印刷装置及びその制御方法及び記録媒体
【課題】 サイズの異なる原稿を両面印刷する際には、従来のように、計算によって逆順出力時の先頭紙の面付け、レイアウトを決めることができない。
【解決手段】 メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置及びその制御方法であって、記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成し、その複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷する。
【解決手段】 メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置及びその制御方法であって、記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成し、その複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、その制御方法及びプログラムに関するもので、特に電子ソート機能を備えた印刷装置のフェイスアップ逆順出力の面付け制御処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿の画像を読み取って得られた画像データをハードディスク等のメモリに一旦記憶し、そのメモリから任意の原稿の画像データを繰り返し読み出して複写印刷する電子ソート機能を備えたデジタル複写機が知られている。これにより、複数のビンをもつソータを備えなくても、コピー紙をソートした状態で排紙することが可能になる。
【0003】
また、PDLプリントでは、ホストコンピュータのアプリケーションのPDL(PageDescriptionLanguage)データをデジタル複写機がネットワークを介して受け取る。そして、その受け取ったPDLからビットマップ画像に展開し、同様にハードディスク等のメモリに一旦記憶し、そのメモリから任意の画像を繰り返し読み出して印刷してソートする電子ソート機能が知られている。
【0004】
また印刷装置では、出力紙の印刷面を下にして排紙するフェイスダウン出力と、出力紙の印刷面を上にして排紙するフェイスアップ出力が用意されている。フェイスダウン出力の場合には、原稿の画像データを正順に印刷する。一方、フェイスアップ出力の場合には、原稿の画像データを逆順に印刷するため、一旦、全ての原稿の画像データをメモリに蓄積してから逆順に印刷する。
【0005】
また、N in 1縮小レイアウトのように、原稿のページ数によっては、正順出力の最終紙のレイアウトが特殊になるパターンがある。例えば原稿7ページを4 in 1縮小レイアウトで印刷する場合、1枚目の用紙には「1,2,3,4」ページが印刷され、2枚目の用紙には「5,6,7」ページが印刷される。これを単純に逆順印刷すると、最初に「4,5,6,7」ページが印刷され、次に「1,2,3」ページが印刷されるため、正順出力とレイアウトの結果が異なるという問題が発生する。そのため特許文献1のように、逆順出力の場合には、原稿のページ数と縮小レイアウトの設定から、逆順出力の先頭紙のレイアウトを計算することが提案されている。
【0006】
また両面印刷では、原稿ページ数が奇数枚の場合には、最終紙の裏は白紙となる。例えば、原稿3ページを両面印刷すると「表1、裏2」「表3、裏白紙」という印刷結果となる。これをこのまま逆順印刷すると「表3、裏2」「表1、裏白紙」となり、この場合も、正順出力の面付けと印刷結果とが異なるという問題が発生する。この場合も縮小レイアウトと同様に、原稿ページ数と両面印刷の設定から、逆順出力の先頭紙の面付けを計算し、原稿ページ数が奇数枚の場合には、逆順出力の先頭紙の表面は白紙にし、原稿ページ数が偶数枚の場合には逆順出力の先頭紙の表面を印刷している。つまり従来の印刷装置では、蓄積した原稿ページ数とジョブの設定値により、計算によって逆順出力時の先頭紙の面付け、レイアウトを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−203578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
またサイズの異なる原稿を両面印刷する場合には、同じ出力紙の表、裏に面付けできない。つまりA4サイズの原稿とA3サイズの原稿を、A4サイズの一枚の用紙の両面に面付けすると、A3サイズの原稿の画像が用紙からはみ出してしまい、正常に印刷できなくなる。そのため、例えばA4,A3サイズの原稿を両面印刷する場合には、A4サイズの用紙の表にA4サイズの原稿を印刷して、その裏面を白紙とする。また別のA3サイズの用紙の表にA3サイズの原稿を印刷して、その裏面は白紙とする。このようにサイズの異なる原稿を両面印刷するには、原稿のサイズが切り替わった時点で用紙サイズを切り替え、裏面に対応する原稿が存在しない場合には、その裏面を白紙とする。この場合、上記特許文献1の方法で、蓄積した原稿ページ数とジョブの設定値に基づく計算によって先頭紙の面付け、レイアウトを行うと、逆順出力時の出力結果が、正順出力時の出力結果とは異なってしまう。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0010】
本発明の特徴は、サイズの異なる原稿を両面印刷で、かつ逆順出力する場合であっても、正順出力の場合と同様の印刷結果を、簡単に出力できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置であって、
前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理手段と、
前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、サイズの異なる原稿を両面印刷で、かつ逆順出力する場合であっても、正順出力の場合と同様の印刷結果を、簡単に出力できるという効果ある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係る画像形成装置(印刷装置)を適用可能な画像入出力システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】実施形態に係るリーダ部及びプリンタ部の構成を示す断面図。
【図3】実施形態に係る操作部の上面図。
【図4】実施形態において、同一サイズ原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図。
【図5】サイズ混載原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図。
【図6】本実施形態に係る画像形成装置の面付け情報を説明する図。
【図7】実施形態に係るRAMの情報例と、フラッシュメモリの面付け情報の一例を説明する図。
【図8】本実施形態に係る画像形成装置の制御部による印刷制御方法を説明するフローチャート。
【図9】図8のS8005,S8012の面付け処理を説明するフローチャート。
【図10】実施形態2に係る文書印刷時のLCDタッチパネルの表示例を示す図。
【図11】実施形態2に係る文書印刷時の原稿画像と面付け情報とを説明する図。
【図12】実施形態2に係る画像形成装置の制御部による印刷制御を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置(印刷装置)を適用可能な画像入出力システムの全体構成を示すブロック図である。
【0016】
リーダ部(画像入力装置)200は、原稿画像を光学的に読み取り、その画像を画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読み取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット(DFユニット)250とを具備している。プリンタ部(画像出力装置)300は、記録紙(シート)を搬送し、その上に画像データを可視画像として印刷して装置外に排紙する。プリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット310、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット320、印刷された記録紙を機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット330とを有している。
【0017】
制御部110は、CPU120,画像メモリ130、フラッシュメモリ140、RAM150、ROM160、操作部170を有している。制御部110は、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続されている。そして制御部110のCPU120はリーダ部200を制御して、原稿の画像データを画像メモリ130に格納し、プリンタ部300を制御して画像メモリ130の画像データを記録用紙(シート)に印刷するコピー機能を提供する。尚、画像メモリ130のメモリ容量は、画像データの数ページ分しかなく、そのメモリ容量に制限があるため、画像メモリ130に保存しきれない画像データはフラッシュメモリ140に移動して記憶する。フラッシュメモリ140は、通電が遮断されても内容が消えない、読み書き可能で、比較的大容量という特性がある。そのため、フラッシュメモリ140は、主電源がオフされた後も残したい画像メモリ130の画像データの退避や、各種設定値の保存に使用される。
【0018】
RAM150は、CPU120のメインメモリ空間に直接マッピングされており、主電源がオフされることにより内容が消える特性がある。そのため、RAM150はCPU120のワーク領域として使用される。ROM160は、RAM150と同様にCPU120のメインメモリ空間に直接マッピングされており、主電源がオフされても、その内容が消えない特性がある。そのため、ROM160には、CPU120の制御プログラムが格納されている。操作部170は、液晶表示部とその液晶表示部上に貼り付けられたタッチパネル入力部と、複数個のハードキーを有する。タッチパネル又はハードキーにより入力された信号はCPU120に伝えられ、液晶表示部には、この画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等が表示される。
【0019】
図2は、本実施形態に係るリーダ部200及びプリンタ部300の構成を示す断面図である。
【0020】
まず、リーダ部200について説明する。リーダ部200において、原稿給紙ユニット(フィーダ)250は、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出トレイ219に排出する。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始してプラテンガラス211上の原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214,215,216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下、CCD)218へ導かれる。このようにして、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。このCCD218から出力される画像データは、所定の処理が施された後、制御部110へ転送される。
