説明

咳または咽頭炎関連症状を軽減するための可食性フィルム

咳または咽頭炎を軽減する活性成分を含む可食性フィルムを開示する。該可食性フィルムはフィルム形成体および活性成分からなり、その中で該活性成分は咳または咽頭炎を治療する目的の効果を有する活性成分から選択され得る。該フィルムの特異的な製剤化も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権主張)
本出願は米国仮出願第60/426,598号(2002年11月14日出願)および米国仮出願第60/497,186号(2003年8月22日出願)の優先権を主張する(いずれの出願も本明細書に引用される)。
【0002】
(技術分野)
本発明は、咳および/または咽頭炎関連症状の軽減するための可食性フィルムに関する。
【0003】
(背景技術)
咳の治療用および/または咽頭炎(または「喉の痛み」)の治療用の製品は長年にわたって当該技術分野で知られている。咽頭炎治療用の人気の一般薬の一つに喉スプレーがあり、これは活性成分をユーザーの口腔内にスプレーすることで、喉の痛み、刺激、嚥下困難、および声のかすれもしくは喉頭炎のような咽頭炎に関連する症状の一時的な軽減が得られるものである。しかしながら、公衆の面前での喉スプレーの使用は、好ましくないこともある。該スプレーは通常ユーザーの好まない注意を引き起こす雑音が生じる。該スプレーにはまた、スプレーする機構装置と容器の使用が必要であり、これは製品自身のコストと比較して比較的高価であり、大きな容器とスプレー機構装置のために家を離れての使用には不便を来たし得る。
【0004】
別の人気の一般用鎮咳薬または咽頭炎の一時的治療用製剤には、喉用または咳用トローチ剤があり、該トローチ剤は口腔内でゆっくりと溶解し、咽頭炎および咳に関係する症状の一時的な軽減をもたらす。喉スプレーと同じように、トローチ剤も公共の場での使用は必ずしも好ましいとは限らない。トローチ剤はスプレー剤のような包装コストは不要で、公共の場での使用に際して嵩張ったスプレー機構装置を持ち運ぶ不便さがない一方で、トローチ剤は溶かすのにしばしば長時間掛かり、ユーザーに長時間トローチを「なめる」ことを強いることになり、このことは必ずしも社会的に許容されるとは限らず、そして咳や咽頭炎に関係する症状からの素早い軽減のための速破錠ももたらされない。トローチ剤は米国特許第5,055,461号(Keller et al.)に記載されているようなキャンディ充填物質も含まれ得、ユーザーが好まない場合もある余分で不必要なカロリーが施され得る。
【0005】
しばしばユーザーは、安価で、便利で、咽頭炎に関係する症状および咳からの素早い軽減を好み、更に家を離れても嵩高いものを持ち運ぶことなく、長時間キャンディをなめる必要がないことを好む。
【0006】
また、咽頭炎に関係する症状および咳を一時的に軽減する製剤に含まれる活性成分は、しばしば活性な医薬である。しかしながら、ユーザーは時折、活性な医薬品を含まず、その代わりにそれと同様の軽減をもたらす天然の成分を用いる、咳および咽頭炎を軽減する別の方法を望む。
【0007】
結局、可食性薄フィルムは当該技術分野でよく知られている。かかる小片の例は、米国特許第6,419,903号(XU et al.)に開示されている。このタイプの小片は口腔内で素早く溶解するように、典型的には息をフレッシュにする薬剤または他の口部のケア製剤をユーザーに運ぶように設計されている。かかる製剤は他の適用も有し得る。
【0008】
上述の理由のため、当該分野において、咳および/または咽頭炎に関係する症状を軽減するための、現行の方法よりコストが低く、より便利な活性成分を運搬する別法が切望されている。咳および/または咽頭炎に関係する症状を軽減するための、活性成分の別の製剤化も切望されている。
【0009】
(発明の概要)
本発明の目的は、咳および/または咽頭炎に関係する症状を軽減するための活性成分を運搬する別の方法を提供することである。
【0010】
本発明の別の目的は、咳および/または咽頭炎に関係する症状を軽減するために、活性成分の別の製剤を提供することである。
