説明

受信端末、情報処理方法、プログラム、サーバ、送信端末及び情報処理システム

【課題】複数の端末間においてコンテンツデータを共有している場合において、あるユーザがコンテンツデータに対してどのような操作を行っているかをコンテンツデータ閲覧中の他のユーザに知らせる。
【解決手段】送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、コンテンツデータに関して送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得する取得部と、を備え、表示制御部は、取得部により取得されたイベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加する、受信端末が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、受信端末、情報処理方法、プログラム、サーバ、送信端末及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、サーバによりネットワークを介して提供される画面を複数の端末間において共有する技術が開発されている(例えば、特許文献1参照)。かかる技術を使用すれば、複数の端末の各々を使用するユーザは、複数の端末の各々により表示された同一の画面を閲覧しながら、円滑に会議を行うことができる。また、例えば、画面内において注目すべき箇所を指定する操作を複数の端末間において共有すれば、さらに円滑に会議を行うことができる。
【0003】
一方、インターネットの普及に伴い、Webサーバにより提供されるWebページなどといったコンテンツデータを複数の端末間において共有する技術が、様々な場面において使用されている。このようなコンテンツデータを共有する場合においても、上記したような画面を共有する場合と同様に、サーバにより提供されたコンテンツデータを複数の端末の各々により表示することができる。これにより、複数の端末の各々を使用するユーザは、複数の端末の各々により表示された同一のコンテンツデータを閲覧することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−230579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、複数の端末間においてコンテンツデータを共有する場合には、ある端末において発生したイベント(例えば、ユーザにより指定されたコンテンツデータへの遷移など)を、直接的に他の端末に反映させることは望ましくない場合もある。例えば、コンテンツデータを私的に使用する場合など、複数の端末の各々を使用するユーザが自身の自由な操作によりコンテンツデータを閲覧したい場合もあるからである。
【0006】
このような場合であっても、コンテンツデータを複数の端末間において共有している場合において、ある端末において発生したイベントを他の端末に通知することにより、あるユーザがコンテンツデータに対してどのような操作を行っているかをコンテンツデータ閲覧中の他のユーザに知らせることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示によれば、送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得する取得部と、を備え、前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末が提供される。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように本開示によれば、複数の端末間においてコンテンツデータを共有している場合において、あるユーザがコンテンツデータに対してどのような操作を行っているかをコンテンツデータ閲覧中の他のユーザに知らせることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成を示す図である。
【図2】同実施形態に係る送信端末の機能構成を示すブロック図である。
【図3】同実施形態に係るコンテンツデータの一例を示す図である。
【図4】同実施形態に係る送信端末により表示される画面の例を示す図である。
【図5】同実施形態に係る送信端末の動作の流れを示すフローチャートである。
【図6】同実施形態に係るサーバの機能構成を示すブロック図である。
【図7】同実施形態に係るサーバにより実行される処理の一例を説明するための図である。
【図8】同実施形態に係るサーバの動作の流れを示すフローチャートである。
【図9】同実施形態に係るサーバにより実行される処理の他の一例を説明するための図である。
【図10】同実施形態に係るサーバにより実行される処理の他の一例を説明するための図である。
【図11】同実施形態に係る受信端末の機能構成を示すブロック図である。
【図12】同実施形態に係る受信端末により表示される画面の例を示す図である。
【図13】同実施形態に係る受信端末の動作の流れを示すフローチャートである。
【図14】同実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0011】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。例えば、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成を、必要に応じて送信端末10A及び送信端末10Bのように区別する。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。例えば、送信端末10A及び送信端末10Bを特に区別する必要が無い場合には、単に送信端末10と称する。
【0012】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.情報処理システムの構成
2.送信端末が有する機能
3.サーバが有する機能
4.受信端末が有する機能
5.ハードウェア構成例
6.まとめ
【0013】
<1.情報処理システムの構成>
以下、図1〜図14を参照し、本開示に係る実施形態を詳細に説明する。まず、本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成について説明する。
【0014】
図1は、本開示の実施形態に係る情報処理システムの構成を示した図である。図1に示すように、情報処理システム1は、送信端末10、サーバ20及び受信端末30を備える。送信端末10、サーバ20及び受信端末30は、ネットワーク40を介して、通信を行うことが可能である。
【0015】
ネットワーク40は、ネットワーク40に接続されている装置から送信される情報の有線、または無線の伝送路である。例えば、ネットワーク40は、インターネット、電話回線網、衛星通信網などの公衆回線網や、Ethernet(登録商標)を含む各種のLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、IP−VPN(Internt Protocol−Virtual Private Network)などの専用回線網を含んでもよい。
【0016】
送信端末10は、受信端末30との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する。これにより、送信端末10を使用するユーザは、送信端末10による制御により表示されたコンテンツデータを閲覧することができる。受信端末30との間で共有するコンテンツデータは、例えば、サーバ20により保持されており、送信端末10は、サーバ20に対して要求を行うと、その要求に対する応答としてコンテンツデータを取得することができる。受信端末30との間で共有するコンテンツデータは、サーバ20以外の装置により保持されていてもよい。
【0017】