【0021】
次にプリンタ部300について説明する。プリンタ部300において、レーザドライバ321は、レーザ発光部322を駆動し、制御部110から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部322により発光させる。このレーザ光は感光ドラム323を照射し、感光ドラム323にはレーザ光に応じた潜像が形成され、その潜像部分に現像器324によって現像剤が付着される。またプリンタ部300は、給紙ユニットとして、それぞれ引き出し状の形状をしたカセット311〜314を有している。更に給紙ユニットは、手差し給紙トレイ315を有している。
【0022】
プリンタ部300は、カセット311〜314、手差し給紙トレイ315のいずれかから記録紙を給紙し、転写部325へ搬送路331によって搬送する。転写部325は、感光ドラム323に付着された現像剤を記録紙に転写する。こうして現像剤が付着した記録紙は、搬送ベルト326によって、定着部327に搬送され、定着部327の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。その後、定着部327を通過した記録紙は搬送路335、搬送路334を通って排出される。また或いは、印刷面を反転して排出する場合には、搬送路336、搬送路338まで導かれ、そこから記録紙を逆方向に搬送し、搬送路337、搬送路334を通って排出される。
【0023】
また、両面印刷が設定されている場合は、定着部327を通過した後、搬送路336からフラッパ329によって搬送路333に記録紙は導かれる。その後、記録紙を逆方向に搬送し、フラッパ329によって、搬送路338、再給紙搬送路332へ導かれる。こうして再給紙搬送路332へ導かれた記録紙は、上述したタイミングで再度搬送路331を通って転写部325へ給紙される。尚、片面/両面印刷にかかわらず、搬送路334より排出された記録紙は排紙ビン350へ排出されて堆積される。
【0024】
次に図3を参照して、操作部170について説明する。
【0025】
図3は、実施形態に係る操作部170の上面図である。
【0026】
図において、LCDタッチパネル600により、主なモード設定、状況表示が行われる。例えば、本実施形態に係る逆順出力の切り替えは、逆順出力ボタン650によって設定できる。逆順出力ボタン650がONの場合は「レ」点のチェックが入り、逆順出力ボタン650がOFFの場合には、このチェックが消える。また両面印刷、片面印刷の切り替えは、両面設定ボタン651によって行われる。テンキー601は、0〜9までの数値を入力するためのキーである。IDキー602は、この画像形成装置が部門で管理されている場合に、ユーザが部門番号と暗証コードを入力する際に使用される。リセットキー603は、設定されたモードをリセットするためのキーである。ガイドキー604は、各モードについての説明画面を表示するのに使用される。ユーザモードキー605は、ユーザモード画面に入るためのキー、割り込みキー606は、割り込みコピーを行うためのキーである。スタートキー607は、コピー動作をスタートさせるためのキー、ストップキー608は、実行中のコピージョブを中止させるためのキーである。ソフト電源SW609は、押下されると、LCDタッチパネル600のバックライトが消えて、この画像形成装置は低電力状態に移行する。節電キー610は、押下されることで節電状態に入り、再度押下されることで節電状態から復帰する。コントラストキー614は、LCDタッチパネル600のコントラストを調整するためのキーである。カウンタ確認キー615は、押下されることにより、それまでのコピー枚数の集計を表示するカウント画面がLCDタッチパネル600に表示される。実行/メモリ616は、ジョブの実行中、画像メモリへの画像蓄積中を示すLEDである。エラーLED617は、ジャム、ドアオープン等のように、装置がエラー状態にある場合に点灯される。電源LED618は、装置のメインスイッチがONになっていて、電源が供給されているときに点灯する。
【0027】
図4(A)〜(E)は、実施形態において、同一サイズの原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図である。
【0028】
図4(A)に示すように、原稿給紙ユニット(フィーダ)250に、同じサイズの3ページの原稿4001,4002,4003が存在している。これら原稿を、正順出力、両面印刷した時を説明する。この正順出力、両面印刷の設定は、図3の逆順出力ボタン650がOFFで、両面設定ボタン651により両面印刷が設定された状態でスタートキー607が押下された場合に該当する。
【0029】
図4(B)は、正順出力時のこの印刷結果を示す図で、出力紙4011、出力紙4012が印刷される。ここで、1枚目の出力紙4011の表面には1ページ目の原稿4001が、その裏面には2ページ目の原稿4002が面付けされて印刷されている。そして、2枚目の出力紙4012の表面には、3ページ目の原稿4003が、その裏面には白紙が面付けされる。このように同一サイズの原稿が奇数ページの両面印刷では、最終出力紙の裏面は白紙となる。
【0030】
図4(C)は、図4(B)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。こうして排紙ビン350上には、出力紙4011、出力4012が積載され、排紙ビン350側から「1」「2」「3」ページ、「白紙」と積載される。
【0031】
図4(D)は、逆順出力、両面印刷した場合を示す。この逆順出力、両面印刷の設定は図3の逆順出力ボタン650がON、両面設定ボタン651によって両面印刷が設定された状態でスタートキー607が押下されることで実現する。この結果、出力紙4021、出力紙4022が印刷される。ここで1枚目の出力紙4021の表面は白紙で、その裏面には3ページ目の原稿4003が面付けされて印刷される。そして、2枚目の出力紙4022の表面には、2ページ目の原稿4002が、その裏面には1ページ目の原稿4001が面付けされて印刷される。このように同一サイズの原稿が奇数ページの逆順両面印刷では、先頭の出力紙の表面が白紙となる。
【0032】
図4(E)は、図4(D)の印刷結果が、フェイスアップ(表面が上向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。排紙ビン350上には、出力紙4021、出力紙4022のように、排紙ビン350側から「白紙」、「3」「2」「1」ページの順に積載される。
【0033】
図5(A)〜(G)は、サイズ混載原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図である。
【0034】
図5(A)は、原稿給紙ユニット(フィーダ)250の原稿を示す図で、ここでは1ページ目のA4サイズの原稿5001と、A3サイズの2〜3ページ目の原稿5002〜5004が存在している。
【0035】
図5(B)は、これらの原稿を正順出力で、かつ両面印刷した例を示す図である。この正順出力で、かつ両面印刷の印刷動作は、図3の逆順出力ボタン650がOFFで、両面設定ボタン651によって両面印刷が設定された状態でスタートキー607が押下されることで実現する。この結果、1枚目の出力紙5011の表面に1ページ目の原稿5001が印刷され、その裏面には白紙が面付けされる。これは表面と裏面には異なるサイズの原稿が面付けできないためである。つまり、一枚目のA4サイズの原稿5001と、二枚目のA3サイズの原稿5002は同一紙には面付けできない。次に2枚目の出力紙5012の表面には、2ページ目の原稿5002が、その裏面には3ページ目の原稿5003が面付けされて印刷される。そして、3枚目の出力紙5013の表面には4ページ目の原稿5004が、その裏面には、次の原稿がないため白紙が面付けされて印刷される。このようにサイズ混載原稿をコピーする場合、原稿のページ数だけではなく、サイズ混載原稿の状態を加味しないと、最終出力紙の裏面が白紙となるか、印刷面となるかを判断できない。
【0036】
図5(C)は、図5(B)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。このように排紙ビン350側から「1」ページ、「白紙」「2」「3」「4」ページ、「白紙」の順に積載される。
【0037】
図5(D)は、逆順出力(1)を説明する図である。ここでは原稿ページ数だけで、サイズ混載原稿の逆順出力で、かつ両面印刷した場合を説明する。
【0038】
原稿ページ数が偶数枚の逆順両面印刷では、先頭出力紙の表面に印刷すると判断するため、1枚目の出力紙5021の表面には4ページ目の原稿5004が、その裏面には3ページ目の原稿5003が面付けされて印刷される。次に2枚目の出力紙5022の表面には、2ページ目の原稿5002が、その裏面には白紙が面付けされて印刷される(1ページ目と2ページ目とではサイズが異なるため)。更に3枚目の出力紙5023の表面には、1ページ目の原稿5001が、その裏面には白紙が面付けされて印刷される。
【0039】
図5(E)は、図5(D)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。排紙ビン350上には、出力紙5021,5022,5023の順に、排紙ビン350側から「4」「3」「2」ページ、「白紙」、「1」ページ、「白紙」の順に積載される。これでは正順出力とは面付けが異なり、期待した逆順印刷とはならない。
【0040】
図5(F)は、逆順出力(2)を説明する図である。ここでは、1枚目の出力紙5031の表面には白紙が、その裏面には4ページ目の原稿5004が面付けされて印刷される。次に2枚目の出力紙5032の表面には3ページ目の原稿5003が、その裏面には2ページ目の原稿5002が面付けされて印刷される。更に、3枚目の出力紙5023の表面は白紙が、その裏面には1ページ目の原稿5001が面付けされて印刷される。
【0041】
図5(G)は、図5(F)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。排紙ビン350上には、出力紙5031,5032,5033の順に、排紙ビン350側から「白紙」、「4」「3」「2」ページ、「白紙」、「1」ページの順に積載される。この出力結果が、図5(A)の原稿5001,5002,5003,5004の逆順両面印刷の期待結果となる。
【0042】
図6は、本実施形態に係る画像形成装置の面付け情報を説明する図である。
【0043】
面付け情報は、正順出力時の出力順6001、用紙サイズ6002、表面に対応する原稿を特定するオモテ6003、裏面に対応する原稿を特定するウラ6004、面付け情報確定フラグ6005を備えている。この面付け情報は、制御部110のワークエリアのRAM150にCPU120によって生成され保存され、また削除される。また、面付け情報は、原稿画像と共にフラッシュメモリ140にも保存される。
