体の種類に従って、上記駆動手段を介して電気的かつ機械的にヘッド紙間ギャップの調整を行うことが考えられている。
【0007】
図10は、近年のプリンタドライバの印刷設定画面におけるユーザインタフェースの一例を示す図である。
【0008】
図10において、ユーザは、記録媒体としての用紙の種類の選択欄1001の項目として、図11に示す選択メニューから所望の設定値を選択することにより、用紙の種類の設定が可能になっている。そして、設定された用紙の種類に応じ、印刷ジョブ内のコマンドとして、適切なヘッド紙間ギャップが適宜選択されて出力される。これにより、用紙の種類ごとに予め設定された適切なヘッド紙間ギャップを設定することが可能になる。また、ユーザは、給紙方法の選択欄1002において、「オートフィーダー」または「ASF(こすれ防止)」という給紙方法の設定値を選択することが可能になっている。この「ASF(こすれ防止)」とは、ヘッド紙間ギャップを通常印刷時よりも広く設定するための給紙方法である。ユーザは、印刷指示時にプリンタドライバのユーザインタフェース(図10)を介して、給紙方法として「ASF(こすれ防止)」を設定することにより、印刷指示に対応する印刷ジョブの処理において、用紙の種類の選択欄1001で選択されている設定値に応じたヘッド紙間ギャップよりも広いヘッド紙間ギャップにて印刷を実行するように指示することができ、記録媒体としての印刷用紙のこすれを防止することができる。
【0009】
このように、用紙の種類の選択欄1001、若しくは給紙方法の選択欄1002の設定値をプリンタドライバのユーザインタフェース上でユーザが選択することにより、電気的かつ機械的に紙間ギャップの調整が可能なインクジェット記録装置は、ユーザがホストコンピュータから指定する1回の印刷(以後、「1印刷ジョブ」と称する)に対して、ヘッド紙間ギャップを指定(「広い」或いは「狭い」)する「ヘッド紙間ギャップ指定コマンド」を、少なくとも1回、ホストコンピュータからインクジェット記録装置に発行することができ、これにより、ヘッド紙間ギャップを調整している。
【0010】
この方式においては、ホストコンピュータのプリンタドライバに対してユーザが行った設定、例えば記録媒体の種類等に従って、上記ヘッド紙間ギャップ指定コマンドの指定を行うので、プリンタドライバでの設定における新規の記録媒体の追加や記録媒体の素材変更等による仕様変更に対応するには、単にこれらの記録媒体に対して上記ヘッド紙間ギャップ指定コマンドを割り振るだけで済む。したがって、上記仕様変更への対応はプリンタドライバのバージョンアップにより比較的容易に可能であった。
【0011】
また、本来ならば狭いヘッド紙間ギャップで印刷すべき記録媒体であるにも拘わらず、環境変化等により記録ヘッドと記録媒体との擦れが生ずるような問題に対しても、プリンタドライバのユーザインタフェース上に強制的にヘッド紙間ギャップを広くするスイッチ等(給紙方法における「ASF(こすれ防止)」)を設けておき、ユーザによって前記スイッチがONとされた場合には、1印刷ジョブに対して、ヘッド紙間ギャップを「広い」に指定するヘッド紙間ギャップ指定コマンドを1回発行することにより、この問題を解決することが可能であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平8−118762号公報
【特許文献2】特開2001−162889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来、例えばデジタルカメラで撮影した画像をインクジェット記録装置で印刷する場合には、デジタルカメラとホストコンピュータをUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介して接続し、デジタルカメラで撮影した画像を一旦、ホストコンピュータに取り込んだ後に、ホストコンピュータからインクジェット記録装置に画像を転送することで、印刷を行うことが一般に行われていた。
【0014】
しかし、近年においては、インクジェット記録装置の機能が更に向上している。例えば、最近では、インクジェット記録装置側に、ホストコンピュータと接続するインタフェースとは別の第2のインタフェースを備え、この第2のインタフェースによりデジタルカメラとインクジェット記録装置とを直接接続することで、ホストコンピュータ無しでも印刷できるカメラダイレクト印刷機能をサポートするものも出現している。
【0015】
このようなホストコンピュータを介さないカメラダイレクト印刷機能を備えたインクジェット記録装置に対し、上述したような1印刷ジョブに対してヘッド紙間ギャップ指定コマンドを1回発行する方式を適用する場合、デジタルカメラ側から上記ヘッド紙間ギャップ指定コマンドを発行しなければならず、本来ならばインクジェット記録装置側で設定すべき項目をデジタルカメラ側から設定しなければならないという問題点があった。
【0016】
