説明

原子力発電所支援船

【課題】地震及び津波に対する交流電源の確保並びに原子炉及び使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの冷却機能の確保を図る。
【解決手段】原子力発電所支援船1は、陸上沿岸部に設置される原子力発電所のバックアップシステムを搭載している。バックアップシステムは、交流電流発生設備と、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかの冷却のために使用することができる交流電源負荷に、交流電流発生設備で発生した交流電流を供給するための交流電流供給設備と、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかを冷却することができる冷却設備に、冷却水を供給するための冷却水供給設備と、を含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電所支援船に関し、特に地震、津波の発生時に原子力発電所の安全機能を支援するための船舶に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所は審査指針に定められた設計基準事象を対象として安全設計が行われている。これに対し、設計基準事象を大幅に超える事象であるシビアアクシデントに対する研究及び検討も従来から行われている。シビアアクシデントは、「設計基準事象を大幅に超える事象であって、安全設計の評価上想定された手段では適切な炉心の冷却または反応度の制御ができない状態であり、その結果、炉心の重大な損傷に至る事象」であると定義されている(非特許文献1)。シビアアクシデントのシナリオとしては、例えば全交流電源喪失、原子炉スクラム失敗、崩壊熱除去機能喪失、炉心への注水失敗などが想定されている(沸騰水型原子力発電所の場合)(非特許文献1)。近年では、地震及びこれに起因する津波に対する原子力発電所の安全機能を維持する必要性が指摘されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「発電用軽水型原子炉施設におけるシビアアクシデント対策としてのアクシデントマネージメントについて」、平成4年5月28日、原子力安全委員会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シビアアクシデントへの対応については、シビアアクシデントの個々のシナリオに着目した対策が必要であるが、多くのシナリオにおいて重要となるのが、交流電源の確保並びに原子炉及び使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピット(以下、使用済燃料ピットは、単にピットという場合がある)の冷却である。従って、シビアアクシデント発生時におけるこれらの機能の耐性を一層向上させることが重要である。
【0005】
本発明は、地震及び津波に対する交流電源の確保並びに原子炉及び使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの冷却機能の確保を図る上で一つの選択肢となり得る原子力発電所の支援手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る原子力発電所支援船は、陸上沿岸部に設置される原子力発電所のバックアップシステムを搭載している。バックアップシステムは、交流電流発生設備と、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかの冷却のために使用することができる交流電源負荷に、交流電流発生設備で発生した交流電流を供給するための交流電流供給設備と、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかを冷却することができる冷却設備に、冷却水を供給するための冷却水供給設備と、を含んでいる。
【0007】
陸上沿岸部に設置される原子力発電所を緊急時に支援する必要が生じた場合の一つの選択肢は、発電所敷地内に緊急用の設備を常置しておき、緊急時に当該設備を利用することである。この方法は設置場所を適切に選択する(例えば高台設置)ことによって津波の影響を回避または軽減することが容易である。一方、地震による直接的な影響(地震加速度)については設置場所による差は大きくないことも考えられる。これに対し、海上では地震の加速度は実質的にゼロであり、津波の高さ(海面の高低差)もある程度の沖合では十分に小さいものとなる。すなわち、船舶は地震と津波による影響を実質的に回避することが容易であり、陸上沿岸部に設置される原子力発電所のバックアップシステムとして好適である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、地震及び津波に対する交流電源の確保並びに原子炉及び使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの冷却機能の確保を図る上で一つの選択肢となり得る原子力発電所の支援手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る原子力発電所支援船に搭載される設備の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明に係る原子力発電所支援船の実施形態を説明する。