【0044】
図7は、本実施形態に係るRAM150の情報例と、フラッシュメモリ140の面付け情報の一例を説明する図である。
【0045】
RAM150には、逆順出力か正順出力かの情報を保持する逆順出力情報7050、片面印刷か両面印刷かの情報を保持する両面印刷情報7051が存在する。それぞれ、逆順出力情報7050は、逆順出力ボタン650(図3)のオン/オフに、両面印刷情報7051は両面設定ボタン651(図3)のオン/オフに対応している。
【0046】
このフラッシュメモリ180の原稿情報は、図5(A)と同様に、1ページ目のA4サイズの原稿7001と、2〜4ページ目のA3サイズの原稿7002〜7004に対応している。更に、面付け情報として、面付け情報7011,7012,7013が存在する。
【0047】
面付け情報7011の正順出力の出力順は「1」、用紙サイズは「A4」、表面に対応する原稿は1ページ目の原稿7001、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。また面付け情報7012の正順出力の出力順は「2」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は2ページ目の原稿7002、裏面に対応する原稿は3ページ目の原稿7003、情報確定フラグは「確定」となっている。更に、面付け情報7013の正順出力の出力順は「3」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は4ページ目の原稿7004、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。
【0048】
図8は、本実施形態に係る画像形成装置の制御部110による印刷制御方法を説明するフローチャートである。このフローチャートは、制御部110のCPU120が、RAM150をワークエリアとして用いて、ROM160のプログラムを実行することで実現される。
【0049】
まずS8002で、制御部110は、図7で例示したRAM150の逆順出力情報7050を基に、正順出力か逆順出力かを判断する。ここで逆順出力と判断した場合はS8003へ、正順出力と判断した場合はS8011に処理を進める。S8003(逆純)では、制御部110は、リーダ部200から原稿1ページ分の入力を待つ。ここで原稿給紙ユニット(フィーダ)250上に原稿束が載せられ、スタートキー607が押下されると、制御部110は、原稿給紙ユニット(フィーダ)250の原稿を1ページずつ順次読み取る。そして、原稿の画像データを画像メモリ130に保存する。そしてS8004に進み、制御部110は、画像メモリ130上の画像データをフラッシュメモリ140に移動する。これは前述したように、画像メモリ130のメモリ容量に制限があるためで、画像メモリ130の容量が十分であれば、この処理は不要である。
【0050】
次にS8005に進み、制御部110は、フラッシュメモリ140の面付け情報や、画像データのサイズを基に面付け処理を行う。この面付け処理の詳細は、図9を参照して後述する。そしてS8006に進み、制御部110は、S8005で作成した面付け情報をフラッシュメモリ140に記憶する。そしてS8007に進み、制御部110は、リーダ部200から全ての原稿が読み込み済みかを判断する。原稿給紙ユニット(フィーダ)250上に原稿束が複数枚存在し、まだ途中の原稿の読み取りの場合はS8003に進み、次の原稿ページの読み込みを行う。こうして全ての原稿の読み取りを終えるとS8008に処理を進める。
【0051】
S8008では、制御部110はフラッシュメモリ140に保存した面付け情報を逆順で読み出す。例えば、図7の面付け情報7011,7012,7013の場合は、面付け情報7011,7012,7013の「正順時の出力順」は、順に「1」「2」「3」と振られているため、逆順で読み出す場合には、最初に面付け情報7013を読み出す。次にS8009に進み、制御部110は、S8008で読み出した面付け情報を基に印刷を行う。ここではS8008で読み出した面付け情報の表、裏に対応する原稿の画像データをフラッシュメモリ140から画像メモリ130にコピーし、プリンタ部300に対して印刷指示を出す。その際、制御部110は逆順印刷であるため面付け情報の表と裏を逆にして印刷指示を出す。そしてS8010で、制御部110は、全面付け情報分の印刷が完了したかどうかを判断する。全ての面付け情報に対応する印刷が完了している場合は処理を終了するが、そうでないときはS8008に進み、次の面付け情報に対応する印刷制御を行う。
【0052】
S8002で、正順出力と判断した場合はS8011に進み、制御部110は、リーダ部200から原稿1ページ分の入力を待つ。原稿給紙ユニット(フィーダ)250上に原稿束が載せられ、スタートキー607が押下された時点で、制御部110は原稿給紙ユニット(フィーダ)250の原稿を1ページ分ずつ順次読み取る。そして、原稿の画像データを画像メモリ130に保存する。そしてS8012で、制御部110は、フラッシュメモリ140の面付け情報や、画像データのサイズを基に面付け処理を行う。この処理は前述のS8005と同様で、その詳細は図9を参照して後述する。
【0053】
そしてS8013に進み、制御部110はフラッシュメモリ140上の面付け情報が確定しているかを判断し、確定している場合はS8014に進み、未確定の場合はS8011に進んで、次の原稿の入力を待つ。S8014では、制御部110は、S8013で確定した面付け情報を基に印刷を行う。そしてS8015に進み、制御部110は、全面付け情報分の印刷が完了したか否かを判断する。全ての面付け情報に対応するプリントが完了している場合は、この処理を終了する。一方、まだ完了していない場合はS8011に進み、次の面付け情報に対応する印刷処理を行う。こうして制御部110は、全ての面付け情報分の印刷制御が終了すると、この処理を終了する。
【0054】
図9は、図8のS8005,S8012に示す面付け処理を説明するフローチャートである。このフローチャートは図8と同様に、制御部110のCPU120が、RAM150をワークエリアとして用いて、ROM160上のプログラムを実行することで実現される。
【0055】
まずS9002で、制御部110は、フラッシュメモリ140に未確定の面付け情報が存在するかを判断する。未確定の面付け情報が存在する場合はS9003へ、存在しない場合はS9006へ進む。未確定の面付け情報とは、即ち、両面印刷をする面付け情報で表面のみが確定し、裏面にどの原稿が割り当てるかが未確定である面付け情報が存在することを意味している。
【0056】
次にS9003に進み、制御部110は、S9002で得られた未確定の面付け情報の用紙サイズと、入力した1ページの原稿サイズとが一致するか否かを判断する。ここでの原稿サイズとは、図8のS8003或いはS8011で入力された1ページの原稿に対応する。ここで不一致と判定するとS9004へ、一致すると判定した場合はS9011に処理を進める。S9004では、制御部110は、S9002で得られた未確定の面付け情報の裏面に対して白紙を割り当てる。これは図5でも説明したように、1枚の用紙の表面と裏面には、異なるサイズの原稿を割り当てられないためである。そしてS9005に進み、制御部110は、S9004で、表面裏面の原稿が割り当てられた面付け情報の情報確定フラグを「確定」にしてS9006に処理を進める。
【0057】
S9006で、制御部110は、面付け情報を新たに作成し、S9007,S9008で、その新たに作成した面付け情報に情報を埋めていく。即ち、S9007では、制御部110は、S9006で作成した面付け情報の用紙サイズを、原稿(図8のS8003或いはS8011で入力した1ページの原稿)の用紙サイズで埋める。そしてS9008に進み、制御部110は、S9006で作成した面付け情報の表面に対して、原稿(図8のS8003或いはS8011で入力した1ページの原稿)を割り当てる。そしてS9009に進み、制御部110は、RAM150上の両面印刷情報7051を基に、片面印刷か両面印刷かを判断する。両面印刷の場合は面付け情報を確定できないため、面付け情報が未確定のまま、面付け処理を終了する。これは両面印刷のため、面付け情報の裏面が未確定のためである。片面印刷の場合はS9012に進み、面付け情報を「確定」にして面付け処理を終了する。
【0058】
またS9003で、サイズが一致すると判定した場合はS9011に進み、制御部110は、未確定の面付け情報の裏面に、図8のS8003或いはS8011で入力した1ページの原稿を割り当てる。そしてS9012に進み、制御部110は、面付け情報が表、裏面共に確定したため、情報確定フラグを「確定」にして、一連の面付け処理制御を終了する。
【0059】
以上説明したように本実施形態1によれば、例えば図5(A)のようなサイズ混載原稿の両面印刷の逆順出力でも、記録紙に対して正順で面付けした面付け情報7011,7012,7013をモリに保持する。そして全ての原稿を読み終えた後に、そのメモリに保持した面付け情報を逆から読み出すことで、正順出力と逆の逆順出力を実現できる。
【0060】
[実施形態2]
次に本発明の実施形態2について説明する。従来の画像形成装置には、フラッシュメモリ140に保存した画像データの一覧を表示し、その中から所望の画像データを選択して印刷する文書印刷機能がある。そこで実施形態2では、フラッシュメモリ140に保存した文書の中から複数の文書を選択し、逆順出力する際の印刷制御について説明する。尚、実施形態2に係る画像形成装置のハードウェア構成は、前述の実施形態1に係る画像形成装置のハードウェア構成と同じであるため、その説明を省略する。
【0061】
図10は、実施形態2に係る文書印刷時のLCDタッチパネル600の表示例を示す図である。
【0062】
ボックスボタン10001を押下すると、ボックスに記憶されている文書の印刷機能の画面表示となる。この文書印刷機能画面は、フラッシュメモリ140に格納されている文書の一覧を表示する。本実施形態2では、文書1(10011)、文書2(10012)の2つの文書が存在している。ここで文書1(10011)を選択すると、文書1が選択されたことを示すボックス10021にチェック(レ点)が入る。同様に文書2(10012)を選択すると、文書2が選択されたことを示すボックス10022にチェック(レ点)が入る。図10の例では文書1、文書2の両方が選択されているためボックス10021,10022の両方にチェックが入っている。
【0063】
この状態で、選択した文書を印刷するには、プリント開始ボタン10053を押下する。また、選んだ文書を両面印刷するには、両面印刷ボタン10051を選択してから(レ点にチェックを入れる)、プリント開始ボタン10053を押下する。同様に、逆順出力設定ボタン10051を選択してから(レ点にチェックを入れる)、プリント開始ボタン10053を押下すると、逆順出力で印刷される。図10では、2つの文書が選択され、それら文書が両面で、かつ逆順で印刷するように設定されている。
