説明

吻合シースおよび使用方法

【課題】吻合の漏出に関連する危険性を低下させるためのデバイスを提供すること。
【解決手段】シースであって、このシースは、通路を規定するスリーブであって、該スリーブは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備え、該少なくとも1つの生分解性部分は、吻合部位の近位で体管に固定され、そして該少なくとも1つの非生分解性部分は、該生分解性部分から遠位に延びる、スリーブ、を備える、シース。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の引用)
本願は、2008年7月9日に出願された、米国仮特許出願番号61/079,200の利益および優先権を主張する。この米国仮特許出願の全内容は、本明細書中に参考として援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、流体の漏出を防止するために吻合術と共に使用するためのシースに関し、そしてより特定すると、少なくとも1つの生分解性部分および非生分解性部分を用いて作製されたシースに関する。
【背景技術】
【0003】
吻合(すなわち、2つの脈管(例えば、食道、結腸、または消化管の他の部分の一部)の接合)は、一般的な手順である。しかし、時々、吻合部位に関連する合併症が存在する。
【0004】
特定の患者集団(例えば、1型糖尿病、2型糖尿病を患う患者、または他の免疫無防備患者(例えば、化学療法患者))は、吻合の漏出を起こしやすい。これらの患者集団は、治癒プロフィールがより長く、そして時々、免疫系が弱くなり、これらの要因は、漏出の発生の増加をもたらし得る。不運なことに、ほとんどの場合において、吻合の漏出は、臨床症状が起こるまで検出されない。
【0005】
現在、シースは、吻合部位に取り付けられ、そしてこれらのシースは、外科的に除去されるか、または体管壁から剥がされる。ステープルまたは縫合糸が体管壁から分離する場合に、この分離は、体管壁への損傷を引き起こし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
現在の吻合デバイスおよび外科手術用法は、満足に機能するが、吻合の漏出に関連する危険性を低下させるためのデバイスを提供することが有利である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、例えば、以下を提供する:
(項目1)
シースであって、
通路を規定するスリーブであって、該スリーブは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備え、該少なくとも1つの生分解性部分は、吻合部位の近位で体管に固定され、そして該少なくとも1つの非生分解性部分は、該生分解性部分から遠位に延びる、スリーブ、
を備える、シース。
【0008】
(項目2)
上記少なくとも1つの生分解性部分が分解すると、上記シースが上記体管から排泄され得る、上記項目に記載のシース。
【0009】
(項目3)
上記少なくとも1つの生分解性部分が、合成材料および天然材料からなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0010】
(項目4)
上記合成材料が、ポリウレタン、ポリヒドロキシブチレート、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリ(アミノ酸)、ポリ(オルトエステル)、ポリカプロラクトンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0011】
(項目5)
上記天然材料が、コラーゲン、セルロース、多糖類、ヒアルロン酸、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0012】
(項目6)
上記少なくとも1つの非生分解性部分が、ポリオレフィン、フッ素化ポリマー、ポリエステル、ナイロン、ポリアラミド、シリコーン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0013】
(項目7)
上記吻合部位が腸または脈管である、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0014】
(項目8)
上記少なくとも1つの生分解性部分および上記少なくとも1つの非生分解性部分が、溶融プレス、熱融解、膠、溶媒溶接、オーバーモールディング、縫合、ステープル留め、粘着、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される方法によって接合されている、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0015】
(項目9)
活性剤をさらに含む、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0016】
(項目10)
上記シースがフィルムである、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0017】