図1は、原子力発電所支援船1に搭載される設備の概略図である。原子力発電所支援船1は、陸上沿岸部に設置される原子力発電所のバックアップシステムを搭載している。陸上沿岸部とは、通常は海岸沿いの立地地点を意味するが、湖、河川などに面し、原子力発電所支援船1が接岸可能な立地地点も陸上沿岸部に含まれる。対象とする原子力発電所が発電所構内に専用の港湾設備を備えている場合、原子力発電所支援船1は、既存の港湾設備に接岸可能な大きさであることが好ましい。原子力発電所専用の港湾設備は、通常、使用済燃料を移送するキャスク移送船(3000トン級)の接岸を想定しているため、原子力発電所支援船1としても同程度の船舶が好ましい。
【0011】
バックアップシステムは、大きく分類すると、交流電源設備と冷却水供給設備に分けられる。原子力発電所は通常、非常時に利用可能な電源として、バッテリーによる直流電源設備と、ディーゼル発電機61による交流電源設備と、を備えている。直流電源は、バッテリー容量の制約から、計装用、制御用などの負荷の小さい設備への給電に限られ、かつ利用可能時間も数時間程度と短い。このため、ポンプなどの使用電力の大きな設備は交流電源によって駆動する必要があり、交流電源を長期間に渡って安定して供給することが重要である。以上の理由から、原子力発電所支援船1は交流電源設備を搭載している。
【0012】
交流電源設備は、交流電流発生設備と、交流電流供給設備と、を含んでいる。交流電流発生設備は典型的には、原動機としてディーゼルエンジンを用いるディーゼル発電機(D/G)11であり、場合によってガスタービンなどの他の原動機を発電機と組み合わせることもできる。原子力発電所支援船1が航行用に備えているディーゼルエンジンまたはガスタービンと兼用してもよいし、別途専用に設置してもよい。交流電流発生設備は、さらにディーゼル発電機11に供給する燃料が貯蔵された燃料貯蔵設備12(軽油タンクなど)を有している。ディーゼル発電機11及び燃料貯蔵設備12は、原子力発電所支援船1に固定的に設置されてもよいし、可搬式として、原子力発電所支援船1の接岸後に発電所敷地内または建屋内に搬送し、据え付けてもよい。
【0013】
交流電流供給設備は、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール(沸騰水型)若しくは使用済燃料貯蔵ピット(加圧水型)の少なくともいずれかの冷却のために使用することができる交流電源負荷に、交流電流発生設備で発生した交流電流を供給するために設けられている。交流電源負荷の例として、高圧炉心注水ポンプ、残留熱除去ポンプ、使用済燃料プール冷却用ポンプ(沸騰水型)、高圧注入ポンプ、予熱除去ポンプ、使用済燃料ピット冷却用ポンプ(加圧水型)などを挙げることができる。この他、格納容器スプレイポンプ(加圧水型)に給電することもできる。
【0014】
交流電流供給設備は、ディーゼル発電機11で発生した交流電流を原子力発電所内のポンプなどの交流電源負荷に供給するための配電盤13を含んでいる。配電盤13は発電所に元々設置されている高圧配電盤62(例えば、6.6kVまたは6.9kVのメタルクラッドギア)への給電(つなぎこみ)のために用いられる。高圧配電盤62と配電盤13の接続のために、発電所に元々設置されているか、または原子力発電所支援船1に搭載されている端子箱63を用いてもよい。配電盤13は、原子力発電所支援船1に固定的に設置されてもよいし、可搬式として、原子力発電所支援船1の接岸後に発電所敷地内または建屋内に搬送し、据え付けてもよい。ディーゼル発電機11及び燃料貯蔵設備12を固定式とし、配電盤13を可搬式とすることもできる。
【0015】
原子力発電所支援船1には、交流電流供給設備として、配電盤13と高圧配電盤62を結ぶためのケーブル14が搭載されており、配電盤13を可搬式とする場合、ディーゼル発電機11と配電盤13を結ぶためのケーブルも搭載されている。
【0016】
バックアップシステムは、直流電流発生設備と、直流電流供給設備(ともに図示せず)を含んでいてもよい。直流電流発生設備はバッテリーであり、ディーゼル発電機11からの給電によって必要に応じ充電できる構成となっていることが好ましい。直流電流供給設備は、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくはピットの少なくともいずれかの冷却のために使用することができる直流電源負荷に、直流電流発生設備で発生する直流電流を供給するために用いられる。直流電源負荷の例として、計器用電源、原子炉制御装置、非常用ディーゼル発電機制御盤などを挙げることができる。
【0017】
直流電流供給設備は、基本的に交流電流供給設備と同様の設備を含んでいる。具体的には、直流電流供給設備は、発電所に元々設置されている直流配電盤への給電(つなぎこみ)のために用いられる配電盤と、配電盤同士を結ぶケーブルを含んでいる。
【0018】
