説明

収縮性パッケージを製造する包装機

本発明は、深絞りプラスチック包装トレイ(8)を製造する装置(12)と、上箔を包装トレイに融着する融着装置(13)とを備える包装機であって、少なくとも包装トレイが収縮性プラスチック箔(1)から製造される、包装機に関する。少なくとも1つの収縮性箔によってパッケージを製造する方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱成形されたプラスチック包装トレイを製造する装置と、上フィルムを包装トレイに融着する融着装置と、を有する包装機であって、少なくとも包装トレイが収縮性プラスチックフィルムから製造される包装機、および少なくとも1つのシュリンクフィルウによってパッケージを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、食品は、食品が配置される包装トレイと、包装トレイを閉鎖する上フィルムとを有するプラスチックパッケージ内に入れられて、販売されることがさらに一層多くなっている。包装トレイは、通常、平坦なフィルムウエブから、熱成形によって製造される。一部のパッケージでは、パッケージトレイが成形されるフィルムウエブおよび/または上フィルムは、いわゆる、シュリンクフィルム、すなわち、温度に影響されて収縮するフィルムである。これらのパッケージは、包装された食品がパッケージ内に極めて密接に封入されるという利点を有する。これらのパッケージの場合、収縮工程の前に、上フィルムが、包装トレイがすでに熱成形されているフィルムウエブに接合される。これまで、包装トレイは、抑制されずにシュリンクバックされることが多く、および/または収縮が、融着型によってすでに開始され、その結果として、大抵の場合、制御されることがない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明の目的は、当技術分野における現状の問題を解消することができる包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の目的は、熱成形中に冷却される熱成形型によって、熱成形された包装トレイを収縮性フィルムウエブから製造する装置と、下型および上型によって、上フィルムを包装トレイに融着する融着装置であって、少なくとも包装トレイが収縮性プラスチックフィルムから製造され、下型および/または上型が冷却される、融着装置と、を備える包装機によって、達成される。
【0005】
このような包装機によって、直線状のパッケージ縁を有する包装トレイが収縮性プラスチックフィルムから製造され、および/または熱成形の直後における製造された包装トレイの望ましくない逆の収縮が少なくとも低減されることは、当業者には、極めて驚きであり、予期されないことであった。これによって、完全に新しい外観および極めて再現性のある大きさの包装容器を製造することができる。さらに、本発明による包装機の融着装置が、融着中の包装トレイまたは上フィルムの抑制されない収縮を避けることに成功したことは、極めて驚きであり、予期されないことであった。本発明による包装機は、容易に低コストで製造され、かつ操作され得る。
【0006】
本発明の目的では、収縮性フィルムは、長さ方向および横方向のそれぞれに少なくとも20%の熱収縮性を有する熱成形可能な多層フィルムである。この熱収縮性は、熱成形によって実質的に影響されない。好ましくは、本発明による多層フィルムの熱収縮性は、長さ方向および横方向のそれぞれにおいて少なくとも25%であり、より好ましくは、少なくとも30%、さらに好ましくは、少なくとも35%、最も好ましくは、少なくとも40%、特に、少なくとも45%である。このようなフィルムは、例えば、独国特許出願第10 2005 017 937.1号明細書に開示されている。この特許出願は、参照することによって、この開示の一部とみなされる。
【0007】
本発明によれば、包装機は、熱成形中に冷却される熱成形型を有する。熱成形型は、好ましくは、この目的のために、冷却手段を有する。このような冷却手段は、例えば、熱成形型の領域に配置されて、冷却媒体、例えば、冷却液体または冷却ガスが循環する冷却系であるとよい。
【0008】