ユーザは、このように表示されたコンテンツデータを閲覧しながら、コンテンツデータに対する操作を行うことができる。コンテンツデータに対する操作は、例えば、ユーザにより指定されたコンテンツデータへの遷移などが想定されるが、特に限定されない。ユーザにより操作がなされると、その操作は、送信端末10によりイベントとして検出される。送信端末10は、検出したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバ20に通知することができる。
【0018】
なお、図1には、情報処理システム1が2つの送信端末10(送信端末10A及び送信端末10B)を備える例について示されているが、送信端末10の数は、特に限定されない。すなわち、情報処理システム1は、1つの送信端末10を備えていてもよいし、2つ以上の送信端末10を備えていてもよい。
【0019】
サーバ20は、イベント識別情報を送信端末10から取得する。サーバ20は、送信端末10から取得したイベント識別情報を保持しておくことができる。このように保持されているイベント識別情報は、受信端末30からの要求に応じて、受信端末30に通知されることができる。なお、図1には、サーバ20は、送信端末10や受信端末30とは別の装置である場合について示されているが、サーバ20は、送信端末10に組み込まれていてもよく、受信端末30に組み込まれていてもよい。
【0020】
受信端末30は、送信端末10との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する。これにより、受信端末30を使用するユーザは、受信端末30による制御により表示されたコンテンツデータを閲覧することができる。送信端末10との間で共有するコンテンツデータは、上記したように、例えば、サーバ20により保持されており、受信端末30は、サーバ20に対して要求を行うと、その要求に対する応答としてコンテンツデータを取得することができる。
【0021】
受信端末30は、イベント識別情報をサーバ20から取得すると、取得したイベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加することができる。このようにコンテンツデータに付加された表示を閲覧することにより、受信端末30を使用するユーザは、他のユーザがコンテンツデータに対して行っている操作を把握することができる。その結果、受信端末30を使用するユーザは、例えば、閲覧しているコンテンツデータに対する操作を自ら行うに際して、把握した操作を参考にすることができる。
【0022】
送信端末10や受信端末30は、例えば、PC(Personal Computer)、家庭用映像処理装置(DVDレコーダ、ビデオデッキなど)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、PDA(Personal Digital Assistant)、家庭用ゲーム機器、携帯用ゲーム機器、家電機器などの情報処理装置であってもよい。
【0023】
以下では、コンテンツデータに関して発生するイベントを検出する機能や、イベント識別情報をサーバ20に通知する機能、イベントを実行制御する機能などを、送信端末10が有する例について説明する。また、サーバ20からイベント識別情報を受信する機能や、イベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加する機能を、受信端末30が有している例について説明する。
【0024】
しかしながら、送信端末10は、受信端末30が有する機能の一部または全部を追加的に備えていてもよい。また、受信端末30は、送信端末10が有する機能の一部または全部を追加的に備えていてもよい。以下、本開示の実施形態に係る送信端末10、サーバ20及び受信端末30の各々の構成について説明する。
【0025】
<2.送信端末が有する機能>
まず、本開示の実施形態に係る送信端末10が有する機能について説明する。図2は、本開示の実施形態に係る送信端末10の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、本開示の実施形態に係る送信端末10は、通信部110と、制御部120と、記憶部130と、入力部140と、表示部150とを備える。
【0026】
通信部110は、ネットワーク40を介してサーバ20と通信を行う機能を有する。通信部110は、例えば、受信端末30との間で共有するコンテンツデータに関して発生したイベントが検出された場合に、そのイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバ20に送信する送信部として機能することができる。また、通信部110は、サーバ20またはサーバ20以外の装置からコンテンツデータを受信したり制御情報を受信したりする受信部として機能することができる。
【0027】
制御部120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、送信端末10の動作全体を制御する機能を有する。制御部120は、取得部121と、検出部122と、実行制御部123と、通知部124と、表示制御部125とを含んでいる。
【0028】
取得部121は、受信端末30との間で共有するコンテンツデータを取得する。取得部121は、例えば、通信部110によりサーバ20またはサーバ20以外の装置から受信されたコンテンツデータを取得することができる。コンテンツデータは、例えば、入力部140によりユーザからの入力が受け付けられたURL(Uniform Resource Locator)などに基づいて取得部121により取得される。
【0029】
図3は、本開示の実施形態にコンテンツデータの一例を示す図である。取得部121は、例えば、図3に示すようなコンテンツデータC1を取得することができる。図3に示されたコンテンツデータは、HTML(HyperText Markup Language)形式により記述されているが、コンテンツデータの形式は、特に限定されない。図3に示すように、コンテンツデータC1には、制御情報の所在を示すアドレスが埋め込まれていてもよい。
【0030】
制御情報は、送信端末10によるイベント識別情報を送信する機能、受信端末30によるイベント識別情報を受信する機能、受信端末30によるイベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加する機能などを制御するためのプログラムに相当する。例えば、取得部121により、制御情報は、コンテンツデータC1に埋め込まれているアドレスに基づいて取得される。制御情報は、サーバ20が保持していてもよく、サーバ20以外の装置が保持していてもよく、送信端末10または受信端末30が保持していてもよい。制御情報を送信端末10または受信端末30が保持していれば、送信端末10と受信端末30との間の同期処理に対応していないサーバが提供するコンテンツデータを使用する場合であっても、送信端末10と受信端末30との間において同期をとることができる。ただし、送信端末10または受信端末30が保持する制御情報によりアクセスされる同期用サーバを用意する必要がある。
【0031】
表示制御部125は、受信端末30との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する。図4は、本開示の実施形態に係る送信端末10により表示される画面の例を示す図である。図4に示した例では、コンテンツデータC1は、「イベント選択前」においては、表示制御部125の制御により表示部150に画面D1として表示される。画面D1には、テキストエリアD11、検索ボタンD12、リンク群D13、リンク群D14などが含まれている。
【0032】
ユーザによりイベントが選択されると、検出部122は、選択されたイベントの発生を検出する。例えば、入力部140によりユーザから入力が受け付けられた移動操作に基づいて、表示制御部125によりカーソルCurの移動が行われた後、入力部140により入力された決定操作に基づいて、カーソルCurの位置にあるイベントが選択される。図4に示した例では、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントが選択されている。
