説明

呼吸器合胞体ウイルス感染症を治療するための組換え抗体

呼吸器合胞体ウイルス(RSV)を標的とする新規ポリクローナル抗体、並びにRSVとの反応性を有する新規高親和性抗体分子が開示される。このポリクローナル抗体は、RSVタンパク質F及びRSVタンパク質Gの双方との反応性を有する抗体分子を含み得るもので、好ましくはこのポリクローナル抗体は、これらのタンパク質上の様々なエピトープを標的とする。本発明の抗体分子は、インビトロ及び/又はインビボで優れた有効性を示している。また、本発明の抗体を産生する方法、並びにRSV感染症の治療又は予防におけるその使用法も開示される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に定義されるとおりの抗体824、又はそれに基づくFab断片と結合に関して競合可能な抗RSV抗体。
【請求項2】
一般式:CAXPX1011Wを有するCDRH3と
(式中、X〜X11は、以下に列挙されるアミノ酸の群から独立して選択される
=R又はK;
=D、E、N又はQ;
=S、T、G又はA;
=S、T、G又はA;
=N、Q、D又はE;
=W、Y、F又はH;
=A、G、V、又はS;
=G、A、V、又はS;
=Y、F、W又はH;
10=E又はD;及び
11=D、E、N又はQ;)
以下の式:CXPXTFによって表されるCDRL3と
(式中、X〜Xは、以下に列挙されるアミノ酸の群から独立して選択される:
=Q又はH;
=Q、E又はH;
=F、Y、W又はH;
=N、Q又はH;
=T、S、G又はA;
=Y、F、W又はH;及び
=F、Y、W又はH)
を含む抗RSV抗体。
【請求項3】
配列番号232、317、487、及び572に示される抗体824のV及びV対由来の、前記配列番号と比較して2個までのアミノ酸が変化しているCDR1領域、及びCDR2領域を含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項4】
式CARDSSNWPAGYEDW(配列番号402)を有するCDRH3領域と、式CQQFNTYPFTF(配列番号657)を有するCDRL3領域とを含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項5】
抗体824のV領域(配列番号19)を含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項6】
抗体824のV領域(配列番号107のアミノ酸1〜107位)を含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項7】
抗体824の軽鎖(配列番号107)を含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項8】
配列番号178に定義されるとおりのCを含む、請求項2に記載の抗体。
【請求項9】
抗体824の結合特異性を有する、請求項2に記載の抗体。
【請求項10】
ウイルス中和アッセイでRSVの亜型A及びBを中和する能力を有する、請求項1又は2に記載の抗体。
【請求項11】
RSVに感染した哺乳動物の肺においてRSVウイルス負荷の有意な低下を提供することが可能な、請求項1又は2に記載の抗体。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗体と、1つ又は複数のさらなる抗RSV抗体とを含む抗体組成物。
【請求項13】
前記1つ又は複数のさらなる抗RSV抗体が、ヒト抗体、ヒト化抗体、及びヒト−マウスキメラ抗体からなる群から選択される、請求項12に記載の抗体組成物。
【請求項14】
前記1つ又は複数のさらなる抗RSV抗体が、本明細書の表6に示される抗体分子か、又は前記抗体分子の特異的結合断片又は合成若しくは半合成抗体類似体からなる群から選択され、前記結合断片又は類似体が、クローン824のCDRを有する抗体以外の前記単離抗体分子の相補性決定領域(CDR)を少なくとも含む、請求項12に記載の抗体組成物。
【請求項15】
表6に列挙されるV及びV対の群から選択される重鎖及び軽鎖CDR1、CDR2及びCDR3領域を含む別個のメンバーを含む抗体組成物であって、前記別個のメンバーが、本明細書の表9の抗体組成物2〜56のなかの1つの別個のメンバーである、抗体組成物。
【請求項16】
ウイルス中和アッセイにおいてRSV亜型Aを中和する能力を有する、請求項15に記載の抗体組成物。
【請求項17】
ウイルス中和アッセイにおいてRSV亜型Bを中和する能力を有する、請求項15に記載の抗体組成物。
【請求項18】
前記別個のメンバーが、本明細書の表9の抗体組成物2、9、13、17、18、28、33、及び56のなかの1つの別個のメンバーである、請求項15に記載の抗体組成物。
【請求項19】
哺乳動物においてRSV感染症に関連する1つ又は複数の症状を予防、治療又は改善する方法であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗RSV抗体又は請求項12〜18のいずれか一項に記載の抗体組成物の有効量を前記哺乳動物に投与することを含む、方法。
【請求項20】
前記有効量が、体重1kg当たり抗体0.1〜50mgである、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記抗体が、少なくとも1年に1回投与される、請求項19又は20に記載の方法。
【請求項22】
前記抗体が、RSV感染症を誘引するリスクが増加する年の間にわたり、定期的な間隔で投与される、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記定期的な間隔が、毎週、隔週、毎月、又は隔月である、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
哺乳動物におけるRSV感染症に関連する1つ又は複数の症状の治療、改善、又は予防用の組成物を調製するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の抗RSV組換えポリクローナル抗体又は請求項12〜18のいずれか一項に記載の抗体組成物の使用。
【請求項25】
請求項2〜9のいずれか一項で定義される少なくとも1つのCDRのアミノ酸配列をコードする単離核酸断片。
【請求項26】
配列番号19に示される重鎖アミノ酸配列のCDR配列をコードする、単離核酸断片。
【請求項27】
配列番号107に示される軽鎖アミノ酸配列のCDR配列をコードする、単離核酸断片。
【請求項28】
配列番号19に示される重鎖アミノ酸配列のCDR配列と、それに付随する軽鎖における配列番号107を有するCDRアミノ酸配列とをコードする、単離核酸断片。
【請求項29】
請求項25〜28のいずれか一項に記載の核酸断片であって、配列番号63及び/又は151に含まれるコード配列を含む、核酸断片。
【請求項30】
請求項25〜29のいずれか一項に記載の核酸断片を含む、ベクター。
【請求項31】
自己複製能を有する、請求項30に記載のベクター。
【請求項32】
プラスミド、ファージ、コスミド、ミニ染色体、及びウイルスからなる群から選択される、請求項30又は31に記載のベクター。
【請求項33】
−少なくとも1つの軽鎖CDRを必要なフレームワーク領域と共にコードする、請求項25〜29のいずれか一項に記載の第1の核酸断片の発現を駆動する5’→3’方向の、操作可能に連結された少なくとも1つのプロモーター、場合によりリーダーペプチドをコードする核酸配列、前記第1の核酸断片、場合により定常領域をコードする核酸配列、及び場合により第1のターミネーターをコードする核酸配列、及び/又は
−少なくとも1つの重鎖CDRを必要なフレームワーク領域と共にコードする請求項25〜29のいずれか一項に記載の第2の核酸断片の発現を駆動する5’→3’方向の、操作可能に連結された少なくとも1つのプロモーター、場合によりリーダーペプチドをコードする核酸配列、前記第2の核酸断片、場合により定常領域をコードする核酸配列、及び場合により第2のターミネーターをコードする核酸配列、
を含む、請求項30〜32のいずれか一項に記載のベクター。
【請求項34】
宿主細胞に導入されると宿主細胞ゲノムに組み込まれる、請求項30〜33のいずれか一項に記載のベクター。
【請求項35】
請求項30〜34のいずれか一項に記載のベクターを保有する形質転換細胞。
【請求項36】
請求項30〜34のいずれか一項に記載のベクターを保有し、且つ請求項25〜29のいずれか一項に記載の核酸断片を発現し、場合によりその組換え発現産物をその表面上に分泌又は保有する安定細胞系。

【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−534057(P2010−534057A)
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552068(P2009−552068)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【国際出願番号】PCT/DK2008/050053
【国際公開番号】WO2008/106980
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(505257682)シムフォゲン・アクティーゼルスカブ (24)
【氏名又は名称原語表記】SYMPHOGEN A/S
【Fターム(参考)】