説明

反応容器用の螺旋配管装置

反応容器装置は、当該反応容器の内部と流体を通す第1のポートと、当該反応容器の内部に流体を通すように接続された出口ポートと有した反応容器を備えている。ベースは、前記反応容器を支持している。第1の螺旋管は、前記第1のポートに流体を通すように接続され、前記反応容器の周囲を回るように配置されている。反応容器装置の運転方法は、当該反応容器の内部と流体を通す第1のポートと、当該反応容器の内部に流体を通すように接続された出口ポートと有した反応容器を用意し、前記第1のポートに流体を流すよう接続され、前記反応容器の周囲を回るように配置された第1の螺旋管を用意し、前記第1の螺旋管を通して前記反応容器内に蒸気を流す。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【0001】
関連出願の参照
本出願は、2007年7月20日出願、出願番号60/951,095の米国仮出願の優先権を主張するものであり、その仮出願の内容は参照によりここに組み込まれている。
【0002】
発明の背景
発明の分野
高温で運転される反応容器は、運転前の冷めた状態から運転中の加熱状態に向かって熱くなるにつれ、膨張(例えば容器の軸方向長さの伸長)することができる。このような反応容器は、一般的に、当該反応容器のベースの固定位置に装着されることで据え付けられ、1つ以上の別部品に配管接続によって相互連結可能である。しかしながら、上記別部品は、異なる温度状況下で運転されることもあり、反応容器と比べて膨張/収縮が異なる状態になりやすい。本発明は、装置内の部品間における上記のような相対的な位置変化が、配管接続に不良を生じさせる又は疲労不良を促進させるストレスを配管接続内に生み出すことに注目したものである。
【0003】
発明の概要
上記問題を取り除くために、本発明者らは、下記に述べる螺旋配管装置を構築した。
【図面の簡単な説明】
【0004】
発明のより完全な適用、および付随する利点の多くは、以下に述べる詳細な記載、特に付属の図面を合わせて考慮して参照することで容易に明らかになる。
【図1A】図1Aは、本発明に係る水ガス変化反応器(water gas shift reactor)用の螺旋配管装置の前方から見た斜視図である。
【図1B】図1Bは、本発明に係る水ガス変化反応器用の螺旋配管装置の後方から見た斜視図である。
【図2】図2Aは、本発明に係る水ガス変化反応器用の螺旋配管装置の正面図である。図2Bは、本発明に係る水ガス変化反応器用の螺旋配管装置の側面図である。図2Cは、本発明に係る水ガス変化反応器用の螺旋配管装置の上面図である。
【図3】図3Aは、図1A−1Bおよび図2A−2Cに示された天然ガス予熱器の分解斜視図である。図3Bは、図1A−1Bおよび図2A−2Cに示された天然ガス予熱器の組立状態の断面図である。図3Cは、図1A−1Bおよび図2A−2Cに示された天然ガス予熱器の組立状態の縮小斜視図である。図3Dは、図1A−1Bおよび図2A−2Cに示された天然ガス予熱器の組立状態の縮小下面図である。
【図4】図4Aおよび図4Bは、圧縮状態および非圧縮状態にあるコイルを示す図である。
【図5A】図5Aは、天然ガス予熱器と、水素脱硫容器と、空気予熱器付きの蒸気改質反応容器とを伴う水ガス変化反応容器に接続された本発明に係る螺旋配管装置を示す反応装置の斜視図。
【図5B】図5Bは、天然ガス予熱器と、水素脱硫容器と、空気予熱器付きの蒸気改質反応容器とを伴う水ガス変化反応容器に接続された本発明に係る螺旋配管装置を示す反応装置の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本発明の実施形態は、付属の図面を参照して以下に述べられる。以下の記述において、実質的に同じ機能及び配置を有した構成要素は、同一の参照符号で示され、繰り返しとなる記載は必要なときだけなされる。
【0006】