【0033】
検出部122は、コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する。図4に示した例では、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントが選択され、検出部122は、当該コンテンツデータへの遷移イベントの発生を検出する。検出部122により発生が検出されるイベントは、特に限定されない。例えば、検出部122は、発生を検出すべきイベントに対応する要素(例えば、anchor要素やinput要素)をコンテンツデータからあらかじめフックしておき、フックしたイベントの発生を検出してもよいし、想定されるすべてのイベントの発生を検出してもよい。
【0034】
検出部122は、コンテンツデータのロード完了、前のコンテンツデータに戻る、リンク先のコンテンツデータへの移動、フォームの編集、クリック、画面スクロール、コンテンツデータ内の要素をアクティブにする操作、カーソルの移動、などのイベントの発生を検出することができる。検出部122は、コンテンツデータ内の要素ごとに発生するイベント(例えば、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントなど)は、どの要素に関するイベントが発生したのかを合わせて検出することができる。
【0035】
実行制御部123は、検出部122により発生が検出されたイベントの実行を制御する。実行制御部123は、例えば、検出部122により、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントの発生が検出された場合には、当該コンテンツデータへの遷移の実行制御を行う。
【0036】
より詳細には、実行制御部123は、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータを取得し、取得したコンテンツデータを表示制御部125に出力する。表示制御部125は、実行制御部123から出力されたコンテンツデータを、表示部150に表示するように制御する。図4に示した例では、表示制御部125は、遷移後のコンテンツデータを画面D2として表示するよう制御する。画面D2には、画像D21、テキストD22などが含まれている。
【0037】
通知部124は、検出部122により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバ20に通知する。例えば、通知部124は、検出部122により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバ20に送信するように通信部110を制御する。通知部124は、どのような情報をイベント識別情報として使用してもよい。
【0038】
例えば、通知部124は、発生が検出されたイベントに対応するタグの全体または一部をイベント識別情報として使用してもよいし、タグの全体または一部をハッシュ値に変換し、変換して得られたハッシュ値をイベント識別情報として使用してもよい。また、タグ内にそのタグを一意に識別するための識別子(id)が埋め込まれている場合には、その識別子をイベント識別情報として使用してもよい。通知部124は、発生が検出されたイベントに対応するタグにイベント識別情報を関連付けてもよい。
【0039】
イベント識別情報の送信タイミングは特に限定されない。例えば、ネットワーク40の帯域が十分にある場合は、送信端末10においてイベントが発生する度にイベント識別情報をサーバ20に通知すればよい。また、例えば、ネットワーク40の帯域が十分にある場合は、所定の時間ごとに1または複数のイベント識別情報をまとめてサーバ20に通知すればよい。また、本開示の実施形態に係る情報処理システム1では、一般的な画面における同期とは異なり、遅延が大きくてもユーザには遅延が分かりにくい。そのため、送信間隔を大きくしてもよい。例えば、1分間に発生した1または複数のイベントを送信端末10からまとめてサーバ20に送信してもよい。
【0040】
通知部124は、イベント識別情報に加えてイベントに関連する情報をサーバ20に通知してもよい。例えば、通知部124は、コンテンツデータを識別するための情報(例えば、コンテンツデータのURLなど)をイベント識別情報に加えてサーバ20に通知してもよい。また、通知部124は、ユーザによりテキストエリアなどに入力されたデータをイベント識別情報に加えてサーバ20に通知してもよい。
【0041】
送信端末10は、イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻をさらにサーバ20に通知してもよい。より詳細には、検出部122は、イベント発生時刻をさらに検出し、通知部124は、検出部122により検出されたイベント発生時刻をイベント識別情報に加えてサーバ20に通知する。検出部122は、例えば、送信端末10または送信端末10の外部に備えられている時計からイベント発生時刻を取得することができる。イベント発生時刻の基準となる時刻は限定されないが、例えば、コンテンツデータのロードが完了してから所定の時間経過後(例えば、10秒経過後)とすることができる。
【0042】
上記したように、通知部124によりサーバ20に通知される情報としては、イベント識別情報や、イベントに関連する情報などが想定されるが、これの情報は無制限にサーバ20に通知されてもよいし、所定の条件を満たす場合にサーバ20に通知されてもよい。すなわち、検出部122は、発生を検出したイベントに関連する情報が受信端末30に通知制限されるべきか否かをさらに検出してもよい。その場合、通知部124は、検出部122によりイベントに関連する情報が受信端末30に通知制限されるべきであることが検出された場合、イベントに関連する情報のサーバ20への通知を制限してもよい。
【0043】
例えば、検出部122は、個人情報が入力されると予想されるフォームに設定された文字列は、受信端末30に通知制限されるべきであると判断してもよい。例えば、inputタグや、textareaタグ、編集可能なdivなどが、個人情報が入力されると予想されるフォームに相当する。例えば、検出部122は、個人情報が入力されると予想されるフォームに設定された文字列は、受信端末30に通知されるべきではないと判断してもよい。その場合、通知部124は、個人情報が入力されると予想されるフォームに設定された文字列のサーバ20への通知を制限してもよい。例えば、通知部124は、個人情報が入力されると予想されるフォームに設定された文字列をサーバ20に通知しなくてもよい。
【0044】
例えば、検出部122は、SSL(Secure Socket Layer)通信が行われるコンテンツデータ内のフォームに設定された文字列は、受信端末30に通知制限されるべきであると判断してもよい。例えば、ログイン画面ではSSL通信が必要とされることが多いため、検出部122は、ログイン画面において設定された文字列は、受信端末30に通知されるべきではないと判断してもよい。その場合、通知部124は、ログイン画面において設定された文字列のサーバ20への通知を制限してもよい。例えば、通知部124は、ログイン画面において設定された文字列をサーバ20に通知しなくてもよい。
【0045】
また、コンテンツデータの管理者などが、受信端末30への通知が許可される要素に対して受信端末30への通知が許可される旨を示すclassを付与するようにしてもよい。その場合、検出部122は、受信端末30への通知が許可される旨を示すclassが付与されていない要素は、受信端末30に通知制限されるべきであると判断してもよい。例えば、検出部122は、受信端末30への通知が許可される旨を示すclassが付与されていない要素は、受信端末30に通知されるべきではないと判断してもよい。その場合、通知部124は、受信端末30への通知が許可される旨を示すclassが付与されていない要素のサーバ20への通知を制限してもよい。例えば、通知部124は、受信端末30への通知が許可される旨を示すclassが付与されていない要素をサーバ20に通知しなくてもよい。