【0064】
図11(A)〜(E)は、実施形態2に係る文書印刷時の原稿画像と面付け情報とを説明する図である。
【0065】
図11(A)は、第1の文書1(10011)の原稿を説明する図で、A4サイズの1ページ目の原稿11001と、2〜4ページ目のA3サイズの原稿11002,11003,11004で構成されている。また図11(B)は、第2の文書2(10012)の原稿を説明する図で、1ページ目のA3サイズの原稿11011と、2ページ目のA3サイズの原稿11012で構成されている。
【0066】
図11(C)は、文書1(10011)に対応する面付け情報を説明する図で、面付け情報11051,11052,11053が存在している。ここでは図7と同様に、面付け情報11051の正順出力の出力順は「1」、用紙サイズは「A4」、表面に対応する原稿は「原稿11001」、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。また面付け情報11052の正順出力の出力順は「2」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11002」、裏面に対応する原稿は「原稿11003」、情報確定フラグは「確定」となっている。更に、面付け情報11053の正順出力の出力順は「3」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11004」、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。
【0067】
図11(D)は、文書2(11012)に対応する面付け情報である面付け情報11054を示している。面付け情報11054の正順出力の出力順は「1」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11011」、裏面に対応する原稿は「原稿11012」、情報確定フラグは「確定」となっている。
【0068】
図11(C)では、文書1(10011)の最後の面付け情報11053の裏面は白紙となっている。そのため、この文書1(10011)と文書2(10012)とを選択して印刷する場合、情報11053の裏面の「白紙」に、文書2の先頭の原稿11011を割り当て、両面印刷する必要がある。よって、ここでは文書1(10011)と文書2(10012)とを選択して印刷する場合、面付け情報11053、面付け情報11054を削除する。そして図11(E)に示すように、新たに面付け情報11061、面付け情報11062を生成する。
【0069】
ここで面付け情報11061の正順出力の出力順は「3」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11004」、裏面に対応する原稿は「原稿11011」、情報確定フラグは「確定」となる。また面付け情報11062の正順出力の出力順は「4」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11012」、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となる。
【0070】
文書1(10011)と文書2(10012)とを選択して印刷する場合、通常であれば、文書1の先頭の原稿11001から順次面付け処理を行う。しかし、文書1の先頭から再度面付け情報を生成し直したとしても、最終の面付け情報以外は、変わらないことになる。図11(C)の例では、面付け情報が3つの場合であったが、もし文書1(10011)の面付け情報が大量に存在する場合には、再生成する面付け情報の生成コストが大きくなる問題がある。そのため、複数の文書を選択して印刷する場合には、面付け情報が変わる可能性のある、先頭文書の最後の面付け情報(図11(C)の11053)から再生成するのが望ましい。
【0071】
図12は、実施形態2に係る画像形成装置の制御部110による印刷制御を説明するフローチャートである。このフローチャートは、制御部110のCPU120が、RAM150をワークエリアとして用いて、ROM160上のプログラムを実行することで実現する。
【0072】
まずS12002で、制御部110は、フラッシュメモリ140の文書1(10011)の最後の面付け情報11053の裏が白紙か否かを判断する。白紙である場合にはS12003に進み、白紙ではなく原稿が割り当てられている場合にはS12012に処理を進める。S12003で、制御部110は、文書1(10011)の最後の面付け情報11053の情報確定フラグを「未確定」にする。次にS12004に進み、制御部110は、文書2(11012)の面付け情報を正順に読み出す。次にS12005に進み、制御部110は、S12004で読み出した文書2の面付け情報の表面の原稿と用紙サイズとを読み取る。例えば、図11(D)の場合、面付け情報11054の表面の原稿の「原稿11011」、用紙サイズ「A3」を抽出する。
【0073】
次にS12006に進み、制御部110は、S12005で読み取った原稿と用紙サイズを基に図9のフローチャートで示す面付け処理を行う。面付け処理の詳細は図9と同様であるため説明を省略する。例えば図11(E)の場合、このS12006によって、面付け情報11061(元は面付け情報11053)の裏面に「原稿11011」を割り当てることになる。
【0074】
次にS12007に進み、制御部110は、S12004で読み取った文書2の面付け情報の裏面に原稿が割り当てられているか否かを判定する。原稿が割り当てられている場合はS12008に進み、割り当てられていない場合はS12011に進む。S12008では、制御部110は、S12004で読み取った面付け情報の裏面の原稿と用紙サイズを読み出す。例えば図11(D)の場合は、面付け情報11054の裏面の原稿である「原稿11012」、用紙サイズ「A3」を抽出する。そしてS12009に進み、制御部110は、S12008で読み取った原稿と用紙サイズとを基に図9の面付け処理を行う。この面付け処理の詳細は図9と同様であるため説明を省略する。このS12009によって、例えば図11(E)に示すように、面付け情報11062の表面に「原稿11011」を割り当てることになる。
【0075】
次にS12010で、制御部110は、S12004で読み取った文書2の面付け情報が不要になったため、面付け情報を削除する。例えば図11(D)に示す面付け情報11054が不要となったため削除する。そしてS12011に進み、制御部110は、文書2(10012)の面付け情報を全て処理したかを判断する。処理済みである場合にはS12012に、まだ処理すべき面付け情報が存在するときはS12004に進んで、次の面付け情報の処理を行う。例えば図11(D)では、面付け情報11054が文書2(10012)の最後の面付け情報であったため、S12012に進むことになる。そしてS12012で、制御部110は、新たに作成した最後の面付け情報が未確定であれば「確定」にする。例えば図11(E)において、S12009で生成した面付け情報11062の確定フラグを「確定」にする。
【0076】
一方、S12002で、文書1(10011)の最後の面付け情報11053の裏が白紙でなかった場合はS12013に進み、制御部110は、1文書目の最後の面付け情報が変わらないと判断する。そのため、制御部110は、2つ目の文書の面付け情報の正順時の出力順に対して、1つ目の文書目の最後の正順時の出力順を足す。そして、複数の文書が選択された場合の逆順出力のための面付け処理を終了する。制御部110はこの後に、図8のフローチャートのS8008移行の逆順出力の印刷制御を実施する。
【0077】
以上説明したように本実施形態2によれば、正順出力と変わらない面付けやレイアウトを実現するのに必要な面付け情報を生成するだけで、複数の文書を選択した場合であっても、必要最小限の面付け情報のみの更新で済む。これにより制御部110の負荷を減らすことが可能となる。
【0078】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、その制御方法及びプログラムに関するもので、特に電子ソート機能を備えた印刷装置のフェイスアップ逆順出力の面付け制御処理に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、原稿の画像を読み取って得られた画像データをハードディスク等のメモリに一旦記憶し、そのメモリから任意の原稿の画像データを繰り返し読み出して複写印刷する電子ソート機能を備えたデジタル複写機が知られている。これにより、複数のビンをもつソータを備えなくても、コピー紙をソートした状態で排紙することが可能になる。
【0003】
また、PDLプリントでは、ホストコンピュータのアプリケーションのPDL(PageDescriptionLanguage)データをデジタル複写機がネットワークを介して受け取る。そして、その受け取ったPDLからビットマップ画像に展開し、同様にハードディスク等のメモリに一旦記憶し、そのメモリから任意の画像を繰り返し読み出して印刷してソートする電子ソート機能が知られている。
【0004】
また印刷装置では、出力紙の印刷面を下にして排紙するフェイスダウン出力と、出力紙の印刷面を上にして排紙するフェイスアップ出力が用意されている。フェイスダウン出力の場合には、原稿の画像データを正順に印刷する。一方、フェイスアップ出力の場合には、原稿の画像データを逆順に印刷するため、一旦、全ての原稿の画像データをメモリに蓄積してから逆順に印刷する。
【0005】
また、N in 1縮小レイアウトのように、原稿のページ数によっては、正順出力の最終紙のレイアウトが特殊になるパターンがある。例えば原稿7ページを4 in 1縮小レイアウトで印刷する場合、1枚目の用紙には「1,2,3,4」ページが印刷され、2枚目の用紙には「5,6,7」ページが印刷される。これを単純に逆順印刷すると、最初に「4,5,6,7」ページが印刷され、次に「1,2,3」ページが印刷されるため、正順出力とレイアウトの結果が異なるという問題が発生する。そのため特許文献1のように、逆順出力の場合には、原稿のページ数と縮小レイアウトの設定から、逆順出力の先頭紙のレイアウトを計算することが提案されている。
【0006】
また両面印刷では、原稿ページ数が奇数枚の場合には、最終紙の裏は白紙となる。例えば、原稿3ページを両面印刷すると「表1、裏2」「表3、裏白紙」という印刷結果となる。これをこのまま逆順印刷すると「表3、裏2」「表1、裏白紙」となり、この場合も、正順出力の面付けと印刷結果とが異なるという問題が発生する。この場合も縮小レイアウトと同様に、原稿ページ数と両面印刷の設定から、逆順出力の先頭紙の面付けを計算し、原稿ページ数が奇数枚の場合には、逆順出力の先頭紙の表面は白紙にし、原稿ページ数が偶数枚の場合には逆順出力の先頭紙の表面を印刷している。つまり従来の印刷装置では、蓄積した原稿ページ数とジョブの設定値により、計算によって逆順出力時の先頭紙の面付け、レイアウトを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−203578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
