説明

告知放送システム

【課題】ユーザがプライバシーを維持しつつ外出先から自宅の家族に伝言を残すことができる告知放送システムを提供すること。
【解決手段】センター装置10は、電話機60からの通話信号を受信する通話信号受信部18と、通話信号に含まれる電話番号に対応する個別アドレスをメモリ15から取得し、当該取得した個別アドレスと当該通話信号に含まれる通話内容としての音声情報とを含んだ告知放送信号を生成して伝送線路42を介して送信する伝言制御部19aを備える。受信機20は、告知放送信号に含まれる個別アドレスがメモリ29に格納された個別アドレスに合致する場合、当該受信した告知放送信号に含まれる音声情報を所定方法で出力させる伝言制御部30aを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、告知放送を行うための告知放送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
センターから複数の住戸に対して各種の告知放送を行うための告知放送システムが普及している。この告知放送システムは、概略的に、センター側に配置したセンター装置と、各住戸内に設置した受信機とを、CATV等の伝送線路を介して相互に接続して構成されている。そして、地域のイベント開催等の一般放送や、火災や地震が発生した時の緊急放送を行う際、センター装置は告知放送信号を伝送線路を介して送信し、この告知放送信号を受信機が受信して、告知放送をスピーカにて音声出力する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、告知放送においては、放送の目的や内容により、全ての住戸ではなく特定の住戸のみを対象に放送したい場合がある。例えば、特定の行政地区に関する情報については当該行政地区の各住戸にのみ放送したり、特定の老人会や婦人会に関する情報については当該老人会や婦人会に入会している各住戸にのみ放送したい場合がある。
【0004】
このため、従来から、各住戸の受信機にグループアドレスを設定し、各受信機においては、センター装置から送信された告知放送信号に含まれるグループアドレスが自己に設定されたグループアドレスに合致する場合にのみ、当該告知放送信号による告知放送出力を行わせていた。
【0005】
さらに、このようなグループ放送機能を利用して、一般電話回線から告知内容や放送グループを登録し、指定した間に自動的に告知放送を行うシステムも提案されていた(例えば、特許文献2の段落0016参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平9−8753号公報
【特許文献2】特開2006−311024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の告知放送システムは、基本的には、センター装置側から受信機側への一方的な通信を行うためのシステムに留まり、各住戸のユーザが受信機を活用して任意の内容の放送出力を行うことができなかった。例えば、ユーザが外出先から自宅の家族に伝言を残したいような場合であっても、外出先から自宅の受信機に直接伝言を録音する手段はなく、またセンター装置を個々のユーザが勝手に操作することも通常は許可されないため、受信機を利用して外部から伝言を行うことは事実上不可能であった。
【0008】
また、上記特許文献2のようにグループ放送機能を利用した告知放送を行うことも提案されており、この機能を利用することでユーザが外出先から伝言を残すことはある程度可能になるが、当該機能はあくまでグループ放送を前提としたものであり、ユーザの自宅以外に設置されている受信機にも放送が行われ、個人的な伝言を残したい場合にはプライバシーを維持することが困難であった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザがプライバシーを維持しつつ外出先から自宅の家族に伝言を残すことができる告知放送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の告知放送システムは、送信手段から送信された告知放送信号を伝送線路を介して受信手段にて受信し、当該告知放送信号に基づく告知放送を当該受信手段にて行う告知放送システムであって、前記送信手段は、電話機からの通話信号を受信する通話信号受信手段と、前記通話信号に含まれる前記電話機の電話番号と、当該通話信号に含まれる通話内容による音声情報を送信すべき受信手段を一意に識別する識別情報とを、相互に対応付けた伝言先情報を格納する伝言先情報格納手段と、前記通話信号受信手段にて前記通話信号が受信された場合、当該通話信号に含まれる前記電話番号に対応する前記識別情報を前記伝言先情報格納手段から取得し、当該取得した識別情報と当該通話信号に含まれる通話内容としての音声情報とを含んだ告知放送信号を生成し、当該生成された前記告知放送信号を前記伝送線路を介して前記受信手段に送信する送信側伝言制御手段とを備え、前記受信手段は、自己の識別情報を格納する識別情報格納手段と、音声情報を出力する音声情報出力手段と、前記送信手段から送信された告知放送信号を受信した場合、当該受信した告知放送信号に含まれる識別情報が前記識別情報格納手段に格納された識別情報に合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信した