熱成形装置は、好ましくは、保持手段を有し、これによって、フィルムは、保持手段と熱成形型との間に固定される。保持手段は、好ましくは、クランプフレームである。保持手段は、好ましくは、垂直方向において移動可能であるように配置される。フィルムウエブは、好ましくは、熱成形がなされる前に、保持手段によって固定される。本発明の好ましい実施形態では、この保持手段は、同じように、冷却手段を有し、この冷却手段は、熱成形型におけるのと同一の冷却回路または他の冷却回路に接続されるとよい。冷媒として適しているのは、水または冷蔵庫などにも用いられる冷媒である。本発明のこの好ましい実施形態は、カバーフィルムがさらに他の方法ステップにおいて融着される包装トレイの領域が、どのような応力も受けず、または極めてわずかな低応力しか受けず、その結果、融着シームの領域には、漏れが殆ど生じないという利点を有する。
【0009】
少なくとも1つの冷媒回路は、好ましくは、熱成形型および/または保持手段が常に実質的に一定温度であるように、調整、例えば、温度調整される。
【0010】
さらに、好ましくは、熱成形装置は、フィルムウエブを特に熱成形の前に加熱することができる加熱手段、特に好ましくは、加熱板を有する。この加熱手段によって、フィルムウエブは、少なくともいくつかの領域において、可塑化温度まで加熱される。加熱は、好ましくは、極めて迅速に行なわれる。特に好ましくは、熱成形装置は、フィルムウエブと加熱手段との間の接触、その結果としての熱伝達を改良する手段を有する。特に好ましくは、この接触は、フィルムウエブを加熱手段に吸引および/または加圧する負圧および/または正圧によって改良される。多数の包装トレイが同時に製造される場合、本発明による装置は、好ましくは、製造される各包装トレイに対して1つの保持手段を有する。加熱手段は、好ましくは、垂直方向において移動可能であり、電源がオンオフされ、および/またはその温度調整を行うことができる。フィルムウエブが、好ましくは、熱成形の前に、加熱された後、加熱手段は、フィルムウエブの過熱を避けるために、および熱成形型または加熱手段の冷却によって多くの熱を除去しなければならないのを避けるために、再びフィルムウエブから取り外され、および/または電源が切られる。しかし、加熱手段は、熱成形金型として用いられてもよい。加熱は、好ましくは、所望の領域のみが加熱されるように、局部的な個所を対象として、極めて迅速に行なわれる。熱成形後又は熱成形中、フィルムウエブは、熱成形された包装トレイの望ましくない回復を避けるために、可能な限り迅速に冷却される。当業者であれば、フィルムウエブのいくつかの領域が、フィルムウエブの加熱時に、フィルムウエブと共に加熱されるのを避けるために、および/またはこれらの領域の望ましくない加熱を低下させるために、および/または望ましくない回復を避けるために、加熱および冷却が同時になされてもよいことを理解するだろう。
【0011】
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、本発明による包装機は、真空手段および/または加圧手段を有し、これによって、フィルムウエブは、加圧されるかまたは熱成形型内に引き込まれ、これによって、最終的な形状に成形され、またはフィルムウエブと熱成形型との間の熱伝達を改良する。未変形のフィルムウエブと加熱手段との間の接触を改良するために、同一のまたは他の真空手段および/または加圧手段が用いられてもよい。
【0012】
さらに、包装機は、融着装置を有する。この融着装置は、上フィルムを包装トレイに融着するように働く。この場合、包装トレイおよび/またはカバーフィルムは、収縮性フィルムから製造される。
【0013】
包装トレイは、一般的に、熱成形によって、フィルムウエブに成形される。当業者であれば、包装トレイに融着される上フィルムも熱成形されてもよいことを理解するだろう。
【0014】
本発明による包装機によって、パッケージを収縮性包装トレイおよび収縮性上フィルムから製造することができる。このようなパッケージは、シュリンクパックと呼ばれる。しかし、上フィルムは、非収縮性フィルムウエブ、例えば、発泡ポリオレフィンまたは発泡ポリエステルから構成されてもよい。このようなパッケージは、シュリンクプレートと呼ばれる。
【0015】
本発明による包装機の融着装置は、下型および上型を有する。下型は、互いに接合されるフィルムウエブの下方に配置され、上型は、これらのフィルムウエブの上方に配置される。下型および上型は、互いに押圧され、上フィルムを下フィルムに融着する。この場合、2つのフィルムウエブの相互の融着は、温度の影響下で行なわれる。本発明によれば、下型および/または上型は、冷却される。この冷却は、例えば、下型および/または上型に含まれる通路を通る冷媒の循環によって、なされるとよい。水または冷蔵庫に用いられる媒体が、冷媒として適している。上フィルムおよび/または包装トレイの冷却は、好ましくは、各フィルムの抑制されない収縮が生じないように、すなわち、各フィルムウエブの温度が、収縮が生じる温度に到達しないかまたは超えないように、なされる。