また、上記カメラダイレクト印刷においては、プリンタドライバでの設定における上述したような新規の記録媒体の追加や記録媒体の素材変更等による仕様変更への対応は、デジタルカメラ或いはインクジェット記録装置のファームウェアアップデート等により行わなければならず、仕様の異なる各デジタルカメラからのカメラダイレクト印刷機能をサポートすることが望まれる現在、これらの対応はプリンタドライバのアップデートに比較して困難であった。
【0017】
本発明の目的は、カメラダイレクト印刷時においてもデジタルカメラ側からヘッド紙間設定コマンドを発行することを不要とすると共に、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を的確に防止すること等を可能にする印刷装置、印刷制御方法、及び該方法を実行するプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述の目的を達成するため、本発明の印刷装置は、記録ヘッドからインクを吐出し記録媒体に付着させることで前記記録媒体上に画像を印刷する印刷装置において、印刷装置外部との通信を司る第1及び第2の通信手段と、情報処理装置から前記第1の通信手段を介して送信されるコマンドに基づき、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間のヘッド媒体間隔を調整する調整手段と、前記情報処理装置から送信され、前記印刷装置の設定状態を記憶している設定コマンドによる設定を記憶する記憶手段と、前記設定コマンドによりヘッド媒体間隔が設定される場合、前記設定コマンドにより設定されたヘッド媒体間隔に従って前記調整手段により前記調整を行い、前記第2の通信手段を介して送信される印刷データの印刷を実行する制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、情報処理装置から印刷装置に第1の通信手段を介して送信された設定コマンドによりヘッド媒体間隔が設定される場合、設定コマンドにより設定されたヘッド媒体間隔に従って記録ヘッドと記録媒体の間隔を調整し、デジタルカメラから印刷装置に第2の通信手段を介して送信される印刷データの印刷を実行するため、カメラダイレクト印刷時においても、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を的確に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置としてのインクジェット記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のインクジェット記録装置におけるヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラムの処理を示すフローチャートである。
【図3】図1のインクジェット記録装置におけるホスト装置からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラムの処理を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る印刷装置としてのインクジェット記録装置におけるデジタルカメラからの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラムの処理を示すフローチャートである。
【図5】ユーティリティ画面としてのプリンタドライバの印刷設定画面を示す図である。
【図6】プリンタドライバの特殊設定ダイアログ画面を示す図である。
【図7】ヘッド紙間ギャップを設定するコマンドの具体例を示す図である。
【図8】図1におけるホスト装置の構成を示すブロック図である。
【図9】図8のホスト装置における各ソフトウェアモジュールの構成を説明するための図である。
【図10】近年のプリンタドライバの印刷設定画面におけるユーザインターフェイスを示す図である。
【図11】記録媒体としての用紙の種類の選択メニューを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る印刷装置としてのインクジェット記録装置(印刷装置)および該インクジェット記録装置と通信可能なホストコンピュータ(情報処理装置)の構成を示すブロック図である。
【0023】
図1において、インクジェット記録装置(印刷装置)は、インクジェット記録方式により記録媒体に画像を印刷するものであり、CPU(調整手段、制御手段)1、ROM(記憶手段)2、RAM(記憶手段)3、第1のインタフェース(第1の通信手段)4、第2のインタフェース(第2の通信手段)5、ヘッド紙間調整手段(調整手段)6、バス7を備えている。インクジェット記録装置は、ホスト装置(情報処理装置)8及び電子機器9と通信可能に構成されている。本実施の形態では、電子機器9をデジタルカメラとした場合について説明する。
【0024】
