説明

受験資格証及び受験支援システム

【課題】替え玉受験を防止し、試験に係る業務を効率化すること。
【解決手段】顔写真データを含む受験者の情報と、試験の情報とを記憶する手段と、
記憶されている情報へのアクセスをデバイスパスワードの入力を待って可能にする手段と、
公開鍵と、秘密鍵と、電子証明書とを記憶する手段と、
公開鍵暗号アルゴリズムを実行する手段とを備えるセキュリティデバイスであることを特徴とする受験資格証。この受験資格証は、その表面に顔写真が目視可能な状態で印刷され、印刷された顔写真にはコピー防止及び/又はすり替え防止の物理的セキュリティ機能を有していても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多様化、段階化する、資格試験や入学試験の、出願から合格証書発行まで、さらにはステップアップ試験までをフォローする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、国家試験や資格試験の受験票は、顔写真を付けて、試験官の目視による確認となることが多い(例えば特許文献1参照)。
【0003】
このままでは、替え玉受験などを防止する効果は薄いと考えられる。また、出願から受験票送付まで、発行してから郵送するなど、大変な手間と時間がかかっている。
【特許文献1】特開平8−212263号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は斯かる背景技術に鑑みてなされたもので、替え玉受験を防止し、試験に係る業務を効率化することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明において上記課題を解決するために、まず請求項1の発明では、
顔写真データを含む受験者の情報と、試験の情報とを記憶する手段と、
記憶されている情報へのアクセスをデバイスパスワードの入力を待って可能にする手段と、
公開鍵と、秘密鍵と、電子証明書とを記憶する手段と、
公開鍵暗号アルゴリズムを実行する手段とを備えるセキュリティデバイスであることを特徴とする受験資格証としたものである。
【0006】
また請求項2の発明では、
表面に顔写真が目視可能な状態で印刷され、印刷された顔写真にはコピー防止及び/又はすり替え防止の物理的セキュリティ機能を有していることを特徴とする請求項1記載の受験資格証としたものである。
【0007】
また請求項3の発明では、
WEB又は郵送或いは直接持参の提出により出願させる手段を備えることを特徴とする受験支援システムとしたものである。
【0008】
また請求項4の発明では、
出願時に、セキュリティデバイスが実行する公開鍵暗号アルゴリズムにより個人認証を行う手段と、
個人認証に成功した場合のみ受験資格証明書をセキュリティデバイスに書き込む手段とを備えることを特徴とする受験支援システムとしたものである。
【0009】
また請求項5の発明では、
試験実施機関に、受験資格証明書に基づいて受験票を発行させて受験者に郵送させる手段と、
受験者に、セキュリティデバイスが記憶している受験資格証明書を地域に設置された受験票等発行端末に入力させて受験票を発行させる手段と、
受験票発行状態を記録することにより受験票の二重発行を防止する手段とを備えることを特徴とする請求項4記載の受験支援システムとしたものである。
【0010】
また請求項6の発明では、
受験資格証明書IDを記憶している手段と、
セキュリティデバイスから受験資格証明書IDを読み出す手段と、
読み出した受験資格証明書IDと、記憶している受験資格証明書IDとを照合することにより試験会場の入退出を管理する手段とを備えることを特徴とする受験支援システムとしたものである。
【0011】
また請求項7の発明では、
セキュリティデバイスから顔写真データを読み出して表示し、試験官に受験者本人との目視確認を行わせることを特徴とする請求項6記載の受験支援システムとしたものである。
【0012】
また請求項8の発明では、
受験終了時に試験会場で、セキュリティデバイスが実行する公開鍵暗号アルゴリズムにより個人認証を行う手段と、
個人認証に成功した場合のみ受験完了証明書をセキュリティデバイスに書き込む手段とを備えることを特徴とする受験支援システムとしたものである。
