周波数シンセサイザ
【課題】不要波成分の出力を抑圧することができる周波数シンセサイザを得ることを目的とする。
【解決手段】不要波抑圧回路10が、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号B2を生成して、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトし、位相シフト後のアナログ信号B2とMN−DAC3から出力されたアナログ信号B1を合成する。
【解決手段】不要波抑圧回路10が、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号B2を生成して、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトし、位相シフト後のアナログ信号B2とMN−DAC3から出力されたアナログ信号B1を合成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、無線通信装置などに用いられる周波数シンセサイザであって、不要波成分を抑圧することが可能な周波数シンセサイザに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図13は以下の非特許文献1に開示されている周波数シンセサイザを示す構成図であり、図13の周波数シンセサイザは、以下の非特許文献2に開示されているマルチナイキストD/A変換回路(以下、「MN−DAC」と称する)104を実装している。
以下、図13の周波数シンセサイザの処理内容を説明する。
【0003】
位相アキュムレータ(以下、「位相ACC」と称する)102は、中間周波数fdを決めるLビットの制御信号kを入力すると、クロック信号源101から出力されるクロック周波数fckのクロック信号に同期して、その制御信号kを累積加算し、その制御信号kの累積加算値である位相データθをメモリ103に出力する。
ただし、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0004】
メモリ103は、位相データθに対応する正弦波(または、余弦波)の振幅データAを格納しており、位相ACCから位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する正弦波の振幅データAをMN−DAC104に出力する。
MN−DAC104は、メモリ103から正弦波の振幅データAを受けると、クロック信号源101から出力されるクロック周波数fckのクロック信号に同期して、その振幅データAに応じた電圧波形のアナログ信号を外部に出力する。
【0005】
ここで、図14(a)はMN−DAC104から出力される電圧波形を示しており、クロック信号の前半分の周期においては、振幅データAに応じた電圧波形となり、後半分の周期においては、その振幅データAの符号を反転した電圧波形となる。
このような時間波形のスペクトルは、図14(b)に示すようなものとなり、クロック周波数fckに対する離調周波数±fdにおいて、ほぼ同レベルの信号が現れる。
図14(b)の例では、クロック周波数fckに対して下側波の信号を所望波(周波数fck−fd)とし、上側波の信号を不要波(周波数fck+fd)としている。
【0006】
なお、MN−DAC104から出力される電圧波形(図14(a)の電圧波形)は、一般的なD/A変換器(以下、「DAC」と称する)から出力される図15(a)に示すような時間波形(周波数fd)と、図15(b)に示すようなデューティ比50%の矩形波(周波数fck)との乗算結果に等しい。
一般的なDACを用いている周波数シンセサイザの出力波形を正弦波に見なせるとすると、MN−DAC104から出力される時間波形foは、下記の式(1)で表すことができる。
【0007】
fo
=sin(2πfdt)・(2/π)
・(sin(2πfckt)+sin(3・2πfckt)/3+…)
(1)
クロック周波数fck近傍の周波数成分のみを考慮すると、時間波形foは、下記の式(2)のように近似される。
fo
≒sin(2πfdt)・(2/π)・sin(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)−cos(2π(fck+fd)t)}
(2)
式(2)より、クロック周波数fckに対する離調周波数±fdに、同レベルの信号が現れることが分かる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】J.Tierney、“A Digital Frequency Synthesizer、” IEEE Transactions on Audio and Electroacoustics、Vol.AU−19、No.1、pp.48〜57、1971.
【非特許文献2】S.Y.−S Chen、K.Nam−Seog and J.M.Rabaey、“multi−mode sub−Nyquist rate digital−to−analog conversion for direct waveform synthesis、”IEEE Workshop on Signal Proceeding Systems、pp.112−117、Oct.2008.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の周波数シンセサイザは以上のように構成されているので、中間周波数fdを小さな値に設定すると、所望波(周波数fck−fd)と不要波(周波数fck+fd)の周波数間隔が狭くなる。そのため、フィルタによる不要波の抑圧が困難となる課題があった。
【0010】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、不要波成分の出力を抑圧することができる周波数シンセサイザを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る周波数シンセサイザは、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力するマルチナイキストD/A変換回路とを設け、不要波抑圧手段が、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を生成し、そのアナログ信号とマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力するマルチナイキストD/A変換回路とを設け、不要波抑圧手段が、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を生成し、そのアナログ信号とマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成するように構成したので、不要波成分の出力を抑圧することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施の形態1による周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2による周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態2による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態3による周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図6】MN−DACに入力される振幅信号、クロック信号及び出力電圧の関係を示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態3による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態3による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態4による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図10】この発明の実施の形態4による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態5による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図12】この発明の実施の形態5による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図13】非特許文献1に開示されている周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図14】(a)はMN−DACから出力される電圧波形を示し、(b)はMN−DACを用いた場合の時間波形のスペクトルを示す説明図である。
【図15】(a)はDACから出力される電圧波形を示し、(b)はデューティ比50%の矩形波を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による周波数シンセサイザを示す構成図である。
図1において、クロック信号源1はクロック周波数fckのクロック信号を生成する信号源である。
ただし、この実施の形態1の周波数シンセサイザから出力されるアナログ信号の周波数は、クロック周波数fckに依存しないので、クロック信号源1は固定周波数を生成する水晶発振器であっても、周波数を可変できる周波数シンセサイザであってもよい。
【0015】
デジタル振幅データ生成回路2はクロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1(振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号)を生成するとともに、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2(第2のデジタル信号)を生成する回路である。
ただし、累積加算値は上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0016】
MN−DAC3はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号B1を不要波抑圧回路10に出力する。
即ち、MN−DAC3は、図14に示すように、クロック信号の前半分の周期においては、その振幅データA1に応じた電圧波形のアナログ信号を出力し、後半分の周期においては、その振幅データA1の符号を反転した電圧波形のアナログ信号を出力する。
なお、MN−DAC3はマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0017】
不要波抑圧回路10はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号B2を生成して、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトし、位相シフト後のアナログ信号B2とMN−DAC3から出力されたアナログ信号B1を合成し、その合成信号を外部に出力する回路である。
なお、不要波抑圧回路10は不要波抑圧手段を構成している。
【0018】
次に動作について説明する。
デジタル振幅データ生成回路2は、クロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1として、例えば、周波数fdの正弦波を生成する。
また、デジタル振幅データ生成回路2は、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2として、例えば、周波数fdの余弦波を生成する。
