説明

取引システム及び取引装置

【課題】 自動取引装置の取扱中止によって顧客が蒙る不都合を軽減できる取引システムを提供する。
【解決手段】 自動取引装置は、自装置に係る取引の取扱中止状態に、顧客の要求操作に応じて取扱中止証明書を発行する証明書発行手段を備える。窓口端末は、取扱中止証明書の存在を条件とし、取扱中止証明書を発行させた顧客と取引上関係する第3者に、自動取引装置の取扱中止のために顧客が取引を実行できなかったことを直接的又は間接的に表す通知情報を通知する通知手段を備える。自動取引装置の取扱中止によって顧客が取引をそのときに実行できなくても、そのことを窓口端末が顧客に関係する第3者に通知するので、取扱中止が顧客に及ぼす不都合を軽減できるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は取引システム及び取引装置に関し、例えば、デパート、コンビニエンスストア、空港、無人店舗等の金融機関有人店舗外に設置される自動取引装置における障害などによる取扱中止時の対応方法に適用し得る。
【背景技術】
【0002】
金融機関有人店舗外に設置される自動取引装置は、顧客が、金融機関の有人店舗に出向かなくても、この自動取引装置によって、入金取引、出金取引、振込取引等が手軽に行えるため、顧客の利便性の向上に寄与している。その反面、障害が発生しても対応できる金融機関関係者等が設置箇所にいないため、取扱いを中止する時間も長時間になってしまう。
【0003】
特許文献1には、自動取引装置に障害が発生して取扱中止となった場合、その間に来た顧客に、他の自動取引装置の位置を画面表示によって伝え、そちらで取引を行うように案内することが記載されている。また、特許文献1には、取引中に障害が発生し、取引が中断された顧客に対しては、中断された取引情報及び他の自動取引装置の位置を2次元バーコードに変換して印刷したレシートを渡し、レシートに印刷された他の自動取引装置にレシート上の2次元バーコードを読み込ませることによって、中断された取引を再開させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−158860
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の記載方法では、取扱中止時の対応としては不十分であり、顧客に何らかの不都合を掛ける恐れがあった。
【0006】
取扱中止の自動取引装置から近距離に利用可能な他の自動取引装置がなく、紹介された他の自動取引装置があまりにも遠く、そちらに向かうより、日を変えて、取扱中止から普及した自動取引装置で取引を行うこととする顧客が生じる。また、顧客が取引を行おうとした時刻が遅く、他の自動取引装置へ行っても取扱可能時刻を超えてしまうようなことも生じる。
【0007】
例えば、振込み期限が定められている場合において、自動取引装置の取扱中止によって期限翌日に振込みを行うことは、顧客の都合以外の不都合で取引が行えなかったにも拘わらず、その期限徒過の責を顧客が負い、取扱中止時の対応としては不十分である。
【0008】
そのため、ある取引装置の取扱中止によって顧客に及ぼす不都合を軽減できる取引システムや取引装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の本発明は、第1の取引装置と第2の取引装置とを含む取引システムにおいて、(1)上記第1の取引装置は、自装置に係る取引の取扱中止状態に、顧客の要求操作に応じて取扱中止証明書を発行する証明書発行手段を備え、(2)上記第2の取引装置は、上記取扱中止証明書の存在を条件とし、上記取扱中止証明書を発行させた顧客と取引上関係する第3者に、上記第1の取引装置の取扱中止のために上記顧客が取引を実行できなかったことを直接的又は間接的に表す通知情報を通知する通知手段を備えることを特徴とする。
【0010】
第2の本発明は、第1の取引装置と第2の取引装置とを含む取引システムにおける上記第2の取引装置が該当する取引装置において、上記第1の取引装置が、自装置に係る取引の取扱中止状態に、顧客の要求操作に応じて発行した取扱中止証明書の存在を条件とし、上記取扱中止証明書を発行させた顧客と取引上関係する第3者に、上記第1の取引装置の取扱中止のために上記顧客が取引を実行できなかったことを直接的又は間接的に表す通知情報を通知する通知手段を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1の取引装置の取扱中止によって顧客が取引をそのときに実行できなくても、そのことを第2の取引装置が顧客に関係する第3者に通知するので、取扱中止が顧客に及ぼす不都合を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施形態の取引システムにおける構成要素を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における自動取引装置の機能的構成例を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態における自動取引装置の外観を示す説明図である。