【0016】
好ましくは、少なくとも下型は、垂直方向において移動可能であり、特に好ましくは、上型も、垂直方向において移動可能である。
【0017】
さらに、好ましくは、上型または下型は、加熱される融着手段、例えば、融着フレームを有する。加熱は、一般的に、電気加熱法によってなされる。本発明の場合、各型の余計な冷却を不要とために、有利には、加熱は、融着手段に制限されるべきである。
【0018】
好ましくは、ヨーク融着板システムが、融着フレームを有していない側の型に配置される。ヨーク融着板システムは、好ましくは、ゴム当接部を有する。さらに、好ましくは、ヨーク融着板システムは、冷却され、特に好ましくは、同じように垂直方向において移動可能である。
【0019】
上型は、好ましくは、垂直方向において移動可能であるように配置される。さらに、好ましくは、上型は、上フィルムの望ましくない収縮を生じさせる長時間にわたる加熱を避けるために、冷却される。この実施形態は、上フィルムがシュリンクフィルムであるとき、特に有利である。
【0020】
融着装置は、好ましくは、冷却板を有し、この冷却板は、特に好ましくは、上フィルムの領域に配置される。この冷却板は、好ましくは、同じように垂直方向において移動可能であるように配置される。上フィルムが多数の包装トレイに同時に融着される場合、各冷却板は、好ましくは、各包装トレイの領域に配置される。
【0021】
当業者に馴染み深いどのような包装機も、包装機として考慮される。好ましくは、包装機は、成形−充填−融着式包装機として知られるものである。
【0022】
本発明は、包装トレイおよび上フィルムから収縮性を有する熱成形されたパッケージを製造する方法であって、少なくとも包装トレイは、熱成形によって、収縮性プラスチックフィルムから製造される、方法にも関する。この方法では、フィルムウエブは、最初、その一部が加熱され、熱成形前および熱成形中に、その一部が冷却され、上フィルムおよび/または包装トレイは、上フィルムの包装トレイへの融着中に、冷却される。
【0023】
本発明は、少なくとも1つのシュリンクフィルムから製造されたパッケージを融着する方法にも関する。この方法では、融着熱の導入は、パッケージのシュリンクフィルムから離れた側から行なわれる。本発明によるこの方法の場合、融着用の熱の導入は、好ましくは、下方または上方から行なわれる。
【0024】
以下の内容は、本発明による両方法に適用される。
【0025】
このような方法によって、直線状のパッケージ縁を有する包装トレイが製造され、および/または望ましくない収縮が熱成形の後に生じないことは、当業者には、極めて驚きであり、予期されないことであった。これによって、完全に新しい外観および極めて再現性のある大きさの包装容器を製造することができる。本発明による方法は、融着型によって開始されるシュリンクフィルムの望ましくない収縮を防ぐ。
【0026】
フィルムウエブは、好ましくは、熱成形の前に固定される。フィルムウエブの固定は、好ましくは、クランプフレームによって行なわれる。特に好ましくは、このクランプフレームは、冷却され、最も好ましくは、垂直方向において移動可能であるように、配置される。クランプフレームを冷却することによって、後工程における融着領域が少なくとも実質的に応力を受けず、これによって、融着領域における漏れが殆ど生じない。
【0027】
さらに、好ましくは、フィルムウエブは、熱成形の前に加熱される。加熱および冷却は、好ましくは、時間をずらして行なわれ、好ましくは、加熱が冷却の前に行なわれる。さらに、好ましくは、フィルムウエブの片面が加熱され、反対側の面が冷却される。本発明のさらに好ましい実施形態では、加熱および冷却は、同時に行なわれ、フィルムウエブは、いくつかの領域において、加熱および冷却される。特に好ましくは、フィルムウエブは、熱伝達を可能な限り良好に達成するために、加熱手段または冷却手段の方向に押圧または吸引される。多数の包装トレイが同時に製造される場合、製造される各包装トレイは、好ましくは、加熱手段ごとに割り当てられる。これによって、必要とされる熱を局部的な個所を対象としてフィルムウエブに導入することができる。
【0028】
熱成形は、当業者に馴染み深いどのような方法によって、行なわれてもよい。しかし、熱成形は、好ましくは、正圧および/又は負圧(真空)によって行なわれる。さらに、好ましくは、熱成形は、金型によって行なわれるか、または金型によって支援され、金型および加熱手段を1つの構成要素とすることができる。
【0029】