【0046】
以上に説明したように、受信端末30に通知制限されるべきことが検出された場合、イベントに関連する情報のサーバ20への通知を制限してもよいが、この場合、イベントに関連する情報は、通知部124により、抽象化してサーバ20に通知されてもよい。例えば、通知部124は、キー入力があったことのみをサーバ20に通知してもよいし、入力された文字列の文字数のみを通知してもよいし、カーソル位置の変更のみを通知してもよいし、フォーム全体において変更のあったことのみを通知してもよい。
【0047】
記憶部130は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、光磁気記憶デバイス等により構成され、各種情報、各種プログラム等を記憶する。記憶部130は、例えば、制御部120による制御に基づいて、コンテンツデータや、制御情報を記憶しておくこともできる。
【0048】
入力部140は、ユーザから各種操作の入力を受け付ける機能を有する。例えば、入力部140は、取得すべきコンテンツデータのURLの入力をユーザから受け付けることができる。また、入力部140は、カーソルCurを移動させるための移動操作の入力をユーザから受け付けることができる。また、カーソルCurの位置にあるイベントを選択させるための決定操作の入力をユーザから受け付けることができる。
【0049】
表示部150は、表示制御部125による制御に基づいて、各種情報を表示する機能を有する。例えば、表示部150は、表示制御部125による制御に基づいて、コンテンツデータを表示することができる。また、例えば、表示部150は、表示制御部125による制御に基づいて、カーソルCurを表示することもできる。
【0050】
続いて、本開示の実施形態に係る送信端末10の動作の流れについて説明する。図5は、本開示の実施形態に係る送信端末10の動作の流れを示すフローチャートである。図5に示すように、まず、取得部121は、コンテンツデータを取得し(ステップS101)、制御情報を取得する(ステップS102)。
【0051】
検出部122がイベントの発生を検出した場合には(ステップS103で「Yes」)、通知部124は、イベント識別情報をサーバ20に通知し(ステップS104)、実行制御部123は、イベントの実行を制御する(ステップS105)。検出部122がイベントの発生を検出した場合には(ステップS103で「No」)、ステップS103に戻る。ステップS103〜ステップS105は、例えば、上記した制御情報に基づいて実行される。
【0052】
<3.サーバが有する機能>
続いて、本開示の実施形態に係るサーバ20が有する機能について説明する。図6は、本開示の実施形態に係るサーバ20の機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、本開示の実施形態に係るサーバ20は、通信部210と、制御部220と、記憶部230とを備える。
【0053】
通信部210は、ネットワーク40を介して送信端末10および受信端末30と通信を行う機能を有する。通信部210は、例えば、送信端末10と受信端末30との間で共有されるコンテンツデータに関して送信端末10において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を送信端末10から受信する受信部として機能することができる。また、通信部210は、イベント識別情報を受信端末30に送信する送信部として機能することができる。
【0054】
制御部220は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、サーバ20の動作全体を制御する機能を有する。制御部220は、取得部221と、処理部222と、通知部223とを含んでいる。
【0055】
取得部221は、送信端末10と受信端末30との間で共有されるコンテンツデータに関して送信端末10において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を送信端末10から取得する。取得部221は、例えば、通信部210により送信端末10から受信されたイベント識別情報を取得することができる。取得部221により取得されたイベント識別情報は、処理部222により記憶部230に記憶しておくこともできる。
【0056】
通知部223は、受信端末30からの要求(以下、「イベント通知要求」とも言う。)に応じて、取得部221により取得されたイベント識別情報を受信端末30に通知する。通知部223は、例えば、通信部210により受信端末30から受信されたイベント通知要求を取得することができる。通知部223は、例えば、記憶部230に記憶してあるイベント識別情報を受信端末30に通知することができる。
【0057】
通知部223は、イベント識別情報に加えてイベントに関連する情報が送信端末10から通知された場合には、イベント識別情報に加えてイベントに関連する情報を受信端末30に通知してもよい。
【0058】
サーバ20は、イベント発生時刻がさらに送信端末10から通知された場合には、イベント発生時刻をさらに受信端末30に通知してもよい。より詳細には、取得部221は、イベント発生時刻を送信端末10からさらに取得し、通知部223は、取得部221により取得されたイベント発生時刻をイベント識別情報に加えて受信端末30に通知する。
【0059】
図7は、本開示の実施形態に係るサーバにより実行される処理の一例を説明するための図である。図7に示すように、送信端末10の一例としての送信端末10Aからイベント識別情報(イベントE1、E2、E3)が通知された場合には、サーバ20の取得部221は、イベント識別情報(イベントE1、E2、E3)を取得し、通知部223は、取得部221により取得されたイベント識別情報(イベントE1、E2、E3)を受信端末30に通知することができる。
【0060】
記憶部230は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、光磁気記憶デバイス等により構成され、各種情報、各種プログラム等を記憶する。記憶部230は、例えば、制御部220による制御に基づいて、イベント識別情報や、イベント発生時刻を記憶しておくこともできる。
【0061】
続いて、本開示の実施形態に係るサーバ20の動作の流れについて説明する。図8は、本開示の実施形態に係るサーバ20の動作の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、まず、取得部221は、送信端末10からイベント識別情報を取得し(ステップS201)、記憶部230は、取得部221により取得されたイベント識別情報を記憶する(ステップS202)。
【0062】
通知部223は、受信端末30からイベント通知要求を取得した場合には(ステップS203で「Yes」)、イベント識別情報を受信端末30に通知する(ステップS204)通知部223は、受信端末30からイベント通知要求を取得しない場合には(ステップS203で「No」)、ステップS203に戻る。
【0063】
図9は、本開示の実施形態に係るサーバにより実行される処理の他の一例を説明するための図である。図9に示すように、送信端末10の一例としての送信端末10Aからイベント識別情報(イベントE1、E2、E3)とイベント識別情報に関連付けられているイベント発生時刻とが通知され、送信端末10の一例としての送信端末10Bからイベント識別情報(イベントE2、E4)とイベント識別情報に関連付けられているイベント発生時刻とが通知される場合も想定される。かかる場合には、処理部222は、送信端末10Aおよび送信端末10Bの各々から取得された組み合わせをマージし、通知部223は、マージにより得られた結果を受信端末30に通知することができる。
【0064】