CPU1は、インクジェット記録装置全体を制御する中央処理装置であり、ROM2に格納されているプログラムに基づき、後述する図2及び図3のフローチャートに示す処理(第1の実施の形態)、及び後述する図4のフローチャートに示す処理(第2の実施の形態)を実行する。ROM2は、CPU1の制御下で図2〜図4のフローチャートに示す処理をそれぞれ実行するための、ヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラム、ホスト装置8からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラム、デジタルカメラ9からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラムを含む各種プログラム、及び「デフォルトで指定される値」が格納されているメモリである。RAM3は、各種プログラムのワークエリアとして用いられるメモリであり、1つの印刷ジョブに対して有効な印刷設定(例えば、ヘッド紙間ギャップ等)や、電源がOFFされるまで複数の印刷ジョブに継続して有効な印刷設定(例えば、ヘッド紙間ギャップ等)を記憶する領域を有している。
【0025】
第1のインタフェース4は、ホスト装置8とインクジェット記録装置との間でコマンド及びデータの受け渡しを行うインタフェースである。第2のインタフェース5は、デジタルカメラ9とインクジェット記録装置との間でコマンド及びデータの受け渡しを行うインタフェースである。ヘッド紙間調整手段6は、モータ及びモータを駆動する駆動手段(モータドライバ)等から構成されており、CPU1の制御に基づきヘッド紙間ギャップ(インクを飛ばす記録ヘッドと記録用紙との距離を定義する値)を調整する。バス7は、データ、アドレス、制御信号を伝送する伝送路であり、上記構成要素が接続されている。尚、インクジェット記録装置は、上記構成要素以外に、記録ヘッドを含む印刷機構や記録媒体搬送機構等を備えているが、図示は省略する。
【0026】
ホスト装置8は、インクジェット記録装置と第1のインタフェース4を介して通信可能な例えばコンピュータとして構成されており、インクジェット記録装置における1回の印刷についてのみ有効な一時的なコマンド(ヘッド紙間指定ジョブコマンド)と、一旦設定されれば次の設定コマンド或いは解除コマンドがインクジェット記録装置に送られてくるまで、若しくはインクジェット記録装置の電源がOFFされるまでは、印刷設定状態を記憶している設定コマンド(ヘッド紙間設定コマンド)を、当該インクジェット記録装置に送信する機能を有する。ここで、ヘッド紙間設定コマンドには、ヘッド紙間指定ジョブコマンドにより指定されるヘッド紙間ギャップに従って印刷を行うことを指示する設定が含まれる。デジタルカメラ9は、インクジェット記録装置と第2のインタフェース5を介して通信可能に構成されている。
【0027】
図8は、図1におけるホスト装置の構成を示すブロック図である。
【0028】
図8において、ホスト装置(ホストコンピュータ)8は、CPU(制御手段)101を備えている。CPU101は、ROM102あるいは外部メモリ111に記憶された文書処理プログラム等に基づいて、図形や、イメージ、文字、表(表計算等を含む)等が混在した文書の文書処理を実行し、システムバス108に接続される各構成要素(デバイス)を総括的に制御する。また、このROM102あるいは外部メモリ111には、CPU101の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム(以下「OS」と称する)等が記憶され、ROM102あるいは外部メモリ111には、上記文書処理の際に使用するフォントデータ、および上記文書処理等を行う際に使用する各種データが記憶されている。
【0029】
RAM103は、CPU101の主メモリやワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ(KBC)104は、キーボード109や不図示のポインティングデバイスからのキー入力を制御する。CRTコントローラ(CRTC:表示制御手段)105は、CRTディスプレイ(CRT:表示部)110の表示を制御する。ディスクコントローラ(DKC)106は、ブートプログラム、各種のアプリケーション、フォントデータ、ユーザファイル、編集ファイル、及びプリンタ制御コマンド生成プログラム(以下、プリンタドライバと記す)等を記憶する外部メモリ111とのアクセスを制御する。外部メモリ111は、ハードディスク(HD)やフロッピー(登録商標)ディスク(FD)等で構成される。
【0030】
インタフェース(I/F)107は、前述したインクジェット記録装置(印刷装置)に接続されて、通信制御処理を実行する。なお、CPU101は、例えばRAM103上に設定された表示情報のアウトラインフォントへの展開(ラスタライズ)処理を実行し、CRT110上でのWYSIWYG(What You See Is What You Get)を可能としている。また、CPU101は、CRT110上に表示されるマウスカーソル等で指示されたコマンドに基づいて、登録された種々のウィンドウを開き、種々のデータ処理を実行する。これにより、ユーザは、印刷を実行する際、印刷の設定に関するウィンドウを開き、インクジェット記録装置に対する印刷設定や、印刷モードの選択を含むプリンタドライバに対する印刷処理方法の設定を行うことができる。