またサイズの異なる原稿を両面印刷する場合には、同じ出力紙の表、裏に面付けできない。つまりA4サイズの原稿とA3サイズの原稿を、A4サイズの一枚の用紙の両面に面付けすると、A3サイズの原稿の画像が用紙からはみ出してしまい、正常に印刷できなくなる。そのため、例えばA4,A3サイズの原稿を両面印刷する場合には、A4サイズの用紙の表にA4サイズの原稿を印刷して、その裏面を白紙とする。また別のA3サイズの用紙の表にA3サイズの原稿を印刷して、その裏面は白紙とする。このようにサイズの異なる原稿を両面印刷するには、原稿のサイズが切り替わった時点で用紙サイズを切り替え、裏面に対応する原稿が存在しない場合には、その裏面を白紙とする。この場合、上記特許文献1の方法で、蓄積した原稿ページ数とジョブの設定値に基づく計算によって先頭紙の面付け、レイアウトを行うと、逆順出力時の出力結果が、正順出力時の出力結果とは異なってしまう。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0010】
本発明の特徴は、サイズの異なる原稿を両面印刷で、かつ逆順出力する場合であっても、正順出力の場合と同様の印刷結果を、簡単に出力できる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る印刷装置は以下のような構成を備える。即ち、
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置であって、
前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理手段と、
前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、サイズの異なる原稿を両面印刷で、かつ逆順出力する場合であっても、正順出力の場合と同様の印刷結果を、簡単に出力できるという効果ある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態に係る画像形成装置(印刷装置)を適用可能な画像入出力システムの全体構成を示すブロック図。
【図2】実施形態に係るリーダ部及びプリンタ部の構成を示す断面図。
【図3】実施形態に係る操作部の上面図。
【図4】実施形態において、同一サイズ原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図。
【図5】サイズ混載原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図。
【図6】本実施形態に係る画像形成装置の面付け情報を説明する図。
【図7】実施形態に係るRAMの情報例と、フラッシュメモリの面付け情報の一例を説明する図。
【図8】本実施形態に係る画像形成装置の制御部による印刷制御方法を説明するフローチャート。
【図9】図8のS8005,S8012の面付け処理を説明するフローチャート。
【図10】実施形態2に係る文書印刷時のLCDタッチパネルの表示例を示す図。
【図11】実施形態2に係る文書印刷時の原稿画像と面付け情報とを説明する図。
【図12】実施形態2に係る画像形成装置の制御部による印刷制御を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0015】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置(印刷装置)を適用可能な画像入出力システムの全体構成を示すブロック図である。
【0016】
リーダ部(画像入力装置)200は、原稿画像を光学的に読み取り、その画像を画像データに変換する。リーダ部200は、原稿を読み取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙を搬送するための機能を持つ原稿給紙ユニット(DFユニット)250とを具備している。プリンタ部(画像出力装置)300は、記録紙(シート)を搬送し、その上に画像データを可視画像として印刷して装置外に排紙する。プリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット310、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット320、印刷された記録紙を機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット330とを有している。
【0017】
制御部110は、CPU120,画像メモリ130、フラッシュメモリ140、RAM150、ROM160、操作部170を有している。制御部110は、リーダ部200、プリンタ部300と電気的に接続されている。そして制御部110のCPU120はリーダ部200を制御して、原稿の画像データを画像メモリ130に格納し、プリンタ部300を制御して画像メモリ130の画像データを記録用紙(シート)に印刷するコピー機能を提供する。尚、画像メモリ130のメモリ容量は、画像データの数ページ分しかなく、そのメモリ容量に制限があるため、画像メモリ130に保存しきれない画像データはフラッシュメモリ140に移動して記憶する。フラッシュメモリ140は、通電が遮断されても内容が消えない、読み書き可能で、比較的大容量という特性がある。そのため、フラッシュメモリ140は、主電源がオフされた後も残したい画像メモリ130の画像データの退避や、各種設定値の保存に使用される。
【0018】
RAM150は、CPU120のメインメモリ空間に直接マッピングされており、主電源がオフされることにより内容が消える特性がある。そのため、RAM150はCPU120のワーク領域として使用される。ROM160は、RAM150と同様にCPU120のメインメモリ空間に直接マッピングされており、主電源がオフされても、その内容が消えない特性がある。そのため、ROM160には、CPU120の制御プログラムが格納されている。操作部170は、液晶表示部とその液晶表示部上に貼り付けられたタッチパネル入力部と、複数個のハードキーを有する。タッチパネル又はハードキーにより入力された信号はCPU120に伝えられ、液晶表示部には、この画像形成装置の操作における機能表示や画像データ等が表示される。
【0019】
図2は、本実施形態に係るリーダ部200及びプリンタ部300の構成を示す断面図である。
【0020】
まず、リーダ部200について説明する。リーダ部200において、原稿給紙ユニット(フィーダ)250は、原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出トレイ219に排出する。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始してプラテンガラス211上の原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214,215,216及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下、CCD)218へ導かれる。このようにして、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。このCCD218から出力される画像データは、所定の処理が施された後、制御部110へ転送される。
【0021】
次にプリンタ部300について説明する。プリンタ部300において、レーザドライバ321は、レーザ発光部322を駆動し、制御部110から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部322により発光させる。このレーザ光は感光ドラム323を照射し、感光ドラム323にはレーザ光に応じた潜像が形成され、その潜像部分に現像器324によって現像剤が付着される。またプリンタ部300は、給紙ユニットとして、それぞれ引き出し状の形状をしたカセット311〜314を有している。更に給紙ユニットは、手差し給紙トレイ315を有している。
【0022】
プリンタ部300は、カセット311〜314、手差し給紙トレイ315のいずれかから記録紙を給紙し、転写部325へ搬送路331によって搬送する。転写部325は、感光ドラム323に付着された現像剤を記録紙に転写する。こうして現像剤が付着した記録紙は、搬送ベルト326によって、定着部327に搬送され、定着部327の熱と圧力により現像剤は記録紙に定着される。その後、定着部327を通過した記録紙は搬送路335、搬送路334を通って排出される。また或いは、印刷面を反転して排出する場合には、搬送路336、搬送路338まで導かれ、そこから記録紙を逆方向に搬送し、搬送路337、搬送路334を通って排出される。
【0023】
また、両面印刷が設定されている場合は、定着部327を通過した後、搬送路336からフラッパ329によって搬送路333に記録紙は導かれる。その後、記録紙を逆方向に搬送し、フラッパ329によって、搬送路338、再給紙搬送路332へ導かれる。こうして再給紙搬送路332へ導かれた記録紙は、上述したタイミングで再度搬送路331を通って転写部325へ給紙される。尚、片面/両面印刷にかかわらず、搬送路334より排出された記録紙は排紙ビン350へ排出されて堆積される。
【0024】
次に図3を参照して、操作部170について説明する。
【0025】
図3は、実施形態に係る操作部170の上面図である。
【0026】
図において、LCDタッチパネル600により、主なモード設定、状況表示が行われる。例えば、本実施形態に係る逆順出力の切り替えは、逆順出力ボタン650によって設定できる。逆順出力ボタン650がONの場合は「レ」点のチェックが入り、逆順出力ボタン650がOFFの場合には、このチェックが消える。また両面印刷、片面印刷の切り替えは、両面設定ボタン651によって行われる。テンキー601は、0〜9までの数値を入力するためのキーである。IDキー602は、この画像形成装置が部門で管理されている場合に、ユーザが部門番号と暗証コードを入力する際に使用される。リセットキー603は、設定されたモードをリセットするためのキーである。ガイドキー604は、各モードについての説明画面を表示するのに使用される。ユーザモードキー605は、ユーザモード画面に入るためのキー、割り込みキー606は、割り込みコピーを行うためのキーである。スタートキー607は、コピー動作をスタートさせるためのキー、ストップキー608は、実行中のコピージョブを中止させるためのキーである。ソフト電源SW609は、押下されると、LCDタッチパネル600のバックライトが消えて、この画像形成装置は低電力状態に移行する。節電キー610は、押下されることで節電状態に入り、再度押下されることで節電状態から復帰する。コントラストキー614は、LCDタッチパネル600のコントラストを調整するためのキーである。カウンタ確認キー615は、押下されることにより、それまでのコピー枚数の集計を表示するカウント画面がLCDタッチパネル600に表示される。実行/メモリ616は、ジョブの実行中、画像メモリへの画像蓄積中を示すLEDである。エラーLED617は、ジャム、ドアオープン等のように、装置がエラー状態にある場合に点灯される。電源LED618は、装置のメインスイッチがONになっていて、電源が供給されているときに点灯する。