図9に示した例では、処理部222が、複数の組み合わせを1つの時系列にまとめることとしているが、処理部222は、ネットワーク40の帯域を抑えるために、複数の同一イベント識別情報を1つにまとめてもよい。あるいは、処理部222は、あらかじめ定められた優先順位の低いイベント識別情報を削除するといった処理を行ってもよい。また、コンテンツデータへの出入りのイベントをまとめて現在の訪問人数というイベントとしてもよい。
【0065】
図10は、本開示の実施形態に係るサーバにより実行される処理の他の一例を説明するための図である。図10に示すように、送信端末10の一例としての送信端末10Aからイベント識別情報(イベントE1、E2、E3)とイベント識別情報に関連付けられているイベント発生回数とが通知され、送信端末10の一例としての送信端末10Bからイベント識別情報(イベントE2、E4)とイベント識別情報に関連付けられているイベント発生回数とが通知される場合も想定される。イベント発生回数は、例えば、所定の時間内に発生する回数に相当する。かかる場合には、処理部222は、送信端末10Aおよび送信端末10Bの各々から取得された組み合わせに対して所定の統計処理を施し、通知部223は、所定の統計処理が施された結果を受信端末30に通知することができる。
【0066】
図10に示した例では、処理部222が、送信端末10Aおよび送信端末10Bの各々から取得されたイベント発生回数をイベント識別情報ごとに足し合わせ、足し合わせた結果として得られた総イベント発生回数の中で最大の総イベント発生回数に関連付けられるイベント識別情報を受信端末30に通知している。しかし、統計処理は特に限定されない。例えば、処理部222は、所定の回数を超えている総イベント発生回数に関連付けられるイベント識別情報を受信端末30に通知してもよい。送信端末10や、サーバ20、受信端末30にかかる通信負荷を低減するためには、送信端末10からサーバ20にアクセスする際に送信端末10からイベント発生回数をサーバ20に送信することもできる。アクセス数が少ないコンテンツデータにおいては、特に統計的な手法は有効である。リアルタイム性が要求されずに済むからである。
【0067】
処理部222は、送信端末10および受信端末30からのアクセスが多く、発生した全てのイベントを処理するのが困難な場合は、送信端末10および受信端末30を複数のグループに分割して、グループの中で同期させてもよい。または、処理部222は、代表の送信端末10を選び、代表の送信端末10において発生したイベントのみを収集してもよい。代表の送信端末10を選ぶ手法には、様々な手法が想定される。
【0068】
例えば、代表の送信端末10をn台以下にする必要がある場合を想定する。その場合、処理部222は、代表の送信端末10がn台未満のときに新しい送信端末10からの接続があったら、その新しい送信端末10を代表の送信端末10に追加することができる。また、処理部222は、n/(全体の送信端末10の数)の割合でランダムに代表ではない送信端末10を代表の送信端末10として追加してもよい。
【0069】
また、送信回数が多いと判断した送信端末10が自律的に代表の送信端末10になってもよい。送信回数が多いか否かの判断の基準値はサーバ20が統計的に出したものを使ってもよい。また、処理部222は、直近にアクセスがあったn台の送信端末10を代表の送信端末10として選んでもよい。
【0070】
<4.受信端末が有する機能>
続いて、本開示の実施形態に係る受信端末30が有する機能について説明する。図11は、本開示の実施形態に係る受信端末30の機能構成を示すブロック図である。図11に示すように、本開示の実施形態に係る受信端末30は、通信部310と、制御部320と、記憶部330と、入力部340と、表示部350とを備える。
【0071】
通信部310は、ネットワーク40を介して送信端末10およびサーバ20と通信を行う機能を有する。通信部310は、送信端末10と受信端末30との間で共有されるコンテンツデータに関して送信端末10において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバ20から受信する受信部として機能することができる。
【0072】
制御部320は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、受信端末30の動作全体を制御する機能を有する。制御部320は、取得部321と、表示制御部325とを含んでいる。
【0073】
取得部321は、送信端末10との間で共有するコンテンツデータを取得する。取得部321は、例えば、通信部110によりサーバ20またはサーバ20以外の装置から受信されたコンテンツデータを取得することができる。コンテンツデータは、例えば、入力部340によりユーザからの入力が受け付けられたURL(Uniform Resource Locator)などに基づいて取得部321により取得される。
【0074】
取得部321は、例えば、図3に示すようなコンテンツデータC1を取得することができる。また、例えば、取得部121により、制御情報は、コンテンツデータC1に埋め込まれているアドレスに基づいて取得される。
【0075】
表示制御部325は、送信端末10との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する。図12は、本開示の実施形態に係る受信端末30により表示される画面の例を示す図である。図12に示した例では、コンテンツデータC1は、「イベント選択前」においては、表示制御部325の制御により表示部350に画面D1として表示される。画面D1には、テキストエリアD11、検索ボタンD12、リンク群D13、リンク群D14などが含まれている。
【0076】
送信端末10のユーザによりイベントが選択されると、送信端末10において「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントが選択される。図12に示したように、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントが送信端末10において選択され、当該コンテンツデータへの遷移イベントの発生が検出される。
【0077】
受信端末30の取得部321が、送信端末10において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバ20から取得すると、表示制御部325は、取得部321により取得されたイベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加する。図12に示した例では、取得部321により取得されたイベント識別情報に関連付けられる表示としてオブジェクトObjが付加されている。
【0078】
取得部321は、サーバ20にイベント通知要求を出すと、そのイベント通知要求に対する応答として、イベント識別情報を取得することができる。取得部321によりサーバ20にイベント通知要求が出されるタイミングは特に限定されないが、例えば、所定の時間ごとに出される。
【0079】
受信端末30は、イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻をさらにサーバ20から取得してもよい。より詳細には、取得部321は、イベント発生時刻をさらにサーバ20から取得し、表示制御部325は、取得部321により取得されたイベント発生時刻に応じた時刻に、イベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加する。イベント発生時刻の基準となる時刻は限定されない。
【0080】
なお、図12に示した例では、送信端末10において選択されたリンクの近隣にオブジェクトObjが表示されることとしているが、かかる例に限定されない。例えば、表示制御部325は、送信端末10において選択された要素の文字色、要素の背景色、要素のボーダーなどといったスタイルを変更してもよい。また、表示制御部325は、送信端末10において選択された要素付近に、選択されたことを示す画像やアニメーションを表示するようにしてもよい。