【0031】
図9は、図8のホスト装置における各ソフトウェアモジュールの構成を説明するための図である。図9において、アプリケーション201、グラフィックエンジン202、プリンタドライバ203、及びシステムスプーラ204は、ROM102または外部メモリ111に保存されるファイルとして存在し、オペレーティングシステム(OS)やその他のモジュールによってRAM103にロードされ実行されるプログラムモジュールである。
【0032】
また、アプリケーション201及びプリンタドライバ203は、FD、CD−ROMあるいは不図示のネットワークを経由して外部メモリ111(HD)に追加することが可能となっている。
【0033】
外部メモリ111に保存されているアプリケーション201は、RAM103にロードされて実行されるが、このアプリケーション201からインクジェット記録装置で印刷を行う際には、同様にRAM103にロードされることで実行可能となっているグラフィックエンジン202を利用して出力(描画)を行う。
【0034】
グラフィックエンジン202は、プリンタごとに用意されたプリンタドライバ203を同様に外部メモリ111からRAM103にロードし、アプリケーション201の出力を、プリンタドライバ203を用いてインクジェット記録装置で制御可能な制御コマンドに変換し、印刷ジョブを生成する。変換されたプリンタ制御コマンドは、OSによってRAM103にロードされたシステムスプーラ204を経てインタフェース107経由でインクジェット記録装置へ出力される。
【0035】
次に、ホスト装置8における操作および制御フローについて説明する。まず、1つの印刷ジョブに対して有効なヘッド紙間ギャップを設定させるためには、ユーザは、図10に示されるプリンタドライバ203の印刷設定画面において、用紙の種類の選択欄1001にて所望の記録用紙の種類を選択する。この記録用紙の種類としては、図11に示されるように多くのバリエーションが存在している。ここで選択された記録用紙の種類に基づいて、プリンタドライバが予め保持している対応テーブル(記録用紙の種類ごとにヘッド紙間ギャップが定義されている)を参照し、記録用紙の種類に対応するヘッド紙間ギャップを取得し、取得したヘッド紙間ギャップの値が制御コマンド(以下「ヘッド紙間指定ジョブコマンド」と称する)として埋め込まれた印刷ジョブを生成する。このように生成された印刷ジョブをインクジェット記録装置が受信すると、その印刷ジョブに対しては当該印刷ジョブに制御コマンドとして埋め込まれたヘッド紙間ギャップが適用される。
【0036】
また、インクジェット記録装置の第2インタフェース5を介してデジタルカメラ9から入力されるデータを印刷するダイレクトプリントでは、該ダイレクトプリントのヘッド紙間ギャップとして、前述したように、インクジェット記録装置に現在設定されているヘッド紙間ギャップが適用されてしまう。
【0037】
従来のインクジェット記録装置では、手動レバー等を用いてユーザが印刷の度にヘッド紙間ギャップを調整することが可能であったが、コストダウンを図るため、手動レバー等をつけていない近年のインクジェット記録装置では、ユーザは手動操作によりヘッド紙間ギャップを調整することができないという問題がある。
【0038】
そこで、本発明では、インクジェット記録装置と第1のインタフェース4を介して接続されるホスト装置8から、インクジェット記録装置の電源がOFFされるまで、若しくは新たなヘッド紙間設定コマンドが受信されるまで、継続して複数の印刷ジョブに対して現在設定されているヘッド紙間ギャップを適用するためのヘッド紙間設定コマンドを送信する。
【0039】
まず、図10のプリンタドライバの印刷設定画面において、「ユーティリティ」タブを押下することにより、ユーティリティ画面としての図5の印刷設定画面を表示させる。このユーティリティ画面からは、インクジェット記録装置に対するさまざまな設定コマンドを送信することが可能となっている。ここで、ユーザにより「特殊設定」ボタン501が押下されると、図6の特殊設定ダイアログ画面が表示される。
【0040】
図6の特殊設定ダイアログ画面において、「用紙のこすれを防止する」チェックボックス601がチェックされ、送信ボタン602が押下されると、チェックされている項目に対する設定コマンドがインクジェット記録装置に送信される。「用紙のこすれを防止する」601のチェックボックスがチェックされている状態で送信ボタン602が押下された場合は、ヘッド紙間ギャップを広くするように、ヘッド紙間設定コマンドがインクジェット記録装置に送信される。ここで送信されるヘッド紙間設定コマンドは、印刷ジョブに埋め込まれたヘッド紙間指定ジョブコマンドとは異なり、図7において示されるようなコマンドとして送信される。
【0041】
インクジェット記録装置のCPU1は、上記のヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラム、ホスト装置8からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラム、デジタルカメラ9からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラムを実行することにより、下記の制御を実行する。尚、詳細は各実施の形態のフローチャートにより説明する。
