説明

印字ユニット及び印字装置

【課題】用紙搬送中においてプラテンローラに対してサーマルヘッドを良好に位置決めできる印字ユニットを提供する。
【解決手段】印字ユニット10は、フレーム16に対して回転可能なプラテンローラ12と、プラテンローラ12との間を搬送される用紙に印字を行うサーマルヘッド11及び第1の係合部14fを有する移動体24と、サーマルヘッド11をプラテンローラ12へ向けて付勢し、プラテンローラ12とによってサーマルヘッド11を挟持している付勢部材13と、フレーム16に設けられた第1のストッパ部20と、を備える、第1のストッパ部20は、移動体24とプラテンローラ12との対向方向での移動体24の移動及び用紙搬送方向とは逆方向への移動体24の移動が可能な状態で、第1の係合部14fと係合して用紙搬送方向への移動体24の移動を規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字ユニット及びこの印字ユニットを備える印字装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プラテンローラと、このプラテンローラに対向配置されたサーマルヘッドと、このサーマルヘッドをプラテンローラへ向けて付勢する付勢部材と、を備えるプリンタが知られている(例えば、特許文献1参照)。このプリンタは、サーマルヘッドとプラテンローラとで挟持した用紙を、プラテンローラの回転によって搬送するとともに、用紙搬送過程で、サーマルヘッドによって用紙に印字を行う。
【0003】
サーマルヘッドは、例えば支軸を中心に回動可能に設けられ、付勢部材の付勢力によってプラテンローラに向けて付勢されている。このような構造にすることで、サーマルヘッドとプラテンローラとの間の距離が可変となり、様々な厚さの用紙に対応することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のプリンタでは、プラテンローラが用紙を搬送すると、移動する用紙の動作等によってサーマルヘッドが上方に向けて回動してしまうことがある。このようにして上方に回動したサーマルヘッドは、上方に回動する前に比べて用紙搬方向下流側に移動しており、プラテンローラに対する適正位置からずれてしまう。また、サーマルヘッドが回動可能に支持されていると、用紙の厚さが厚いほどサーマルヘッドが上方に回動して用紙搬送方向に移動してしまい、サーマルヘッドが、プラテンローラに対する適正位置からずれてしまう。
【0005】
上記の問題を解決するには、サーマルヘッドをプラテンローラの軸心方向と直交する方向にだけ移動可能にすることが考えられるが、このように移動方向を一方向だけに限定するとサーマルヘッドの動きが悪くなり、用紙の搬送不良を来たす虞がある。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、用紙搬送中においてプラテンローラに対してサーマルヘッドを良好に位置決めできる印字ユニット及び印字装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の印字ユニットは、フレームと、前記フレームに対して回転可能なプラテンローラと、前記プラテンローラに対向して配置され前記プラテンローラとの間を搬送される用紙に印字を行うサーマルヘッド及び第1の係合部を有する移動体と、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラへ向けて付勢し、前記プラテンローラとによって前記サーマルヘッドを挟持している付勢部材と、前記フレームに設けられ、前記移動体と前記プラテンローラとの対向方向での前記移動体の移動及び用紙搬送方向とは逆方向への前記移動体の移動が可能な状態で、前記第1の係合部と係合して用紙搬送方向への前記移動体の移動を規制する第1のストッパ部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の印字装置は、用紙を搬送する搬送部と、前記搬送部によって搬送される用紙に印字を行う前記印字ユニットと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、用紙搬送中においてプラテンローラに対してサーマルヘッドを良好に位置決めできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態の印字装置の概略構造を示す図である。
【図2】図2は、印字ユニットを示す側面図である。
【図3】図3は、印字ユニットを示す分解斜視図である。
【図4】図4は、第1のピンの変形例及びその周囲を示す側面図である。