高温で運転される反応容器は、運転前の冷めた状態から運転中の加熱状態に向かって熱くなるにつれ、膨張(例えば容器の軸方向長さの伸長)することができる。このような容器は、一般的に、当該反応容器のベースの固定位置に装着されることで据え付けられ、1以上の別部品(例えば別の反応容器、予熱器組立体など)に配管接続(例えば入口配管、出口配管など)によって相互連結可能である。しかしながら、上記別部品は、異なる温度状況下で運転されることもあり、反応容器と比べて膨張/収縮が異なる状態になりやすい。このように、運転状態にある容器の膨張は、ベースに対して当該反応容器の1つ以上のポート(例えば入口ポート、出口ポートなど)の位置を変化させ、この反応容器のポートの位置変化は、配管接続が取り付けられた別部品のポートの位置変化に対応しないこともある。このため、反応容器のポートと、この反応容器が配管接続によって相互連結された別部品のポートとの相対的な位置変化が、配管接続またはポートに不良を生じさせる又は疲労不良を促進させるストレスを配管接続内に生み出すことがある。また、もし、反応容器の1つ以上のポートが配管接続を介して、位置が変化せず(すなわち膨張又は収縮せず)、固定位置に留まる1つ以上の別部品に接続されている場合も、反応容器のポートの位置変化が、配管接続又はポート又は支持構造体に不良を生じさせる又は疲労不良を促進させるストレスを配管接続内に生み出す。
【0007】
本発明は、そのようなストレスから生じる好ましくない結果を和らげることができる反応容器用の配管接続のための方法と装置を提供する。この配管装置は、好ましくは、容器運転中の配管接続のストレスの最小化又は除去を許容する容器への1つ以上の配管接続を提供する。
【0008】
図1A−1B及び図2A−2Cは、本発明に係る螺旋配管装置のひとつの実施形態を示す。この描かれた螺旋配管装置10は、入口螺旋管30と、出口螺旋管60とを備える。しかしながら、当該装置は、入口螺旋管30および出口螺旋管60のいずれかひとつだけを選択的に備えてもよいし(すなわち、当該装置は両方を備える必要はないし)、又は、入口螺旋管及び出口螺旋管に加えて、例えば当該容器の別のポート(図示しない)に接続される他の螺旋管を選択的に備えることもできる。図1A−1B及び図2A−2Cに示された螺旋配管装置10は、水−ガス変化反応(WGS)容器20に接続されている。しかしながら、本発明は、それぞれのライフタイムの間に膨張及び収縮しやすい他のいかなるタイプの容器や筐体にも適用可能である。図5Aおよび図5Bは、天然ガスの予熱器40付きのWGS20、水素脱硫(HDS)容器100、蒸気改質反応容器110、及び蒸気改質反応容器110用の空気予熱器120に接続された本発明の螺旋配管装置が組み込まれた反応装置の一例の斜視図である。
【0009】
WGS容器20は、ベース12に固定的に取り付けられた下部22を有する。ベース12は、例えば床、パッケージングユニット、又は筐体に固定的に貼り付けられている。WGS容器20は、当該容器の上部26の側面に設けられた入口ポート28と、下部22の側面に設けられた出口ポート24とを有する。WGS20の内部は、低温水−ガス変化触媒のような触媒素材の充填層になっている。このため、流体(本実施形態では、蒸気改質反応容器からの改質物)は、入口ポート28を通ってWGS容器20の上部28に入り、それから触媒素材の充填層を通って下方に移動し、そして出口ポート24を通ってWGS容器20の下部22から出る。
【0010】
図1A−1B及び図2A−2Cに示されたWGS容器20は、天然ガス予熱器組立体(すなわちNG予熱器)40に接続されている。しかしながら、本発明は、いかなる容器又は筐体にも適用可能であり、上記のような予熱器に接続されている必要はなく、また、他のいかなるタイプの部品に接続可能であってもよい。導管25は、WGS容器の下部22の側面で出口ポート24に取り付けられている。導管25は、出口ポート24とNG予熱器40の入口42との間に流体を通す相互連結(fluid interconnection)を提供している。導管25は、NG予熱器40を片持式で支持し、WGS容器20とNG予熱器40との間を構造的にも相互連結している。