告知放送信号に含まれる音声情報を所定方法で前記音声情報出力手段を介して出力させる受信側伝言制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の告知放送システムは、請求項1に記載の告知放送システムにおいて、前記送信手段は、前記通話信号受信手段にて前記通話信号が受信された場合において前記告知放送信号を生成する際には、当該告知放送信号が伝言用の告知放送信号である旨を示す伝言特定情報を当該告知放送信号に含め、前記受信手段は、音声情報を格納する音声情報格納手段と、前記音声情報格納手段に格納された前記音声情報の出力指示を受け付ける操作手段とを備え、前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記受信した告知放送信号に前記伝言特定情報が含まれる場合には、当該告知放送信号に含まれる音声情報を前記音声情報格納手段に格納させ、当該格納させた音声情報を、前記操作手段にて前記出力指示が受け付けられた場合に前記音声情報出力手段を介して出力させることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の告知放送システムは、請求項2に記載の告知放送システムにおいて、前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記受信した告知放送信号に前記伝言特定情報が含まれる場合には、前記電話機を介して伝言が行われた旨の所定の音声情報を前記音声情報出力手段を介して出力させることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の告知放送システムは、請求項2又は3に記載の告知放送システムにおいて、前記受信手段は、前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示手段を備え、前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記告知放送信号に含まれる音声情報を前記音声情報格納手段に格納させた場合には、当該音声情報格納手段に当該音声情報が格納されていることを前記表示手段を介して表示させることを特徴とする。
【0014】
請求項5に記載の告知放送システムは、請求項1から4のいずれか一項に記載の告知放送システムにおいて、前記送信手段の前記伝言先情報格納手段は、前記電話番号に対応付けて伝言者名を格納し、前記送信手段の前記送信側伝言制御手段は、前記通話信号に含まれる前記電話信号に対応する前記伝言者名を前記伝言先情報格納手段から取得し、当該取得した伝言者名を前記告知放送信号に含め、前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記告知放送信号に含まれる前記伝言者名を所定方法で前記音声情報出力手段を介して出力させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の告知放送システムによれば、送信手段では、電話機からの通話信号を受信し、この通話信号に含まれる電話番号に対応する識別情報を含んだ告知放送信号を送信し、受信手段では、この告知放送信号に含まれる識別情報が自己の識別情報に合致する場合には当該告知放送信号に含まれる音声情報を出力するので、外出先から電話機を介して任意の音声情報を受信機から出力させることができ、受信機を活用した伝言を行うことができる。特に、電話番号に応じて自動的に特定された識別情報を用いることで、伝言に利用したい受信手段を自動的に特定でき、他の方法によって受信手段を選択する場合に比べて、伝言を容易かつ正確に行なうことが可能となる。また、個々の受信手段を識別情報を用いて一意に特定した上で伝言を出力できるので、従来の様にグループ単位で伝言を行う場合に比べて、ユーザのプライバシーを維持することが可能となる。
【0016】
また、請求項2に記載の告知放送システムによれば、音声情報を音声情報格納手段に格納させ、操作手段にて出力指示が受け付けられた場合に出力させるので、伝言を直ちに出力するのではなく、操作手段にて明確な指示を受けた時点で初めて出力するので、例えば来客中に私的な内容の伝言が受信手段から不用意に出力されるような事態を防止でき、ユーザのプライバシーを維持することが可能となる。
【0017】
また、請求項3に記載の告知放送システムによれば、伝言が行われた旨の所定の音声情報を出力させるので、伝言が行われた時点で住戸にユーザが居る場合には、伝言が行なわれた旨を当該ユーザに容易かつ確実に伝えることが可能となり、伝言を迅速かつ確実に伝えることが可能となる。
【0018】
また、請求項4に記載の告知放送システムによれば、音声情報格納手段に音声情報が格納されていることを表示手段を介して表示させるので、伝言が行われた時点で住戸にユーザが居ない場合であっても、伝言が行なわれた旨をその後に住戸に帰宅したユーザに容易かつ確実に伝えることが可能となり、伝言を迅速かつ確実に伝えることが可能となる。
【0019】
また、請求項5に記載の告知放送システムによれば、伝言者名を出力させるので、伝言内容だけでなく、伝言者名についてもユーザに容易かつ確実に伝えることが可能となり、伝言を行うユーザや伝言を受けるユーザの利便性を一層向上させることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る告知放送システムの実施の形態について説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