【0011】
以下の本発明の記載を通して当業者に自明となり得る本発明のこれらおよび他の態様は、口腔にまたは口腔を経由して活性成分の運搬(放出)用可食性フィルムで行われる。
【0012】
本発明の一つの態様において、本発明による可食性フィルムは、精油および/または咳もしくは咽頭炎に関係する症状の治療用天然成分の混合物からなる活性成分を含んでいるものである。
【0013】
本発明の第二の態様において、本発明による可食性フィルムは、咳または咽頭炎に関係する症状の治療用活性医薬からなるものである。
【0014】
本発明の第三の態様において、本発明による方法は、活性成分を含有する可食性フィルムからなり、口腔に可食性フィルムを設置させ、それにより該フィルムを溶解させて、その活性成分を口腔内に放出させるものである。
【0015】
(好ましい態様の詳細な説明)
上記で列挙した詳細および他の有利な点並びに本発明による目的が得られる方法を十分に理解するために、本発明のより詳細な説明をその特定の態様に関して行う。
【0016】
本発明による咳および/または咽頭炎を改善するための可食性フィルムは、担体として可食性フィルム、並びに活性成分もしくは担体によって運搬された薬物を含有していることが記載され、該フィルムがユーザーの口腔内で溶解し、それによりユーザーに活性成分の適当な投与量が運搬される。
【0017】
該適当な可食性フィルム担体は、目的の溶出速度、目的のユーザーの服用感、薄フィルム担体および活性成分の融和性、製造の制約、コスト、または他のファクターによって、当業者に選択され得る。該フィルムはまたこれらと同じファクターによって厚くも薄くもなり得る。
【0018】
目的の溶出速度は該可食性フィルムの特有の適用によって変化し得る。例えば、活性成分の即時の運搬には、該フィルムは口腔で素早く溶出するように製造され、そして一度に活性成分の全用量が運搬され得る。該フィルムはまた拡張した時間をかけて溶出するように製造され、活性物質の量を目的の時間をかけて口腔に運搬されるように制御され得る。
【0019】
特有のフィルム製剤および製造方法は当該技術分野で公知であり、例えば米国特許第5,948,430号(ZERBE et al.)を参照できる(これは本明細書に引用される)。各フィルム製剤は通常、フィルム形成体、容積補充剤、軟化剤、強力な人工甘味料、糖アルコール、天然甘味料、香料、冷却剤、界面活性剤、着色剤、オイル、および乾燥剤からなる。これらの成分は食品産業においてよく知られており、広く利用されている。
【0020】
本発明の可食性フィルムの主成分はフィルム形成体であり、これはほとんどの場合いずれかの水溶性のフィルム形成体であり得る。フィルム形成体には、これらに限らないが、プルラン、グアーガム、パクチン、キサンタンガム、アルギン酸塩、ゼラチン、デンプン類(トウモロコシ、ジャガイモ、コメまたはタピオカを含む)、化工デンプン、マトルトデキストリン(matltodextrin)、コムギグルテン、カルボキシメチルセルロース、カラゲナンコンニャクまたはローカストビーンガムが含まれる。
【0021】
上記の活性成分は、いずれかの活性な医薬であり得る。咽頭炎の治療用のかかる成分は、これらに限らないが、メントール、フェノールまたはベンゾカインが含まれる。天然に生ずるハーブ、植物、ビタミンおよびオイルもまた、咽頭炎の症状および咳を軽減できるので、可食性フィルム中の活性成分として用い得る。咽頭炎および咳の治療用の天然成分には、これに限らないが、表1に挙げた成分が含まれる。該成分の特有な製剤は、その特有の適用や他のファクター、例えば可食性フィルムの目的の効果または香料によって当業者が選択し得る。
【表1】

【表2】

【0022】
(実施例I)
