可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いて通信を行う装置及び方法
【課題】可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する装置及び方法を提供する。
【解決手段】クロミナンス情報を用いて通信を行う送信装置、受信装置及び方法において、送信装置は、データからシンボルを得るシンボル変換器と、前記シンボルに基づいてクロミナンス値を生成するシンボル変調器と、輝度値を生成する輝度コントローラと、前記輝度値及び前記クロミナンス値に基づいてRGB値を生成する色空間変換器と、前記RGB値に基づいて光を発する発光部とを備える。受信装置は、光を受信し、前記光のRGB色情報を有する電気信号を生成する可視光受信器と、前記RGB色情報に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成する色空間変換器と、前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得るシンボル復調器と、前記シンボルをデータに変換するデータ変換器とを備える。
【解決手段】クロミナンス情報を用いて通信を行う送信装置、受信装置及び方法において、送信装置は、データからシンボルを得るシンボル変換器と、前記シンボルに基づいてクロミナンス値を生成するシンボル変調器と、輝度値を生成する輝度コントローラと、前記輝度値及び前記クロミナンス値に基づいてRGB値を生成する色空間変換器と、前記RGB値に基づいて光を発する発光部とを備える。受信装置は、光を受信し、前記光のRGB色情報を有する電気信号を生成する可視光受信器と、前記RGB色情報に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成する色空間変換器と、前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得るシンボル復調器と、前記シンボルをデータに変換するデータ変換器とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロミナンス情報(chrominance information)を用いて通信を行う装置及び方法に関し、特に可視光システム(visible light system)においてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可視光通信技術とは、可視光を用いて情報を送信する無線通信技術である。可視光の波は人間の目で認識可能な可視光波長帯域の波長を有する。可視光通信技術は、可視光を用いるという面で、従来の有線光通信技術及び赤外線無線通信とは異なり、無線通信であるという面で、有線光通信技術とも異なる。
【0003】
可視光通信技術は、広く普及している高周波(RF)無線通信に比較して、周波数帯域の使用に関する規則も許可もなく用いることができる。また可視光通信技術は、よりよい物理的セキュリティを提供し、可視光通信の通信リンクはユーザが目で見て認識することができる。さらに可視光通信技術は、光源として光を提供するという本来の目的及び通信プロセスの両方を満たし得るコンバージェンス技術としての特性を有する。
【0004】
他方、発光ダイオード(LED)を用いた発光装置のなかには、LEDの明るさ及び色を制御するのに必要な制御信号及び電力供給を受け取る駆動回路すなわちLEDドライバを有するものがある。LED装置は、可視光無線通信用の通信信号を受信すると、強度が変調された光を発する。LED発光装置は、可視光無線通信に用いた場合、光を発して無線通信の送信プロセスを実行する。
【0005】
LED発光装置を可視光通信装置として用いる場合、LED発光装置の発光性能を維持するために考慮すべき点がいくつかある。例えばアンチフリッカー(anti−flicker)能力、LED発光装置の光の輝度調節、光の最大明るさの使用可能性、LED光源の保護、及び色変動(color variation)の防止が考慮され得る。フリッカー(flicker phenomenon)は人間の目で認識し得る、光源の明るさの変動であり、フリッカー現象は、可視光通信用の強度変調光を発するLED発光装置に起こり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしフリッカー現象は人間の目に害となり得、心理的害を及ぼし得る。そのため発光装置にとってはアンチフリッカー能力を有することが望まれる。アンチフリッカー能力以外の考慮すべき点は、ほとんどが光の輝度調節に関連する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的実施形態は、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する装置及び方法を提供する。
【0008】
本発明の追加的な特徴は、以下の説明に記載されており、一部は以下の説明から明らかになり、また本発明の実施によって学習され得る。
【0009】
本発明の一例示的実施形態は、データからシンボルを得るシンボル変換器と、前記シンボルに基づいてクロミナンス値を生成するシンボル変調器と、輝度値を生成する輝度コントローラと、前記輝度値及び前記クロミナンス値に基づいてRGB値(RGB value)を生成する色空間変換器と、前記RGB値に基づいて光を発する発光部とを備えることを特徴とする送信装置を開示する。
【0010】
本発明の一例示的実施形態は、光を受信し、前記光のRGB色情報(RGB color value)を有する電気信号を生成する可視光受信器と、前記RGB色情報に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成する色空間変換器と、前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得るシンボル復調器と、前記シンボルをデータに変換するデータ変換器とを備えることを特徴とする受信装置を開示する。
【0011】
本発明の一例示的実施形態は、クロミナンス情報を用いてデータを送信する方法であって、データをシンボルに変換することと、前記シンボルに対応する信号点に基づいてクロミナンス情報を生成することと、輝度値を生成することと、前記輝度値及び前記クロミナンス情報に基づいて赤値、緑値及び青値(RGB値)を生成することと、前記RGB値をアナログ信号に変換することと、前記アナログ信号に基づいて可視光を発することとを含むことを特徴とする方法を開示する。
【0012】
本発明の一例示的実施形態は、クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法であって、可視光を受信することと、前記可視光に基づいて、赤、緑及び青(RGB)色情報を有する電気信号を生成することと、前記電気信号を、前記RGB色情報に対応するRGB値を有するデジタル信号に変換することと、前記RGB値に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成することと、前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得ることと、前記シンボルをデータに変換すること、を含むことを特徴とする方法を開示する。
【0013】
なお、上述した一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的かつ本発明を説明するものであり、特許請求の範囲に記載された本発明の更なる説明の提供を意図すると理解されるべきである。他の特徴及び解釈は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【0014】
添付の図面は本発明のさらなる理解のために含めており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を成す。添付の図面は本発明の実施形態を示しており、本明細書の記載と共に本発明の原理を説明する一助となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送信する送信装置を示す図である。
【図2】図2は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを受信する受信装置を示す図である。
【図3】図3は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンス情報を用いてデータを送信する方法を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の例示的実施形態による、YUV色空間のU−V面を示す図である。
【図6A】図6Aは、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に4つの信号点を有するコンステレーション(constellation)を示す図である。
【図6B】図6Bは、本発明の例示的実施形態による、I−Q面上に4つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【図7】図7は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に8つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【図8】図8は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に16の信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【図9A】図9Aは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9B】図9Bは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9C】図9Cは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9D】図9Dは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9E】図9Eは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図10】図10は、本発明の例示的実施形態による、受信した可視光のクロミナンス情報に対応するシンボルを決定する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の例示的実施形態を、例示的実施形態を示す添付の図面を参照してより詳細に説明する。しかし本発明は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載された例示的実施形態に限定して解釈されるものではない。むしろ、これらの例示的実施形態は、この開示が詳細なものであり当業者に本発明の範囲を十分に伝えるものとするように提供されている。
【0017】
本明細書で用いる用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定すると解釈すべきではない。本明細書において、特に明らかなことわりがない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数形をも含むことを意図する。さらに用語「a」、「an」等が用いられた場合、それは量の限定を表すものではなく、むしろその要素が少なくとも1つ存在することを表す。用語「第1の」、「第2の」等が用いられた場合、それは特定の順序を示唆するものではなく、個々の要素を識別するために含まれる。さらに、用語「第1の」、「第2の」等が用いられた場合、それは重要度の順序を表すものではない。用語「第1の」、「第2の」等は、ある要素を別の要素と区別するために用いられる。さらに本明細書中において、用語「備える」及び/または「備えて」あるいは「含む」及び/または「含んで」は記載した特徴、領域、完全体、工程、動作、要素及び/または成分の存在または追加を特定するものであり、1以上の他の特徴、領域、完全体、工程、動作、要素、成分及び/またはそれらの組み合わせの存在を排除するものではないことを理解すべきである。
【0018】
本発明の例示的実施形態は、可視光通信システムにおいてクロミナンス値を用いてデータの送信を行う送信装置、受信装置及び方法を提供する。人間の視力は、輝度の差に対してよりもクロミナンスの差に対して、より空間的感度が低い。輝度は「luma」と呼ばれることもあり、画像または画像の無色の部分の明るさを表す。
【0019】
YUVは、色画像パイプライン(color image pipeline)の一部として用い得る色空間である。YUVはRGBなどの色を表す標準である。RGB色モデルは、赤、緑及び青の光が混ぜ合わされて様々な色を再現する加色モデルである。RGB色空間は、原色に対する信号情報を規定し、他方YUVは、明るさ及びクロミナンスに対する信号情報を規定する色空間である。より具体的には、Yは輝度を意味し、Uは青色−Y(B−Y)を意味し、Vは赤色−Y(R−Y)を意味する。U及びVなどの色情報をクロミナンスと呼ぶ。クロミナンスはU及びVという2つの色差成分(color−difference components)として表すことができるが、これに限られない。人間の目は、U成分及びV成分の変化に対してよりもY成分の変化に対して、より感度が高い。
【0020】
可視光スペクトル分布において、緑色(G)は高い輝度を有し、Gの色成分はスペクトル内で広く分布している。そのため人間の目はG成分の変化に対して、より感度が高いことがあり得る。従って本発明の例示的実施形態は、U−V面内でシンボルの位置を変化させながら人間の目の感度を最小とし得るU−V面を提供する。
【0021】
図1は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送信する送信装置を示す図である。
【0022】
図1に示すように、送信装置100は、シンボル変換器(symbol converter)110と、シンボル変調器(symbol modulator)120と、輝度コントローラ(luminance controller)130と、色空間変換器(color space converter)140と、デジタル−アナログ(D/A)変換器150と、発光部160とを含み得る。
【0023】
シンボル変換器110は、データのビットストリームを、該データのビットストリームをU−V面上でマッピングするのに用いるシンボルに変換し得る。U−V面は図5に示すように表すことができる。
【0024】
図5は、本発明の例示的実施形態によるYUV色空間内のU−V面を示す図である。
【0025】
YUVは輝度情報及びクロミナンス情報によって表される色空間であり、U−V面は、U値及びV値という2つのクロミナンス値によって規定される二次元平面である。図5を参照すると、U値はx座標値として示され、V値はy座標値として示されている。図5は、輝度値Yが0.5であるときのU−V面の一例を示す。U−V面の象限Iの大部分は紫を表示している。U−V面の象限II、象限III及び象限IVの大部分はそれぞれ、赤、緑及び青を表示している。クロミナンス情報はクロミナンス面の座標を含んでもよいし、U値、V値などのクロミナンス値を含んでもよい。
【0026】
シンボル変調器120は、シンボル変換器110が変換したシンボルを、当該シンボルの決定したコンステレーションを用いて、U−V面の単一の点上にマッピングし得、当該シンボルに対応する信号点のU−V座標値を出力し得る。送信装置100内の決定したコンステレーションと受信装置200内の決定したコンステレーションとは互いに逆であり得る。そのため、シンボルが送信装置100によってある座標値にマッピングされ、その座標値が受信装置200によってシンボルにデマッピングされることがあり得る。コンステレーションとは、通信システムにおける、固定した信号点群を示し得る。信号点は、互いに合致するシンボル情報と信号点情報とを含み得る。しかし本明細書全体を通して、コンステレーションは、クロミナンス面内の信号点であってもよく、クロミナンス面内の信号点の座標値であってもよく、クロミナンス面内の各シンボルのクロミナンス情報、例えばU値、V値、I値及びQ値などであってもよい。
【0027】
シンボル変調器120は、YUVのU−V面に基づいてシンボルを変調し得るが、シンボルの変調はYUVのU−V面に限定されない。シンボルの変調は、輝度及びクロミナンス情報が表す任意の色空間を用いて行い得る。シンボルの変調はまた、YIQのクロミナンス情報を用いて行ってもよい。YIQは、NTSCのカラーTVシステムで用いられている色空間である。Iはin−phase(同位相)を表し、Qはquadrature(直交)を表しており、直交変調で用いられる成分を意味する。I及びQはクロミナンス情報を表す。YIQ色空間のI−Q面の例を図6Bに示す。
【0028】
すなわちU−V面は、輝度情報及びクロミナンス情報によって表される色空間標準(color space standards)のうち、クロミナンス情報が二次元平面として表される色空間の1タイプであり得る。YIQ色空間は赤色及び青色によって表される平面であり得る。
【0029】
シンボルに対応する信号点の座標を示す、シンボルの決定されたコンステレーションは、シンボルのサイズに応じて図6、図7及び図8に示すように表すことができる。
【0030】
図6Aは、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に4つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0031】
図6Aを参照すると、2ビットのシンボルのコンステレーションを、4つの異なるシンボルにそれぞれ対応する4つの信号点によって表すことができる。図6Aに示すように、2ビットのシンボルのコンステレーションを、二次元のU−V面上で、U値及びV値を含む4つの座標によって表すことができる。4つの座標(u1,v1)(u2,v1)(u1,v2)及び(u2,v2)すなわちU−V面の各隅上の4つの信号点をそれぞれ、シンボル(00)、(10)、(01)及び(11)と表すことができる。2ビットのシンボルのコンステレーションを用いて、シンボル変調器120によってシンボルに対するU値及びV値を得ることができる。
【0032】
図6Bは、本発明の例示的実施形態による、I−Q面上に4つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0033】
図6Bを参照すると、2ビットのシンボルのコンステレーションを、4つの異なるシンボルにそれぞれ対応する4つの信号点によって表すことができる。図6Bに示すように、2ビットのシンボルのコンステレーションを、二次元のI−Q面上で、I値及びQ値を含む4つの座標によって表すことができる。4つの座標(0,3q1)(0,q1)(0,−q1)及び(0,−3q1)すなわちI−Q面の4つの信号点またはコンステレーションをそれぞれ、シンボル(00)、(10)、(01)及び(11)と表すことができる。2ビットのシンボルのコンステレーションを用いて、シンボル変調器120によってシンボルに対するI値及びQ値を得ることができる。
【0034】
YIQ色空間では、人間の目は紫−緑範囲(Q範囲)内の変化よりも赤−紫範囲(I範囲)内の変化に対して、より感度が高い。そのため、信号点が垂直方向に配置されている場合、例えば図6Bに示すように信号点が同一のI値及び異なるQ値を有する場合、人間の目は差異に気づかないことがあり得る。この場合、可視光通信中によりよい光が提供され得る。信号点が水平方向に配置されている場合、例えば信号点が同一のQ値及び異なるI値を有する場合、可視光通信は高い耐ノイズ性を有し得る。なぜなら可視光スペクトルでは青色と赤色との関連が比較的弱いからである。
【0035】
同様に、信号点がU−V面の赤−青範囲に沿って配置されている場合、可視光通信は高い耐ノイズ性を有し得る。なぜなら可視光スペクトルでは青色と赤色との関連が比較的弱いからである。例えば図6AのU−V面の信号点を、−1の傾斜を有する線に沿って配置することにより、図9Aから図9Eに示す信号点よりも耐ノイズ性を高くすることができる。
【0036】
コンステレーションは通信環境によって変化し得る。ノイズによって可視光通信エラーが頻繁に起こるのであれば、送信装置及び受信装置のコンステレーションを変更することにより、耐ノイズ性を比較的高くすることができる。可視光通信エラーが頻繁に起こらないのであれば、信号点間のクロミナンス差が人間の目にとってより感じにくくなるように、送信装置及び受信装置のコンステレーションを変更してもよい。
【0037】
図7は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に8つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0038】
図7を参照すると、3ビットのシンボルのコンステレーションを、8つの異なるシンボルにそれぞれ対応する8つの信号点によって表すことができる。
【0039】
図8は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に16の信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0040】
図8を参照すると、4ビットのシンボルのコンステレーションを、16の異なるシンボルにそれぞれ対応する16の信号点によって表すことができる。
【0041】
シンボル変調器120は、クロミナンスの変化を感じるユーザ用に、U−V面の一部領域のみを用いてシンボルのコンステレーションを生成し得る。U−V面の上記一部領域とは、ユーザがその目でクロミナンスの差を認識しないかもしれない領域である。U−V面の一部領域の例を図9Aから図9Eに示す。
【0042】
図9Aから図9Eは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域に対してコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング)を行った例を示す図である。
【0043】
図9Aから図9Eは、ユーザがその目でクロミナンスの差を認識しないかもしれない領域内における、シンボルの生成されたコンステレーションの例である。
【0044】
輝度コントローラ130は輝度値Yを生成し得る。輝度コントローラ130が生成した輝度値を用いて色信号用の輝度値を一定に維持し得る。
【0045】
色空間変換器140は、輝度コントローラ130が生成したY値と、シンボル変調器120が生成したU値及びV値を含むU−V座標値とを用いて、赤値、緑値及び青値(RGB値)を生成し得る。一例では、YUVからRGBへの変換は以下の式1によって行い得る。
【0046】
【数1】
【0047】
図1を参照すると、D/A変換器150は色空間変換器140内で生成されたRGB値の各々をアナログ信号に変換し得る。D/A変換器150は、赤色、緑色及び青色をそれぞれ表すR値、G値及びB値用に3つのデジタル−アナログ変換器を含み得る。RGB値の各々を別々のアナログ信号に変換してもよいし、RGB値をRGB色情報を有するアナログ信号に変換してもよい。RGB値は、赤(R)値、緑(G)値及び青(B)値を含む値を意味してもよいし、RGB値の各々、すなわちR値、G値及びB値を意味してもよい。
【0048】
発光部160は、D/A変換器150から送信されたアナログ信号に基づき、各色用の可視光を発光し得る。
【0049】
図2は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいて、クロミナンス情報を用いてデータを受信する受信装置を示す図である。
【0050】
図2に示すように、受信装置200は、可視光受信器210と、アナログ−デジタル(A/D)変換器220と、色空間変換器230と、等化器240と、シンボル復調器250と、データ変換器260とを含み得る。
【0051】
可視光受信器210は、RGBの可視光を受信し、当該可視光信号をRGB各色用の電気信号に変換し得る。可視光受信器210は、フォトダイオード及びイメージセンサなどを含み得る。可視光受信器210は、赤色、緑色及び青色をそれぞれ感知するセンサーを3つ含み得る。
【0052】
A/D変換器220は、可視光受信器210内で変換された電気信号をRGB各色用のデジタル信号に変換し得る。A/D変換器220は、赤、緑及び青をそれぞれ表すR値、G値及びB値用のアナログ−デジタル変換器を3つ含み得る。
【0053】
色空間変換器230は、A/D変換器220が変換したRGB3色のデジタル信号をYUV値に変換し得る。RGB3色のデジタル信号はRGB値を含み得る。RGBからYUVへの変換は以下の式2によって行い得る。
【0054】
【数2】
【0055】
等化器240は、A/D変換器から出力されたデジタル信号を、色空間変換器230から出力されたY値で制御し得る。さらに等化器240は、可視光受信器210から出力されたRGB各色用の電気信号を、色空間変換器230から出力されたY値で制御し得る。例えばY値が基準値より高い場合、等化器240はA/D変換器220から出力されたRGB信号の値を減少させ得る。Y値が基準値より低い場合、等化器240はA/D変換器220から出力されたRGB信号の値を増加させ得る。例えばRGB値を増加または減少させることによりY値を規制し得る。その後式2に従ってU値及びV値を制御し得る。Yの基準値は、送信装置100の輝度コントローラ130のY値を参照して決定し得る。
【0056】
シンボル復調器250は、得られたU値及びV値というクロミナンス値を、色空間変換器230が変換したU値及びV値に基づいて最も近い信号点にデマッピングし、デマッピングした信号点に対応するシンボルを出力し得る。以下、シンボル復調器250におけるデマッピングの例を図10を参照して説明する。
【0057】
図10は、本発明の例示的実施形態による、受信した可視光のクロミナンス情報に対応するシンボルを決定する方法を示す図である。
【0058】
可視光受信器210が受信した情報は、ノイズのために、送信装置100から送信された情報に対応していないことがあり得る。例えば、送信装置100のU−V面上のいくつかの信号点を(U1,V1)及び(U2,V2)と規定し、送信装置100から送信され受信装置200のU−V面上で得られた信号のU値及びV値を(U’,V’)を規定し得る。
【0059】
シンボル復調器250は、信号点(U1,V1)及び(U2,V2)のうち得られたU値及びV値(U’,V’)に最も近い信号点を決定し、信号点(U2,V2)よりも(U’,V’)に近い信号点(U1,V1)を、対応する信号として決定し得る。送信装置100及び受信装置200は、シンボルのマッピング情報を共有することにより、(U1,V1)及び(U2,V2)などの決定した信号点を有し得る。
【0060】
データ変換器260は、シンボル変換器250から出力されたシンボルを対応するデータに変換し得る。
【0061】
以下、図3及び図4を参照して、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する方法を説明する。
【0062】
図3は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンスを用いてデータを送信する方法を示すフローチャートである。
【0063】
図3を参照すると、動作310で送信装置が入力データを受信し得る。次に動作320で送信装置は、入力データを、当該入力データをU−V面上にマッピングするシンボルに変換し得る。
【0064】
動作314で送信装置は、シンボルをU−V面上の信号点にマッピングし、シンボルの信号点に対応するU値及びV値を有する、U−V面上の座標値を生成することによりシンボルを変調し得る。
【0065】
動作316で送信装置は、輝度値Yを生成し、Y値、U値及びV値をデジタルRGB信号に変換し得る。輝度値Yの値は、出力された可視光の輝度値を一定に維持するように決定し得る。
【0066】
動作318で送信装置は、デジタルRGB信号をアナログ信号に変換し得る。動作320で送信装置は、RGB各色用のアナログ信号に基づいてRGB各色の可視光を発光し得る。
【0067】
図4は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法を示すフローチャートである。
【0068】
図4を参照すると、動作410で受信装置が、RGBの可視光を受信し、当該可視光をRGB各色の電気信号に変換し得る。RGBの可視光は、RGB各色を感知する3つのイメージセンサによって感知してもよい。
【0069】
動作412で受信装置は、RGB各色について電気信号(「アナログ信号」)をデジタル信号に変換し得る。動作414で受信装置は、RGBのデジタル信号をYUV値に変換し得る。
【0070】
動作416で受信装置は、クロミナンス値を、U値及びV値に基づいて最も近い信号点にデマッピングし、デマッピングした信号点を、当該デマッピングした信号点に対応するシンボルに復調し得る。動作418で受信装置は、シンボルを対応するデータに変換し得る。動作420で受信装置は、データを出力し得る。
【0071】
本発明のいくつかの局面による例示的実施形態は、コンピュータによって実現される様々な操作を実行するためのプログラム命令を含む、非一時的な(non−transitory)、コンピュータ可読媒体(computer−readable media)に記録されてもよい。また媒体は、データファイル及びデータ構造等を、単独またはプログラム命令と組み合わせて含んでもよい。媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計され、構築されたものであってもよく、また、コンピュータソフトウェア分野の当業者に周知であり利用可能な種類のものであってもよい。
【0072】
クロミナンス情報を用いて通信を行う装置及び方法において、データの各シンボルはクロミナンス面のコンステレーションとして表すことができる。複数のシンボルは、一定または類似の輝度値を維持する一方で赤色のクロミナンス情報及び青色のクロミナンス情報によって互いに区別することができる。青色のクロミナンス情報及び赤色のクロミナンス情報を用いて変調したデータは、耐ノイズ性を有し得る。なぜなら可視光スペクトルでは青色と赤色との関連が比較的弱いからである。さらに、クロミナンス面のコンステレーションを用いてデータを送信しながら可視光の輝度値の変化を減少させることにより、フリッカー現象を減少させることができる。
【0073】
本発明は、その精神又は範囲から逸脱することなく、様々な改変及び変形が可能であることは当業者には明らかである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に含まれる発明の改変及び変形をカバーすることを意図する。
【0074】
(関連出願の相互参照)
本願は、2010年11月22日出願の韓国特許出願第10−2010−0116002号を基礎として米国特許法第119条(a)に基づく優先権およびその利益を主張する。上記出願の全体をすべての目的のために参考により本明細書に援用する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、クロミナンス情報(chrominance information)を用いて通信を行う装置及び方法に関し、特に可視光システム(visible light system)においてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可視光通信技術とは、可視光を用いて情報を送信する無線通信技術である。可視光の波は人間の目で認識可能な可視光波長帯域の波長を有する。可視光通信技術は、可視光を用いるという面で、従来の有線光通信技術及び赤外線無線通信とは異なり、無線通信であるという面で、有線光通信技術とも異なる。
【0003】
可視光通信技術は、広く普及している高周波(RF)無線通信に比較して、周波数帯域の使用に関する規則も許可もなく用いることができる。また可視光通信技術は、よりよい物理的セキュリティを提供し、可視光通信の通信リンクはユーザが目で見て認識することができる。さらに可視光通信技術は、光源として光を提供するという本来の目的及び通信プロセスの両方を満たし得るコンバージェンス技術としての特性を有する。
【0004】
他方、発光ダイオード(LED)を用いた発光装置のなかには、LEDの明るさ及び色を制御するのに必要な制御信号及び電力供給を受け取る駆動回路すなわちLEDドライバを有するものがある。LED装置は、可視光無線通信用の通信信号を受信すると、強度が変調された光を発する。LED発光装置は、可視光無線通信に用いた場合、光を発して無線通信の送信プロセスを実行する。
【0005】
LED発光装置を可視光通信装置として用いる場合、LED発光装置の発光性能を維持するために考慮すべき点がいくつかある。例えばアンチフリッカー(anti−flicker)能力、LED発光装置の光の輝度調節、光の最大明るさの使用可能性、LED光源の保護、及び色変動(color variation)の防止が考慮され得る。フリッカー(flicker phenomenon)は人間の目で認識し得る、光源の明るさの変動であり、フリッカー現象は、可視光通信用の強度変調光を発するLED発光装置に起こり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしフリッカー現象は人間の目に害となり得、心理的害を及ぼし得る。そのため発光装置にとってはアンチフリッカー能力を有することが望まれる。アンチフリッカー能力以外の考慮すべき点は、ほとんどが光の輝度調節に関連する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的実施形態は、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する装置及び方法を提供する。
【0008】
本発明の追加的な特徴は、以下の説明に記載されており、一部は以下の説明から明らかになり、また本発明の実施によって学習され得る。
【0009】
本発明の一例示的実施形態は、データからシンボルを得るシンボル変換器と、前記シンボルに基づいてクロミナンス値を生成するシンボル変調器と、輝度値を生成する輝度コントローラと、前記輝度値及び前記クロミナンス値に基づいてRGB値(RGB value)を生成する色空間変換器と、前記RGB値に基づいて光を発する発光部とを備えることを特徴とする送信装置を開示する。
【0010】
本発明の一例示的実施形態は、光を受信し、前記光のRGB色情報(RGB color value)を有する電気信号を生成する可視光受信器と、前記RGB色情報に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成する色空間変換器と、前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得るシンボル復調器と、前記シンボルをデータに変換するデータ変換器とを備えることを特徴とする受信装置を開示する。
【0011】
本発明の一例示的実施形態は、クロミナンス情報を用いてデータを送信する方法であって、データをシンボルに変換することと、前記シンボルに対応する信号点に基づいてクロミナンス情報を生成することと、輝度値を生成することと、前記輝度値及び前記クロミナンス情報に基づいて赤値、緑値及び青値(RGB値)を生成することと、前記RGB値をアナログ信号に変換することと、前記アナログ信号に基づいて可視光を発することとを含むことを特徴とする方法を開示する。
【0012】
本発明の一例示的実施形態は、クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法であって、可視光を受信することと、前記可視光に基づいて、赤、緑及び青(RGB)色情報を有する電気信号を生成することと、前記電気信号を、前記RGB色情報に対応するRGB値を有するデジタル信号に変換することと、前記RGB値に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成することと、前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得ることと、前記シンボルをデータに変換すること、を含むことを特徴とする方法を開示する。
【0013】
なお、上述した一般的な説明及び以下の詳細な説明は例示的かつ本発明を説明するものであり、特許請求の範囲に記載された本発明の更なる説明の提供を意図すると理解されるべきである。他の特徴及び解釈は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになる。
【0014】
添付の図面は本発明のさらなる理解のために含めており、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を成す。添付の図面は本発明の実施形態を示しており、本明細書の記載と共に本発明の原理を説明する一助となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送信する送信装置を示す図である。
【図2】図2は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを受信する受信装置を示す図である。
【図3】図3は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンス情報を用いてデータを送信する方法を示すフローチャートである。
【図4】図4は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法を示すフローチャートである。
【図5】図5は、本発明の例示的実施形態による、YUV色空間のU−V面を示す図である。
【図6A】図6Aは、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に4つの信号点を有するコンステレーション(constellation)を示す図である。
【図6B】図6Bは、本発明の例示的実施形態による、I−Q面上に4つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【図7】図7は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に8つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【図8】図8は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に16の信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【図9A】図9Aは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9B】図9Bは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9C】図9Cは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9D】図9Dは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図9E】図9Eは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域にコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング(Correlation Delay Shift Keying))を付与する例を示す図である。
【図10】図10は、本発明の例示的実施形態による、受信した可視光のクロミナンス情報に対応するシンボルを決定する方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の例示的実施形態を、例示的実施形態を示す添付の図面を参照してより詳細に説明する。しかし本発明は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載された例示的実施形態に限定して解釈されるものではない。むしろ、これらの例示的実施形態は、この開示が詳細なものであり当業者に本発明の範囲を十分に伝えるものとするように提供されている。
【0017】
本明細書で用いる用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本開示を限定すると解釈すべきではない。本明細書において、特に明らかなことわりがない限り、単数形「a」、「an」及び「the」は複数形をも含むことを意図する。さらに用語「a」、「an」等が用いられた場合、それは量の限定を表すものではなく、むしろその要素が少なくとも1つ存在することを表す。用語「第1の」、「第2の」等が用いられた場合、それは特定の順序を示唆するものではなく、個々の要素を識別するために含まれる。さらに、用語「第1の」、「第2の」等が用いられた場合、それは重要度の順序を表すものではない。用語「第1の」、「第2の」等は、ある要素を別の要素と区別するために用いられる。さらに本明細書中において、用語「備える」及び/または「備えて」あるいは「含む」及び/または「含んで」は記載した特徴、領域、完全体、工程、動作、要素及び/または成分の存在または追加を特定するものであり、1以上の他の特徴、領域、完全体、工程、動作、要素、成分及び/またはそれらの組み合わせの存在を排除するものではないことを理解すべきである。
【0018】
本発明の例示的実施形態は、可視光通信システムにおいてクロミナンス値を用いてデータの送信を行う送信装置、受信装置及び方法を提供する。人間の視力は、輝度の差に対してよりもクロミナンスの差に対して、より空間的感度が低い。輝度は「luma」と呼ばれることもあり、画像または画像の無色の部分の明るさを表す。
【0019】
YUVは、色画像パイプライン(color image pipeline)の一部として用い得る色空間である。YUVはRGBなどの色を表す標準である。RGB色モデルは、赤、緑及び青の光が混ぜ合わされて様々な色を再現する加色モデルである。RGB色空間は、原色に対する信号情報を規定し、他方YUVは、明るさ及びクロミナンスに対する信号情報を規定する色空間である。より具体的には、Yは輝度を意味し、Uは青色−Y(B−Y)を意味し、Vは赤色−Y(R−Y)を意味する。U及びVなどの色情報をクロミナンスと呼ぶ。クロミナンスはU及びVという2つの色差成分(color−difference components)として表すことができるが、これに限られない。人間の目は、U成分及びV成分の変化に対してよりもY成分の変化に対して、より感度が高い。
【0020】
可視光スペクトル分布において、緑色(G)は高い輝度を有し、Gの色成分はスペクトル内で広く分布している。そのため人間の目はG成分の変化に対して、より感度が高いことがあり得る。従って本発明の例示的実施形態は、U−V面内でシンボルの位置を変化させながら人間の目の感度を最小とし得るU−V面を提供する。
【0021】
図1は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送信する送信装置を示す図である。
【0022】
図1に示すように、送信装置100は、シンボル変換器(symbol converter)110と、シンボル変調器(symbol modulator)120と、輝度コントローラ(luminance controller)130と、色空間変換器(color space converter)140と、デジタル−アナログ(D/A)変換器150と、発光部160とを含み得る。
【0023】
シンボル変換器110は、データのビットストリームを、該データのビットストリームをU−V面上でマッピングするのに用いるシンボルに変換し得る。U−V面は図5に示すように表すことができる。
【0024】
図5は、本発明の例示的実施形態によるYUV色空間内のU−V面を示す図である。
【0025】
YUVは輝度情報及びクロミナンス情報によって表される色空間であり、U−V面は、U値及びV値という2つのクロミナンス値によって規定される二次元平面である。図5を参照すると、U値はx座標値として示され、V値はy座標値として示されている。図5は、輝度値Yが0.5であるときのU−V面の一例を示す。U−V面の象限Iの大部分は紫を表示している。U−V面の象限II、象限III及び象限IVの大部分はそれぞれ、赤、緑及び青を表示している。クロミナンス情報はクロミナンス面の座標を含んでもよいし、U値、V値などのクロミナンス値を含んでもよい。
【0026】
シンボル変調器120は、シンボル変換器110が変換したシンボルを、当該シンボルの決定したコンステレーションを用いて、U−V面の単一の点上にマッピングし得、当該シンボルに対応する信号点のU−V座標値を出力し得る。送信装置100内の決定したコンステレーションと受信装置200内の決定したコンステレーションとは互いに逆であり得る。そのため、シンボルが送信装置100によってある座標値にマッピングされ、その座標値が受信装置200によってシンボルにデマッピングされることがあり得る。コンステレーションとは、通信システムにおける、固定した信号点群を示し得る。信号点は、互いに合致するシンボル情報と信号点情報とを含み得る。しかし本明細書全体を通して、コンステレーションは、クロミナンス面内の信号点であってもよく、クロミナンス面内の信号点の座標値であってもよく、クロミナンス面内の各シンボルのクロミナンス情報、例えばU値、V値、I値及びQ値などであってもよい。
【0027】
シンボル変調器120は、YUVのU−V面に基づいてシンボルを変調し得るが、シンボルの変調はYUVのU−V面に限定されない。シンボルの変調は、輝度及びクロミナンス情報が表す任意の色空間を用いて行い得る。シンボルの変調はまた、YIQのクロミナンス情報を用いて行ってもよい。YIQは、NTSCのカラーTVシステムで用いられている色空間である。Iはin−phase(同位相)を表し、Qはquadrature(直交)を表しており、直交変調で用いられる成分を意味する。I及びQはクロミナンス情報を表す。YIQ色空間のI−Q面の例を図6Bに示す。
【0028】
すなわちU−V面は、輝度情報及びクロミナンス情報によって表される色空間標準(color space standards)のうち、クロミナンス情報が二次元平面として表される色空間の1タイプであり得る。YIQ色空間は赤色及び青色によって表される平面であり得る。
【0029】
シンボルに対応する信号点の座標を示す、シンボルの決定されたコンステレーションは、シンボルのサイズに応じて図6、図7及び図8に示すように表すことができる。
【0030】
図6Aは、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に4つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0031】
図6Aを参照すると、2ビットのシンボルのコンステレーションを、4つの異なるシンボルにそれぞれ対応する4つの信号点によって表すことができる。図6Aに示すように、2ビットのシンボルのコンステレーションを、二次元のU−V面上で、U値及びV値を含む4つの座標によって表すことができる。4つの座標(u1,v1)(u2,v1)(u1,v2)及び(u2,v2)すなわちU−V面の各隅上の4つの信号点をそれぞれ、シンボル(00)、(10)、(01)及び(11)と表すことができる。2ビットのシンボルのコンステレーションを用いて、シンボル変調器120によってシンボルに対するU値及びV値を得ることができる。
【0032】
図6Bは、本発明の例示的実施形態による、I−Q面上に4つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0033】
図6Bを参照すると、2ビットのシンボルのコンステレーションを、4つの異なるシンボルにそれぞれ対応する4つの信号点によって表すことができる。図6Bに示すように、2ビットのシンボルのコンステレーションを、二次元のI−Q面上で、I値及びQ値を含む4つの座標によって表すことができる。4つの座標(0,3q1)(0,q1)(0,−q1)及び(0,−3q1)すなわちI−Q面の4つの信号点またはコンステレーションをそれぞれ、シンボル(00)、(10)、(01)及び(11)と表すことができる。2ビットのシンボルのコンステレーションを用いて、シンボル変調器120によってシンボルに対するI値及びQ値を得ることができる。
【0034】
YIQ色空間では、人間の目は紫−緑範囲(Q範囲)内の変化よりも赤−紫範囲(I範囲)内の変化に対して、より感度が高い。そのため、信号点が垂直方向に配置されている場合、例えば図6Bに示すように信号点が同一のI値及び異なるQ値を有する場合、人間の目は差異に気づかないことがあり得る。この場合、可視光通信中によりよい光が提供され得る。信号点が水平方向に配置されている場合、例えば信号点が同一のQ値及び異なるI値を有する場合、可視光通信は高い耐ノイズ性を有し得る。なぜなら可視光スペクトルでは青色と赤色との関連が比較的弱いからである。
【0035】
同様に、信号点がU−V面の赤−青範囲に沿って配置されている場合、可視光通信は高い耐ノイズ性を有し得る。なぜなら可視光スペクトルでは青色と赤色との関連が比較的弱いからである。例えば図6AのU−V面の信号点を、−1の傾斜を有する線に沿って配置することにより、図9Aから図9Eに示す信号点よりも耐ノイズ性を高くすることができる。
【0036】
コンステレーションは通信環境によって変化し得る。ノイズによって可視光通信エラーが頻繁に起こるのであれば、送信装置及び受信装置のコンステレーションを変更することにより、耐ノイズ性を比較的高くすることができる。可視光通信エラーが頻繁に起こらないのであれば、信号点間のクロミナンス差が人間の目にとってより感じにくくなるように、送信装置及び受信装置のコンステレーションを変更してもよい。
【0037】
図7は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に8つの信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0038】
図7を参照すると、3ビットのシンボルのコンステレーションを、8つの異なるシンボルにそれぞれ対応する8つの信号点によって表すことができる。
【0039】
図8は、本発明の例示的実施形態による、U−V面上に16の信号点を有するコンステレーションを示す図である。
【0040】
図8を参照すると、4ビットのシンボルのコンステレーションを、16の異なるシンボルにそれぞれ対応する16の信号点によって表すことができる。
【0041】
シンボル変調器120は、クロミナンスの変化を感じるユーザ用に、U−V面の一部領域のみを用いてシンボルのコンステレーションを生成し得る。U−V面の上記一部領域とは、ユーザがその目でクロミナンスの差を認識しないかもしれない領域である。U−V面の一部領域の例を図9Aから図9Eに示す。
【0042】
図9Aから図9Eは、本発明の例示的実施形態による、U−V面の一部領域に対してコンステレーション4CDSK(相関遅延キーシフティング)を行った例を示す図である。
【0043】
図9Aから図9Eは、ユーザがその目でクロミナンスの差を認識しないかもしれない領域内における、シンボルの生成されたコンステレーションの例である。
【0044】
輝度コントローラ130は輝度値Yを生成し得る。輝度コントローラ130が生成した輝度値を用いて色信号用の輝度値を一定に維持し得る。
【0045】
色空間変換器140は、輝度コントローラ130が生成したY値と、シンボル変調器120が生成したU値及びV値を含むU−V座標値とを用いて、赤値、緑値及び青値(RGB値)を生成し得る。一例では、YUVからRGBへの変換は以下の式1によって行い得る。
【0046】
【数1】
【0047】
図1を参照すると、D/A変換器150は色空間変換器140内で生成されたRGB値の各々をアナログ信号に変換し得る。D/A変換器150は、赤色、緑色及び青色をそれぞれ表すR値、G値及びB値用に3つのデジタル−アナログ変換器を含み得る。RGB値の各々を別々のアナログ信号に変換してもよいし、RGB値をRGB色情報を有するアナログ信号に変換してもよい。RGB値は、赤(R)値、緑(G)値及び青(B)値を含む値を意味してもよいし、RGB値の各々、すなわちR値、G値及びB値を意味してもよい。
【0048】
発光部160は、D/A変換器150から送信されたアナログ信号に基づき、各色用の可視光を発光し得る。
【0049】
図2は、本発明の例示的実施形態による、可視光通信システムにおいて、クロミナンス情報を用いてデータを受信する受信装置を示す図である。
【0050】
図2に示すように、受信装置200は、可視光受信器210と、アナログ−デジタル(A/D)変換器220と、色空間変換器230と、等化器240と、シンボル復調器250と、データ変換器260とを含み得る。
【0051】
可視光受信器210は、RGBの可視光を受信し、当該可視光信号をRGB各色用の電気信号に変換し得る。可視光受信器210は、フォトダイオード及びイメージセンサなどを含み得る。可視光受信器210は、赤色、緑色及び青色をそれぞれ感知するセンサーを3つ含み得る。
【0052】
A/D変換器220は、可視光受信器210内で変換された電気信号をRGB各色用のデジタル信号に変換し得る。A/D変換器220は、赤、緑及び青をそれぞれ表すR値、G値及びB値用のアナログ−デジタル変換器を3つ含み得る。
【0053】
色空間変換器230は、A/D変換器220が変換したRGB3色のデジタル信号をYUV値に変換し得る。RGB3色のデジタル信号はRGB値を含み得る。RGBからYUVへの変換は以下の式2によって行い得る。
【0054】
【数2】
【0055】
等化器240は、A/D変換器から出力されたデジタル信号を、色空間変換器230から出力されたY値で制御し得る。さらに等化器240は、可視光受信器210から出力されたRGB各色用の電気信号を、色空間変換器230から出力されたY値で制御し得る。例えばY値が基準値より高い場合、等化器240はA/D変換器220から出力されたRGB信号の値を減少させ得る。Y値が基準値より低い場合、等化器240はA/D変換器220から出力されたRGB信号の値を増加させ得る。例えばRGB値を増加または減少させることによりY値を規制し得る。その後式2に従ってU値及びV値を制御し得る。Yの基準値は、送信装置100の輝度コントローラ130のY値を参照して決定し得る。
【0056】
シンボル復調器250は、得られたU値及びV値というクロミナンス値を、色空間変換器230が変換したU値及びV値に基づいて最も近い信号点にデマッピングし、デマッピングした信号点に対応するシンボルを出力し得る。以下、シンボル復調器250におけるデマッピングの例を図10を参照して説明する。
【0057】
図10は、本発明の例示的実施形態による、受信した可視光のクロミナンス情報に対応するシンボルを決定する方法を示す図である。
【0058】
可視光受信器210が受信した情報は、ノイズのために、送信装置100から送信された情報に対応していないことがあり得る。例えば、送信装置100のU−V面上のいくつかの信号点を(U1,V1)及び(U2,V2)と規定し、送信装置100から送信され受信装置200のU−V面上で得られた信号のU値及びV値を(U’,V’)を規定し得る。
【0059】
シンボル復調器250は、信号点(U1,V1)及び(U2,V2)のうち得られたU値及びV値(U’,V’)に最も近い信号点を決定し、信号点(U2,V2)よりも(U’,V’)に近い信号点(U1,V1)を、対応する信号として決定し得る。送信装置100及び受信装置200は、シンボルのマッピング情報を共有することにより、(U1,V1)及び(U2,V2)などの決定した信号点を有し得る。
【0060】
データ変換器260は、シンボル変換器250から出力されたシンボルを対応するデータに変換し得る。
【0061】
以下、図3及び図4を参照して、可視光通信システムにおいてクロミナンス情報を用いてデータを送受信する方法を説明する。
【0062】
図3は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンスを用いてデータを送信する方法を示すフローチャートである。
【0063】
図3を参照すると、動作310で送信装置が入力データを受信し得る。次に動作320で送信装置は、入力データを、当該入力データをU−V面上にマッピングするシンボルに変換し得る。
【0064】
動作314で送信装置は、シンボルをU−V面上の信号点にマッピングし、シンボルの信号点に対応するU値及びV値を有する、U−V面上の座標値を生成することによりシンボルを変調し得る。
【0065】
動作316で送信装置は、輝度値Yを生成し、Y値、U値及びV値をデジタルRGB信号に変換し得る。輝度値Yの値は、出力された可視光の輝度値を一定に維持するように決定し得る。
【0066】
動作318で送信装置は、デジタルRGB信号をアナログ信号に変換し得る。動作320で送信装置は、RGB各色用のアナログ信号に基づいてRGB各色の可視光を発光し得る。
【0067】
図4は、本発明の例示的実施形態による、クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法を示すフローチャートである。
【0068】
図4を参照すると、動作410で受信装置が、RGBの可視光を受信し、当該可視光をRGB各色の電気信号に変換し得る。RGBの可視光は、RGB各色を感知する3つのイメージセンサによって感知してもよい。
【0069】
動作412で受信装置は、RGB各色について電気信号(「アナログ信号」)をデジタル信号に変換し得る。動作414で受信装置は、RGBのデジタル信号をYUV値に変換し得る。
【0070】
動作416で受信装置は、クロミナンス値を、U値及びV値に基づいて最も近い信号点にデマッピングし、デマッピングした信号点を、当該デマッピングした信号点に対応するシンボルに復調し得る。動作418で受信装置は、シンボルを対応するデータに変換し得る。動作420で受信装置は、データを出力し得る。
【0071】
本発明のいくつかの局面による例示的実施形態は、コンピュータによって実現される様々な操作を実行するためのプログラム命令を含む、非一時的な(non−transitory)、コンピュータ可読媒体(computer−readable media)に記録されてもよい。また媒体は、データファイル及びデータ構造等を、単独またはプログラム命令と組み合わせて含んでもよい。媒体及びプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計され、構築されたものであってもよく、また、コンピュータソフトウェア分野の当業者に周知であり利用可能な種類のものであってもよい。
【0072】
クロミナンス情報を用いて通信を行う装置及び方法において、データの各シンボルはクロミナンス面のコンステレーションとして表すことができる。複数のシンボルは、一定または類似の輝度値を維持する一方で赤色のクロミナンス情報及び青色のクロミナンス情報によって互いに区別することができる。青色のクロミナンス情報及び赤色のクロミナンス情報を用いて変調したデータは、耐ノイズ性を有し得る。なぜなら可視光スペクトルでは青色と赤色との関連が比較的弱いからである。さらに、クロミナンス面のコンステレーションを用いてデータを送信しながら可視光の輝度値の変化を減少させることにより、フリッカー現象を減少させることができる。
【0073】
本発明は、その精神又は範囲から逸脱することなく、様々な改変及び変形が可能であることは当業者には明らかである。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に含まれる発明の改変及び変形をカバーすることを意図する。
【0074】
(関連出願の相互参照)
本願は、2010年11月22日出願の韓国特許出願第10−2010−0116002号を基礎として米国特許法第119条(a)に基づく優先権およびその利益を主張する。上記出願の全体をすべての目的のために参考により本明細書に援用する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
データからシンボルを得るシンボル変換器と、
前記シンボルに基づいてクロミナンス値を生成するシンボル変調器と、
輝度値を生成する輝度コントローラと、
前記輝度値及び前記クロミナンス値に基づいてRGB値を生成する色空間変換器と、
前記RGB値に基づいて光を発する発光部と、
を備えることを特徴とする送信装置。
【請求項2】
前記シンボル変調器は、クロミナンス面の信号点に前記シンボルをマッピングし、前記信号点の座標値を前記クロミナンス値として生成することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記クロミナンス面は、クロミナンス情報を有する二次元平面であり、
前記クロミナンス情報は、2種類のクロミナンス値を含む前記座標値を含むことを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記クロミナンス面は、YUV色空間のU−V面、またはYIQ色空間のI−Q面であることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項5】
前記I−Q面は、前記座標値としてI値及びQ値を有する複数の信号点を含み、
前記複数の信号点のQ値間の差は、前記複数の信号点のI値間の差よりも小さく、
前記シンボルは、前記複数の信号点のうち1つの信号点にマッピングされることを特徴とする請求項4に記載の送信装置。
【請求項6】
前記シンボル変調器は、前記クロミナンス面内の複数の信号点の座標値を有するコンステレーションを含み、
前記シンボルは、前記複数の信号点のうち1つの対応する信号点にマッピングされることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項7】
前記コンステレーションは、前記クロミナンス面の1領域内で決定され、
前記領域内の信号点のクロミナンス値間の差は、前記クロミナンス面の少なくとも1つの他の領域内の信号点のクロミナンス値間の差ほど人間の目に感じられないことを特徴とする請求項6に記載の送信装置。
【請求項8】
前記シンボル変調器は、前記クロミナンス面内の複数の信号点の座標値を有するコンステレーションを含み、
前記複数の信号点はそれぞれ1つのシンボルに対応し、
前記複数の信号点の数は、2のべき乗であることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項9】
前記RGB値を、前記RGB値に対応するRGB色情報を有するアナログ信号に変換するデジタル−アナログ(D/A)変換器をさらに備え、
前記発光部は前記アナログ信号に基づいて前記光を発することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項10】
光を受信し、前記光のRGB色情報を有する電気信号を生成する可視光受信器と、
前記RGB色情報に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成する色空間変換器と、
前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得るシンボル復調器と、
前記シンボルをデータに変換するデータ変換器と、
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項11】
前記シンボル復調器は、決定した信号点のうちクロミナンス面の信号点に前記クロミナンス値をデマッピングし、前記信号点に対応するシンボルを得ることを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
【請求項12】
前記クロミナンス面は、クロミナンス情報を有する二次元平面であり、
前記クロミナンス情報は、2種類のクロミナンス値を含む座標値を含むことを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
【請求項13】
前記クロミナンス面は、YUV色空間のU−V面、またはYIQ色空間のI−Q面であることを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
【請求項14】
前記輝度値に基づいて前記電気信号または前記デジタル信号を制御する等化器をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
【請求項15】
前記等化器は、前記輝度値に基づいて前記電気信号の信号強度を制御して前記輝度値を規制することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
【請求項16】
前記等化器は、前記輝度値に基づいて前記デジタル信号のRGB値を制御して前記輝度値を規制することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
【請求項17】
前記等化器は、送信装置の輝度値コントローラが生成した基準輝度値を参照して、前記電気信号または前記デジタル信号を制御することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
【請求項18】
前記電気信号を、前記RGB色情報に対応するRGB値を有するデジタル信号に変換するアナログ−デジタル(A/D)変換器をさらに備え、
前記色空間変換器は、前記RGB値に基づいて前記輝度値及び前記クロミナンス値を生成することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
【請求項19】
クロミナンス情報を用いてデータを送信する方法であって、
データをシンボルに変換することと、
前記シンボルに対応する信号点に基づいてクロミナンス情報を生成することと、
輝度値を生成することと、
前記輝度値及び前記クロミナンス情報に基づいて赤値、緑値及び青値(RGB値)を生成することと、
前記RGB値をアナログ信号に変換することと、
前記アナログ信号に基づいて可視光を発することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記クロミナンス情報を生成することは、
前記シンボルを、コンステレーションに基づいて前記信号点にマッピングすることと、
前記信号点の座標値を前記クロミナンス情報として生成することとを含み、
前記コンステレーションは、前記シンボルと前記信号点間のマッピング情報を含み、
前記信号点はクロミナンス面の座標であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法であって、
可視光を受信することと、
前記可視光に基づいて、赤、緑及び青(RGB)色情報を有する電気信号を生成することと、
前記電気信号を、前記RGB色情報に対応するRGB値を有するデジタル信号に変換することと、
前記RGB値に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成することと、