(構成)
最初に、この実施の形態に係る告知放送システムの構成を説明する。図1は本実施の形態に係る告知放送システムの構成を示すブロック図である。この図1に示すように、告知放送システム1は、センター側に配置されたセンター装置10、各住戸に配置された受信機20、及びセンター装置10から送信された信号を受信機20に送信する伝送系統40を備えて構成されている。また、センター装置10に対しては、電話回線網50を介して電話機60が接続可能となっている。なお、特記する構成を除き、センター装置10、受信機20、伝送系統40、電話回線網50、及び電話機(固定電話、公衆電話、及び携帯電話を含む)60は、公知の装置又はシステムと同様に構成することができる。
【0022】
(構成−センター装置)
このうち、センター装置10は、告知放送信号を送信するものであり、特許請求の範囲における送信手段に対応する。このセンター装置10は、操作部11、表示部12、マイク13、BGM源14、メモリ15、計時回路16、送信部17、通話信号受信部18、及び制御部19を備えて構成されている。
【0023】
操作部11は、当該センター装置10に対する各種の操作を行うための操作手段であり、例えば、各種の図示しないスイッチを含んで構成されている。表示部12は、所要の情報を操作者に向けて表示する表示手段であり、例えば、図示しないモニタ及び表示灯を含んで構成されている。マイク13は、告知放送用の音声を入力するための音声入力手段である。BGM源14は、告知放送用の背景音楽の音源になる音源手段である。
【0024】
メモリ15は、当該センター装置10の各種制御に必要な情報を記録する記録手段である。このメモリ15の具体的構成は任意であるが、例えば、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリを用いることができる。特に、メモリ15は、通話信号に含まれる電話機60の電話番号と、当該通話信号に含まれる通話内容による音声情報を送信すべき受信機20を一意に識別するとを、相互に対応付けた伝言先情報としての伝言先情報テーブルを格納する伝言先情報格納手段である。
【0025】
図2には、伝言先情報テーブルの構成例を示す。この伝言先情報テーブルには、「電話番号」、「個別アドレス」、「伝言ID」、「伝言パスワード」、「伝言者名」、及び「伝言履歴情報」の各項目が設定されており、これら各項目毎に予め設定された情報が、相互に対応付けて格納されている。項目「個別アドレス」に対応する情報としては、各受信機20の個別アドレスが格納されている。ここで、個別アドレスとは、各受信機20を一意に識別するために、各受信機20に対して工場出荷前等に予め設定された識別情報である。項目「伝言ID」に対応する情報は、各受信機20のユーザが伝言放送の登録を行う権限を認証するためのIDであり、項目「伝言パスワード」に対応する情報は、各受信機20のユーザが伝言放送の登録を行う権限を認証するためのパスワードであり、これら伝言ID及び伝言パスワードの組み合わせによって認証情報が構成される。項目「電話番号」に対応する情報は、各受信機20のユーザが伝言放送の登録に使用する電話機60の電話番号である。項目「伝言者名」に対応する情報は、各受信機20のユーザの名称であり、一般的には各ユーザの氏名が電話機60に対応して登録される。
【0026】
項目「伝言履歴情報」に対応する情報は、各受信機20のユーザが行った伝言の履歴に関する情報であって、ここでは、「伝言日時」及び「伝言者名」の各項目が設定されており、これら各項目毎に予め設定された情報が、相互に対応付けて格納されている。項目「伝言日時」に対応する情報としては、各受信機20のユーザが伝言を行った際の日時情報が格納されている。項目「伝言者名」に対応する情報としては、伝言を行ったユーザの伝言者名が格納されている。
【0027】
なお、本実施の形態では、1台の受信機20に対して複数の電話機60を介して伝言が行われることを想定している。例えば、1つの住戸に設置した1台の受信機20に対して、当該住戸に居住する家族の各々が自己の電話機60を用いて伝言する場合を想定している。このため、伝言先情報テーブルには、1つの個別アドレスに対して、1又は複数の電話番号や伝言者名が登録可能となっている。また、伝言IDや伝言パスワードについても電話機60毎に別々に登録可能としてもよいが、通常は同一の伝言ID及び伝言パスワードを家族内で共有すれば足りるため、1つの個別アドレスに対して1組の伝言ID及び伝言パスワードのみを登録している。これら伝言先情報テーブルの各情報は、ユーザからの申告によって、操作者がセンター装置10の操作部11を介して事前に設定する。
【0028】
図1に戻り、計時回路16は、現在時刻を出力する計時手段である。送信部17は、告知放送信号をヘッドエンド41へ送信する送信手段である。通話信号受信部18は、電話機60からの通話信号を電話回線網50を介して受信するもので、特許請求の範囲における通話信号受信手段に対応する。この通話信号受信部18は、例えば、通話信号の復調や解析に必要になる所要の機能を具備するが、これら各機能については公知の通話回路と同様に構成できるのでその説明を省略する。
【0029】