(項目11)
上記シースの形状が管状である、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0018】
(項目12)
潤滑コーティングをさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0019】
(項目13)
画像増強剤をさらに含む、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0020】
(項目14)
上記シースが、縫合糸、ステープル、粘着剤、クリップ、膠、ステント、リング、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される方法を使用して、上記吻合部位に固定される、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0021】
(項目15)
通路を規定するスリーブを備えるシースであって、該シースは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備え、該少なくとも1つの非生分解性部分は、吻合部位の近位で組織体に固定され、そして該少なくとも1つの生分解性部分は、該非生分解性部分から遠位に延びる、シース。
【0022】
(項目16)
上記シースが上記体管から除去され得る、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0023】
(項目17)
上記シースが第二の非生分解性部分をさらに備え、該第二の非生分解性部分が、上記生分解性部分の遠位端に取り付けられている、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0024】
(項目18)
上記第二の非生分解性部分が、上記吻合部位から遠位に延びる、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0025】
(項目19)
上記シースの全長の大部分が、上記少なくとも1つの非生分解性部分を構成する、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0026】
(項目20)
上記少なくとも1つの生分解性部分を体管に取り付けるための生分解性手段をさらに備える、上記項目のうちのいずれかに記載のシース。
【0027】
吻合部位の近位に取り付けられる近位部分を有するシース。このシースは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備える。このシースは、組織管の内容物が周囲空洞内に吻合部で漏出することを防止する。このシースを使用する方法もまた開示される。
【0028】
(要旨)
シースが本明細書中に記載され、このシースは、吻合の保護および吻合の漏出の減少を提供する。このシースは、通路を規定するスリーブを備え、そしてこのスリーブは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備える。この少なくとも1つの生分解性部分は、吻合部位の近位で体管に固定され、この少なくとも1つの非生分解性部分は、この生分解性部分から遠位に延びる。いくつかの実施形態において、吻合部位は、腸または脈管である。
【0029】
生分解性部分は、合成材料および天然材料からなる群より選択される。適切な合成材料としては、ポリウレタン、ポリヒドロキシブチレート、ポリラクチド、多糖類、ポリジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリ(アミノ酸)、ポリ(オルトエステル)、ポリカプロラクトンおよびこれらの組み合わせが挙げられ得る。適切な天然材料としては、コラーゲン、セルロース、多糖類、ヒアルロン酸、およびこれらの組み合わせが挙げられ得る。シースは、この少なくとも1つの生分解性部分の分解の際に、体管からの排泄が可能になる。
【0030】
非生分解性部分は、好ましくは、ポリオレフィン、フッ素化ポリマー、ウレタン、ポリエステル、ナイロン、ポリアラミド、シリコーン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0031】
特定の実施形態において、本開示によるシースは、少なくとも部分的に、形状記憶ポリマーを使用して構築され得る。形状記憶ポリマーのハードセグメントおよびソフトセグメントを調製するために使用される適切なポリマーとしては、ポリカプロラクトン、ポリジオキサノン、ラクチド(ポリ乳酸)、グリコリド(ポリグリコール酸)、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリシロキサン、ポリウレタン、ポリエーテルアミド、ポリウレタン/尿素、ポリエーテルエステル、およびウレタン/ブタジエンコポリマーならびにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0032】
シースの非生分解性部分と生分解性部分とを接合するための方法は、溶融プレス、熱融解、接着、溶媒溶接、オーバーモールディング、縫合、ステープル留め、粘着、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0033】