本発明の可食性フィルムは、二層フィルムからなると記載されている。該フィルムは、基質層または活性層として機能する1つの水溶性層と第二の乾燥被覆層からなる。該第二の乾燥被覆層は、基質層中に固定して、それ自身を底層に貼り付ける。一方、活性成分はいずれかの層に含まれ得、好ましくは該第二の乾燥被覆層に1またはそれ以上の活性成分、例えばメントールまたはベンゾカイン、あるいはその両方が含まれる。該乾燥被覆層は、第一(底)層の部分的な硬化後、該薄フィルム表面に適用され、この底層にそれ自身を貼り付ける。該乾燥被覆層および類似の層は、安定性を保つのに非常に低い水分環境が要求される低用量の活性成分を含む場合に本質的に有効である。該第二の層はまた基質および分割剤も含み得る。
【0023】
該フィルムは速溶解するようなサイズである。1片あたりの重さは様々であり得る。1片の該重さは、約10〜80 mg、約20〜70 mg、約30〜60 mgの範囲および約50 mgであり得る。1片あたりの最大の用量は活性成分の選択によっても変化し得る。該最大の用量は好ましくは12.5 mgである。活性成分は固体または液体形式(format)で運搬され、用量レベルに応じて、活性成分は脂溶性または水溶性であり得る。水系で安定な活性成分が好ましい。しかしながら、水系で安定でない活性成分は好ましくないと考えられるが、なお用いられ得る。好ましくは給仕あたりの投与量は1〜2片であるが、個々の片のサイズおよび当業者に公知の他のファクターによって変化し得る。
【0024】
個々の片は実質上いずれのサイズにでも製造でき、好ましい片は13/16インチ×1 インチ長方形である。第一の層の厚さは好ましくは約0.040〜1.1マイクロメートルの範囲である。第二の乾燥被覆層の厚さは、好ましくは約0.007〜0.02マイクロメートルの範囲である。個々の層の厚さは、充填および化工処理のような技術分野の当業者に公知のファクターによって、本明細書で列記される値から上下し得る。
【0025】
表2には本発明の小片の配合が掲げられる。
【表3】

【0026】
該製剤は、1投与あたりメントール(約3 mg)およびベンゾカイン(3 mg)を運搬する。更に該片の2年間の安定性を完了することが必要なので、15〜20%の活性成分の平均を含むことは有利となり得る。
【0027】
(実施例II)
表3には本発明の可食性フィルムの特有の配合を掲げられる。
【表4】

【0028】
(実施例III)
実施例1の可食性フィルムについて、実験室レベルの臨床試験を行い、通常の個体における麻痺麻酔効果が生じる可食性フィルムの効果を評価した。試験には男性3人、女性23人の合計26人の被験者が含まれた。被験者の年齢は23〜71歳の範囲であった。26人すべてが試験を完了した。
【0029】
該試験に算入するために、すべての被験者は以下の基準に適合しなければならなかった:年齢18歳以上であること、局所的麻酔製品を使用中でないこと、通常状態と考えられること(すなわち、喉の痛みまたは喉の痛みの明らかな徴候がないこと)、抗生物質を現在服用していないまたは試験の4週間前のいずのときにも抗生物質を服用していないこと、インフォームドコンセントの承諾書の理解および署名を伴った病歴表を完了しなければいけないこと、および女性は妊娠または授乳していてはいけないこと。
【0030】
試験の物質には、.01 バッチ番号2(活性体を含む)、および.02 バッチ番号1(活性体を含まない)が含まれた。
【0031】
試験は2日続いた。試験中、被験者は可食性フィルムの評価の少なくとも2時間前は食事をせず、コーヒーも紅茶を飲まないように指示され、口中衛生の類は禁止され、ガムを噛むことおよび喫煙はしないよう指示された。
【0032】
試験の1日目に、各被験者は麻痺の効果を評価するために可食性フィルムが与えられた。各被験者は1)ディスペンサーから1片を取り、口中で溶かすために被験者の舌の裏に置くことが指示された。被験者は次いで、最初の1片が溶けた後すぐに第二の1片を用い、第二の片が溶けた後1分で評価を完了するように指示された。
【0033】
試験の2日目に、すべての被験者は初日に用いたのと違うバッチからの可食性フィルムを用いて先述のような評価を繰り返した。
【0034】