冷却水供給設備は、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくはピットの少なくともいずれかを冷却することができる冷却設備に、冷却水を供給するために設けられている。冷却設備は原子炉及び使用済燃料プール若しくはピットへの注水(燃料の冠水維持)と、原子炉及び使用済燃料プール若しくはピットから回収した熱の海水への排熱(崩壊熱の除熱)の少なくともいずれかの機能を備えている設備であり、当該機能を実行するシステムまたは系統と同義である。冷却設備は設計上安全系に属するか常用系に属するかは問わず、アクシデントマネージメント上、上記機能が期待されているものであればよい。冷却設備の例として、高圧炉心注水系、残留熱除去系、原子炉補機冷却水系、同海水系、使用済燃料プール冷却系(沸騰水型)、高圧注入系、予熱除去系、原子炉補機冷却水系、同海水系、使用済燃料ピット冷却系(加圧水型)などが挙げられる。
【0019】
特に、原子炉補機冷却水系及び同海水系は、それぞれ非放射性の淡水及び海水が循環する点、系統の設計圧力が低く、外部から配管、ホースなどの管路を接続することが容易である点、主要機器及び配管が放射線管理区域外に設置されている点、などから発電所外部からの冷却機能の支援に好適である。このため、本実施形態に係る原子力発電所支援船1の冷却水供給設備は、原子炉補機冷却水系及び同海水系の支援設備を搭載している。
【0020】
具体的には、原子力発電所支援船1は、原子炉補機冷却水ポンプ73の代替設備として、仮設冷却水ポンプ21を搭載している。仮設冷却水ポンプ21は原子力発電所支援船1に固定的に設置されていてもよいし、可搬式としてもよい。原子力発電所支援船1にはさらに、ホース、配管等の淡水管路22が搭載されている。淡水管路22は、原子炉補機冷却水系71に予め設けられた接続部72を介してつなぎこまれ、切換え弁74を閉止し、切換え弁24を開けることによって、原子炉補機冷却水系71とともに淡水循環ライン23を構成することができる。淡水管路22上には上述の仮設冷却水ポンプ21が設置される。
【0021】
さらに、原子力発電所支援船1には、海水の取水部26と放水部27とを有する海水管路25と、海水管路25の取水部26に位置する仮設海水ポンプ28と、が搭載されている。仮設海水ポンプ28は竪型ポンプであり、原子炉補機冷却海水ポンプ(図示せず)の代替設備として設けられている。仮設海水ポンプ28はストレーナまたはフェンスなどのポンプ保護手段29を備えていることが望ましい。津波の際には、陸上設置物の流出や海底の塵埃の巻きあげによって海水中に多くの固体物質が浮遊している可能性があるためである。淡水管路22上及び海水管路25上には仮設熱交換器30が設けられている。仮設熱交換器30は原子炉補機冷却系熱交換器75の代替設備として設けられている。仮設冷却水ポンプ21は淡水循環ライン23内の淡水を循環させ、仮設熱交換器30は淡水循環ライン23内の淡水の熱を海水管路25に排熱する。海水管路25への排熱は、仮設海水ポンプ28によって、海へ排出される。
【0022】
このように、原子力発電所支援船1は、原子炉補機冷却水系及び原子炉補機冷却海水系の機能を搭載しているため、これらの機能、特に原子炉補機冷却水ポンプ73及び同海水ポンプの機能が喪失したときの迅速なバックアップが可能となる。
【0023】
冷却水供給設備は、可搬式の水貯蔵設備31(仮設水タンク)を備えていてもよい。原子力発電所支援船1に搭載されているホース、配管等の水管路32を発電所に元々設置されている冷却設備につなぎこむことによって、冷却設備への水供給ラインを構成することができる。冷却設備の一例は上述の原子炉補機冷却水系であり、例えば配管の破断によって系統を循環する水量が減少したときに、これを補充することができる。あるいは原子炉または使用済燃料プール若しくはピットへの注水が可能な系統、あるいは復水タンク(加圧水型)に直接つなぎこんで、原子炉または使用済燃料プール若しくはピット、あるいは復水タンク(加圧水型)への注水用の水源として用いてもよい。水貯蔵設備31は淡水を貯蔵することが望ましいが、海水を貯蔵することもできる。
【0024】
水管路32上には、水貯蔵設備31に貯蔵されている水を冷却設備に供給可能な、可搬式の移送ポンプ33が設置されている。移送ポンプ33は消火ポンプと同等の性能を有していることが望ましく、移送先の系統圧力及び移送先までの圧力損失に見あう揚程を有している。
【0025】
原子力発電所支援船1自体に固定式の水貯蔵設備34(大容量仮設水タンク)を備えていてもよい。固定式の水貯蔵設備34には予め淡水が貯蔵されており、移送ポンプ35によって可搬式の水貯蔵設備31に送水することができる。固定式の水貯蔵設備34と可搬式の水貯蔵設備31は離れて設置される場合もあるため、移送ポンプ35は移送ポンプ33よりも高揚程(例えば、消防船に設置される消防ポンプと同等の揚程)であることが望ましい。固定式の水貯蔵設備34を設けることによって、大量の淡水を迅速に供給することができる。この場合、原子力発電所支援船1が海水淡水化設備36を備えることによって、淡水を安定的に供給することも可能となる。一方、継続的に大量の冷却水の供給が求められる場合は、ポンプ保護手段29と同様の機能を有する取水設備から海水を汲み上げ、移送ポンプ35によって、水貯蔵設備31を介することなく、原子炉または使用済燃料プール若しくはピットへの注水が可能な系統、あるいは復水タンク(加圧水型)に海水を直接繋ぎ込むことができる。
【0026】
