説明

周波数逓倍装置

【課題】出力信号の精度を維持することが可能な高精度の周波数逓倍装置を低コストに提供する。
【解決手段】基準信号PREFの1周期分の時間内に生成された出力クロックRCKをカウント(計時)し、そのカウント値を表すデジタルデータDL1〜DL12をラッチ(確定)し、そのデジタルデータをクリアする、という動作を基準信号PREFの2周期毎に繰り返す結果、基準信号PREFの2周期毎にラッチされたデジタルデータDL1〜DL12である周波数制御データCD1〜CD12が新たに生成される。この新たに生成される周波数制御データ[2]は、基準信号PREFの2周期前に生成された周波数制御データ[1]を補正したものといえる。そのため、出力クロックRCKのカウント値が周波数制御データに反映され、新たな周波数制御データ[2]が生成されるまでに要する時間である補正遅延時間tは基準信号PREFの2周期分の時間になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から入力された基準信号の周波数を所定数倍に逓倍した発振信号を出力する周波数逓倍装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、特許文献1に開示されるように、外部から入力される基準信号の周波数を所定数倍に逓倍した出力信号を発生する周波数逓倍装置であって、所定の位相差を有する複数のクロック信号を所定周期で発生する多相クロック発生源を有すると共に、該多相クロック発生源から出力される多相クロックの位相差時間を単位として、外部から入力された周波数制御データに対応した発振信号を生成し、該発振信号を上記出力信号として外部に出力するデジタル制御発振装置と、上記基準信号の所定周期分の時間内に上記多相クロック発生源から出力された所定のクロック信号をカウントするクロックカウント手段と、該クロックカウント手段にてカウントされたカウント値を表すデジタルデータを、上記周波数制御データとして上記デジタル制御発振装置へ出力するデータ出力手段と、上記クロックカウント手段を上記基準信号に基づく所定のタイミングで動作させる動作制御手段とを備えた周波数逓倍装置を提案している。
【特許文献1】特開平8−265111号公報(第2〜28頁 図1〜図21)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
図3は、特許文献1におけるカウンタ・データラッチ回路4および制御回路6の動作を表すタイムチャートである。
特許文献1の段落番号[0083]には『即ち、カウンタ・データラッチ回路4は、動作制御手段としての制御回路6からの各信号に応じて基準信号PREFの8周期を1単位として動作し、基準信号PREFの3周期目の間(UCE=High)で、リングオシレータからの出力クロックRCKをカウントすることにより、基準信号PREFの1周期を計時し、そのカウント値又はそのカウント値を2で割った値を表す12ビットデータを、基準信号PREFの5周期目(DLC=High)でラッチし、基準信号の7周期目(CLR=High)で、カウントした値をクリアする、といった動作を繰り返す。』と記載されている。
【0004】
ここで、「カウンタ・データラッチ回路4」は、特許文献1の請求項1におけるクロックカウント手段およびデータ出力手段に該当する。また、「リングオシレータ」は、特許文献1の請求項1における多相クロック発生源に該当する。
尚、「カウント値又はそのカウント値を2で割った値を表す12ビットデータ」については、特許文献1の段落番号[0081]に『カウント値を表すデータDT1〜DT12或いはそのカウント値を2で割った値を表すDT2〜DT13』と記載されている。
そして、特許文献1の段落番号[0082]には『データラッチ回路18がシフト回路16からのデータDL1〜DL12(DT1〜DT12又はDT2〜DT13)をラッチし、そのラッチした12ビットのデータCD1〜CD12を周波数制御データとしてデジタル制御発振回路2へ出力する。』と記載されている。
【0005】
そのため、特許文献1の段落番号[0083]の記載内容は、以下のように換言できる。
すなわち、クロックカウント手段(13ビットカウンタ14)およびデータ出力手段(データラッチ回路18)は、動作制御手段(制御回路6)の制御に応じて、基準信号(PREF)の第1所定周期(8周期)を1単位とし、以下の動作を繰り返す。
【0006】
まず、クロックカウント手段は、基準信号の第2所定周期目(3周期目:UCE=High:図3に示す(1)(2))にて基準信号の第3所定周期分(1周期分)の時間内に、多相クロック発生源(リングオシレータ22)から出力された所定のクロック信号(出力クロックRCK)をカウント(計時)する。
【0007】
次に、データ出力手段は、クロックカウント手段がカウントしたカウント値を表すデジタルデータ(DL1〜DL12:DT1〜DT12またはDT2〜DT13)を、基準信号の第4所定周期目(5周期目:DLC=High)でラッチ(確定)する。