シースは、フィルムであり得、そしてまた、形状が管状であり得る。このシースは、活性剤、潤滑コーティング、または画像増強剤をさらに含み得る。
【0034】
一旦、シースが身体に挿入されると、このシースは、縫合糸、ステープル、粘着、膠、ステント、リング、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される方法を使用して、吻合部位に固定され得る。
【0035】
代替の実施形態において、このシースは、通路を規定するスリーブを備え、このスリーブは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を有する。この少なくとも1つの非生分解性部分は、吻合部位の近位で体管に固定され、そしてこの少なくとも1つの生分解性部分は、この非生分解性部分から遠位に延びる。このシースは、体管から除去され得る。代替の実施形態において、このシースは、第二の非生分解性部分をさらに備え、この第二の非生分解性部分は、この生分解性部分の遠位端に取り付けられる。この第二の非生分解性部分は、吻合部位から遠位に延びる。
【0036】
シースの全長の大部分が、少なくとも1つの非生分解性部分を構成する、別の実施形態もまた開示される。
【0037】
患者を処置する方法もまた提供され、この方法は、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を有するシースを提供する工程;ならびにこの少なくとも1つの生分解性部分を吻合の近位で体管に取り付ける工程であって、その結果、この少なくとも1つの非生分解性部分がこの生分解性部分から遠位に延びる、工程を包含する。
【発明の効果】
【0038】
本発明により、吻合の漏出に関連する危険性を低下させるためのデバイスが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本開示の第一の実施形態によるシースの斜視図を示す。
【図2】図2は、生分解性部分の分解前の、図1のシースの斜視断面図を示す。
【図3】図3は、生分解性部分の分解後の、図2のシースの斜視図を示す。
【図4】図4は、本開示によるシースの第二の実施形態の斜視断面図を示す。
【図5】図5は、本開示によるシースの第三の実施形態の斜視図を示す。
【図6】図6は、本開示によるシースの別の実施形態の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本明細書中に記載される例示的な実施形態は、添付の図面を参照しながら、以下の説明からより容易に明らかになる。
【0041】
(実施形態の詳細な説明)
本開示は、生分解性吻合シースに関する。このシースは、少なくとも1つの生分解性部分および1つの非生分解性部分を備えるスリーブである。このシースは、吻合部位の近位で体管に固定されて、流体がこの吻合部を回避することを可能にし、一方で組織管の内容物の漏出を防止する。生分解性部分の分解の際に、このシースは、自然の経路を通って身体から排出される。
【0042】
以下の説明において、用語「体管」とは、本明細書中で使用される場合、管状器官(例えば、血管、腸、または食道)の内側の空いた空間または空洞を意味する。用語「生分解性」とは、本明細書中で使用される場合、身体条件下(例えば、酵素消化または加水分解)で分解するか、または構造的一体性を失う材料をいう。用語「近位」とは、本明細書中で使用される場合、使用者に近い方のシースの部分を意味し、一方で、用語「遠位」とは、シースの使用者から遠い方の部分をいう。
【0043】
シースは、少なくとも部分的に、生分解性材料(合成材料であっても天然材料であってもよい)から構成される。適切な合成生分解性材料としては、ラクチド、グリコリド、カプロラクトン、バレロラクトン、カーボネート(例えば、トリメチレンカーボネート、テトラメチレンカーボネートなど)、ジオキサノン(例えば、1,4−ジオキサノン)、ジオキセパノン(例えば、1,4−ジオキセパン−2−オンおよび1,5−ジオキセパン−2−オン)、エチレングリコール、エチレンオキシド、エステルアミド、γ−ヒドロキシバレレート、β−ヒドロキシプロピオネート、α−ヒドロキシ酸、ヒドロキシブチレート、ポリオルトエステル)、ヒドロキシアルカノエート、チロシンカーボネート、ポリイミドカーボネート、ポリイミノカーボネート(例えば、ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)およびポリ(ヒドロキノン−イミノカーボネート))、ポリウレタン、ポリ酸無水物、ポリマー薬物(例えば、ポリジフルニソール、ポリアスピリン、およびタンパク質治療剤)から作製されるもののようなポリマー、ならびにこれらのコポリマーおよび組み合わせが挙げられる。適切な天然生分解性ポリマーとしては、コラーゲン、セルロース、ポリ(アミノ酸)、多糖類、ヒアルロン酸、ガット、コポリマーおよびこれらの組み合わせが挙げられる。
【0044】
シースを構築するために使用され得る適切な非生分解性材料としては、フッ素化ポリマー(例えば、フルオロエチレン、プロピレン、フルオロPEG)、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET))、ナイロン、ポリアミド、シリコーン、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリブチルエステル、ポリアリールエーテルケトン、これらのコポリマーおよび組み合わせが挙げられる。さらに、非生分解性のポリマーおよびモノマーは、互いに組み合わせられ得、そしてまた、種々の生分解性のポリマーおよびモノマーと組み合わせられて、複合シースを作製し得る。
【0045】
本開示の適切な材料は、当業者の知識の範囲内(押出し、射出成型、圧縮成形、ブロー成型、フィルムブローイング、熱形成、カレンダリング、スピニングおよびフィルムキャスティングが挙げられるが、これらに限定されない)で加工され得る。
【0046】
いくつかの実施形態において、このシースの生分解性部分および非生分解性部分は、各々がフィルムであり、各フィルム部分は、多孔性または半透過性であり得、酸素または栄養の輸送を可能にするかまたは制限し得る。いくつかの実施形態において、半透過性、またはこのスリーブの長さのいくらかまたは全てに沿って透過性が制御された特性は、体管壁における適切な位置での、特定の栄養の吸収を可能にする。例えば、このシースが腸において使用される場合、胃腸管に沿った特定の位置での栄養の吸収が、消化不良を回避することが望ましい。あるいは、シースの特定の長さまたは全長が、非多孔性または不透過性であり得る。他の実施形態が当業者の知識の範囲内であり、そして本開示の範囲内であることが理解される。例えば、スリーブの表面領域が消化の時間およびプロフィールを変更するために使用される場合、代替の実施形態(例えば、発泡材料または織られた繊維)が、フィルムより好ましくあり得る。構造体の透過性(例えば、半透膜または制御された透過性)を含む上記議論は、スリーブに限定されず、そしてまた、シースのさらなる部分を含み得ることもまた理解されるべきである。
【0047】
一旦加工されると、生分解性部分および非生分解性部分は、シースを作製するために、当業者の知識の範囲内である種々の機械的手段および化学的手段を使用して、一体に接合され得る。方法としては、熱融解/メルトプレス、膠/接着剤、溶媒溶接、紫外線照射、超音波エネルギー、押出し(例えば、共押出しまたは複合押出し)、オーバーモールディング、縫合、ステープル留めまたは粘着が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、膠/接着剤としては、シアノアクリレート、ウレタン、およびシロキサンが挙げられるが、これらに限定されない。生分解性部分および非生分解性部分は、一旦加工されると、シースを作製し、非生分解性部分および生分解性部分は、生分解性部分がインサイチュで分解するまで接合されたままである。
【0048】
溶媒溶接において使用するために適切な溶媒としては、極性溶媒および非極性溶媒(例えば、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、塩素化炭化水素(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン)、ならびに脂肪族炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン、および酢酸エチル)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0049】
必要に応じて、このシースは、その内側および/または外側にコーティングを備えて、このシースの表面特性を、臨床的に関連する様式で増強させ得る。本明細書中で使用される場合、用語「コーティング」は、液体に限定されず、蝋および固体もまた包含し得る。例えば、パリレンコーティングが、スリーブ材料の化学耐性を増加させるために使用され得る。他の実施形態において、潤滑コーティングが適用され得、これは、シースを通る栄養の通過を補助する(例えば、ポリエチレングリコール)。コーティングは、当業者の知識の範囲内である任意の方法を使用して適用され得る。
【0050】
さらに、このシースの任意の部分(生分解性部分および非生分解性部分を含む)は、生物学的に受容可能な添加剤(例えば、可塑剤、酸化防止剤、色素、画像改良剤、希釈剤、生物活性剤(例えば、薬学的因子および医薬因子)、ならびにこれらの組み合わせ)を含み得、これらの添加剤は、このシースにコーティングされても、樹脂またはポリマーに含浸されてもよい。
【0051】
シースに組み込まれ得る医薬因子としては、抗菌剤、抗ウイルス薬、抗真菌薬などが挙げられる。抗菌剤とは、本明細書中で使用される場合、単独でかまたは身体(免疫系)を補助することによって、身体が病原体(疾患を引き起こすもの)であり得る微生物を破壊するかまたは微生物に抵抗することを補助する薬剤により定義される。用語「抗菌剤」は、抗生物質、集団感知遮断薬、界面活性剤、金属イオン、抗菌タンパク質および抗菌ペプチド、抗菌多糖類、防腐剤、消毒薬、抗ウイルス薬、抗真菌薬、およびこれらの組み合わせを包含する。
【0052】
本開示と組み合わせられ得る適切な防腐剤および消毒薬の例としては、ヘキサクロロフェン、陽イオン性ビグアニド(クロルヘキサジンおよびシクロヘキシジンなど)、ヨウ素およびヨウ素担体(ポビドン−ヨウ素など)、ハロ置換フェノール性化合物(PCMX(例えば、p−クロロ−m−キシレノン)およびトリクロサン(例えば、2,4,4’−トリクロロ−2’ヒドロキシ−ジフェニルエーテル)など)、フラン医薬製剤(ニトロフラントインおよびニトロフラゾンなど)、メタンアミン、アルデヒド(グルタルアルデヒドおよびホルムアルデヒドなど)、アルコール、これらの組み合わせなどが挙げられる。
【0053】
本開示と組み合わせられ得る抗生物質の種類としては、テトラサイクリン(ミノサイクリンなど)、リファマイシン(リファンピンなど)、マクロライド(エリスロマイシンなど)、ペニシリン(ナフシリンなど)、セファロスポリン(セファゾロンなど)、β−ラクタム抗生物質(イミペネンおよびアズトレオナムなど)、アミノグリコシド(ゲンタマイシンおよびTOBRAMYCIN(登録商標)など)、クロラムフェニコール、スルホンアミド(サルファメトキサゾールなど)、糖ペプチド(バンコマイシンなど)、キノロン(シプロフロキサシンなど)、フシジン酸、トリメトプリム、メトロニダゾール、クリンダマイシン、ムピロシン、ポリエン(アンホテリシンBなど)、アゾール(フルコナゾールなど)、ならびにβ−ラクタムインヒビター(スブラクタムなど)が挙げられる。添加され得る他の抗菌剤としては、例えば、抗菌ペプチドおよび/またはタンパク質、抗菌多糖類、集団感知遮断薬、抗ウイルス薬、金属イオン(例えば、イオン性銀およびイオン性銀ガラス)、界面活性剤、化学療法薬物、テロメラーゼインヒビター、他の環状モノマー(5−環状モノマーが挙げられる)、ミトキサントロンなどが挙げられる。
【0054】
いくつかの実施形態において、使用され得る適切な生物活性剤としては、着色剤、色素、防腐剤、タンパク質製剤およびペプチド製剤、タンパク質治療剤、多糖類(例えば、ヒアルロン酸)、レクチン、脂質、共生剤、脈管形成剤、抗血栓剤、抗凝固剤、凝固剤、鎮痛薬、麻酔薬、創傷修復剤、化学療法剤、生物学的物質、抗炎症剤、抗増殖剤、診断剤、解熱剤、消炎薬および鎮痛薬、血管拡張剤、抗高血圧剤および抗不整脈剤、低血圧剤、鎮咳剤、抗腫瘍剤、局所麻酔薬、ホルモン製剤、喘息鎮静剤および抗アレルギー剤、抗ヒスタミン薬、抗血液凝固剤、鎮痙薬、大脳循環および代謝改質剤、抗うつ剤および抗不安剤、ビタミンD製剤、低血糖剤、抗潰瘍剤、催眠薬、抗生物質、抗真菌剤、鎮静剤、気管支拡張剤、抗ウイルス剤、排尿障害剤、臭素化フラノンまたはハロゲン化フラノンなどが挙げられる。ある実施形態において、ポリマー薬物(すなわち、このような化合物のポリマー形態であり、例えば、ポリマー抗生物質、ポリマー防腐薬、ポリマー化学療法剤、ポリマー抗増殖剤、ポリマー防腐薬、ポリマー非ステロイド性抗炎症薬(NASID)など)およびこれらの組み合わせが、利用され得る。
【0055】
特定の実施形態において、本開示のシースは、適切な医療薬剤(例えば、ウイルスおよび細胞、ペプチド、ポリペプチドおよびタンパク質、アナログ、ムテイン、ならびにその活性フラグメント(例えば、免疫グロブリン、抗体(モノクローナルおよびポリクローナル)、サイトカイン(例えば、リンホカイン、モノカイン、ケモカイン))、血液凝固因子、造血因子、インターロイキン(IL−2、IL−3、IL−4、IL−6)、インターフェロン(β−IFN、α−IFNおよびγ−IFN)、エリスロポイエチン、ヌクレアーゼ、腫瘍壊死因子、コロニー刺激因子(例えば、GCSF、GM−CSF、MCSF)、インスリン、抗腫瘍剤および腫瘍抑制因子、血液タンパク質、性腺刺激ホルモン(例えば、FSH、LH、CGなど)、ホルモンおよびホルモンアナログ(例えば、成長ホルモン)、ワクチン(例えば、腫瘍抗原、細菌抗原およびウイルス抗原)、ソマトスタチン、抗原、血液凝固因子、増殖因子または成長因子、タンパク質インヒビター、タンパク質アンタゴニスト、およびタンパク質アゴニスト;核酸(例えば、アンチセンス分子、DNA、RNA、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチドおよびリボザイム、ならびにこれらの組み合わせ)を含み得る。
【0056】
いくつかの実施形態において、添加剤(例えば、画像改良剤(例えば、造影剤)およびより具体的には、放射線不透過マーカー)が、シースに組み込まれ得る。これらの画像改良剤は、様々なフィルタ(例えば、MRI、X線、X線透視、CT、種々の光源など)を通して画像化または走査される場合に、シースの(周囲組織に対する)可視化を可能にする。不透明である目的で、このシースは、周囲の宿主組織より高いX線撮影密度を有する材料から作製されなければならず、そして画像内でコントラストを生じるために、X線の透過に影響を与えるほど充分な厚さを有さなければならない。有用な画像改良剤としては、放射線不透過マーカー(例えば、チタン、硫酸バリウム、三酸化ビスマス、臭素、ヨウ素、酸化チタン、ジルコニウム、バリウム、チタン、ビスマス、ヨウ素、ニッケル、鉄、銀、およびこれらの組み合わせ)が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、タンタル、白金、バリウムおよびビスマスなどの化合物が、このシースに組み込まれ得る。しばしば、画像改良剤は、生分解性でも分解性でもなく、身体から排出されるか、または身体内に貯蔵される。
【0057】
いくつかの実施形態において、画像改良剤は、加工(押し出しまたは成型が挙げられる)の前に、充填材としての材料(例えば、樹脂)に配合され得る。これらの薬剤は、ポリマーの加工性を最大にするように、一方で、シースの材料特性を最大にするように、種々の濃度で添加され得る。生体適合性薬剤が、放射線不透過性を増強し、一方でポリマーの特性を維持するために充分な量で添加され得る。特定の実施形態において、画像改良剤は、生分解性部分に組み込まれ得、このシースの生分解性部分が分解して非生分解性部分が排泄される際に、外科医に見えるようにし得る。
【0058】
上記生物活性薬剤を本開示の組成物と組み合わせるための方法は、当業者の知識の範囲内であり、そして混合、ブレンド、配合、スプレー、浸透(wicking)、溶媒蒸発、浸漬、ブラッシング、蒸着、共押出し、キャピラリー浸透、フィルムコーティング、成型などが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、種々の薬剤を複合デバイスに組み込むために、溶媒が使用され得る。適切な溶媒としては、以下に列挙されるものが挙げられる。
【0059】
ここで図1を参照すると、シースの第一の実施形態が示されている。シース2は、生分解性部分4および非生分解性部分6を備える。移行ゾーン8は、非生分解性部分6と生分解性部分4とが接続する界面を表す。いくつかの実施形態において、移行ゾーン8は、生分解性部分4と非生分解性部分6とが接続される区別可能な界面であり、一方で、他の実施形態において、移行ゾーン8は、生分解性部分4から非生分解性部分6への段階的な変化部またはテーパであり得る。生分解性部分4の近位端10は、好ましくは、シース2を体管壁に取り付ける場合に使用される。非生分解性部分6および生分解性部分4の構築のために適切な材料としては、先に議論された材料が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
本開示のシースは、吻合部位の近位の体管壁に、吻合作製の前、最中または後に固定され得る。数個の実施形態において、シースは、体腔および体管に、拡張した形態でか、または収縮もしくは圧縮された位置のいずれかで、挿入され得る。一旦、体管に取り付けられると、このシースは、流体が吻合部を回避することを可能にし、吻合部位に接触する流体の量を減少させ、従って、吻合での周囲環境への流体の漏出の可能性を低下させる。いくつかの実施形態において、反転したシースが体管に挿入され得、体管壁に取り付けられ、次いで、この体管を通して、吻合部位の遠位まで伸長され得る。1つの例において、結腸または腸管において使用される場合、本開示のシースは、2型糖尿病を制御するために、栄養の吸収を制限するために有用であり得る。
【0061】
種々の分解プロフィールおよび分解時間が、このシースの任意の生分解性部分に関して企図される。分解時間および分解プロフィールは、材料の選択およびシースの表面積などの要因によって制御され得る。好ましい実施形態において、生分解性部分は、1日〜12週間の存続時間、別の実施形態においては3日〜21日の存続時間を有し得る生分解性材料から構成される。いくつかの実施形態において、質量損失が、生分解性部分の強度の損失に密接に関連するので、このシースが生分解性部分の機械的特性を失うとき、残存する生分解性部分の質量は、例えば、炎症およびカプセル化を軽減するように、最小である。一旦、生分解性部分がかなりの質量および/または強度を失うと、非生分解性部分が分離し、そして身体を自然に通過し、そして自然なオリフィスを通って身体から出る。
【0062】
好ましい実施形態において、このシースは、図1〜図6に示されるように、管状の形状であるが、他の形状(例えば、楕円形、円錐形および矩形)が企図される。シースの形状は、本開示のシースの凹部に加えて、使用方法および患者の解剖学などの要因に依存して変動し得る。
【0063】
本開示のシースは、種々の方法(ステープル、縫合糸、膠、クリップ、または粘着剤が挙げられるが、これらに限定されない)を使用して、吻合部位の近位で管壁に取り付けられ得る。一旦取り付けられると、このシースは、流体が吻合部を回避することを可能にし、この吻合部と接触する流体の量を減少させ、従って、吻合部の流体が周囲の体腔内に漏出する可能性を低下させる。このシースの生分解は、特定の体管の創傷治癒プロフィールに対応して調整されて、分解前の最大の創傷治癒、および非生分解性部分の放出または除去を促進し得る。
【0064】
図2および図3は、体管14内に移植された直後(図2)および生分解性部分4が分解した後(図3)のシース2を図示する。生分解性部分4は、生分解性部分4の最も近位の端部10で体管14に取り付けられて示される。シース2は、例えば、ステープル17を使用して、吻合部位16に固定される。他の取り付け方法(例えば、上に記載されたもの)が使用され得ることが理解される。1つの実施形態において、生分解性部分4は、吻合部位16の近位に固定され、そして吻合部位16を越えて遠位に延びる。非生分解性部分6は、(図2に示されるように)体管14内に遠位に延びる。生分解性部分4は、創傷治癒の間中、吻合部を保護し、そして一旦、充分な強度損失または質量損失(生分解性部分4の少なくとも部分的な分解を含む)が起こると、非生分解性部分6(および潜在的に、任意の残りの生分解性部分)が、身体を通って自然に排泄される。図3は、一旦、生分解性部分4が少なくとも部分的に分解すると、非生分解性部分6が外れることを図示する。
【0065】
図4に図示されるように、シース20の別の実施形態は、非生分解性部分22および生分解性部分24を備える。シース20の近位部分は、縫合糸18を使用して吻合部位16の近位に取り付けられ、この縫合糸は、生分解性であっても非生分解性であってもよい。吻合は、伝統的な方法(図4に例として示されるような外科手術用ステープル17が挙げられる)を使用して、作製され得る。
【0066】
非生分解性部分22は、体管14への取り付けのために好ましい機械的特性および化学的特性を有し得る。例えば、腸において、シリコーン材料が、非生分解性部分22として使用され得る。シリコーンは、比較的剛性であり、引き裂き耐性であり、そして縫合が容易であり、このことは、いくつかの実施形態において、シリコーンを非生分解性部分22のために好ましい材料にする。この実施形態において、非生分解性部分22は、吻合部位から間隔を空けた位置に取り付けられ、そして生分解性部分24は、図4に示されるように、非生分解性部分22の遠位に取り付けられる。遠位の生分解性部分24の分解は、体管に残される材料を最小にし、起こる炎症応答をより少なくする。いくつかの実施形態において、非生分解性部分22は、外科手術手段により後に除去され得るか、または体管壁から外れて身体を通って自然に排泄され得る。
【0067】
シースの代替の実施形態が、図5に示されている。この実施形態において、シース30は、吻合部位の被覆を延長するために、第一の非生分解性部分32および第二の非生分解性部分34を備える。ここでまた、非生分解性材料は、好ましい機械的特性および化学的特性を有し得る。第一の非生分解性部分32および第二の非生分解性部分34は、これらの間が、生分解性部分36によって接続され得る。すなわち、シース30は、シース20と類似であるが、シース30は、生分解性部分36の遠位端に取り付けられた第二の非生分解性部分34を含む。一旦、吻合が治癒すると、生分解性部分36は、少なくとも部分的に分解しており、そして第二の非生分解性部分34は、(存在する場合、任意の残りの生分解性部分36と一緒に)身体を通って自然に排泄され得る。シース20と同様に、第一の非生分解性部分32は、外科手術手段によって後に除去され得るか、または体管から外れて身体から自然に排泄され得る。
【0068】
なお別の実施形態において、このシースの全長の大部分が、非生分解性である。例えば、シース30に関して上で言及された2つの非生分解性部分32、34は、一緒になって、シース30の全長のほとんどを構成し得る。他の実施形態において、このシースの長さの大部分は、生分解性部分を構成し得る。
【0069】
例としてステントが、図6に示されるシース40の実施形態において、可能な取り付け方法として示されている。他の取り付け方法が使用され得ることが理解される。シース40の非生分解性部分42の近位端は、生分解性ステント46を利用し得、この生分解性ステントは、拡張して、シース40を体管壁に機械的に結合する。ステント46は、非生分解性部分42の内側に位置し得るか、または非生分解性部分42の積層構造内に成形され得る。特定の実施形態において、ステント46は、自己拡張し得る。ステント46はまた、ステント展開システムと組み合わせて使用され得る。ステント46が拡張すると、体管壁に対する半径方向の力を付与し、シース40を適所に設置する。代替の実施形態において、非生分解性のステントが使用され得る。一旦、生分解性ステント46が強度または質量を損失すると、非生分解性部分42が腔壁から放出され得、そして身体を通って排出され得る。上記実施形態は、シース40の非生分解性部分42を、吻合部位から間隔を空けた位置で体管壁に設置することを記載するが、ステント46は、生分解性部分44を結合するために使用されてもよいことが理解されるべきである。
【0070】
特定の実施形態において、例えば、シースが腸管において使用される場合、このシースを、腸の蠕動運動を可能にして複合シースを通る食物の移動を起こすために充分に可撓性にすることが望ましい。しかし、シースと胃腸管との間には、蠕動がシースをまっすぐにし、そして少量の張力を適用してこのシースを適所に維持するように働くために充分な摩擦が存在するべきである。
【0071】
好ましくは、このシースは、機械的特性の適切なバランスを有し、その結果、このシースは、吻合部の被覆を維持し、一方で、体管内に遠位に延びる。このシースは、好ましくは、特定の量の硬さを維持し、その結果、このシースは、近位方向に巻き付いたり折れたりして吻合部位を露出させない。代替の実施形態において、このシースの表面は、小さいこぶまたは他の表面特徴を有するように構成され得、これにより、シースと体管との間の摩擦を増強させる。