【0011】
本実施形態では、NG予熱器40は、天然ガス供給(natural gas feed)が水素脱硫(HDS)容器100(図5Aと図5Bを参照)に送られて使用される前に、天然ガス供給を予熱するためにWGS容器20から出た改質物を使用する。NG予熱器40は、例えば、HDS容器100の中で脱硫反応が生じるのを確実にする適切なレベルまで天然ガス供給の温度を上昇させるために用いられる。図1A、1B、2A、及び2CのNG予熱器の描写に加えて、図3A−3Cは、NG予熱器の内部及び外部の構造の詳細を示す。
【0012】
NG予熱器40は、2つのシェル−チューブ熱交換器(shell-and-tube heat exchanger)、すなわち部分44に設けられた第1のシェル−チューブ熱交換器と、部分48に設けられた第2のシェル−チューブ熱交換器とを有する。WGS容器20から出た改質物は、NG予熱器40を通過する際に、シェル側(shell-side)に供給される。一方で、天然ガス供給は、NG予熱器40を通過する際に、チューブ側(tube-side)に供給される。
【0013】
出口ポート24を通ってWGS容器20から出た改質物は、導管25を通り、NG予熱器40の入口42に入る。改質物は、それから部分44に設けられた第1のシェル−チューブ熱交換器を通って、シェル側を上方に向かって移動し、湾曲部46(後述するように、天然ガス用のチューブ配列を有しない部分)を通って移動し、部分48に設けられた第2のシェル−チューブ熱交換器を通って、シェル側を下方に向かって移動し、出口ポート50を通ってNG予熱器40から出る。
【0014】
天然ガス供給は、入口52を通ってNG予熱器40に入り、部分48の第1通過のために、第2のシェル−チューブ熱交換器のチューブ配列(tube array)を通って、チューブ側を上方に向いて部分48の上端まで移動し、それから部分48の第2通過のために、向きを変えて第2のシェル−チューブ熱交換器のチューブ配列を通って、チューブ側の下方に向いて移動し、部分48の下端から管55(J形チューブ)を介して部分44の下端に移動し、入口56から部分44の下端に入り、部分44の第1通過のために、第1のシェル−チューブ熱交換器のチューブ配列を通って、チューブ側を上方に向いて部分44の上端まで移動し、それから部分44の第2通過のために、向きを変えて第1のシェル−チューブ熱交換器のチューブ配列を通って、チューブ側を下方に向いて移動し、出口58を通ってNG予熱器40から出る。この出口58から出た予熱された天然ガス供給は、導管を介してHDS容器100に移動してその内部で使用される。
【0015】
本発明の入口螺旋管30は、剛体の配管を介して蒸気ガス改質容器110の出口ポート130に接続された入口端32を有する。入口螺旋管30は、剛性接続配管部34を有する。剛性接続配管部34は、一般的に、入口端32(及び蒸気ガス改質容器110の出口ポート)を入口螺旋管30の螺旋部36の端に接続するのに必要な直線及び曲線の配管のいかなる組み合わせも含むことができる。螺旋部36の反対側の端は、WGS容器20の入口ポート28に接続された出口端38を有する。
【0016】
本発明の出口螺旋管60は、NG予熱器40を出た改質物を受け取るために、NG予熱器40の出口ポート50に接続された入口端62を有する。螺旋管60の入口端62は、螺旋部64の端に接続されている。螺旋部64の反対側の端は、出口68を有した剛性配管接続部66に接続されている。剛性接続配管部66は、一般的に、出口68を他の部品に接続するのに必要な直線及び曲線の部分のいかなる組み合わせも含むことができる。上記「他の部品」は、本例では、空気が蒸気ガス改質容器110で使用される前に空気を予熱するのに用いられる予熱器120である。
【0017】