【0081】
このように、表示制御部325が、取得部321により取得されたイベント識別情報に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加するようにすることで、受信端末30のユーザは、送信端末10のユーザがどのような操作を行っているかを把握することができる。
【0082】
なお、取得部321により取得されるイベント識別情報は、送信端末10において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報であってもよいし、送信端末10において発生したイベントに対して統計処理が施された結果であってもよい。表示制御部325は、いずれか一方に関連付けられる表示をコンテンツデータに付加してもよいし、各々に関連付けられる表示をともにコンテンツデータに付加してもよい。また、表示制御部325は、選択される頻度に応じて表示を変更してもよい。例えば、表示制御部325は、比較的選択頻度の小さいイベント識別情報に関連付けられる表示は薄く表示するようにすることもできる。
【0083】
また、リンクの選択以外にも選択されるイベントには様々なイベントが想定される。例えば、コンテンツデータをロードするイベントが送信端末10において選択された場合には、表示制御部325は、そのコンテンツデータへのアクセス数を画面の端などに表示するようにしてもよい。あるいは、表示制御部325は、新たな送信端末10が接続された瞬間、接続されたことを示す文字やアニメーションを表示するようにしてもよい。また、表示制御部325は、画面に地図を表示してログインされた場所またはその近隣を点滅させるようにしてもよい。
【0084】
また、例えば、前のページに戻るイベントが送信端末10において選択された場合には、表示制御部325は、他のユーザが当該コンテンツデータから出て行くことを示すアニメーションを画面に付加してもよい。また、例えば、カーソル移動が送信端末10において選択された場合には、表示制御部325は、送信端末10において表示されているカーソルの位置と同じ位置にカーソルを薄く表示するようにしてもよい。
【0085】
また、例えば、画面スクロールが送信端末10において選択された場合には、表示制御部325は、送信端末10のユーザにより読まれているページに該当するスクロールバーに色を付けるようにしてもよい。いずれの手法であっても、コンテンツデータの閲覧に影響を与えない補助的な情報として送信端末10におけるイベントが表示されることが望ましい。すなわち、受信端末30における画面上に大きな変化を与えないものが望ましい。
【0086】
なお、例えば、表示内容が頻繁に書き換わるコンテンツデータにアクセスする場合などには、送信端末10からサーバ20を介して受信端末30に通知されたイベント識別情報により識別されるイベントを実行しようとしても、送信端末10において実行されたイベントとは異なるイベントが受信端末30において実行される場合もある。例えば、受信端末30において、「俳優M氏を逮捕」という名称のコンテンツデータへの遷移イベントを実行しようとしたつもりが、より新しいコンテンツデータへの遷移イベントを実行してしまう場合が想定される。
【0087】
このような場合に対する処置として、各イベントの要素に対して異なる識別子(id)を付加するようにすることが想定される。また、各イベントの要素に対して一貫性のある識別子(id)を付加することができない(あるいは、付加しない)場合は、各イベントの要素が有する特定の属性からハッシュ値を生成し、ハッシュ値が等しくなければ共有しないといった制御を行うこともできる。
【0088】
続いて、本開示の実施形態に係る受信端末30の動作の流れについて説明する。図13は、本開示の実施形態に係る受信端末30の動作の流れを示すフローチャートである。図13に示すように、まず、取得部321は、コンテンツデータを取得し(ステップS301)、制御情報を取得する(ステップS302)。
【0089】
所定時間が経過した場合には(ステップS303で「Yes」)、取得部321は、イベント通知要求をサーバ20に送信し(ステップS304)、その応答としてイベント識別情報をサーバ20から受信する(ステップS305)。例えば、表示制御部325は、イベント識別情報に対応するオブジェクトを表示する(ステップS306)。所定時間が経過しない場合には(ステップS303で「No」)、ステップS303に戻る。ステップS303〜ステップS306は、例えば、上記した制御情報に基づいて実行される。
【0090】
<5.ハードウェア構成例>
図14は、本開示の実施形態に係る情報処理装置(送信端末10、サーバ20及び受信端末30)のハードウェア構成を示したブロック図である。情報処理装置は、CPU901と、ROM902と、RAM903と、ホストバス904と、を備える。また、情報処理装置は、ブリッジ905と、外部バス906と、インタフェース907と、入力装置908と、出力装置910と、ストレージ装置(HDD)911と、ドライブ912と、通信装置913とを備える。
【0091】
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って情報処理装置内の動作全般を制御する。また、CPU901は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM902は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM903は、CPU901の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス904により相互に接続されている。
【0092】
ホストバス904は、ブリッジ905を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス906に接続されている。なお、必ずしもホストバス904、ブリッジ905および外部バス906を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0093】
入力装置908は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための装置と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。情報処理装置のユーザは、該入力装置908を操作することにより、情報処理装置に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0094】
出力装置910は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびランプなどの表示装置を含む。さらに、出力装置910は、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置を含む。出力装置910は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。
【0095】
ストレージ装置911は、本実施形態に係る情報処理装置の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置911は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。ストレージ装置911は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置911は、ハードディスクを駆動し、CPU901が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0096】