【0013】
また請求項9の発明では、
合格者名簿を記憶する手段と、
セキュリティデバイスが実行する公開鍵暗号アルゴリズムにより個人認証を行う手段と、
個人認証に成功した場合のみ、セキュリティデバイスに記憶されている受験完了証明書で受験の完了を証明された受験者の合否確認を、記憶されている合格者名簿を参照することにより行う手段と、
合格ならば、合格証明書をセキュリティデバイスに書き込む手段と、
不合格ならば、受験完了証明書で証明された受験の完了を、試験履歴として、セキュリティデバイスに書き込む手段とを備えることを特徴とする受験支援システム。
【0014】
また請求項10の発明では、
試験実施機関に、合格証明書に基づいて合格証書を発行させて受験者に郵送させる手段と、
受験者に、セキュリティデバイスが記憶している合格証明書を地域に設置された受験票等発行端末に入力させて合格証書を発行させる手段と、
合格証書発行状態を記録することにより合格証書の二重発行を防止する手段とを備えることを特徴とする請求項9記載の受験支援システムとしたものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、替え玉受験を防止し、試験に係る業務を効率化できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の最良の一実施形態を説明する。
【0017】
本発明は、セキュリティデバイスによる受験支援システムであって、多様化、段階化する、資格試験や入学試験の、出願から合格証書発行まで、さらにはステップアップ試験までをフォローするものである。
【0018】
受験支援システムは、図1に示すように、受験者のWEB端末と、地域に設置された受験票等発行端末と、試験会場の入退出システムと、試験会場のWEB端末と、試験実施機関のサーバとを備え、それらがネットワークに接続されているものである。また、各端末、入退出システムは、それぞれ、セキュリティデバイスのリーダ/ライタを備える。また、受験者のWEB端末、サーバは、画像入力装置を備える。
【0019】
セキュリティデバイスは、CPUとメモリとを有するICチップを備え、そのCPUに公開鍵暗号アルゴリズムを実行させるプログラムを、そのメモリに記憶している。
【0020】
セキュリティデバイスは、試験実施機関が受験資格証として受験者に配布する。その際に、図2に示すように、それのメモリに記憶する情報には、試験資格情報、個人属性情報、公開鍵&秘密鍵&電子証明書、デバイスパスワードなどがある。
【0021】
試験資格情報には、例えば、試験資格ID、資格取得情報、試験履歴などがある。
【0022】
個人属性情報には、例えば、氏名、生年月日、顔写真データ、住所などがある。
【0023】
公開鍵&秘密鍵&電子証明書は、試験実施機関又は公知の認証機関が発行した、公開鍵、秘密鍵、電子証明書であって、個人認証に利用するためのものである。電子証明書は、例えばメールアドレスなどの個人属性と、公開鍵とが添付され、この公開鍵が、この個人属性で特定される個人のものであることを証明するものである。
【0024】
デバイスパスワードは、これの入力を待って、セキュリティデバイスのメモリに記憶されている情報へアクセスが可能になるものである。
【0025】
セキュリティデバイスの表面に、そのメモリに記憶されている顔写真データが表す顔写真を目視可能な状態で印刷しても良い。印刷された顔写真には、コピー防止やすり替え防止の物理的セキュリティ機能を担持している。
【0026】
以下に、受験者が受験資格証(セキュリティデバイス)を貰ってない場合の出願処理の流れを、図3のフローチャートに従って説明する。
【0027】
S(STEP)1;
受験者は、願書に顔写真を添付して、試験実施機関に郵送又は直接持参して提出する文書申請によるか、或いは、この受験者のWEB端末にて、願書に顔写真データを添付して、試験実施機関のサーバに送信するWEB申請により、出願手続きを行う。
【0028】
S(STEP)2;
試験実施機関は、申請を審査し、
問題があれば、申請を受領せず、STEP1に戻り、
問題がなければ、STEP3に進む。
【0029】
S(STEP)3;