なお、デジタル振幅データ生成回路2は、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0019】
MN−DAC3は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの正弦波である振幅信号A1を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号B1を不要波抑圧回路10に出力する。
ここで、アナログ信号B1は、下記の式(3)で近似される。
B1
≒sin(2πfdt)・(2/π)・sin(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
−cos(2π(fck+fd)t)}
(3)
【0020】
不要波抑圧回路10は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの余弦波である振幅信号A2を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号B2を生成し、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトする。
位相シフト後のアナログ信号B2は、下記の式(4)で近似される。
B2
≒cos(2πfdt)・(2/π)・cos(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
+cos(2π(fck+fd)t)}
(4)
【0021】
不要波抑圧回路10は、MN−DAC3から出力されたアナログ信号B1と位相シフト後のアナログ信号B2を合成(加算又は減算)し、その合成信号を外部に出力する。
アナログ信号B1とアナログ信号B2の加算を行う場合、出力信号の時間波形foは下記の式(5)のようになる。
fo=B2+B1
=(2/π)・cos(2π(fck−fd)t) (5)
アナログ信号B1とアナログ信号B2の減算を行う場合、出力信号の時間波形foは下記の式(6)のようになる。
fo=B2−B1
=(2/π)・cos(2π(fck+fd)t) (6)
【0022】
不要波抑圧回路10において、アナログ信号B1とアナログ信号B2の加算処理又は減算処理を行うことで、クロック周波数fckに対する下側波の信号又は上側波の信号を抑圧することができる。
即ち、下側波の信号を所望波とする場合には、加算処理を行えば、式(5)に示す通り、不要波である上側波の信号を抑圧することができる。
逆に、上側波の信号を所望波とする場合には、減算処理を行えば、式(6)に示す通り、不要波である下側波の信号を抑圧することができる。
【0023】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する振幅信号A1を生成するとともに、その振幅信号A1と90度の位相差を有する振幅信号A2を生成するデジタル振幅データ生成回路2と、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた波形のアナログ信号B1を出力するMN−DAC3とを設け、不要波抑圧回路11が、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号B2を生成して、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトし、位相シフト後のアナログ信号B2とMN−DAC3から出力されたアナログ信号B1を合成するように構成したので、中間周波数fdの値に依らずに、不要波成分を抑圧することができる効果を奏する。
【0024】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による周波数シンセサイザを示す構成図である。
図2において、クロック信号源1はクロック周波数fckのクロック信号を生成する信号源である。
ただし、この実施の形態2の周波数シンセサイザから出力されるアナログ信号の周波数は、クロック周波数fckに依存しないので、クロック信号源1は固定周波数を生成する水晶発振器であっても、周波数を可変できる周波数シンセサイザであってもよい。
【0025】
デジタル振幅データ生成回路2はクロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1(振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号)を生成するとともに、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2(第2のデジタル信号)を生成する回路である。
ただし、累積加算値は上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0026】
MN−DAC3はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路5に出力する。
即ち、MN−DAC3は、図14に示すように、クロック信号の前半分の周期においては、その振幅データA1に応じた電圧波形のアナログ信号を出力し、後半分の周期においては、その振幅データA1の符号を反転した電圧波形のアナログ信号を出力する。
なお、MN−DAC3は第1のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0027】
MN−DAC4はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路6に出力する。
即ち、MN−DAC4は、図14に示すように、クロック信号の前半分の周期においては、その振幅データA2に応じた電圧波形のアナログ信号を出力し、後半分の周期においては、その振幅データA2の符号を反転した電圧波形のアナログ信号を出力する。
なお、MN−DAC4は第2のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0028】
移相回路5はMN−DAC3から出力された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトして、位相シフト後の信号B1を合成回路7に出力する回路である。なお、移相回路5は第1の移相回路を構成している。
移相回路6はMN−DAC4から出力された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号の位相を第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけシフトして、位相シフト後の信号B2を合成回路7に出力する回路である。なお、移相回路6は第2の移相回路を構成している。
合成回路7は移相回路5から出力された位相シフト後の信号B1と移相回路6から出力された位相シフト後の信号B2を合成(加算又は減算)して、その合成信号を外部に出力する回路である。
【0029】
次に動作について説明する。
デジタル振幅データ生成回路2は、クロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1として、例えば、周波数fdの正弦波を生成する。
また、デジタル振幅データ生成回路2は、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2として、例えば、周波数fdの余弦波を生成する。
なお、デジタル振幅データ生成回路2は、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0030】
MN−DAC3は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの正弦波である振幅信号A1を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路5に出力する。
MN−DAC4は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの余弦波である振幅信号A2を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路6に出力する。
【0031】
移相回路5は、MN−DAC3から振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を受けると、そのアナログ信号の位相を第1の位相量だけシフトして、位相シフト後の信号B1を合成回路7に出力する。下記の式(7)は、第1の位相量が0度である場合の信号B1を示している。
B1
≒sin(2πfdt)・(2/π)・sin(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
−cos(2π(fck+fd)t)}
(7)
【0032】
移相回路6は、MN−DAC4から振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を受けると、そのアナログ信号の位相を第2の位相量だけシフトして、位相シフト後の信号B2を合成回路7に出力する。下記の式(8)は、第2の位相量が、クロック周波数fckで90度である場合の信号B2を示している。
B2
≒cos(2πfdt)・(2/π)・cos(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
+cos(2π(fck+fd)t)}
(8)
【0033】
合成回路7は、移相回路5から位相シフト後の信号B1を受け、移相回路6から位相シフト後の信号B2を受けると、その信号B1と信号B2を合成(加算又は減算)して、その合成信号を外部に出力する。
信号B1と信号B2の加算を行う場合には、合成回路7の出力信号の時間波形foは下記の式(9)のようになる。
fo=B2+B1
=(2/π)・cos(2π(fck−fd)t) (9)
信号B1と信号B2の減算を行う場合には、合成回路7の出力信号の時間波形foは下記の式(10)のようになる。
fo=B2−B1
=(2/π)・cos(2π(fck+fd)t) (10)
【0034】
合成回路7において、加算処理又は減算処理を行うことで、クロック周波数fckに対する下側波の信号又は上側波の信号を抑圧することができる。
即ち、下側波の信号を所望波とする場合には、合成回路7で加算処理を行えば、式(9)に示す通り、不要波である上側波の信号を抑圧することができる。
逆に、上側波の信号を所望波とする場合には、合成回路7で減算処理を行えば、式(10)に示す通り、不要波である下側波の信号を抑圧することができる。
【0035】
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC3と、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1と90度の位相差を有する振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC4と、MN−DAC3から出力されたアナログ信号の位相を第1の位相量だけシフトする移相回路5と、第1の位相量と90度の差がある第2の位相量だけ、MN−DAC4から出力されたアナログ信号の位相をシフトする移相回路6とを設け、合成回路7が、移相回路5により位相がシフトされたアナログ信号と移相回路6により位相がシフトされたアナログ信号を合成するように構成したので、不要波成分の出力を抑圧することができる効果を奏する。即ち、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができる効果を奏する。
【0036】