制御部19は、当該センター装置10の各部を制御する制御手段であり、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)及びこのCPU上で解釈実行されるプログラムを含んで構成されている(制御部30も同じ)。この制御部19は、機能概念的に、伝言制御部19aを備える。この伝言制御部19aは、通話信号受信部18にて通話信号が受信された場合、当該通話信号に含まれる電話信号に対応する個別アドレスを伝言先情報テーブルから取得し、当該取得した個別アドレスと当該通話信号に含まれる通話内容としての音声情報とを含んだ告知放送信号を生成し、当該生成された告知放送信号を伝送線路42を介して受信機20に送信するもので、特許請求の範囲における送信側伝言制御手段に対応する。この伝言制御部19aの具体的機能については後述する。
【0030】
(構成−受信機)
次に、図1の受信機20について説明する。受信機20は、告知放送信号を受信すると共に告知放送の出力を行うもので、特許請求の範囲における受信手段に対応する。この受信機20は、復調部21、音声切換え部22、音声記録部23、音量調整部24、アンプ25、スピーカ26、操作部27、表示部28、メモリ29、及び制御部30を備えて構成されている。
【0031】
復調部21は、センター装置10から送信された告知放送信号を復調する告知放送復調手段であり、音声情報を音声切換え部22に出力すると共に制御情報を制御部30に出力する。音声切換え部22は、復調部21から出力された音声情報を音声記録部23又は音量調整部24に出力し、あるいは、音声記録部23から出力された音声情報を音量調整部24に出力する音声切換え手段である。音声記録部23は、音声情報を所定回数だけ録音するもので、特許請求の範囲における音声情報格納手段に対応する。音量調整部24は、音声切換え部22から出力された音声情報の音量を調整してアンプ25に出力する。この音声情報は、アンプ25にて増幅された後、スピーカ26から出力される。このスピーカ26は、音声記録部23にて録音された音声情報を再生するもので、特許請求の範囲における音声情報出力手段に対応する。操作部27は、当該受信機20に対する各種の操作を行うための操作手段である。表示部28は、所要の情報をユーザに向けて表示するための表示手段である。
【0032】
メモリ29は、当該受信機20の各種制御に必要な情報を記録する記録手段である。このメモリ29の具体的構成は任意であるが、情報を書換え可能な記録媒体を用いて構成され、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性記録媒体を用いることができる。特に、メモリ29は、自己の個別アドレスを格納する識別情報格納手段である。
【0033】
制御部30は、当該受信機20の各部を制御する制御手段である。この制御部30は、機能概念的に、伝言制御部30aを備える。この伝言制御部30aは、センター装置10から送信された告知放送信号を受信した場合、当該受信した告知放送信号に含まれる個別アドレスがメモリ29に格納された個別アドレスに合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信した告知放送信号に含まれる音声情報を所定方法でスピーカ26を介して出力させるもので、特許請求の範囲における受信側伝言制御手段に対応する。この伝言制御部30aの具体的機能については後述する。
【0034】
図3は、受信機20の正面図である。受信機20は、方形箱状の筐体の内部に、上述した当該受信機20の各部のうち、操作部27、及び表示部28を除く各部を収容して構成されている。操作部27としては、具体的には、FM放送を選択するためのFM放送選択スイッチ27a、録音された伝言の再生を指示するための伝言再生スイッチ27b(特許請求の範囲における操作手段に対応する)、録音された告知放送の再生を指示するための告知再生スイッチ27c、及び放送音量を調節するためのボリュームスイッチ27dが設けられている。表示部28としては、具体的には、電源ON時に点灯する電源表示灯28a、緊急放送時に点灯又は点滅する緊急放送表示灯28b、一般放送時に点灯又は点滅する一般放送表示灯28c、及び伝言が録音されている旨を表示する伝言表示灯28d(特許請求の範囲における表示手段に対応する)を備える。
【0035】
(構成−伝送系統)
図1に戻り、伝送系統40は、ヘッドエンド41、このヘッドエンド41から各住戸の受信機20に至る伝送線路42、さらに、この伝送線路42に配置された、アンプ43、分配増幅器44、分配器46、及び保安器48を備えて構成されている。ヘッドエンド41は、センター装置10の送信部17から送信された信号を受信し、この信号をレベル増幅した上で伝送線路42に送出する増幅送信手段である。伝送線路42は、告知放送信号を送信する送信線路であり、例えば、CATV信号を伝送するCATV伝送線路(同軸ケーブル)が用いられる。アンプ43は、伝送線路42を流れる信号を増幅する増幅手段である。分配増幅器44は、信号を増幅した上で、各住戸に向けて分配する分配増幅手段である。分配器46は、分配増幅器44にて増幅された信号を各住戸に向けて分配する分配手段である。保安器48は、各住戸に設けられ、伝送線路42に乗って受信機20に至る直流成分を制御する。
【0036】
(処理−センター装置における告知放送処理)