【図4】第1の実施形態における自動取引装置の障害発生時の処理(その1)を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態における自動取引装置で表示される、取扱中止証明書の発行用押し釦アイコンを含むガイダンス画面例を示す説明図である。
【図6】第1の実施形態における自動取引装置の障害発生時の処理(その2)を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態における取扱中止証明書の発行中を通知するための画面を示す説明図である。
【図8】第1の実施形態における取扱中止証明書を示す説明図である。
【図9】第1の実施形態における自動取引装置で表示される、取扱中止によって実行できなかった取引種類を入力させる画面例を示す説明図である。
【図10】第1の実施形態における自動取引装置で表示される、証明希望理由及び取扱中止を証明したい第3者を入力させる画面例を示す説明図である。
【図11】第1の実施形態における自動取引装置で表示される、取得情報を確認させる画面例を示す説明図である。
【図12】取扱中止による取引遅延によって損なわれた顧客の信頼回復に寄与するサービス実行時における、第1の実施形態の取引システムでの処理の流れを示すシーケンス図である。
【図13】第1の実施形態の取引システムにおいて遅延正当理由が印字された振込相手先通帳の印字面の一部を示す説明図である。
【図14】第2の実施形態における自動取引装置の機能的構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(A)第1の実施形態
以下、本発明による取引システム及び取引装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0014】
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態の取引システムにおける構成要素を示すブロック図である。図1において、第1の実施形態の取引システム1は、少なくとも、自動取引装置2と、ホストコンピュータ3と、窓口端末4とを構成要素としている。
【0015】
自動取引装置2は、デパート、コンビニエンスストアなどに設置されている紙幣による取引処理に限定されているものであっても良く、また、無人店舗や、空港などの大型施設や、金融機関の有人店舗の自動取引装置コーナ等に設置される紙幣、硬貨による取引処理を実行できるものであっても良い。
【0016】
図2は、前者の自動取引装置2の機能的構成例を示すブロック図であり、図3は、その自動取引装置2の外観を示す説明図である。
【0017】
自動取引装置2は、制御部10、記憶部11、表示部12、入力部13、カード取扱部14、紙幣入出金部15、ジャーナル記録部16及び電源部17を有する。
【0018】
制御部10は、通信回線5−1を介してホストコンピュータ3と接続しており、自動取引装置2内の各部を制御して入金取引や出金取引や振込取引等の取引処理や他の処理を実行すると共にデータ通信等を制御するものである。
【0019】
記憶部11は、制御部10が実行するプログラムやそれに用いる各種のデータおよび制御部10による処理結果等が格納される。障害発生等に伴う取扱中止時に行う取扱中止証明発行用プログラムも記憶部11に記憶されている。
【0020】
表示部12は、LCDやCRT等の表示画面を備えており、取引選択画面や出金金額等の入力画面、取引の誘導画面等を表示する機能を有している。入力部13は、テンキー等の入力キー13aと、表示画面に設けられたタッチパネル13bとで構成され、顧客が、取引の選択や取引内容の確認、取引金額等の入力を行うために使用するものである。
【0021】
カード取扱部14は、カード挿入口14aから挿入された顧客のキャッシュカードやクレジットカード等の取引カードの磁気ストライプやICチップ等に記録されている取引カードの所有者を示す顧客ID、金融機関名、口座番号等の顧客の口座情報を含むカード情報を読み書きする機能を有する。また、カード取扱部14は、明細票に取引内容等を印刷するレシートプリンタ等を有し、取引カードと明細票とを並行的に排出できるものである。第1の実施形態では、明細票用紙に、取扱中止を証明する内容等が印刷されることもあり得る。
【0022】
紙幣入出金部15は、入金取引時等に入出金口15aによって顧客が投入した紙幣を受入れ、これを鑑別および計数して金種別に収納し、出金取引時等に顧客に支払う紙幣を繰出して計数し、入出金口15aから排出して顧客に引渡す機能を有している。
【0023】
ジャーナル記録部16は、ロール紙等のジャーナル用紙に印刷する機能を有するジャーナルプリンタを備えており、自動取引装置2による顧客との取引処理の履歴や係員による業務処理の履歴等を印刷して記録するものである。
【0024】
電源部17は、自動取引装置2の外部から電力が供給され、自動取引装置2の制御部10などの各部に電力を供給するものである。
【0025】
第1の実施形態の場合、自動取引装置2の構成は、図2及び図3に示すものに限定されず、硬貨を取り扱うことができるものであっても良く、通帳を受け入れ取引内容を通帳に記載できるものであっても良く、また、生体認証機能を備えるものであっても良い。