試験実施機関は、申請を受領する。尚、文書申請の場合、試験実施機関は、サーバに、願書に記入された内容を入力し、顔写真をデータ化して顔写真データを入力する。
【0030】
S(STEP)4;
試験実施機関は、サーバにより、受験資格証(セキュリティデバイス)、デバイスパスワード、受験票を発行する。そして、試験実施機関は、受験者に、受験資格証(セキュリティデバイス)、デバイスパスワード、受験票を、郵送、セキュリティ便などで送付する

【0031】
S(STEP)5;
受験者は、受験資格証(セキュリティデバイス)、デバイスパスワード、受験票を受け取り、この受験者のWEB端末にて、デバイスパスワードを変更する。
【0032】
以下に、受験者が受験資格証(セキュリティデバイス)を貰っている場合の出願処理の流れを、図4のフローチャートに従って説明する。
【0033】
S(STEP)1;
受験者が、この受験者のWEB端末にて、試験実施機関に願書依頼を希望すると、このWEB端末は、受験資格証(セキュリティデバイス)に願書依頼を秘密鍵で暗号化させた後に、願書依頼と、暗号化された願書依頼と、電子証明書とを、試験実施機関のサーバに送信する。
【0034】
願書依頼には、試験資格情報が含まれる。この資格試験情報は、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶されているものを用いても良い。
【0035】
S(STEP)2;
試験実施機関のサーバは、願書依頼と、暗号化された願書依頼と、電子証明書とを受信し、この願書依頼が、電子証明書に添付されている公開鍵で、暗号化された願書依頼を復号化したものと同一であるか否かを確かめる個人認証を行い、
同一でなければ、個人認証に失敗したとして、処理を終了し、
同一であれば、個人認証に成功したとして、STEP3に進む。
【0036】
S(STEP)3;
試験実施機関のサーバは、願書依頼から試験資格情報を取り出し、この試験資格情報にともなった願書を作成して、受験者のWEB端末に送信する。
【0037】
S(STEP)4;
受験者のWEB端末は、願書を受信し、この願書を表示しする。この端末にて、受験者は、願書を確認し、必要ならば、修正をして願書を完成せせ、控として願書のコピーを記憶する。記憶する場所は、例えば、この端末でも良いし、受験資格証(セキュリティデバイス)でも良い。
【0038】
S(STEP)5;
受験者が、この受験者のWEB端末にて、試験実施機関に出願を希望すると、この端末は、受験資格証(セキュリティデバイス)に願書を秘密鍵で暗号化させた後に、願書と、暗号化された願書と、電子証明書とを、試験実施機関のサーバに送信する。
【0039】
S(STEP)6;
試験実施機関のサーバは、願書と、暗号化された願書と、電子証明書とを受信し、この願書が、電子証明書に添付されている公開鍵で、暗号化された願書を復号化したものと同一であるか否かを確かめる個人認証を行い、
同一でなければ、個人認証に失敗したとして、処理を終了し、
同一であれば、個人認証に成功したとして、願書の審査を行い、
問題があれば、処理を終了し
問題がなければ、STEP7に進む。
【0040】
S(STEP)7;
試験実施機関のサーバは、受験資格証明書を発行し、受験者のWEB端末に送信する。また試験実施機関のサーバは、控として受験資格証明書のコピーを記憶する。
【0041】
S(STEP)8;
受験者のWEB端末は、受験資格証明書を受信し、この受験資格証明書を、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶する。
【0042】
S(STEP)9;
受験票を発行する。受験票の発行には、試験実施機関が発行して郵送する場合(S9a)と、受験者が地域に設置された受験票等発行端末で発行して入手する場合(S9b、S9c)とがある。
【0043】
試験実施機関のサーバは、受験票が未発行であるか発行済みであるの受験票発行状態を記憶している。
【0044】
試験実施機関が発行して郵送する場合、試験実施機関のサーバは、受験票発行状態が未発行の場合のみ、受験票を発行して、その受験票発行状態を未発行から発行済みに変更する(S9a)。
【0045】