【0042】
図7に示したヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定される場合、ヘッド紙間指定ジョブコマンドによるヘッド紙間ギャップの指定(Auto)を無視し、ヘッド紙間設定コマンドにより設定されたヘッド紙間ギャップ(Wide)に従ってヘッド紙間ギャップ調整を行い、印刷を実行する。
【0043】
また、ヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定されない場合、或いはヘッド紙間設定コマンドによる設定が解除された場合、ヘッド紙間指定ジョブコマンドにより指定されるヘッド紙間ギャップ(Auto)に従ってヘッド紙間ギャップ調整を行い、印刷を実行する。
【0044】
また、ヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定される場合、ヘッド紙間設定コマンドにより設定されたヘッド紙間ギャップ(Wide)に従ってヘッド紙間ギャップを行い、デジタルカメラ9から第2のインタフェース5を介して送信される印刷データの印刷を実行する。
【0045】
また、ヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定されない場合、或いはヘッド紙間設定コマンドによる設定が解除された場合、或いはヘッド紙間指定ジョブコマンドによってもヘッド紙間ギャップが指定されない場合、インクジェット記録装置に予め格納されたデフォルトで指定される値に従ってヘッド紙間ギャップ調整を行い、印刷を実行する。
【0046】
次に、本実施の形態のインクジェット記録装置の動作を図2及び図3のフローチャートを参照しながら説明する。
【0047】
図2は、図1のインクジェット記録装置におけるヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラムの処理を示すフローチャートである。
【0048】
図2において、インクジェット記録装置のCPU1は、ヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラムの実行を開始する。本プログラムは、ホスト装置8からインクジェット記録装置の第1のインタフェース4を介して送信されるヘッド紙間設定コマンド(図7)を受信したか否かを判別し(ステップS21)、ヘッド紙間設定コマンドを受信したならば、そのヘッド紙間設定コマンドで指定されたヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されているかどうかを判別する(ステップS22)。
【0049】
ヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていると判断したならば、本プログラムはヘッド紙間ギャップの設定として「広い」を示す情報をRAM3の継続設定領域(図示省略)に記憶する(ステップS23)。一方、ヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていないと判断したならば、本プログラムはヘッド紙間ギャップの設定として「ヘッド紙間指定ジョブコマンドで指定される値に従う」を示す情報をRAM3に記憶する(ステップS24)。
【0050】
図3は、図1のインクジェット記録装置におけるホスト装置8からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラムの処理を示すフローチャートである。
【0051】
図3において、インクジェット記録装置のCPU1は、印刷ジョブ解析プログラムの実行を開始する。本プログラムは、ホスト装置8からインクジェット記録装置の第1のインタフェース4を介して送信されてくるヘッド紙間指定ジョブコマンド、即ち印刷ジョブを受信したか否かを判別し(ステップS31)、ヘッド紙間指定ジョブコマンドを受信したならば、上記図2に示したヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラムによってヘッド紙間ギャップが既に「広い」に設定されているかどうかをRAM3の継続設定領域を参照して判別する(ステップS32)。
【0052】
ヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていると判断したならば、本プログラムは印刷ジョブにおいてヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されている事実を優先し、ヘッド紙間調整手段6によりヘッド紙間ギャップを「広い」設定に調整してから(ステップS33)、ホスト装置8から第1のインタフェース4を介して送信された印刷データの印刷処理を実行し(ステップS34)、印刷ジョブを終了する。