本発明によれば、フィルムウエブは、熱成形前、熱成形中、および/または熱成形後に、少なくともいくつかの領域において冷却される。特に、熱成形される領域は、熱成形中および/または熱成形後に、熱成形された領域の望ましくない回復がなくなるまで、冷却される。これは、一般的に、各フィルムの可塑化温度よりも低い温度である。
【0030】
シュリンクフィルムと面する融着型は、好ましくは、冷却される。本発明による方法のこの実施形態は、シュリンクフィルムと面する型が、シュリンクフィルムの望ましくない収縮を開始させないという利点を有する。2つの収縮性フィルムが用いられるとき、好ましくは、2つの型が冷却される。
【0031】
好ましくは、少なくとも収縮性フィルムウエブは、融着前および/または融着中に、固定される。この固定は、好ましくは、融着型によってなされる。さらに、好ましくは、収縮性フィルムウエブの固定は、フィルムウエブを包装機に沿って運搬するチェーンによってなされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を図1〜9に基づいて説明する。これらの説明は、単なる例示であって、本発明の一般的な概念を制限するものではない。これらの説明は、同じように、本発明による装置、本発明によるパッケージ、および本発明による方法にも適用される。
【0033】
図1に示されるのは、多数の熱成形チャンバ10を備える熱成形型3を有する熱成形装置である。本発明によれば、この熱成形型は、冷却される。冷却は、この場合、冷媒が通る孔2によってなされる。熱成形型3の上方にあるのは、変形されるフィルムウエブ1である。フィルムウエブ1は、熱成形型3とクランプフレーム4との間に固定される。クランプフレーム4は、この場合、冷媒が通る孔5によって、同じように冷却される。フィルムウエブ1の上にあるのは、加熱板7である。加熱板7は、両矢印6によって示されるように、昇降可能である。当業者であれば、熱成形型3が、同じように垂直方向において移動可能であることを理解するだろう。
【0034】
図2は、クランプフレーム4と熱成形型3との間に固定されたフィルムウエブ1の加熱を示している。このために、加熱板7は、好ましくは、フィルムウエブと接触するように、降下している。フィルムウエブは、加熱板の領域において所望の温度に達するまで、加熱される。この加熱は、好ましくは、時間制御によって行なわれる。
【0035】
フィルムが十分に加熱されるとすぐに、加熱板は、再び上昇し、真空トレイ8を生じさせるフィルムウエブ1の熱成形が行なわれる(図3)。この場合、熱成形チャンバ10は、真空引きされ、これによって、フィルムウエブは、図示されるように、変形される。加熱および熱成形プロセスの全体を通して、熱成形型およびクランプフレームは、冷却される。
【0036】
包装トレイ8が熱成形されるとすぐに(図4)、熱成形型3は、降下し、包装トレイ8が熱成形型3から外に引き出される。熱成形型は、製造された包装トレイを熱成形領域から外に移し、フィルムウエブ1の変形を再開することができる程度まで、降下される。
【0037】
図5に示されているのは、完成した包装トレイである。熱成形型を冷却することによって、フィルムウエブが、熱成形後に全く収縮しないか、または熱成形後または熱成形中に極めてわずかしか収縮しないので、パック縁9および/またはパッケージの底が直線状であるという効果が得られる。
【0038】
図6は、熱成形されたプラスチック包装トレイを収縮性フィルムウエブからなる収縮性フィルムから製造する熱成形装置を示している。この装置12は、下型3および上型19を有している。下型3は、製造される包装トレイの形状と逆の形状を備えている。下型に含まれているのは、通路2である。これらの通路2を通して、下型を冷却する冷媒が循環している。両矢印によって示されるように、下型は、昇降可能である。フィルムウエブ(図示せず)は、下型と上型との間に延びている。上型19は、同じように、昇降可能である。同じことが、クランプフレーム4および加熱手段7にも当てはまる。フィルムウエブの熱成形を行なうために、クランプフレームによって、フィルムウエブが、下型に押圧され、緊密に固定される。このクランプフレーム4も、冷媒が循環する通路2を付加的に有し、これによって、クランプフレーム4のフレーム部は、冷却可能である。クランプフレームを冷却することによって、クランプフレームの下に位置するフィルムウエブが加熱されず、その結果、応力を受けないという利点が得られる。上フィルムは、後工程で、この領域に融着される。この領域が応力を受けていないという事実によって、後工程で得られるパッケージの融着が、極めて高レベルの不透過性を有するという効果が得られる。本発明による装置は、製造される各包装トレイに対して1つの加熱要素7を有している。