【図5】図5は、本発明の第2の実施の形態の印字ユニットの一部を示す斜視図である。
【図6】図6は、印字ユニットの一部を示す側面図である。
【図7】図7は、印字ユニットの一部を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の複数の実施の形態には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号を付与するとともに、重複する説明を省略する。
【0012】
(第1の実施の形態)
まずは、本発明の第1の実施の形態を図1ないし図4を参照して説明する。なお、図中の矢印aは、用紙搬送方向を示している。
【0013】
図1に示すように、印字装置1の筐体2の内部には、用紙Sを保持する用紙保持部9と、印字ユニット10が内蔵されている。印字ユニット10は、サーマルヘッド11とプラテンローラ12とを有する。用紙Sは、本実施の形態では、台紙に複数のラベルが貼付されたラベル用紙である。
【0014】
サーマルヘッド11とプラテンローラ12とは、用紙Sが搬送される用紙搬送路3をそれらの間に形成する。サーマルヘッド11は付勢部材であるコイルスプリング13(図2参照)によってプラテンローラ12へ向けて付勢されている。サーマルヘッド11にはインクリボンRがかけられている。インクリボンRは、二本のリボンコア4,5で両端を巻き取られた状態で支持されている。リボンコア4にはインクリボンRの未使用側が巻き取られていて、リボンコア5にはインクリボンRの使用済側が巻き取られている。
【0015】
このような印字装置1は、用紙Sを、サーマルヘッド11とプラテンローラ12との間で挟んだ状態で、プラテンローラ12が回転することによって用紙搬送路3中を搬送する。即ち、プラテンローラ12は、用紙を搬送する搬送部として機能する。この搬送過程で、サーマルヘッド11が用紙Sに印字を行う。サーマルヘッド1の複数の発熱体11a(図2参照)のうち適当なものを発熱させることによってインクリボンRに塗布されたインクが融解する。この融解したインクが用紙Sに転写することによって用紙Sに印字される。印字済みの用紙Sは、筐体2に形成された発行口2aから発行される。
【0016】
次に、印字ユニット10を詳細に説明する。図2及び図3に示すように、印字ユニット10は、前述したサーマルヘッド11とプラテンローラ12とコイルスプリング13の他に、サーマルヘッド11を支持しているヘッドブラケット14と、ヘッドブラケット14とコイルスプリング13の一端部とを連結した平板状の連結部材15と、コイルスプリング13の他端部を支持するフレーム16と、を備える。サーマルヘッド11とヘッドブラケット14と連結部材15とは、移動体24を構成している。
【0017】
プラテンローラ12は、円筒形状に形成されている。プラテンローラ12の筒孔には、支軸17が挿入されており、プラテンローラ12は、支軸17に固定されている。プラテンローラ12の軸心方向と支軸17の軸心方向とは一致している。支軸17の両端部は、プラテンローラ12から突出しており、この突出部分が一対の軸部17aとなっている。これらの軸部17aは、筐体2に回転可能に支持されており、フレーム16に対して回転可能である。プラテンローラ12は、駆動源としてのモータの駆動力を受けて回転する。具体的には、支軸17が、図示しないギヤを介してモータに連結されており、モータの回転駆動力が、ギヤ及び支軸17を介してプラテンローラ12に伝達される。
【0018】
サーマルヘッド11は、直方板状に形成されている。サーマルヘッド11は、プラテンローラ12に対向して配置されている。サーマルヘッド11は、その長手方向がプラテンローラ12の軸心方向と平行となっている。サーマルヘッド11は、プラテンローラ12の軸心方向(用紙Sの幅方向)に並べられた複数の発熱体11a(図2参照)を有したライン型のヘッドである。発熱体11aは、サーマルヘッド11におけるプラテンローラ12との対向部に配置されている。サーマルヘッド11は、プラテンローラ12との間を搬送される用紙Sに印字を行う。
【0019】
フレーム16は、プラテンローラ12の軸心方向で相互に対向する一対の側壁18と、これらの側壁18間に位置して側壁18同士を連結した棒状の支持部材19と、を有している。
【0020】
各側壁18は、長手方向と短手方向とを有する平板状に形成されている。側壁18には、その長手方向の一端部に、支軸17の軸部17aと係合する係合部18aが形成されている。係合部18aは、側壁18に切欠きが形成されることで形成さている。係合部18aには、プラテンローラ12が回転可能に係合する。側壁18の長手方向の他端部間に、支持部材19が掛け渡されている。