【0053】
一方、ヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていないと判断したならば、RAM3の記憶内容が上記「ヘッド紙間指定ジョブコマンドで指定される値に従う」になっているので、本プログラムは、上記ステップS31でホスト装置8から受信したヘッド紙間指定ジョブコマンドによって指定されたヘッド紙間ギャップの値に従って、ヘッド紙間調整手段6によりヘッド紙間ギャップを調整してから(ステップS35)、ホスト装置8から第1のインタフェース4を介して送信された印刷データの印刷処理を実行し(ステップS34)、印刷ジョブを終了する。
【0054】
なお、1ジョブ中にヘッド紙間指定ジョブコマンドが指定されていなかった場合には、ROM2に格納されている「デフォルトで指定される値」を用いて、ヘッド紙間ギャップを調整してもよい。なお、ヘッド紙間設定コマンドにより設定されている値は、新たなヘッド紙間設定コマンドを受け付けるか、インクジェット記録装置の電源がOFFされるまでは、継続して有効となる。
【0055】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ヘッド紙間ギャップを電気的かつ機械的に調整可能なインクジェット記録装置において、ホスト装置8から第1のインタフェース4を介して送信される、1回の印刷についてのみ有効なヘッド紙間指定ジョブコマンド(一時的なコマンド)と、一旦設定されれば次の設定コマンド或いは解除コマンドが送られてくるまでは、それまでに設定された設定状態を記憶しているヘッド紙間設定コマンド(設定コマンド)とを受け付け、ヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定された場合には、ヘッド紙間指定ジョブコマンドによるヘッド紙間ギャップの指定は無視し、ヘッド紙間設定コマンドにより設定されたヘッド紙間ギャップに従ってヘッド紙間ギャップ調整し、印刷を実行するため、次の効果を得ることができる。
【0056】
インクジェット記録装置に対し第1のインタフェース4を介してホスト装置8から送信されたヘッド紙間設定コマンドにより設定されたヘッド紙間ギャップは、第1のインタフェース4とは異なるインタフェース(第2のインタフェース5)を介して入力される印刷ジョブに対しても有効となるので、デジタルカメラ9からホスト装置8を介さずに第2のインタフェース5を介してインクジェット記録装置に印刷データを送信して印刷を行うカメラダイレクト印刷時においても、従来のようにデジタルカメラ側からヘッド紙間設定コマンドを発行することが不要となると共に、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を的確に防止することが可能となる。
【0057】
また、新規の記録媒体の追加や記録媒体の素材変更等による仕様変更への対応についても、インクジェット記録装置に対しホスト装置8から送信されるヘッド紙間設定コマンドにより、記録ヘッドと上記追加或いは素材変更された記録媒体との間のヘッド紙間ギャップの設定が可能であるため、デジタルカメラ9或いはインクジェット記録装置のファームウェアアップデートを行わなくても、上記仕様変更に容易に対応することが可能となる。
【0058】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係るインクジェット記録装置の構成は第1の実施の形態と同様であり(図1参照)、詳細は上述したので説明は省略する。
【0059】
次に、本実施の形態のインクジェット記録装置の動作を図4のフローチャートを参照しながら説明する。
【0060】
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る印刷装置としてのインクジェット記録装置におけるデジタルカメラ9からの印刷要求に対応した印刷ジョブ解析プログラムの処理を示すフローチャートである。
【0061】
図4において、インクジェット記録装置のCPU1は、印刷ジョブ解析プログラムの実行を開始する。デジタルカメラ9からインクジェット記録装置の第2のインタフェース5を介してヘッド紙間指定ジョブコマンドは送信されないので(換言すれば、デジタルカメラは印刷装置の機種に対応したコマンドを送信する機能をもたないので)、本プログラムは、上記図2に示したヘッド紙間設定コマンド受信解析プログラムによってヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されているかどうかを判断する(ステップS41)。
【0062】
ヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていると判断したならば、本プログラムは印刷ジョブにおいてヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていることに従い、ヘッド紙間調整手段6によりヘッド紙間ギャップを「広い」設定に調整してから(ステップS42)、デジタルカメラ9から第2のインタフェース5を介して送信された印刷データの印刷処理を実行し(ステップS43)、印刷ジョブを終了する。