【0027】
図4(A)〜(E)は、実施形態において、同一サイズの原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図である。
【0028】
図4(A)に示すように、原稿給紙ユニット(フィーダ)250に、同じサイズの3ページの原稿4001,4002,4003が存在している。これら原稿を、正順出力、両面印刷した時を説明する。この正順出力、両面印刷の設定は、図3の逆順出力ボタン650がOFFで、両面設定ボタン651により両面印刷が設定された状態でスタートキー607が押下された場合に該当する。
【0029】
図4(B)は、正順出力時のこの印刷結果を示す図で、出力紙4011、出力紙4012が印刷される。ここで、1枚目の出力紙4011の表面には1ページ目の原稿4001が、その裏面には2ページ目の原稿4002が面付けされて印刷されている。そして、2枚目の出力紙4012の表面には、3ページ目の原稿4003が、その裏面には白紙が面付けされる。このように同一サイズの原稿が奇数ページの両面印刷では、最終出力紙の裏面は白紙となる。
【0030】
図4(C)は、図4(B)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。こうして排紙ビン350上には、出力紙4011、出力4012が積載され、排紙ビン350側から「1」「2」「3」ページ、「白紙」と積載される。
【0031】
図4(D)は、逆順出力、両面印刷した場合を示す。この逆順出力、両面印刷の設定は図3の逆順出力ボタン650がON、両面設定ボタン651によって両面印刷が設定された状態でスタートキー607が押下されることで実現する。この結果、出力紙4021、出力紙4022が印刷される。ここで1枚目の出力紙4021の表面は白紙で、その裏面には3ページ目の原稿4003が面付けされて印刷される。そして、2枚目の出力紙4022の表面には、2ページ目の原稿4002が、その裏面には1ページ目の原稿4001が面付けされて印刷される。このように同一サイズの原稿が奇数ページの逆順両面印刷では、先頭の出力紙の表面が白紙となる。
【0032】
図4(E)は、図4(D)の印刷結果が、フェイスアップ(表面が上向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。排紙ビン350上には、出力紙4021、出力紙4022のように、排紙ビン350側から「白紙」、「3」「2」「1」ページの順に積載される。
【0033】
図5(A)〜(G)は、サイズ混載原稿の両面印刷の正順、逆順出力の動作を説明する図である。
【0034】
図5(A)は、原稿給紙ユニット(フィーダ)250の原稿を示す図で、ここでは1ページ目のA4サイズの原稿5001と、A3サイズの2〜3ページ目の原稿5002〜5004が存在している。
【0035】
図5(B)は、これらの原稿を正順出力で、かつ両面印刷した例を示す図である。この正順出力で、かつ両面印刷の印刷動作は、図3の逆順出力ボタン650がOFFで、両面設定ボタン651によって両面印刷が設定された状態でスタートキー607が押下されることで実現する。この結果、1枚目の出力紙5011の表面に1ページ目の原稿5001が印刷され、その裏面には白紙が面付けされる。これは表面と裏面には異なるサイズの原稿が面付けできないためである。つまり、一枚目のA4サイズの原稿5001と、二枚目のA3サイズの原稿5002は同一紙には面付けできない。次に2枚目の出力紙5012の表面には、2ページ目の原稿5002が、その裏面には3ページ目の原稿5003が面付けされて印刷される。そして、3枚目の出力紙5013の表面には4ページ目の原稿5004が、その裏面には、次の原稿がないため白紙が面付けされて印刷される。このようにサイズ混載原稿をコピーする場合、原稿のページ数だけではなく、サイズ混載原稿の状態を加味しないと、最終出力紙の裏面が白紙となるか、印刷面となるかを判断できない。
【0036】
図5(C)は、図5(B)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。このように排紙ビン350側から「1」ページ、「白紙」「2」「3」「4」ページ、「白紙」の順に積載される。
【0037】
図5(D)は、逆順出力(1)を説明する図である。ここでは原稿ページ数だけで、サイズ混載原稿の逆順出力で、かつ両面印刷した場合を説明する。
【0038】
原稿ページ数が偶数枚の逆順両面印刷では、先頭出力紙の表面に印刷すると判断するため、1枚目の出力紙5021の表面には4ページ目の原稿5004が、その裏面には3ページ目の原稿5003が面付けされて印刷される。次に2枚目の出力紙5022の表面には、2ページ目の原稿5002が、その裏面には白紙が面付けされて印刷される(1ページ目と2ページ目とではサイズが異なるため)。更に3枚目の出力紙5023の表面には、1ページ目の原稿5001が、その裏面には白紙が面付けされて印刷される。
【0039】
図5(E)は、図5(D)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。排紙ビン350上には、出力紙5021,5022,5023の順に、排紙ビン350側から「4」「3」「2」ページ、「白紙」、「1」ページ、「白紙」の順に積載される。これでは正順出力とは面付けが異なり、期待した逆順印刷とはならない。
【0040】
図5(F)は、逆順出力(2)を説明する図である。ここでは、1枚目の出力紙5031の表面には白紙が、その裏面には4ページ目の原稿5004が面付けされて印刷される。次に2枚目の出力紙5032の表面には3ページ目の原稿5003が、その裏面には2ページ目の原稿5002が面付けされて印刷される。更に、3枚目の出力紙5023の表面は白紙が、その裏面には1ページ目の原稿5001が面付けされて印刷される。
【0041】
図5(G)は、図5(F)の印刷結果が、フェイスダウン(表面が下向き)で排紙ビン350へ排出された状態を示す。排紙ビン350上には、出力紙5031,5032,5033の順に、排紙ビン350側から「白紙」、「4」「3」「2」ページ、「白紙」、「1」ページの順に積載される。この出力結果が、図5(A)の原稿5001,5002,5003,5004の逆順両面印刷の期待結果となる。
【0042】
図6は、本実施形態に係る画像形成装置の面付け情報を説明する図である。
【0043】
面付け情報は、正順出力時の出力順6001、用紙サイズ6002、表面に対応する原稿を特定するオモテ6003、裏面に対応する原稿を特定するウラ6004、面付け情報確定フラグ6005を備えている。この面付け情報は、制御部110のワークエリアのRAM150にCPU120によって生成され保存され、また削除される。また、面付け情報は、原稿画像と共にフラッシュメモリ140にも保存される。
【0044】
図7は、本実施形態に係るRAM150の情報例と、フラッシュメモリ140の面付け情報の一例を説明する図である。
【0045】
RAM150には、逆順出力か正順出力かの情報を保持する逆順出力情報7050、片面印刷か両面印刷かの情報を保持する両面印刷情報7051が存在する。それぞれ、逆順出力情報7050は、逆順出力ボタン650(図3)のオン/オフに、両面印刷情報7051は両面設定ボタン651(図3)のオン/オフに対応している。
【0046】
このフラッシュメモリ180の原稿情報は、図5(A)と同様に、1ページ目のA4サイズの原稿7001と、2〜4ページ目のA3サイズの原稿7002〜7004に対応している。更に、面付け情報として、面付け情報7011,7012,7013が存在する。
【0047】
面付け情報7011の正順出力の出力順は「1」、用紙サイズは「A4」、表面に対応する原稿は1ページ目の原稿7001、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。また面付け情報7012の正順出力の出力順は「2」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は2ページ目の原稿7002、裏面に対応する原稿は3ページ目の原稿7003、情報確定フラグは「確定」となっている。更に、面付け情報7013の正順出力の出力順は「3」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は4ページ目の原稿7004、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。
【0048】
図8は、本実施形態に係る画像形成装置の制御部110による印刷制御方法を説明するフローチャートである。このフローチャートは、制御部110のCPU120が、RAM150をワークエリアとして用いて、ROM160のプログラムを実行することで実現される。
【0049】
まずS8002で、制御部110は、図7で例示したRAM150の逆順出力情報7050を基に、正順出力か逆順出力かを判断する。ここで逆順出力と判断した場合はS8003へ、正順出力と判断した場合はS8011に処理を進める。S8003(逆純)では、制御部110は、リーダ部200から原稿1ページ分の入力を待つ。ここで原稿給紙ユニット(フィーダ)250上に原稿束が載せられ、スタートキー607が押下されると、制御部110は、原稿給紙ユニット(フィーダ)250の原稿を1ページずつ順次読み取る。そして、原稿の画像データを画像メモリ130に保存する。そしてS8004に進み、制御部110は、画像メモリ130上の画像データをフラッシュメモリ140に移動する。これは前述したように、画像メモリ130のメモリ容量に制限があるためで、画像メモリ130の容量が十分であれば、この処理は不要である。
【0050】
次にS8005に進み、制御部110は、フラッシュメモリ140の面付け情報や、画像データのサイズを基に面付け処理を行う。この面付け処理の詳細は、図9を参照して後述する。そしてS8006に進み、制御部110は、S8005で作成した面付け情報をフラッシュメモリ140に記憶する。そしてS8007に進み、制御部110は、リーダ部200から全ての原稿が読み込み済みかを判断する。原稿給紙ユニット(フィーダ)250上に原稿束が複数枚存在し、まだ途中の原稿の読み取りの場合はS8003に進み、次の原稿ページの読み込みを行う。こうして全ての原稿の読み取りを終えるとS8008に処理を進める。
【0051】