【0021】
支持部材19は、円柱状に形成されており、その軸心方向は、プラテンローラ12の軸心方向と一致している。この支持部材19は、その一端部が一方の側壁18の対向面18bに固定され、その他端部が他方の側壁18の対向面18bに固定されている。この固定は、例えば接着や溶着などである。
【0022】
コイルスプリング13は、複数個設けられている。これらのコイルスプリング13は、プラテンローラ12の軸心方向に相互に間隔をあけて配置されている。コイルスプリング13は、連結部材15と支持部材19との間に圧縮バネとして配置されている。コイルスプリング13は、その一端部が連結部材15に固定されている一方、その他端部が支持部材19に連結されている。コイルスプリング13は、サーマルヘッド11をプラテンローラ12へ向けて付勢し、プラテンローラ12とによってサーマルヘッド11(を含む移動体24)を挟持している。
【0023】
ヘッドブラケット14は、外形が概略直方体状に形成された本体部14aを有している。本体部14aにおけるプラテンローラ12側の一面は、ヘッド取付面14bとなっており、このヘッド取付面14bにサーマルヘッド11が接着剤やネジ止めなどの固定手段(図示せず)によって固定されている。
【0024】
本体部14aにおけるヘッド取付面14bとは反対側の他面14cには、連結部材15が嵌合によって取り付けられた嵌合部22が設けられている。嵌合部22は、本体部14aの他面14cとこの他面14cに立設された複数の爪部23とを有している。複数の爪部23は、本体部14aの他面14cに立設された縦壁部23aとこの縦壁部23aから他面14cに略平行に延出した延出部23bとを有して、側面視で略L字状に形成されている。この嵌合部22には、連結部材15が嵌合によって取り付けられている。連結部材15は、嵌合部22に着脱可能である。
【0025】
本体部14aの両側部のそれぞれには、凹部14dが形成されている。凹部14dは、本体部14aの側面において、本体部14aの幅方向での中央部に向けて凹んでいる。
これらの凹部14dは、相互に左右対称の形状となっている。凹部14dは、溝底面14eと、第1の係合部としての第1の係合面14fと、側面14gとを有する。第1の係合面14fは、溝底面14eの上流縁からプラテンローラ12に対して遠ざかる方向へ延出している。側面14gは、溝底面14eの幅方向の一対の側縁のうち本体部14aの中央部に近い方の一側縁からプラテンローラ12に対して遠ざかる方向へ延出している。第1の係合面14fは、後述する第1のピン20の上流部20aと当接する平面状に形成されている。
【0026】
また、印字ユニット10は、第1の係合面14fと係脱可能な第1のストッパ部としての第1のピン20を備えている。第1のピン20は、一対の側壁18における相互の対向面18bに一つずつ設けられている。第1のピン20は、対向面18bからプラテンローラ12の軸心方向(図2において紙面に垂直な方向)に沿って突出して形成されている。第1のピン20は、対向面18bに接着や溶着などによって固定されている。第1のピン20は、例えば円柱状に形成されている。なお、第1のピン20は、円柱状に限るものではなく、例えば、図4に示すように角柱状であってもよい。第1のピン20は、図2に示すように、側面視で、支持部材19、コイルスプリング13及びプラテンローラ12を通る第1の直線d上に位置している。
【0027】
第1のピン20は、移動体24とプラテンローラ12との対向方向(図中矢印cで示す方向)での移動体24の移動及び用紙搬送方向とは逆方向(図中矢印bで示す方向)への移動体24の移動が可能な状態で、第1の係合面14fと係脱可能に係合して用紙搬送方向への移動体24の移動を規制する。かかる構成により、用紙搬送方向への移動体24の移動が阻止される。この第1のピン20と第1の係合面14fとが係合した状態では、サーマルヘッド11がプラテンローラ12に対して適正な位置に位置する。
【0028】
次に、印字ユニット10の組み立てについて説明する。まずは、作業者は、サーマルヘッド11が固定されたヘッドブラケット14の嵌合部22に連結部材15をスライドさせて嵌合させる。この際、作業者は、一対の第1のピン20をヘッドブラケット14の一対の凹部14dに係合させる。これにより、フレーム16にサーマルヘッド11が連結された状態となる。次に、作業者は、筐体2に回転可能に取り付けられたプラテンローラ12にサーマルヘッド11を当接させながら、プラテンローラ12の両端部に位置する軸部17aに係合部18aを係合させる。そして、作業者は、フレーム16を筐体2のフレーム支持部(図示せず)にネジ等によって固定させる。この作業は、筐体2に設けられたカバーを開いた状態で行われる。