被験者は該製品のいずれの不都合な反応についても臨床試験室にすぐに通知するよう指示された。この場合、製品の使用は中止され、熟練の技術者によって評価されることとなっていた。必要なら医療行為に照会されることとなっていた。試験の課程で不都合な事は一度も報告されなかった。
【0035】
被験者が知覚した各可食性フィルムの麻痺の測定値間の有意差の決定には、t検定(従属)が用いられた。
【0036】
表4には、被験者の知覚した麻痺の測定の統計解析をまとめる。活性片および非活性片間の被験者が知覚した感覚には高い有意差があった。
【0037】
表5には被験者群統計と試験製品のランダム化を示す。
【0038】
まとめると、該試験の条件下、試験物質、バッチ番号2(活性体を含む)は、試験物質、バッチ番号1(活性体を含まない)と比較して、被験者が知覚した麻痺の感覚に高い有意差を示した。
【表5】

【表6】

【表7】

【0039】
いずれの当該技術分野で公知の標準的な製造方法も、該フィルムの製造に用いてもよい。かかる方法の例は米国特許第5,948,430号(ZERBE et al)に見出すことができる。
【0040】
米国特許第5,948,430号(ZERBE et al)に記載の製造方法に加えて、本発明による可食性フィルムの製造もエアレーション工程を含み得る。この工程には、基質にする前にその塊にエアレーションすることが含まれる。エアレーションは機械的攪拌、機械的反応、または二酸化炭素エアレーションを通して最も好適に実施される。エアレーション工程は、エアレーションをしない場合よりもより大きな厚みおよびより低い密度を有する可食性フィルムを製造する。
【0041】
本発明の更なる態様には、改善されたフィルムおよびこれを製造する方法が含まれる。該フィルムは生細胞に用いられ得る。フィルム中の薬物混入層の形成には溶媒は要求されず、熱および剪断のダメージの可能性を最小限にする。該フィルムによる薬物の溶出および運搬の速度は、容易に調整できる。薬物含有層は、熱で誘導される薬物のダメージの可能性を最小限にしながらではあるが、可食性フィルム上のコーティングを形成するのに熱を用いることが許容される。親水性の成分は薬物含有層の製造中、より高濃度で容易に混合され得る。
【0042】
更に、本発明は、口腔内に薬物を輸送するための改善された組成物が含まれる。組成物には適用されたコーティングおよびフィルム層が含まれる。
【0043】
該フィルム層は、いずれかのポリマー、軟化剤、充填剤、マトリックス、または他の組成物から製造される。該フィルムは、特定のフィルムの厚さについて口腔内で許容される溶出速度を有する。例えば、該フィルムは50ミクロンの厚さを有するなら、フィルムが約15秒以内に口腔内で溶出するのが望ましい。あるいはフィルムがよりゆっくり溶出するのが望ましい。実施例を通して、これらに限らないが、該フィルムは、プルラン、化工デンプン、パクチン、カラゲナン、マルトデキストリン、またはアルギン酸塩で製造され得る。
【0044】
適用されるコーティングは1またはそれ以上の薬物を含む粉末マトリックスである。薬物は粉末担体に含むことができ、またはそれ自身が粉末であり得る。粉末のマトリックスの1つの有利な点は、溶媒の使用が通常要求されないことである。粉末のマトリックスの別の有利な点は、薬物の他に必要なら様々な異なる補助的な組成物を通常含有できることである。粉末のマトリックスの更なる有利な点は、剪断および熱の発生を最小限にする流動床に混合され得ることである。流動床において、乾燥大気または別の気体は複数の開口部を通じて上方に分散され、粒子を懸濁し、混合する。いずれの望ましい方法は粉末を混合するのに用いられ得る。粉末を流動床中混合または懸濁させる別の有利な点は、粉末粒子を懸濁する乾燥大気が粒子の凝塊を防ぐのにつながることである。混合された粉末マトリックスはまた、混合された粉末マトリックスのフィルム層への適用の前に、流動床に蓄積(すなわち、懸濁)され得る。粉末のマトリックスは、篩にかけること、篩い分けすること、噴霧、静電的な、機械的な振動などのいずれかの望ましい方法に適用され得る。例えば、粉末のマトリックスは、ノードソンで、または同様の静電的なスプレー銃で圧空を用いて噴霧され得る。かかる銃の1つは、粉末粒子の微細な霧状のスプレーを造る。該銃は粉末粒子を静電気で荷電し、そして粉末粒子を受けるフィルム層の表面に接着する。粉末粒子を適用する別の方法は、粒子を液体担体と混合して、粒子−液体溶液を形成することである。該粒子−液体溶液はフィルム層にスプレーされる。液体担体は蒸発して、フィルム上に粉末粒子が残る。液体担体は好ましくは粉末粒子を液体担体中に溶出させない。