受験者が地域に設置された受験票等発行端末で発行して入手する場合、受験者は、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶した受験資格証明書を、この受験票等発行端末に入力する。そして、受験票等発行端末は、試験実施機関のサーバに、受験票発行状態を問い合わせ(S9b)、発行済みである場合、処理を終了する。他方、未発行である場合、受験票を発行する(S9c)。そして、受験票等発行端末は、試験実施機関のサーバに、受験票発行状態を、未発行から発行済みに変更させる。
【0046】
S(STEP)10;
受験者は、受験票を受け取る。
【0047】
以下に、試験会場での入退出処理の流れを、図5のフローチャートに従って説明する。
【0048】
S(STEP)1;
受験者は、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶した受験資格証明書に記載されている受験資格証明書IDを、試験会場の入退出システムに入力する。
【0049】
S(STEP)2;
試験会場の入退出システムは、入力された受験資格証明書IDと、試験実施機関のサーバに記憶されている受験資格証明書のコピーに記載されている受験資格証明書IDとの照合を、この試験実施機関のサーバに依頼し、
入力された受験資格証明書IDと一致するものがあれば、入退出を許可し、
入力された受験資格証明書IDと一致するものがなければ、処理を終了する。
【0050】
尚、入退出システムは、受験資格証(セキュリティデバイス)から顔写真データを読み取って表示し、試験官に受験者本人と目視確認させて、入退出許可の判断を試験官に委ねても良い。
【0051】
以下に、試験終了時に試験会場でなされる受験完了証明書発行処理の流れを、図6のフローチャートに従って説明する。
【0052】
S(STEP)1;
受験者が、試験会場のWEB端末にて、それが備えるリーダ/ライタで読み書き可能なように受験資格証(セキュリティデバイス)を配置し、デバイスパスワードを入力すると、この端末は、入力されたデバイスパスワードと、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶されているデバイスパスワードとの照合を、この受験資格証(セキュリティデバイス)に行わせる。そして、入力されたデバイスパスワードと、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶されているデバイスパスワードとが一致した場合のみ、受験資格証(セキュリティデバイス)に受験完了証明書発行処理依頼を秘密鍵で暗号化させた後に、受験完了証明書発行処理依頼と、暗号化された受験完了証明書発行処理依頼と、電子証明書とを、試験実施機関のサーバに送信する。
【0053】
S(STEP)2;
試験実施機関のサーバは、受験完了証明書発行処理依頼と、暗号化された受験完了証明書発行処理依頼と、電子証明書とを受信し、この受験完了証明書発行処理依頼が、電子証明書に添付されている公開鍵で、暗号化された受験完了証明書発行処理依頼を復号化したものと同一であるか否かを確かめる個人認証を行い、
同一でなければ、個人認証に失敗したとして、処理を終了し、
同一であれば、個人認証に成功したことを、試験会場のWEB端末に送信して、STEP3に進む。
【0054】
S(STEP)3;
試験会場のWEB端末は、個人認証に成功したことを受信して、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶されている受験資格証明書を、試験実施機関のサーバに送信する。
【0055】
S(STEP)4;
試験実施機関のサーバは、受験資格証明書を受信して、受信した受験資格証明書を、このサーバに記憶されている受験資格証明書のコピーと照合することにより審査を行い、
受信した受験資格証明書のコピーが記憶されていなければ、処理を終了し、
受信した受験資格証明書のコピーが記憶されているならば、STEP5に進む。
【0056】
S(STEP)5;
試験実施機関のサーバは、受験完了証明書を発行して、試験会場のWEB端末に送信するとともに、その受験完了証明書のコピーを控えとして記憶する。
【0057】
S(STEP)6;
試験会場のWEB端末は、受験完了証明書を受信して、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶する。