なお、この実施の形態2では、MN−DAC3から合成回路7に至るまでの第1の信号経路に移相回路5を挿入するとともに、MN−DAC4から合成回路7に至るまでの第2の信号経路に移相回路6を挿入するものについて示したが、図3に示すように、第1の信号経路には移相回路5を挿入せずに、第2の信号経路に移相回路6を挿入し、その移相回路6が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
あるいは、図4に示すように、第2の信号経路には移相回路6を挿入せずに、第1の信号経路に移相回路5を挿入し、その移相回路5が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
この場合も、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができるほか、図2の周波数シンセサイザよりも、移相回路の個数を削減することができるため、周波数シンセサイザの小型化及び低コスト化を図ることができる効果を奏する。
【0037】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3による周波数シンセサイザを示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
移相回路11はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトする回路である。なお、移相回路11は第1の移相回路を構成している。
移相回路12は第1の位相量と90度の差がある第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけ、クロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相をシフトする回路である。なお、移相回路12は第2の移相回路を構成している。
【0038】
MN−DAC13は移相回路11により位相が第1の位相量(例えば、0度)だけシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。なお、MN−DAC13は第1のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
MN−DAC14は移相回路12により位相が第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。なお、MN−DAC14は第2のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0039】
次に動作について説明する。
デジタル振幅データ生成回路2は、上記実施の形態1,2と同様に、クロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1として、例えば、周波数fdの正弦波を生成する。
また、デジタル振幅データ生成回路2は、上記実施の形態1,2と同様に、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2として、例えば、周波数fdの余弦波を生成する。
【0040】
移相回路11は、クロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトする。
移相回路12は、第1の位相量と90度の差がある第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけ、クロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相をシフトする。
【0041】
MN−DAC13は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの正弦波である振幅信号A1を生成すると、移相回路11により位相が第1の位相量(例えば、0度)だけシフトされたクロック信号に同期して、その振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。
MN−DAC14は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの余弦波である振幅信号A2を生成すると、移相回路12により位相が第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけシフトされたクロック信号に同期して、その振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。
【0042】
ここで、図6はMN−DACに入力される振幅信号、クロック信号及び出力電圧の関係を示す説明図である。
振幅データに応じた出力電圧の波形は、図6に示すように、クロック信号の立ち上がりエッジに同期して変化する。
図6(a)の例では、時間t0で、振幅信号(Data1)に応じた電圧波形に変化する。
一方、図6(b)の例では、時間t1で、振幅信号(Data1)に応じた電圧波形に変化する。
このように、MN−DAC13が受けるクロック信号とMN−DAC14が受けるクロック信号の間に位相差があると、MN−DAC13の出力波形とMN−DAC14の出力波形の間にも、同じだけの位相差が生じることになる。
【0043】
合成回路7は、MN−DAC13から振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を受け、MN−DAC14から振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を受けると、上記実施の形態2と同様に、それらのアナログ信号を合成(加算又は減算)して、その合成信号を外部に出力する。
【0044】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、クロック信号源1により生成されたクロック信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトする移相回路11と、第1の位相量と90度の差がある第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけ、クロック信号源1により生成されたクロック信号の位相をシフトする移相回路12と、移相回路11により位相がシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC13と、移相回路12により位相がシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC14とを設け、合成回路7がMN−DAC13から出力されたアナログ信号とMN−DAC14から出力されたアナログ信号を合成するように構成したので、不要波成分の出力を抑圧することができる効果を奏する。即ち、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができる効果を奏する。
【0045】
なお、この実施の形態3では、クロック信号源1からMN−DAC13に至るまでの第1の信号経路に移相回路11を挿入するとともに、クロック信号源1からMN−DAC14に至るまでの第2の信号経路に移相回路12を挿入するものについて示したが、図7に示すように、第1の信号経路には移相回路11を挿入せずに、第2の信号経路に移相回路12を挿入し、その移相回路12が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
あるいは、図8に示すように、第2の信号経路には移相回路12を挿入せずに、第1の信号経路に移相回路11を挿入し、その移相回路11が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
この場合も、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができるほか、図5の周波数シンセサイザよりも、移相回路の個数を削減することができるため、周波数シンセサイザの小型化及び低コスト化を図ることができる効果を奏する。
【0046】
実施の形態4.
図9はこの発明の実施の形態4による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路2を示す構成図である。
図9において、位相アキュムレータである位相ACC21はクロック信号源1からクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号kを累積加算して、その制御信号kの累積加算値である位相データθを位相振幅変換回路22,23に出力し、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0047】
位相振幅変換回路22は位相データθに対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A1を格納しているメモリであり、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する正弦波の振幅信号A1を出力する。なお、位相振幅変換回路22は第1のデジタル信号出力回路を構成している。
位相振幅変換回路23は位相データθに対応する余弦波(または、正弦波)の振幅信号A2(振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号)を格納しているメモリであり、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する余弦波の振幅信号A2を出力する。なお、位相振幅変換回路23は第2のデジタル信号出力回路を構成している。
【0048】
次に動作について説明する。
図9のデジタル振幅データ生成回路2は、図1〜図5及び図7,8の周波数シンセサイザに適用される。
デジタル振幅データ生成回路2の位相ACC21は、クロック信号源1からクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号kを累積加算して、その制御信号kの累積加算値である位相データθを位相振幅変換回路22,23に出力する。ただし、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0049】
位相振幅変換回路22は、位相データθに対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A1を格納しており、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する正弦波の振幅信号A1を出力する。
位相振幅変換回路23は、位相データθに対応する余弦波(または、正弦波)の振幅信号A2を格納しており、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する余弦波の振幅信号A2を出力する。
これにより、中間周波数fdで90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力することができる。
【0050】
この実施の形態4では、位相振幅変換回路22,23が、位相データθに対応する振幅信号A1,A2を格納しているメモリであるものについて示したが、その位相データθから振幅信号A1,A2を演算によって求める演算回路で、位相振幅変換回路22,23を構成してもよい。
【0051】
また、この実施の形態4では、デジタル振幅データ生成回路2が位相ACC21を1つだけ実装しているものについて示したが、図10に示すように、位相ACC21と同一の位相ACC21a,21bを2つ実装するようにしてもよい。
この場合、位相ACC21aが第1の位相アキュムレータを構成し、位相ACC21bが第2の位相アキュムレータを構成する。
【0052】
実施の形態5.