次に、このように構成された告知放送システム1における告知放送処理について説明する。最初に、センター装置10における告知放送処理について説明する。図4は、センター装置10における告知放送処理のフローチャートである。センター側の操作者は、図1のセンター装置10のマイク13及びBGM源14を用いて、任意の音声情報を入力する。この時、操作者は、操作部11を用いて、告知放送が一般放送であるか緊急放送であるかを指定し、一般放送である場合にはその放送予定日時を入力する。一般放送とは、緊急性を要しない方法であり、例えば地域のイベント情報や定期放送が該当し、緊急放送とは、緊急性を要する放送であり、例えば災害情報が該当する。また、操作者は、操作部11を用いて、受信先となる受信機20の個別アドレスを指定する。
【0037】
これら各種の入力を受けたセンター装置10の制御部19は(ステップSA−1,Yes)、告知放送が一般放送であるか緊急放送であるかを操作者による指定内容に基づいて判定し(ステップSA−2)、緊急放送であると判定した場合には(ステップSA−2,Yes)、操作者に指定された受信機20の個別アドレスと緊急放送であることを特定する情報とを含んだ放送コマンドを生成する(ステップSA−3)。そして、この放送コマンドと操作者に入力された音声情報とを、所定周波数のキャリアに乗せて変調することによって告知放送信号を生成し、この告知放送信号を送信部17を介してヘッドエンド41に送信する(ステップSA−4)。
【0038】
一方、一般放送であると判定した場合(ステップSA−2,No)、制御部19は、操作者に指定された受信機20の個別アドレスと一般放送であることを特定する情報とを含んだ放送コマンドを生成する(ステップSA−5)。そして、この放送コマンドと操作者に入力された音声情報とを、メモリ15に記録させる(ステップSA−6)。その後、制御部19は、操作者に指定された放送予定日時が到来したか否かを計時回路16からの現在時刻に基づいて監視し(ステップSA−7)、放送予定日時が到来した場合には(ステップSA−7,Yes)、メモリ15から放送コマンドと音声情報を取得する。そして、制御部19は、これら放送コマンドと音声情報を、所定周波数のキャリアに乗せて変調することによって告知放送信号を生成し(ステップSA−3)、この告知放送信号を送信部17を介してヘッドエンド41に送信する(ステップSA−4)。これにてセンター装置10における告知放送処理が終了する。
【0039】
(処理−センター装置における伝言放送処理)
次に、センター装置10における伝言放送処理について説明する。図5は、センター装置10における伝言放送処理のフローチャートである。受信機20のユーザは、伝言を行いたい場合には、電話機60を介してセンター装置10の所定の電話番号に電話を掛ける。このような電話があった場合、電話回線網50を介して通話信号がセンター装置10の通話信号受信部18に受信される。
【0040】
一方、センター装置10の伝言制御部19aは、通話信号受信部18による通話信号の受信有無を監視しており(ステップSB−1)、通話信号を受信した場合には(ステップSB−1,Yes)、当該通話信号によって電話機60の電話番号(発信電話番号)が特定できるか否かを判定する(ステップSB−2)。例えば、電話番号の通知設定を行っている電話機60からの通話信号には、当該電話機60の電話番号が含まれているために、電話番号が特定できると判定し(ステップSB−2,Yes)、電話番号の非通知設定を行っている電話機60からの通話信号や、国際電話等のために電話番号を通知できない状況で発信された通話信号には、当該電話機60の電話番号が含まれていないために、電話番号が特定できないと判定する(ステップSB−2,No)。
【0041】
そして、電話番号が特定できる場合(ステップSB−2,Yes)、伝言制御部19aは、当該特定した電話番号に対応する個別アドレスをメモリ15の伝言先情報テーブルから取得する(ステップSB−3)。一方、電話番号が特定できない場合(ステップSB−2,No)、伝言制御部19aは、伝言ID及び伝言パスワードの入力をユーザに促すための所定の音声メッセージを電話機60に出力し(ステップSB−4)、プッシュダイヤル等の公知の方法でこれら伝言ID及び伝言パスワードの入力を受けた場合には(ステップSB−5,Yes)、当該入力された伝言ID及び伝言パスワードの組み合わせが、メモリ15の伝言先情報テーブルに格納されている伝言ID及び伝言パスワードのいずれかの組み合わせに合致するか否かを判定する(ステップSB−6)。そして、伝言制御部19aは、伝言ID及び伝言パスワードの組み合わせが合致する場合には(ステップSB−6,Yes)、これら伝言ID及び伝言パスワードに対応する個別アドレスを伝言先情報テーブルから取得し(ステップSB−7)、伝言ID及び伝言パスワードの組み合わせが合致しない場合には(ステップSB−6,No)、所定のエラーの音声メッセージを電話機60に出力する(ステップSB−8)。
【0042】
