説明

反射形ランプ

【課題および解決手段】この発明は、反射器(2)と、ランプベース(3)と、ハロゲンバーナー(4)と、キャップ(6)とを有し、該キャップが、前記ハロゲンバーナー(4)を少なくとも部分的に覆い、反射器の一方の側から他方の側にブリッジとして延びるブラケット(7)によって保持されている反射形ランプ(1)に関する。この発明のよれば、ハロゲンバーナー(4)がガラス球(5)によって覆われている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、反射器と、ランプベースと、ハロゲンバーナーと、キャップとを有し、該キャップが、前記ハロゲンバーナーを少なくとも部分的に覆い、反射器の一方の側から他方の側にブリッジとして延びるブラケットによって保持される反射形ランプに関する。
【背景技術】
【0002】
そのような反射形ランプは、米国特許第4,623,815号から知られている。このランプは、ランプベース上に配置され、そのランプ球がキャップによって覆われているところの、ハロゲン白熱ランプの形式のハロゲンバーナーを有する。
【0003】
そのような反射形ランプがホルダー内に未熟に導入されたならば、ハロゲンバーナーは、ランプ寿命を短くなるように損傷するかもしれない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、挿入中の損傷を防止するようにランプを改良することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴事項によって達成される。この発明によれば、ハロゲンバーナーはガラス球によって覆われている。ハロゲンバーナーは前記ガラス球の内部に配置され、そのようにして保護されている。ハロゲンバーナーへの直接アクセスはそれによって防止される。接点及び電気伝導接続ワイヤは、挿入中は破壊されない。
【0006】
有利には、ガラス球が反射層を有する。光線は、これによって反射器に向かって戻るように反射され、そして、軸線方向への光の放射が高められる。これは、光の放射特性を改良し、かつ迷光を打ち消す。
単純な方法では、ガラス球が不透光性である層を有する。これによって、グレアは防止される。
【0007】
有利には、ガラス球の底部が開口を有する。この方法では、ガラス球から熱を逃がすことができる。
【0008】
有利には、ランプベースは、ガラス球を挿入することができるステップ付きの円筒状の開口を有する。これによって、ガラス球は、半径方向と軸線方向の両方向に画定された位置が与えられる。
【0009】
有利には、ランプベースがばねを有する。このばねは、ランプベースの内側円筒表面に対しガラス球を押圧し、その結果、ガラス球は、特に第2の軸線方向に保持される。
【0010】
有利には、ガラス球は隆起を有する。反射器は、その頂部に反射器端縁によって画定された開口を有する。この端縁がランプベースの開口の上方または内部、および従ってガラス球の隆起の上方に突出するならば、反射器は、ガラス球の位置を第2の軸線方向に画定する保持手段として役に立つであろう。
【0011】
有利には、ガラス球とキャップは、互いから離れている。このようにして、ガラス球とキャップから熱を逃がすことができ、また、蓄熱が避けられる。これによって、ランプの温度バランスが改良される。
【0012】
有利には、ガラス球とキャップとの間にばねを配置する。このばねは、前記開口のステップ上にガラス球を押圧する。このようにして、ガラス球は第2の軸線方向の画定された位置が与えられ、そして、信頼できるシート(secure seat)がガラス球のために保護される。
【0013】
有利には、ガラス球がキャップによって少なくとも部分的に取り囲まれている。ガラス球は、それによって第2の軸線方向の画定された位置が与えられ、そして、ガラス球の信頼できる保持が保障される。
【0014】
有利には、以下でもまた示されているツー−ピンチ(two-pinch)バーナーのようなハロゲンバーナーは、2個の相互に対向するピンチ(pinches)を有する。このツー−ピンチバーナーは、最適化された光放射特性をもつ楕円体のガラス球を有する。
【0015】
有利には、電気的リターンリード(electrical return lead)は固定手段を有する。ガラス球は、それによって第2の軸線方向に保持され、ガラス球の信頼できる保持が保障される。
【0016】
有利には、ハロゲンバーナーのバルブはIRコーティングを有する。このコーティングは、コイル上に向かって赤外線を反射させ、そのようにして、ハロゲンバーナーのエネルギーバランスを改良する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この発明のよりよく理解するため、この発明の実施形態が、以下で図面を参照しながらより詳細に説明するであろう。
【0018】
図1及び図2に示す反射形ランプ1は、反射器2と、セラミックランプベース3と、ハロゲンバーナー4と、ガラス球5と、キャップ6とを有し、このキャップ6が、前記ハロゲンバーナー4を少なくとも部分的に覆い、反射器の一方の側から他方の側にブリッジとして延びるブラケット7によって保持されている。キャップ6とブラケット7は、一体的なコンポーネントとして構成されている。反射器2は、ランプベース3によって保持される。ランプベース3はディスク状の拡大部9をもつ管状のベースボディ8を有する。管状のベースボディ8の内側には、より大きな直径を11をもち、ステップ12まで延びる第1の円筒状開口10と、より小さな直径14をもつは第2の円筒状開口13とがある。ガラス球5は、第1の端部15にカレット(cullet)16を有する。ガラス球5は、そのカレット16とともに、ガラス球5の端部表面17がステップ12と衝合するように