上記実施の形態4では、中間周波数fdで90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力するために、2種類の位相振幅変換回路22,23を実装しているものについて示したが(例えば、位相振幅変換回路22が正弦波の振幅信号A1を出力し、位相振幅変換回路23が余弦波の振幅信号A2を出力する)、位相振幅変換回路の種類が増えると、回路の設計・開発に要する負荷が増えるので望ましくない。
そこで、この実施の形態5では、同一種類の位相振幅変換回路33a,33bを実装しても、90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力することができるようにしている。
【0053】
図11はこの発明の実施の形態5による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路2を示す構成図である。
加算回路31は位相ACC21から出力された位相データθに位相オフセットデータα(第1の位相オフセットデータ)を加算し、その加算結果である位相データθ1を位相振幅変換回路33aに出力する回路である。なお、加算回路31は第1の加算回路を構成している。
加算回路32は位相ACC21から出力された位相データθに、その位相オフセットデータαと90度の差がある位相オフセットデータβ(第2の位相オフセットデータ)を加算し、その加算結果である位相データθ2を位相振幅変換回路33bに出力する回路である。なお、加算回路32は第2の加算回路を構成している。
【0054】
位相振幅変換回路33aは位相データθ1に対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A1を格納しているメモリであり、加算回路31から位相データθ1を受けると、その位相データθ1をアドレスとして、その位相データθ1に対応する正弦波の振幅信号A1を出力する。なお、位相振幅変換回路33aは第1のデジタル信号出力回路を構成している。
位相振幅変換回路33bは位相データθ2に対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A2を格納しているメモリであり、加算回路32から位相データθ2を受けると、その位相データθ2をアドレスとして、その位相データθ2に対応する正弦波の振幅信号A2を出力する。なお、位相振幅変換回路33bは第2のデジタル信号出力回路を構成している。
【0055】
次に動作について説明する。
位相ACC21は、上記実施の形態4と同様に、クロック信号源1からクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号kを累積加算して、その制御信号kの累積加算値である位相データθを出力する。ただし、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0056】
加算回路31は、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθに位相オフセットデータαを加算し、その加算結果である位相データθ1を位相振幅変換回路33aに出力する。
加算回路32は、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθに位相オフセットデータβを加算し、その加算結果である位相データθ2を位相振幅変換回路33bに出力する。
【0057】
ここで、位相ACC21から出力される位相データθの数値範囲は、0〜2Lであり、0〜360度に相当する。よって、位相データ量2L−2(=2L/4)は90度の位相差に相当する。
そこで、この実施の形態5では、位相オフセットデータαと位相オフセットデータβの差を2L−2とすることで、加算回路31,32から出力される位相データθ1,θ2の位相差を90度(π/2rad)としている。
【0058】
例えば、α=0、β=2L−2とすると、位相振幅変換回路33a,33bから出力される振幅信号A1,A2は、下記のようになる。
A1=sin(2πfdt+α)=sin(2πfdt) (11)
A2=sin(2πfdt+β)=sin(2πfdt+π/2)
=cos(2πfdt)
(12)
これにより、同一の種類の位相振幅変換回路33a,33bを実装しても、中間周波数fdで90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力することができることが分かる。
【0059】
この実施の形態5では、位相振幅変換回路33a,33bが、位相データθ1,θ2に対応する振幅信号A1,A2を格納しているメモリであるものについて示したが、その位相データθ1,θ2から振幅信号A1,A2を演算によって求める演算回路で、位相振幅変換回路33a,33bを構成してもよい。
【0060】
また、この実施の形態5では、デジタル振幅データ生成回路2が位相ACC21を1つだけ実装しているものについて示したが、図12に示すように、位相ACC21と同一の位相ACC21a,21bを2つ実装するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 クロック信号源、2 デジタル振幅データ生成回路、3 MN−DAC(マルチナイキストD/A変換回路、第1のマルチナイキストD/A変換回路)、4 MN−DAC(第2のマルチナイキストD/A変換回路)、5 移相回路(第1の移相回路)、6 移相回路(第2の移相回路)、7 合成回路、10 不要波抑圧回路(不要波抑圧手段)、11 移相回路(第1の移相回路)、12 移相回路(第2の移相回路)、13 MN−DAC(第1のマルチナイキストD/A変換回路)、14 MN−DAC(第2のマルチナイキストD/A変換回路)、21 位相ACC(位相アキュムレータ)、21a 位相ACC(第1の位相アキュムレータ)、21b 位相ACC(第2の位相アキュムレータ)、22 位相振幅変換回路(第1のデジタル信号出力回路)、23 位相振幅変換回路(第2のデジタル信号出力回路)、31 加算回路(第1の加算回路)、32 加算回路(第2の加算回路)、33a 位相振幅変換回路(第1のデジタル信号出力回路)、33b 位相振幅変換回路(第2のデジタル信号出力回路)、101 クロック信号源、102 位相ACC、103 メモリ、104 MN−DAC。
【技術分野】
【0001】
この発明は、無線通信装置などに用いられる周波数シンセサイザであって、不要波成分を抑圧することが可能な周波数シンセサイザに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図13は以下の非特許文献1に開示されている周波数シンセサイザを示す構成図であり、図13の周波数シンセサイザは、以下の非特許文献2に開示されているマルチナイキストD/A変換回路(以下、「MN−DAC」と称する)104を実装している。
以下、図13の周波数シンセサイザの処理内容を説明する。
【0003】
位相アキュムレータ(以下、「位相ACC」と称する)102は、中間周波数fdを決めるLビットの制御信号kを入力すると、クロック信号源101から出力されるクロック周波数fckのクロック信号に同期して、その制御信号kを累積加算し、その制御信号kの累積加算値である位相データθをメモリ103に出力する。
ただし、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0004】
メモリ103は、位相データθに対応する正弦波(または、余弦波)の振幅データAを格納しており、位相ACCから位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する正弦波の振幅データAをMN−DAC104に出力する。
MN−DAC104は、メモリ103から正弦波の振幅データAを受けると、クロック信号源101から出力されるクロック周波数fckのクロック信号に同期して、その振幅データAに応じた電圧波形のアナログ信号を外部に出力する。
【0005】
ここで、図14(a)はMN−DAC104から出力される電圧波形を示しており、クロック信号の前半分の周期においては、振幅データAに応じた電圧波形となり、後半分の周期においては、その振幅データAの符号を反転した電圧波形となる。
このような時間波形のスペクトルは、図14(b)に示すようなものとなり、クロック周波数fckに対する離調周波数±fdにおいて、ほぼ同レベルの信号が現れる。
図14(b)の例では、クロック周波数fckに対して下側波の信号を所望波(周波数fck−fd)とし、上側波の信号を不要波(周波数fck+fd)としている。
【0006】
なお、MN−DAC104から出力される電圧波形(図14(a)の電圧波形)は、一般的なD/A変換器(以下、「DAC」と称する)から出力される図15(a)に示すような時間波形(周波数fd)と、図15(b)に示すようなデューティ比50%の矩形波(周波数fck)との乗算結果に等しい。
一般的なDACを用いている周波数シンセサイザの出力波形を正弦波に見なせるとすると、MN−DAC104から出力される時間波形foは、下記の式(1)で表すことができる。
【0007】
fo
=sin(2πfdt)・(2/π)
・(sin(2πfckt)+sin(3・2πfckt)/3+…)
(1)
クロック周波数fck近傍の周波数成分のみを考慮すると、時間波形foは、下記の式(2)のように近似される。
fo
≒sin(2πfdt)・(2/π)・sin(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)−cos(2π(fck+fd)t)}
(2)
式(2)より、クロック周波数fckに対する離調周波数±fdに、同レベルの信号が現れることが分かる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】J.Tierney、“A Digital Frequency Synthesizer、” IEEE Transactions on Audio and Electroacoustics、Vol.AU−19、No.1、pp.48〜57、1971.