【0072】
本開示は、結腸および腸の吻合での使用に限定されず、そして他の吻合部位(例えば、血管吻合)における使用を企図することが、留意されるべきである。さらに、上記説明は、多くの特定のものを含み、これらの特定のものは、本明細書中の開示の範囲に対する限定と解釈されるべきではなく、単に、その特に有用な実施形態の例示と解釈されるべきである。当業者は、添付の特許請求の範囲により規定されるような、本開示の範囲および趣旨内で、多くの他の可能性を予測する。
【符号の説明】
【0073】
2 シース
4 生分解性部分
6 非生分解性部分
8 移行ゾーン
10 近位端
14 体管
16 吻合部位
17 ステープル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シースであって、
通路を規定するスリーブであって、該スリーブは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備え、該少なくとも1つの生分解性部分は、吻合部位の近位で体管に固定され、そして該少なくとも1つの非生分解性部分は、該生分解性部分から遠位に延びる、スリーブ、
を備える、シース。
【請求項2】
前記少なくとも1つの生分解性部分が分解すると、前記シースが前記体管から排泄され得る、請求項1に記載のシース。
【請求項3】
前記少なくとも1つの生分解性部分が、合成材料および天然材料からなる群より選択される、請求項1に記載のシース。
【請求項4】
前記合成材料が、ポリウレタン、ポリヒドロキシブチレート、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリ(アミノ酸)、ポリ(オルトエステル)、ポリカプロラクトンおよびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載のシース。
【請求項5】
前記天然材料が、コラーゲン、セルロース、多糖類、ヒアルロン酸、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項3に記載のシース。
【請求項6】
前記少なくとも1つの非生分解性部分が、ポリオレフィン、フッ素化ポリマー、ポリエステル、ナイロン、ポリアラミド、シリコーン、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載のシース。
【請求項7】
前記吻合部位が腸または脈管である、請求項1に記載のシース。
【請求項8】
前記少なくとも1つの生分解性部分および前記少なくとも1つの非生分解性部分が、溶融プレス、熱融解、膠、溶媒溶接、オーバーモールディング、縫合、ステープル留め、粘着、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される方法によって接合されている、請求項1に記載のシース。
【請求項9】
活性剤をさらに含む、請求項1に記載のシース。
【請求項10】
前記シースがフィルムである、請求項1に記載のシース。
【請求項11】
前記シースの形状が管状である、請求項1に記載のシース。
【請求項12】
潤滑コーティングをさらに備える、請求項1に記載のシース。
【請求項13】
画像増強剤をさらに含む、請求項1に記載のシース。
【請求項14】
前記シースが、縫合糸、ステープル、粘着剤、クリップ、膠、ステント、リング、およびこれらの組み合わせからなる群より選択される方法を使用して、前記吻合部位に固定される、請求項1に記載のシース。
【請求項15】
通路を規定するスリーブを備えるシースであって、該シースは、少なくとも1つの生分解性部分および少なくとも1つの非生分解性部分を備え、該少なくとも1つの非生分解性部分は、吻合部位の近位で組織体に固定され、そして該少なくとも1つの生分解性部分は、該非生分解性部分から遠位に延びる、シース。
【請求項16】
前記シースが前記体管から除去され得る、請求項15に記載のシース。
【請求項17】
前記シースが第二の非生分解性部分をさらに備え、該第二の非生分解性部分が、前記生分解性部分の遠位端に取り付けられている、請求項15に記載のシース。
【請求項18】
前記第二の非生分解性部分が、前記吻合部位から遠位に延びる、請求項17に記載のシース。
【請求項19】
前記シースの全長の大部分が、前記少なくとも1つの非生分解性部分を構成する、請求項15に記載のシース。
【請求項20】
前記少なくとも1つの生分解性部分を体管に取り付けるための生分解性手段をさらに備える、請求項15に記載のシース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−17550(P2010−17550A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−161697(P2009−161697)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【出願人】(507362281)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (666)
【Fターム(参考)】