入口螺旋管30の螺旋部36は、螺旋状の巻線を形成するために曲げられた管(tubing)または配管(piping)によって作られている。本実施形態で示されるように、入口螺旋管30の螺旋部36は、約4周に亘ってWGS容器20の周囲に巻き付いている。しかしながら、これに代えて、入口螺旋管30の螺旋部36は、上記実施形態に比べて、WGS容器20の周囲により多くの回数、またはより少ない回数で巻き付くこともできる。螺旋部36は、コイルばねを形成している。
【0018】
出口螺旋管60の螺旋部64は、螺旋状の巻線を形成するために曲げられた管または配管によって作られている。本実施形態で示されるように、出口螺旋管60の螺旋部64は、5周に亘ってWGS容器20の周囲に巻き付いている。しかしながら、これに代えて、出口螺旋管60の螺旋部64は、上記実施形態に比べて、WGS容器20の周囲により多くの回数、またはより少ない回数で巻き付くこともできる。螺旋部64は、コイルばねを形成している。
【0019】
図2Aおよび図2Bに示されるように、WGS容器20の入口ポート28は、このWGS容器20が装着されたベース12の上面から距離dで離れた高さに設けられている。加えて、WGS容器20の出口ポート24は、ベース12の上面から距離dで離れた高さに設けられている。WGS容器20の運転中、WGS容器20は、当該WGS容器20に熱膨張を生じさせる加熱状態になり、WGS容器20はその軸方向に伸長する。このため、距離dおよび距離dは、冷めた非運転状態から熱い運転状態になるときに、d1(運転状態)>d1(非運転状態)およびd2(運転状態)>d2(非運転状態)になるように変化する。
【0020】
WGS容器20の入口ポート28および出口ポート24の位置変化に加えて、入口ポート28および出口ポート24が接続された部品のポートもまた、それら部品の熱膨張/収縮によって位置変化することができる。WGS容器20のポート24,28と、WGS容器20が配管接続によって相互連結された別部品のポートとの相対的な位置変化は、配管接続又はポートに不良を生じさせる又は疲労不良を促進させるストレスを配管接続内に生み出すことができる。また、もし、WGS容器20の1つ以上のポートが配管接続を介して、位置が変化せず(すなわち膨張又は収縮せず)、固定位置に留まる1つ以上の別部品に接続されている場合も、WGS容器20のポートの位置変化が、配管接続又はポートに不良を生じさせる又は疲労不良を促進させるストレスを配管接続内に生み出すことができる。
【0021】
実験または計算に基づいて、WGS容器20の入口ポート28と、それが接続された部品の出口ポートとの間の相対的な位置変化は、WGS容器20と上記部品の非運転状態と運転状態との間で見出すことができる。ひとたび、この相対的な位置変化が見出されると、入口螺旋管36の螺旋部36は、WGS20の入口ポート28と、それが接続された部品の出口ポートとの間の相対的な位置変化を吸収するように構成することができる。
【0022】
同様に、WGS容器20の出口ポート24と、それが接続された部品の入口ポートとの間の相対的な位置変化は、WGS容器20および上記部品の非運転状態と運転状態との間で見出すことができる。そして、ひとたび、この相対的な位置変化が見出されると、出口螺旋管60の螺旋部64は、WGS20の出口ポート24と、それが接続された部品の入口ポートとの間の相対的な位置変化を吸収するように構成することができる。
【0023】
本発明の好ましい実施形態では、螺旋部36,64は、WGS容器20およびそれに接続された部品が運転状態にあるときに、入口螺旋管30および出口螺旋管60のストレスが小さい又はストレスが無いように構成されている。このため、螺旋部36,64により形成された螺旋状のばねは、WGS容器20およびそれに接続された部品が運転状態にあるときに、ストレスが無い非圧縮状態にある。しかしながら、WGS容器20およびそれに接続された部品が冷めた非運転状態にあるときに、WGS容器20およびそれに接続された部品の熱収縮は、入口ポートおよび出口ポートそれぞれの間で相対的な位置変化を生じさせ、螺旋部36,64によって形成された螺旋状のばねを軸方向に圧縮させる。このため、この冷めた非運転状態では、螺旋部36,64によって形成された螺旋状のばねは、圧縮状態になる。