次いで、伝言制御部19aは、ステップSB−3又はSB−7において取得した個別アドレスに対応する伝言履歴情報をメモリ15の伝言先情報テーブルから取得し、この伝言履歴情報を報知するための音声メッセージを電話機60に出力する(ステップSB−9)。例えば、「2008年5月3日13時25分。Bさんからの伝言を受信機20に送信しました。」のように、伝言日時及び伝言者名を含んだ音声メッセージを合成して出力する。この際、伝言履歴情報に含まれる全ての伝言日時及び伝言者名を出力してもよく、あるいは、伝言日時に基づいて選択した最新の所定回数(例えば3回)分の伝言日時及び伝言者名のみを出力してもよい。また、ステップSB−3又はSB−7において取得した個別アドレスに対応する伝言者名を伝言先情報テーブルから取得し、当該伝言者名とは異なる伝言者名の伝言履歴情報のみを選別して出力してもよい。このような処理を行うことで、自分又は家族による伝言の状態を外出先から確認することができる。
【0043】
その後、伝言制御部19aは、伝言の内容の録音をユーザに促すための所定の音声メッセージを電話機60に出力し(ステップSB−10)、当該音声メッセージの出力直後から所定時間が経過する迄、電話機60からの通話信号に含まれる通話内容を音声情報としてメモリ15に録音する(ステップSB−11からSB−13)。録音完了後、伝言制御部19aは、伝言用の告知放送信号を生成し、当該生成した告知放送信号を伝送線路42を介して受信機20に送信する(ステップSB−14)。ここで、告知放送信号の生成は、伝言用の告知放送であることを特定する情報、ステップSB−3又はSB−7において取得した個別アドレス、伝言先情報テーブルから取得した当該個別アドレスに対応する伝言者名、及び計時回路16から取得した現在時刻を含んだ放送コマンドを生成し、当該生成した放送コマンドとステップSB−11からSB−13で録音された音声情報とを、所定周波数のキャリアに乗せて変調することによって行う。
【0044】
最後に、伝言制御部19aは、メモリ15の伝言先情報テーブルにおける伝言履歴情報を更新する(ステップSB−15)。この更新は、例えば、計時回路16から取得した現在時刻(伝言日時)と、ステップSB−3又はSB−7において取得した個別アドレスに対応する伝言者名とを、新規な伝言履歴情報として伝言先情報テーブルに登録することによって行う。例えば、伝言先情報テーブルに、各個別アドレス毎に最新の1件分の伝言履歴情報のみを残すこととしている場合には、当該新規な伝言履歴情報を伝言先情報テーブルに上書きする。あるいは、伝言先情報テーブルに、各個別アドレス毎に最新の所定の複数回数分の伝言履歴情報のみを残すこととしている場合には、その時点で最も古い伝言日時を持つ伝言履歴情報を消去すると共に、当該新規な伝言履歴情報を伝言先情報テーブルに登録する。これにてセンター装置における伝言放送処理が終了する。
【0045】
(処理−受信機における告知放送処理)
最後に、受信機20における告知放送処理について説明する。この受信機20における告知放送処理のフローチャートを図6に示す。上述の告知放送処理や伝言放送処理によってセンター装置10から送信された告知放送信号を受信したヘッドエンド41は、当該告知放送信号を伝送線路42を介して送信する。このように送信された告知放送信号は、アンプ43、分配増幅器44、あるいは、分配器46によって増幅や分配された後、各住戸の保安器48に到達し、この保安器48を通過した告知放送信号が受信機20に入力される。
【0046】
受信機20では、入力された告知放送信号が復調部21にて復調され(ステップSC−1)、放送コマンドが制御部30に入力されると共に、音声情報が音声切換え部22を介して音量調整部24及び音声記録部23に出力される。制御部30は、放送コマンドに含まれるアドレスが、メモリ29に予め記録されている自己の個別アドレスに合致するか否かを判定し(ステップSC−2)、合致しない場合には(ステップSC−2,No)、告知放送処理を終了し、合致する場合には(ステップSC−2,Yes)、放送コマンドを解析することによって、当該告知放送信号が、緊急告知放送、一般告知放送、あるいは伝言用の告知放送のいずれであるのかを判定する(ステップSC−3及びSC−4)。
【0047】
緊急告知放送である場合(ステップSC−3,Yes。ステップSC−4,Yes)、制御部30は、緊急放送表示灯28bを点灯又は点滅させると共に、音量調整部24を制御することで、緊急告知放送用の所定の大音量で音声情報を出力させる(ステップSC−5)。一方、一般告知放送である場合(ステップSC−3,Yes。ステップSC−4,No)、制御部30は、一般放送表示灯28cを点灯又は点滅させると共に、音量調整部24を制御することで、ボリュームスイッチ27dにて設定されている音量で音声情報を出力させる(ステップSC−6)。
【0048】
このように緊急告知放送又は一般告知放送の出力制御が行われた後、制御部30は、音声情報を音声記録部23によって記録する(ステップSC−7)。その後、ユーザが任意のタイミングで告知再生スイッチ27cを介して再生指示を行なった場合(ステップSC−8,Yes)、制御部30は、音声記録部23にて記録された音声情報を音声切換え部22を介して音量調整部24に出力し、スピーカ26から出力させる(ステップSC−9)。
【0049】
一方、ステップSC−3において伝言用の告知放送であると判定された場合(ステップSC−3,Yes)、受信機20の伝言制御部30aは、伝言内容である音声情報を直ちに音声出力することなく、この音声情報を音声記録部23によって記録すると共に(ステップSC−10)、伝言が録音された旨を示す所定の音声メッセージを音声切換え部22を介して音量調整部24に出力し、スピーカ26から出力させる(ステップSC−11)。この出力時には、伝言用の告知放送信号の放送コマンドに含まれる各種の情報、例えば伝言者名を合わせて出力してもよい。例えば、「Bさんからの伝言を録音しました。伝言を聞きたい場合には、伝言再生スイッチ27bを押してください。」のような音声メッセージを出力する。また、伝言制御部30aは、伝言表示灯28dを点灯(又は点滅)させることで、伝言が録音されている旨を報知する(ステップSC−12)。