そして、データ出力手段は、ラッチしたデジタルデータ(DL1〜DL12)を、周波数制御データ(CD1〜CD12:図3に示す[1][2]))としてデジタル制御発振装置(デジタル制御発振回路2)へ出力する。
続いて、クロックカウント手段は、前記カウント値を表すデジタルデータ(DT1〜DT13)を、基準信号の第5所定周期目(7周期目:CLR=High)でクリアする。
【0008】
そして、デジタル制御発振装置は、多相クロック発生源(リングオシレータ22)から出力される多相クロック(クロック信号R1〜R16)の位相差時間(Tg)を単位として、周波数制御データ(CD1〜CD12)に対応した発振信号を生成し、この発振信号を周波数逓倍装置(クロック逓倍装置1)の出力信号(POUT)として外部へ出力する。
【0009】
つまり、特許文献1の技術では、基準信号(PREF)の第3所定周期分(1周期分)の時間を、多相クロック発生源から出力される所定のクロック信号(出力クロックRCK)の周期(16×Tg)を分解能として符号化し、その符号化した値であるカウント値を表す周波数制御データ(CD1〜CD12)を、多相クロック(R1〜R16)の位相差時間(Tg)を制御分解能とするデジタル制御発振装置へ入力している。
【0010】
ここで、基準信号の第3所定周期分(1周期分)の時間内に、多相クロック発生源から出力される多相クロックの総数は、所定のクロック信号(出力クロックRCK)の周期(16×Tg)を、多相クロック(R1〜R16)の位相差時間(Tg)で除算した値(16×Tg/Tg)になる。
そして、出力信号(POUT)の周波数は、基準信号(PREF)を多相クロックの総数倍に逓倍した値になる。
【0011】
このように、特許文献1の技術では、基準信号の第3所定周期分(1周期分)の時間内に生成された所定のクロック信号(出力クロックRCK)をカウント(計時)し、そのカウント値を表すデジタルデータ(DL1〜DL12)をラッチ(確定)し、そのデジタルデータをクリアする、という動作を基準信号(PREF)の第1所定周期毎(8周期毎)に繰り返す。
その結果、基準信号の第1所定周期毎に、データ出力手段(データラッチ回路18)にてラッチされたデジタルデータ(DL1〜DL12)である周波数制御データ(CD1〜CD12)が新たに生成される。
【0012】
この新たに生成される周波数制御データ(図3に示す[2])は、基準信号の前回の第1所定周期で生成された周波数制御データ(図3に示す[1])を補正したものといえる。
すなわち、特許文献1の技術では、基準信号の第1所定周期毎に周波数制御データの補正を繰り返すことにより、基準信号の周波数を多相クロックの総数倍に逓倍した出力信号(POUT)を発生させているわけである。
【0013】
そのため、所定のクロック信号(出力クロックRCK)をカウントしてから、そのカウント値が周波数制御データ(CD1〜CD12)に反映され、新たな周波数制御データが生成されるまでに要する時間(以下、「補正遅延時間t」という)は、基準信号(PREF)の第1所定周期(8周期)に第3所定周期(1周期)を加算した時間分(9周期分)となってしまう。
ここで、補正遅延時間tは、補正された周波数制御データが出力信号(POUT)に反映されて有効になるまでに要する時間でもあり、基準信号に基づいて出力信号の周波数を補正するのに要する時間ともいえる。
【0014】
従って、補正遅延時間tを短くすれば、何らかの要因で多相クロック(R1〜R16)の周期に一時的な誤差が生じた場合でも、その誤差を補正した正確な周波数の出力信号を速やかに得ることが可能になり、出力信号の精度を維持できる。
よって、近年、補正遅延時間tを短くすることにより、出力信号の精度を維持した高精度な周波数逓倍装置を実現することが要求されている。
【0015】
ちなみに、多相クロックの周期に一時的な誤差を生じさせる要因として、例えば、多相クロック発生源としてリングオシレータを用いた場合には、リングオシレータに供給される電源電圧の急激な変動により、リングオシレータを構成する反転回路(NAND1,32、INV2〜31)の反転動作時間(Td)が不安定化すること、などがあげられる。
尚、上記説明に記載した( )内の符号等は、特許文献1に記載されている符号等である。
【0016】
本発明は上記要求を満足するためになされたものであって、その目的は、出力信号の精度を維持することが可能な高精度の周波数逓倍装置を低コストに提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1に記載の発明は、
外部から入力される基準信号(PREF)の周波数を所定数倍に逓倍した出力信号(POUT)を発生する周波数逓倍装置(1)であって、
所定の位相差を有する複数のクロック信号からなる多相クロック(R1〜R16)を所定周期で発生する多相クロック発生源(リングオシレータ22)を有すると共に、その多相クロック発生源から出力される多相クロックの位相差時間(Tg)を単位として、外部から入力された周波数制御データ(CD1〜CD12)に対応した周波数の発振信号を生成し、その発振信号を前記出力信号として外部へ出力するデジタル制御発振装置(2)と、
前記基準信号の所定周期分の時間内に前記多相クロック発生源から出力された所定のクロック信号(出力クロックRCK=R13)をカウントするクロックカウント手段(13ビットカウンタ14)と、
そのクロックカウント手段にてカウントされたカウント値を表すデジタルデータ(DL1〜DL12:DT1〜DT12またはDT2〜DT13)を、前記周波数制御データとして前記デジタル制御発振装置へ出力するデータ出力手段(データラッチ回路18)と、
前記クロックカウント手段および前記データ出力手段を、前記基準信号と、前記多相クロック発生源から出力された所定のクロック信号とに基づく所定のタイミングで動作させる動作制御手段(制御回路6)と
を備えたことを技術的特徴とする。
【0018】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の周波数逓倍装置において、
前記動作制御手段(制御回路6)は、
前記基準信号(PREF)と、前記多相クロック発生源(リングオシレータ22)から出力された所定のクロック信号(出力クロックRCK)とに基づいて、
前記基準信号の1周期おきにカウント許可信号(UCE)を出力し、
そのカウント許可信号の出力が停止されたタイミングから、前記所定のクロック信号の第1所定周期後にデータラッチ信号(DLS)を出力し、
前記カウント許可信号の出力が停止されたタイミングから、前記所定のクロック信号の第2所定周期後にカウントクリア信号(CLR)を出力し、
前記第2所定周期は前記第1所定周期より大きな値に設定され、
まず、前記基準信号の1周期目(図2に示す(1)(2))にて、前記カウント許可信号が出力されている前記基準信号の1周期分の時間内に、前記所定のクロック信号を前記クロックカウント手段(13ビットカウンタ14)によりカウント(計時)させ、
次に、前記基準信号の2周期目にて、前記データラッチ信号が出力されるタイミングで、前記カウント値を表すデジタルデータ(DL1〜DL12:DT1〜DT12またはDT2〜DT13)を前記データ出力手段(データラッチ回路18)によりラッチ(確定)させると共に、そのラッチさせたデジタルデータを前記周波数制御データ(CD1〜CD12:図2に示す[1][2])として前記デジタル制御発振装置(2)へ出力させ、
続いて、前記基準信号の2周期目にて、前記カウントクリア信号が出力されるタイミングで、前記クロックカウント手段がカウントした前記カウント値を表すデジタルデータ(DT1〜DT13)をクリアさせる、
という動作を前記基準信号の2周期を1単位として繰り返させることを技術的特徴とする。
【0019】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の周波数逓倍装置において、
前記第1所定周期は前記所定のクロック信号(出力クロックRCK)の1周期に設定され、
前記第2所定周期は前記所定のクロック信号の2周期に設定されていることを技術的特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
(請求項1)
請求項1の発明では、周波数制御データ(CD1〜CD12)の補正のタイミングを決定する各信号(カウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLS)を、基準信号(PREF)と所定のクロック信号(出力クロックRCK)とに基づいて生成している。
ここで、所定のクロック信号の周波数は基準信号の周波数の数十倍以上と高く、例えば、所定のクロック信号が200MHzの場合に基準信号は4MHzである。
そのため、請求項1の発明によれば、基準信号に基づいて出力信号の周波数を補正するのに要する時間である補正遅延時間を短い時間にすることができる。
【0021】
それに対して、特許文献1では、周波数制御データの補正のタイミングを決定する各信号(UCE,CLR,DLS)を、基準信号のみに基づいて生成しているため、請求項1の発明に比べて長い時間になってしまう。
【0022】
従って、請求項1の発明によれば、特許文献1に比べて補正遅延時間が短くなるため、何らかの要因で多相クロック(R1〜R16)の周期に一時的な誤差が生じた場合でも、その誤差を補正した正確な周波数の出力信号を速やかに得ることが可能になり、出力信号の精度を維持した高精度な周波数逓倍装置を実現できる。
【0023】
(請求項2)
請求項2の発明では、基準信号(PREF)の1周期分の時間内に生成された所定のクロック信号(出力クロックRCK)をカウント(計時)し、そのカウント値を表すデジタルデータ(DL1〜DL12)をラッチ(確定)し、そのデジタルデータ(DL1〜DL12)をクリアする、という動作を基準信号の2周期毎に繰り返す。
その結果、基準信号の2周期毎に、データ出力手段(データラッチ回路18)にてラッチされたデジタルデータ(DL1〜DL12)である周波数制御データ(CD1〜CD12)が新たに生成される。
【0024】
この新たに生成される周波数制御データ(図2に示す[2])は、基準信号の前回の2周期の間(2周期前)に生成された周波数制御(図2に示す[1])を補正したものといえる。
すなわち、請求項2の発明では、基準信号の2周期毎に周波数制御データの補正を繰り返すことにより、基準信号の周波数を多相クロック(R1〜R16)の総数倍に逓倍した出力信号(POUT)を発生させているわけである。
【0025】
そのため、請求項2の発明において、所定のクロック信号をカウントしてから、そのカウント値が周波数制御データに反映され、新たな周波数制御データが生成されるまでに要する時間である補正遅延時間(t)は、図2のタイムチャートに示すように、基準信号の2周期分の時間になる。
ここで、補正遅延時間は、補正された周波数制御データが出力信号に反映されて有効になるまでに要する時間でもあり、基準信号に基づいて出力信号の周波数を補正するのに要する時間ともいえる。
【0026】
このように、請求項2の発明では、周波数制御データ(CD1〜CD12)の補正のタイミングを決定する各信号(カウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLS)を、基準信号(PREF)と所定のクロック信号(出力クロックRCK)とに基づいて生成しているため、補正遅延時間(t)を基準信号の2周期分という短い時間にすることができる。
従って、請求項2の発明によれば、請求項1の発明の前記作用・効果を更に確実に得ることができる。
【0027】
それに対して、特許文献1では、周波数制御データの補正のタイミングを決定する各信号(UCE,CLR,DLS)を、基準信号のみに基づいて生成しているため、図3のタイムチャートに示すように、補正遅延時間が基準信号の9周期分という長い時間になってしまう。
【0028】
(請求項3)
請求項3に記載の発明では、第1所定周期を所定のクロック信号(出力クロックRCK)の1周期に設定すると共に、第2所定周期を所定のクロック信号の2周期に設定している。
そのため、カウント許可信号(UCE)の出力が停止されたタイミングから、所定のクロック信号の1周期後にデータラッチ信号(DLS)が出力される。
また、カウント許可信号の出力が停止されたタイミングから、所定のクロック信号の2周期後にカウントクリア信号(CLR)が出力される。
【0029】
従って、データ出力手段(データラッチ回路18)によるデジタルデータ(DL1〜DL12)のラッチを速やかに行うことが可能になると共に、クロックカウント手段(13ビットカウンタ14)がカウントしたデジタルデータ(DT1〜DT13)のクリアを速やかに行うことが可能になる。
その結果、請求項3の発明によれば、請求項2の発明の作用・効果を更に確実に得ることができる。
【0030】
尚、所定のクロック信号の1周期分の時間があれば、データ出力手段によるデジタルデータのラッチを確実に行うことが可能であり、クロックカウント手段のクリアを確実に行うことが可能であるため、データ出力手段およびクロックカウント手段の動作が阻害されるおそれはない。
【0031】
尚、上術した[課題を解決するための手段][発明の効果]に記載した( )内の符号等は、後述する[発明を実施するための最良の形態]に記載した構成部材・構成要素の符号に対応したものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、本実施形態において、特許文献1と同一の構成部材および構成要素については符号を等しくしてある。
【0033】
図1は、本実施形態の周波数逓倍装置1の構成を示すブロック図である。
周波数逓倍装置(クロック逓倍装置)1は、外部から入力される基準信号PREFを、1ビットの逓倍数切換信号DV1に応じて16倍または32倍に周波数逓倍した出力信号POUTを生成(発生)するものであり、外部からの動作開始信号PSTBを受けて出力信号POUTの出力を開始する。
【0034】
周波数逓倍装置1は、デジタル制御発振装置(デジタル制御発振回路:DCO:Digitally Controlled Oscillator)2、カウンタ・データラッチ回路4、制御回路6から構成されている。
【0035】
デジタル制御発振装置2内には、リングオシレータ22が備えられている。
尚、デジタル制御発振装置2およびリングオシレータ22の内部構成は、特許文献1(図5、図6、図12、図13、図16、図19、図20参照)と同じであるため説明を省略する。
【0036】
リングオシレータ22は、外部からHighレベルの制御信号PAが入力されているときに、所定の位相差時間Tgを有する16個のパルス信号R1〜R16(以下、「クロック信号」という)を所定周期(16×Tg=32×Td)で生成する。尚、以下の説明において、16個のクロック信号R1〜R16をまとめて「多相クロック」という。
【0037】
デジタル制御発振装置2は、制御信号PCに従い、多相クロック発生源としてのリングオシレータ22から出力される多相クロックR1〜R16の位相差時間Tgを単位として、外部から入力された12ビットの周波数制御データCD1〜CD12に対応した周波数の発振信号を生成し、その発振信号を出力信号POUTとして外部へ出力する。
尚、位相差時間Tgは、リングオシレータ22を構成する反転回路の2段分の遅延時間である。また、反転動作時間Tdは、リングオシレータ22を構成する反転回路の反転動作に要する時間である。
【0038】
カウンタ・データラッチ回路4は、逓倍数切換信号DV1、カウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLSに従い、デジタル制御発振装置2内のリングオシレータ22から出力された多相クロックR1〜R16の内の所定のクロック信号(例えば、R13)である出力クロックRCKを用いて、基準信号PREFの1周期を符号化し、その値に応じた周波数制御データCD1〜CD12をデジタル制御発振回路2へ出力する。
【0039】
動作制御手段としての制御回路6は、基準信号PREF、動作開始信号PSTB、制御信号PA、出力クロックRCKに基づいて、デジタル制御発振装置2の動作タイミングを制御するための制御信号PCを生成すると共に、カウンタ・データラッチ回路4の動作タイミングを制御するためのカウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLSを生成する。
【0040】
制御回路6は、Dタイプフリップフロップ(以下、「ラッチ回路」という)DF8a,12,DF1a〜DF1dおよびアンドゲートANDから構成されている。
そして、ラッチ回路DF1a〜DF1dおよびアンドゲートANDはユニットUNを構成している。
【0041】
ラッチ回路DF8aは、基準信号PREFがクロック端子に入力され、反転出力端子(Qバー)がデータ端子(D)に接続され、出力端子(Q)から出力するデータQ1がカウント許可信号UCEになる。
ラッチ回路DF1aは、出力クロックRCKがクロック端子に入力され、ラッチ回路DF8aの反転出力端子から出力されたデータQ1の反転値Q1バー(カウント許可信号UCEの反転値UCEバー)がデータ端子に入力される。
【0042】
ラッチ回路DF1bは、ラッチ回路DF1aの出力端子から出力されたデータがクロック端子に入力され、一定の電源電圧Vccがデータ端子に印加される。
ラッチ回路DF1cは、出力クロックRCKがクロック端子に入力され、ラッチ回路DF1bの出力端子から出力されたデータがデータ端子に入力され、出力端子からデータラッチ信号DLSを出力する。
ラッチ回路DF1dは、出力クロックRCKがクロック端子に入力され、データラッチ信号DLSがデータ端子に入力され、出力端子からカウントクリア信号CLRを出力する。
【0043】
アンドゲートANDは、制御信号PAと、ラッチ回路DF1cの反転出力端子から出力されたデータとの論理積をとり、その論理積がLowレベルのときにラッチ回路DF1bをリセットさせる。
各ラッチ回路DF8a,12,DF1a〜DF1dは、制御信号PAがLow レベルのときにリセットされる。
ラッチ回路12は、カウントクリア信号CLRがクロック端子に入力され、動作開始信号PSTBがデータ端子に入力され、出力端子から制御信号PCを出力する。
【0044】
図2は、本実施形態におけるカウンタ・データラッチ回路4および制御回路6の動作を表すタイムチャートである。
【0045】
制御回路6は、制御信号PAがHighレベルのときに、以下の動作を行う。
すなわち、ラッチ回路8aは、基準信号PREFを2分周したパルス波形のカウント許可信号UCEを出力する(基準信号PREFの1周期おきにHighレベルのカウント許可信号UCEを出力する)。
【0046】
そして、ユニットUNは、カウント許可信号UCEが立ち下がってから(Lowレベルになってから)、出力クロックRCKの1周期(1クロック)後に出力クロックRCKの1周期分だけHighレベルのデータラッチ信号DLSを出力し、出力クロックRCKの2周期後に出力クロックRCKの1周期分だけHighレベルのカウントクリア信号CLRを出力する。
【0047】
また、ラッチ回路12は、Highレベルの動作開始信号PSTBが入力されると、Highレベルのカウントクリア信号CLRが出力されるタイミング(カウントクリア信号CLRが立ち上がるタイミング)で動作開始信号PSTBをラッチし、その動作開始信号PSTBをHighレベルの制御信号PCとして出力する。
【0048】
カウンタ・データラッチ回路4は、13ビットカウンタ14、シフト回路16、データラッチ回路18から構成されている。
尚、13ビットカウンタ14、シフト回路16、データラッチ回路18の内部構成は、特許文献1(図3参照)と同じであるため説明を省略する。
【0049】
クロックカウント手段としての13ビットカウンタ14は、制御回路6からHighレベルのカウント許可信号UCEが出力されているときに(基準信号PREFの1周期分の時間内に)、リングオシレータ22から出力された出力クロックRCK(=R13)をカウント(計時)し、そのカウント値を表す13ビットのデジタルデータDT1〜DT13を出力する。
【0050】
シフト回路16は、13ビットカウンタ14から出力された13ビットのデータDT1〜DT13を最下位ビットのデータDT1から順にそれぞれ2個単位で入力し、その各データの内の12ビットのデータを逓倍数切換信号DV1に応じて選択し、その選択した12ビットのデータを出力データDL1〜DL12として出力する。
すなわち、逓倍数切換信号DV1が「1」のときには、各データDT1〜DT13のうち、1ビット目から12ビット目までの下位12ビットのデータDT1〜DT12が出力データDL1〜DL12として出力される。また、逓倍数切換信号DV1が「0」のときには、各データDT1〜DT13が1ビット左シフトされて、2ビット目から13ビット目までの上位12ビットのデータDT2〜DT13が出力データDL1〜DL12として出力される。
【0051】
データ出力手段としてのデータラッチ回路18は、シフト回路16から出力されたデータDL1〜DL12(DT1〜DT12またはDT2〜DT13)を、制御回路6からHighレベルのデータラッチ信号DLSが出力されるタイミング(データラッチ信号DLSが立ち上がるタイミング)でラッチし、そのラッチしたデータDL1〜DL12を周波数制御データCD1〜CD12としてデジタル制御発振装置2へ出力する。
【0052】
[実施形態の作用・効果]
カウンタ・データラッチ回路4は、制御回路6から出力された動作制御用の各信号(カウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLS)に応じて、基準信号PREFの2周期を1単位とし、以下の動作を繰り返す。
まず、13ビットカウンタ14は、基準信号PREFの1周期目(図2に示す(1)(2))にて、カウント許可信号UCEが立ち上がっている基準信号PREFの1周期分の時間内に、リングオシレータ22から出力された出力クロックRCKをカウント(計時)する。
【0053】
次に、データラッチ回路18は、基準信号PREFの2周期目にて、カウント許可信号UCEが立ち下がってから出力クロックRCKの1周期後に立ち上がるデータラッチ信号DLSに従い、データラッチ信号DLSが立ち上がるタイミングで、前記カウント値を表すデジタルデータ(DL1〜DL12:DT1〜DT12またはDT2〜DT13)をラッチ(確定)する。
そして、データラッチ回路18は、ラッチしたデジタルデータDL1〜DL12を、周波数制御データCD1〜CD12(図2に示す[1][2])としてデジタル制御発振装置2へ出力する。
【0054】
続いて、13ビットカウンタ14は、基準信号PREFの2周期目にて、カウント許可信号UCEが立ち下がってから出力クロックRCKの2周期後に立ち上がるカウントクリア信号CLRに従い、カウントクリア信号CLRが立ち上がるタイミングで、前記カウント値を表す13ビットのデジタルデータDT1〜DT13をクリアする。
【0055】
このように、本実施形態では、基準信号PREFの1周期分の時間内に生成された出力クロックRCKをカウント(計時)し、そのカウント値を表すデジタルデータDL1〜DL12をラッチ(確定)し、そのデジタルデータDL1〜DL12をクリアする、という動作を基準信号PREFの2周期毎に繰り返す。
その結果、基準信号PREFの2周期毎に、データラッチ回路18にてラッチされたデジタルデータDL1〜DL12である周波数制御データCD1〜CD12が新たに生成される。
【0056】
この新たに生成される周波数制御データCD1〜CD12(図2に示す[2])は、基準信号PREFの前回の2周期の間(2周期前)に生成された周波数制御データCD1〜CD12(図2に示す[1])を補正したものといえる。
すなわち、本実施形態では、基準信号PREFの2周期毎に周波数制御データCD1〜CD12の補正を繰り返すことにより、基準信号PREFの周波数を多相クロックR1〜R16の総数倍に逓倍した出力信号POUTを発生させているわけである。
【0057】
そのため、本実施形態において、出力クロックRCKをカウントしてから、そのカウント値が周波数制御データCD1〜CD12に反映され、新たな周波数制御データが生成されるまでに要する時間である補正遅延時間tは、図2のタイムチャートに示すように、基準信号PREFの2周期分の時間になる。
ここで、補正遅延時間tは、補正された周波数制御データCD1〜CD12が出力信号POUTに反映されて有効になるまでに要する時間でもあり、基準信号PREFに基づいて出力信号POUTの周波数を補正するのに要する時間ともいえる。
【0058】
以上のように、本実施形態では、周波数制御データCD1〜CD12の補正のタイミングを決定する各信号(カウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLS)を、基準信号PREFと出力クロックRCKとに基づいて生成しているため、補正遅延時間tを基準信号PREFの2周期分という短い時間にすることができる。
ここで、出力クロックRCKの周波数は基準信号PREFの周波数の数十倍以上と高く、例えば、出力クロックRCKが200MHzの場合に基準信号PREFは4MHzである。
【0059】
それに対して、特許文献1では、周波数制御データCD1〜CD12の補正のタイミングを決定する各信号UCE,CLR,DLSを、基準信号PREFのみに基づいて生成しているため、図3のタイムチャートに示すように、補正遅延時間tが基準信号PREFの9周期分という長い時間になってしまう。
【0060】
従って、本実施形態によれば、特許文献1に比べて補正遅延時間tが短くなるため、何らかの要因で多相クロックR1〜R16の周期に一時的な誤差が生じた場合でも、その誤差を補正した正確な周波数の出力信号POUTを速やかに得ることが可能になり、出力信号POUTの精度を維持した高精度な周波数逓倍装置1を実現できる。
【0061】
ちなみに、多相クロックR1〜R16の周期に一時的な誤差を生じさせる要因として、例えば、多相クロック発生源としてリングオシレータ22を用いた場合には、リングオシレータ22に供給される電源電圧の急激な変動により、リングオシレータ22を構成する反転回路の反転動作時間Tdが不安定化すること、などがあげられる。
【0062】
<別の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、上記実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
【0063】
[1]上記実施形態では、制御回路6からカウンタ・データラッチ回路4へデータラッチ信号DLSが出力され、データラッチ信号DLSの立ち上がるタイミングでデジタルデータDL1〜DL12がカウンタ・データラッチ回路4にてラッチされる。
【0064】
それに対して、特許文献1では、制御回路6からデジタル制御発振装置(デジタル制御発振回路)2へデータラッチ信号DLSが出力され、データラッチ信号DLSに同期したラッチタイミング信号DLCがデジタル制御発振装置2で生成されてカウンタ・データラッチ回路4へ出力され、ラッチタイミング信号DLCの立ち上がるタイミングでデジタルデータDL1〜DL12がカウンタ・データラッチ回路4にてラッチされる。
【0065】
データラッチ信号DLSとラッチタイミング信号DLCとは全く同じ信号であるにも関わらず、特許文献1においてラッチタイミング信号DLCを用いているのは、以下の理由による。
すなわち、データラッチ信号DLSと出力クロックRCKとは非同期であるため、データラッチ信号DLSに従ってデジタルデータDL1〜DL12をラッチすると、何らかの要因で出力クロックRCKの周期に誤差が生じた場合に、出力クロックRCKと周波数制御データCD1〜CD12とが非同期になり、デジタル制御発振装置2が誤動作を起こすおそれがある。
【0066】
そこで、特許文献1では、データラッチ信号DLSと出力クロックRCKとの同期をとった信号であるラッチタイミング信号DLCを生成し、そのラッチタイミング信号DLCに従ってデジタルデータDL1〜DL12をラッチすることにより、出力クロックRCKの周期に誤差が生じた場合でも、出力クロックRCKと周波数制御データCD1〜CD12とを確実に同期させ、デジタル制御発振装置2の誤動作を防止しているのである。
【0067】
しかし、特許文献1(図5、図12、図13、図16、図19参照)に示すように、ダウンカウンタ26およびオアゲート42を用いることにより、出力クロックRCKと周波数制御データCD1〜CD12との同期がとられているため、出力クロックRCKの周期に誤差が生じた場合でも、デジタル制御発振装置2が誤動作を起こすことは実用上まず無いといってよい。
そのため、上記実施形態では、ラッチタイミング信号DLCを用いず、データラッチ信号DLSに従ってデジタルデータDL1〜DL12をラッチしているわけである。
【0068】
[2]上記実施形態では、デジタル制御発振装置2内において多相クロックR1〜R16を発生するための多相クロック発生源としてリングオシレータ22を用いているため、デジタル制御発振装置2を小型化することができる。
しかし、多相クロックR1〜R16を発生可能であれば、リングオシレータ22に限らず、どのような多相クロック発生源を用いてもよく、例えば、同じ発振周波数の固定発振器(水晶発振器など)を複数個用意し、各発振器の発振開始タイミングを制御することにより、各発振器から所定の位相差で個々に多相クロックR1〜R16を発生させるようにしてもよい。
【0069】
[3]上記実施形態において、ユニットUNは、カウント許可信号UCEが立ち下がってから、出力クロックRCKの1周期後(第1所定周期)にデータラッチ信号DLSを立ち上げると共に、出力クロックRCKの2周期後(第2所定周期後)にカウントクリア信号CLRを立ち上げている。
しかし、カウント許可信号UCEが立ち下がってから、出力クロックRCKの2周期以上後の任意のタイミングでデータラッチ信号DLSを立ち上げ、データラッチ信号DLSが立ち上がってから出力クロックRCKの1周期以上後の任意のタイミングでカウントクリア信号CLRを立ち上げるようにしてもよい。
尚、出力クロックRCKの1周期分の時間があれば、データラッチ回路18によるデジタルデータDL1〜DL12のラッチを確実に行うことが可能であり、13ビットカウンタ14のクリアを確実に行うことが可能であるため、カウンタ・データラッチ回路4の動作が阻害されるおそれはない。
【0070】
[4]上記実施形態において、制御回路6から出力される各信号(カウント許可信号UCE、カウントクリア信号CLR、データラッチ信号DLS)のレベルを反転させ、その反転したレベルの各信号に応じてカウンタ・データラッチ回路4が上記実施形態と同様の動作を行うように構成を変更してもよい。
【0071】
[5]上記実施形態は特許文献1の第1実施例または第3〜第5実施例に適用したものであるが、本発明は特許文献1の第2実施例(図10、図11参照)または第6実施例(図19〜図21参照)に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の周波数逓倍装置1の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態におけるカウンタ・データラッチ回路4および制御回路6の動作を表すタイムチャートである。
【図3】特許文献1の第1実施例におけるカウンタ・データラッチ回路4および制御回路6の動作を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1…周波数逓倍装置
2…デジタル制御発振装置
4…カウンタ・データラッチ回路
6…制御回路(動作制御手段)
14…13ビットカウンタ(クロックカウント手段)
16…シフト回路
18…データラッチ回路(データ出力手段)
22…リングオシレータ(多相クロック発生源)
DF8a,12,DF1a〜DF1d…Dタイプフリップフロップ(ラッチ回路)
AND…アンドゲート
UN…ユニット
PA…制御信号
PC…制御信号
DV1…逓倍数切換信号
POUT…出力信号
PSTB…動作開始信号
R1〜R16…多相クロック
RCK(=R13)…出力クロック
DT1〜DT13…デジタルデータ
DL1〜DL12…デジタルデータ(出力データ)
CD1〜CD12…周波数制御データ
UCE…カウント許可信号
CLR…カウントクリア信号
DLS…データラッチ信号
Tg…位相差時間
Td…反転動作時間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から入力される基準信号の周波数を所定数倍に逓倍した出力信号を発生する周波数逓倍装置であって、
所定の位相差を有する複数のクロック信号からなる多相クロックを所定周期で発生する多相クロック発生源を有すると共に、その多相クロック発生源から出力される多相クロックの位相差時間を単位として、外部から入力された周波数制御データに対応した周波数の発振信号を生成し、その発振信号を前記出力信号として外部へ出力するデジタル制御発振装置と、
前記基準信号の所定周期分の時間内に前記多相クロック発生源から出力された所定のクロック信号をカウントするクロックカウント手段と、
そのクロックカウント手段にてカウントされたカウント値を表すデジタルデータを、前記周波数制御データとして前記デジタル制御発振装置へ出力するデータ出力手段と、
前記クロックカウント手段および前記データ出力手段を、前記基準信号と、前記多相クロック発生源から出力された所定のクロック信号とに基づく所定のタイミングで動作させる動作制御手段と
を備えたことを特徴とする周波数逓倍装置。
【請求項2】
請求項1に記載の周波数逓倍装置において、
前記動作制御手段は、
前記基準信号と、前記多相クロック発生源から出力された所定のクロック信号とに基づいて、
前記基準信号の1周期おきにカウント許可信号を出力し、
そのカウント許可信号の出力が停止されたタイミングから、前記所定のクロック信号の第1所定周期後にデータラッチ信号を出力し、
前記カウント許可信号の出力が停止されたタイミングから、前記所定のクロック信号の第2所定周期後にカウントクリア信号を出力し、
前記第2所定周期は前記第1所定周期より大きな値に設定され、
まず、前記基準信号の1周期目にて、前記カウント許可信号が出力されている前記基準信号の1周期分の時間内に、前記所定のクロック信号を前記クロックカウント手段によりカウントさせ、
次に、前記基準信号の2周期目にて、前記データラッチ信号が出力されるタイミングで、前記カウント値を表すデジタルデータを前記データ出力手段によりラッチさせると共に、そのラッチさせたデジタルデータを前記周波数制御データとして前記デジタル制御発振装置へ出力させ、
続いて、前記基準信号の2周期目にて、前記カウントクリア信号が出力されるタイミングで、前記クロックカウント手段がカウントした前記カウント値を表すデジタルデータをクリアさせる、
という動作を前記基準信号の2周期を1単位として繰り返させることを特徴とする周波数逓倍装置。
【請求項3】
請求項2に記載の周波数逓倍装置において、
前記第1所定周期は前記所定のクロック信号の1周期に設定され、
前記第2所定周期は前記所定のクロック信号の2周期に設定されていることを特徴とする周波数逓倍装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−74658(P2007−74658A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−262341(P2005−262341)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】