【0024】
図4Aおよび4Bは、本発明の螺旋部36,64をどのように構成するかを説明するために、それぞれ圧縮状態および非圧縮状態にあるコイルを示す図である。螺旋部は、コイルが図4Bに示される非圧縮状態で軸方向長さd3を有し、図4Aに示される圧縮状態で軸方向長さd4を有するように構成されている。ひとたび、入口ポート28および出口ポート24とこれらが接続された部品に対する相対的な位置変化が見出されると、入口ポートに対する位置変化値と、出口ポート24に対する位置変化値は、それぞれ距離dを用いることができる。距離dは、螺旋部36,64が非運転状態で装着されたときにそれぞれが圧縮されるべき距離である。このため、運転状態では、相対的な位置変化は螺旋状のばねを圧縮せず、配管接続は非ストレス状態になる。
【0025】
これに代えて、螺旋部は、螺旋状の巻線が運転状態で圧縮形態にあり、非運転状態で非圧縮形態にあるように構成されることもできる。さらに上記に代えて、螺旋部は、螺旋状の巻線がストレス状態で、圧縮されるよりもむしろ張られるように構成されることもできる。上記に代えて、螺旋部は、螺旋状の巻線が運転状態で圧縮され、非運転状態で張られ、冷めた非運転状態から加熱された運転状態まで装置が熱せられる間のある時点と、加熱された運転状態から冷めた非運転状態まで装置が冷やされる間のある時点とで非ストレス状態になるように構成されることもできる。さらに上記に代えて、螺旋部は、螺旋状の巻線が運転状態で張られ、非運転状態で圧縮され、冷めた非運転状態から加熱された使用状態まで装置が熱せられる間のある時点と、加熱された運転状態から冷めた非運転状態まで装置が冷やされる間のある時点とで非ストレス状態になるように構成されることもできる。
【0026】
このように、本発明の螺旋装置は、好都合に、不良を伴わず確実にストレスを吸収するように構成されることもでき、装置全体における熱膨張/収縮変化によって生じるストレスの大きさを減らすように構成されることもでき、及び/又は、非ストレスの運転状態および非ストレスの非運転状態のいずれかを希望により提供するように構成されることもできる。熱膨張/収縮による装置内の種々の部品の入口および出口の相対的な位置の変化を考慮すると、本発明の螺旋装置は強固な配管装置を提供することができる。もし希望であれば、配管装置が通常の運転状態下で非ストレスになるように、巻線が予応力状態で製造され、輸送中に予応力状態を維持することもできる。例えば、もし、冷めた状態から加熱された運転状態になるときの相対的な位置変化が0.75インチであれば、巻線は軸方向の0.75インチの圧縮で予応力を与えることもできる。
【0027】
好ましい実施形態では、巻線は、WGS容器の外壁に取り付けられておらず、むしろ運転状態と非運転状態の両方でWGS容器の外表面と巻線の内径との間に最小の隙間が維持される。好ましくは、上記隙間は、WGS容器の外表面の周囲に断熱材の層を設けることを許容する十分な大きさを有する。加えて、巻線は、好ましくは、断熱され、熱を受け取らないようになっている。
【0028】
WGS容器は、その上面に、持ち上げ用のつまみを有するように示されている。上部温度計保護管および下部温度計保護管は、WGS容器内の温度を測定するためのサーモカップルとして使用されるために、WGS容器の側面から延びているように示されている。
【0029】
ここで示された実施形態の例は、本発明の好ましい実施形態を開示したものであり、いかなる考えによっても権利要求する範囲を上記実施形態に限定するものではない。本発明の多くの変形(modifications)や変更(variations)が上記教示によって可能である。それゆえ、添付の権利要求の範囲のなかで、本発明はここで特別に述べられたもの以外にも実践することができることが分かる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