【0050】
その後、ユーザが任意のタイミングで伝言再生スイッチ27bを介して伝言の再生指示を行なった場合(ステップSC−13,Yes)、伝言制御部30aは、音声記録部23にて記録された音声情報を音声切換え部22を介して音量調整部24に出力し、ボリュームスイッチ27dにて設定されている音量でスピーカ26から出力させる(ステップSC−14)。この出力時には、伝言用の告知放送信号の放送コマンドに含まれる各種の情報、例えば伝言者名及び伝言時に取得された現在時刻を合わせて出力してもよい。例えば、「2008年5月3日13時25分に録音されたBさんからの伝言です。〜〜(以下、伝言内容としての音声情報)〜〜」のような音声を出力する。また、伝言制御部30aは、伝言表示灯28dを消灯させる(ステップSC−15)。これにて受信機20における告知放送処理が終了する。
【0051】
(実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、センター装置10では、電話機60からの通話信号を受信し、この通話信号に含まれる電話番号に対応する個別アドレスを含んだ告知放送信号を送信し、受信機20では、この告知放送信号に含まれる個別アドレスが自己の個別アドレスに合致する場合には当該告知放送信号に含まれる音声情報を出力するので、外出先から電話機60を介して任意の音声情報を受信機20から出力させることができ、受信機20を活用した伝言を行うことができる。特に、電話番号に応じて自動的に特定された個別アドレスを用いることで、伝言に利用したい受信機20を自動的に特定でき、他の方法によって受信機20を選択する場合に比べて、伝言を容易かつ正確に行なうことが可能となる。また、個々の受信機20を識別情報を用いて一意に特定した上で伝言を出力できるので、従来の様にグループ単位で伝言を行う場合に比べて、ユーザのプライバシーを維持することが可能となる。
【0052】
また、音声情報を音声記録部23に格納させ、伝言再生スイッチ27bにて出力指示が受け付けられた場合に出力させるので、伝言を直ちに出力するのではなく、伝言再生スイッチ27bにて明確な指示を受けた時点で初めて出力するので、例えば来客中に私的な内容の伝言が受信機20から不用意に出力されるような事態を防止でき、ユーザのプライバシーを維持することが可能となる。
【0053】
また、伝言が行われた旨の所定の音声情報を出力させるので、伝言が行われた時点で住戸にユーザが居る場合には、伝言が行なわれた旨を当該ユーザに容易かつ確実に伝えることが可能となり、伝言を迅速かつ確実に伝えることが可能となる。
【0054】
また、音声記録部23に音声情報が格納されていることを伝言表示灯28dを介して表示させるので、伝言が行われた時点で住戸にユーザが居ない場合であっても、伝言が行なわれた旨をその後に住戸に帰宅したユーザに容易かつ確実に伝えることが可能となり、伝言を迅速かつ確実に伝えることが可能となる。
【0055】
また、受信機20における伝言内容の出力時には併せて伝言者名を出力させるので、伝言内容だけでなく、伝言者名についてもユーザに容易かつ確実に伝えることが可能となり、伝言を行うユーザや伝言を受けるユーザの利便性を一層向上させることが可能となる。
【0056】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0057】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0058】
(伝言の放送形態について)
上記実施の形態においては、告知放送を、緊急告知放送、一般告知放送、あるいは伝言用の告知放送の3種類に区別して説明したが、伝言用の告知放送については、緊急告知放送又は一般告知放送の一種として放送してもよい。例えば、伝言放送処理においては、ユーザが、伝言用の告知放送を緊急告知放送と一般告知放送のいずれとして放送したいのかを選択し、伝言制御部19aは、選択された放送である旨の情報を制御コマンドに含めて告知放送信号の生成及び送信を行う。この告知放送信号を受信した受信機20は、告知放送信号が緊急告知放送と一般告知放送のいずれであるかに応じて、図6のステップSC−4からSC−9と同様の処理を行うことで、伝言用の告知放送が緊急告知放送として選択された場合には、伝言時に即時に大音量で告知放送を行う等してもよい。緊急で伝言したい重要な用件を、その緊急度に応じた形態で伝言することが可能となる。また、上記実施形態では、電話機60を使って音声メッセージを録音したが、電話機(携帯電話機を含む)60や公知のパーソナルコンピュータ等からメールを送信して、センター側がメールの文字情報を読み取り、音声に変換して受信機側に送信し、受信機へ録音するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施の形態に係る告知放送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】伝言先情報テーブルの構成例を示す図である。
【図3】受信機の正面図である。