【非特許文献2】S.Y.−S Chen、K.Nam−Seog and J.M.Rabaey、“multi−mode sub−Nyquist rate digital−to−analog conversion for direct waveform synthesis、”IEEE Workshop on Signal Proceeding Systems、pp.112−117、Oct.2008.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の周波数シンセサイザは以上のように構成されているので、中間周波数fdを小さな値に設定すると、所望波(周波数fck−fd)と不要波(周波数fck+fd)の周波数間隔が狭くなる。そのため、フィルタによる不要波の抑圧が困難となる課題があった。
【0010】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、不要波成分の出力を抑圧することができる周波数シンセサイザを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る周波数シンセサイザは、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力するマルチナイキストD/A変換回路とを設け、不要波抑圧手段が、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を生成し、そのアナログ信号とマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成するようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力するマルチナイキストD/A変換回路とを設け、不要波抑圧手段が、クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を生成し、そのアナログ信号とマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成するように構成したので、不要波成分の出力を抑圧することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の実施の形態1による周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図2】この発明の実施の形態2による周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図3】この発明の実施の形態2による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図4】この発明の実施の形態2による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図5】この発明の実施の形態3による周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図6】MN−DACに入力される振幅信号、クロック信号及び出力電圧の関係を示す説明図である。
【図7】この発明の実施の形態3による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図8】この発明の実施の形態3による他の周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図9】この発明の実施の形態4による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図10】この発明の実施の形態4による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図11】この発明の実施の形態5による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図12】この発明の実施の形態5による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路を示す構成図である。
【図13】非特許文献1に開示されている周波数シンセサイザを示す構成図である。
【図14】(a)はMN−DACから出力される電圧波形を示し、(b)はMN−DACを用いた場合の時間波形のスペクトルを示す説明図である。
【図15】(a)はDACから出力される電圧波形を示し、(b)はデューティ比50%の矩形波を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による周波数シンセサイザを示す構成図である。
図1において、クロック信号源1はクロック周波数fckのクロック信号を生成する信号源である。
ただし、この実施の形態1の周波数シンセサイザから出力されるアナログ信号の周波数は、クロック周波数fckに依存しないので、クロック信号源1は固定周波数を生成する水晶発振器であっても、周波数を可変できる周波数シンセサイザであってもよい。
【0015】
デジタル振幅データ生成回路2はクロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1(振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号)を生成するとともに、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2(第2のデジタル信号)を生成する回路である。
ただし、累積加算値は上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0016】
MN−DAC3はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号B1を不要波抑圧回路10に出力する。
即ち、MN−DAC3は、図14に示すように、クロック信号の前半分の周期においては、その振幅データA1に応じた電圧波形のアナログ信号を出力し、後半分の周期においては、その振幅データA1の符号を反転した電圧波形のアナログ信号を出力する。
なお、MN−DAC3はマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0017】
不要波抑圧回路10はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号B2を生成して、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトし、位相シフト後のアナログ信号B2とMN−DAC3から出力されたアナログ信号B1を合成し、その合成信号を外部に出力する回路である。
なお、不要波抑圧回路10は不要波抑圧手段を構成している。
【0018】
次に動作について説明する。
デジタル振幅データ生成回路2は、クロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1として、例えば、周波数fdの正弦波を生成する。
また、デジタル振幅データ生成回路2は、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2として、例えば、周波数fdの余弦波を生成する。
なお、デジタル振幅データ生成回路2は、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0019】
MN−DAC3は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの正弦波である振幅信号A1を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号B1を不要波抑圧回路10に出力する。
ここで、アナログ信号B1は、下記の式(3)で近似される。
B1
≒sin(2πfdt)・(2/π)・sin(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
−cos(2π(fck+fd)t)}
(3)
【0020】
不要波抑圧回路10は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの余弦波である振幅信号A2を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号B2を生成し、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトする。
位相シフト後のアナログ信号B2は、下記の式(4)で近似される。
B2
≒cos(2πfdt)・(2/π)・cos(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
+cos(2π(fck+fd)t)}
(4)
【0021】
不要波抑圧回路10は、MN−DAC3から出力されたアナログ信号B1と位相シフト後のアナログ信号B2を合成(加算又は減算)し、その合成信号を外部に出力する。
アナログ信号B1とアナログ信号B2の加算を行う場合、出力信号の時間波形foは下記の式(5)のようになる。
fo=B2+B1
=(2/π)・cos(2π(fck−fd)t) (5)
アナログ信号B1とアナログ信号B2の減算を行う場合、出力信号の時間波形foは下記の式(6)のようになる。
fo=B2−B1
=(2/π)・cos(2π(fck+fd)t) (6)
【0022】
不要波抑圧回路10において、アナログ信号B1とアナログ信号B2の加算処理又は減算処理を行うことで、クロック周波数fckに対する下側波の信号又は上側波の信号を抑圧することができる。
即ち、下側波の信号を所望波とする場合には、加算処理を行えば、式(5)に示す通り、不要波である上側波の信号を抑圧することができる。
逆に、上側波の信号を所望波とする場合には、減算処理を行えば、式(6)に示す通り、不要波である下側波の信号を抑圧することができる。
【0023】
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する振幅信号A1を生成するとともに、その振幅信号A1と90度の位相差を有する振幅信号A2を生成するデジタル振幅データ生成回路2と、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた波形のアナログ信号B1を出力するMN−DAC3とを設け、不要波抑圧回路11が、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号B2を生成して、そのアナログ信号B2をクロック周波数fckで90度の位相量だけシフトし、位相シフト後のアナログ信号B2とMN−DAC3から出力されたアナログ信号B1を合成するように構成したので、中間周波数fdの値に依らずに、不要波成分を抑圧することができる効果を奏する。
【0024】
実施の形態2.
図2はこの発明の実施の形態2による周波数シンセサイザを示す構成図である。
図2において、クロック信号源1はクロック周波数fckのクロック信号を生成する信号源である。
ただし、この実施の形態2の周波数シンセサイザから出力されるアナログ信号の周波数は、クロック周波数fckに依存しないので、クロック信号源1は固定周波数を生成する水晶発振器であっても、周波数を可変できる周波数シンセサイザであってもよい。
【0025】
デジタル振幅データ生成回路2はクロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1(振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号)を生成するとともに、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2(第2のデジタル信号)を生成する回路である。
ただし、累積加算値は上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0026】
MN−DAC3はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路5に出力する。
即ち、MN−DAC3は、図14に示すように、クロック信号の前半分の周期においては、その振幅データA1に応じた電圧波形のアナログ信号を出力し、後半分の周期においては、その振幅データA1の符号を反転した電圧波形のアナログ信号を出力する。
なお、MN−DAC3は第1のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0027】
MN−DAC4はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路6に出力する。
即ち、MN−DAC4は、図14に示すように、クロック信号の前半分の周期においては、その振幅データA2に応じた電圧波形のアナログ信号を出力し、後半分の周期においては、その振幅データA2の符号を反転した電圧波形のアナログ信号を出力する。
なお、MN−DAC4は第2のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0028】
移相回路5はMN−DAC3から出力された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトして、位相シフト後の信号B1を合成回路7に出力する回路である。なお、移相回路5は第1の移相回路を構成している。