当該反応容器の内部と流体を通す第1のポートと、当該反応容器の内部に流体を通すように接続された出口ポートと有した反応容器と、
前記反応容器を支持したベースと、
前記第1のポートに流体を通すように接続され、前記反応容器の周囲を回るように配置された第1の螺旋管と、
を具備した反応容器装置。
【請求項2】
前記容器の周囲を回るように延び、第2のポートに流体を通すように接続された第2の螺旋管を更に備えた請求項1に記載の反応容器装置。
【請求項3】
前記反応容器は、前記ベースから第1の方向に膨らんでおり、前記第1の方向に沿って採寸された前記第1のポートと前記ベースとの間の距離は、前記第1の方向に沿って採寸された前記第2のポートと前記ベースとの間の距離よりも大きい請求項2に記載に反応容器装置。
【請求項4】
前記第1および第2のポートは、前記第1の方向とは直交する第2および第3の方向に前記反応容器から延びている請求項2に記載の反応容器装置。
【請求項5】
前記反応容器は、当該反応容器の壁に設けられた断熱素材を有した請求項1に記載の反応容器装置。
【請求項6】
前記第1の螺旋管は、断熱されている請求項1に記載の反応容器装置。
【請求項7】
前記第1の螺旋管と前記反応容器との間に設けられた隙間を有し、この隙間は前記第1のポートを除いて前記反応容器の全周に亘って広がっている請求項1に記載の反応容器装置。
【請求項8】
前記第1の螺旋管は、前記反応容器が非加熱状態にあるときに、圧縮状態である第1の状態になり、前記反応容器が前記非加熱状態に比較した加熱状態にあるときに、圧縮が相対的に小さい状態である第2の状態になるように構成された請求項1に記載の反応容器装置。
【請求項9】
当該反応容器の内部と流体を通す第1のポートと、当該反応容器の内部に流体を通すように接続された出口ポートと有した反応容器を用意し、
前記第1のポートに流体を通すように接続され、前記反応容器の周囲を回るように配置された第1の螺旋管を用意し、
前記第1の螺旋管を通して前記反応容器内に蒸気を流す、
ことを含んだ反応容器装置の運転方法。
【請求項10】
前記反応容器の第2ポートと流体を通す第2の螺旋管を用意し、
天然ガス予熱器からの改質物を前記第2の螺旋管内に流す、ことを更に含んだ請求項9に記載に反応容器装置の運転方法。
【請求項11】
第1の温度から、この第1の温度よりも高い第2の温度に前記反応容器を加熱することを更に含んだ請求項10に記載の反応容器装置の運転方法。
【請求項12】
前記第1の螺旋管は、前記反応容器が前記第1の温度にあるときに、第1の圧縮状態になり、前記反応容器が前記第2の温度にあるときに、前記第1の圧縮状態とは異なる第2の圧縮状態になる請求項11に記載の反応容器装置の運転方法。
【請求項13】
前記第1の圧縮状態は、前記第2の圧縮状態よりも圧縮量が大きい請求項12に記載の反応容器装置の運転方法。
【請求項14】
前記第1の圧縮状態は、前記第2の圧縮状態よりも圧縮量が小さい請求項12に記載の反応容器装置の運転方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2010−534134(P2010−534134A)
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−518319(P2010−518319)
【出願日】平成20年7月21日(2008.7.21)
【国際出願番号】PCT/US2008/070645
【国際公開番号】WO2009/015083
【国際公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(598006749)エアー・リキッド・プロセス・アンド・コンストラクション,インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】