【図4】センター装置における告知放送処理のフローチャートである。
【図5】センター装置における伝言放送処理のフローチャートである。
【図6】受信機における告知放送処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0060】
1 告知放送システム
10 センター装置
11、27 操作部
12、28 表示部
13 マイク
14 BGM源
15、29 メモリ
16 計時回路
17 送信部
18 通話信号受信部
19、30 制御部
19a、30a 伝言制御部
20 受信機
21 復調部
22 音声切換え部
23 音声記録部
24 音量調整部
25、43 アンプ
26 スピーカ
27a FM放送選択スイッチ
27b 伝言再生スイッチ
27c 告知再生スイッチ
27d ボリュームスイッチ
28a 電源表示灯
28b 緊急放送表示灯
28c 一般放送表示灯
28d 伝言表示灯
40 伝送系統
41 ヘッドエンド
42 伝送線路
44 分配増幅器
46 分配器
48 保安器
50 電話回線網
60 電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信手段から送信された告知放送信号を伝送線路を介して受信手段にて受信し、当該告知放送信号に基づく告知放送を当該受信手段にて行う告知放送システムであって、
前記送信手段は、
電話機からの通話信号を受信する通話信号受信手段と、
前記通話信号に含まれる前記電話機の電話番号と、当該通話信号に含まれる通話内容による音声情報を送信すべき受信手段を一意に識別する識別情報とを、相互に対応付けた伝言先情報を格納する伝言先情報格納手段と、
前記通話信号受信手段にて前記通話信号が受信された場合、当該通話信号に含まれる前記電話番号に対応する前記識別情報を前記伝言先情報格納手段から取得し、当該取得した識別情報と当該通話信号に含まれる通話内容としての音声情報とを含んだ告知放送信号を生成し、当該生成された前記告知放送信号を前記伝送線路を介して前記受信手段に送信する送信側伝言制御手段とを備え、
前記受信手段は、
自己の識別情報を格納する識別情報格納手段と、
音声情報を出力する音声情報出力手段と、
前記送信手段から送信された告知放送信号を受信した場合、当該受信した告知放送信号に含まれる識別情報が前記識別情報格納手段に格納された識別情報に合致するか否かを判定し、合致する場合には当該受信した告知放送信号に含まれる音声情報を所定方法で前記音声情報出力手段を介して出力させる受信側伝言制御手段とを備えたこと、
を特徴とする告知放送システム。
【請求項2】
前記送信手段は、
前記通話信号受信手段にて前記通話信号が受信された場合において前記告知放送信号を生成する際には、当該告知放送信号が伝言用の告知放送信号である旨を示す伝言特定情報を当該告知放送信号に含め、
前記受信手段は、
音声情報を格納する音声情報格納手段と、
前記音声情報格納手段に格納された前記音声情報の出力指示を受け付ける操作手段とを備え、
前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記受信した告知放送信号に前記伝言特定情報が含まれる場合には、当該告知放送信号に含まれる音声情報を前記音声情報格納手段に格納させ、当該格納させた音声情報を、前記操作手段にて前記出力指示が受け付けられた場合に前記音声情報出力手段を介して出力させること、
を特徴とする請求項1に記載の告知放送システム。
【請求項3】
前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記受信した告知放送信号に前記伝言特定情報が含まれる場合には、前記電話機を介して伝言が行われた旨の所定の音声情報を前記音声情報出力手段を介して出力させること、
を特徴とする請求項2に記載の告知放送システム。
【請求項4】
前記受信手段は、
前記音声情報格納手段における音声情報の格納状態を示す表示手段を備え、
前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記告知放送信号に含まれる音声情報を前記音声情報格納手段に格納させた場合には、当該音声情報格納手段に当該音声情報が格納されていることを前記表示手段を介して表示させること、
を特徴とする請求項2又は3に記載の告知放送システム。
【請求項5】
前記送信手段の前記伝言先情報格納手段は、前記電話番号に対応付けて伝言者名を格納し、
前記送信手段の前記送信側伝言制御手段は、前記通話信号に含まれる前記電話信号に対応する前記伝言者名を前記伝言先情報格納手段から取得し、当該取得した伝言者名を前記告知放送信号に含め、
前記受信手段の前記受信側伝言制御手段は、前記告知放送信号に含まれる前記伝言者名を所定方法で前記音声情報出力手段を介して出力させること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の告知放送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−45656(P2010−45656A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208931(P2008−208931)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】