【0063】
一方、ヘッド紙間ギャップが「広い」に設定されていないと判断したならば、本プログラムは予めインクジェット記録装置のROM2に格納されている「デフォルトで指定される値」を用いて、ヘッド紙間調整手段6によりヘッド紙間ギャップを調整してから(ステップS44)、デジタルカメラ9から第2のインタフェース5を介して送信された印刷データの印刷処理を実行し(ステップS43)、印刷ジョブを終了する。
【0064】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ヘッド紙間ギャップを電気的かつ機械的に調整可能なインクジェット記録装置において、ホスト装置8から第1のインタフェース4を介して送信されたヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定される場合、ヘッド紙間設定コマンドにより設定されたヘッド紙間ギャップに従ってヘッド紙間ギャップを調整し、デジタルカメラ9から第2のインタフェース5を介して送信される印刷データの印刷を実行し、ヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定されない場合(或いはヘッド紙間設定コマンドによる設定が解除された場合)、インクジェット記録装置に予め格納されたデフォルト値に従ってヘッド紙間ギャップを調整し、上記印刷を実行するため、次の効果を得ることができる。
【0065】
インクジェット記録装置に対し第1のインタフェース4を介してホスト装置8から送信されたヘッド紙間設定コマンドにより設定されたヘッド紙間ギャップは、第1のインタフェース4とは異なるインタフェース(第2のインタフェース5)を介して入力される印刷ジョブに対しても有効となるので、デジタルカメラ9からホスト装置8を介さずに第2のインタフェース5を介してインクジェット記録装置に印刷データを送信して印刷を行うカメラダイレクト印刷時においても、従来のようにデジタルカメラ側からヘッド紙間設定コマンドを発行することが不要となると共に、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を的確に防止することが可能となる。
【0066】
また、新規の記録媒体の追加や記録媒体の素材変更等による仕様変更への対応についても、インクジェット記録装置に対しホスト装置8から送信されるヘッド紙間設定コマンドにより、記録ヘッドと上記追加或いは素材変更された記録媒体との間のヘッド紙間ギャップの設定が可能であるため、デジタルカメラ9或いはインクジェット記録装置のファームウェアアップデートを行わなくても、上記仕様変更に容易に対応することが可能となる。
【0067】
また、ヘッド紙間設定コマンドによりヘッド紙間ギャップが設定されない場合、或いは設定が解除された場合は、インクジェット記録装置側のデフォルト値に従ってヘッド紙間ギャップを調整するので、ヘッド紙間ギャップの調整が行われない状態で印刷が実行される不具合が発生することがなく、記録ヘッドと記録媒体とが擦れて記録媒体が汚れる現象を的確に防止することが可能となる。
【0068】
本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(図2〜図4のフローチャート)をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが該供給されたプログラムを読出して実行することによって、達成することができる。
【0069】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記録した記憶媒体から直接供給されるか、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続される不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【0070】
上記プログラムの形態は、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラムコード、OS(オペレーティングシステム)に供給されるスクリプトデータ等の形態から成ってもよい。
【0071】
また、本発明は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを記憶した記憶媒体をコンピュータ又はCPUに供給し、そのコンピュータ又はCPUが記憶媒体に記憶されたプログラムを読出して実行することによっても、達成することができる。
【0072】
この場合、格納媒体から読出されたプログラムコード自体が上述した各実施の形態の機能を実現すると共に、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成する。
【0073】