【0045】
薬物とともに粉末マトリックス中に含まれ得る補助的な組成物は、選択された時間の間ゆっくりと溶出する組成物である。かかる補助的な溶出制御の組成物は、口腔内での薬物の放出を遅らせるのに利用され得る。このタイプの補助的な組成物の例には、これらに限らないが、カラゲナン、ゼラチン、アルギン酸塩、プルラン、PVP、および他の親水性物質のようなゲル形成組成物;シクロデキストリン;並びにカルシウムおよび繊維のような不活性な物質がある。例えば、繊維にはカルボキシメチルセルロースが含まれ得る。
【0046】
粉末マトリックス中に薬物と共に含まれ得る別の補助的な組成物は、水または唾液を吸収する吸収作用の組成物である。かかる補足的な吸収作用の組成物はまた、薬物の放出を遅らせ、および/またはゲルを形成するのに用いられ得る。もし所望なら、該ゲルは非常に柔らかいゼリービーンと同様に、該片を噛むことができるようにすることができる。本明細書で用いられるように、口腔内に置かれるとき、または体液の他の源と接するとき、(1)該補助的な組成物が選択された時間に唾液または他の水溶液の水をその重さの少なくとも4倍吸収するか、または(2)該補助的な組成物が選択された時間にその厚さの少なくとも3倍に膨張するなら、補助的な組成物はゲルと称される。上記の選択された時間は変化し得るが、好ましくは5秒から15分であり、最も好ましくは5秒から5分である。ゲルの補助的な組成物の例には、これらに制限されないが、カルボキシメチルセルロース、パクチン、化工デンプン、ゼラチン、およびカラゲナンが含まれる。これらの組成物は単独または組み合わせて用い得る。ゲルの利点の一つは、薬物の溶出を遅らせ、より長い時間口腔内に薬物を維持する傾向にあることである。
【0047】
粉末マトリックス中に含まれ得る更なる補助的な組成物は、口腔内に置かれてその中の粘膜に接するときに、該粘膜に接着する組成物である。粉末マトリックス中のかかる補助的な接着組成物の濃度は、フィルムが粘膜に接着する時間の長さを変化させるため、またはフィルムと粘膜の間に生じる接着力を変化させるために調整され得る。補助的な接着組成物は、口中の粘膜または身体の他の部分、例えば、口、鼻、目、膣および直腸における粘膜もしくは組織に接着する。補助的な接着組成物の例には、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリエチレングリコール、カルボポール、ポリカルボフィル、カルボキシビニル共重合体、プロピレングリコールアルギン酸塩、アルギン酸、メタクリル酸メチル共重合体、トラガントガム、グアーガム、カラヤガム、エチレン酢酸ビニル、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレンブロック共重合体、およびメタクリル酸ヒドロキシエチル共重合体が含まれる。本明細書で提供される組成物のすべての例は、たとえ他の匹敵するまたは機能的に等価な組成物が挙がっていなくても、かかる他の匹敵するまたは機能的に等価な組成物の使用または包含を制限することなく与えられる。
【0048】
該粉末マトリックスに含まれ得る更に別の補助的な組成物は、硬化プロセスにかけられる場合に、フィルム層の外側により滑らかなまたはより光沢のあるコーティングを形成するように流動する流動組成物である。好ましい硬化プロセスの一つは、選択される温度華氏76°以上まで粉末コーティングを伴ったフィルム層を加熱して、補助的な流動組成物を柔軟におよび流動させる。このタイプの補助的な組成物の例は、脂質(様々な動物および植物脂肪を含む)、ワックス、特に低融点のワックス、およびポリオール類、特に粉末状に混合され得るまたは薬物または他の組成物を含む粉末粒子に含まれ得る低融点のポリオールである。薬物自身はまた、華氏76°以上の高温で流動し、より滑らかなまたはより光沢のあるコーティングを形成する特性も有し得る。
【0049】
該粉末マトリックス中に含まれ得る他の補助的な組成物には、これらに限らないが、容積補充剤、充填剤、色素(着色剤)、香料、および甘味料が含まれる。
【0050】
複数の補助的な組成物の組合せは、目的の機能を遂行する粉末マトリックスに含まれ得る。例えば、薬物の溶出を遅らせることが所望であれば、ほとんど溶解しない充填剤および繊維を、口の内部を覆う口内の粘膜に接着する能力が非常に高い度合いの高濃度のポリマーと共に該粉末マトリックスに含むことができる。
【0051】
該粉末マトリックスは、通常フィルム層に加えられ、フィルム層を製造した後、適用されるコーティングを形成する。
【0052】
該乾燥した粉末マトリックスは通常、少量の保持水もしくは結合水または他の液体が含まれ、典型的には約10重量%未満が含まれる。該粉末マトリックス中の水分レベルは通常、散剤を混合して粉末マトリックスを形成する間、および該粉末マトリックスをフィルム層適用する間、該粉末粒子をこびり付かずまたは互いに接着しないようにすべきである。
【0053】
実施例によって、これに限らないが、該フィルム層は天然または人工の水溶性ポリマーからなる高水溶性ポリマーを用いて調製される。該ポリマーは良好なフィルム形成容易性を有し、柔らかくて柔軟性のあるフィルムを生成し、ヒトの消費に安全であることが好ましい。かかるポリマーの一つは、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルアルキルセルロース、カルボキシメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースの塩のような水溶性セルロース誘導体であり得る。あるいは、該ポリマーはアクリル酸共重合体またはそのナトリウム、カリウムもしくはアンモニウム塩からなり得る。該アクリル酸共重合体またはその塩は、メタクリル酸、コモノマーのようなエーテルのスチレンもしくはビニルタイプ、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレングリコール、ヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸もしくはその塩、ポリサッカライドもしくはその誘導体(例えばトラガント)、バムゼラチン(bum gelatin)、コラーゲン、変性ゼラチン、およびコハク酸もしくは無水フタル酸で処理されたコラーゲンと組み合わされ得る。実施例によって、以下のものが接着剤として粉末マトリックスに含まれ得る:エチルセルロース、酢酸セルロースおよびブチルセルロースのような難水溶性セルロース誘導体;セラック;ステアリン酸およびパルミチン酸のような高級脂肪酸。以下のものも、これらに制限されないが、該フィルム層の調製に用いられ得る:プルラン、マルトデキストリン、パクチン、アルギン酸塩、カラゲナン、グアーガム、他のゼラチンなど。
【0054】
該粉末マトリックスに含まれ得る容積補充剤には、実施例によって、これらに制限されないが、アビセル、マンニトールおよびソルビトールおよびキシリトールおよびイソマルトのような糖アルコール、乳酸糖(lactic sugar)、ソルビトールデキストリン、デンプン、無水リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、三ケイ酸マグネシウム、シリカゲル、およびアミラーゼが含まれる。
【0055】
該粉末マトリックスの粒子の大きさは所望により様々であり得るが、10メッシュから400メッシュの範囲またはより細かいことが好ましく、好ましくは40メッシュから300メッシュである。
【0056】
該フィルムの厚さは所望により変化し得るが、典型的には0.01mmから3.00mmの範囲、好ましくは0.03mmから1.00mmである。