【0058】
以下に、合否処理の流れを、図7のフローチャートに従って説明する。
【0059】
S(STEP)1;
受験者が、この受験者のWEB端末にて、それが備えるリーダ/ライタで読み書き可能なように受験資格証(セキュリティデバイス)を配置し、デバイスパスワードを入力すると、この端末は、入力されたデバイスパスワードと、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶されているデバイスパスワードとの照合を、この受験資格証(セキュリティデバイス)に行わせる。そして、入力されたデバイスパスワードと、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶されているデバイスパスワードとが一致した場合のみ、受験資格証(セキュリティデバイス)に合否確認処理依頼を秘密鍵で暗号化させた後に、合否確認処理依頼と、暗号化された合否確認処理依頼と、電子証明書とを、試験実施機関のサーバに送信する。
【0060】
S(STEP)2;
試験実施機関のサーバは、合否確認処理依頼と、暗号化された合否確認処理依頼と、電子証明書とを受信し、この合否確認処理依頼が、電子証明書に添付されている公開鍵で、暗号化された合否確認処理依頼を復号化したものと同一であるか否かを確かめる個人認証を行い、
同一でなければ、個人認証に失敗したとして、処理を終了し、
同一であれば、個人認証に成功したことを、受験者のWEB端末に送信して、STEP3に進む。
【0061】
S(STEP)3;
受験者のWEB端末は、個人認証に成功したことを受信して、受験資格証(セキュリティデバイス)から受験完了証明書を読み出し、この受験完了証明書による合否確認の問い合わせを、試験実施機関のサーバに送信する。
【0062】
S(STEP)4;
試験実施機関のサーバは、受験完了証明書による合否確認の問い合わせを受信して、この受験完了証明書で受験の完了を証明された受験者の合否を、このサーバに記憶されている合格者名簿を参照することにより確認し、
不合格ならば、STEP5に進み、
合格ならば、STEP6に進む。
【0063】
S(STEP)5;
試験実施機関のサーバは、受験完了証明書で証明された受験の完了を、試験履歴として、受験資格証(セキュリティデバイス)に書き込むことを、受験生のWEB端末に行わせる。
【0064】
S(STEP)6;
試験実施機関のサーバは、受験完了証明書で受験の完了を証明された受験者の合格証明書を発行して、受験生のWEB端末に送信する。
【0065】
S(STEP)7;
受験生のWEB端末は、合格証明書を受信して表示し、この受験者に確認を促す。そして受験者が、この合格証明書を確認すると、この端末は、この合格証明書を、受験資格証(セキュリティデバイス)に書き込む。
【0066】
S(STEP)8;
受験生のWEB端末は、合格証書の発行を依頼するか否かの判断を、この受験者に促し、
依頼しないならば、STEP9に進み、
依頼するならば、STEP10に進む。
【0067】
S(STEP)9;
受験生のWEB端末は、合格証明書に基づいて、合格証書を表示する。
【0068】
S(STEP)10;
合格証書を発行する。合格証書の発行には、試験実施機関が発行して郵送する場合(S10a、S10b)と、受験者が地域に設置された受験票等発行端末で発行して入手する場合(S10c、S10d)とがある。
【0069】
試験実施機関のサーバは、受験票が未発行であるか発行済みであるの受験票発行状態を
記憶している。
【0070】
試験実施機関が発行して郵送する場合、試験実施機関のサーバは、合格証書発行状態を確認して(S10a)、未発行ならば、合格証書を発行して(S10b)郵送し、その受験票発行状態を未発行から発行済みに変更する。他方、発行済みならば、STEP9に戻る。
【0071】
受験者が地域に設置された受験票等発行端末で発行して入手する場合、受験者は、受験資格証(セキュリティデバイス)に記憶した合格証明書を、この受験票等発行端末が備えるセキュリティデバイスのリーダ/ライタから、この受験票等発行端末に入力する。そして、受験票等発行端末は、試験実施機関のサーバに、合格証書発行状態を問い合わせ(S10c)、未発行ならば、合格証書を発行する(S10d)。他方、発行済みならば、STEP9に戻る。