これらの加熱手段によって、フィルムウエブは、可能な限り迅速に加熱される。フィルムウエブと各加熱手段との間の熱伝達を改良するために、正圧をフィルムの下の領域に生じさせ、フィルムウエブを加熱手段に対して押圧し、これによって、熱伝達を改良するとよい。当業者であれば、負圧をフィルムウエブと加熱手段7との間に生じされ、フィルムウエブを加熱手段に対して吸引してもよいことを認めるだろう。フィルムウエブがその可塑化温度に達するとすぐに、金型としても作用する加熱手段7によって、各熱成形型に加圧され、および/または負圧が熱成形型にもたらされ、フィルムウエブを熱成形型に吸引する。この熱成形型は、冷却され、これによって、フィルムウエブは、熱成形中および/または熱成形の直後に冷却される。この冷却は、フィルムウエブがフィルムの収縮性によって包装トレイの望ましくない回復が生じなくなる温度に達するまで、行なわれる。
【0039】
図7は、本発明による融着装置13を示している。この融着装置13は、上型6および下型3を備えている。融着装置は、包装機の一部である。上型と下型との間に配置されているのは、上フィルム14(図示せず)および収縮性フィルムウエブ1(図示せず)である。収縮性フィルムウエブ1には、包装トレイが、熱成形によって、すでに形成されている。この場合、上フィルム14は、同じように収縮可能である。フィルムウエブ1は、固定され、包装機(図示せず)内の2つのチェーン(図示せず)によって、運搬される。包装トレイ8を閉鎖するために、上フィルム14が、フィルムウエブ1に融着される。上フィルム14は、チェーンなどによって固定され、下フィルム1に接合され、周知の方法によって運搬される。両矢印によって示されるように、上型は、垂直方向において移動可能である。上フィルムの上に配置されているのは、加熱された融着フレーム4である。この融着フレーム4は、融着中、ヨーク融着板システム5に対して加圧される。その結果、フィルムウエブ1,14は、互いに加圧される。このようにして生じた圧力および上昇した温度によって、上フィルムが包装トレイ8の縁に融着されるという効果が得られる。各包装トレイの領域において、上型に配置されているのは、上フィルムが融着領域の外側で加熱されるのを防ぐ冷却板2である。この実施形態は、特に、収縮性状フィルムの場合に意義深い。冷却板2は、同じように垂直方向において移動可能である。両矢印によって示されるように、下型も垂直方向において移動可能である。この場合、融着中における包装トレイの望ましくない収縮を防ぐために、下型も冷却される。上フィルムが収縮性を有しない場合、一般的に、冷却板2および上型6の冷却を省略することができる。
【0040】
図8は、シュリンクプレート、すなわち、非収縮性で、比較的剛性のあるカバーフィルムによって閉鎖された収縮性包装トレイを有するパッケージを製造する包装機を示している。フィルムウエブが、ロール11から断続的に巻き戻され、包装トレイ8が、熱成形装置12によって、フィルムウエブにより成形される。次いで、これらの包装トレイ8は、包装される物品(図示せず)によって充填され、その後、融着ステーション13において、カバーフィルム14によって閉鎖される。この場合、フィルムウエブ11は、収縮性フィルムからなるが、フィルムウエブ14は、非収縮性で、比較的剛性があり、従って、トレイとして作用する。融着の後、包装トレイは、収縮装置15において、収縮される。この場合、熱成形された包装トレイのみが、高温媒体、例えば、温風、蒸気、または温水と接触する。次いで、このようにして完了した収縮パッケージは、切断装置16によって個々に分断され、完成したパッケージ17として外に運搬される。各両矢印は、各ステーションの1つまたは2つのユニットが、昇降可能であることを示している。
【0041】
図9は、シュリンクパックを製造する包装機を2つの図で示している。シュリンクパックは、収縮性状フィルムおよび収縮性下フィルムを備えている。ここでも、収縮性フィルムウエブが、ロール11から巻き戻され、包装トレイ8が、成形ステーション12において、熱成形によって、フィルムウエブに成形される。包装トレイが、包装される物品(図示せず)によって充填されるとすぐに、融着ステーション13において、包装トレイは、フィルムウエブ14との融着によって、閉鎖される。この場合、カバーフィルムは、同じように収縮性フィルムである。次の方法ステップでは、パッケージが、切断ステーション16によって、個々に分断される。このようにして製造されたパッケージ18は、全ての側面が沸騰水に晒されるシュリンクトンネル内で、収縮される。各両矢印は、各ステーションの1つまたは2つのユニットが昇降可能であることを示している。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】熱成形前の熱成形装置を示す図である。
