説明

吐出装置、パターン形成装置

【課題】吐出ユニット3とこの吐出ユニット3の位置を調整する微調ステージ9とを備えた構成において、吐出ユニット3および微調ステージ9を支持する垂直ベース53の撓みを抑制する。
【解決手段】微調ステージ9の少なくとも一部は垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の一方側(正方向側)に位置するとともに、吐出ユニット3の少なくとも一部は垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の他方側(負方向側)に位置する。その結果、微調ステージ9および吐出ユニット3の重量が垂直ベース53の水平方向(Y軸方向)の両側に分散するため、垂直ベース53に働く曲げモーメントの大きさを抑えて、垂直ベース53の撓みを抑制することが可能となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パターンを形成するための材料を含む塗布液を吐出する吐出ヘッドと、この吐出ヘッドの位置を調整する位置調整機構とを備えた吐出装置、および当該吐出装置を備えたパターン形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、吐出ヘッドを位置調整可能に支持するパターン塗布装置(ペースト塗布装置)が記載されている。具体的には、門型フレームが有する梁部材から鉛直方向に支持ブラケットが延設されるとともに、吐出ヘッドを昇降自在に支持するZ軸移動テーブルがこの支持ブラケットに取り付けられている。こうして、吐出ヘッドを鉛直方向へ動かして、吐出ヘッドの位置を調整することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−008871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の構成では、吐出ヘッドと、この吐出ヘッドの位置を調整する位置調整機構(Z軸移動テーブル)とが、これらを支持する支持ベース(支持ブラケット)の水平方向の一方側に配置されている。しかしながら、吐出ヘッドおよび位置調整機構はいずれも相当の重量を有するものである。そのため、吐出ヘッドおよび位置調整機構の両方を支持ベースの水平方向の一方側に配置した場合、これらを支持する支持ベースには大きな曲げモーメントが発生する。その結果、支持ベースが撓んでしまい。例えば、塗布液の吐出対象である基板上で塗布液の塗布位置がずれてしまうといった問題が引き起こされる場合があった。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、吐出ヘッドとこの吐出ヘッドの位置を調整する位置調整機構とを備えた構成において、吐出ヘッドおよび位置調整機構を支持する支持ベースの撓みを抑制可能とする技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明にかかる吐出装置は、上記目的を達成するために、支持フレームと、支持フレームにより支持されて支持フレームから鉛直方向に延びるベース部材と、パターンを形成するための材料を含む塗布液を吐出する吐出ヘッドと、吐出ヘッドを支持しつつ吐出ヘッドの位置を調整する位置調整機構と、位置調整機構の少なくとも一部をベース部材に対して水平方向の一方側に位置させるとともに吐出ヘッドの少なくとも一部をベース部材に対して水平方向の他方側に位置させた状態で、位置調整機構および吐出ヘッドをベース部材に取り付ける取付部材とを備えたことを特徴としている。
【0007】
このように構成された発明(吐出装置)では、吐出ヘッドおよび位置調整機構は取付部材によって、ベース部材に取り付けられている。この取付部材は、位置調整機構の少なくとも一部をベース部材に対して水平方向の一方側に位置させるとともに吐出ヘッドの少なくとも一部をベース部材に対して水平方向の他方側に位置させた状態で、位置調整機構および吐出ヘッドをベース部材に取り付けるものである。したがって、位置調整機構の少なくとも一部はベース部材に対して水平方向の一方側に位置するとともに、吐出ヘッドの少なくとも一部はベース部材に対して水平方向の他方側に位置する。その結果、位置調整機構および吐出ヘッドの重量がベース部材の水平方向の両側に分散するため、ベース部材に働く曲げモーメントの大きさを抑えて、ベース部材の撓みを抑制することが可能となっている。
【0008】
なお、吐出ヘッド及び位置調整機構を取付部材により支持ベースに取り付ける具体的構成としては種々のものを採用可能である。そこで例えば、ベース部材には、水平方向に貫通する貫通孔が開口しており、取付部材は、貫通孔の周りから水平方向の一方側に延設された延設部と、水平方向の一方側で貫通孔に対向して延設部に取り付けられた対向部とで構成され、位置調整機構は、ベース部材と対向部の間に挿入されて対向部に取り付けられるとともに、少なくとも一部がベース部材に対して水平方向の他方側にある吐出ヘッドを貫通孔を介して支持するように構成しても良い。
【0009】
この際、延設部は、貫通孔の横側から延設されており、鉛直方向に平行な形状を有するように構成しても良い。このように、取付部材の延設部を鉛直方向に平行な形状を有するように構成することで、取付部材の剛性を高めることができ、吐出ヘッドおよび位置調整機構を強固に支持することができる。
【0010】
この際、延設部は、貫通孔の両横それぞれから延設されて2つ設けられており、対向部は、2つの延設部に架設されて取り付けられても良い。このように、2つの延設部を設けることで、取付部材の剛性をさらに高めて、吐出ヘッドおよび位置調整機構をより強固に支持することができる。
【0011】
また、吐出ヘッドは、下端に有する吐出ノズルから塗布液を吐出する吐出装置において、吐出ヘッドは、水平方向の一方側にその下端を傾けて支持されているように、吐出装置を構成しても良い。このような構成では、吐出ヘッドの下端の吐出ノズルをベース部材の下方近くに位置させることができる。その結果、後述するように、吐出ノズルが塗布液の吐出対象物(基板)に接触して破損してしまうといった問題を抑制することができる。
【0012】
なお、位置調整機構としては種々のものを採用可能である。そこで、位置調整機構は、鉛直方向へ吐出ヘッドを動かして、吐出ヘッドの位置を調整するものであっても良い。あるいは、位置調整機構は、水平方向に平行な軸を中心とする回転方向に吐出ヘッドを動かして、吐出ヘッドの位置を調整するものであっても良い。
【0013】
また、この発明にかかるパターン形成装置は、上記目的を達成するために、基板を支持する支持手段と、上記吐出装置とを備え、吐出装置が備える吐出ヘッドを支持手段に対して相対的に移動させながら、吐出ヘッドから基板に塗布液を吐出して、基板にパターンを形成することを特徴としている。このような発明(パターン形成装置)では、上記吐出装置を備えているため、ベース部材に働く曲げモーメントの大きさを抑えて、ベース部材の撓みを抑制することが可能となっている。
【発明の効果】
【0014】
吐出ヘッドとこの吐出ヘッドの位置を調整する位置調整機構とを備えた構成において、吐出ヘッドおよび位置調整機構を支持する支持ベースの撓みを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明を適用可能なパターン形成装置の一実施形態を示す図である。
【図2】吐出装置の全体構成を部分的に示す斜視図である。
【図3】吐出装置の全体構成を部分的に示す側面図である。
【図4】吐出装置の全体構成を部分的に示す平面図である。
【図5】フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成を部分的に示す斜視図である。
【図6】フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成を部分的に示す側面図である。
【図7】フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成の部分断面図であり、断面にはハッチングが施されている。
【図8】フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成の部分断面図であり、断面にはハッチングが施されているとともに、他の部材で隠れる部分が破線で示されている。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明を適用可能なパターン形成装置の一例を示す図である。図1および以下に説明する図では、XYZ直交座標軸を適宜示すとともに、鉛直方向であるZ軸の周りにθz回転座標軸を適宜示す。また、以下では、各座標軸の矢印方向を正方向と適宜称するとともに、各座標軸の矢印と逆方向を負方向と適宜称する。
【0017】
このパターン形成装置1は、例えば表面に光電変換層が形成された単結晶シリコンウエハーなどの基板Wに導電性を有する電極配線パターンを形成し、例えば太陽電池として利用される光電変換デバイスを製造する装置である。この装置1は、例えば光電変換デバイスの光入射面に集電電極パターンを形成するという用途に好適に使用することができる。そこで、以下では、特開2011−71156号公報に記載のようなフィンガー電極およびバス電極(集電電極パターン)を、光電変換層が形成された基板Wに形成する場合に本発明を適用した例について説明する。
【0018】
このパターン形成装置1では、基台12が設けられるとともに、上面に基板Wを支持するステージ14が基台12の上に配置されている。このステージ14は、図示を省略するステージ移動機構によって、Y軸方向へ移動自在であるとともにθz軸方向に回転自在になっている。さらに、パターン形成装置1では、吐出装置16が基台12の上に支持されている。
【0019】
この吐出装置16は、パターンを形成するための材料を含む塗布液を吐出して、ステージ14に支持される基板Wにパターンを形成するものあである。具体的には、吐出装置16は、X軸方向に並ぶ2つの吐出ユニット3、4を備えている。後述するように、これら吐出ユニット3、4はX軸方向へ移動自在に構成されている。そして、吐出ユニット3、4の一方がステージ14のY軸方向への移動経路の上側に選択的に位置して塗布液を吐出すると、その下側を通過する基板Wの表面にY軸方向に延びる直線状のパターン(フィンガー電極・バス電極)が形成される。
【0020】
塗布液としては、導電性ペースト、すなわち導電性および光硬化性を有し、例えば導電性粒子、有機ビヒクル(溶剤、樹脂、増粘剤等の混合物)および光重合開始剤を含むペースト状の混合液を用いることができる。導電性粒子は電極の材料たる例えば銀粉末であり、有機ビヒクルは樹脂材料としてのエチルセルロースと有機溶剤を含む。なお、光硬化性の塗布液を用いる理由は、基板Wに塗布液を吐出してパターンを形成した後に、このパターンに光を照射することで、パターンの形状を固定させるためである。
【0021】
また、吐出装置16は、ステージ12上の基板Wの上側で、上述の吐出ユニット3、4を支持する第1支持機構5を備える。なお、後述するように吐出装置16は第1支持機構5の他に第2支持機構6(図2、図3)を備えているが、図1では第2支持機構6の記載は省略されている。
【0022】
第1支持機構5は、ガントリ51と、ガントリ51の上側に取り付けられた直動ガイド52と、直動ガイド52のスライドテーブル521に取り付けられた2つの屈曲部材522、523とを有する。ガントリ51は、ステージ14のY軸方向への移動経路をX軸方向から挟みつつX軸方向に平行に並ぶ2本の柱511、512と、これらの柱511、512に上側から架設されたX軸方向に平行な梁513とで構成されている(つまり、ガントリ51は、ステージ14のY軸方向への移動経路をX軸方向から跨いで配置されている)。そして、ガントリ51の梁513の上面に直動ガイド52が取り付けられている。この直動ガイド52のスライドテーブル521は、直動ガイド52のX軸方向の端に設けられたモーターM52から図示しないボールネジ機構を介して駆動力を受けて、直動ガイド52の上側でX軸方向に移動自在となっている。
【0023】
スライドテーブル521の上面には、平板を90度に屈曲させた同一構成の2つの屈曲部材522、523(図3)がX軸方向に並んで、取り付けられている。そして、屈曲部材522を介して垂直ベース53がスライドテーブル521に取り付けられるとともに、屈曲部材523を介して垂直ベース54がスライドテーブル521取り付けられる。これら垂直ベース53、54はいずれも、鉛直方向に延びる平板形状を有するとともに、ZX平面に平行に(換言すればY軸方向に直交して)に配置されている。そして、垂直ベース53、54それぞれは、その上部で屈曲部材523、523にねじ止めされるとともに、梁513のY軸負方向の側面側を通過して、梁513の下側まで延設されている。こうして、垂直ベース53、54は、梁513の片側(Y軸負方向側)に配置されるとともに、X軸方向へ移動自在な状態で梁513によって支持されている。
【0024】
そして、梁513の下側に突出した垂直ベース53の下部に吐出ユニット3が取り付けられるとともに、同様にして垂直ベース54の下部に吐出ユニット4が取り付けられる。したがって、吐出ユニット3、4は、垂直ベース53、54と一体的にX軸方向に移動自在となっている。
【0025】
吐出ユニット3は、フィンガー電極を形成するために塗布液を基板Wに吐出するものであり、Z軸方向に対してY軸方向に傾いて支持されている。したがって、吐出ユニット3の吐出方向は、Z軸方向に対してY軸方向に傾いている。一方、吐出ユニット4は、バス電極を形成するために塗布液を基板Wに吐出するものであり、Z軸方向に対して平行に支持されている。したがって、吐出ユニット4の吐出方向は、Z軸負方向に平行である。なお、吐出ユニット4の支持態様については、吐出ユニット3と同様にZ軸方向に対してY軸方向に傾けて支持するように適宜変更可能である。
【0026】
なお、吐出ユニット3、4のそれぞれは、その下端に備えた吐出ノズル31、41から基板Wへ塗布液を吐出する。より詳しくは、各吐出ノズル31、41はその先端部分で開口する吐出孔から塗布液を吐出する。この際、吐出ユニット3、4は吐出ノズル31、41を着脱自在に具備しており、それぞれの目的に応じて必要な個数の吐出孔を具備する吐出ノズル31、41を取り付けてパターン形成に用いることができる。したがって、形成すべきフィンガー電極の本数と同数の吐出孔がX軸方向に並ぶ吐出ノズル31を取り付けておけば、吐出ノズル31の各吐出孔から塗布液を同時に吐出させつつ、ステージ14をY軸方向に移動させることで、全てのフィンガー電極を基板Wに同時に形成できる。また、バス電極についても同様にして形成することができる。
【0027】
より詳しくは、次のようにして各電極が基板Wに対して形成される。まず、吐出ユニット3、4に対してY軸負方向側の移動開始位置にステージ14が位置するとともに、ステージ14のY軸方向への移動経路の上側にバス用の吐出ユニット4が移動する。この状態から、ステージ14がY軸正方向へ移動を開始すると、バス用の吐出ユニット4が下側を通過する基板Wに対して塗布液を吐出して、基板Wに所定数のバス電極が形成される。このバス電極の形成が完了すると、ステージ14はY軸負方向へ移動して先程の移動開始位置に戻りながら、θz軸方向に90度回転する。また、ステージ14のこれらの動作と並行して、フィンガー用の吐出ユニット3がステージ14のY軸方向への移動経路の上側に移動する。これらの動作の完了に続いて、ステージ14がY軸正方向へ移動を開始すると、フィンガー用の吐出ユニット3が下側を通過する基板Wに対して塗布液を吐出して、基板Wに所定数のフィンガー電極が形成される。こうして、基板Wには、所定数のバス電極とこれらに直交する所定数のフィンガー電極が形成される。このように、この実施形態では、ステージ14を移動させることで、吐出ユニット3、4をステージ4に対して相対的に移動させて、基板Wにパターンを形成する。
【0028】
以上が図1に示したパターン形成装置1の構成および動作の概略である。ところで、上述のパターン形成装置1に用いられる吐出装置16は、第1支持機構5の他に第2支持機構6を備える。この第2支持機構6は主として、フィンガー用の吐出ユニット3が取り付けられた垂直ベース53を支持する機能を果たす。続いては、このような吐出装置16の構成の詳細について、フィンガー用の吐出ユニット3とこれを支持するための構成を中心に説明する。
【0029】
図2は、吐出装置の全体構成を部分的に示す斜視図である。図3は、吐出装置の全体構成を部分的に示す側面図である。図4は、吐出装置の全体構成を部分的に示す平面図である。これらの図では、バス用の吐出ユニット4が垂直ベース54と一緒に屈曲部材523から取り外された状態が示されている。また、図3、図4では、他の部材に隠れる部分が破線で適宜示されている。
【0030】
上述のとおり、吐出装置16では、ガントリ51の梁513の上側に直動ガイド52が配置されており、フィンガー用の吐出ユニット3を支持する垂直ベース53は、この直動ガイド52のスライドテーブル521に屈曲部材522を介して取り付けられている。この屈曲部材522は、直角に屈曲された形状を具備しており、スライドテーブル521の上面にねじ止めされた水平部分522aと、この水平部分のY軸負方向の端から鉛直下方に延設された垂直部分522bとで構成されている。この垂直部分522bのY軸負方向の側面は、梁513のY軸負方向の側面に対して面一もしくはY軸負方向側にやや突出している。
【0031】
そして、屈曲部材522が有する垂直部分522bのY軸負方向の側面に、垂直ベース53のY軸正方向の側面が取り付けられる。こうして、垂直ベース53は、屈曲部材522および直動ガイド52を介してY軸正方向側からガントリ51(の梁513)によって支持される。上述の通り、この垂直ベース53は、鉛直方向に延びる平板形状を有しており、その上部で屈曲部材522にねじ止めされるとともに、梁513のY軸負方向の側面側を通過して、梁513の下側まで延設されている。これによって、垂直ベース53は、梁513の片側(Y軸負方向側)に配置されるとともに、X軸方向へ移動自在な状態で梁513によって支持されている。
【0032】
そして、垂直ベース53の下部に吐出ユニット3が取り付けられている。この吐出ユニット3は、Z軸方向に対してY軸正方向へその下端が傾いて取り付けられている。したがって、吐出ユニット3が塗布液を吐出する吐出方向D3は、X軸方向に直交するとともに、Z軸方向に対してY軸正方向に角度α(0°<α<90°)だけ傾いている(換言すれば、吐出方向D3はY軸正方向側を向いている)。
【0033】
また、垂直ベース53の中央部には、突出部材531が取り付けられている。この突出部材531は平板を直角に屈曲させたものであり、突出部材531の屈曲部分から一方が垂直ベース53のY軸負方向の側面にねじ止めされるとともに、突出部材531の屈曲部分から他方が垂直ベース53のY軸負方向の側面から突出している。このようにして、垂直ベース53の側面からY軸負方向に突出した突出部材531には、棒状の相対固定部材55の一端が取り付けられている。そして、この相対固定部材55を介して垂直ベース53が第2支持機構6により支持される。
【0034】
第2支持機構6は、Y軸方向において垂直ベース53に対して第1支持機構5の反対側に設けられている。第2支持機構6は、ガントリ61と、ガントリ61の側面に取り付けられた直動ガイド62と、直動ガイド62のスライドテーブル621に取り付けられた突出部材631とを有する。ガントリ61は、X軸方向に平行に並ぶ2本の柱611、612と、これらの柱611、612に上側から架設されたX軸方向に平行な梁613と、柱611、612の間で梁613を支える柱614で構成されている。なお、ガントリ61はガントリ51よりも背が高く、梁613は梁513よりも高い位置に支持されている。そして、梁613のY軸正方向の側面に直動ガイド62が取り付けられている。この直動ガイド62のスライドテーブル621の移動方向は、直動ガイド52のスライドテーブル521の移動方向と平行であり、スライドテーブル621はX軸方向に移動自在である。
【0035】
スライドテーブル621の表面(Y軸正方向を向く面)には、突出部材631が取り付けられている。この突出部材631は平板を直角に屈曲させたものであり、突出部材631の屈曲部分から一方がスライドテーブル621の表面にねじ止めされるとともに、突出部材631の屈曲部分から他方がスライドテーブル621の表面から突出している。このようにして、スライドテーブル621の表面からY軸正方向に突出した突出部材631に、上述の相対固定部材55の他端が取り付けられている。こうして、第2支持機構6は、垂直ベース53を支持する梁513の反対側から、相対固定部材55を介して垂直ベース53を支持する。しかも、第2支持機構6は、直動ガイド62を介して相対固定部材55を支持しており、すなわち、垂直ベース53の移動に伴ってX軸方向に移動自在に相対固定部材55を支持している。
【0036】
この際、上述のとおり、梁613は梁513よりも高い位置に支持されているため、相対固定部材55は、Z軸方向に対してY軸方向にその下端が傾いて支持されている(すなわち、相対固定部材55は、その下端がその上端よりY軸正方向に位置するように傾いて支持されている。これによって、相対固定部材55は、吐出ユニット3の吐出方向D3と平行となっている。なお、相対固定部材55は、X軸方向に対しては直交している。
【0037】
このように、垂直ベース53および相対固定部材55をX軸方向に移動自在に支持した構成では、これらのスムーズな移動を実現するために、梁513、613を平行に保った状態で、ガントリ51、61を互いに位置決めすることが好適となる。そこで、X軸方向の両端それぞれには、Y軸方向に平行な棒状の連結部材71、72が設けられており、各連結部材71、72によってガントリ51、61が相互に連結されて位置決めされる。具体的には、連結部材71、72の一端がガントリ51の梁513にねじ止めされるとともに、連結部材71、72の他端がガントリ61の柱611、612にねじ止めされる。また、連結部材71、72を梁513、柱611、612にねじ止めする位置はY軸方向に調整可能である。したがって、このねじ止めの位置を調整することで、梁513、613を平行に調整することが可能となっている。
【0038】
以上が吐出装置16の全体構成の概略である。続いて、吐出装置16が備える吐出ユニット3とその周囲の構成の詳細について説明する。図5は、フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成を部分的に示す斜視図である。図6は、フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成を部分的に示す側面図である。図7は、フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成の部分断面図であり、断面にはハッチングが施されている。図8は、フィンガー用の吐出ユニットとその周りの構成の部分断面図であり、断面にはハッチングが施されているとともに、他の部材で隠れる部分が破線で示されている。
【0039】
垂直ベース53の下部には、Y軸方向に貫通する略長方形状の貫通孔532が設けられている。また、垂直ベース53のY軸正方向の側面において、貫通孔532のX軸方向の両側(両横)それぞれには、サイドプレート81が設けられている。これらサイドプレート81は、Z軸方向に平行な平板形状を有しており、垂直ベース53のY軸正方向の側面からY軸正方向に延設されている。そして、Y軸正方向側から貫通孔532に対向する平板状の微調ステージベース82が、これら2つのサイドプレート81に架設されて取り付けられている。こうして、微調ステージベース82が、垂直ベース53に対してY軸正方向に間隔を空けて、垂直ベース53の貫通孔532に対向する。
【0040】
そして、微調ステージ9が、貫通孔532を介してこの垂直ベース53と微調ステージベース82の間に挿入されて、微調ステージベース82に取り付けられている。この実施形態は、このように微調ステージ9を配置することで、微調ステージ9の重心を垂直ベース53のY軸正方向側に位置させている。この微調ステージ9は、テーブル91と、このテーブル91をZ軸方向に昇降させるとともにY軸方向を中心とする回転方向θy(図7)へ回転させる駆動機構92とを有する。そして、駆動機構92が微調ステージベース82に取り付けられる一方、テーブル91は、垂直ベース53のY軸負方向の側面よりY軸負方向に表面を若干突出させて配置されている。そして、貫通孔532を介してY軸負方向に突出するテーブル91のこの表面にL字プレート83が取り付けられている。
【0041】
このL字プレート83は、テーブル91の表面に取り付けられる取付部分83aと、取付部分83aのX軸負方向の端からY軸負方向へと延設された延設部分83bとを有している。そして、この延設部分83bのX軸正方向の側面には、直方体形状の吐出ユニットベース84が取り付けられている。さらに、この吐出ユニットベース84の上面にモーターM3が取り付けられるとともに、吐出ユニットベース84のX軸正方向の側面に吐出ユニット3が取り付けられている。つまり、吐出ユニット3は、垂直ベース53のY軸負方向側で、L字プレート83および吐出ユニットベース84を介して微調ステージ9により支持されている。この実施形態は、このように吐出ユニット3を配置することで、吐出ユニット3の重心を垂直ベース53のY軸負方向側に位置させている。
【0042】
吐出ユニット3はシリンジポンプ型のものであり、円筒形状のシリンジ32の下端部分に吐出ノズル31を取り付けるとともに、シリンジ32内にピストン33を挿入した概略構成を具備する。さらに、吐出ユニット3は、シリンジ32を吐出ユニットベース84に固定するための固定部材34と、吐出ユニットベース84に内蔵されるボールねじ機構を介してモーターM3からの駆動力を受けてピストン33をシリンジ32に押し込む可動部材35とを備える。したがって、モーターM3を動作させることで、シリンジ32内の塗布液を吐出ノズル31から吐出することができる。そして、既に上述したとおりであるが、吐出ユニット3は、Z軸方向に対してY軸方向へ傾いて取り付けられており、吐出ユニット3が塗布液を吐出する吐出方向D3は、Z軸方向に対してY軸正方向に角度αだけ傾いている(換言すれば、吐出方向D3はY軸正方向側を向いている)。
【0043】
なお、上述のような構成では、微調ステージ9がそのテーブル91をθy軸方向に回転させることで、吐出ユニット3も回転し、その結果、吐出ノズル31がテーブル91の回転軸Ax(図7)を中心とする円弧軌道を移動する。この際、鉛直方向から見て、吐出ノズル31の円弧軌道の最下点が回転軸Ax上に一致するとともに、基板Wより所定高さの位置にくるように、吐出ノズル31の位置は調整されている。これは、吐出ノズル31をθy軸方向に回転させた際に、吐出ノズル31が基板Wに接触することを防止するためである。
【0044】
以上のように、この実施形態では、吐出ユニット3および微調ステージ9は、サイドプレート81および微調ステージベース82で構成される取付部材によって、垂直ベース53に取り付けられている。そして、図7、図8等に示すように、この取付部材81、82は、微調ステージ9の少なくとも一部を垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の一方側(正方向側)に位置させるとともに吐出ユニット3の少なくとも一部を垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の他方側(負方向側)に位置させた状態で、微調ステージ9および吐出ユニット3を垂直ベース53に取り付けるものである。したがって、微調ステージ9の少なくとも一部は垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の一方側(正方向側)に位置するとともに、吐出ユニット3の少なくとも一部は垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の他方側(負方向側)に位置する。その結果、微調ステージ9および吐出ユニット3の重量が垂直ベース53の水平方向(Y軸方向)の両側に分散するため、垂直ベース53に働く曲げモーメントの大きさを抑えて、垂直ベース53の撓みを抑制することが可能となっている。
【0045】
また、この実施形態では、取付部材81、82を構成するサイドプレート81は、貫通孔532の横側から延設されており、鉛直方向(Z軸方向)に平行な形状を有している。このように、取付部材81、82を構成するサイドプレート81を鉛直方向に平行な形状を有するように構成することで、取付部材81、82の剛性を高めることができ、吐出ユニット3および微調ステージ9を強固に支持することができる。
【0046】
しかも、この実施形態では、サイドプレート81は、貫通孔532の両横それぞれから延設されて2つ設けられており、微調ステージベース82対向部は、2つのサイドプレート81に架設されて取り付けられている。このように、2つのサイドプレート81を設けることで、取付部材81、82の剛性をさらに高めて、吐出ユニット3および微調ステージ9をより強固に支持することができる。
【0047】
ところで、この実施形態は、下端に有する吐出ノズル31から塗布液を吐出する吐出ユニット3を垂直ベース53で支持するとともに、この垂直ベース53の上部を梁513で支持する。このような構成では、例えば何かしらの強い外力が吐出ユニット3に加わると、この吐出ユニット3を支持する垂直ベース53が弾性的に撓んだ後、吐出ユニット3が垂直ベース53の上部を中心とする円弧上を振動し、この振動に伴って、吐出ユニット3の下端の吐出ノズル31が鉛直方向に上下する場合がある。このような場合、吐出ノズル31が垂直ベース53の直下位置から大きく離れていると、吐出ノズル31の下側への振れ量が大きくなり、その結果、吐出ノズル31が基板Wに接触して破損してしまうおそれがある。これに対して、この実施形態では、吐出ユニット3は、水平方向(Y軸方向)の一方側(正方向側)にその下端(吐出ノズル31の取付位置)を傾けて支持されている。このような構成では、吐出ユニット3の下端の吐出ノズル31を垂直ベース53の下方近くに位置させることができる。その結果、吐出ノズル31が塗布液の吐出対象物(基板W)に接触して破損してしまうといった問題を抑制することができる。
【0048】
このように、この実施形態では、吐出装置16が本発明の「吐出装置」に相当し、ステージ14が本発明の「支持手段」に相当し、パターン形成装置1が本発明の「パターン形成装置」に相当し、梁513が本発明の「支持フレーム」に相当し、垂直ベース53が本発明の「ベース部材」に相当し、吐出ユニット3が本発明の「吐出ヘッド」に相当し、微調ステージ9が本発明の「位置調整機構」に相当し、サイドプレート81および微調ステージベース82が協働して本発明の「取付部材」を構成し、サイドプレート81が本発明の「延設部」に相当し、微調ステージベース82が本発明の「対向部」に相当し、Y軸方向が本発明の「水平方向」に相当し、Y軸正方向側が本発明の「一方側」に相当し、Y軸負方向側が本発明の「他方側」に相当する。
【0049】
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態では、フィンガー用の吐出ユニット3の垂直ベース53への取付態様について詳述し、バス用の吐出ユニット4の垂直ベース54への取付態様については特に詳述しなかった。しかしながら、フィンガー用の吐出ユニット3と同様にバス用の吐出ユニット4についても、当該吐出ユニット4の位置を調整する微調ステージを設けるとともに、この微調ステージと吐出ユニット4の重量を垂直ベース54の(Y軸方向)の両側に分散させても良い。
【0050】
ただし、描画時(パターン形成時)におけるバス用電極の吐出ノズル41の位置精度はフィンガー電極ほど厳しくないため、バス用の吐出ユニット4を支持する垂直ベース54の撓みがあまり問題とならない場合もある。したがって、このような場合は、バス用の吐出ユニット4の垂直ベース54への取り付け態様を、フィンガー用の吐出ユニット3の垂直ベース53への取り付け態様と同様にする必要は無い。
【0051】
また、上記実施形態では、サイドプレート81と微調ステージベース82とで本発明の取付部材を構成していた。しかしながら、取付部材の具体的な構成態様はこれに限られない。要するに、取付部材は、微調ステージ9の少なくとも一部を垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の一方側(正方向側)に位置させるとともに吐出ユニット3の少なくとも一部を垂直ベース53に対して水平方向(Y軸方向)の他方側(負方向側)に位置させた状態で、微調ステージ9および吐出ユニット3を垂直ベース53に取り付けるものであれば足りる。
【0052】
また、梁513による垂直ベース53の具体的な支持態様等についても種々の変更が適宜可能である。さらには、直動ガイド52、62の梁513、613への取付位置、相対固定部材55の形状、あるいは相対固定部材55の支持態様等についても種々の変更が適宜可能である。
【0053】
また、上述ように、上述のような構成では、微調ステージ9がそのテーブル91をθy軸方向に回転させることで、テーブル91に取り付けられた部材(吐出ユニット3等)を回転させることができた。ただし、このような構成では、テーブル91に取り付けられた部材の重心位置が、鉛直方向から見て回転軸Ax上からずれていると、テーブル91に回転力が発生して好ましくない場合がある。そこで、このような場合は、例えばL字プレート83の適当な位置に重り(カウンターバランサー)を付けて、重心位置を回転軸Ax上に一致させるように構成しても良い。
【0054】
また、上記実施形態では、微調ステージ9は、Z軸方向およびθy軸方向に吐出ユニット3を移動させるものであったが、微調ステージ9による移動方向はこれらに限られず、いずれか一方や、これらと異なる方向であっても良い。
【0055】
また、上記実施形態では、形成すべきフィンガー電極の本数と同数の吐出孔を備えた吐出ノズル31を取り付けておき、全てのフィンガー電極を基板Wに同時形成していた。しかしながら、例えば、形成すべきフィンガー電極の本数に対して1/n個の吐出孔をX軸方向に並べた吐出ノズル31を取り付けておき、ステージ14を移動させつつ吐出ノズル31から塗布液を吐出する動作をn回繰り返して、フィンガー電極を基板Wに形成しても良い。
【0056】
具体的には、m本のフィンガー電極を形成する場合には、次のようにすれば良い。まず、ステージ14を移動開始位置からY軸正方向に移動をさせつつフィンガー用の吐出ユニット3の各吐出孔から塗布液を吐出して、(m/n)本のフィンガー電極を基板Wに形成する。続いて、ステージ14を移動開始位置に戻すとともに、フィンガー用の吐出ユニット3をX軸方向に移動させる。そして、再び、ステージ14を移動開始位置からY軸正方向に移動をさせつつフィンガー用の吐出ユニット3の各吐出孔から塗布液を吐出して、(m/n)本のフィンガー電極を基板Wに形成する。こうして、先に形成された(m/n)本のフィンガー電極に対してX軸方向に隣接して、新たに(m/n)本のフィンガー電極を形成することができる。そして、(m/n)本ずつフィンガー電極を形成するこのような動作をn回繰り返すことで、m本のフィンガー電極を基板Wに形成することができる。なお、バス電極についても同様にして形成方法の変更が可能である。
【0057】
ところで、上記実施形態では、複数(フィンガー電極の個数mと同数あるいは1/n個)の吐出孔を備える吐出ノズル31の各吐出孔から同時に吐出液を吐出することで、ステージ14をY軸正方向に1回移動させる毎に、複数のフィンガー電極を基板Wに形成していた。しかしながら、例えば、吐出孔を1個のみ具備する吐出ノズル31をX軸方向に複数並べて吐出ユニット3に取り付けておいて、各吐出ノズル31から塗布液を吐出するように構成しても良い。この構成によっても、ステージ14をY軸正方向に1回移動させる毎に、複数のフィンガー電極を基板Wに形成することができる。なお、同様の変形は、バス用の吐出ユニット4に対しても適用可能である。
【0058】
また、当然のことながら、吐出孔を1個のみ具備する吐出ノズル31を1つだけ吐出ユニット3に取り付けた構成によっても、必要な本数のフィンガー電極を基板Wに形成することが可能である。この場合、ステージ14をY軸正方向に移動させながら吐出ノズル31の吐出孔から塗布液を吐出する動作を、形成すべきフィンガー電極の個数だけ実行すれば良い。これについても、同様の変形をバス用の吐出ユニット4に対しても適用可能である。
【0059】
また、垂直ベース53に、Z軸方向への基板までの距離を検出するレーザーセンサーを取り付けておき、この検出結果に基づいて微調ステージ9によって吐出ユニット3を昇降させて、吐出ユニット3の高さを調整するような構成を備えても良い。この際、基板Wの複数点からの距離を検出することが好適である。そこで、基板Wを支持するステージ14をY軸方向に移動させつつ、垂直ベース53に取り付けられたレーザーセンサーをX軸方向に移動させて、基板Wの複数点からの距離を検出しても良い。
【0060】
また、上記実施形態では、ステージ14をY軸方向に移動させつつ吐出ユニット3、4から塗布液を吐出して、基板Wにパターンを形成していた。しかしながら、ステージ14を固定した状態で、吐出ユニット3、4をY軸方向に移動させつつ吐出ユニット3、4から塗布液を吐出することで、基板Wにパターンを形成するように構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0061】
この発明は、基板上のパターン、例えば太陽電池基板上の電極配線パターンを形成する装置に適用可能であり、特に、吐出ユニットから塗布液と吐出して配線パターンを形成する場合に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0062】
1…パターン形成装置
12…基台
14…ステージ
16…吐出装置
3…吐出ユニット
31…吐出ノズル
4…吐出ユニット
5…第1支持機構
51…ガントリ
513…梁
52…直動ガイド
53…垂直ベース
532…貫通孔
54…垂直ベース
55…相対固定部材
61…ガントリ
613…梁
81…サイドプレート
82…微調ステージベース
83…L字プレート
9…微調ステージ
D3…吐出方向
W…基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持フレームと、
前記支持フレームにより支持されて前記支持フレームから鉛直方向に延びるベース部材と、
パターンを形成するための材料を含む塗布液を吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドを支持しつつ前記吐出ヘッドの位置を調整する位置調整機構と、
前記位置調整機構の少なくとも一部を前記ベース部材に対して水平方向の一方側に位置させるとともに前記吐出ヘッドの少なくとも一部を前記ベース部材に対して前記水平方向の他方側に位置させた状態で、前記位置調整機構および前記吐出ヘッドを前記ベース部材に取り付ける取付部材と
を備えたことを特徴とする吐出装置。
【請求項2】
前記ベース部材には、前記水平方向に貫通する貫通孔が開口しており、
前記取付部材は、前記貫通孔の周りから前記水平方向の前記一方側に延設された延設部と、前記水平方向の前記一方側で前記貫通孔に対向して前記延設部に取り付けられた対向部とで構成され、
前記位置調整機構は、前記ベース部材と前記対向部の間に挿入されて前記対向部に取り付けられるとともに、少なくとも一部が前記ベース部材に対して前記水平方向の前記他方側にある前記吐出ヘッドを前記貫通孔を介して支持する請求項1に記載の吐出装置。
【請求項3】
前記延設部は、前記貫通孔の横側から延設されており、前記鉛直方向に平行な形状を有する請求項2に記載の吐出装置。
【請求項4】
前記延設部は、前記貫通孔の両横それぞれから延設されて2つ設けられており、前記対向部は、2つの前記延設部に架設されて取り付けられている請求項3に記載の吐出装置。
【請求項5】
前記吐出ヘッドは、下端に有する吐出ノズルから前記塗布液を吐出する請求項1ないし4のいずれか一項に記載の吐出装置において、前記吐出ヘッドは、前記水平方向の前記一方側にその下端を傾けて支持されている吐出装置。
【請求項6】
前記位置調整機構は、前記鉛直方向へ前記吐出ヘッドを動かして、前記吐出ヘッドの位置を調整する請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吐出装置。
【請求項7】
前記位置調整機構は、前記水平方向に平行な軸を中心とする回転方向に前記吐出ヘッドを動かして、前記吐出ヘッドの位置を調整する請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吐出装置。
【請求項8】
基板を支持する支持手段と、
請求項1ないし7のいずれか一項に記載の吐出装置と
を備え、
前記吐出装置が備える前記吐出ヘッドを前記支持手段に対して相対的に移動させながら、前記吐出ヘッドから前記基板に塗布液を吐出して、前記基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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