説明

吸入可能な薬物

本発明は吸入可能な薬物に関する。特に、臭化チオトロピウムの新規な固体形、すなわち、糖および/または糖誘導体のような、−50℃以上のガラス転移温度を有する製薬的に許容される共固体と、臭化チオトロピウムの緊密な混合物を含む固形のアモルファス粒子に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸入可能な薬物に関し、特に新規な固体状の臭化チオトロピウムに関する。
【背景技術】
【0002】
臭化チオトロピウムは、系統名が(lα,2β,4β,7β)-7-[(ヒドロキシジ-2-チエニルアセチル)オキシ]-9,9-ジメチル-3-オキサ-9-アゾニアトリシクロ[3.3.1.02,4]ノナンであり、以下の式で表される。
【化1】

臭化チオトロピウムそれ自体は既知であり、欧州特許公開0,418,716号公報に、より詳細に記載されている。
【0003】
臭化チオトロピウムは既知のムスカリン受容体拮抗薬であり、典型的な適用では、主に気道にあるMムスカリン受容体に作用して平滑筋弛緩を生じ、これにより気管支拡張効果を生じさせる。臭化チオトロピウムはそれゆえ、慢性閉塞性肺疾患(COPD)および喘息の治療に好適である。
【0004】
成功の程度の差はあれ、吸入できる薬物として用いるために、安定で、取り扱いが容易な固体状の臭化チオトロピウムを考案するためにいくつかの試みがなされてきた。欧州特許公開1,468,998号公報は結晶性の臭化チオトロピウム一水和物を開示している。欧州特許公開1,401,445号公報および欧州特許公開1,682,542号公報は、結晶性の臭化チオトロピウムの無水形を開示している。欧州特許公開1,487,832号公報は、結晶性の臭化チオトロピウムの微粒子を開示している。米国特許公開2005/0676760号公報は、無水物、メタノール溶媒和物、THF溶媒和物、1,4-ジオキサン溶媒和物、ジメチルホルムアミド溶媒和物、混合された塩化メチレン/メチルエチルケトン溶媒和物、および1-ブタノール溶媒和物から選択される臭化チオトロピウムの結晶形を開示している。同様に、米国特許公開2005/0676807号公報は、無水物、1,4-ジオキサン溶媒和物、エタノール溶媒和物、メタノール溶媒和物、アニソール溶媒和物、n-ブタノール溶媒和物、N,N-ジメチルアセトアミド溶媒和物、N,N-ジメチルホルムアミド溶媒和物、イソプロパノール溶媒和物、1,2,-プロパンジオール溶媒和物、ピリジン溶媒和物、tert-ブタノール溶媒和物、テトラヒドロフラン溶媒和物およびテトラヒドロピラン溶媒和物から選択される臭化チオトロピウムの結晶形を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】欧州特許公開0,418,716号公報
【特許文献2】欧州特許公開1,468,998号公報
【特許文献3】欧州特許公開1,401,445号公報
【特許文献4】欧州特許公開1,682,542号公報
【特許文献5】欧州特許公開1,487,832号公報
【特許文献6】米国特許公開2005/0676760号公報
【特許文献7】米国特許公開2005/0676807号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら当技術分野には、両方に安定な、特に水分に安定で、取り扱いが容易な固体形に対する必要性が残っている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、−50℃以上のガラス転移温度を有する製薬的に許容される共固体(co-solid)と、臭化チオトロピウムの緊密な(intimate)混合物を含む固形アモルファス粒子を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、それゆえ、臭化チオトロピウムの新規な固体状の形態を提供する。前記粒子は、臭化チオトロピウムと、例えば糖、糖誘導体あるいはそれらの組合せなどの、そのガラス転移温度によって規定される共固体(臭化チオトロピウムと共にアモルファス粒子を形成する固体)の緊密な混合物である。すなわち、実質的に全ての個々の粒子は、前記臭化チオトロピウムと前記共固体の両方で構成されている。好ましくは、前記粒子は基本的に臭化チオトロピウムと共固体から構成される。実質的に全ての粒子と言及している理由は、純粋に統計的な観点からは、ごくわずかな粒子が、もしそれらが臭化チオトロピウムの非存在下で凝固した場合、共固体だけを含み得る可能性があるためである。
