説明

同報配信システム、同報配信方法及びコンテンツ視聴プログラム

【課題】コンテンツの再生によって生じる他の作業への弊害を軽減し、情報処理端末の表示画面において、継続的にコンテンツを再生させる。
【解決手段】アプリケーション実行部は、アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、ユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域L3に表示させ、グラフィックユーザーインターフェースでは、コンテンツの画像が合成されるマスク画面L2、アプリケーション表示領域L3、及び背景L4が階層的に表示され、GUI制御部は、背景を所定の背景色に切り替え、コンテンツ合成部は、マスク画面L2上のアプリケーション表示領域L3以外の表示領域において、背景色と同一色の画素に対し、コンテンツの画像を合成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットなど通信回線を相互に接続して構築される通信ネットワークを通じて、コンテンツサーバーからユーザー端末に対してコンテンツデータを配信する同報配信システム、同報配信方法及びコンテンツ視聴プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各放送局によって電波を通じたテレビジョン放送が提供されている。このテレビジョン放送において、ユーザーは、テレビ受像機によって目的の番組を視聴するほか、テレビ受像機にテレビ番組を表示させたまま、他の作業を行いながら視聴する、所謂「ながら観」がされていた。
【0003】
その一方で、従来より、インターネット等の通信ネットワーク上に配置されたサーバーから、同報コンテンツを、インターネット経由でユーザー端末に送信するシステムがある(例えば、特許文献1)。この従来のシステムでは、汎用的な視聴用アプリケーションを、ユーザー端末上で起動しユーザーパソコンの画面上で再生するか、或いはそれら視聴用アプリケーションをwebブラウザに埋め込んだ形で、webブラウザ内において再生するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−017091号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来のシステムは、テレビ放送の視聴体験をインターネット上で再現するという発想にもとづいたものではなく、単にコンテンツをインターネット経由で「配信する」ことを主眼としたシンプルな配信システムである。
【0006】
ところが、各放送局が電波を通じて放送する番組コンテンツを、インターネット等の通信ネットワークを通じて、電波放送と同期させて配信する、いわゆるサイマル放送サービスなどのように、現在はインターネット放送のサービスが拡大している。このようなインターネット放送の利用形態の増大に伴って、いわゆるテレビ受像機以外のスクリーン上で放送的なコンテンツ視聴を行う機会が拡大しているにも関わらず、ただコンテンツをユーザーのデスクトップ上で単独の再生プレーヤーやwebブラウザ内で再生するだけのシステムでは、本質的にテレビ放送の視聴体験をユーザーに提供することが困難である。
【0007】
その結果、テレビ放送に比べユーザーの平均視聴継続時間が数分の1程度であるという調査結果も出るに至り、ネットにおける放送型サービスのメディア価値が過小評価される結果となっている。
【0008】
このような状況を生み出す原因のひとつにパーソナルコンピュータのデスクトップがユーザーにとって能動的な情報収集の場であり、その場においてこれまでの再生プレーヤーの提供方法が「邪魔」になっていたことが考えられる。つまり、従来のパーソナルコンピュータの利用形態では、同報コンテンツのみに長い時間を占有されることを望まないユーザーが大半であり、その結果として同報サービスの利用継続を停止し別の作業を開始してしまうという「排他的な」挙動を招く結果となっている。
【0009】
例えば、上記特許文献1に開示されたような情報処理端末の画面では、テレビ受像機の画面とは異なり、インターネット等による情報収集や、文書作成ソフトによる文章作成など、ユーザーが能動的に作業をする作業場であり、ユーザーが他の作業を行っているときには、他のウィンドウの表示や、デスクトップアイコンの選択などの操作が行われるため、コンテンツ再生用のウィンドウが表示されていると、他の作業が煩雑となるとともに作業効率の低下となってしまっていた。その結果、ユーザが別の作業を実行する場合には、コンテンツの視聴継続を停止してしまっていたため、コンテンツが視聴されないという問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は旧来のテレビ受像機によるテレビ放送の視聴体験としての「ながら観」を、本質的にパソコンのデスクトップ上で再現することにより、これまでの「排他的」なユーザービヘイビアを回避し、同報コンテンツと他作業をデスクトップ上で「共存」可能な形で提供することで、結果として視聴継続時間の向上とそれによるこれまで以上のメディア価値をパソコンのデスクトップ上に創出し、かつその視聴ログを取得する事を可能とする同報配信システム、同報配信方法及びコンテンツ視聴プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、通信ネットワークに接続可能な情報端末に画像を含むコンテンツを配信するコンテンツ同報配信システムであって、アプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成するGUI制御部と、通信ネットワークを通じて、コンテンツを受信する受信部と、受信部が受信したコンテンツを表示及び出力するためのコンテンツ合成部とを備える。
【0012】
そして、本発明において、アプリケーション実行部は、アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、ユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域に表示させ、グラフィックユーザーインターフェースでは、前記コンテンツの画像が合成されるマスク画面、前記アプリケーション表示領域、及び背景が階層的に表示され、GUI制御部は、背景を所定の背景色に切り替え、コンテンツ合成部は、マスク画面上のアプリケーション表示領域以外の表示領域において、背景色と同一色の画素に対し、コンテンツの画像を合成する。
【0013】
また、他の発明は、通信ネットワークに接続可能な情報端末に画像を含むコンテンツを配信するコンテンツ同報方法であって、
(1)情報端末上で、グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成するとともに、情報端末上で、アプリケーションを実行し、該アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、グラフィックユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域に表示させる画面表示制御ステップと、
(2)グラフィックユーザーインターフェースにおいて、前記コンテンツの画像が合成されるマスク画面、前記アプリケーション表示領域、及び背景が階層的に表示するGUI制御ステップと、
(3)情報端末において、通信ネットワークを通じて、コンテンツを受信する受信ステップと、
(4)背景を所定の背景色に切り替えるとともに、マスク画面上のアプリケーション表示領域以外の表示領域において、背景色と同一色の画素に対し、コンテンツの画像を合成して、表示するコンテンツ合成ステップと
を有する。
【0014】
これらの発明によれば、背景及び、アイコンや他のアプリケーション用ウィンドウ等のアプリケーション領域の前面にマスク画面とを階層的に表示させ、そのマスク画面上のアプリケーション表示領域以外の表示領域において、コンテンツ画像を合成して表示させるので、コンテンツを再生させた状態であっても、他のアプリケーション用ウインドウ及びアイコン等を、通常と同様に画面上に表示させ、再生コンテンツをそれらの背面に表示することができる。その結果、他の作業処理の作業効率を低下させずに、コンテンツ再生が可能となるので、情報処理端末の表示画面において、継続的にコンテンツを再生させることができる。
【0015】
すなわち、旧来のテレビ受像機によるテレビ放送の視聴体験としての「ながら観」を、本質的にパソコンのデスクトップ上で再現することにより、これまでの「排他的」なユーザービヘイビアを回避し、同報コンテンツと他作業をデスクトップ上で「共存」可能な形で提供することで、結果として視聴継続時間の向上とそれによるこれまで以上のメディア価値をパソコンのデスクトップ上に創出させることができる。
【0016】
また、本発明では、背景を所定の背景色に切り換え、コンテンツが再生される表示領域において、背景色を同一色の画素に対し、コンテンツを合成するので、デスクトップ上に表示されるコンテンツ画像の画質調整処理を容易にすることができ、本来のコンテンツの画質状態で表示させることができる。
【0017】
なお、上記発明において、コンテンツ合成部は、全表示領域内におけるアプリケーション表示領域の座標を周期的に検出するGUI監視部をさらに備え、このGUI監視部による検出結果に従って、背景色と同一色の画素を選択し、前記コンテンツの画像を合成することが好ましい。通常、デスクトップ上に表示されている他のアプリケーション用のウインドウ等は、ユーザー操作によって画面上を移動するため、随時、アプリケーション表示領域は変化している。本発明のGUI監視部は、この変化を周期的に監視し、その変化に応じて、コンテンツを再生させる領域を変化させてコンテンツを表示させるので、ユーザーが実行する他のアプリケーション用のウインドウがコンテンツ画像によって、非表示状態となることを防止できる。その結果、コンテンツ再生を継続させたまま、ユーザーは他の作業を効率よく実行することができる。
【0018】
また、上記発明において、GUI制御部は、所定のユーザー操作を検出した場合に、コンテンツ合成部に対して、アプリケーション表示領域を縮小又は消去し、コンテンツの画像が前面に全画面表示されるように切り換える機能をさらに備えることが好ましい。この場合には、他の作業を行っている状態で、ユーザーがコンテンツを視聴したいと判断した場合に、即時にコンテンツを視聴させることができる。
【0019】
なお、上述した本発明に係る装置及び方法は、所定の言語で記述されたプログラムをコンピューター上で実行することにより実現することができる。そして、このようなプログラムは、コンピューターで読み取り可能な記録媒体に記録することができ、プログラムの保存、運搬及びインストールを容易に行うことができる。
【0020】
なお、同報コンテンツの配信システム部については従来のユニキャスト配信だけでなく、いわゆるP2P技術を適用したライブ配信システムを積極的に検討することが望ましい。これは、元来トラフィックが時間的に集中しやすいライブ放送のバーストトラフィックがインターネットのもっとも苦手とするトラフィックパターンである点を改善し、昨今顕在化している「ネットワークただ乗り論」に代表されるようなネガティブインパクトを回避し、インターネットインフラ全体への効率的な巨大コンテンツデータ配信をも実現することとなり、ひいてはインターネット全体への不要なインパクトを低減させることを実現することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように、本発明によれば、インターネット回線を利用したコンテンツ放送の再生によって生じる他の作業への弊害を軽減し、情報処理端末の表示画面において、継続的にコンテンツを再生させることができる。すなわち、従来のテレビ受像機によるテレビ放送の視聴体験としての「ながら観」を、本質的にパソコンのデスクトップ上で再現することができ、これにより、これまでの「排他的」なユーザービヘイビアを回避し、同報コンテンツと他作業をデスクトップ上で「共存」可能な形で提供することできる。その結果、本発明によれば、視聴継続時間の向上とそれによるこれまで以上のメディア価値をパソコンのデスクトップ上に創出し、かつその視聴ログを取得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態に係るコンテンツ同報配信システムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係るコンテンツ同報配信方法の概要を示す説明図である。
【図3】実施形態に係るコンテンツ同報配信システムを構成する放送局、コンテンツ配信サーバ、及びログ解析サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係るソフトウェア配布サーバの内部構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態に係る情報端末の内部構成を示すブロック図である。
【図6】実施形態に係るグラフィックユーザーインターフェースに表示される各レイヤーの階層を示す説明図である。
【図7】実施形態に係るユーザーインタフェイスの表示情報を生成時の動作を示す説明図である。
【図8】実施形態に係るユーザーインタフェイスの表示情報の変化を示す説明図である。
【図9】実施形態に係るコンテンツ同報配信方法を示すフローチャート図である。
【図10】実施形態に係るコンテンツ同報配信システムにおける視聴率調査方法を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(コンテンツ同報配信システム)
本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るコンテンツ同報配信システムの概略構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態に係るコンテンツ同報配信方法の概要を示す説明図である。
【0024】
図1に示すように、本実施形態に係るコンテンツ同報配信システムは、通信ネットワーク5に接続可能な情報端末に画像を含むコンテンツをコンテンツサーバ100から配信するシステムであり、特に、本実施形態では、電波放送と同内容のコンテンツを、この電波放送と同期させて通信ネットワーク5を通じて同時にストリーミング配信する所謂サイマル放送において、通信ネットワーク5経由のコンテンツを配信する。すなわち、本実施形態では、情報端末2a〜2cに対して、コンテンツサーバ100からインターネット5を通じて、放送局300で放送されている番組と同一内容のコンテンツデータを、放送局300における放送データの送出に同期させて配信する。
【0025】
本実施形態において、インターネット5は、通信回線を相互に接続して構築される通信ネットワーク5の一形態であり、例えば、通信プロトコルTCP/IPを用いてIP網であって、種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、無線通信網)を相互に接続して構築される分散型のIP網である。このインターネット5には、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANなども含まれる。
【0026】
情報端末2(2a〜2c)は、CPUによる演算処理機能、及び通信インターフェースによる通信処理機能を備えたクライアント端末であり、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピューターや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、モバイルコンピューターやPDA(Personal Digital Assistance)、携帯電話機が含まれる。また、この情報端末2は、インターネット5にアクセスして、データの送受信を行うブラウザ機能も備えている。このブラウザ機能は、Webページを閲覧するためのアプリケーションソフトであり、インターネット5からHTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。フォームを使用してユーザーがデータをWebサーバに送信したり、JavaScript(Javaは登録商標)やFlash、及びJavaなどで記述されたアプリケーションソフトを動作させたりすることも可能である。また、本実施形態では、情報端末2は、サーバ100側から、インターネット等を通じて、コンテンツデータの配信を受ける機能を備えているとともに、このコンテンツデータを視聴するアプリケーションを実行する機能も備えている。
【0027】
また、本実施形態において情報端末2a〜2cは、いわゆるOLM(OverLay Multicast)方式のピア・ツー・ピアのネットワークシステムにより、いずれかの情報端末がダウンロードしたコンテンツデータを他の情報端末と共有し、分散された情報端末間でコンテンツデータの配信を相互に行う機能を備えている。
【0028】
コンテンツサーバ100は、複数のサーバ装置群により構成され、各サーバ装置の機能は、各種情報処理を実行するサーバコンピューター或いはその機能を持ったソフトウェアで実現される。特に、本実施形態に係るコンテンツサーバ100は、Webブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じ、インターネット5などのIP網を通じて、情報端末2に対してコンテンツデータを配信する機能と、そのコンテンツデータの視聴率を調査する機能とを備える。具体的に、本実施形態において、コンテンツサーバ100は、各機能を分散させるために、図2に示すように、コンテンツ配信サーバ110、ソフトウェア配布サーバ120、及びログ解析サーバ130等の複数のサーバ装置により構成されている。
【0029】
そして、本実施形態でのコンテンツサーバ100から放送(配信)されるコンテンツデータは、図2に示す手順により、ユーザーの情報端末2に提供され、情報端末2のグラフィックユーザーインターフェイス上に、他のアプリケーション表示領域の前面に、図6に示すようなマスク画面L2を生成するとともに、そのマスク画面L2のアプリケーション表示領域以外の表示領域にコンテンツデータD1の画像を合成して表示させ、ユーザーに視聴させる。また、この視聴されたコンテンツデータD1の視聴情報が収集される。
【0030】
具体的には、先ず、インターネット放送事業者11が作成若しくは入手したコンテンツデータD1を、インターネット配信事業者12が運用するコンテンツ配信サーバ110に入稿(格納)する。ここでは、インターネット放送事業者11は、例えば放送局300であり、コンテンツデータD1は、放送局300で放送される放送データと同一内容となっている。なお、このコンテンツデータD1としては、例えば、野球中継や、ニュース番組などライブ放送型のコンテンツの他、クイズ番組、音楽番組など予め製作された収録放送型のコンテンツが含まれる。
【0031】
そして、視聴者が、番組視聴用のWebページにアクセスすると、コンテンツ配信サーバ110からコンテンツデータD1が配信される。なお、インターネット配信事業者12は、ユーザーからの要求又は許可に従って、コンテンツ同報配信用のアプリケーションD2を、ソフトウェア配布サーバ120から情報端末2に対して送信する。このアプリケーションD2には、コンテンツ同胞配信用プログラムが記述されており、このプログラムを実行することで、コンテンツデータD1が情報端末2のグラフィックユーザーインターフェイス上に表示される。
【0032】
情報端末2では、受信したアプリケーションD2を実行し、コンテンツデータD1を受信すると、情報端末2のグラフィックユーザーインターフェイス上に、他のアプリケーション表示領域の前面にマスク画面を生成する。そして、そのマスク画面L2のアプリケーション表示領域以外の表示領域にコンテンツデータD1の画像を合成することで、他のアプリケーション用ウインドウ(P1)及びアイコン(P2)が表示されるとともに、壁紙のようにコンテンツデータD1の画像(P3)が表示され、視聴が可能となる。
【0033】
また、インターネット配信事業者12は、取得したコンテンツデータに、現在時刻を配信側経過時間(タイムライン)として埋め込み、そのタイムラインが埋め込まれたコンテンツデータD1をコンテンツ配信サーバ110から情報端末2に対して配信する。なお、ここでいう配信側経過時間とは、例えば、動画データや音声データ等のように、再生に際し一定の時間長を要するストリーミング形式のコンテンツデータにおいて、そのコンテンツデータの再生速度と同等の処理速度で、コンテンツ内に現在時刻を打刻し、送信した場合の経過時間である。
【0034】
本実施形態では、放送局300における電波放送と同内容のコンテンツデータD1をサイマル放送する際に、電波放送の放送経過時間(放送時刻)を、配信側経過時間としてコンテンツデータD1内に打刻しつつ、電波放送と同期させて,同内容を同時に配信する。これにより、電波放送における放送シーンが放送された時刻と同一の時刻が、コンテンツデータD1内の同一シーンに、配信側経過時間が定期的(例えば、1秒間隔)にタイムラインとして打刻される。このタイムラインは、クライアント側で再生される際に、定期的(1秒間隔)に検出されることとなる。
【0035】
そして、タイムラインが埋め込まれたコンテンツデータD1をユーザーが視聴すると、情報端末2においてコンテンツデータD1の再生に合わせてタイムラインが検出され、検出されたタイムラインを配信側経過時間として再生履歴情報として記録するとともに、各タイムラインが検出された現在時刻を、情報端末2側における視聴時刻データとして再生履歴情報に追加し、再生履歴情報をログ情報D3として、ログ解析サーバ130に送信する。
【0036】
ログ解析サーバ130は、受信されたログ情報D3に、受信時刻T1をタイムスタンプとして追加し、ログ情報D4として蓄積する。そして、ログ解析サーバ130によって、ログ情報D4は解析され、これに含まれる配信側経過時間、視聴時刻データ、及び受信時刻等に基づいて、インターネットテレビの視聴率として調査される。なお、このログ情報D3には、例えば、デバイス種別(PC/モバイル)、視聴状況(スタート/継続/終了)、コンテンツ名(番組名や番組名に紐付く通しなど)、シーン配信時の経過時間(配信サーバ側時刻)、シーン視聴時の時刻(ユーザ側時刻)、配信方法(通常/P2P/その他)、付帯情報(GPS情報その他)等の情報が含まれている。
【0037】
(コンテンツ同報配信システムの構成)
次いで、コンテンツ同報配信システムの内部構造について説明する。図3は、本実施形態に係るコンテンツ同報配信システムを構成する放送局300、コンテンツ配信サーバ110、及びログ解析サーバ130の内部構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態に係るソフトウェア配信サーバ120の内部構成を示すブロック図でり、図5は、本実施形態に係る情報端末2の内部構造を示すブロック図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0038】
(1)コンテンツ配信サーバ
コンテンツ配信サーバ110は、情報端末2に対してコンテンツデータを配信するサーバ装置であり、WWW(World Wide Web)等のドキュメントシステムにおいて、HTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどの情報送信を行うサーバコンピューター或いはその機能を持ったソフトウェアであり、HTML文書や画像などの情報を蓄積しておき、Webブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じて、インターネットなどのIP網を通じて、これらの情報を送信する。具体的に、コンテンツ配信サーバ110は、通信系のモジュールとして、データ送信部114と、データ受信部111と、同期処理部115とを備え、各データを格納するモジュールとして、コンテンツデータ蓄積部116とを備え、コンテンツの編集処理のモジュールとして、コンテンツ生成部113と、タイムライン挿入部112とを備えている。
【0039】
データ送信部114は、インターネット5を通じてデータを送信するモジュールであり、各データをパケット化して送信するとともに、本実施形態においては、コンテンツデータにタイムラインを挿入して配信する機能を備えている。このデータ送信部114は、ストリーミング配信部114aを有する。
【0040】
ストリーミング配信部114aは、コンテンツデータをストリーミング配信するモジュールであり、所定の放送スケジュールに従って、コンテンツデータ蓄積部116に蓄積されたコンテンツデータを読み出して、インターネット5に送出する。このストリーミング配信部114aは、コンテンツデータ蓄積部116から読み出されるコンテンツデータに対して、タイムライン挿入部112により、コンテンツデータの配信側経過時間を示すタイムラインを挿入する。特に、本実施形態においてタイムライン挿入部112は、放送局300における電波放送と同内容のコンテンツデータD1をサイマル放送する際に、電波放送の放送経過時間(放送時刻)を、配信側経過時間としてコンテンツデータD1に対して、一秒毎に挿入処理を行うとともに、電波放送と同期させて、同内容を同時に配信する。これにより、電波放送における放送シーンが放送された時刻と同一の時刻が、コンテンツデータD1内の同一シーンに、配信側経過時間が定期的(例えば、1秒間隔)にタイムラインとして打刻される。
【0041】
タイムライン挿入部112は、同期処理部115と連携されており、電波放送部302における電波放送の時間と、ストリーミング配信部114aによるデータ配信との時間差を測定し、電波放送とストリーミング配信との時間差をタイムラインに関連づけて記録する機能を備えている。この機能により、電波放送とストリーミング配信とを同時に行う際の、放送映像のエンコードやデータ転送に要する処理時間のゆらぎを記録し、コンテンツデータに挿入されるタイムラインと、電波放送とのズレを反映させた視聴率調査を可能とする。
【0042】
さらに、ストリーミング配信部114aは、いわゆるOLM(OverLay Multicast)方式のピア・ツー・ピアのネットワークシステムにより、いずれかの情報端末がダウンロードしたコンテンツデータを他の情報端末と共有し、分散された情報端末間でコンテンツデータの配信を相互に行う場合には、分散されたコンテンツデータを送信する機能を備えている。
【0043】
他方、データ受信部111は、電波放送部302で放送された放送データや、情報端末2から送信されたユーザー操作、ログ解析サーバ130から送信された視聴率の解析結果を受信するモジュールである。具体的に、データ受信部111は、電波放送部302が放送した放送データを受信し、コンテンツ生成部113に転送したり、クライアント側から受信したユーザー操作に応じてデータ送信部114からコンテンツデータを送信させる。
【0044】
コンテンツ生成部113は、電波放送部302から転送されてきた放送データをエンコードして、動画ファイル形式に変換するモジュールである。また、コンテンツ生成部113は、ログ解析サーバ130の解析結果送信部136からの解析結果に基づいて、コンテンツデータを生成する機能も備えており、これによりユーザーの趣向動向や、地域性に応じたコンテンツデータを生成することができる。これらのコンテンツ生成部113により生成されたコンテンツデータは、コンテンツデータ蓄積部116に送出され、蓄積される。
【0045】
同期処理部115は、放送局300側の電波放送部302における放送データの送出タイミングと、コンテンツ配信サーバ110側のデータ送信部114によるコンテンツの配信タイミングとを同期させるモジュールである。
【0046】
コンテンツデータ蓄積部116は、インターネット放送事業者11から入稿されたコンテンツデータを保存しておく記憶装置であり、このコンテンツデータは、放送局300で放送される放送データと同一内容となっている。なお、サイマル放送にあっては、電波放送部302で放送された放送データが、データ受信部111により受信され、コンテンツ生成部113により即時にエンコードされ、動画データファイルに変換されてコンテンツデータ蓄積部116に蓄積される。
【0047】
(2)ログ解析サーバ
図3に示すように、ログ解析サーバ130は、情報端末2から送信されたログ情報を収集し、解析するサーバ装置であり、ログデータの収集系のモジュールとして、ログ情報受信部131と、ログ収集部132と、ログデータ蓄積部133と、絶対時刻取得部137とを備えている。
【0048】
ログ情報受信部131は、コンテンツデータの再生履歴を記録したログ情報をクライアント側から受信するモジュールであり、受信したログ情報をログ収集部132に送信する。ここでログ情報には、ユーザーが視聴したコンテンツデータの内容、視聴時刻データ、位置情報、ユーザー操作履歴情報等が含まれ、特に本実施形態においては、コンテンツデータの再生に合わせて検出された番組進行時間であるタイムラインがタイムスタンプとして含まれている。
【0049】
ログ収集部132は、ログ情報受信部131から入力されたログ情報を収集し蓄積するモジュールであり、本実施形態では、ログ情報受信部131が受信したログ情報の受信時刻をログ情報に記録されたタイムスタンプと対応付けしている。また、このログ収集部132は、タイムライン挿入部112が測定し記録した、サイマル放送における同期処理時に生じる上記時間差を、ログ情報受信時刻と対応させて、収集したログ情報に関連付ける機能を備えている。
【0050】
ログデータ蓄積部133は、ユーザーを特定するユーザーIDと紐付けて、ユーザーが操作した操作履歴やタイムスタンプが記録された再生履歴をログデータとして蓄積する記憶装置である。
【0051】
また、ログ解析サーバ130は、視聴率調査系のモジュールとして、ログ情報解析部134と、解析結果表示部135と、解析結果送信部136とを備えている。
【0052】
ログ情報解析部134は、ログデータ蓄積部133に蓄積されたログ情報を抽出し、ログ情報に記録されたタイムスタンプや、タイムスタンプに対応付けられたログ情報の受信時刻の情報等から視聴率を解析するモジュールである。
【0053】
解析結果表示部135は、ログ情報解析部134で解析された視聴率調査の結果を表示するモジュールであり、解析結果送信部136は、ログ情報解析部134で解析された視聴率調査の結果を放送局300又はコンテンツ配信サーバ110に送信するモジュールである。
【0054】
(3)放送局
放送局300は、また、この放送局300は、地上アナログ放送、地上デジタル放送、BSデジタル放送、又はCSデジタル放送など各種の電波放送を行う施設であり、本実施形態では、複数のチャンネルや放送方式で、同じ時間に同じ番組を放送するサイマル放送に対応している。このサイマル放送において放送局300は、複数の衛星プラットフォームにチャンネルを有し、時間帯によっては同一内容の番組を複数のチャンネルで共有することができるとともに、コンテンツ配信サーバに放送データを転送することによって、インターネット等の通信ネットワーク5を介したストリーミング配信との同時放送も可能となっている。
【0055】
詳述すると、この放送局300で放送される放送データは、放送データ蓄積部301に蓄積され、電波放送部302によって、電波を通じて送出される。このとき、放送された放送データを、コンテンツ配信サーバのデータ受信部111に転送(或いは、コンテンツ配信サーバ側で放送電波を受信)し、ストリーミング配信可能な動画ファイル形式に変換し、コンテンツデータ蓄積部116に蓄積する。
【0056】
なお、この電波放送部302は、同期処理部115と接続可能となっており、コンテンツ配信サーバ110のデータ送信部114は、電波放送部302による放送データの送出に同期させてコンテンツデータを配信することができるようになっている。また、放送局300は、ログ解析サーバ130のログ情報解析部134で解析された視聴率調査の結果を受信する機能を備えている。
【0057】
(4)ソフトウェア配布サーバ
ソフトウェア配布サーバ120は、図4に示すように、情報端末2に同報配信のためのソフトウェアを配信するサーバ装置等であり、ソフトウェア配信系のモジュールとして、配信ソフト配信部121と、配信ソフト蓄積部122とを備えている。
【0058】
配信ソフト配信部121は、インターネット5を通じてソフトウェアデータを送信するモジュールであり、配信ソフト蓄積部122に蓄積されたコンテンツデータを読み出して、各データをパケット化して送信する。
【0059】
配信ソフト蓄積部122は、アプリケーション等のソフトウェアを保存しておく記憶装置であり、本実施形態においては、インターネット放送事業者11が配信ソフト入稿部126を介して、入稿したコンテンツ同報配信用のアプリケーションを記憶している。
【0060】
また、ソフトウェア配布サーバ120には、ログ情報を記録するモジュールとして、配信ログ収集部124と、配信ログ蓄積部125とを備えている。配信ログ収集部124は、配信ソフト配信部121から送信した配信ソフトに関する情報を取得し、配信ログ蓄積部125に入力するモジュールである。この配信ソフトに関する情報には、配信先の情報端末2や配信ソフトの種別、配信日時等が含まれる。配信ログ蓄積部125は、入力された配信ソフトに関する情報を記録するメモリ装置等である。
【0061】
(5)情報端末
一方、情報端末2は、図5に示すように、通信系のモジュールとしてデータ送受信部201と、ログ送信部209とを備え、また、コンテンツを閲覧するためのモジュールとして、OS制御部210と、キャッシュ部203と、入出力インターフェース202とを備えている。
【0062】
データ受信部201は、インターネット5を通じて、コンテンツデータ及び配信ソフトウェア等の各種データを送受信する通信インターフェースである。本実施形態において、受信されたソフトウェアは、記憶メモリ205に記録され、受信されたコンテンツデータは、キャッシュ部203に入力される。ログ送信部209は、ログ情報など各種データを送信する通信インターフェースである。
【0063】
キャッシュ部203は、コンテンツ配信サーバ110又は他のユーザーの情報端末から受信され、再生されるコンテンツデータD1を一時的に蓄積するバッファ装置であり、本実施形態では、アプリケーション実行部211によるコンテンツ再生に先行して、コンテンツを予めキャッシュ部203にダウンロードして記憶する。このキャッシュ部203に記憶されたデータは、OLM(Over Lay Multicast)方式のピア・ツー・ピアのネットワークシステムにより、他のユーザーの情報端末2と共有することができ、他のユーザーの情報端末2から配信要求があった場合には、当該他のユーザーの情報端末2に対して送信される。
【0064】
記憶メモリ205は、情報端末2において使用される各種データを蓄積するメモリ装置であり、コンテンツ同報配信用のアプリケーションや、その他コンテンツデータD1等が蓄積されている。
【0065】
入出力インターフェース202は、マウスやキーボードなどの操作デバイスからの操作信号が、ユーザー操作として入力され、映像や音声をモニタやスピーカ等から出力するモジュールである。
【0066】
OS制御部210は、入出力機能やメモリの管理など、複数のアプリケーションソフトにおいて共通して利用される基本的な機能を提供し、コンピュータシステム全体を管理するモジュールであり、通常はCPU等により実現される。本実施形態において、OS制御部210には、アプリケーション実行部211と、GUI制御部213と、ユーザー操作取得部212とを備えている。
【0067】
ユーザー操作取得部212は、マウスやキーボード等の操作デバイスから取得した信号に基づいて、アプリケーションの起動及び実行や、ユーザーインターフェース内での操作信号を取得するモジュールであり、ユーザー操作取得部212で取得された信号は、GUI制御部213、及びアプリケーション実行部211に入力されるとともに、ユーザー操作の履歴情報がログ記録部207に送信される。
【0068】
GUI制御部213は、ユーザーとの間で対話形式により、ユーザー操作を促すモジュールであり、グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成し、その画面上におけるクリック操作や文字入力などを受け付ける。特に、本実施形態において、GUI制御部213は、図6(a)に示すように、グラフィックユーザーインターフェースにおいて、コンテンツの画像が合成されるマスク画面、アプリケーション表示領域、及び背景が階層的に表示する。具体的に、GUI制御部213は、グラフィックユーザーインターフェースにおいて、背景L4の前面にアプリケーション表示領域L3が位置するように、背景L4及びアプリケーション表示領域L3を階層的に表示するとともに、背景L4及びアプリケーション表示領域L3の前面に、コンテンツの画像が合成されるマスク画面L2を生成させる。そして、図6(b)に示すように、これらを重ね合わせることで、図6(c)に示すように、モニタ等の表示画面にグラフィックユーザーインターフェースを表示させる。
【0069】
また、GUI制御部213は、背景L4を所定の背景色に切り替える機能や、所定のユーザー操作を検出した場合に、コンテンツ合成部221に対して、アプリケーション表示領域L3を縮小又は消去し、コンテンツの画像が前面に全画面表示されるように切り換える機能を備える。
【0070】
アプリケーション実行部211は、アプリケーションを実行するモジュールであり、アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、ユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域L3に表示させる。
【0071】
そして、アプリケーション実行部211においては、視聴アプリケーション220と、その他のアプリケーション230とが実行可能となっており、それぞれのアプリケーションを実行することにより、それぞれのアプリケーション機能を実現するモジュールが形成されている。
【0072】
その他のアプリケーション230は、例えば、文章作成アプリケーションや、表作成アプリケーション等のアプリケーションであり、これらのアプリケーション表示領域L3であるウインドウをユーザーインターフェース内に表示させるとともに、このウインドウ内にそのアプリケーションに関する情報を表示させる。
【0073】
視聴アプリケーション220は、コンテンツ同報配信に係るアプリケーションを実行し、コンテンツデータの画像をユーザーインターフェースに表示するアプリケーションであり、この視聴アプリケーション220の実行により構築されたモジュールとしては、コンテンツ合成部221と、画像・音声復号部222とが含まれる。
【0074】
画像・音声復号部222は、符号化されたコンテンツデータを復号し、画像データ及び音声データ抽出するモジュールであり、この復号した画像データをコンテンツ合成部221に入力する。
【0075】
コンテンツ合成部221は、画像・音声復号部222から入力された画像データをマスク画面L2に合成するモジュールであり、マスク画面L2上のアプリケーション表示領域L3以外の表示領域において、コンテンツの画像を合成する。
【0076】
具体的に、コンテンツ合成部221は、マスク画面L2の後面に配置されたアプリケーション及びアイコンの表示領域の座標位置を確認し、マスク画面L2上のアプリケーション及びアイコンの表示領域以外の表示領域を決定する。そして、コンテンツ合成部221は、図7に示すように、決定したマスク画面L2の表示領域に、受信したコンテンツデータD1の画像を合成し、マスク画面L2に表示画像を表示させる。また、この際、コンテンツ合成部221は、GUI制御部213が切り替えた所定の背景色と同一色の画素に対し、受信したコンテンツデータD1の画像を合成する。
【0077】
また、コンテンツ合成部には、GUI監視部221aを備えている。GUI監視部221aは、全表示領域内におけるアプリケーション表示領域L3の座標を周期的に検出するモジュールである。具体的には、図8に示すように、最上位に配置された最上位レイヤーL1に配置されたポインタL11をユーザーが操作することで、OS制御部210の制御により、アプリケーション表示領域L3であるアプリケーション用ウインドウや、アイコンが移動したり、ウインドウが表示・非表示される。GUI監視部221aは、このウインドウ等のアプリケーション表示領域L3の座標を検出し、その情報をコンテンツ合成部221に入力する。そして、コンテンツ合成部221は、GUI監視部221aによる検出結果に従って、マスク画面L2上のアプリケーション及びアイコンの表示領域以外の表示領域を決定するとともに、背景色と同一色の画素を選択して、マスク画面L2コンテンツの画像を合成し、表示させる。
【0078】
さらに、情報端末2は、ログ情報記録の処理に関するモジュールとして、タイムライン監視部204と、ログ送信部209と、ログ情報蓄積部208とを備えている。
【0079】
タイムライン監視部204は、コンテンツ配信サーバ110においてコンテンツデータに挿入されたコンテンツデータの配信側経過時間を示すタイムラインを、コンテンツデータの再生に合わせて検出し、監視するモジュールである。本実施形態において、コンテンツに挿入されたタイムラインは、コンテンツデータに一秒毎に挿入された、コンテンツデータの配信側経過時間の指標となる情報である。そして、タイムライン監視部204は、このタイムラインを一秒ごとに検出し、タイムスタンプとして、ログ記録部207に送信する。
【0080】
ログ記録部207は、タイムライン監視部204により検出されたタイムラインをタイムスタンプとしてログ情報に記録するモジュールである。このコンテンツデータの配信側経過時間を示すタイムスタンプをログ情報に記録することで、メディア再生部による再生履歴が、コンテンツの配信側経過時間に基づいた履歴となる。また、ログ送信部209は、タイムラインのタイムスタンプに基づいて、再生履歴をログ情報に記録する機能も備えており、本実施形態においては、システム計時部206によって計時された時刻情報を視聴時刻データとして、ユーザー操作取得部212によって取得されたユーザー操作をユーザー情報として、GPS等によって取得された現在位置を位置情報として、それぞれタイムスタンプと関連づけてログ情報に記録する。ここで、情報端末2に対しては、各コンテンツ番組が視聴可能となっており、ユーザー操作によって、視聴するコンテンツを変更できるものとする。そして、例えば、ユーザーがチャンネルを切り替える操作を行った場合には、ユーザー操作取得部212は、番組の視聴停止と、他の番組の視聴開始とをユーザー操作に係る情報として検出する。
【0081】
ログ情報蓄積部208は、ログ記録部207において、記録されたログ情報を一定期間、蓄積するメモリ装置であり、ログ情報蓄積部208は、一定期間毎に蓄積したログ情報を、ログ送信部209を介してログ解析サーバ130に送信している。
【0082】
(コンテンツ同報配信方法)
以上の構成を有するコンテンツ同報配信システムを動作させることによって、コンテンツ視聴率調査方法を実施することができる。図9は、本実施形態に係るコンテンツ同報配信システムの動作を示すフローチャート図である。なお、本実施形態においては、予め、コンテンツ同報配信アプリケーションを受信し、インストールされているものとする。
【0083】
まず、情報端末2が起動されると、GUI制御部213は、情報端末2上で、グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成する(S101)。そして、ユーザー操作によって、例えば、表作成アプリケーションが実行されると(S102)、GUI制御部213は、グラフィックユーザーインターフェースにおいて、背景L4の前面にアプリケーション表示領域L3が位置するように、背景L4及びアプリケーション表示領域L3を階層的に表示する(S103)。
そして、その他アプリケーション230は、情報端末2上で、表作成アプリケーションを実行し、表作成アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、グラフィックユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域L3に表示させる(S104)。
【0084】
次に、ユーザーがコンテンツ同報配信アプリケーションを実行すると(S105)、GUI制御部213は、情報端末2上でアプリケーション表示領域L3の前面に、コンテンツの画像が合成されるマスク画面L2を表示するとともに(S106)、背景L4を所定の背景色に切り替える。
【0085】
視聴アプリケーション220は、情報端末2上で、コンテンツ同報配信アプリケーションを実行するとともに、通信ネットワーク5を通じて、コンテンツデータD1を受信する(S107)。コンテンツデータD1は、キャッシュ部203により再構築され、再構築されたコンテンツデータD1が画像・音声復号部222に入力される。画像・音声復号部222は、画像データ及び音声データを復号化し、画像データをコンテンツ合成部221に送信する。
【0086】
そして、コンテンツ合成部221は、背景L4を所定の背景色に切り替えるとともに(S108)、マスク画面L2上のアプリケーション表示領域L3以外の表示領域において、背景色と同一色の画素に対し、コンテンツの画像を合成して、表示する(S109)。
【0087】
具体的に、コンテンツ合成部221は、マスク画面L2の後面に配置されたアプリケーション及びアイコンの表示領域の座標位置を確認し、マスク画面L2上のアプリケーション及びアイコンの表示領域以外の表示領域を決定する。そして、コンテンツ合成部221は、図7に示すように、決定したマスク画面L2の表示領域に、GUI制御部213が切り替えた所定の背景色と同一色の画素に対応してコンテンツデータD1の画像を合成し、マスク画面L2に表示画像を表示させる。
【0088】
また、コンテンツ再生中、GUI監視部221aは、全表示領域内におけるアプリケーション表示領域L3の座標を周期的に検出する(S110)。具体的には、図8に示すように、最上位に配置された最上位レイヤーL1に配置されたポインタL11を、ユーザーが操作し、アプリケーション表示領域L3のアプリケーション用ウインドウ等が移動した場合には、GUI監視部221aは、アプリケーション表示領域L3の座標を検出し、その情報をコンテンツ合成部221に入力する。そして、コンテンツ合成部221は、GUI監視部221aによる検出結果に従って、マスク画面L2上のアプリケーション及びアイコンの表示領域以外の表示領域を決定するとともに、背景色と同一色の画素を選択して(S108)、マスク画面L2コンテンツの画像を合成し、表示させる(S109)。
【0089】
(コンテンツ視聴率調査方法)
以上の構成を有するコンテンツ同報配信システムを動作させることによって、コンテンツ視聴率調査方法を実施することができる。図10は、本実施形態に係るコンテンツ同報配信システムの動作を示すフローチャート図である。
【0090】
先ず、ソフトウェア配布サーバ120よりコンテンツ同報配信システムに関するアプリケーションを配布し(S201)、情報端末2は、このアプリケーションをインストールする(S401)。
【0091】
ここで、放送局300において、放送データの電波放送が開始される(S101)。この電波放送との同期処理がコンテンツ配信サーバ110の同期処理部115において実行される(S202)。この同期処理に際し、タイムライン挿入部112は、同期処理部115との連携により、電波放送部302における電波放送の時間と、ストリーミング配信部114aによるデータ配信との時間差を測定し、電波放送とストリーミング配信との時間差をタイムラインに関連づけて記録する。この同期処理と並行して、コンテンツデータD1にタイムラインが挿入され(S203)、タイムラインが挿入されたコンテンツデータD1が生成される。
【0092】
次いで、情報端末2からWeb当該放送番組のWebサイトへアクセスがあったものとする(S402)。このアクセスに際しては、ユーザーIDやパスワードの入力を受け付けて、ユーザー認証を行うようにしてもよい。また、このアクセスに際し、情報端末のIPアドレスを取得したり、当該コンテンツへのアクセスが、トップページからのドリルダウンなのか、テレビ放送で流されたURL経由なのかを判別するようにしてもよい。
【0093】
このコンテンツ配信サーバ110は、アクセスを受付し(S204)、アクセスに応じて、コンテンツ配信サーバ110は、表示情報を情報端末2に送信する。情報端末2側では、受信したコンテンツデータD1のストリーミング配信の受信及び再生を開始する(S205及びS403)。この際、コンテンツデータD1は、アプリケーション表示領域L3の前面に、コンテンツの画像が合成されるマスク画面L2に合成されて表示される。
【0094】
情報端末2では、まず、コンテンツデータD1の視聴が開始されたことが確認されると(S404)、視聴が開始された確認情報をログ解析サーバ130へ送信するとともに、タイムライン監視部204によってタイムラインを検出し、このときのタイムスタンプをログ情報に記録する(S405)。
【0095】
また、このコンテンツデータが再生されている間も、一秒毎に、タイムライン監視部204により、マスク画面L2によるコンテンツデータの再生に合わせてタイムラインが定期的に検出され、情報端末側の現在時刻(タイムスタンプ)が、視聴時刻データとして、ログ情報に記録され(S405,S406)、そのログ情報をログ解析サーバ130へ送信する。
【0096】
情報端末2は、ログ情報を記録した後、ユーザー操作取得部212からの信号により、コンテンツデータの視聴が終了しているか否かを判別し(S407)、コンテンツデータの視聴が終了していない場合には(S407における“N”)、視聴終了が確認されるまで、タイムライン監視処理、ログ情報の記録処理を続行する(S405,S406)。
【0097】
一方、情報端末2において、コンテンツデータD1の視聴が終了すると(S407における“Y”)、情報端末2側は、タイムラインの検出動作を終了し、視聴終了操作に係る情報を終了直前に検出されたタイムスタンプに関連付けて、視聴終了タイムスタンプを含むログ情報として記録する。ログ送信部209は、ログ情報蓄積部208に蓄積された視聴終了タイムスタンプを含むログ情報をログ情報受信部131へ送信する(S408)。
【0098】
ログ解析サーバ130側においては、情報端末2側から、コンテンツデータD1の視聴開始確認を受信すると(S302)、ユーザーデータ蓄積部133にそのユーザーに係るフォルダを作成し、情報端末2からのログ情報を受け付ける。そして、ログ情報受信部123は、一秒毎にログ情報を受信するとともに(S303)、ログ収集部132は、ログ情報の受信時刻をログ情報に記録されたタイムスタンプと対応付けし(S304)、ログ情報をユーザーデータ蓄積部133に蓄積する(S305)。
【0099】
ログ解析サーバ130では、視聴終了タイムスタンプを含むログ情報を受信したか否かを確認し(S306)、視聴終了タイムスタンプを含むログ情報を受信しない場合には(S306における“N”)、ログ情報を受信し、受信したログ情報に対して同様の処理を行う(S303〜S305)。一方、視聴終了タイムスタンプを含むログ情報を受信した場合には(S306における“Y”)、ログ情報の受信を停止する。
【0100】
ログ情報受信部131では、視聴開始から視聴終了までの間、視聴中のデータとしてログ情報を受信し、全てのログ情報をログデータ蓄積部133に関連づけて蓄積する。ログ解析サーバ130においては、ログデータ蓄積部133から、ログ情報D3を抽出し、ログ情報解析部134によってログ情報を解析する(S307)。なお、本実施形態では、サイマル放送において、ログ情報解析部134は、放送データの放送時刻と、サイマル放送によりストリーミング配信されたコンテンツデータの視聴時刻とのズレについて、コンテンツ配信サーバ110で生じる処理遅延を考慮して、より精細な視聴率調査を行えるようになっている。
【0101】
すなわち、データ送信部114による配信時に、タイムライン挿入部112が、同期処理部115と連携し、電波放送部302における電波放送の時間と、ストリーミング配信部114aによるデータ配信との時間差を測定し、電波放送とストリーミング配信との時間差を、挿入したタイムラインに関連づけて記録する。これにより、電波放送とストリーミング配信とを同時に行う際の、放送映像のエンコードやデータ転送に要する処理時間のゆらぎを記録し、コンテンツデータに挿入されるタイムラインと、電波放送とのズレを反映させた視聴率調査を可能とする。
【0102】
その後、この解析した結果である解析データをコンテンツ配信サーバ110及び放送局300に送信する。放送局300及びコンテンツ配信サーバ110は、解析結果である解析データを受信し(S102,S206)、視聴率の調査を行う。
【0103】
(作用・効果)
このような本実施形態によれば、階層的に表示される背景L4及び、アプリケーション領域の前面にマスク画面L2を表示させ、そのマスク画面L2上のアプリケーション表示領域L3以外の表示領域において、コンテンツ画像を合成して表示させるので、コンテンツを再生させた状態であったも、他のアプリケーション用ウインドウ及びアイコンを、コンテンツデータD1が再生されていない状態と同様に画面上に表示させることができる。その結果、他の作業処理の作業効率を低下させずに、コンテンツ再生が可能となるので、情報処理端末の表示画面において、継続的にコンテンツを再生させることができる。
【0104】
すなわち、従来のテレビ受像機によるテレビ放送の視聴体験としての「ながら観」を、本質的にパソコンのデスクトップ上で再現することができ、これにより、これまでの「排他的」なユーザービヘイビアを回避し、同報コンテンツと他作業をデスクトップ上で「共存」可能な形で提供することできる。その結果、本実施形態によれば、視聴継続時間の向上とそれによるこれまで以上のメディア価値をパソコンのデスクトップ上に創出し、かつその視聴ログを取得することが可能となる。
【0105】
また、このような本実施形態によれば、背景L4を所定の背景色に切り換え、コンテンツデータD1が再生される表示領域において、背景色を同一色の画素に対し、コンテンツを合成するので、デスクトップ上に表示されるコンテンツ画像の画質調整処理を容易にすることができ、本来のコンテンツの画質状態で表示させることができる。
【0106】
また、本実施形態において、コンテンツ合成部221は、全表示領域内におけるアプリケーション表示領域L3の座標を周期的に検出するGUI監視部221aをさらに備え、このGUI監視部221aによる検出結果に従って、背景色と同一色の画素を選択し、コンテンツデータD1の画像を合成するので、他のアプリケーション用のウインドウがコンテンツ画像によって、非表示状態となることを防止できる。その結果、コンテンツ再生を継続させたまま、ユーザーは他の作業を効率よく実行することができる。
【0107】
また、本実施形態において、GUI制御部213は、所定のユーザー操作を検出した場合に、コンテンツ合成部221に対して、アプリケーション表示領域L3を縮小又は消去し、コンテンツの画像が前面に全画面表示されるように切り換えるので、他の作業を行っている状態で、ユーザーがコンテンツを視聴したいと判断した場合に、即時にコンテンツを視聴させることができる。
【0108】
また、本実施形態において、同報コンテンツの配信システムは従来のユニキャスト配信だけでなく、いわゆるP2P技術を適用したライブ配信システム利用しているので、元来トラフィックが時間的に集中しやすいライブ放送のバーストトラフィックがインターネットのもっとも苦手とするトラフィックパターンである点を改善し、昨今顕在化している「ネットワークただ乗り論」に代表されるようなネガティブインパクトを回避し、インターネットインフラ全体への効率的な巨大コンテンツデータ配信をも実現することとなり、ひいてはインターネット全体への不要なインパクトを低減させることを実現することが可能となる。
【符号の説明】
【0109】
D1…コンテンツデータ
D2…アプリケーション
D3…ログ情報
D4…ログ情報
L1…最上位レイヤー
L11…ポインタ
L2…マスク画面
L3…アプリケーション表示レイヤー
L4…背景
T1…受信時刻
2…情報端末
2a〜2c…情報端末
5…通信ネットワーク
11…インターネット放送事業者
12…インターネット配信事業者
100…コンテンツサーバ100
110…コンテンツ配信サーバ
111…データ受信部
112…タイムライン挿入部
113…コンテンツ生成部
114…データ送信部
114a…ストリーミング配信部
115…同期処理部
116…コンテンツデータ蓄積部
120…ソフトウェア配布サーバ
121…配信ソフト配信部
122…配信ソフト蓄積部
123…ログ情報受信部
124…配信ログ収集部
125…配信ログ蓄積部
126…配信ソフト入稿部
130…ログ解析サーバ
131…ログ情報受信部
132…ログ収集部
133…ログデータ蓄積部
134…ログ情報解析部
135…解析結果表示部
136…解析結果送信部
137…絶対時刻取得部
201…データ受信部
202…入出力インターフェース
203…キャッシュ部
204…タイムライン監視部
205…記憶メモリ
206…システム計時部
207…ログ記録部
208…ログ情報蓄積部
209…ログ送信部
210…OS制御部
211…アプリケーション実行部
212…ユーザー操作取得部
213…GUI制御部
220…視聴アプリケーション
221…コンテンツ合成部
221a…GUI監視部
222…画像・音声復号部
230…その他のアプリケーション(ワープロソフトや表計算ソフト等)
300…放送局
301…放送データ蓄積部
302…電波放送部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークに接続可能な情報端末に画像を含むコンテンツを配信するコンテンツ同報配信システムであって、
アプリケーションを実行するアプリケーション実行部と、
グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成するGUI制御部と、
前記通信ネットワークを通じて、前記コンテンツを受信する受信部と、
前記受信部が受信したコンテンツを表示及び出力するためのコンテンツ合成部と
を備え、
前記アプリケーション実行部は、前記アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、前記ユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域に表示させ、
前記グラフィックユーザーインターフェースでは、前記コンテンツの画像が合成されるマスク画面、前記アプリケーション表示領域、及び背景が階層的に表示され、
前記GUI制御部は、前記背景を所定の背景色に切り替え、
前記コンテンツ合成部は、前記マスク画面上の前記アプリケーション表示領域以外の表示領域において、前記背景色と同一色の画素に対し、前記コンテンツの画像を合成する
ことを特徴とする同報配信システム。
【請求項2】
前記コンテンツ合成部は、全表示領域内における前記アプリケーション表示領域の座標を周期的に検出するGUI監視部をさらに備え、このGUI監視部による検出結果に従って、前記背景色と同一色の画素を選択し、前記コンテンツの画像を合成することを特徴とする請求項1に記載の同報配信システム。
【請求項3】
前記GUI制御部は、所定のユーザー操作を検出した場合に、前記コンテンツ合成部に対して、アプリケーション表示領域を縮小又は消去し、前記コンテンツの画像が前面に全画面表示されるように切り換える機能をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の同報配信システム。
【請求項4】
通信ネットワークに接続可能な情報端末に画像を含むコンテンツを配信するコンテンツ同報方法であって、
前記情報端末上で、グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成するとともに、前記情報端末上で、アプリケーションを実行し、該アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、前記グラフィックユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域に表示させる画面表示制御ステップと、
前記グラフィックユーザーインターフェースにおいて、前記コンテンツの画像が合成されるマスク画面、前記アプリケーション表示領域、及び背景が階層的に表示するGUI制御ステップと、
前記情報端末において、前記通信ネットワークを通じて、前記コンテンツを受信する受信ステップと、
前記背景を所定の背景色に切り替えるとともに、前記マスク画面上の前記アプリケーション表示領域以外の表示領域において、前記背景色と同一色の画素に対し、前記コンテンツの画像を合成して、表示するコンテンツ合成ステップと
を有することを特徴とする同報配信方法。
【請求項5】
前記コンテンツ合成ステップでは、全表示領域内における前記アプリケーション表示領域の座標を周期的に検出し、この検出結果に従って、前記背景色と同一色の画素を選択し、前記コンテンツの画像を合成することを特徴とする請求項4に記載の同報配信方法。
【請求項6】
前記コンテンツ合成ステップでは、所定のユーザー操作を検出した場合に、前記アプリケーション表示領域を縮小又は消去し、前記コンテンツの画像が前面に全画面表示されるように切り換えることを特徴とする請求項5に記載の同報配信方法。
【請求項7】
通信ネットワークに接続可能な情報端末において、画像を含むコンテンツを視聴するコンテンツ視聴プログラムであって、該情報端末に、
前記情報端末上で、グラフィックユーザーインターフェースを表示するための画像情報を生成するとともに、前記情報端末上で、アプリケーションを実行し、該アプリケーションの起動及び実行に関するインターフェースや実行結果を、前記グラフィックユーザーインターフェース内に画成されたアプリケーション表示領域に表示させる画面表示制御ステップと、
前記グラフィックユーザーインターフェースにおいて、前記コンテンツの画像が合成されるマスク画面、前記アプリケーション表示領域、及び背景が階層的に表示するGUI制御ステップと、
前記情報端末において、前記通信ネットワークを通じて、前記コンテンツを受信する受信ステップと、
前記背景を所定の背景色に切り替えるとともに、前記マスク画面上の前記アプリケーション表示領域以外の表示領域において、前記背景色と同一色の画素に対し、前記コンテンツの画像を合成して、表示するコンテンツ合成ステップと
を含む処理を実行させることを特徴とするコンテンツ視聴プログラム。
【請求項8】
前記コンテンツ合成ステップでは、全表示領域内における前記アプリケーション表示領域の座標を周期的に検出し、この検出結果に従って、前記背景色と同一色の画素を選択し、前記コンテンツの画像を合成することを特徴とする請求項7に記載のコンテンツ視聴プログラム。
【請求項9】
前記コンテンツ合成ステップでは、所定のユーザー操作を検出した場合に、前記アプリケーション表示領域を縮小又は消去し、前記コンテンツの画像が前面に全画面表示されるように切り換えることを特徴とする請求項8に記載のコンテンツ視聴プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−223061(P2011−223061A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−86442(P2010−86442)
【出願日】平成22年4月2日(2010.4.2)
【出願人】(501275178)ソフトバンクBB株式会社 (112)
【Fターム(参考)】