【0072】
S(STEP)11;
受験者は、合格証書を受け取る。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】受験支援システムのハードウェア構成を示す図。
【図2】セキュリティデバイスのメモリに記憶される情報を示す図。
【図3】受験者が受験資格証(セキュリティデバイス)を貰ってない場合の出願処理の流れを示すフローチャート。
【図4】受験者が受験資格証(セキュリティデバイス)を貰っている場合の出願処理の流れを示すフローチャート。
【図5】試験会場での入退出処理の流れを示すフローチャート。
【図6】試験終了時に試験会場でなされる受験完了証明書発行処理の流れを示すフローチャート。
【図7】合否処理の流れを示すフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
顔写真データを含む受験者の情報と、試験の情報とを記憶する手段と、
記憶されている情報へのアクセスをデバイスパスワードの入力を待って可能にする手段と、
公開鍵と、秘密鍵と、電子証明書とを記憶する手段と、
公開鍵暗号アルゴリズムを実行する手段とを備えるセキュリティデバイスであることを特徴とする受験資格証。
【請求項2】
表面に顔写真が目視可能な状態で印刷され、印刷された顔写真にはコピー防止及び/又はすり替え防止の物理的セキュリティ機能を有していることを特徴とする請求項1記載の受験資格証。
【請求項3】
WEB又は郵送或いは直接持参の提出により出願させる手段を備えることを特徴とする受験支援システム。
【請求項4】
出願時に、セキュリティデバイスが実行する公開鍵暗号アルゴリズムにより個人認証を行う手段と、
個人認証に成功した場合のみ受験資格証明書をセキュリティデバイスに書き込む手段とを備えることを特徴とする受験支援システム。
【請求項5】
試験実施機関に、受験資格証明書に基づいて受験票を発行させて受験者に郵送させる手段と、
受験者に、セキュリティデバイスが記憶している受験資格証明書を地域に設置された受験票等発行端末に入力させて受験票を発行させる手段と、
受験票発行状態を記録することにより受験票の二重発行を防止する手段とを備えることを特徴とする請求項4記載の受験支援システム。
【請求項6】
受験資格証明書IDを記憶している手段と、
セキュリティデバイスから受験資格証明書IDを読み出す手段と、
読み出した受験資格証明書IDと、記憶している受験資格証明書IDとを照合することにより試験会場の入退出を管理する手段とを備えることを特徴とする受験支援システム。
【請求項7】
セキュリティデバイスから顔写真データを読み出して表示し、試験官に受験者本人との目視確認を行わせることを特徴とする請求項6記載の受験支援システム。
【請求項8】
受験終了時に試験会場で、セキュリティデバイスが実行する公開鍵暗号アルゴリズムにより個人認証を行う手段と、
個人認証に成功した場合のみ受験完了証明書をセキュリティデバイスに書き込む手段とを備えることを特徴とする受験支援システム。
【請求項9】
合格者名簿を記憶する手段と、
セキュリティデバイスが実行する公開鍵暗号アルゴリズムにより個人認証を行う手段と、
個人認証に成功した場合のみ、セキュリティデバイスに記憶されている受験完了証明書で受験の完了を証明された受験者の合否確認を、記憶されている合格者名簿を参照することにより行う手段と、
合格ならば、合格証明書をセキュリティデバイスに書き込む手段と、
不合格ならば、受験完了証明書で証明された受験の完了を、試験履歴として、セキュリティデバイスに書き込む手段とを備えることを特徴とする受験支援システム。
【請求項10】
試験実施機関に、合格証明書に基づいて合格証書を発行させて受験者に郵送させる手段と、
受験者に、セキュリティデバイスが記憶している合格証明書を地域に設置された受験票等発行端末に入力させて合格証書を発行させる手段と、
合格証書発行状態を記録することにより合格証書の二重発行を防止する手段とを備えることを特徴とする請求項9記載の受験支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate