説明

可撓性内層及び剛性外層を備えた薬剤容器

本発明は、内層及び外層を含んでなる容器壁(3)によって少なくとも部分的に画成される空洞(2)を含んでなり、両層がワンピース部材として配置される薬剤容器(1)であって、内層は軟質材料からなる軟質可撓性層であり、外層は剛性材料からなる剛性層であり、両層が二成分射出成形によって配置される、上記薬剤容器(1)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器壁によって少なくとも部分的に画成される空洞を含んでなる、液体薬剤を保存するための薬剤容器に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの薬剤が体内に注射されなければならない。本発明は、特に、経口投与によって失活する又はそれらの効能を著しく低下させる薬剤、例えば、タンパク質(インシュリン、成長ホルモン、インターフェロンのような)、炭水化物(例えば、ヘパリン)、抗体及び大部分のワクチンに適用される。そのような薬剤は、主に、注射器、薬剤ペン又は薬剤ポンプによって注射される。
【0003】
いくつかの薬剤は、所謂吸入具からそれらを吸入することによって、投与されなければならない。
【0004】
特許文献1には吸入具が開示されており、ここでは、吸入すべき薬剤は、袋形状の薬剤容器に貯蔵される。
【0005】
特許文献2には、管状体を有するアンプルが開示されており、その上部は比較的薄いが、それと嵌め合い下部は比較的厚い。上部及び下部は、ワンピース部材として配置される。
【0006】
特許文献3には、液体を注射するための構成が開示されており、この構成は、可撓性容器壁によって規定される空洞を含んでなる薬剤容器を有する。可撓性容器壁は、剛性取付板を用いて組み立てられる。
【0007】
特許文献4には、折り畳み式の押しつぶせる囲繞壁を有する医療用流体送達デバイスが開示されており、囲繞壁は、内部フィルム層の融点より1〜10℃高い融点を有する環状オレフィン又は環状オレフィン共重合体の外層に結合した、低密度ポリエチレンの内部フィルム層を含む積層体で形成される。外部フィルム層は、2種以上の環状オレフィン又は2種以上の環状オレフィン共重合体のブレンドであってよく、そして内部フィルム層は、直鎖状低密度ポリエチレンの第一の内層及び高圧低密度ポリエチレンの中間層を含んでよい。
【0008】
特許文献5には、注射すべき液体を収容するための体積可変容器を有する注射器が開示されている。容器壁は、2枚の剛性板の間の可撓性部材を用いて、蛇腹式に配置される。
【0009】
特許文献6には、半剛性外部容器を有する、包装済みの医療用皮下注射針が開示されており、その中に実質的に非弾力性の内部容器が支持されている。内層は、形状を保持する外部ケース内に折り畳むことができる。
【0010】
特許文献7には、軟質可撓性壁部と剛性壁部を含んでなる容器壁によって少なくとも部分的に規定される空洞を含んでなる、薬剤容器が開示されている。両壁部は、射出成形によってワンピース部材として配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際特許公開第2009/069518(A1)号
【特許文献2】米国特許出願第2805662(A)号
【特許文献3】ドイツ特許出願第3541189(A1)号
【特許文献4】国際特許公開第03/024511(A1)号
【特許文献5】フランス特許第2633519号
【特許文献6】米国特許第4,548,601号
【特許文献7】英国特許第990,473号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、改善された薬剤容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的は、請求項1に記載の薬剤容器により達成される。
【0014】
本発明の好ましい実施態様は、従属請求項に記載されている。
【0015】
本発明に記載の薬剤容器は、軟質材料からなる軟質可撓性内層、及び剛性材料からなる剛性外層を含んでなる容器壁によって、少なくとも部分的に画成される空洞を含む。両層は、二成分射出成形によってワンピース部材として配置される。二成分射出成形は、容器を製造するための経費節約法である。外層は、不測の突き刺しのような周囲の影響から内層を保護する役割を有する。
【0016】
薬剤容器を製造する代わりの方法は共押し出しであり、この場合、少なくとも2つの異なる溶融塊、例えば、プラスチック材料が、成形射出ノズルを離れる前に結合される。
【0017】
薬剤容器は、製造の間に、即ち、容器の二成分射出成形又は共押し出しの間に、それぞれの薬剤で満たされてよい。
【0018】
空洞は、容器壁及び剛性材料からなる剛性支持体の間で画成されてよい。それらの層及び支持体は、二成分射出成形によって、又は上記のように共押し出しによって、ワンピース部材として配置されてよい。支持体は、重力による容器のたるみを回避し、容器の規定された位置決めを改善する。
【0019】
好ましくは、中空の針又はポンプを空洞に連結するためのインターフェースが、薬剤容器に配置される。
【0020】
インターフェースは、容器壁に配置された開口部の形状を有し、ここで、開口部はセプタムによって密閉され、セプタムは中空の針によって孔を開け得る。セプタムは、開口部にクリンプされ、又は異なる方法で貼り付けられてよい。
【0021】
本発明の好ましい実施態様においては、剛性材料はポリプロピレン又はポリエチレンである。
【0022】
容器壁の内部及び/又は外部は、シリコン、特に食品グレードのシリコンでコーティングされてよい。このようにして、特に薬剤が有機溶媒を含有する場合、薬剤と容器壁及び/又は支持体の材料の間の不測の相互作用を回避することができる。
【0023】
薬剤容器は、液体薬剤を患者に送達するための注射装置の一部であってよい。注射装置は、更に、容器壁を剛性支持体に圧迫し、それによって流体の薬剤を薬剤容器から移動するための圧縮手段を含んでよい。
【0024】
圧縮手段は、歯磨きチューブが絞られる方法と同様に、薬剤容器の体積を徐々に減少させるように前進することができる、ローラー、ワイパー、シュー、又はアクチュエータであってよい。
【0025】
別の注射装置は、薬剤容器及び液体薬剤を薬剤容器から薬剤出口へ汲み込むためのポンプを含んでよい。例えば、ポンプはマイクロポンプ又は蠕動ポンプであってよい。
【0026】
注射装置は、患者の皮膚に突き刺して薬剤を投与するための中空の針若しくは針の配列を装備してよく、又はジェット注射器を形成するためのジェットノズルを装備してもよい。
【0027】
薬剤容器は、また、吸入具構成の一部であってよい。
【0028】
薬剤容器及び/又は注射装置は、特に、鎮痛薬、抗凝血剤、インスリン、インスリン誘導体、ヘパリン、ロベノックス(Lovenox)、ワクチン、成長ホルモン、ペプチドホルモン、タンパク質、及び複合糖質の1つを貯蔵し又は送達するために使われてよい。
【0029】
本発明の更なる応用範囲は、以下の詳細な記述から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な記述及び具体的な実施例は、本発明の好ましい実施態様を示唆するものであるが、単に説明のためだけであることを理解する必要がある。何故なら、本発明の精神と範囲を超えない種々の変更及び改善は、この詳細な記述から当業者には明白になるからである。
【0030】
本発明は、以下の詳細な記述、及び説明のためだけに記載され、従って本発明を限定するものではない添付の図面から、より完全に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】容器壁及び剛性支持体によって規定される空洞を含んでなる薬剤容器である。
【図2】注射装置の概略図である。
【0032】
全ての図面中、対応する部材は同じ参照記号を用いて記載されている。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1は、容器壁3及び剛性支持体4によって画成される空洞2を含んでなる薬剤容器1を示す。
【0034】
容器壁3は、軟質材料からなる軟質可撓性内層、及び剛性材料からなる剛性外層を含む。
【0035】
剛性支持体4も、また、剛性材料からなる。両層及び支持体は、二成分射出成形によってワンピース部材として配置される。
【0036】
薬剤容器1は、中空の針又はポンプを連結するためのインターフェースを有してよい。
【0037】
インターフェースは、容器壁3に配置される開口部の形状を有してよく、ここで、開口部は、セプタムによって密閉され、セプタムは中空の針によって突き刺すことができる。セプタムは、開口部にクリンプされてよく、又は異なる方法で貼り付けられてよい。
【0038】
剛性材料は、ポリプロピレン又はポリエチレンであってよい。
【0039】
容器壁3の内部及び/又は外部は、シリコン、特に食品グレードのシリコンでコーティングされてよい。
【0040】
薬剤容器1は、液体薬剤を患者に送達するための注射装置の一部であってよい。注射装置は、更に、容器壁3を剛性支持体4に圧迫し、それによって流体の薬剤を薬剤容器1から移動するための圧縮手段(図示されていない)を含んでよい。
【0041】
圧縮手段は、薬剤容器1の体積を徐々に減少させるように前進することができる、ローラー、ワイパー、シュー、又はアクチュエータであってよい。
【0042】
別の注射装置5は、図2に示される。注射装置5は、薬剤容器1及び液体薬剤を薬剤容器1から薬剤出口7へ汲み込むためのポンプ6を含んでよい。例えば、ポンプ6はマイクロポンプ又は蠕動ポンプであってよい。
【0043】
注射装置5は、本質的に2つのサブユニット、ポンプユニット8及び再使用可能なバックエンド9を含んでよい。
【0044】
ポンプユニット8は、再使用可能なバックエンド9に交換可能に装着可能である。ポンプユニット8は、薬剤入口8.1、薬剤出口7、及び液体薬剤を入口8.1から出口7へ送達するためのポンプ6を含む。
【0045】
薬剤容器1は、再使用可能なバックエンド9又はポンプユニット8の中に含まれてよい。再使用可能なバックエンド9は、更に、制御ユニット9.1、ポンプユニット6を駆動するための駆動ユニット9.2、及び駆動ユニット9.2に動力を与えるエネルギ源9.3を含む。
【0046】
ポンプユニット8は、薬剤の体積流量を定量するための流量センサ8.2を更に含む。流量センサ8.2は、制御ユニット9.1に連結可能であり、そのようにして送達すべき薬剤の体積を制御することを可能にする。
【0047】
ポンプユニット8は、一方で、薬剤容器1、駆動ユニット9.2、及び制御ユニット9.1に対して、及び他方で、例えば、Luer-Lok(登録商標)又はLuer-Slip(登録商標)による中空注射針10に対して、容易に連結を断つことができるインターフェースを有する。
【0048】
エネルギ源9.3は、駆動ユニット9.2が電動モーターを含む場合は、ガルバニ電池又はガルバニ電池のバッテリーであってよい。好ましくは、エネルギ源9.3は、再充電可能なアキュムレータである。再充電可能なアキュムレータは、交換可能、又は代わりに、外部充電デバイス6(図示されていない)により充電可能であってよい。
【0049】
再使用可能なバックエンド9は、使用者との対話処理のための使用者インターフェース9.4を更に有する。これは、投薬及び/又はトリガーノブ、又は、例えば、用量体積を表示するための回転体及び/又は表示装置(図示されていない)を含んでよい。
【0050】
再使用可能なバックエンド9は、薬剤容器1の内容物を検査するための覗き窓(図示されていない)を更に含んでよい。
【0051】
薬剤容器1又は注射装置5は、好ましくは、鎮痛剤、抗凝血剤、インスリン、インスリン誘導体、ヘパリン、ロベノックス、ワクチン、成長ホルモン及びペプチドホルモンの1つを送達するために使われてよい。
【0052】
注射を実施するために、使用者は必要とされる目標用量を使用者インターフェース9.4にて設定する。必要とされる目標容量は制御ユニット9.1へ送られ、そこに保存される。使用者が、例えば、ノブを押すことにより注射装置5を始動するや否や、目標用量は流量センサの設定ポイントに変換され、駆動ユニット9.2が始動する。駆動ユニット9.2は、エネルギ源9.3によって供給される電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、それをポンプ6に送る。そこでエネルギーは再び流体エネルギーに変換され、薬剤の体積流量をもたらす。組み込まれている流量センサ8.2は体積流量を得て、測定値を制御ユニット9.1に送る。測定値は、特にそれが体積の増分に対応した増分の形態の場合、制御ユニット9.1により積分することができ、駆動ユニット9.2は設定ポイントの体積を送達した時点でスイッチを切る。送達の後、制御ユニット9.1は、表示ユニットによって表示すべき使用者に対するメッセージを作成することができる。
【0053】
注射装置5は、患者Pの皮膚に突き刺し薬剤を投与するための中空の針10若しくは針の配列を装備してよく、又はジェット注射器を形成するためのジェットノズルを装備してよい。
【0054】
薬剤容器1は、また、吸入具構成の一部であってよい。
【0055】
薬剤容器1を製造する代わりの方法は共押し出しであり、この場合、少なくとも2つの異なる溶融塊、例えば、プラスチック材料が、成形射出ノズルを離れる前に結合される。
【0056】
薬剤容器1は、製造の間に、即ち、容器の二成分射出成形又は共押し出しの間に、それぞれの薬剤で満たされてよい。
【0057】
薬剤容器1及び/又は注射装置5は、特に、鎮痛薬、抗凝血剤、インスリン、インスリン誘導体、ヘパリン、ロベノックス、ワクチン、成長ホルモン、ペプチドホルモン、タンパク質、及び複合糖質の1つを貯蔵し又は送達するために使われてよい。
【0058】
本明細書で使用する用語「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで一実施態様において、薬学的に活性な化合物は、最大で1500Daまでの分子量を有し、及び/又は、ペプチド、蛋白質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、抗体、酵素、抗体、ホルモン、若しくはオリゴヌクレオチド、又は上記の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈又は肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、癌、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症、及び/又は、関節リウマチの治療、及び/又は、予防に有用であり、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、又は糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の治療、及び/又は、予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで更なる実施態様において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリン、又はヒトインスリン類似体若しくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、又はその類似体若しくは誘導体、又はエキセンジン−3又はエキセンジン−4、若しくはエキセンジン−3又はエキセンジン−4の類似体若しくは誘導体を含む。
【0059】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;ヒトインスリンであり、ここで、B28位におけるプロリンは、Asp、Lys、Leu、Val又はAlaで代替され、そして、B28位において、Lysは、Proで代替されてもよく;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、及びDes(B30)ヒトインスリンである。
【0060】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイル ヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0061】
エキセンジン−4は、例えば、エキセンジン−4(1−39)、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドを意味する。
【0062】
エキセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物リスト:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);又は
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39);
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);
ここで、基−Lys6−NH2は、エキセンジン−4誘導体のC−末端と連結してもよく;
【0063】
又は以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28 Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
desMet(O)14,Asp28,Pro36,Pro37,Pro38 エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5,desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25, Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−(Lys)6−des Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2
又は前述のいずれかのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容可能な塩若しくは溶媒和物;
から選択される。
【0064】
ホルモンは、例えば、ゴナドトロピン(ホリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン (ソマトロピン)、デスモプレッシン、テルリプレッシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどのRote Liste、2008年版、50章に表示されている脳下垂体ホルモン又は視床下部ホルモン又は規制活性ペプチド及びそれらの拮抗剤である。
【0065】
多糖類としては、例えば、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、又は超低分子量ヘパリン、若しくはその誘導体などのグルコアミノグリカン、又はスルホン化された、例えば、上記多糖類のポリスルホン化形体、及び/又は、薬学的に許容可能なその塩がある。ポリスルホン化低分子量ヘパリンの薬学的に許容可能な塩の例としては、エノキサパリンナトリウム塩がある。
【0066】
薬学的に許容可能な塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩がある。酸付加塩としては、例えば、HCl又はHBr塩がある。塩基塩は、例えば、アルカリ又はアルカリ土類金属、例えば、Na+、又は、K+、又は、Ca2+から選択されるカチオン、又は、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)を有する塩であり、ここで、R1〜R4は互いに独立に、水素;場合により置換されるC1−C6アルキル基;場合により置換されるC2−C6アルケニル基;場合により置換されるC6−C10アリール基、又は場合により置換されるC6−C10ヘテロアリール基である。薬学的に許容される塩の更なる例は、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17編、Alfonso R.Gennaro(編集),Mark
Publishing社,Easton, Pa., U.S.A.,1985 及び Encyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0067】
薬学的に許容可能な溶媒和物としては、例えば、水和物がある。
【符号の説明】
【0068】
1 薬剤容器
2 空洞
3 容器壁
4 支持体
5 注射装置
6 ポンプ
7 薬剤出口
8 ポンプユニット
薬剤入口
流量センサ
9 再使用可能なバックエンド
制御ユニット
駆動ユニット
エネルギ源
使用者インターフェース
10 中空注射針

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内層及び外層を含んでなる容器壁(3)によって少なくとも部分的に画成される空洞(2)を含んでなり、両層がワンピース部材として配置される薬剤容器(1)であって、内層は軟質材料からなる軟質可撓性層であり、外層は剛性材料からなる剛性層であり、両層が二成分射出成形によって配置される、上記薬剤容器(1)。
【請求項2】
空洞(2)が容器壁(3)及び剛性材料からなる剛性支持体(4)の間で画成され、ここで、両層及び支持体(4)は二成分射出成形によってワンピース部材として配置されることを特徴とする、請求項1に記載の薬剤容器(1)。
【請求項3】
中空の針(10)又はポンプ(6)を空洞(2)に連結するためのインターフェースが配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の薬剤容器(1)。
【請求項4】
開口部が容器壁(3)に配置され、ここで、開口部はセプタムで密閉されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬剤容器(1)。
【請求項5】
セプタムが開口部にクリンプされることを特徴とする、請求項3に記載の薬剤容器(1)。
【請求項6】
剛性材料がポリプロピレン又はポリエチレンであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の薬剤容器(1)。
【請求項7】
容器壁の内部及び/又は外部がシリコンでコーティングされることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薬剤容器(1)。
【請求項8】
請求項2〜7のいずれか1項に記載の薬剤容器(1)を含んでなり、更に、容器壁(3)を剛性支持体(4)に対して押圧し、それによって液体薬剤を薬剤容器から移動させるための圧縮手段を含んでなる、液体薬剤を患者(P)に送達するための注射装置(5)。
【請求項9】
圧縮手段がローラー、ワイパー、シュー、又はアクチュエータであり、それが薬剤容器(1)の体積を徐々に減少させるように前進し得ることを特徴とする、請求項8に記載の注射装置(5)。
【請求項10】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬剤容器(1)を含んでなり、更に、液体薬剤を薬剤容器(1)から薬剤出口(7)にポンプ輸送するためのポンプ(6)を含んでなる、液体薬剤を患者(P)に送達するための注射装置(5)。
【請求項11】
患者(P)の皮膚に突き刺して薬剤を投与するための中空の針(10)を備えることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の注射装置(5)。
【請求項12】
薬剤を投与するためにジェットノズルを備えることを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の注射装置(5)。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−532718(P2012−532718A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520020(P2012−520020)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【国際出願番号】PCT/EP2010/060124
【国際公開番号】WO2011/006922
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】