ドライブ912は、記憶媒体用リーダライタであり、情報処理装置に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ912は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体800に記録されている情報を読み出して、RAM903に出力する。また、ドライブ912は、リムーバブル記録媒体800に情報を書き込むこともできる。
【0097】
通信装置913は、例えば、ネットワーク40に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。通信装置913は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、LTE(Long Term Evolution)対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0098】
<6.まとめ>
以上説明したように、本開示の実施形態によれば、コンテンツデータを複数の端末間において共有している場合において、ある端末において発生したイベントを他の端末に通知することができる。これにより、あるユーザがコンテンツデータに対してどのような操作を行っているかをコンテンツデータ閲覧中の他のユーザに知らせることができる。
【0099】
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0100】
また、本明細書の送信端末10、サーバ20及び受信端末30の動作における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、送信端末10、サーバ20及び受信端末30の動作における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0101】
また、情報処理装置に内蔵されるCPU901、ROM902及びRAM903などのハードウェアを、上述した情報処理装置の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0102】
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得する取得部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末。
(2)
前記取得部は、前記イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻を前記サーバからさらに取得し、
前記表示制御部は、前記イベント発生時刻に応じた時刻に、前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、
前記(1)に記載の受信端末。
(3)
送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御することと、
前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得することと、
を含み、
前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加すること、
を含む、情報処理方法。
(4)
コンピュータを、
送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得する取得部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末として機能させるためのプログラム。
(5)
送信端末と受信端末との間で共有されるコンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を前記送信端末から取得する取得部と、
前記受信端末からの要求に応じて、前記取得部により取得された前記イベント識別情報を前記受信端末に通知する通知部と、
を備える、サーバ。
(6)
前記取得部は、前記イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻を前記送信端末からさらに取得し、
前記通知部は、前記取得部により取得された前記イベント発生時刻を前記受信端末にさらに通知する、
前記(5)に記載のサーバ。
(7)
前記取得部は、前記イベント識別情報と前記イベント発生時刻との組み合わせを複数の前記送信端末の各々から取得し、
前記サーバは、
前記複数の送信端末の各々から取得された前記組み合わせをマージする処理部をさらに備え、
前記通知部は、前記処理部によりマージされた結果を前記受信端末に通知する、
前記(6)に記載のサーバ。
(8)
前記取得部は、前記イベント識別情報と前記イベント発生時刻との組み合わせを複数の前記送信端末の各々から取得し、
前記サーバは、
前記複数の送信端末の各々から取得された前記組み合わせに対して所定の統計処理を施す処理部をさらに備え、
前記通知部は、前記処理部により前記所定の統計処理が施された結果を前記受信端末に通知する、
前記(6)に記載のサーバ。
(9)
送信端末と受信端末との間で共有されるコンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を前記送信端末から取得することと、
前記受信端末からの要求に応じて、前記イベント識別情報を前記受信端末に通知することと、
を含む、情報処理方法。
(10)
コンピュータを、
送信端末と受信端末との間で共有されるコンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を前記送信端末から取得する取得部と、
前記受信端末からの要求に応じて、前記取得部により取得された前記イベント識別情報を前記受信端末に通知する通知部と、
を備える、サーバとして機能させるためのプログラム。
(11)
受信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する検出部と、
前記検出部により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバに通知する通知部と、
を備える、送信端末。
(12)
前記検出部は、前記イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻をさらに検出し、
前記通知部は、前記検出部により検出された前記イベント発生時刻を前記サーバにさらに通知する、
前記(11)に記載の送信端末。
(13)
前記検出部は、検出した前記イベントに関連する情報が前記受信端末に通知制限されるべきか否かをさらに検出し、
前記通知部は、前記検出部により前記イベントに関連する情報が前記受信端末に通知制限されるべきであることが検出された場合、前記イベントに関連する情報の前記サーバへの通知を制限する、
前記(11)または(12)に記載の送信端末。
(14)
受信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御することと、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出することと、
前記イベントを識別するためのイベント識別情報をサーバに通知することと、
を含む、情報処理方法。
(15)
コンピュータを、
受信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する検出部と、
前記検出部により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバに通知する通知部と、
を備える、送信端末として機能させるためのプログラム。
(16)
コンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する検出部と、
前記検出部により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報を通知する通知部と、
を備える、送信端末と、
前記イベント識別情報を前記送信端末から取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記イベント識別情報を要求に応じて通知する通知部と、