【0026】
この第1の実施形態の場合、取扱中止証明の発行機能を自動取引装置が有することが1つの特徴となっている。しかしながら、複数台の自動取引装置が並設されているような状況では、ある自動取引装置が取扱中止になっても、顧客は、並設されている他の自動取引装置で所望する取引を行うことができる。そのため、取扱中止証明の発行機能に対応するか否かを設定できるように、自動取引装置2を構成しておくことは好ましい。このような設定は、保守者が自動取引装置2に対してキー入力等によるソフトウェア的な設定操作で行うようにしても良く、また、設定用ディップスイッチを設けておき、その設定用ディップスイッチを設定側に倒すことで行うようにしても良く、さらに、ホストコンピュータ3等の上位装置からの設定のための通信によって行うようにしても良い。
【0027】
図1では、自動取引装置2がホストコンピュータ3と直接接続されているように記載しているが、複数の自動取引装置を収容しているサーバ等を介して、自動取引装置2がホストコンピュータ3に接続されていても良い。
【0028】
ホストコンピュータ3は、口座データベース6や自動取引装置データベース7を管理している。口座データベース6には、顧客毎に顧客番号、支店番号、口座種別、口座番号、取引履歴、残高、通帳の未記帳行情報(通常の各行に記帳すべき情報であって未だ記帳がなされていない情報)等の口座情報が格納されている。ホストコンピュータ3は、自動取引装置2又は窓口端末4で実行された取引に基づいて、口座データベース6における該当する顧客の取引履歴や残高等の情報の更新を行うものとなっている。ホストコンピュータ3は、例えば、振込取引や振替取引等の複数の顧客に係る取引では、口座データベース6における該当する複数の顧客の情報を更新することになる。自動取引装置データベース7には、当該金融機関で設置している自動取引装置毎に、識別番号、機種番号、設置位置、現在状況、障害履歴、担当保守部門等の情報が格納されている。
【0029】
ホストコンピュータ3は、全銀センタ(図示せず)のコンピュータを介して他金融機関のホストコンピュータ(図示せず)に接続され、他金融機関のホストコンピュータとの間の振込取引等、金融機関同士の資金決済を全銀センタのコンピュータを中継して行い、それに基づいて該当顧客の口座に対する取引履歴や残高等の情報の更新を行うこともある。
【0030】
さらに、ホストコンピュータ3は、顧客毎の口座に係わる自動振替と振込の取引情報を資金移動情報(履歴)として口座データベース6に格納し、管理している。
【0031】
窓口端末4は、通信回線5−1を介してホストコンピュータ3と接続しており(店舗内サーバを経由してホストコンピュータ3と接続するものであっても良い)、窓口係員が、顧客から依頼された入金取引、出金取引、振込取引等の取引処理を実行させるために使用する取引装置である。窓口端末4は、図示は省略するが、例えば、パソコン等の情報処理装置に、紙幣や硬貨の取込、排出が可能な紙葉類処理装置や、キャッシュカード等を取り扱うカードアクセス装置や、通帳に対する印刷を行う通帳プリンタなどを接続したものである。また例えば、窓口端末4も、自動取引装置2とほぼ同様な各部を備える専用的なものであっても良い。
【0032】
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の取引システム1の動作を説明する。以下では、自動取引装置の障害発生時動作、自動取引装置の取扱中止証明書の発行動作、証明内容の第3者への通知動作の順に説明する。
【0033】
まず、自動取引装置2に障害が発生した際の動作を説明する。自動取引装置2の制御部10は、自装置に障害が発生したり、通信回線5や上位装置側の障害を検出したりしたときなど、障害の発生時には、障害発生の日時や障害原因を記憶部11に記憶させ、また、顧客とのマンマシンインタフェース機能が生きているか否かを判別し、顧客とのマンマシンインタフェース機能が生きている場合には、図4に示す処理を開始する。なお、顧客と情報を授受できない障害が発生した場合(顧客とのマンマシンインタフェース機能が生きていない場合)の処理の説明は省略する。
【0034】
図4に示す処理を開始すると、自動取引装置2の制御部10はまず、ある取引の処理中か否かを判別し(ステップ100)、ある取引の処理中であればその取引をリセットしたりキャンセルしたりした後(ステップ101)、ステップ102に移行し、障害発生時が待機状態であれば(いずれの取引の処理もなされていなければ)直ちにステップ102に移行する。なお、処理中の取引が、今回の障害に拘わらず処理を継続できるものであれば、処理を終了させた後に、ステップ102に移行させるようにしても良い。また、ステップ101の処理では、表示部12に「障害発生により取引を強制的に中止終了する」旨を表示させたり、必要に応じて、入金された紙幣や挿入された顧客のキャッシュカードを排出させたり、ジャーナルを記録したりする等の処理も適宜実行される。
【0035】
ステップ102では、自動取引装置2の制御部10は、当該自動取引装置2が取扱中止証明の発行機能に対応しているものか否かを判別する。
【0036】
自動取引装置2の制御部10は、当該自動取引装置2が取扱中止証明書の発行機能に対応していれば、表示部12に、障害発生により、金銭や価値等の移動を伴う一般的な顧客取引(入金取引、出金取引、振込取引等)の取扱を中止している旨と、取扱中止証明書の発行用の押し釦アイコンと、この押し釦アイコンが押されたときに取扱中止になっていたことを証明する証明書を発行する旨とを含む、顧客からの入力をも待ち受けるガイダンス画面を表示させる(ステップ103)。
【0037】
これに対して、自動取引装置2の制御部10は、当該自動取引装置2が取扱中止証明書の発行機能に対応していなければ、表示部12に、障害発生により一般的な顧客取引の取扱を中止している旨と、当該自動取引装置2から近い自動取引装置の位置情報(地図情報を含んでも良い)とを含む、ガイダンス画面を表示させる(ステップ104)。
【0038】
上記では、障害時に、全種類の取引の取扱を中止するものとして説明したが、今回の障害に拘わらず、処理が可能な顧客取引(の種類)があれば、上記ガイダンス画面に、処理が可能な取引用の押し釦アイコンを表示させると共に、取扱を中止している取引と取扱を中止していない取引の種類とを明示した記載とを表示させるようにしても良い。このようにする場合には、記憶部11に、障害の内容と、取扱を中止する取引種類とを対応付いた情報を予め格納しておくことを要する。
【0039】
図5は、上述したステップ103の処理によって表示部12に表示されるガイダンス画面例を示す説明図である。図5のガイダンス画面PIC1では、「障害が発生しました。全ての取引の取扱を中止しています。取扱中止の証明書を希望される方は、下のボタンをお押し下さい。証明書を窓口に渡しますと、第3者に取扱中止の証明情報を提供することもございます。詳しくは、窓口にご相談下さい。」というメッセージと共に、「取扱中止証明書発行」と記載された押し釦アイコンIC1とが表示される。なお、取扱中止証明書を発行できることを顧客に伝えるガイダンス画面にも、当該自動取引装置2から近い自動取引装置の位置情報若しくは係員が常駐している店舗の位置情報(地図情報を含んでも良い)を表示させるようにしても良く、このような位置情報を表示させるか否かをも、保守員等の設定事項とするようにしても良い。
【0040】
取引中に障害が発生し、取引が強制終了された顧客は、図5に示すガイダンス画面PIC1を見て、取扱中止の証明書を希望する場合には、取扱中止証明書の発行用押し釦アイコンIC1を操作することになる。また、障害発生時には自動取引装置2の近傍にはいなかったが、取引のために来て自動取引装置2に面し、図5に示すガイダンス画面PIC1を見た顧客で、取扱中止の証明書を希望する顧客は、取扱中止証明書の発行用押し釦アイコンIC1を操作することになる。
【0041】
取扱中止証明書の発行用押し釦アイコンIC1が操作されると、自動取引装置2の制御部10は、図6に示す処理を開始する。
【0042】
発行される取扱中止証明書は、顧客や、顧客が証明してほしい者(第3者)等の特定情報を含まず、発行が要求された時点で取引しようとした自動取引装置2が取扱中止になっていた事実という限られた内容(例えば、装置特定情報と、証明書発行時刻若しくは取扱中止時刻と、中止事由)を証明する簡易証明書であっても良く、また、上記内容に、種々の内容を加えて証明する詳細証明書であっても良い。証明書の発行を望む顧客が、簡易証明書を望むか詳細証明書を望むかを選択操作によって選択できるものであっても良い。さらには、自動取引装置2に係る口座を有する顧客には詳細証明書を発行し、口座を持たない顧客には簡易証明書を発行する(若しくは一切証明書を発行しない)ように予め定めておいても良い。以下では、口座の有無によって発行する証明書の種類が変わる場合であるとして、発行用押し釦アイコンIC1が操作された際の処理を説明する。
【0043】
図6に示す処理を開始すると、自動取引装置2の制御部10はまず、表示部12に「口座を持っているか否か」を問うメッセージと回答用アイコンとを含む画面(図示せず)を表示させ、それに応じて、顧客が入力部13を用いて回答入力した内容を判別する(ステップ150)。
【0044】
顧客が口座を持たないことを入力した場合には、制御部10は、図7(A)に示すような、取扱中止の簡易証明書を発行している旨を顧客に伝える画面PIC2を表示部12に表示させた後(ステップ151)、カード取扱部14におけるレシートプリンタによって、明細票用紙に、図8(A)に示すような、装置特定情報と証明書発行時刻と中止事由とを印刷させた簡易証明書を形成させて排出させ(ステップ152)、その後、表示部12による画面表示を、取扱中止証明書の発行用押し釦アイコンIC1を含む上述した画面PIC1に復帰させて(ステップ153)、図6に示す一連の処理を終了する。口座を持たない顧客が自動取引装置2による取引を希望する場合としては、例えば、現金による振込取引や、クレジットカードや他の金融機関のキャッシュカードを用いた出金取引等を挙げることができる。
【0045】
これに対して、証明書発行希望の顧客が当該金融機関に口座を持っていると、自動取引装置2の制御部10は、表示部12の表示によって、キャッシュカード又は通帳を挿入することを求め、挿入されたキャッシュカード又は通帳から口座情報を取得する(ステップ154)。次に、制御部10は、表示部12に複数の選択肢アイコンを含む図9に示す画面PIC3を表示させ、顧客が操作した選択肢アイコンに基づいて、顧客が希望していたが中止のために実行できない取引の種類(入金取引、出金取引、振込取引、振替取引等)を取得する(ステップ155)。さらに、制御部10は、表示部12に図10に示す画面PIC4を表示させ、それに応じて、顧客が入力部13を用いて入力した証明を希望する理由と、顧客が証明を希望する相手(第3者)の情報とを取得する(ステップ156)。
【0046】
取得情報の種類は、上述したものに限定されないことは勿論である。例えば、振込期限や支払期限などの期限情報をも取得可能にしても良い。出金取引では、顧客が証明を希望する相手の情報を入力させないようにしても良いが、出金取引でも、出金した金銭を第3者に渡すことで支払期限を満足させる場合もあるので、顧客が証明を希望する相手の情報を入力させるようにしても良い。また、入金取引では、顧客が証明を希望する相手の情報を入力させないようにしても良いが、入金取引でも、入金することで自動振替の金額を超えて振替期限を満足させる場合もあるので、顧客が証明を希望する相手の情報を入力させるようにしても良い。
【0047】
その後、制御部10は、取得した各種情報を確認させる図11に示す画面PIC5を表示部12に表示させ(ステップ157)、顧客によって確認が得られたか否かを判別する(ステップ158)。顧客が取得情報の修正を指示した場合(確認が得られない場合)には、上述したステップ155に戻り、ステップ155及び156での取得情報を再取得する。なお、戻ったステップ155及び156では、戻る前のステップ155及び156で取得された情報を表示させ、それから修正させるようにしても良い。
【0048】
確認画面PIC5の表示に対し、顧客がOK(確認)を出したときには、制御部10は、図7(B)に示すような、取扱中止の詳細証明書を発行している旨を顧客に伝える画面PIC6を表示部12に表示させた後(ステップ159)、カード取扱部14におけるレシートプリンタによって、明細票用紙に、図8(B)に示すような、装置特定情報と、証明書発行時刻と、中止事由と、各種取得情報とを印刷させた詳細証明書を形成させて排出させ(ステップ160)、その後、詳細証明書の連続発行を希望するか否かを問う画面PIC7を表示部12に表示させ、顧客の連続発行を希望しているか否かを取り込む(ステップ161)。振込先が複数あったような場合には、顧客は連続発行を希望することになる。
【0049】
制御部10は、顧客が連続発行を希望すると、新たな詳細証明書の発行のために、上述したステップ155に戻る。一方、制御部10は、顧客が連続発行を希望しないと、表示部12による画面表示を、取扱中止証明書の発行用押し釦アイコンIC1を含む上述した画面PIC1に復帰させて(ステップ153)、図6に示す一連の処理を終了する。
【0050】
なお、図6に示す一連の処理の当初側のステップとして、発行枚数を取り込むステップを設け、指示された枚数だけ、簡易証明書又は詳細証明書を連続して印刷するようにしても良い。顧客が証明を希望する相手(第3者)の情報などを取得情報から外せば、詳細証明書の連続印刷に対応することができる。又は、発行枚数分だけ、取引の種類や顧客が証明を希望する相手(第3者)の情報を繰り返し入力させ、印刷時には、情報が異なる詳細証明書を次々と印刷させるようにしても良い。
【0051】
発行された取扱中止証明書(簡易証明書又は詳細証明書)を、顧客が、自分で相手に提示することで信頼等を回復することができる。
【0052】
また、顧客が、障害が発生した自動取引装置2の金融機関の窓口に、発行された取扱中止証明書を提出すること(提出ではなく提示を要件としても良い)で、金融機関が顧客の信頼回復に寄与するサービスを実行するようにしても良い。金融機関は、簡易証明書及び詳細証明書のいずれが提出されたときでも、信頼回復に寄与するサービスを実行するようにしても良く、また、詳細証明書が提出されたときだけ、信頼回復に寄与するサービスを実行するようにしても良い。以下では、詳細証明書が提出された場合を説明する。金融機関(の窓口)は、取扱中止により実行できなかった取引の窓口での実行が申し込まれ、かつ、詳細証明書が提出された場合に上記サービスの提供処理を実行するようにしても良く、取扱中止により実行できなかった取引の実行申込みがあるか否かによらずに、詳細証明書が提出された場合に上記サービスの提供処理を実行するようにしても良い。以下では、取扱中止により実行できなかった取引の実行申込みをサービス提供の要件とする場合を説明する。
【0053】
図12は、取扱中止による取引遅延によって損なわれた顧客の信頼回復に寄与するサービス実行時における、第1の実施形態の取引システム1での処理の流れを示すシーケンス図である。ここで、図12に示すシーケンスを実行させるプログラムが、窓口端末4及びホストコンピュータ3のそれぞれに搭載されている。
【0054】