【図2】フィルムウエブの加熱を示す図である。
【図3】包装トレイの熱成形を示す図である。
【図4】保持手段の解除を示す図である。
【図5】得られた包装トレイを示す図である。
【図6】熱成形装置を示す図である。
【図7】融着装置を示す図である。
【図8】シュリンクプレートを製造する包装機を示す図である。
【図9】シュリンクパックを製造する包装機を示す図である。
【符号の説明】
【0043】
1 フィルムウエブ
2 冷却手段、冷却板
3 下型、熱成形型
4 融着フレーム、保持手段、クランプ手段
5 ヨーク融着板システム、冷却手段
6 上型、包装トレイの底、両矢印
7 加熱手段、加熱板、加熱要素、加熱カートリッジ
8 包装トレイ
9 パック縁
10 パック底
11 フィルムロール
12 熱成形ステーション
13 融着ステーション、融着装置
14 上フィルム
15 収縮ステーション、収縮トンネル
16 切断ステーション
17 完了後の収縮されたパッケージ
18 収縮前のパッケージ
19 上型

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱成形型(3)と、下型(3)および上型(6)を有する融着装置とによって、収縮性フィルムウエブから、熱成形された包装トレイを備えるパッケージを製造する包装機において、前記熱成形型(3)は、熱成形中に冷却され、前記下型(3)および/または前記上型(6)は、融着中に冷却されることを特徴とする包装機。
【請求項2】
前記下型(3)は、冷却手段を有することを特徴とする請求項1に記載の包装機。
【請求項3】
前記下型(3)は、垂直方向において移動可能であることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項4】
前記包装機は、加熱可能である融着手段(4)を有することを特徴とすることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項5】
前記上型(6)は、冷却板(2)を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項6】
前記上型は、製造される各パッケージ(17,18)に対して1つの冷却板(2)を有することを特徴とする請求項5に記載の包装機。
【請求項7】
前記上型(6)および/または前記冷却板(2)は、垂直方向に移動可能であるように配置されることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項8】
前記包装機は、ヨーク融着板システム(5)を有し、前記ヨーク融着板システム(5)は、好ましくは、前記下型(3)上に配置されることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項9】
前記ヨーク融着板システム(5)が、冷却されることを特徴とする先行する請求項8に記載の包装機。
【請求項10】
前記ヨーク融着板システム(5)は、昇降可能であることを特徴とする請求項8あるいは9に記載の包装機。
【請求項11】
前記ヨーク板融着システム(5)は、ラバー当接部を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項12】
前記熱成形型(3)は、冷却手段(2)を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項13】
前記フィルムウエブ(1)は、保持手段(4)と前記熱成形型(3)との間に固定され得ることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項14】
前記保持手段(4)は、冷却手段(5)によって冷却され得ることを特徴とする請求項13に記載の包装機。
【請求項15】
前記保持手段(4)は、垂直方向において移動可能であるように配置されることを特徴とする請求項13あるいは14に記載の包装機。
【請求項16】
前記熱成形型は、前記フィルムウエブを加熱することができる加熱手段(7)、好ましくは、加熱板を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項17】
前記加熱板(17)は、熱成形金型として構成されることを特徴とする請求項16に記載の包装機。
【請求項18】