【0009】
本発明の臭化チオトロピウムの粒子はアモルファス固体、言い換えればガラスである。すなわち、前記粒子は、分子の位置に長距離秩序が存在しない固体である。アモルファス固体は、分子が熱力学的により有利な結晶状態に結晶化する前に固体が形成されるように、固体の構成成分の水溶液を急冷することによって得られる。
【0010】
本発明の固体粒子は、安定であり、高湿度の状況下でさえ水を吸収しにくい。これは吸入可能な薬物にとって、特にドライパウダーとして処方される場合、重要な性質である。さらに、前記共固体は有効成分にさらなる嵩(バルク)を与える。臭化チオトロピウムは極めて強力であり、典型的には18μgの投与量(チオトロピウムの量に基づく)で使用されている。そのようなわずかな量の有効成分は取り扱いが難しいことがあり、正確な測定を妨げる可能性がある。しかしながら、共固体を組み込むことで、有効成分のより容易な処理とより正確な測定が可能となる。
【0011】
前記粒子に用いられる共固体は、製薬的に容認できなければならない(当技術分野において標準的な意味を表す)、すなわち、それは薬物に包含されてもよい。言い換えれば、共固体は無毒で、生分解性および生体適合性である。それは理想的には物理化学的に安定で非吸湿性である。
【0012】
また、前記共固体は−50℃以上のガラス転移温度を有していなければならない(より好ましくは−25℃以上、さらに好ましくは0℃以上)。このガラス転移温度の下限値は、アモルファス(すなわち、ガラス)状態が室温(すなわち、20℃)で安定であり、好ましくは薬物が保管中に経験するかもしれない高温で(例えば、50℃以上および75℃以上さえ)安定であることを保証する。安定とは、アモルファス状態が結晶化しないかあるいはその反対で分解しないことを意味する。ガラス転移温度の上限はあまり関連がなく、凍結乾燥プロセスの実用性および共固体が利用できる実用性によって制限されるだけである。
【0013】
前記共固体は好ましくは水溶性であり、より好ましくは20℃で100mL当たり20mg以上、さらに好ましくは20℃で100mL当たり50mg以上、最も好ましくは100mL当たり80mgの水溶性を有する。
【0014】
本発明の粒子に使用される共固体は、典型的には糖または糖誘導体、あるいはそれらの組合せである。前記誘導体は、糖ポリオールまたはアミノ糖であってもよい。糖類、糖アルコール類およびアミノ糖類は当技術分野で周知であり、および本発明は特定の糖、糖アルコールまたはアミノ糖に限定されない。臭化チオトロピウムの存在下でアモルファス固体を形成できる任意の糖、糖アルコールまたはアミノ糖が使用できる。好ましくは、前記糖は単糖もしくは二糖であり、また前記誘導体は単糖もしくは二糖に基づくものである。前記糖アルコールは、糖内の少なくとも一つのカルボキシル基(アルデヒドまたはケトン)がアルコール(一級もしくは二級アルコール)に還元された糖である。糖ポリオールは時に当技術分野において単に糖アルコールと称される。前記アミノ糖は、少なくとも一つの水酸基がアミノ基で置換された糖である。本発明において使用される糖類の具体的な例は、ブドウ糖(デキストロース)、フルクトース、グルコース、ラクトース、マンノース、スクロースおよびトレハロースである。特に好ましい糖は、グルコース、ラクトース、マンノース、スクロースおよびトレハロースである。本発明において使用される糖アルコールの具体的な例は、マンニトール、マルチトール、ソルビトールおよびキシリトールである。特に好ましい糖アルコールはマンニトールである。特に好ましいアミノ糖アルコールはグルコサミンである。
【0015】
好適な共固体の他の例には、PEG、HMPCおよびPLGが含まれる。
【0016】
本発明の固形アモルファス粒子は、臭化チオトロピウムと糖および/または糖誘導体の水溶液を凍結乾燥(フリーズ・ドライ)することによって調製されてもよい。したがって、本発明は、糖および/または糖アルコールを含む臭化チオトロピウムの水溶液を凍結乾燥することを含む、臭化チオトロピウムの固形アモルファス粒子の製造方法を提供する。好ましくは、前記水溶液は、糖および/または糖誘導体の水溶液を形成し、その中に臭化チオトロピウムを溶解し、必要に応じてpHを4〜6の値に調節することによって調製される。前記プロセスはさらに前記粒子の微粒子化(微粉化)を含んでもよい。
【0017】
前記水溶液は、前記成分を、水に、あるいは水と水混和性の製薬的に許容される共溶媒との混合物に溶解することによって、簡易に調製されてもよい。好適な共溶媒はアルコールであり、好ましくはメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、tert-ブタノール、イソブタノールもしくはそれらの組合せである。好ましい実施形態では、前記共固体(例えば糖および/または糖誘導体)は、水性溶媒に添加され、そしてその溶液は必要に応じて共固体を溶解するために加熱される。溶解後、水溶液は高飽和溶液を提供するために冷やされてもよい。臭化チオトロピウムはその後そこへ添加される。前記混合物は臭化チオトロピウムを溶解するために加熱および/または超音波処理されてもよい。得られた溶液は、必要であればろ過されてもよく、およびそのpHが調節されてもよい。好ましいpHは4〜6である。
【0018】
前記溶液はその後、当技術分野における標準的な方法を使用して凍結乾燥される。前記凍結乾燥プロセスには通常3つのステージ(すなわち、凍結、一次乾燥および二次乾燥)がある。
【0019】
前記凍結ステップは、凍結乾燥フラスコ内に前記水溶液を入れ、冷却された(例えば、機械的冷蔵、ドライアイス、メタノールもしくは液体窒素によって)バス内で前記フラスコを回転することにより、シェル型フリーザー内で実施されてもよい。あるいは、前記凍結ステップは、凍結乾燥マシーンを使用して実施されてもよい。前記凍結乾燥マシーン内で、前記水溶液の微細な液滴は冷媒(例えば、液体窒素)中に噴霧される。前記凍結乾燥マシーンは、物質の産業的な製造に好適である。
【0020】
前記一次乾燥ステップの間、圧力は下げられ、昇華するのに十分な熱が前記水溶液の物質に供給される。前記二次乾燥ステップは、前記凍結ステップの間に吸着される溶媒分子を昇華するために必要であれば使用されてもよい。
【0021】
本発明の固形アモルファス粒子の平均粒径は好ましくは1〜10ミクロンであり、より好ましくは1〜5ミクロンである。ここに開示される粒子の粒径は、空気力学粒径である。 粒径の測定に関するさらなる詳細は、J.P.MitchellおよびM.W.Nagelの「Particle size analysis of aerosols from medicinal inhalers[KONA No.22 (2004) 32]」を参照のこと。適切な粒径は、上述した凍結乾燥プロセスによって得られるかもしれないが、さらなる微粒子化が、ミル中での粉砕(例えば、空気ジェット、ボールもしくはバイブレーターミル)によって、ふるいにかけることによって、結晶化によって、噴霧乾燥によって、あるいはさらなる凍結乾燥によって、実施されてもよい。
【0022】
さらに本発明は、上述したプロセスによって得られる固形アモルファス粒子を提供する。このようにして形成された粒子は、臭化チオトロピウムと共固体(例えば、糖および/または糖誘導体)の緊密な混合に特徴付けられる。
【0023】
前記粒子における臭化チオトロピウムと糖および/または糖アルコールの重量比は、1:1〜1:1000、好ましくは1:10〜1:500である(バルク材の性状として測定)。
【0024】
また本発明は、ここに記載された粒子と一以上の製薬的に許容される賦形剤を含有する吸入可能な薬物を提供する。製薬的に許容される賦形剤には、希釈剤、推進剤(プロペラント)、界面活性剤(サーファクタント)および香味料を含む、キャリアが含まれる(参照;Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed., Gennaro, Mack Publishing Co., Easton, PA 1990 and Remington: The Science and Practice of Pharmacy, Lippincott, Williams & Wilkins, 1995)。医薬組成物は、ドライパウダー吸入器用のドライパウダーであってもよく(この際、一以上の製薬的に許容される賦形剤は不活性キャリアを含む)、また加圧型定量吸入器用のエアロゾルであってもよい(この際、一以上の製薬的に許容される賦形剤は推進剤を含む)。
【0025】
吸入可能なドライパウダーを調製するための粒子状キャリアの例には、ラクトース、グルコース、あるいはデンプングリコール酸ナトリウム、好ましくはラクトース、および最も好ましくはα-ラクトース一水和物が含まれる。キャリアの粒径は、一般に、気流内に取り込まれることができるが、肺の主要な標的部位に沈着されない粒径であるべきである。したがって、前記キャリアは好ましくは40ミクロン以上の平均粒径を有し、より好ましくは前記キャリア粒子は50〜250ミクロンのVMDを有する。前記粒径は、レーザー光散乱(ドイツ、クラウスタール-ツェラーフェルトのSympatec社)を使用して測定できる。
【0026】
前記のドライパウダー組成物は、計量され、カプセル(例えばゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースカプセル)内に、前記カプセルが単位用量の有効成分を含むように充填されてもよい。前記ドライパウダーが、単位用量の有効成分を含むカプセル内にある場合、組成物の総量は、カプセルのサイズおよびそのカプセルが用いられる吸入装置の特徴によって決まるであろう。しかしながら、カプセル当たりのドライパウダーの総充填重量の典型例は1〜25mgである。あるいは、本発明にかかるドライパウダー組成物は、例えば国際公開92/10229号公報に開示されたタイプの、複数用量(multi-dose)ドライパウダー吸入器(MDPI)のリザーバー内に充填されてもよい。そのような吸入器は、筐体(シャーシ)、投薬チャンバー、マウスピースおよび薬物を有する。
【0027】
本発明の粒子は、エアロゾルとして処方されてもよい。エアロゾル製剤を調製するための推進剤ガス(propellant gas)の例には、HFAl34a、HFA227またはそれらの混合物が含まれる。エアロゾル製剤のさらなる詳細については、欧州特許公開0,372,777号公報、欧州特許公開0,616,525号公報および国際公開98/05302号公報を参照のこと。このタイプの加圧式定量吸入器は、上述の文献に記載されているように、一般的に筐体、マウスピースおよび薬物を含むキャニスター(canister)を含む。
【0028】
本発明は、以下の実施例を参照して記載されるが、実施例は限定を意図しない。
【実施例1】
【0029】
ラクトースが水に添加され、当該溶液はラクトースを溶解するために加熱される。溶解後、水溶液は高飽和溶液を得るために冷却される。ラクトースと臭化チオトロピウムの比が、ラクトース100重量部:臭化チオトロピウム1重量部となるように、臭化チオトロピウムが添加される。この混合物は臭化チオトロピウムを溶解するために超音波処理される。得られた溶液はその後、ろ紙を通してろ過され、そのpHが5に調節される。
【0030】
前記溶液はその後、丸底フラスコに移され、当該フラスコは液体窒素中に浸される。前記フラスコは、フラスコの内壁が固形物の薄層で覆われるようになるよう旋回される。前記フラスコはその後、−20℃の温度で24時間真空下に置かれ、綿毛状の粒子(fluffy particles)を生じる。前記粒子は収集され、吸入に適するように微粒子化される。
【実施例2】
【0031】
臭化チオトロピウムとラクトースの水溶液を、実施例1に記載したように調製する。前記溶液は、液体窒素中に細かい液滴(約10μm)をスプレーする凍結乾燥機内に配置される。粒子は収集され、24時間真空フリーザー中に置かれる。得られた粒子は吸入に適しており、微粒子化は必要ない。前記粒子は、しかしながら、必要であれば微粒子化されてもよい。
【実施例3】
【0032】
吸入可能な薬物は、例えば国際公開2004/017942号公報に記述されている技術を用いて、実施例1または2で形成された粒子を粗ラクトースと混合(コンバイン)することによって形成された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−50℃以上のガラス転移温度を有する製薬的に許容される共固体と臭化チオトロピウムの緊密な混合物を含む固形アモルファス粒子。
【請求項2】
前記共固体が20℃で100mL当たり20mg以上の水溶性を有する、請求項1に記載の粒子。
【請求項3】
前記共固体が糖および/または糖誘導体である、請求項1または2に記載の粒子。
【請求項4】
前記糖誘導体が糖ポリオールまたはアミノ糖である、請求項3に記載の粒子。
【請求項5】
前記糖および/または糖誘導体が単糖もしくは二糖である、請求項3または4に記載の粒子。
【請求項6】
前記共固体が、デキストロース、フルクトース、グルコサミン、グルコース、ラクトース、マンニトール、マルチトール、マンノース、ソルビトール、スクロース、トレハロース、キシリトールおよびそれらの組合せから選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の粒子。
【請求項7】
前記共固体が、グルコース、ラクトース、マンニトール、マンノース、スクロース、トレハロースおよびそれらの組合せから選択される、請求項6に記載の粒子。
【請求項8】
粒径が1〜10ミクロンである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の粒子。
【請求項9】
臭化チオトロピウムと共固体の重量比が、1:1〜1:1000である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の粒子。
【請求項10】
臭化チオトロピウムと共固体の重量比が、1:10〜1:500である、請求項9に記載の粒子。
【請求項11】
−50℃以上のガラス転移温度を有する製薬的に許容される共固体と臭化チオトロピウムの水溶液を凍結乾燥することを含む、臭化チオトロピウムの固形アモルファス粒子の製造方法。
【請求項12】
前記共固体が20℃で100mL当たり20mg以上の水溶性を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記共固体が糖および/または糖誘導体である、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
前記糖誘導体が糖ポリオールまたはアミノ糖である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記糖および/または糖誘導体が単糖もしくは二糖である、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
前記共固体が、デキストロース、フルクトース、グルコサミン、グルコース、ラクトース、マンニトール、マルチトール、マンノース、ソルビトール、スクロース、トレハロース、キシリトールおよびそれらの組合せから選択される、請求項11〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記共固体が、グルコース、ラクトース、マンニトール、マンノース、スクロース、トレハロースおよびそれらの組合せから選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記粒子を微粒子化することをさらに含む、請求項11〜17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
形成された粒子が1〜10ミクロンの粒径を有する、請求項11〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
請求項11〜19のいずれか1項に記載の方法によって得られる粒子。
【請求項21】
請求項1〜10または20のいずれか1項に記載の粒子と、一以上の製薬的に許容される賦形剤を含有する吸入可能な薬物。
【請求項22】
前記薬物がドライパウダーであり、前記一以上の製薬的に許容される賦形剤が不活性キャリアを含む、請求項21に記載の吸入可能な薬物。
【請求項23】
前記不活性キャリアが、ラクトース、グルコース、デンプングリコール酸ナトリウムおよびそれらの混合物から選択される、請求項22に記載の吸入可能な薬物。
【請求項24】
前記薬物がエアロゾル製剤であり、前記一以上の製薬的に許容される賦形剤が推進剤を含む、請求項21に記載の吸入可能な薬物。
【請求項25】
請求項21〜23のいずれか1項に記載の吸入可能な薬物を含むカプセル。
【請求項26】
筐体、投薬チャンバー、マウスピースおよび、請求項21〜23のいずれか1項に記載の薬物かあるいは請求項25に記載のカプセルを含む、ドライパウダー吸入器。
【請求項27】
筐体、マウスピースおよび請求項24に記載の薬物を含むキャニスターを有する、加圧型定量吸入器。

【公表番号】特表2010−533156(P2010−533156A)
【公表日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−515588(P2010−515588)
【出願日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際出願番号】PCT/GB2008/002294
【国際公開番号】WO2009/007687
【国際公開日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【出願人】(508008555)ノートン・ヘルスケアー リミテッド (10)
【Fターム(参考)】