取扱中止により実行できなかった取引の窓口での実行を申し込まれ、かつ、詳細証明書が提出された場合、窓口係員は、窓口端末4を用いて、ホストコンピュータ3に対し、詳細証明書に記載されている装置識別情報を有する自動取引装置が、詳細証明書に記載されている証明書発行時刻に、詳細証明書に記載されている中止事由によって取扱を中止していたことの確認を要求し(ステップ200)、ホストコンピュータ3は、自動取引装置データベース7における確認が要求された自動取引装置についての格納情報に基づき、返送情報を定めて窓口端末4に返信する(ステップ201)。
【0055】
ここで、ホストコンピュータ3に送信する確認要求に挿入する情報は、窓口係員が窓口端末4に対してキー入力することで入力するようにしても良く、また、OCRを備える窓口端末4であれば、詳細証明書をOCRで読ませ、その文字認識結果から文字列等を切り出して得るようにしても良い。後述する処理で必要な情報も同様である。
【0056】
窓口係員は、返送情報に基づき、詳細証明書に記載されている装置識別情報を有する自動取引装置が証明書発行時刻に記載されている中止事由によって取扱を中止していたか否かを判別する。なお、障害の種類によっては自動取引装置が復旧するまで、ホストコンピュータ3側が中止事由を把握できないこともあり、この場合には、窓口係員は、窓口端末4に格納されている中止事由の確認用情報に基づき、詳細証明書に記載されている中止事由は、ホストコンピュータ3側で把握できない事由かの確認も行った後、上述した判別を行う。
【0057】
図12では省略しているが、詳細証明書に装置識別情報が記載されている自動取引装置が証明書発行時刻に記載されている中止事由によって取扱を中止していたことを確認できない場合には、窓口係員はサービス要求顧客にサービスを実行できないことを伝えることになる。若しくは、他の方法によって詳細証明書の信憑性を確認しようとする。例えば、障害発生の自動取引装置2がコンビニエンスストアに設置されている装置であれば、コンビニエンスストアの責任者若しくは店員との電話連絡等で詳細証明書の信憑性を確認する。
【0058】
窓口係員は、詳細証明書に装置識別情報が記載されている自動取引装置が証明書発行時刻に記載されている中止事由によって取扱を中止していたことを確認できると、顧客から、キャッシュカード若しくは通帳の提示を受け、窓口端末4を用いて、ホストコンピュータ3に対し、キャッシュカード若しくは通帳から得た口座情報の確認を要求し(ステップ202)、ホストコンピュータ3は、口座データベース6の格納情報に基づき、返送情報を定めて窓口端末4に返信する(ステップ203)。図12は、キャッシュカード若しくは通帳から得た口座情報を確認できた場合だけを記載している。なお、確認できない場合の処理は、第1の実施形態の特徴から離れているので、その説明は省略する。
【0059】
口座情報を確認できると、窓口係員は、窓口での実行が求められた取引が、詳細証明書に取扱中止の取引と記載されている取引と同じであることを確認する(ステップ204)。図12は、窓口での実行が求められた取引が、詳細証明書の記載取引と同じだけを記載している。なお、異なる場合に取引を実行するが信頼回復寄与サービスの提供を拒否するようにしても良く、異なる場合でも取引を実行すると共に信頼回復寄与サービスを提供するようにしても良い。例えば、自動振替を意図した入金取引が取扱中止でできなかった場合において、自動振替先への振込処理を受付け、その振込先(自動振替先)の口座情報として後述する「遅延正当理由」を含めるようにしても良い。
【0060】
窓口での実行が求められた取引が詳細証明書の記載取引と同じであると、窓口係員は、詳細証明書に記載されている顧客が証明を希望する理由に照らして、信頼回復寄与サービスを提供する必要があるかを確認する(ステップ205)。例えば、振込期限超えと証明希望理由が記載されているにも拘わらず、振込期限を超えていない場合には(顧客が持参した振込依頼書で期限を確認する)、窓口係員は、信頼回復寄与サービスを提供する必要がないと判断する。
【0061】
信頼回復寄与サービスを提供する必要があると、窓口係員は、窓口端末4を用い、かつ、ホストコンピュータ3と適宜通信を行いながら、取扱中止により実行できなかった取引を実行させると共に(ステップ206)、「遅延正当理由」を、詳細証明書の記載されている顧客が証明を希望する相手(第3者)に通知する(ステップ207)。
【0062】
上述したように、顧客が証明を希望(通知)する相手(第3者)の情報を詳細証明書の発行時に得ていたが、この窓口処理時に得るようにしても良い。また、詳細証明書の発行時と、窓口処理時の双方で得るようにしても良い。例えば、詳細証明書の発行時には氏名や名称だけを取得しておき、窓口処理時に口座情報や電子メールアドレス等を取得するようにしても良い。
【0063】