を備える、サーバと、
前記送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記イベント識別情報を前記サーバから取得する取得部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末と、
を有する、情報処理システム。
【符号の説明】
【0103】
1 情報処理システム
10(10A、10B) 送信端末
20 サーバ
30 受信端末
40 ネットワーク
110 通信部
121 取得部
122 検出部
123 実行制御部
124 通知部
125 表示制御部
221 取得部
222 処理部
223 通知部
321 取得部
325 表示制御部





【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得する取得部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末。
【請求項2】
前記取得部は、前記イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻を前記サーバからさらに取得し、
前記表示制御部は、前記イベント発生時刻に応じた時刻に、前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、
請求項1に記載の受信端末。
【請求項3】
送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御することと、
前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得することと、
を含み、
前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加すること、
を含む、情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータを、
送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバから取得する取得部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
送信端末と受信端末との間で共有されるコンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を前記送信端末から取得する取得部と、
前記受信端末からの要求に応じて、前記取得部により取得された前記イベント識別情報を前記受信端末に通知する通知部と、
を備える、サーバ。
【請求項6】
前記取得部は、前記イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻を前記送信端末からさらに取得し、
前記通知部は、前記取得部により取得された前記イベント発生時刻を前記受信端末にさらに通知する、
請求項5に記載のサーバ。
【請求項7】
前記取得部は、前記イベント識別情報と前記イベント発生時刻との組み合わせを複数の前記送信端末の各々から取得し、
前記サーバは、
前記複数の送信端末の各々から取得された前記組み合わせをマージする処理部をさらに備え、
前記通知部は、前記処理部によりマージされた結果を前記受信端末に通知する、
請求項6に記載のサーバ。
【請求項8】
前記取得部は、前記イベント識別情報と前記イベント発生時刻との組み合わせを複数の前記送信端末の各々から取得し、
前記サーバは、
前記複数の送信端末の各々から取得された前記組み合わせに対して所定の統計処理を施す処理部をさらに備え、
前記通知部は、前記処理部により前記所定の統計処理が施された結果を前記受信端末に通知する、
請求項6に記載のサーバ。
【請求項9】
送信端末と受信端末との間で共有されるコンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を前記送信端末から取得することと、
前記受信端末からの要求に応じて、前記イベント識別情報を前記受信端末に通知することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項10】
コンピュータを、
送信端末と受信端末との間で共有されるコンテンツデータに関して前記送信端末において発生したイベントを識別するためのイベント識別情報を前記送信端末から取得する取得部と、
前記受信端末からの要求に応じて、前記取得部により取得された前記イベント識別情報を前記受信端末に通知する通知部と、
を備える、サーバとして機能させるためのプログラム。
【請求項11】
受信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する検出部と、
前記検出部により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバに通知する通知部と、
を備える、送信端末。
【請求項12】
前記検出部は、前記イベントが発生した時刻であるイベント発生時刻をさらに検出し、
前記通知部は、前記検出部により検出された前記イベント発生時刻を前記サーバにさらに通知する、
請求項11に記載の送信端末。
【請求項13】
前記検出部は、検出した前記イベントに関連する情報が前記受信端末に通知制限されるべきか否かをさらに検出し、
前記通知部は、前記検出部により前記イベントに関連する情報が前記受信端末に通知制限されるべきであることが検出された場合、前記イベントに関連する情報の前記サーバへの通知を制限する、
請求項11に記載の送信端末。
【請求項14】
受信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御することと、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出することと、
前記イベントを識別するためのイベント識別情報をサーバに通知することと、
を含む、情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
受信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する検出部と、
前記検出部により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報をサーバに通知する通知部と、
を備える、送信端末として機能させるためのプログラム。
【請求項16】
コンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記コンテンツデータに関して発生したイベントを検出する検出部と、
前記検出部により検出されたイベントを識別するためのイベント識別情報を通知する通知部と、
を備える、送信端末と、
前記イベント識別情報を前記送信端末から取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記イベント識別情報を要求に応じて通知する通知部と、
を備える、サーバと、
前記送信端末との間で共有するコンテンツデータを表示するよう制御する表示制御部と、
前記イベント識別情報を前記サーバから取得する取得部と、
を備え、
前記表示制御部は、前記取得部により取得された前記イベント識別情報に関連付けられる表示を前記コンテンツデータに付加する、受信端末と、
を有する、情報処理システム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−244463(P2012−244463A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−113397(P2011−113397)
【出願日】平成23年5月20日(2011.5.20)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】