S8008では、制御部110はフラッシュメモリ140に保存した面付け情報を逆順で読み出す。例えば、図7の面付け情報7011,7012,7013の場合は、面付け情報7011,7012,7013の「正順時の出力順」は、順に「1」「2」「3」と振られているため、逆順で読み出す場合には、最初に面付け情報7013を読み出す。次にS8009に進み、制御部110は、S8008で読み出した面付け情報を基に印刷を行う。ここではS8008で読み出した面付け情報の表、裏に対応する原稿の画像データをフラッシュメモリ140から画像メモリ130にコピーし、プリンタ部300に対して印刷指示を出す。その際、制御部110は逆順印刷であるため面付け情報の表と裏を逆にして印刷指示を出す。そしてS8010で、制御部110は、全面付け情報分の印刷が完了したかどうかを判断する。全ての面付け情報に対応する印刷が完了している場合は処理を終了するが、そうでないときはS8008に進み、次の面付け情報に対応する印刷制御を行う。
【0052】
S8002で、正順出力と判断した場合はS8011に進み、制御部110は、リーダ部200から原稿1ページ分の入力を待つ。原稿給紙ユニット(フィーダ)250上に原稿束が載せられ、スタートキー607が押下された時点で、制御部110は原稿給紙ユニット(フィーダ)250の原稿を1ページ分ずつ順次読み取る。そして、原稿の画像データを画像メモリ130に保存する。そしてS8012で、制御部110は、フラッシュメモリ140の面付け情報や、画像データのサイズを基に面付け処理を行う。この処理は前述のS8005と同様で、その詳細は図9を参照して後述する。
【0053】
そしてS8013に進み、制御部110はフラッシュメモリ140上の面付け情報が確定しているかを判断し、確定している場合はS8014に進み、未確定の場合はS8011に進んで、次の原稿の入力を待つ。S8014では、制御部110は、S8013で確定した面付け情報を基に印刷を行う。そしてS8015に進み、制御部110は、全面付け情報分の印刷が完了したか否かを判断する。全ての面付け情報に対応するプリントが完了している場合は、この処理を終了する。一方、まだ完了していない場合はS8011に進み、次の面付け情報に対応する印刷処理を行う。こうして制御部110は、全ての面付け情報分の印刷制御が終了すると、この処理を終了する。
【0054】
図9は、図8のS8005,S8012に示す面付け処理を説明するフローチャートである。このフローチャートは図8と同様に、制御部110のCPU120が、RAM150をワークエリアとして用いて、ROM160上のプログラムを実行することで実現される。
【0055】
まずS9002で、制御部110は、フラッシュメモリ140に未確定の面付け情報が存在するかを判断する。未確定の面付け情報が存在する場合はS9003へ、存在しない場合はS9006へ進む。未確定の面付け情報とは、即ち、両面印刷をする面付け情報で表面のみが確定し、裏面にどの原稿が割り当てるかが未確定である面付け情報が存在することを意味している。
【0056】
次にS9003に進み、制御部110は、S9002で得られた未確定の面付け情報の用紙サイズと、入力した1ページの原稿サイズとが一致するか否かを判断する。ここでの原稿サイズとは、図8のS8003或いはS8011で入力された1ページの原稿に対応する。ここで不一致と判定するとS9004へ、一致すると判定した場合はS9011に処理を進める。S9004では、制御部110は、S9002で得られた未確定の面付け情報の裏面に対して白紙を割り当てる。これは図5でも説明したように、1枚の用紙の表面と裏面には、異なるサイズの原稿を割り当てられないためである。そしてS9005に進み、制御部110は、S9004で、表面裏面の原稿が割り当てられた面付け情報の情報確定フラグを「確定」にしてS9006に処理を進める。
【0057】
S9006で、制御部110は、面付け情報を新たに作成し、S9007,S9008で、その新たに作成した面付け情報に情報を埋めていく。即ち、S9007では、制御部110は、S9006で作成した面付け情報の用紙サイズを、原稿(図8のS8003或いはS8011で入力した1ページの原稿)の用紙サイズで埋める。そしてS9008に進み、制御部110は、S9006で作成した面付け情報の表面に対して、原稿(図8のS8003或いはS8011で入力した1ページの原稿)を割り当てる。そしてS9009に進み、制御部110は、RAM150上の両面印刷情報7051を基に、片面印刷か両面印刷かを判断する。両面印刷の場合は面付け情報を確定できないため、面付け情報が未確定のまま、面付け処理を終了する。これは両面印刷のため、面付け情報の裏面が未確定のためである。片面印刷の場合はS9012に進み、面付け情報を「確定」にして面付け処理を終了する。
【0058】
またS9003で、サイズが一致すると判定した場合はS9011に進み、制御部110は、未確定の面付け情報の裏面に、図8のS8003或いはS8011で入力した1ページの原稿を割り当てる。そしてS9012に進み、制御部110は、面付け情報が表、裏面共に確定したため、情報確定フラグを「確定」にして、一連の面付け処理制御を終了する。
【0059】
以上説明したように本実施形態1によれば、例えば図5(A)のようなサイズ混載原稿の両面印刷の逆順出力でも、記録紙に対して正順で面付けした面付け情報7011,7012,7013をモリに保持する。そして全ての原稿を読み終えた後に、そのメモリに保持した面付け情報を逆から読み出すことで、正順出力と逆の逆順出力を実現できる。
【0060】
[実施形態2]
次に本発明の実施形態2について説明する。従来の画像形成装置には、フラッシュメモリ140に保存した画像データの一覧を表示し、その中から所望の画像データを選択して印刷する文書印刷機能がある。そこで実施形態2では、フラッシュメモリ140に保存した文書の中から複数の文書を選択し、逆順出力する際の印刷制御について説明する。尚、実施形態2に係る画像形成装置のハードウェア構成は、前述の実施形態1に係る画像形成装置のハードウェア構成と同じであるため、その説明を省略する。
【0061】
図10は、実施形態2に係る文書印刷時のLCDタッチパネル600の表示例を示す図である。
【0062】
ボックスボタン10001を押下すると、ボックスに記憶されている文書の印刷機能の画面表示となる。この文書印刷機能画面は、フラッシュメモリ140に格納されている文書の一覧を表示する。本実施形態2では、文書1(10011)、文書2(10012)の2つの文書が存在している。ここで文書1(10011)を選択すると、文書1が選択されたことを示すボックス10021にチェック(レ点)が入る。同様に文書2(10012)を選択すると、文書2が選択されたことを示すボックス10022にチェック(レ点)が入る。図10の例では文書1、文書2の両方が選択されているためボックス10021,10022の両方にチェックが入っている。
【0063】
この状態で、選択した文書を印刷するには、プリント開始ボタン10053を押下する。また、選んだ文書を両面印刷するには、両面印刷ボタン10051を選択してから(レ点にチェックを入れる)、プリント開始ボタン10053を押下する。同様に、逆順出力設定ボタン10051を選択してから(レ点にチェックを入れる)、プリント開始ボタン10053を押下すると、逆順出力で印刷される。図10では、2つの文書が選択され、それら文書が両面で、かつ逆順で印刷するように設定されている。
【0064】
図11(A)〜(E)は、実施形態2に係る文書印刷時の原稿画像と面付け情報とを説明する図である。
【0065】
図11(A)は、第1の文書1(10011)の原稿を説明する図で、A4サイズの1ページ目の原稿11001と、2〜4ページ目のA3サイズの原稿11002,11003,11004で構成されている。また図11(B)は、第2の文書2(10012)の原稿を説明する図で、1ページ目のA3サイズの原稿11011と、2ページ目のA3サイズの原稿11012で構成されている。
【0066】
図11(C)は、文書1(10011)に対応する面付け情報を説明する図で、面付け情報11051,11052,11053が存在している。ここでは図7と同様に、面付け情報11051の正順出力の出力順は「1」、用紙サイズは「A4」、表面に対応する原稿は「原稿11001」、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。また面付け情報11052の正順出力の出力順は「2」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11002」、裏面に対応する原稿は「原稿11003」、情報確定フラグは「確定」となっている。更に、面付け情報11053の正順出力の出力順は「3」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11004」、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となっている。
【0067】
図11(D)は、文書2(11012)に対応する面付け情報である面付け情報11054を示している。面付け情報11054の正順出力の出力順は「1」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11011」、裏面に対応する原稿は「原稿11012」、情報確定フラグは「確定」となっている。
【0068】
図11(C)では、文書1(10011)の最後の面付け情報11053の裏面は白紙となっている。そのため、この文書1(10011)と文書2(10012)とを選択して印刷する場合、情報11053の裏面の「白紙」に、文書2の先頭の原稿11011を割り当て、両面印刷する必要がある。よって、ここでは文書1(10011)と文書2(10012)とを選択して印刷する場合、面付け情報11053、面付け情報11054を削除する。そして図11(E)に示すように、新たに面付け情報11061、面付け情報11062を生成する。
【0069】
ここで面付け情報11061の正順出力の出力順は「3」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11004」、裏面に対応する原稿は「原稿11011」、情報確定フラグは「確定」となる。また面付け情報11062の正順出力の出力順は「4」、用紙サイズは「A3」、表面に対応する原稿は「原稿11012」、裏面に対応する原稿は「白紙」、情報確定フラグは「確定」となる。
【0070】
文書1(10011)と文書2(10012)とを選択して印刷する場合、通常であれば、文書1の先頭の原稿11001から順次面付け処理を行う。しかし、文書1の先頭から再度面付け情報を生成し直したとしても、最終の面付け情報以外は、変わらないことになる。図11(C)の例では、面付け情報が3つの場合であったが、もし文書1(10011)の面付け情報が大量に存在する場合には、再生成する面付け情報の生成コストが大きくなる問題がある。そのため、複数の文書を選択して印刷する場合には、面付け情報が変わる可能性のある、先頭文書の最後の面付け情報(図11(C)の11053)から再生成するのが望ましい。
【0071】
図12は、実施形態2に係る画像形成装置の制御部110による印刷制御を説明するフローチャートである。このフローチャートは、制御部110のCPU120が、RAM150をワークエリアとして用いて、ROM160上のプログラムを実行することで実現する。