原子力発電所支援船1は、圧縮空気を供給するための圧縮空気供給設備を含んでいることが望ましい。圧縮空気供給設備は、特に原子炉と使用済燃料プール若しくはピットの少なくともいずれかの状態監視において重要な機能を奏する計装用圧縮空気系への圧縮空気の供給に用いられる。圧縮空気供給設備は、圧縮機41を含んでおり、原子力発電所内に予め設置されている圧縮空気タンク65に、原子力発電所内に予め設置されているジャンクションボックス66を介して、圧縮空気を供給する。
【0027】
原子力発電所支援船1は、この他にも必要に応じて様々な設備を備えることができる。例えば、ヘリポート51を備えることにより、仮に原子力発電所支援船1が港湾に接岸できない場合でも、ヘリコプターを用いて、可搬式の設備及び必要な人員を発電所敷地に輸送することができる。この他、津波警報等の情報を受信するための無線装置、除染設備、炉心の反応度を抑えるためのホウ酸水などを備えておくこともできる。
【0028】
以上説明した原子力発電所支援船1は、地震と津波が同時にまたは連続して発生して原子力発電所の安全性に重大な影響を及ぼす場合でも、船舶自体が受ける影響が極めて限定的であることから、原子力発電所のバックアップとして有効である。原子力発電所支援船1の運用方法は特に限定されないが、例えば、通常時は発電所近傍の海上または港湾内に停泊しており、大きな津波が襲来する可能性が生じたときに、一時的に沖合まで退避し、津波の影響を逃れることができる。その後、津波の危険性が減少すると、港湾に接岸し、必要な支援活動を開始することができる。
【符号の説明】
【0029】
1 原子力発電所支援船
11 ディーゼル発電機
12 燃料貯蔵設備
13 配電盤
21 仮設冷却水ポンプ
28 仮設海水ポンプ
30 仮設熱交換器
31,34 水貯蔵設備
33,35 移送ポンプ
41 圧縮機
51 ヘリポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陸上沿岸部に設置される原子力発電所のバックアップシステムを搭載した原子力発電所支援船であって、
前記バックアップシステムは、
交流電流発生設備と、
原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかの冷却のために使用することができる交流電源負荷に、前記交流電流発生設備で発生した交流電流を供給するための交流電流供給設備と、
原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかを冷却することができる冷却設備に、冷却水を供給するための冷却水供給設備と、
を含んでいる、原子力発電所支援船。
【請求項2】
前記バックアップシステムは、
直流電流発生設備と、
原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかの冷却のために使用することができる直流電源負荷に、前記直流電流発生設備で発生する直流電流を供給するための直流電流供給設備と、
を含んでいる、請求項1に記載の原子力発電所支援船。
【請求項3】
前記バックアップシステムは、原子力発電所のシステムの一部として設置され原子炉と使用済燃料プール若しくは使用済燃料ピットの少なくともいずれかの状態監視のために使用することができる計測設備に、圧縮空気を供給するための圧縮空気供給設備を含んでいる、請求項1または2に記載の原子力発電所支援船。
【請求項4】
前記交流電流発生設備は、ディーゼル発電機と、前記ディーゼル発電機に供給する燃料が貯蔵された燃料貯蔵設備と、前記ディーゼル発電機で発生した交流電流を前記交流電源負荷に供給するための配電盤と、を有している、請求項1から3のいずれか1項に記載の原子力発電所支援船。
【請求項5】
前記冷却水供給設備は、
前記冷却設備につなぎこまれることによって前記冷却設備とともに淡水循環ラインを構成することができる淡水管路と、
前記淡水管路上に設置され、前記淡水循環ライン内の淡水を循環させる冷却水ポンプと、
海水の取水部と放水部とを有する海水管路と、
前記海水管路の前記取水部に位置する海水ポンプと、
前記淡水管路上及び前記海水管路上に設けられ、前記淡水管路内の淡水の熱を前記海水管路に排熱する熱交換器と、
を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の原子力発電所支援船。
【請求項6】
前記冷却水供給設備は、
水貯蔵設備と、
前記冷却設備につなぎこまれることによって前記冷却設備への水供給ラインを構成することができる水管路と、
前記水管路上に設置され、前記水貯蔵設備に貯蔵されている水を前記冷却設備に供給できる移送ポンプと、
を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の原子力発電所支援船。
【請求項7】
前記冷却水供給設備は、海水淡水化設備を有している、請求項1から6のいずれか1項に記載の原子力発電所支援船。
【請求項8】
ヘリポートを有している、請求項1から7のいずれか1項に記載の原子力発電所支援船。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2013−36921(P2013−36921A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174765(P2011−174765)
【出願日】平成23年8月10日(2011.8.10)
【出願人】(000222174)東洋エンジニアリング株式会社 (69)