前記熱成形型は、前記フィルムウエブを熱成形する真空手段および/または加圧手段を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項19】
前記熱成形型は、前記フィルムウエブと前記加熱手段(7)との間の接触を改良するために、前記真空手段および/または加圧手段を有することを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。
【請求項20】
上フィルムを包装トレイに融着することによって、パッケージを製造する方法であって、少なくとも前記包装トレイが、収縮性プラスチックフィルムから製造される方法において、前記フィルムウエブは、最初、その一部が加熱され、熱成形前および熱成形中に、その一部が冷却され、前記上フィルムおよび/または前記包装トレイは、前記上フィルムの前記包装トレイへの融着中に、冷却されることを特徴とする方法。
【請求項21】
前記包装トレイおよび/または前記上フィルムは、シュリンクフィルムから製造され、前記融着用の熱の導入は、前記パッケージの前記シュリンクフィルムから離れた側から行われることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記融着用の熱の導入は、上方から行われることを特徴とする請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記収縮性プラスチックフィルムは、好ましくは、前記融着型(6,3)によって固定されることを特徴とする請求項20〜22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記収縮性プラスチックフィルムは、運搬チェーンによって固定されることを特徴とする請求項20〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記収縮性プラスチックフィルムと面する前記融着型(6,3)は、冷却されることを特徴とする請求項20〜24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記収縮性プラスチックフィルムは、融着前に、熱成形されることを特徴とする請求項20〜25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
前記パッケージは、融着後に、収縮されることを特徴とする請求項20〜26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記フィルムウエブ(1)は、最初、その一部が加熱され、熱成形前および熱成形中に、その一部が冷却されることを特徴とする請求項20〜27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記フィルムウエブ(1)は、熱成形前に、固定されることを特徴とする請求項20〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
前記包装トレイは、融着領域を有し、前記融着領域は、加熱中および/または熱成形中に、冷却されることを特徴とする請求項20〜29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記フィルムウエブ(1)は、正圧および/または負圧によって変形されることを特徴とする請求項20〜30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
前記包装トレイの各々は、加熱手段ごとに割り当てられることを特徴とする請求項20〜31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記熱成形されたフィルムは、回復がなくなるまで、冷却されることを特徴とする先行する請求項のいずれか一項に記載の包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−531420(P2008−531420A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−557416(P2007−557416)
【出願日】平成18年3月1日(2006.3.1)
【国際出願番号】PCT/EP2006/001869
【国際公開番号】WO2006/092289
【国際公開日】平成18年9月8日(2006.9.8)
【出願人】(505379777)シーエフエス・ジャーマニー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (2)
【Fターム(参考)】