【0072】
まずS12002で、制御部110は、フラッシュメモリ140の文書1(10011)の最後の面付け情報11053の裏が白紙か否かを判断する。白紙である場合にはS12003に進み、白紙ではなく原稿が割り当てられている場合にはS12012に処理を進める。S12003で、制御部110は、文書1(10011)の最後の面付け情報11053の情報確定フラグを「未確定」にする。次にS12004に進み、制御部110は、文書2(11012)の面付け情報を正順に読み出す。次にS12005に進み、制御部110は、S12004で読み出した文書2の面付け情報の表面の原稿と用紙サイズとを読み取る。例えば、図11(D)の場合、面付け情報11054の表面の原稿の「原稿11011」、用紙サイズ「A3」を抽出する。
【0073】
次にS12006に進み、制御部110は、S12005で読み取った原稿と用紙サイズを基に図9のフローチャートで示す面付け処理を行う。面付け処理の詳細は図9と同様であるため説明を省略する。例えば図11(E)の場合、このS12006によって、面付け情報11061(元は面付け情報11053)の裏面に「原稿11011」を割り当てることになる。
【0074】
次にS12007に進み、制御部110は、S12004で読み取った文書2の面付け情報の裏面に原稿が割り当てられているか否かを判定する。原稿が割り当てられている場合はS12008に進み、割り当てられていない場合はS12011に進む。S12008では、制御部110は、S12004で読み取った面付け情報の裏面の原稿と用紙サイズを読み出す。例えば図11(D)の場合は、面付け情報11054の裏面の原稿である「原稿11012」、用紙サイズ「A3」を抽出する。そしてS12009に進み、制御部110は、S12008で読み取った原稿と用紙サイズとを基に図9の面付け処理を行う。この面付け処理の詳細は図9と同様であるため説明を省略する。このS12009によって、例えば図11(E)に示すように、面付け情報11062の表面に「原稿11011」を割り当てることになる。
【0075】
次にS12010で、制御部110は、S12004で読み取った文書2の面付け情報が不要になったため、面付け情報を削除する。例えば図11(D)に示す面付け情報11054が不要となったため削除する。そしてS12011に進み、制御部110は、文書2(10012)の面付け情報を全て処理したかを判断する。処理済みである場合にはS12012に、まだ処理すべき面付け情報が存在するときはS12004に進んで、次の面付け情報の処理を行う。例えば図11(D)では、面付け情報11054が文書2(10012)の最後の面付け情報であったため、S12012に進むことになる。そしてS12012で、制御部110は、新たに作成した最後の面付け情報が未確定であれば「確定」にする。例えば図11(E)において、S12009で生成した面付け情報11062の確定フラグを「確定」にする。
【0076】
一方、S12002で、文書1(10011)の最後の面付け情報11053の裏が白紙でなかった場合はS12013に進み、制御部110は、1文書目の最後の面付け情報が変わらないと判断する。そのため、制御部110は、2つ目の文書の面付け情報の正順時の出力順に対して、1つ目の文書目の最後の正順時の出力順を足す。そして、複数の文書が選択された場合の逆順出力のための面付け処理を終了する。制御部110はこの後に、図8のフローチャートのS8008移行の逆順出力の印刷制御を実施する。
【0077】
以上説明したように本実施形態2によれば、正順出力と変わらない面付けやレイアウトを実現するのに必要な面付け情報を生成するだけで、複数の文書を選択した場合であっても、必要最小限の面付け情報のみの更新で済む。これにより制御部110の負荷を減らすことが可能となる。
【0078】
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置であって、
前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理手段と、
前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記面付け情報は、前記複数枚の原稿の画像データの出力順に応じて、印刷に使用する用紙サイズ、当該用紙の表及び裏面に対応する原稿の画像データ及び当該情報が確定しているか否かを示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記面付け処理手段は、前記原稿の画像データのサイズと前記印刷する用紙のサイズとが異なる場合で、前記用紙の表面に画像データが面付けされている場合は当該用紙の裏面を白紙にし、前記原稿の画像データのサイズに応じた新たな面付け情報を作成し、当該新たな面付け情報の用紙の表面に印刷する画像データとして前記原稿の画像データを面付けすることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記複数枚の原稿の画像データがそれぞれ別の第1及び第2の文書で構成され、前記第1及び第2の文書の印刷が指示された場合、前記第1の文書の最終出力紙に対応する前記面付け情報の裏面が白紙である場合、当該第1の文書の最終出力紙と前記第2の文書の先頭出力紙の用紙サイズが同じであれば、当該最終出力紙に対応する前記面付け情報の裏面に、前記第2の文書の先頭出力紙を面付けして、前記第1及び第2の文書に対応する面付け情報を更新し、
前記第1の文書の最終出力紙に対応する前記面付け情報の裏面が白紙でない場合、或いは当該第1の文書の最終出力紙と前記第2の文書の先頭出力紙の用紙サイズが同じでなければ、前記第1及び第2の文書に対応する面付け情報をそのまま使用することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記印刷制御手段により印刷された用紙をフェイスダウンで排紙する排紙手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項6】
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置を制御する制御方法であって、
前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理工程と、
前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項7】
コンピュータを、
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置であって、前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理手段と、前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御手段とを有する印刷装置して機能させるためのプログラムを記憶した、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【請求項1】
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置であって、
前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理手段と、
前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記面付け情報は、前記複数枚の原稿の画像データの出力順に応じて、印刷に使用する用紙サイズ、当該用紙の表及び裏面に対応する原稿の画像データ及び当該情報が確定しているか否かを示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
前記面付け処理手段は、前記原稿の画像データのサイズと前記印刷する用紙のサイズとが異なる場合で、前記用紙の表面に画像データが面付けされている場合は当該用紙の裏面を白紙にし、前記原稿の画像データのサイズに応じた新たな面付け情報を作成し、当該新たな面付け情報の用紙の表面に印刷する画像データとして前記原稿の画像データを面付けすることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
前記複数枚の原稿の画像データがそれぞれ別の第1及び第2の文書で構成され、前記第1及び第2の文書の印刷が指示された場合、前記第1の文書の最終出力紙に対応する前記面付け情報の裏面が白紙である場合、当該第1の文書の最終出力紙と前記第2の文書の先頭出力紙の用紙サイズが同じであれば、当該最終出力紙に対応する前記面付け情報の裏面に、前記第2の文書の先頭出力紙を面付けして、前記第1及び第2の文書に対応する面付け情報を更新し、
前記第1の文書の最終出力紙に対応する前記面付け情報の裏面が白紙でない場合、或いは当該第1の文書の最終出力紙と前記第2の文書の先頭出力紙の用紙サイズが同じでなければ、前記第1及び第2の文書に対応する面付け情報をそのまま使用することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
【請求項5】
前記印刷制御手段により印刷された用紙をフェイスダウンで排紙する排紙手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の印刷装置。
【請求項6】
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置を制御する制御方法であって、
前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理工程と、
前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項7】
コンピュータを、
メモリに記憶されている複数枚の原稿の画像データを読み出して両面印刷する印刷装置であって、前記複数枚の原稿の画像データの先頭出力紙から順に最終出力紙のそれぞれに対応する、印刷する用紙のサイズと当該用紙の表及び裏面に印刷する画像データを特定する面付け情報を作成する面付け処理手段と、前記複数枚の原稿の画像データの逆順出力が指示されている場合、前記最終出力紙に対応する面付け情報から逆順に読み出し、各面付け情報の前記用紙の表及び裏面に印刷する画像データを表と裏を逆にして印刷するように制御する印刷制御手段とを有する印刷装置して機能させるためのプログラムを記憶した、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−111831(P2013−111831A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259511(P2011−259511)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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