、半径方向のクリアランスをもって開口10内に挿入される。反射器2は、ガラス球5がランプベース3の開口10内に保持されるように、ガラス球5のカレット16の上方に反射器の内側端縁をもつように延在させる。このガラス球5は、その第2の端部20に開口22をもつ底部21を有する。ハロゲンバーナー4は、2個の相互に対向するピンチされた端部(pinched ends)24および25をもつ楕円体のガラスボディ23を有し、これらの端部24および25を、それぞれ電気導体26および27が横断している。端部24は、底部21の開口を貫通しキャップ6内に突出する。ガラスボディ23は、反射器2の中心に位置決めされる。導電接続27は、ガラス球5の内部から、ランプベース3の下方に配置された一方の部分29である電気接点28まで延びる。導電接続26は、ガラスボディ23に沿って位置し電気接点31に通じる電気的なリターンリード30まで延びる。導電接続26および27は、ハロゲンバーナー4の内部のコイル32に通じている。楕円体のガラスボディ23、コイル32、キャップ6およびガラス球5は、共通の長手方向軸線33を共有する。
【0019】
良好な照明を得るため、ランプ1は、軸線方向34とアジマス角36との間の画定された角度領域内で、実質的に光を放射すべきである。しかしながら、ランプ1は、側方領域35にも光を放射する。この側方領域35は、アジマス角36と更なるアジマス角37によって確定されるスペースを照射する。これらのアジマス角36および37は、反射器の外側端縁38とキャップ端縁39によって画定される。迷光と称されるこの光を反射するため、かつ、それを軸線方向34とアジマス角36との間の領域内で利用するため、ガラス球5の底部21に反射層40を設ける。この反射層40は、反射器2上に向かって光を反射させ、これによって、軸線方向34とアジマス角36の間の領域内の迷光を屈折させる。
【0020】
図3は、底部21と、開口22と、アジマス角36および37によって寸法が与えられる反射層40とをもつガラス球5を示す。この反射層40のコーティングは、反射器2上に向かって戻るように迷光を反射させる。択一的に、反射層40のコーティングは、不透光性の層として形成してもよい。
【0021】
図4に示す反射形ランプ51は、反射器52と、セラミックランプベース53と、ハロゲンバーナー54と、ガラス球55と、キャップ56とを有し、該キャップが、前記ハロゲンバーナー54を少なくとも部分的に覆い、反射器の一方の側から他方の側にブリッジとして延びるブラケット57によって保持されている。キャップ56とブラケット57は、一体的なコンポーネントとして構成されている。ガラス球55は、その位置が、半径方向60と第1の軸線方向61の双方に画定されるように、開口端部58とともにランプベース53の開口59内に挿入される。反射器52は、ランプベース53によって保持される。この目的のため、反射器52は、ランプベース53の開口63内に延在し、かつクランピング、ロッキングまたはベンディング(clamping, locking or bending)することによって、前記開口63内で締め付け固定される3個の突起部62を有する。キャップ56は、ガラス球55を覆い、かつその位置もまた半径方向60に画定する。キャップ56は、内方に方向付けられた隆起64を有し、この隆起は、ガラス球55を第2の軸線方向65に保持する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】反射形ランプの模式図である。
【図2】ランプベース内に反射器端縁によって保持されるガラス球の横断面図である。
【図3】ガラス球の横断面図である。
【図4】第2の反射形ランプの横断面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射器と、ランプベースと、ハロゲンバーナーと、キャップとを有し、該キャップが、前記ハロゲンバーナーを少なくとも部分的に覆い、反射器の一方の側から他方の側にブリッジとして延びるブラケットによって保持される反射形ランプにおいて、
前記ハロゲンバーナーがガラス球によって覆われていることを特徴とする反射形ランプ。
【請求項2】
前記ガラス球が反射層を有する請求項1記載の反射形ランプ。
【請求項3】
前記ガラスバルブが不透光性の層を有する請求項1記載の反射形ランプ。
【請求項4】
ガラス球の底部は開口を有する請求項1〜3のいずれか1項記載の反射形ランプ。
【請求項5】
前記ランプベースは、ステップつきの円筒状の開口を有する請求項1記載の反射形ランプ。
【請求項6】
前記ランプベースは、ばねを有する請求項5記載の反射形ランプ。
【請求項7】
前記ガラス球は隆起を有する請求項1〜4のいずれか1項記載の反射形ランプ。
【請求項8】
前記ガラス球と前記キャップは、互いに離れて位置する請求項請求項1〜4及び7のいずれか1項記載の反射形ランプ。
【請求項9】
前記ガラス球と前記キャップの間にばねを配置する請求項8記載の反射形ランプ。
【請求項10】
前記ガラス球は、キャップによって少なくとも部分的に取り囲まれている請求項1〜4及び7〜9のいずれか1項記載の反射形ランプ。
【請求項11】
前記ハロゲンバーナーは、2個の相互に対向するピンチされた端部を有する請求項1記載の反射形ランプ。
【請求項12】
前記ハロゲンバーナーの電気的リターンリードは固定手段を有する請求項11記載の反射形ランプ。
【請求項13】
前記ハロゲンバーナーはIRコーティングを有する請求項1または11記載の反射形ランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−505905(P2006−505905A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−549462(P2004−549462)
【出願日】平成15年10月30日(2003.10.30)
【国際出願番号】PCT/IB2003/004841
【国際公開番号】WO2004/042778
【国際公開日】平成16年5月21日(2004.5.21)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】