前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得ることと、
前記シンボルをデータに変換することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記シンボルを得ることは、
前記クロミナンス値に対応する座標値をクロミナンス面から得ることと、
コンステレーションに基づいて信号点の情報を得ることと、
前記座標値に基づいて前記信号点のうち最も近い信号点に前記クロミナンス値をデマッピングすることと、
前記最も近い信号点に対応するシンボルを得ることとを含み、
前記コンステレーションは、前記シンボルと前記最も近い信号点間のデマッピング情報を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項1】
データからシンボルを得るシンボル変換器と、
前記シンボルに基づいてクロミナンス値を生成するシンボル変調器と、
輝度値を生成する輝度コントローラと、
前記輝度値及び前記クロミナンス値に基づいてRGB値を生成する色空間変換器と、
前記RGB値に基づいて光を発する発光部と、
を備えることを特徴とする送信装置。
【請求項2】
前記シンボル変調器は、クロミナンス面の信号点に前記シンボルをマッピングし、前記信号点の座標値を前記クロミナンス値として生成することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項3】
前記クロミナンス面は、クロミナンス情報を有する二次元平面であり、
前記クロミナンス情報は、2種類のクロミナンス値を含む前記座標値を含むことを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記クロミナンス面は、YUV色空間のU−V面、またはYIQ色空間のI−Q面であることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項5】
前記I−Q面は、前記座標値としてI値及びQ値を有する複数の信号点を含み、
前記複数の信号点のQ値間の差は、前記複数の信号点のI値間の差よりも小さく、
前記シンボルは、前記複数の信号点のうち1つの信号点にマッピングされることを特徴とする請求項4に記載の送信装置。
【請求項6】
前記シンボル変調器は、前記クロミナンス面内の複数の信号点の座標値を有するコンステレーションを含み、
前記シンボルは、前記複数の信号点のうち1つの対応する信号点にマッピングされることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項7】
前記コンステレーションは、前記クロミナンス面の1領域内で決定され、
前記領域内の信号点のクロミナンス値間の差は、前記クロミナンス面の少なくとも1つの他の領域内の信号点のクロミナンス値間の差ほど人間の目に感じられないことを特徴とする請求項6に記載の送信装置。
【請求項8】
前記シンボル変調器は、前記クロミナンス面内の複数の信号点の座標値を有するコンステレーションを含み、
前記複数の信号点はそれぞれ1つのシンボルに対応し、
前記複数の信号点の数は、2のべき乗であることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【請求項9】
前記RGB値を、前記RGB値に対応するRGB色情報を有するアナログ信号に変換するデジタル−アナログ(D/A)変換器をさらに備え、
前記発光部は前記アナログ信号に基づいて前記光を発することを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
【請求項10】
光を受信し、前記光のRGB色情報を有する電気信号を生成する可視光受信器と、
前記RGB色情報に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成する色空間変換器と、
前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得るシンボル復調器と、
前記シンボルをデータに変換するデータ変換器と、
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項11】
前記シンボル復調器は、決定した信号点のうちクロミナンス面の信号点に前記クロミナンス値をデマッピングし、前記信号点に対応するシンボルを得ることを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
【請求項12】
前記クロミナンス面は、クロミナンス情報を有する二次元平面であり、
前記クロミナンス情報は、2種類のクロミナンス値を含む座標値を含むことを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
【請求項13】
前記クロミナンス面は、YUV色空間のU−V面、またはYIQ色空間のI−Q面であることを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
【請求項14】
前記輝度値に基づいて前記電気信号または前記デジタル信号を制御する等化器をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の受信装置。
【請求項15】
前記等化器は、前記輝度値に基づいて前記電気信号の信号強度を制御して前記輝度値を規制することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
【請求項16】
前記等化器は、前記輝度値に基づいて前記デジタル信号のRGB値を制御して前記輝度値を規制することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
【請求項17】
前記等化器は、送信装置の輝度値コントローラが生成した基準輝度値を参照して、前記電気信号または前記デジタル信号を制御することを特徴とする請求項14に記載の受信装置。
【請求項18】
前記電気信号を、前記RGB色情報に対応するRGB値を有するデジタル信号に変換するアナログ−デジタル(A/D)変換器をさらに備え、
前記色空間変換器は、前記RGB値に基づいて前記輝度値及び前記クロミナンス値を生成することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
【請求項19】
クロミナンス情報を用いてデータを送信する方法であって、
データをシンボルに変換することと、
前記シンボルに対応する信号点に基づいてクロミナンス情報を生成することと、
輝度値を生成することと、
前記輝度値及び前記クロミナンス情報に基づいて赤値、緑値及び青値(RGB値)を生成することと、
前記RGB値をアナログ信号に変換することと、
前記アナログ信号に基づいて可視光を発することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
前記クロミナンス情報を生成することは、
前記シンボルを、コンステレーションに基づいて前記信号点にマッピングすることと、
前記信号点の座標値を前記クロミナンス情報として生成することとを含み、
前記コンステレーションは、前記シンボルと前記信号点間のマッピング情報を含み、
前記信号点はクロミナンス面の座標であることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
クロミナンス情報を用いてデータを受信する方法であって、
可視光を受信することと、
前記可視光に基づいて、赤、緑及び青(RGB)色情報を有する電気信号を生成することと、
前記電気信号を、前記RGB色情報に対応するRGB値を有するデジタル信号に変換することと、
前記RGB値に基づいて輝度値及びクロミナンス値を生成することと、
前記クロミナンス値に基づいてシンボルを得ることと、
前記シンボルをデータに変換することと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
前記シンボルを得ることは、
前記クロミナンス値に対応する座標値をクロミナンス面から得ることと、
コンステレーションに基づいて信号点の情報を得ることと、
前記座標値に基づいて前記信号点のうち最も近い信号点に前記クロミナンス値をデマッピングすることと、
前記最も近い信号点に対応するシンボルを得ることとを含み、
前記コンステレーションは、前記シンボルと前記最も近い信号点間のデマッピング情報を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
【図3】
【図4】
【図1】
【図2】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図10】
【図4】
【図1】
【図2】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図9D】
【図9E】
【図10】
【公開番号】特開2012−114911(P2012−114911A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253912(P2011−253912)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(505463102)パンテック カンパニー リミテッド (89)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(505463102)パンテック カンパニー リミテッド (89)
【Fターム(参考)】
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