上述したステップ207の処理は、例えば、取引の種類によって変化する。例えば、取扱中止の取引が振込取引であって窓口で振込取引を実行する場合には、今回の振込情報が記載される、振込先の口座の行の次の1行又は2行に、図13(A)に示すような「8月19日17時に通信回線障害により振込みできず、本日の振込みに至りました」というメッセージ(振込情報の一部を構成するサブ情報)を格納する。また例えば、取扱中止の取引が振替取引であるが窓口で振込取引を実行する場合には、今回の振込情報が記載される、振込先の口座の行の次の1行又は2行に、図13(B)に示すような「8月19日に通信回線障害により振替できず、本日の振込みに至りました」というメッセージを格納する。従って、振込先の顧客が通帳の印字を行った場合に、図13(A)や図13(B)に示すメッセージも振込情報と共に印字される。例えば、取扱中止の入金取引や出金取引などであって、窓口での取引が相手方の通帳の記載対象とはならない取引の場合には、電子メールや郵便物で、顧客が証明を希望(通知)する相手(第3者)に、取扱中止で所定の取引が実行できなかったことを通知するようにしても良い。振込を行う場合であっても、通帳の印字が遅くなる可能性があるので、通帳印字に代え、又は、通帳印字に加え、電子メールや郵便物で顧客が証明を希望(通知)する相手(第3者)に通知するようにしても良い。電子メールや郵便物を利用する場合には、テンプレートを用意しておき、詳細証明書から得た情報を適宜貼り付けることで、本文の内容を完成させるようにすれば良い。電子メールを利用するか郵便物を利用するか相手通帳への印字を利用するかを、顧客が選択し得るようにしても良い。
【0064】
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、自動取引装置の各種取引の取扱中止によって顧客が所定取引をできなかったことを第3者に通知するようにしたので、取扱中止が顧客に及ぼす不都合を軽減することができるようになる。
【0065】
(B)第2の実施形態
次に、本発明による取引システム及び取引装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0066】
第1の実施形態の取引システム1は、窓口端末4を用いた窓口係員が主導権を持って行った一連の処理により、「遅延正当理由」を、顧客が証明を希望する詳細証明書の記載されている相手(第3者)に通知するものであった。この第2の実施形態の取引システム1Aは、顧客が、自動取引装置に対して行った操作に基づいた一連の処理により、「遅延正当理由」を、顧客が証明を希望する詳細証明書の記載されている相手(第3者)に通知するものである。
【0067】
図14は、第2の実施形態における自動取引装置2Aの機能的構成例を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る図2との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
【0068】
第2の実施形態の自動取引装置2Aは、図2及び図14の比較から明らかなように、第1の実施形態の自動取引装置2の構成に、自動認識用コード読取部18を追加したものである。
【0069】
自動認識用コード読取部18は、画像処理により自動認識し得る、1次元バーコードや2次元コード(例えば、QRコード)の所定の自動認識用コードを読み取るものである。
【0070】
また、第2の実施形態の自動取引装置2Aの場合、カード取扱部14におけるレシートプリンタによって、明細票用紙に、装置特定情報と、証明書発行時刻と、中止事由と、各種取得情報とを印刷させた詳細証明書を形成させる際には(上述した図6のステップ160参照)、装置特定情報と、証明書発行時刻と、中止事由と、各種取得情報とを自動認識用コードに変換して詳細証明書に印刷させるものである。なお、自動認識用コードに変換して詳細証明書に印刷させる場合、装置特定情報と、証明書発行時刻と、中止事由と、各種取得情報などの全て又は一部の文字印刷を省略するようにしても良い。
【0071】
取扱中止による取引遅延によって損なわれた顧客の信頼回復に寄与するサービス実行時における処理の流れは、第2の実施形態の取引システム1Aでも、第1の実施形態の取引システム1と同様である(図12参照)。異なる点は、第1に、その処理を実行する者が窓口係員ではなく顧客である点、第2に、その処理を実行する装置が窓口端末4ではなく自動取引装置2A(障害が復旧した自動取引装置であっても良く、障害発生した以外の自動取引装置であっても良い)である点、第3に、詳細証明書に記載された情報を自動認識用コード読取部18による自動認識用コードの読取りによって自動取引装置2Aに入力させる点である。これら以外は、第1の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
【0072】
第2の実施形態によっても、第1の実施形態と同様に、自動取引装置の各種取引の取扱中止によって顧客が所定取引をできなかったことを第3者に通知するようにしたので、取扱中止が顧客に及ぼす不都合を軽減することができるようになる。
【0073】
第2の実施形態によれば、第3者に通知させるための操作を、顧客が自動取引装置に対して実行すれば良く、顧客が窓口に行く必要がなくなり、顧客の便宜が高くなっている。
【0074】
(C)他の実施形態