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えば、ROM、RAM、NV−RAM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク(登録商標)、光磁気ディスク、CD−ROM、MO、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード等がある。
【0074】
上述した実施の形態の機能は、コンピュータから読出されたプログラムコードを実行することによるばかりでなく、コンピュータ上で稼動するOS等がプログラムコードの指示に基づいて実際の処理の一部又は全部を行うことによっても実現することができる。
【符号の説明】
【0075】
1、101 CPU
2、102 ROM
3、103 RAM
4 第1のインタフェース
5 第2のインタフェース
6 ヘッド紙間調整手段
8 ホスト装置
9 デジタルカメラ
501 「特殊設定」ボタン
601 「用紙のこすれを防止する」チェックボックス
602 送信ボタン
104 キーボードコントローラ
105 CRTコントローラ
106 ディスクコントローラ
107 インタフェース
109 キーボード
110 CRT
111 外部メモリ
201 アプリケーション
202 グラフィックエンジン
203 プリンタドライバ
204 システムスプーラ
1001 用紙の種類の選択欄
1002 給紙方法の選択欄

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録ヘッドからインクを吐出し記録媒体に付着させることで前記記録媒体上に画像を印刷する印刷装置において、
印刷装置外部との通信を司る第1及び第2の通信手段と、
情報処理装置から前記第1の通信手段を介して送信されるコマンドに基づき、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間のヘッド媒体間隔を調整する調整手段と、
前記情報処理装置から送信され、前記印刷装置の設定状態を記憶している設定コマンドによる設定を記憶する記憶手段と、
前記設定コマンドによりヘッド媒体間隔が設定される場合、前記設定コマンドにより設定されたヘッド媒体間隔に従って前記調整手段により前記調整を行い、前記第2の通信手段を介して送信される印刷データの印刷を実行する制御手段と
を備えることを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記設定コマンドによりヘッド媒体間隔が設定されない場合、或いは前記設定コマンドによる設定が解除された場合、前記印刷装置内に予め設定されたヘッド媒体間隔に従って前記調整手段により前記調整を行い、前記印刷データの印刷を実行することを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項3】
前記第2の通信手段に接続される装置はデジタルカメラであることを特徴とする請求項1記載の印刷装置。
【請求項4】
記録ヘッドからインクを吐出し記録媒体に付着させることで前記記録媒体上に画像を印刷する印刷装置により実行される印刷制御方法において、
情報処理装置から前記印刷装置の第1の通信手段を介して送信され、前記印刷装置の設定状態を記憶している設定コマンドによる設定を記憶し、
前記設定コマンドによりヘッド媒体間隔が設定される場合、前記設定コマンドにより設定されたヘッド媒体間隔に従って、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間隔の調整を行い、前記印刷装置の第2の通信手段を介して送信される印刷データの印刷を実行することを特徴とする印刷制御方法。
【請求項5】
記録ヘッドからインクを吐出し記録媒体に付着させることで前記記録媒体上に画像を印刷する印刷装置の印刷制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
情報処理装置から前記印刷装置の第1の通信手段を介して前記印刷装置に送信され、前記印刷装置の設定状態を記憶している設定コマンドによる設定を記憶するモジュールと、
前記設定コマンドによりヘッド媒体間隔が設定される場合、前記設定コマンドにより設定されたヘッド媒体間隔に従って、前記記録ヘッドと前記記録媒体との間隔の調整を行い、前記印刷装置にデジタルカメラから前記印刷装置の第2の通信手段を介して送信される印刷データの印刷を実行させるモジュールと
を備えることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−16372(P2011−16372A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210743(P2010−210743)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【分割の表示】特願2004−134547(P2004−134547)の分割
【原出願日】平成16年4月28日(2004.4.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】