説明

収納付簡易ベッド

【課題】収納品を簡単に運べて、さらにはベッドとしての分解・組立が非常に容易な収納付簡易ベッドを提供する。
【解決手段】外装箱2と収納用引き出し3a、3bから構成される搬送ユニット1を複数個1組として搬送ユニット間を梱包テープまたはダンボールシートで固定することで、強度を保った収納付ベッドにすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害時等で一時的に生活する場所でも組立が容易で、かつ備品収納が可能で収納容器としてもそのまま運搬・運送が可能な収納付簡易ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
これまで、災害時、軽量、エコ目的にダンボールなどの再生可能な部材を使用したベッドが用いられてきた。しかしながら、ベッドとしての機能はあるものの収納ができなかったり、収納が可能であっても、同時に収納品の運搬・運送も簡単にできるものがなく、こういった機能を備えた、収納付簡易ベッドが必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
いままでのように移動の際に収納されたものを再梱包して、ベッドはベッドで分解、運搬する必要があった。特に災害時などで移動が頻繁にあったり、避難場所の移動が有る場合など、組立・分解に時間がかかってしまう。
【0004】
本発明は、このような背景のもとになされたものであり、収納品を簡単に運べて、さらにはベッドとしての分解・組立が非常に容易な収納付簡易ベッドを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本願発明の収納付簡易ベッドは、物品を収納する引出しと、前記引出しを1つ又は複数の引出しを収納可能にする搬送ユニットと、搬送ユニットを複数並べた上に載置するシートとを備え、搬送ユニットを複数並べてその上にシートを載置することによってベッドが形成され、その天面に掛かる加重を引出し及び搬送ユニットの垂直部材によって支持することができることを特徴とする。
【0006】
前記搬送ユニットには、並べたときに隣り合う搬送ユニット同士を接続する接続手段が設けられていることで、ベッドとしての形状を保持することが可能でる。
【0007】
前記接続手段はマジックテープを用いて接続しベッドの形状を保持することができる。
【0008】
また前記接続手段は梱包テープによっても接続することができる。
【0009】
なお、前記搬送ユニットを複数並べたときに、その周囲を囲って荷重に対する強度を高める補強材をさらに有することが可能であり、耐荷重を強化できる。
【0010】
前記シートには、複数並べた前記搬送ユニットと接続する接続手段を有することが可能であり、ベッドとして形状を保持することが可能である。
【0011】
さらに前記した接続続手段はマジックテープを用いて接続することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、上記のようにしたことによって、搬送・収納・分解・組立が簡単になり、保管スペースもとらない収納十分な収納付簡易ベッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる搬送ユニットの構造を示した斜視図である。
【図2】図1の搬送ユニットを構成する外装箱を示した斜視図である。
【図3】図1の搬送ユニットを構成する引出しを示した斜視図である。
【図4】図1の搬送ユニットを文化鋲で閉じた搬送状態を示した斜視図である。
【図5】図1の搬送ユニットをベッドの形態に組み立てた状態を示した斜視図である。
【図6】図1の搬送ユニットをダンボールシートを組み合わせてベッドの形態に組み立てた状態を示した斜視図である。
【図7】ベッドとしての強度を高めるため引出しを分割した状態を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下で、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る搬送ユニット1を示しており、段ボールからなる外装箱2と収納用の引出し3a、3bから構成されている。また4は文化鋲で、外装箱を閉じる場合に用いる。外装箱を閉じるにはマジックテープ、梱包テープなどを使用してもよい。5は引出しの取手穴である。
【0014】
前記搬送ユニット1は、図2に示される一般的なA式ダンボールとよばれている外装箱2と図3に示される引出し3の2個から構成されるものである。この外装箱2は、図中矢印で示されるように一般的なダンボールの目方向(強度が大きい方向)とは直交する方向で作成される。なお外装箱形状であれば他の形式でもよい。引出しは、ここでは半A式と一般的に呼ばれるものに引き出し穴をつけたものである。なお、引出し形状であれば他の形式のものでもよい。
【0015】
素材となるダンボールは厚さ数ミリ程度のものを適宜使用することができるが、ここでは5mm厚のものを用いている。図4に示すように搬送ユニット1はこの単位で搬送・運搬が可能になる。ここでは面部9が上面となる。
【0016】
前記搬送ユニット1を組み合わせてベッドとして使用するには、図5に示すように8個程度を1組とする。搬送ユニット間の接続は、マジックテープなどをあらかじめ貼ってベッド6とするか、図6に示すようにダンボール板10,11、12などで囲い、境界15,16等をガムテープ等でとめることで簡単にベッド7を組み立てることが可能である。尚17はダンボール板の折り目である。前記搬送ユニットの上面9にマジックテープをあらかじめ貼り、並べた搬送ユニットの上に載置するシートとなるダンボール板10、11、12などにもマジックテープを貼り、接続することもできる。
【0017】
ベッドの強度を強める必要がある場合は、図7に示すように引き出しを奥行き方向に片側もしくは両側を2段にすることで解決できる。ここで矢印にて示される長さLsは、図3の矢印で示される長さLの半分程度である。他にも強度を高める方法としてダンボールを強化ダンボールにする、天面9に補強シート(コート紙などを)を貼る、乃至A式ダンボールのフタ・底をオーバーフラップにする等も可能である。
【0018】
本実施形態は、段ボール等の板材で容易に作製でき、しかも通常のダンボール箱の組み合わせであるので、工場から出荷する際は、箱は組立前なので輸送も簡単であり、保管スペースもとらない。収納品を入れる時に通常のダンボールと同様に組立が可能である。そのまま収納付ベッドにも組上げることが簡単にできることは先の説明から自明である。尚、上記の実施形態では素材をダンボールとして説明したが、ダンボール以外の紙、プラスチックなどの素材も使用可能である。
【符号の説明】
1 搬送ユニット
2 外装箱
3、3a、3b、20a、20b 引出し
4 文化鋲
5 取手穴
6、7 ベッド形式
8 ダンボール目方向
9 搬送ユニット上面
10、11、12 ダンボール板
15、16 境界
17 折り目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を収納する引出しと、前記引出しを1つ又は複数の引出しを収納可能にする搬送ユニットと、前記搬送ユニットを複数並べた上に載置するシートとを備え、前記搬送ユニットを複数並べてその上にシートを載置することによってベッドが形成され、その天面に掛かる加重を前記引出し及び搬送ユニットの垂直部材によって支持することを特徴とする収納付簡易ベッド。
【請求項2】
前記搬送ユニットには、並べたときに隣り合う搬送ユニット同士を接続する接続手段が設けられている、請求項1に記載の収納付簡易ベッド。
【請求項3】
前記接続手段はマジックテープからなる、請求項2に記載の収納付簡易ベッド。
【請求項4】
前記接続手段は梱包テープからなる、請求項2に記載の収納付簡易ベッド。
【請求項5】
前記搬送ユニットを複数並べたときに、その周囲を囲って加重に対する強度を高める補強材をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の収納付簡易ベッド。
【請求項6】
前記シートには、複数並べた前記搬送ユニットと接続する接続手段を有している、請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の収納付簡易ベッド。
【請求項7】
前記接続手段はマジックテープである請求項6に記載の収納付簡易ベッド。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−249996(P2012−249996A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134584(P2011−134584)
【出願日】平成23年6月1日(2011.6.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(301035600)株式会社セイコー紙業 (7)
【Fターム(参考)】