移相回路6はMN−DAC4から出力された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号の位相を第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけシフトして、位相シフト後の信号B2を合成回路7に出力する回路である。なお、移相回路6は第2の移相回路を構成している。
合成回路7は移相回路5から出力された位相シフト後の信号B1と移相回路6から出力された位相シフト後の信号B2を合成(加算又は減算)して、その合成信号を外部に出力する回路である。
【0029】
次に動作について説明する。
デジタル振幅データ生成回路2は、クロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1として、例えば、周波数fdの正弦波を生成する。
また、デジタル振幅データ生成回路2は、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2として、例えば、周波数fdの余弦波を生成する。
なお、デジタル振幅データ生成回路2は、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0030】
MN−DAC3は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの正弦波である振幅信号A1を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路5に出力する。
MN−DAC4は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの余弦波である振幅信号A2を生成すると、図14に示すように、その振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を移相回路6に出力する。
【0031】
移相回路5は、MN−DAC3から振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を受けると、そのアナログ信号の位相を第1の位相量だけシフトして、位相シフト後の信号B1を合成回路7に出力する。下記の式(7)は、第1の位相量が0度である場合の信号B1を示している。
B1
≒sin(2πfdt)・(2/π)・sin(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
−cos(2π(fck+fd)t)}
(7)
【0032】
移相回路6は、MN−DAC4から振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を受けると、そのアナログ信号の位相を第2の位相量だけシフトして、位相シフト後の信号B2を合成回路7に出力する。下記の式(8)は、第2の位相量が、クロック周波数fckで90度である場合の信号B2を示している。
B2
≒cos(2πfdt)・(2/π)・cos(2πfckt)
=(1/π)・{cos(2π(fck−fd)t)
+cos(2π(fck+fd)t)}
(8)
【0033】
合成回路7は、移相回路5から位相シフト後の信号B1を受け、移相回路6から位相シフト後の信号B2を受けると、その信号B1と信号B2を合成(加算又は減算)して、その合成信号を外部に出力する。
信号B1と信号B2の加算を行う場合には、合成回路7の出力信号の時間波形foは下記の式(9)のようになる。
fo=B2+B1
=(2/π)・cos(2π(fck−fd)t) (9)
信号B1と信号B2の減算を行う場合には、合成回路7の出力信号の時間波形foは下記の式(10)のようになる。
fo=B2−B1
=(2/π)・cos(2π(fck+fd)t) (10)
【0034】
合成回路7において、加算処理又は減算処理を行うことで、クロック周波数fckに対する下側波の信号又は上側波の信号を抑圧することができる。
即ち、下側波の信号を所望波とする場合には、合成回路7で加算処理を行えば、式(9)に示す通り、不要波である上側波の信号を抑圧することができる。
逆に、上側波の信号を所望波とする場合には、合成回路7で減算処理を行えば、式(10)に示す通り、不要波である下側波の信号を抑圧することができる。
【0035】
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC3と、クロック信号源1により生成されたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1と90度の位相差を有する振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC4と、MN−DAC3から出力されたアナログ信号の位相を第1の位相量だけシフトする移相回路5と、第1の位相量と90度の差がある第2の位相量だけ、MN−DAC4から出力されたアナログ信号の位相をシフトする移相回路6とを設け、合成回路7が、移相回路5により位相がシフトされたアナログ信号と移相回路6により位相がシフトされたアナログ信号を合成するように構成したので、不要波成分の出力を抑圧することができる効果を奏する。即ち、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができる効果を奏する。
【0036】
なお、この実施の形態2では、MN−DAC3から合成回路7に至るまでの第1の信号経路に移相回路5を挿入するとともに、MN−DAC4から合成回路7に至るまでの第2の信号経路に移相回路6を挿入するものについて示したが、図3に示すように、第1の信号経路には移相回路5を挿入せずに、第2の信号経路に移相回路6を挿入し、その移相回路6が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
あるいは、図4に示すように、第2の信号経路には移相回路6を挿入せずに、第1の信号経路に移相回路5を挿入し、その移相回路5が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
この場合も、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができるほか、図2の周波数シンセサイザよりも、移相回路の個数を削減することができるため、周波数シンセサイザの小型化及び低コスト化を図ることができる効果を奏する。
【0037】
実施の形態3.
図5はこの発明の実施の形態3による周波数シンセサイザを示す構成図であり、図において、図3と同一符号は同一又は相当部分を示すので説明を省略する。
移相回路11はクロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトする回路である。なお、移相回路11は第1の移相回路を構成している。
移相回路12は第1の位相量と90度の差がある第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけ、クロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相をシフトする回路である。なお、移相回路12は第2の移相回路を構成している。
【0038】
MN−DAC13は移相回路11により位相が第1の位相量(例えば、0度)だけシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。なお、MN−DAC13は第1のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
MN−DAC14は移相回路12により位相が第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。なお、MN−DAC14は第2のマルチナイキストD/A変換回路を構成している。
【0039】
次に動作について説明する。
デジタル振幅データ生成回路2は、上記実施の形態1,2と同様に、クロック信号源1からクロック周波数fckのクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号k(Lビット)を累積加算することで、その累積加算値に対応する振幅を有する振幅信号A1として、例えば、周波数fdの正弦波を生成する。
また、デジタル振幅データ生成回路2は、上記実施の形態1,2と同様に、その振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号A2として、例えば、周波数fdの余弦波を生成する。
【0040】
移相回路11は、クロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトする。
移相回路12は、第1の位相量と90度の差がある第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけ、クロック信号源1により生成されたクロック周波数fckのクロック信号の位相をシフトする。
【0041】
MN−DAC13は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの正弦波である振幅信号A1を生成すると、移相回路11により位相が第1の位相量(例えば、0度)だけシフトされたクロック信号に同期して、その振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。
MN−DAC14は、デジタル振幅データ生成回路2が周波数fdの余弦波である振幅信号A2を生成すると、移相回路12により位相が第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけシフトされたクロック信号に同期して、その振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を合成回路7に出力する。
【0042】
ここで、図6はMN−DACに入力される振幅信号、クロック信号及び出力電圧の関係を示す説明図である。
振幅データに応じた出力電圧の波形は、図6に示すように、クロック信号の立ち上がりエッジに同期して変化する。
図6(a)の例では、時間t0で、振幅信号(Data1)に応じた電圧波形に変化する。
一方、図6(b)の例では、時間t1で、振幅信号(Data1)に応じた電圧波形に変化する。
このように、MN−DAC13が受けるクロック信号とMN−DAC14が受けるクロック信号の間に位相差があると、MN−DAC13の出力波形とMN−DAC14の出力波形の間にも、同じだけの位相差が生じることになる。
【0043】
合成回路7は、MN−DAC13から振幅信号A1に応じた電圧波形のアナログ信号を受け、MN−DAC14から振幅信号A2に応じた電圧波形のアナログ信号を受けると、上記実施の形態2と同様に、それらのアナログ信号を合成(加算又は減算)して、その合成信号を外部に出力する。
【0044】
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、クロック信号源1により生成されたクロック信号の位相を第1の位相量(例えば、0度)だけシフトする移相回路11と、第1の位相量と90度の差がある第2の位相量(例えば、クロック周波数fckで90度)だけ、クロック信号源1により生成されたクロック信号の位相をシフトする移相回路12と、移相回路11により位相がシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A1に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC13と、移相回路12により位相がシフトされたクロック信号に同期して、デジタル振幅データ生成回路2により生成された振幅信号A2に応じた波形のアナログ信号を出力するMN−DAC14とを設け、合成回路7がMN−DAC13から出力されたアナログ信号とMN−DAC14から出力されたアナログ信号を合成するように構成したので、不要波成分の出力を抑圧することができる効果を奏する。即ち、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができる効果を奏する。
【0045】
なお、この実施の形態3では、クロック信号源1からMN−DAC13に至るまでの第1の信号経路に移相回路11を挿入するとともに、クロック信号源1からMN−DAC14に至るまでの第2の信号経路に移相回路12を挿入するものについて示したが、図7に示すように、第1の信号経路には移相回路11を挿入せずに、第2の信号経路に移相回路12を挿入し、その移相回路12が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
あるいは、図8に示すように、第2の信号経路には移相回路12を挿入せずに、第1の信号経路に移相回路11を挿入し、その移相回路11が、第1の信号経路と第2の信号経路間の位相差を90度に設定するようにしてもよい。
この場合も、中間周波数fdを小さな値に設定しても、不要波成分を抑圧することができるほか、図5の周波数シンセサイザよりも、移相回路の個数を削減することができるため、周波数シンセサイザの小型化及び低コスト化を図ることができる効果を奏する。
【0046】
実施の形態4.
図9はこの発明の実施の形態4による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路2を示す構成図である。
図9において、位相アキュムレータである位相ACC21はクロック信号源1からクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号kを累積加算して、その制御信号kの累積加算値である位相データθを位相振幅変換回路22,23に出力し、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0047】
位相振幅変換回路22は位相データθに対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A1を格納しているメモリであり、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する正弦波の振幅信号A1を出力する。なお、位相振幅変換回路22は第1のデジタル信号出力回路を構成している。
位相振幅変換回路23は位相データθに対応する余弦波(または、正弦波)の振幅信号A2(振幅信号A1と中間周波数fdで90度の位相差を有する振幅信号)を格納しているメモリであり、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する余弦波の振幅信号A2を出力する。なお、位相振幅変換回路23は第2のデジタル信号出力回路を構成している。
【0048】
次に動作について説明する。
図9のデジタル振幅データ生成回路2は、図1〜図5及び図7,8の周波数シンセサイザに適用される。
デジタル振幅データ生成回路2の位相ACC21は、クロック信号源1からクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号kを累積加算して、その制御信号kの累積加算値である位相データθを位相振幅変換回路22,23に出力する。ただし、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0049】
位相振幅変換回路22は、位相データθに対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A1を格納しており、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する正弦波の振幅信号A1を出力する。
位相振幅変換回路23は、位相データθに対応する余弦波(または、正弦波)の振幅信号A2を格納しており、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθをアドレスとして、その位相データθに対応する余弦波の振幅信号A2を出力する。
これにより、中間周波数fdで90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力することができる。
【0050】
この実施の形態4では、位相振幅変換回路22,23が、位相データθに対応する振幅信号A1,A2を格納しているメモリであるものについて示したが、その位相データθから振幅信号A1,A2を演算によって求める演算回路で、位相振幅変換回路22,23を構成してもよい。
【0051】
また、この実施の形態4では、デジタル振幅データ生成回路2が位相ACC21を1つだけ実装しているものについて示したが、図10に示すように、位相ACC21と同一の位相ACC21a,21bを2つ実装するようにしてもよい。
この場合、位相ACC21aが第1の位相アキュムレータを構成し、位相ACC21bが第2の位相アキュムレータを構成する。
【0052】
実施の形態5.
上記実施の形態4では、中間周波数fdで90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力するために、2種類の位相振幅変換回路22,23を実装しているものについて示したが(例えば、位相振幅変換回路22が正弦波の振幅信号A1を出力し、位相振幅変換回路23が余弦波の振幅信号A2を出力する)、位相振幅変換回路の種類が増えると、回路の設計・開発に要する負荷が増えるので望ましくない。
そこで、この実施の形態5では、同一種類の位相振幅変換回路33a,33bを実装しても、90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力することができるようにしている。
【0053】
図11はこの発明の実施の形態5による周波数シンセサイザのデジタル振幅データ生成回路2を示す構成図である。
加算回路31は位相ACC21から出力された位相データθに位相オフセットデータα(第1の位相オフセットデータ)を加算し、その加算結果である位相データθ1を位相振幅変換回路33aに出力する回路である。なお、加算回路31は第1の加算回路を構成している。
加算回路32は位相ACC21から出力された位相データθに、その位相オフセットデータαと90度の差がある位相オフセットデータβ(第2の位相オフセットデータ)を加算し、その加算結果である位相データθ2を位相振幅変換回路33bに出力する回路である。なお、加算回路32は第2の加算回路を構成している。
【0054】
位相振幅変換回路33aは位相データθ1に対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A1を格納しているメモリであり、加算回路31から位相データθ1を受けると、その位相データθ1をアドレスとして、その位相データθ1に対応する正弦波の振幅信号A1を出力する。なお、位相振幅変換回路33aは第1のデジタル信号出力回路を構成している。
位相振幅変換回路33bは位相データθ2に対応する正弦波(または、余弦波)の振幅信号A2を格納しているメモリであり、加算回路32から位相データθ2を受けると、その位相データθ2をアドレスとして、その位相データθ2に対応する正弦波の振幅信号A2を出力する。なお、位相振幅変換回路33bは第2のデジタル信号出力回路を構成している。
【0055】
次に動作について説明する。
位相ACC21は、上記実施の形態4と同様に、クロック信号源1からクロック信号を受ける毎に、中間周波数fdを決める制御信号kを累積加算して、その制御信号kの累積加算値である位相データθを出力する。ただし、その累積加算値が上限値(2L−1)以上になると、オーバーフロー処理によって新しい累積加算値は(累積加算値−2L)となる。
【0056】
加算回路31は、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθに位相オフセットデータαを加算し、その加算結果である位相データθ1を位相振幅変換回路33aに出力する。
加算回路32は、位相ACC21から位相データθを受けると、その位相データθに位相オフセットデータβを加算し、その加算結果である位相データθ2を位相振幅変換回路33bに出力する。
【0057】
ここで、位相ACC21から出力される位相データθの数値範囲は、0〜2Lであり、0〜360度に相当する。よって、位相データ量2L−2(=2L/4)は90度の位相差に相当する。
そこで、この実施の形態5では、位相オフセットデータαと位相オフセットデータβの差を2L−2とすることで、加算回路31,32から出力される位相データθ1,θ2の位相差を90度(π/2rad)としている。
【0058】
例えば、α=0、β=2L−2とすると、位相振幅変換回路33a,33bから出力される振幅信号A1,A2は、下記のようになる。
A1=sin(2πfdt+α)=sin(2πfdt) (11)
A2=sin(2πfdt+β)=sin(2πfdt+π/2)
=cos(2πfdt)
(12)
これにより、同一の種類の位相振幅変換回路33a,33bを実装しても、中間周波数fdで90度の位相差を有する2つの振幅信号A1,A2を出力することができることが分かる。
【0059】
この実施の形態5では、位相振幅変換回路33a,33bが、位相データθ1,θ2に対応する振幅信号A1,A2を格納しているメモリであるものについて示したが、その位相データθ1,θ2から振幅信号A1,A2を演算によって求める演算回路で、位相振幅変換回路33a,33bを構成してもよい。
【0060】
また、この実施の形態5では、デジタル振幅データ生成回路2が位相ACC21を1つだけ実装しているものについて示したが、図12に示すように、位相ACC21と同一の位相ACC21a,21bを2つ実装するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 クロック信号源、2 デジタル振幅データ生成回路、3 MN−DAC(マルチナイキストD/A変換回路、第1のマルチナイキストD/A変換回路)、4 MN−DAC(第2のマルチナイキストD/A変換回路)、5 移相回路(第1の移相回路)、6 移相回路(第2の移相回路)、7 合成回路、10 不要波抑圧回路(不要波抑圧手段)、11 移相回路(第1の移相回路)、12 移相回路(第2の移相回路)、13 MN−DAC(第1のマルチナイキストD/A変換回路)、14 MN−DAC(第2のマルチナイキストD/A変換回路)、21 位相ACC(位相アキュムレータ)、21a 位相ACC(第1の位相アキュムレータ)、21b 位相ACC(第2の位相アキュムレータ)、22 位相振幅変換回路(第1のデジタル信号出力回路)、23 位相振幅変換回路(第2のデジタル信号出力回路)、31 加算回路(第1の加算回路)、32 加算回路(第2の加算回路)、33a 位相振幅変換回路(第1のデジタル信号出力回路)、33b 位相振幅変換回路(第2のデジタル信号出力回路)、101 クロック信号源、102 位相ACC、103 メモリ、104 MN−DAC。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力するマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を生成し、上記アナログ信号と上記マルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する不要波抑圧手段とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項2】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号の位相を第1の位相量だけシフトする第1の移相回路と、上記第1の位相量と90度の差がある第2の位相量だけ、上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号の位相をシフトする第2の移相回路と、上記第1の移相回路により位相がシフトされたアナログ信号と上記第2の移相回路により位相がシフトされたアナログ信号を合成する合成回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項3】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号と上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する合成回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から上記合成回路に至るまでの第1の信号経路、または、上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から上記合成回路に至るまでの第2の信号経路のいずれか一方に挿入され、上記第1の信号経路と上記第2の信号経路間の位相差を90度に設定する移相回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項4】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号の位相を第1の位相量だけシフトする第1の移相回路と、上記第1の位相量と90度の差がある第2の位相量だけ、上記クロック信号源により生成されたクロック信号の位相をシフトする第2の移相回路と、上記第1の移相回路により位相がシフトされたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第2の移相回路により位相がシフトされたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号と上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する合成回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項5】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号と上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する合成回路と、上記クロック信号源から上記第1のマルチナイキストD/A変換回路に至るまでの第1の信号経路、または、上記クロック信号源から上記第2のマルチナイキストD/A変換回路に至るまでの第2の信号経路のいずれか一方に挿入され、上記第1の信号経路と上記第2の信号経路間の位相差を90度に設定する移相回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項6】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する位相アキュムレータと、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有し、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項7】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第1の位相アキュムレータと、上記クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、上記制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第2の位相アキュムレータと、上記第1の位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記第2の位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有し、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項8】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する位相アキュムレータと、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に第1の位相オフセットデータを加算する第1の加算回路と、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に、上記第1の位相オフセットデータと90度の差がある第2の位相オフセットデータを加算する第2の加算回路と、上記第1の加算回路により第1の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記第2の加算回路により第2の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項9】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第1の位相アキュムレータと、上記クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、上記制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第2の位相アキュムレータと、上記第1の位相アキュムレータから出力された累積加算値に第1の位相オフセットデータを加算する第1の加算回路と、上記第2の位相アキュムレータから出力された累積加算値に、上記第1の位相オフセットデータと90度の差がある第2の位相オフセットデータを加算する第2の加算回路と、上記第1の加算回路により第1の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記第2の加算回路により第2の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項10】
第1及び第2のデジタル信号出力回路は、累積加算値に対応する振幅を有するデジタル信号を格納しているメモリで構成されており、入力された累積加算値をアドレスとして、上記累積加算値に対応する振幅を有するデジタル信号を出力することを特徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項11】
第1及び第2のデジタル信号出力回路は、累積加算値からデジタル信号を演算により求める演算回路で構成されており、入力された累積加算値に対応する振幅を有するデジタル信号を演算して出力することを特徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項12】
クロック信号源は、生成するクロック信号の周波数を可変することが可能な信号源で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項1】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力するマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を生成し、上記アナログ信号と上記マルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する不要波抑圧手段とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項2】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号の位相を第1の位相量だけシフトする第1の移相回路と、上記第1の位相量と90度の差がある第2の位相量だけ、上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号の位相をシフトする第2の移相回路と、上記第1の移相回路により位相がシフトされたアナログ信号と上記第2の移相回路により位相がシフトされたアナログ信号を合成する合成回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項3】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号と上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する合成回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から上記合成回路に至るまでの第1の信号経路、または、上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から上記合成回路に至るまでの第2の信号経路のいずれか一方に挿入され、上記第1の信号経路と上記第2の信号経路間の位相差を90度に設定する移相回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項4】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号の位相を第1の位相量だけシフトする第1の移相回路と、上記第1の位相量と90度の差がある第2の位相量だけ、上記クロック信号源により生成されたクロック信号の位相をシフトする第2の移相回路と、上記第1の移相回路により位相がシフトされたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第2の移相回路により位相がシフトされたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号と上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する合成回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項5】
クロック信号を生成するクロック信号源と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、振幅が周期的に変化する第1のデジタル信号を生成するとともに、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を生成するデジタル振幅データ生成回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第1のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第1のマルチナイキストD/A変換回路と、上記クロック信号源により生成されたクロック信号に同期して、上記デジタル振幅データ生成回路により生成された第2のデジタル信号に応じた波形のアナログ信号を出力する第2のマルチナイキストD/A変換回路と、上記第1のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号と上記第2のマルチナイキストD/A変換回路から出力されたアナログ信号を合成する合成回路と、上記クロック信号源から上記第1のマルチナイキストD/A変換回路に至るまでの第1の信号経路、または、上記クロック信号源から上記第2のマルチナイキストD/A変換回路に至るまでの第2の信号経路のいずれか一方に挿入され、上記第1の信号経路と上記第2の信号経路間の位相差を90度に設定する移相回路とを備えた周波数シンセサイザ。
【請求項6】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する位相アキュムレータと、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有し、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項7】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第1の位相アキュムレータと、上記クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、上記制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第2の位相アキュムレータと、上記第1の位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記第2の位相アキュムレータから出力された累積加算値に対応する振幅を有し、上記第1のデジタル信号と90度の位相差を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項8】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する位相アキュムレータと、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に第1の位相オフセットデータを加算する第1の加算回路と、上記位相アキュムレータから出力された累積加算値に、上記第1の位相オフセットデータと90度の差がある第2の位相オフセットデータを加算する第2の加算回路と、上記第1の加算回路により第1の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記第2の加算回路により第2の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項9】
デジタル振幅データ生成回路は、クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、中間周波数を決める制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第1の位相アキュムレータと、上記クロック信号源からクロック信号を受ける毎に、上記制御信号を累積加算して、上記制御信号の累積加算値を出力し、上記累積加算値が上限値に到達すると上記累積加算値をオーバーフロー処理する第2の位相アキュムレータと、上記第1の位相アキュムレータから出力された累積加算値に第1の位相オフセットデータを加算する第1の加算回路と、上記第2の位相アキュムレータから出力された累積加算値に、上記第1の位相オフセットデータと90度の差がある第2の位相オフセットデータを加算する第2の加算回路と、上記第1の加算回路により第1の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第1のデジタル信号を出力する第1のデジタル信号出力回路と、上記第2の加算回路により第2の位相オフセットデータが加算された累積加算値に対応する振幅を有する第2のデジタル信号を出力する第2のデジタル信号出力回路とから構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項10】
第1及び第2のデジタル信号出力回路は、累積加算値に対応する振幅を有するデジタル信号を格納しているメモリで構成されており、入力された累積加算値をアドレスとして、上記累積加算値に対応する振幅を有するデジタル信号を出力することを特徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項11】
第1及び第2のデジタル信号出力回路は、累積加算値からデジタル信号を演算により求める演算回路で構成されており、入力された累積加算値に対応する振幅を有するデジタル信号を演算して出力することを特徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【請求項12】
クロック信号源は、生成するクロック信号の周波数を可変することが可能な信号源で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項11のうちのいずれか1項記載の周波数シンセサイザ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2010−141869(P2010−141869A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196806(P2009−196806)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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