【0029】
以上の構成の印字ユニット10では、プラテンローラ12が用紙Sを搬送すると、搬送される用紙Sがサーマルヘッド11を搬送方向へ引っ張る。この際、用紙搬送前から第1の係合面14fと第1のピン20とが係合していた場合、第1のピン20が、用紙搬送方向への移動体24の移動を規制する。一方、用紙搬送前において、第1の係合面14fが第1のピン20から離間して第1のピン20の上流側に位置していた場合、サーマルヘッド11が用紙Sに引っ張られることで、移動体24全体が搬送方向へ移動し、第1の係合面14fが第1のピン20に突き当たり、第1の係合面14fと第1のピン20とが係合状態となる。これにより、この場合も、第1のピン20が、用紙搬送方向への移動体24の移動を規制する。また、用紙搬送の際、移動体24とプラテンローラ12との対向方向での移動体24の移動及び用紙搬送方向とは逆方向への移動体24の移動が可能となっている。
【0030】
以上、説明したように、本実施の形態では、第1のストッパ部としての第1のピン20が、移動体24とプラテンローラ12との対向方向での移動体24の移動及び用紙搬送方向とは逆方向への移動体24の移動が可能な状態で、第1の係合部である第1の係合面14fと係合して用紙搬送方向への移動体24の移動を規制する。したがって、用紙搬送方向へのサーマルヘッド11の移動が規制されるので、用紙搬送中においてプラテンローラ12に対してサーマルヘッド11を良好に位置決めできる。また、この際、サーマルヘッド11を含む移動体24が、移動体24とプラテンローラ12との対向方向の移動及び用紙搬送方向とは逆方向への移動が可能であるので、サーマルヘッド11が、用紙Sの動作等に応じて移動体24とプラテンローラ12との対向方向にスムーズに移動できる。別の言い方をすると、サーマルヘッド11を含む移動体24の取り付けに、移動体24とプラテンローラ12との対向方向及び用紙搬送方向とは逆方向の遊びがあるので、移動体24の動きがスムーズになる。よって、用紙Sの搬送不良が生じるのを抑制することができる。
【0031】
また、本実施の形態では、移動体24は、サーマルヘッド11を支持したヘッドブラケット14を有し、第1のストッパ部としての第1のピン20は、フレーム16からプラテンローラ12の軸心方向に沿って突出して形成されている。そして、第1の係合部としての第1の係合面14fは、用紙搬送方向での第1のピン20の上流部20aと当接する平面状に形成されている。したがって、比較的簡素な構造で第1のストッパ部及び第1の係合部を実現することができる。
【0032】
また、第1のピン20が円柱状に形成されていることにより、第1のピン20と第1の係合面14fとの接触面積が比較的小さくなる。したがって、移動体24が移動体24とプラテンローラ12との対向方向に沿って移動する際、第1のピン20に対して第1の係合面14fがスムーズに摺動することができる。
【0033】
ところで、上述したように、第1のピン20は、角柱状に形成されていてもよい。ここで、用紙搬送の際、搬送される用紙Sがサーマルヘッド11を引っ張ることにより、移動体24には、第1のピン20を支点として移動体24の下流側端部がプラテンローラ12から離間する方向への回転モーメントが作用する。この際、第1のピン20が角柱状に形成されている場合には、第1のピン20が円柱状に形成されている場合に比べて、第1のピン20におけるプラテンローラ12側(別の言い方をすると、用紙S側)の端部が、プラテンローラ12に近い位置に位置する。これにより、用紙Sによる回転モーメントを比較的小さくすることができるので、移動体24が第1のピン20を支点として回動することを効果的に抑制することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を図5ないし図7を参照して説明する。
【0035】
本実施の形態は、基本的には第1の実施の形態と同じであるが、ヘッドブラケット14Aに張出部14jが設けられている点、及びフレーム16に第2のストッパ部としての第2のピン50が設けられている点が第1の実施の形態と異なる。
【0036】
張出部14jは、本体部14aから用紙搬送方向とは逆方向に張り出し形成されている。この張出部14jにおける用紙搬送路3側の面が、第2の係合部としての第2の係合面14kとなっている。
【0037】