上記各実施形態では、取扱中止証明書が紙媒体のものを示したが、電子データでなっているものであっても良い。例えば、ストライプ付きのキャッシュカードやICチップ搭載のキャッシュカードや顧客が有する携帯端末(自動取引装置と、赤外線やブルーツースなどの近距離通信機能でデータを授受する)に、取扱中止証明書が電子データとして記録され、窓口端末(第1の実施形態の場合)や自動取引装置(第2の実施形態の場合)が、キャッシュカードや携帯端末から取扱中止証明書に係る電子データを取り込むものであっても良い。さらには、ホストコンピュータとの通信回線が生きているならば、取扱中止証明書の電子データを口座データベースに格納し、中止取引を後で実行する際に取出すようにしても良い。また、取扱中止の自動取引装置の記憶部やジャーナル記録部に、取扱中止証明書の電子データを格納し、中止取引を後で実行する際に、障害を復旧したことを確認した上で、窓口端末や自他の自動取引装置が取出すようにしても良い。
【0075】
上記各実施形態では、取扱中止証明書が2種類のものを示したが、1種類でも3種類以上あっても良い。例えば、金融機関に口座を持っているか否かと、複数の顧客がからむ取引であるか否かの組み合わせ毎に、取扱中止証明書の種類を変えるようにしても良い。
【0076】
上記各実施形態では、取扱中止証明書に有効な期限がないものを示したが、取扱中止証明書に期限を設け、期限を超えた取扱中止証明書に対しては、信頼回復寄与サービスの提供を実行しないようにしても良い。ここで、期限は、振込取引や入金取引や出金取引などの取引の種類によって変えるようにしても良く、口座を当該金融機関に持っているか否か等によって変えるようにしても良い。
【0077】
上記各実施形態では、1つの取扱中止証明書で1つの信頼回復寄与サービスの提供を実行できるものを示したが、1つの取扱中止証明書で複数の信頼回復寄与サービスの提供を実行できるようにしても良い。信頼回復寄与サービスの提供時に、顧客が証明を希望する複数の相手(第3者)の情報を取り込むようにしても良く、1つの取扱中止証明書の発行時に、顧客が証明を希望する複数の相手の情報を取り込んで取扱中止証明書に記載しておくようにしても良い。
【0078】
上記各実施形態では、自動取引装置における取扱中止に対して証明書を発行するものを示したが、インターネットバンキングやインターネット銀行等のWebページを利用した取引の中止でも、取扱中止証明書を発行するようにしても良い。例えば、通常取引用のURLとは異なる取扱中止証明書用のURLを予め顧客に通知しておき、その中止証明書用のURL(のWebページ)にアクセスしてきた者に、上記各実施形態のような手順により、電子データでなる取扱中止証明書を発行し、中止状態が解除されたときに、顧客は、通常取引用のURL(のWebページ)にアクセスして、上記各実施形態のような手順により、「遅延正当理由」を、詳細証明書で特定される顧客が証明を希望する相手(第3者)に通知するようにすれば良い。特許請求の範囲における「第1の取引装置」や「第2の取引装置」にはWebページを利用して取引させるシステムも含まれる。
【符号の説明】
【0079】
1、1A…取引システム、2、2A…自動取引装置、3…ホストコンピュータ、4…窓口端末、6…口座データベース、7…自動取引装置データベース、10…制御部、11…記憶部、12…表示部、13…入力部、14…カード取扱部(レシートプリンタを含む)、18…自動認識用コード読取部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の取引装置と第2の取引装置とを含む取引システムにおいて、
上記第1の取引装置は、自装置に係る取引の取扱中止状態に、顧客の要求操作に応じて取扱中止証明書を発行する証明書発行手段を備え、
上記第2の取引装置は、上記取扱中止証明書の存在を条件とし、上記取扱中止証明書を発行させた顧客と取引上関係する第3者に、上記第1の取引装置の取扱中止のために上記顧客が取引を実行できなかったことを直接的又は間接的に表す通知情報を通知する通知手段を備える
ことを特徴とする取引システム。
【請求項2】
上記通知手段は、上記第3者の口座情報を管理するホストコンピュータに対し、上記第3者の通帳記載事項に上記通知情報を挿入させるようにすることにより通知することを特徴とする請求項1に記載の取引システム。
【請求項3】
第1の取引装置と第2の取引装置とを含む取引システムにおける上記第2の取引装置が該当する取引装置において、
上記第1の取引装置が、自装置に係る取引の取扱中止状態に、顧客の要求操作に応じて発行した取扱中止証明書の存在を条件とし、上記取扱中止証明書を発行させた顧客と取引上関係する第3者に、上記第1の取引装置の取扱中止のために上記顧客が取引を実行できなかったことを直接的又は間接的に表す通知情報を通知する通知手段を備えることを特徴とする取引装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−53666(P2012−53666A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−195782(P2010−195782)
【出願日】平成22年9月1日(2010.9.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(591051645)株式会社OKIソフトウェア (173)
【Fターム(参考)】