合体型電子機器
【課題】第1ユニットに対して第2ユニットが脱着機構及び係合機構を介して脱着可能に取り付けられている合体型電子機器において、脱着作業の簡易化を図る。
【解決手段】本発明に係る合体型電子機器において、係合機構は、第1ユニットに対する第2ユニットの一方向の相対移動により互いに係合する係合部と係合受部とを具えている。脱着機構は、第1ユニットに前記一方向とは略直交する方向に突設されたロック部材3と、第2ユニットに配備されてロック部材3が係合すべき係合受け部とを具え、該係合受け部は、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向の相対移動によりロック部材3と係合する爪部5と、爪部5がロック部材3に係合した状態で、ロック部材3を爪部5との係合状態へ向けて付勢するトーションバネ4とを具えている。
【解決手段】本発明に係る合体型電子機器において、係合機構は、第1ユニットに対する第2ユニットの一方向の相対移動により互いに係合する係合部と係合受部とを具えている。脱着機構は、第1ユニットに前記一方向とは略直交する方向に突設されたロック部材3と、第2ユニットに配備されてロック部材3が係合すべき係合受け部とを具え、該係合受け部は、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向の相対移動によりロック部材3と係合する爪部5と、爪部5がロック部材3に係合した状態で、ロック部材3を爪部5との係合状態へ向けて付勢するトーションバネ4とを具えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1ユニットに対して第2ユニットが脱着可能に取り付けられている合体型電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば監視用カメラ装置においては、カメラ本体に対してハードディスクドライブユニットが脱着可能に取り付けられており、撮影時には、カメラ本体にハードディスクドライブユニットを装着して、撮影した映像をハードディスクに記録し、その後、カメラ本体からハードディスクドライブユニットを取り外すことによって、撮影された映像の確認や編集を行なう。
【0003】
この様に、2つのユニットを互いに脱着可能に合体させた合体型電子機器においては、一般的には複数本のビスを用いて2つのユニットを互いに固定することが行なわれているが、この場合、2つのユニットの組立・分解の作業が煩雑となるため、ワンタッチで脱着が可能な種々の脱着機構が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−114212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のワンタッチ式の脱着機構を採用した合体型電子機器によれば、脱着作業は極めて簡易となるが、小さな外力の作用によっても容易に係合が解除されてしまう問題があった。
【0005】
そこで本発明の目的は、脱着作業が簡易であると共に、外力の作用によっても容易に係合が解除されることのない合体型電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る合体型電子機器は、第1ユニットと第2ユニットを具え、第1ユニットに対して第2ユニットが脱着機構及び係合機構を介して脱着可能に取り付けられている。
【0007】
前記係合機構は、第1ユニットに対する第2ユニットの一方向の相対移動により互いに係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって互いの係合が解除される係合部と係合受け部とを具えている。
【0008】
又、前記脱着機構は、第1ユニットに前記一方向とは略直交する方向に突設されたロック部材と、第2ユニットに配備されて前記ロック部材が係合すべき係合受け部とを具え、該係合受け部は、
前記ロック部材の先端部を収容する収容部と、
前記ロック部材の先端部が前記収容部に収容された状態で、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向の相対移動により前記ロック部材と係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって前記ロック部材から離脱する爪部と、
該爪部が前記ロック部材に係合した状態で、該ロック部材を爪部との係合状態へ向けて付勢する弾性付勢部
とを具えている。
【0009】
上記本発明の合体型電子機器においては、第1ユニットに第2ユニットを装着する際、先ず、係合機構を構成する係合部を係合受け部に係合させ、この状態で、第1ユニットの脱着機構を構成するロック部材の先端部を第2ユニットの係合受け部の収容部に押し込む。
これに伴って、脱着機構を構成する弾性付勢部が弾性変形して、第2ユニットが前記一方向に移動し、これによって脱着機構の爪部がロック部材に係合する。
この結果、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱が阻止される。また、この状態で弾性付勢部の弾性復帰力により、ロック部材が爪部との係合状態へ向けて付勢され、これによってロック部材と爪部の係合状態が維持される。
【0010】
この様にして第1ユニットに第2ユニットが取り付けられた状態においては、係合機構と脱着機構の2つの機構の係合によって、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向の離脱が確実に阻止されると同時に、脱着機構のロック部材と爪部との係合によって、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは逆方向への離脱が阻止される。
【0011】
第1ユニットから第2ユニットを取り外す際は、弾性付勢部の付勢力に抗して第2ユニットを前記一方向とは逆方向にスライドさせる。これによって、係合機構の係合部が係合受け部から離脱する。又、同時に、脱着機構の爪部がロック部材から離脱する。この結果、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱が自由となる。
そこで、第1ユニットのロック部材の先端部を第2ユニットの係合受け部の収容部から抜き出して、第1ユニットから第2ユニットを取り外す。
【0012】
具体的構成において、前記ロック部材は、前記爪部が係合すべき係合受け面と、前記弾性付勢部によって押圧されるべき押圧受け面とを有し、前記弾性付勢部が押圧受け面を押圧することによって係合受け面が前記爪部に圧接される。
【0013】
該具体的構成によれば、ロック部材の押圧受け面が弾性付勢部から受ける付勢力によって、該ロック部材の係合受け面が爪部に圧接され、該付勢力によって、第1ユニットのロック部材と第2ユニットの係合受け部との係合状態が維持される。
【0014】
更に具体的には、前記ロック部材の係合受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向とは逆方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの接近方向の成分とを有している。
【0015】
該具体的構成によれば、前記付勢力によってロック部材の係合受け面が爪部に圧接されることにより、第2ユニットを前記一方向に移動させる向きの第1分力と、第1ユニットから第2ユニットを離間させる向きの第2分力が生じ、第1分力によって、第1ユニットと第2ユニットの係合状態が維持される。又、第2分力によって、第1ユニットのロック部材の係合受け面に第2ユニットの爪部が圧接された状態が維持される。
【0016】
又、他の具体的構成において、前記ロック部材の押圧受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの離間方向の成分とを有している。
【0017】
該具体的構成によれば、弾性付勢部の付勢によって、ロック部材を爪部との係合状態に向かって押圧する第1分力と、ロック部材を前記一方向とは略直交する向きに沿って収容部から抜き出す方向の第2分力とが生じ、第1分力によって、第1ユニットと第2ユニットの係合状態が維持される。又、第2分力によって、ロック部材を収容部から抜き出す方向の付勢力が得られる。
従って、ユーザは、第1ユニットから第2ユニットを取り外す場合、第2ユニットに対して前記一方向とは逆向きの操作力のみを加えればよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る合体型電子機器によれば、係合機構を構成する係合部を係合受け部に係合させた状態でロック部材の先端部を収容部に押し込む操作を行なうだけで、第1ユニットに第2ユニットを装着すること出来る。この状態で第2ユニットに対して外力が作用したとしても、係合機構及び脱着機構の係合によって第2ユニットの離脱が確実に阻止される。又、第1ユニットに対して第2ユニットをスライドさせる操作を行なうだけで、第1ユニットから第2ユニットを取り外すことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を監視用カメラ装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係る監視用カメラ装置は、図1〜図6に示す如く、撮影レンズ(11)を具えた本体ユニット(1)の裏面に、ハードディスクドライブ装置を内蔵した増設ユニット(2)を、脱着可能に取り付けて構成される。
尚、本体ユニット(1)の撮影レンズ(11)の光軸に沿って撮影レンズ(11)の方向を前方、その逆方向を後方と称する。
【0020】
増設ユニット(2)は、図7に示す如く、断面U字状のケース体(21)と、該ケース体(21)の上面開口部を塞ぐ蓋体(22)と、ケース体(21)の前後の開口部を塞ぐ2つの側板(23)(24)とを具え、これらを複数本のビス(6)により互いに締結して、直方体状の筐体が構成されており、該筐体の内部には、複数の電子部品が搭載された金属製のフレーム(25)と、該フレーム(25)に複数本のビス(61)を用いて固定されたハードディスクドライブ装置(7)とが収容されている。
【0021】
図8及び図9に示す如く、フレーム(25)の後方端縁には係合部材(26)が突設されており、該係合部材(26)は、鉛直上方へ立ち上がるアーム部(27)と、該アーム部(27)の先端部から前方に向かって屈曲する一対のフック部(28)(28)とを具えている。
該係合部材(26)は、図4に示す様に増設ユニット(2)の筐体後方端部から本体ユニット(1)へ向けて上方へ突出しており、該係合部材(26)の一対のフック部(28)(28)が本体ユニット(1)の後方端部に形成されている係合受部(13)(13)に係合することが可能となっている(図2参照)。
【0022】
斯くして、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を脱着可能に取り付けるための係合機構が構成される。
本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付ける際には、先ず、増設ユニット(2)の係合部材(26)のフック部(28)(28)を本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に対向させた状態で、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を前方へ移動させる操作力を加える。これによって、係合部材(26)のフック部(28)(28)が係合受部(13)(13)に深く係合することになる。
又、本体ユニット(1)から増設ユニット(2)を取り外す際には、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を後方へ移動させる操作力を加える。これによって、係合部材(26)のフック部(28)(28)が係合受部(13)(13)から離脱して、係合部材(26)による係合が解除される。
【0023】
図6に示す如く、本体ユニット(1)の裏面(12)には、前方寄りの端部に、円筒状のロック部材(3)が増設ユニット(2)へ向けて下向きに突設されている。
一方、増設ユニット(2)には、ロック部材(3)に対応させて、図3に示す如く蓋体(22)に、前後方向に長い長円形の開口(20)が開設されると共に、図8に示す如くフレーム(25)に、前後方向に長い長円形の開口(29)が開設されている。また、フレーム(25)の開口(29)の内周縁には、後方寄りの縁部に、前方斜め下方へ突出する爪部(5)が形成されている。
【0024】
図7に示す如く、フレーム(25)には、コイル部(41)の両端に一対のアーム部(42)(43)を突設してなるトーションバネ(4)が設置されており、一方のアーム部(42)の先端部はフレーム(25)に係止され、他方のアーム部(43)は、図9に示す如くフレーム(25)の開口(29)を横断して、前後方向に直交する横方向に延びている。
【0025】
図10は、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付けた状態を示しており、図12(a)は、この状態におけるロック部材(3)の近傍を拡大して表わしている。図示の如く、ロック部材(3)の先端部には、その外周面に、互いに逆向きの傾斜を有する第1テーパ部(31)と第2テーパ部(32)とが上下に連続して形成されている。第1テーパ部(31)の斜面の向き(ベクトル)は、上方を向く成分と水平外向きの成分とを有し、第2テーパ部(32)の斜面の向きは、下方を向く成分と水平外向きの成分とを有している。
【0026】
ロック部材(3)の先端部は、増設ユニット(2)の開口(20)(29)を貫通して、増設ユニット(2)の内部に侵入しており、該ロック部材(3)の第1テーパ部(31)の表面後方領域に爪部(5)の先端が圧接されると共に、第2テーパ部(32)の表面前方領域にトーションバネ(4)のアーム部(43)が圧接されている。
【0027】
この状態においては、図13(a)に示す様に、トーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)を後方斜め上方に向かって弾性付勢し、その付勢力F1によってロック部材(3)の第1テーパ部(31)の表面が爪部(5)の先端面に圧接されている。この結果、ロック部材(3)の第1テーパ部(31)と爪部(5)との係合状態が維持され、増設ユニット(2)の自重や増設ユニット(2)に作用する外力によって増設ユニット(2)が本体ユニット(1)から離脱することはない。
又、前記付勢力F1の水平成分F1xによって、ロック部材(3)がトーションバネ(4)のアーム部(43)と爪部(5)との間に挟持されて、ロック部材(3)と爪部(5)との間の水平方向のガタツキが防止されると共に、前記付勢力F1の鉛直成分F1yによって、ロック部材(3)と爪部(5)との間の鉛直方向のガタツキが防止される。
【0028】
斯くして、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を脱着可能に取り付けるための脱着機構が構成される。
本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付ける際には、前述の如く先ず増設ユニット(2)の係合部材(26)のフック部(28)(28)を本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合させた状態で、増設ユニット(2)を本体ユニット(1)の裏面に向かって押圧し、これによって、本体ユニット(1)のロック部材(3)の先端部を増設ユニット(2)の開口(20)(29)から増設ユニット(2)の内部へ押し込む。
【0029】
これに伴って、図13(c)の如くトーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)の表面に接触し、更に増設ユニット(2)を押圧することによって、アーム部(43)が僅かに前方へ弾性変位すると共に、増設ユニット(2)の爪部(5)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)から第1テーパ部(31)へ向かって摺動し、最終的には、図13(a)に示す様に、爪部(5)がロック部材(3)の第1テーパ部(31)と係合すると共に、トーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)の端部に摺接することになる。
【0030】
この様にして、図10に示す如く、増設ユニット(2)の係合部材(26)が本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合すると共に、増設ユニット(2)の爪部(5)とトーションバネ(4)とが本体ユニット(1)のロック部材(3)に係合して、増設ユニット(2)が本体ユニット(1)に取り付けられる。
【0031】
本体ユニット(1)から増設ユニット(2)を取り外す際には、図11に示す如く、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を後方へ移動させる操作力Fを加える。これによって、図4に示す係合部材(26)のフック部(28)(28)が係合受部(13)(13)から離脱して、係合部材(26)による係合が解除される。
【0032】
また同時に、図12(b)及び図13(b)に示す如く、爪部(5)がロック部材(3)の第1テーパ部(31)から離脱すると共に、トーションバネ(4)のアーム部(43)が相対的に前方へ弾性変位する。
これによって、図13(b)に示す如くアーム部(43)の弾性付勢力F2が増大し、該弾性付勢力F2の鉛直成分F2yの反作用によって増設ユニット(2)が下方へ付勢される。この結果、図13(c)の如くトーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)の下方端部まで摺動した後、図13(d)の如く爪部(5)及びトーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)から離脱することになる。この様にして、本体ユニット(1)から増設ユニット(2)が取り外される。
【0033】
上記本発明の監視用カメラ装置によれば、増設ユニット(2)の係合部材(26)を本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合させた状態で、増設ユニット(2)を本体ユニット(1)の底面に向けて押圧し、ロック部材(3)の先端部を増設ユニット(2)内に押し込む簡易な操作を行なうだけで、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付けることが出来る。
【0034】
この状態で増設ユニット(2)に対して下向きの外力が作用したとしても、増設ユニット(2)の係合部材(26)が本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合すると共に、増設ユニット(2)のトーションバネ(4)及び爪部(5)が本体ユニット(1)のロック部材(3)に係合することによって、増設ユニット(2)は確実に本体ユニット(1)に保持される。
又、増設ユニット(2)に対して後方へ向かう外力が作用したとしても、トーションバネ(4)のアーム部(43)の付勢力によってロック部材(3)の第1テーパ部(31)と爪部(5)との圧接状態が維持されるので、ロック部材(3)と爪部(5)との係合が容易に解除されることはない。
【0035】
本体ユニット(1)から増設ユニット(2)を取り外す際には、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を後方へ移動させる操作力を加えるだけで済み、増設ユニット(2)を下方へ押し下げる操作力は不要である。従って、増設ユニット(2)の取り外し作業は極めて簡易である。
【0036】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、ロック部材(3)は、第1テーパ部(31)と第2テーパ部(32)を具えた構成に限らず、トーションバネ(4)のコイル部(41)が摺接する面は、傾斜を有しない鉛直面であってもよい。又、爪部(5)の先端が係合する面は、水平面であってもよい。
【0037】
上述の係合機構及び脱着機構の構成において、本体ユニット(1)に配備されている構成要素は増設ユニット(2)に配備し、増設ユニット(2)に配備されている構成要素は本体ユニット(1)に配備することが可能である。
【0038】
又、図4及び図5に示す如く増設ユニット(2)の係合部材(26)をねじ(62)によって本体ユニット(1)の筐体に締結する構造を採用すれば、増設ユニット(2)に対して後方へ向かう大きな外力が作用したとしても、係合の解除を確実に防止することが出来る。この場合も、1本のねじ(62)をねじ込み若しくはねじ戻す作業を行なえばよいので、増設ユニット(2)の脱着作業が煩雑になることはない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る監視用カメラ装置を前方側から見た斜視図である。
【図2】該監視用カメラ装置を後方側から見た斜視図である。
【図3】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を前方側から見た斜視図である。
【図4】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を後方側から見た斜視図である。
【図5】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を後方側から見た他の斜視図である。
【図6】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を前方側から見た他の斜視図である。
【図7】増設ユニットの分解斜視図である。
【図8】フレームの斜視図である。
【図9】フレームの他の斜視図である。
【図10】合体状態の監視用カメラ装置の縦断面図である。
【図11】増設ユニットを取り外す過程を示す縦断面図である。
【図12】図10及び図11のA部を拡大した断面図である。
【図13】ロック部材からトーションバネ及び爪部が離脱する過程を示す一連の断面図である。
【符号の説明】
【0040】
(1) 本体ユニット
(13) 係合受部
(11) 撮影レンズ
(2) 増設ユニット
(20) 開口
(25) フレーム
(26) 係合部材
(29) 開口
(3) ロック部材
(31) 第1テーパ部
(32) 第2テーパ部
(4) トーションバネ
(43) アーム部
(5) 爪部
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1ユニットに対して第2ユニットが脱着可能に取り付けられている合体型電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば監視用カメラ装置においては、カメラ本体に対してハードディスクドライブユニットが脱着可能に取り付けられており、撮影時には、カメラ本体にハードディスクドライブユニットを装着して、撮影した映像をハードディスクに記録し、その後、カメラ本体からハードディスクドライブユニットを取り外すことによって、撮影された映像の確認や編集を行なう。
【0003】
この様に、2つのユニットを互いに脱着可能に合体させた合体型電子機器においては、一般的には複数本のビスを用いて2つのユニットを互いに固定することが行なわれているが、この場合、2つのユニットの組立・分解の作業が煩雑となるため、ワンタッチで脱着が可能な種々の脱着機構が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平8−114212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のワンタッチ式の脱着機構を採用した合体型電子機器によれば、脱着作業は極めて簡易となるが、小さな外力の作用によっても容易に係合が解除されてしまう問題があった。
【0005】
そこで本発明の目的は、脱着作業が簡易であると共に、外力の作用によっても容易に係合が解除されることのない合体型電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る合体型電子機器は、第1ユニットと第2ユニットを具え、第1ユニットに対して第2ユニットが脱着機構及び係合機構を介して脱着可能に取り付けられている。
【0007】
前記係合機構は、第1ユニットに対する第2ユニットの一方向の相対移動により互いに係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって互いの係合が解除される係合部と係合受け部とを具えている。
【0008】
又、前記脱着機構は、第1ユニットに前記一方向とは略直交する方向に突設されたロック部材と、第2ユニットに配備されて前記ロック部材が係合すべき係合受け部とを具え、該係合受け部は、
前記ロック部材の先端部を収容する収容部と、
前記ロック部材の先端部が前記収容部に収容された状態で、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向の相対移動により前記ロック部材と係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって前記ロック部材から離脱する爪部と、
該爪部が前記ロック部材に係合した状態で、該ロック部材を爪部との係合状態へ向けて付勢する弾性付勢部
とを具えている。
【0009】
上記本発明の合体型電子機器においては、第1ユニットに第2ユニットを装着する際、先ず、係合機構を構成する係合部を係合受け部に係合させ、この状態で、第1ユニットの脱着機構を構成するロック部材の先端部を第2ユニットの係合受け部の収容部に押し込む。
これに伴って、脱着機構を構成する弾性付勢部が弾性変形して、第2ユニットが前記一方向に移動し、これによって脱着機構の爪部がロック部材に係合する。
この結果、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱が阻止される。また、この状態で弾性付勢部の弾性復帰力により、ロック部材が爪部との係合状態へ向けて付勢され、これによってロック部材と爪部の係合状態が維持される。
【0010】
この様にして第1ユニットに第2ユニットが取り付けられた状態においては、係合機構と脱着機構の2つの機構の係合によって、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向の離脱が確実に阻止されると同時に、脱着機構のロック部材と爪部との係合によって、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは逆方向への離脱が阻止される。
【0011】
第1ユニットから第2ユニットを取り外す際は、弾性付勢部の付勢力に抗して第2ユニットを前記一方向とは逆方向にスライドさせる。これによって、係合機構の係合部が係合受け部から離脱する。又、同時に、脱着機構の爪部がロック部材から離脱する。この結果、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱が自由となる。
そこで、第1ユニットのロック部材の先端部を第2ユニットの係合受け部の収容部から抜き出して、第1ユニットから第2ユニットを取り外す。
【0012】
具体的構成において、前記ロック部材は、前記爪部が係合すべき係合受け面と、前記弾性付勢部によって押圧されるべき押圧受け面とを有し、前記弾性付勢部が押圧受け面を押圧することによって係合受け面が前記爪部に圧接される。
【0013】
該具体的構成によれば、ロック部材の押圧受け面が弾性付勢部から受ける付勢力によって、該ロック部材の係合受け面が爪部に圧接され、該付勢力によって、第1ユニットのロック部材と第2ユニットの係合受け部との係合状態が維持される。
【0014】
更に具体的には、前記ロック部材の係合受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向とは逆方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの接近方向の成分とを有している。
【0015】
該具体的構成によれば、前記付勢力によってロック部材の係合受け面が爪部に圧接されることにより、第2ユニットを前記一方向に移動させる向きの第1分力と、第1ユニットから第2ユニットを離間させる向きの第2分力が生じ、第1分力によって、第1ユニットと第2ユニットの係合状態が維持される。又、第2分力によって、第1ユニットのロック部材の係合受け面に第2ユニットの爪部が圧接された状態が維持される。
【0016】
又、他の具体的構成において、前記ロック部材の押圧受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの離間方向の成分とを有している。
【0017】
該具体的構成によれば、弾性付勢部の付勢によって、ロック部材を爪部との係合状態に向かって押圧する第1分力と、ロック部材を前記一方向とは略直交する向きに沿って収容部から抜き出す方向の第2分力とが生じ、第1分力によって、第1ユニットと第2ユニットの係合状態が維持される。又、第2分力によって、ロック部材を収容部から抜き出す方向の付勢力が得られる。
従って、ユーザは、第1ユニットから第2ユニットを取り外す場合、第2ユニットに対して前記一方向とは逆向きの操作力のみを加えればよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る合体型電子機器によれば、係合機構を構成する係合部を係合受け部に係合させた状態でロック部材の先端部を収容部に押し込む操作を行なうだけで、第1ユニットに第2ユニットを装着すること出来る。この状態で第2ユニットに対して外力が作用したとしても、係合機構及び脱着機構の係合によって第2ユニットの離脱が確実に阻止される。又、第1ユニットに対して第2ユニットをスライドさせる操作を行なうだけで、第1ユニットから第2ユニットを取り外すことが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明を監視用カメラ装置に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明に係る監視用カメラ装置は、図1〜図6に示す如く、撮影レンズ(11)を具えた本体ユニット(1)の裏面に、ハードディスクドライブ装置を内蔵した増設ユニット(2)を、脱着可能に取り付けて構成される。
尚、本体ユニット(1)の撮影レンズ(11)の光軸に沿って撮影レンズ(11)の方向を前方、その逆方向を後方と称する。
【0020】
増設ユニット(2)は、図7に示す如く、断面U字状のケース体(21)と、該ケース体(21)の上面開口部を塞ぐ蓋体(22)と、ケース体(21)の前後の開口部を塞ぐ2つの側板(23)(24)とを具え、これらを複数本のビス(6)により互いに締結して、直方体状の筐体が構成されており、該筐体の内部には、複数の電子部品が搭載された金属製のフレーム(25)と、該フレーム(25)に複数本のビス(61)を用いて固定されたハードディスクドライブ装置(7)とが収容されている。
【0021】
図8及び図9に示す如く、フレーム(25)の後方端縁には係合部材(26)が突設されており、該係合部材(26)は、鉛直上方へ立ち上がるアーム部(27)と、該アーム部(27)の先端部から前方に向かって屈曲する一対のフック部(28)(28)とを具えている。
該係合部材(26)は、図4に示す様に増設ユニット(2)の筐体後方端部から本体ユニット(1)へ向けて上方へ突出しており、該係合部材(26)の一対のフック部(28)(28)が本体ユニット(1)の後方端部に形成されている係合受部(13)(13)に係合することが可能となっている(図2参照)。
【0022】
斯くして、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を脱着可能に取り付けるための係合機構が構成される。
本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付ける際には、先ず、増設ユニット(2)の係合部材(26)のフック部(28)(28)を本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に対向させた状態で、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を前方へ移動させる操作力を加える。これによって、係合部材(26)のフック部(28)(28)が係合受部(13)(13)に深く係合することになる。
又、本体ユニット(1)から増設ユニット(2)を取り外す際には、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を後方へ移動させる操作力を加える。これによって、係合部材(26)のフック部(28)(28)が係合受部(13)(13)から離脱して、係合部材(26)による係合が解除される。
【0023】
図6に示す如く、本体ユニット(1)の裏面(12)には、前方寄りの端部に、円筒状のロック部材(3)が増設ユニット(2)へ向けて下向きに突設されている。
一方、増設ユニット(2)には、ロック部材(3)に対応させて、図3に示す如く蓋体(22)に、前後方向に長い長円形の開口(20)が開設されると共に、図8に示す如くフレーム(25)に、前後方向に長い長円形の開口(29)が開設されている。また、フレーム(25)の開口(29)の内周縁には、後方寄りの縁部に、前方斜め下方へ突出する爪部(5)が形成されている。
【0024】
図7に示す如く、フレーム(25)には、コイル部(41)の両端に一対のアーム部(42)(43)を突設してなるトーションバネ(4)が設置されており、一方のアーム部(42)の先端部はフレーム(25)に係止され、他方のアーム部(43)は、図9に示す如くフレーム(25)の開口(29)を横断して、前後方向に直交する横方向に延びている。
【0025】
図10は、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付けた状態を示しており、図12(a)は、この状態におけるロック部材(3)の近傍を拡大して表わしている。図示の如く、ロック部材(3)の先端部には、その外周面に、互いに逆向きの傾斜を有する第1テーパ部(31)と第2テーパ部(32)とが上下に連続して形成されている。第1テーパ部(31)の斜面の向き(ベクトル)は、上方を向く成分と水平外向きの成分とを有し、第2テーパ部(32)の斜面の向きは、下方を向く成分と水平外向きの成分とを有している。
【0026】
ロック部材(3)の先端部は、増設ユニット(2)の開口(20)(29)を貫通して、増設ユニット(2)の内部に侵入しており、該ロック部材(3)の第1テーパ部(31)の表面後方領域に爪部(5)の先端が圧接されると共に、第2テーパ部(32)の表面前方領域にトーションバネ(4)のアーム部(43)が圧接されている。
【0027】
この状態においては、図13(a)に示す様に、トーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)を後方斜め上方に向かって弾性付勢し、その付勢力F1によってロック部材(3)の第1テーパ部(31)の表面が爪部(5)の先端面に圧接されている。この結果、ロック部材(3)の第1テーパ部(31)と爪部(5)との係合状態が維持され、増設ユニット(2)の自重や増設ユニット(2)に作用する外力によって増設ユニット(2)が本体ユニット(1)から離脱することはない。
又、前記付勢力F1の水平成分F1xによって、ロック部材(3)がトーションバネ(4)のアーム部(43)と爪部(5)との間に挟持されて、ロック部材(3)と爪部(5)との間の水平方向のガタツキが防止されると共に、前記付勢力F1の鉛直成分F1yによって、ロック部材(3)と爪部(5)との間の鉛直方向のガタツキが防止される。
【0028】
斯くして、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を脱着可能に取り付けるための脱着機構が構成される。
本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付ける際には、前述の如く先ず増設ユニット(2)の係合部材(26)のフック部(28)(28)を本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合させた状態で、増設ユニット(2)を本体ユニット(1)の裏面に向かって押圧し、これによって、本体ユニット(1)のロック部材(3)の先端部を増設ユニット(2)の開口(20)(29)から増設ユニット(2)の内部へ押し込む。
【0029】
これに伴って、図13(c)の如くトーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)の表面に接触し、更に増設ユニット(2)を押圧することによって、アーム部(43)が僅かに前方へ弾性変位すると共に、増設ユニット(2)の爪部(5)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)から第1テーパ部(31)へ向かって摺動し、最終的には、図13(a)に示す様に、爪部(5)がロック部材(3)の第1テーパ部(31)と係合すると共に、トーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)の端部に摺接することになる。
【0030】
この様にして、図10に示す如く、増設ユニット(2)の係合部材(26)が本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合すると共に、増設ユニット(2)の爪部(5)とトーションバネ(4)とが本体ユニット(1)のロック部材(3)に係合して、増設ユニット(2)が本体ユニット(1)に取り付けられる。
【0031】
本体ユニット(1)から増設ユニット(2)を取り外す際には、図11に示す如く、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を後方へ移動させる操作力Fを加える。これによって、図4に示す係合部材(26)のフック部(28)(28)が係合受部(13)(13)から離脱して、係合部材(26)による係合が解除される。
【0032】
また同時に、図12(b)及び図13(b)に示す如く、爪部(5)がロック部材(3)の第1テーパ部(31)から離脱すると共に、トーションバネ(4)のアーム部(43)が相対的に前方へ弾性変位する。
これによって、図13(b)に示す如くアーム部(43)の弾性付勢力F2が増大し、該弾性付勢力F2の鉛直成分F2yの反作用によって増設ユニット(2)が下方へ付勢される。この結果、図13(c)の如くトーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)の第2テーパ部(32)の下方端部まで摺動した後、図13(d)の如く爪部(5)及びトーションバネ(4)のアーム部(43)がロック部材(3)から離脱することになる。この様にして、本体ユニット(1)から増設ユニット(2)が取り外される。
【0033】
上記本発明の監視用カメラ装置によれば、増設ユニット(2)の係合部材(26)を本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合させた状態で、増設ユニット(2)を本体ユニット(1)の底面に向けて押圧し、ロック部材(3)の先端部を増設ユニット(2)内に押し込む簡易な操作を行なうだけで、本体ユニット(1)に増設ユニット(2)を取り付けることが出来る。
【0034】
この状態で増設ユニット(2)に対して下向きの外力が作用したとしても、増設ユニット(2)の係合部材(26)が本体ユニット(1)の係合受部(13)(13)に係合すると共に、増設ユニット(2)のトーションバネ(4)及び爪部(5)が本体ユニット(1)のロック部材(3)に係合することによって、増設ユニット(2)は確実に本体ユニット(1)に保持される。
又、増設ユニット(2)に対して後方へ向かう外力が作用したとしても、トーションバネ(4)のアーム部(43)の付勢力によってロック部材(3)の第1テーパ部(31)と爪部(5)との圧接状態が維持されるので、ロック部材(3)と爪部(5)との係合が容易に解除されることはない。
【0035】
本体ユニット(1)から増設ユニット(2)を取り外す際には、本体ユニット(1)に対して増設ユニット(2)を後方へ移動させる操作力を加えるだけで済み、増設ユニット(2)を下方へ押し下げる操作力は不要である。従って、増設ユニット(2)の取り外し作業は極めて簡易である。
【0036】
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、ロック部材(3)は、第1テーパ部(31)と第2テーパ部(32)を具えた構成に限らず、トーションバネ(4)のコイル部(41)が摺接する面は、傾斜を有しない鉛直面であってもよい。又、爪部(5)の先端が係合する面は、水平面であってもよい。
【0037】
上述の係合機構及び脱着機構の構成において、本体ユニット(1)に配備されている構成要素は増設ユニット(2)に配備し、増設ユニット(2)に配備されている構成要素は本体ユニット(1)に配備することが可能である。
【0038】
又、図4及び図5に示す如く増設ユニット(2)の係合部材(26)をねじ(62)によって本体ユニット(1)の筐体に締結する構造を採用すれば、増設ユニット(2)に対して後方へ向かう大きな外力が作用したとしても、係合の解除を確実に防止することが出来る。この場合も、1本のねじ(62)をねじ込み若しくはねじ戻す作業を行なえばよいので、増設ユニット(2)の脱着作業が煩雑になることはない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る監視用カメラ装置を前方側から見た斜視図である。
【図2】該監視用カメラ装置を後方側から見た斜視図である。
【図3】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を前方側から見た斜視図である。
【図4】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を後方側から見た斜視図である。
【図5】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を後方側から見た他の斜視図である。
【図6】本体ユニットから増設ユニットを取り外した状態を前方側から見た他の斜視図である。
【図7】増設ユニットの分解斜視図である。
【図8】フレームの斜視図である。
【図9】フレームの他の斜視図である。
【図10】合体状態の監視用カメラ装置の縦断面図である。
【図11】増設ユニットを取り外す過程を示す縦断面図である。
【図12】図10及び図11のA部を拡大した断面図である。
【図13】ロック部材からトーションバネ及び爪部が離脱する過程を示す一連の断面図である。
【符号の説明】
【0040】
(1) 本体ユニット
(13) 係合受部
(11) 撮影レンズ
(2) 増設ユニット
(20) 開口
(25) フレーム
(26) 係合部材
(29) 開口
(3) ロック部材
(31) 第1テーパ部
(32) 第2テーパ部
(4) トーションバネ
(43) アーム部
(5) 爪部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユニットと第2ユニットを具え、第1ユニットに対して第2ユニットが脱着機構及び係合機構を介して脱着可能に取り付けられている合体型電子機器において、
前記係合機構は、第1ユニットに対する第2ユニットの一方向の相対移動により互いに係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって互いの係合が解除される係合部と係合受け部とを具え、
前記脱着機構は、第1ユニットに前記一方向とは略直交する方向に突設されたロック部材と、第2ユニットに配備されて前記ロック部材が係合すべき係合受け部とを具え、該係合受け部は、
前記ロック部材の先端部を収容する収容部と、
前記ロック部材の先端部が前記収容部に収容された状態で、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向の相対移動により前記ロック部材と係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって前記ロック部材から離脱する爪部と、
該爪部が前記ロック部材に係合した状態で、該ロック部材を爪部との係合状態へ向けて付勢する弾性付勢部
とを具えていることを特徴とする合体型電子機器。
【請求項2】
前記ロック部材は、前記爪部が係合すべき係合受け面と、前記弾性付勢部によって押圧されるべき押圧受け面とを有し、前記弾性付勢部が押圧受け面を押圧することによって係合受け面が前記爪部に圧接される請求項1に記載の合体型電子機器。
【請求項3】
前記ロック部材の係合受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向とは逆方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの接近方向の成分とを有している請求項2に記載の合体型電子機器。
【請求項4】
前記ロック部材の押圧受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの離間方向の成分とを有している請求項3に記載の合体型電子機器。
【請求項5】
前記ロック部材は、互いに逆向きの傾斜を有する第1テーパ部と第2テーパ部とを有し、第1テーパ部によって前記係合受け面が形成されると共に、第2テーパ部によって前記押圧受け面が形成されている請求項4に記載の合体型電子機器。
【請求項1】
第1ユニットと第2ユニットを具え、第1ユニットに対して第2ユニットが脱着機構及び係合機構を介して脱着可能に取り付けられている合体型電子機器において、
前記係合機構は、第1ユニットに対する第2ユニットの一方向の相対移動により互いに係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって互いの係合が解除される係合部と係合受け部とを具え、
前記脱着機構は、第1ユニットに前記一方向とは略直交する方向に突設されたロック部材と、第2ユニットに配備されて前記ロック部材が係合すべき係合受け部とを具え、該係合受け部は、
前記ロック部材の先端部を収容する収容部と、
前記ロック部材の先端部が前記収容部に収容された状態で、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向の相対移動により前記ロック部材と係合して、第1ユニットに対する第2ユニットの前記一方向とは略直交する方向への離脱を阻止する一方、前記一方向とは逆方向の相対移動によって前記ロック部材から離脱する爪部と、
該爪部が前記ロック部材に係合した状態で、該ロック部材を爪部との係合状態へ向けて付勢する弾性付勢部
とを具えていることを特徴とする合体型電子機器。
【請求項2】
前記ロック部材は、前記爪部が係合すべき係合受け面と、前記弾性付勢部によって押圧されるべき押圧受け面とを有し、前記弾性付勢部が押圧受け面を押圧することによって係合受け面が前記爪部に圧接される請求項1に記載の合体型電子機器。
【請求項3】
前記ロック部材の係合受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向とは逆方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの接近方向の成分とを有している請求項2に記載の合体型電子機器。
【請求項4】
前記ロック部材の押圧受け面は前記一方向に対して傾斜する斜面を有し、該斜面の向きは、前記一方向の成分と、第1ユニットに対する第2ユニットの離間方向の成分とを有している請求項3に記載の合体型電子機器。
【請求項5】
前記ロック部材は、互いに逆向きの傾斜を有する第1テーパ部と第2テーパ部とを有し、第1テーパ部によって前記係合受け面が形成されると共に、第2テーパ部によって前記押圧受け面が形成されている請求項4に記載の合体型電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−293756(P2009−293756A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−150153(P2008−150153)
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月9日(2008.6.9)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】
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