第2のピン50は、一対の側壁18における相互の対向面18bに一つずつ設けられている。第2のピン50は、対向面18bからプラテンローラ12の軸心方向(図7において紙面に垂直な方向)に沿って突出して形成されている。第2のピン50は、対向面18bに接着や溶着などによって固定されている。第2のピン50は、例えば円柱状に形成されている。なお、第2のピン50は、円柱状に限るものではなく、例えば、角柱状であってもよい。第2のピン50は、図7に示すように、側面視で、第1のピン20を通り第1の直線dに対して直交する第2の直線e上に位置している。
【0038】
第2のピン50は、第1の係合面14fと第1のピン20とが係合した状態で、第2の係合面14kに係合して移動体24の回動を規制する。詳しくは、移動体24の下流端部がプラテンローラ12から離間する方向(図6中の矢印fで示す方向)に、移動体24が第1のピン20を支点として回動するのを規制する。かかる構成により、移動体24の回動が阻止される。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態では、第2のストッパ部である第2のピン50が、第1の係合部である第1の係合面14fと第1のストッパ部である第1のピン20とが係合した状態で、第2の係合部である第2の係合面14kに係合して移動体24の回動を規制する。したがって、サーマルヘッド11の位置決めをより一層良好に行うことができる。
【0040】
なお、本発明は、上記各実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。例えば、付勢部材は、コイルスプリングに限ることなく、板バネ等であってもよい。
【符号の説明】
【0041】
1…印字装置
10…印字ユニット
11…サーマルヘッド
12…プラテンローラ(搬送部)
13…コイルスプリング(付勢部材)
14,14A…ヘッドブラケット
14f…第1の係合面(第1の係合部)
14k…第2の係合面(第2の係合部)
16…フレーム
20…第1のピン(第1のストッパ部)
24…移動体
50…第2のピン(第2のストッパ部)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0042】
【特許文献1】特許第3082875号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
前記フレームに対して回転可能なプラテンローラと、
前記プラテンローラに対向して配置され前記プラテンローラとの間を搬送される用紙に印字を行うサーマルヘッド及び第1の係合部を有する移動体と、
前記サーマルヘッドを前記プラテンローラへ向けて付勢し、前記プラテンローラとによって前記サーマルヘッドを挟持している付勢部材と、
前記フレームに設けられ、前記移動体と前記プラテンローラとの対向方向での前記移動体の移動及び用紙搬送方向とは逆方向への前記移動体の移動が可能な状態で、前記第1の係合部と係合して用紙搬送方向への前記移動体の移動を規制する第1のストッパ部と、
を備えることを特徴とする印字ユニット。
【請求項2】
前記移動体は、前記サーマルヘッドを支持したヘッドブラケットを有し、
前記第1のストッパ部は、前記フレームから前記プラテンローラの軸心方向に沿って突出して形成されており、
前記第1の係合部は、用紙搬送方向での前記第1のストッパ部の上流部と当接する平面状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の印字ユニット。
【請求項3】
前記第1のストッパ部は、円柱状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の印字ユニット。
【請求項4】
前記第1のストッパ部は、角柱状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の印字ユニット。
【請求項5】
前記移動体に設けられた第2の係合部と、
前記フレームに設けられ、前記第1の係合部と前記第1のストッパ部とが係合した状態で、前記第2の係合部に係合して前記移動体の回動を規制する第2のストッパ部と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の印字ユニット。
【請求項6】
用紙を搬送する搬送部と、
前記搬送部によって搬送される用紙に印字を行う請求項1ないし5のいずれか一項に記載の印字ユニットと、
を備えることを特徴とする印字装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−183610(P2011−183610A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−49594(P2010−49594)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】