【0057】
粉末マトリックスはフィルム層の片面または両面に適用できる。該フィルム層はフィルム層の上端の外部表面上部に含まれ、フィルム層の底部の外部表面下部に含まれる。外部表面上部は一般的に外部表面下部と平行である。粉末マトリックス層の厚さは所望により変化し得るが、0.001mmから3.00mmの範囲が好ましく、好ましくは0.01mmから1.00mmである。
【0058】
所望なら、該粉末マトリックス層をフィルム層に適用した後、別の層を粉末マトリックス層の上に適用して、粉末マトリックス層をシールして、粉末マトリックス層からの薬物の溶出を遅らせるなどする。
【0059】
所望なら、多様な粉末マトリックス層をフィルム層に適用できる。フィルム層は2つまたはそれ以上の層のラミネートからなり得る。フィルム層の製造方法およびフィルム層中への可塑剤、容積補充剤、味覚変革剤、色素などの導入方法は当該技術分野でよく知られており、本明細書では詳細は記載しない。薬物が乾燥粉末体中のフィルム層へ適用されているので、薬物とフィルム層からなる組成物との間の不都合な相互作用の可能性は低くなる。
【0060】
文脈で他に特定されてない、または要求されてない限り、本明細書で用いる可食性なる用語は、口中での消費なる用語に代わって用いられ、一般的には物品が受検者に有害な影響なく、口中、口腔内、舌の上などに置かれ得ることを意味する。
【0061】
ある態様においては、本発明の組成物およびフィルムは、該組成物またはフィルムを味よくする少なくとも1つの風味のあるおよび/または芳香の組成物が含まれ得る。有効な香料または芳香が用いられ得る。香料または芳香剤はいずれかの効果的な量が存在し、例えば約0.5〜40重量%、1〜30重量%、5〜15重量%、0.5〜15重量%の範囲が含まれる。香料は天然または人工、あるいはそれらの組合せであり得る。
【0062】
ある態様においては、本発明の組成物およびフィルムは、医薬的に活性な少なくとも1つの成分または薬剤が含まれ得る。いずれの有効な医薬的に活性な成分または薬剤も本発明に従って用い得る。医薬的に活性な成分または薬物はいずれかの有効な量であってもよく、例えば、約0.5〜40重量%、1〜30重量%、5〜15重量%、0.5〜15重量%の範囲で含まれる。
【0063】
文脈で他に特定されてない、または要求されてない限り、本発明の可食性フィルムはいずれかの有効な方法で製造してもよい。米国特許出願第20010022964号、第20020131990号および第20020019447号、並びに米国特許第6,419,903号、第3,931,146号、第5,411,945号、第6,010,716号、第5,629,003号、第5,948,430号、第6,177,096号、第6,284,264号、第5,700,478号、第6,449,925号、第4,072,551号、第4,083,741号、これらすべては、本明細書で十分に示されているように、本明細書に引用され、可食性フィルムを製造する方法を記載している。これらおよび当該技術分野で公知のまたは本明細書で記載される他の方法は、本発明に従って用いられ得る。
【0064】
(実施例IV)
ヒドロキシプロピルセルロース(3.4 g)およびマクロゴール−400(ポリエチレングリコール)(0.4 mL)はエチルアルコール(60 g)に溶解し、セルロース−アルコール溶液を調製する。溶解したプレドニゾロン(90 mg)を含む蒸留水(9ミリリットル)をセルロース−アルコール溶液に加えて、フィルム形成組成物を調製する。フィルム形成組成物は、テフロン板上に置かれたフィルム成形枠に注がれる。枠で仕切られたテフロン板の面積は9.5平方センチメートルである。フィルム形成組成物は乾燥して、フィルム層を形成する。該フィルム層はフィルム層の上端の外部表面上部に含まれ、フィルム層の底部の外部表面下部に含まれる。外部表面下部は一般的に外部表面上部と平行である。フィルム層は40ミクロンの厚さを有する。記載したように、いずれの所望の先行技術の方法および/または物質もフィルム層の調製に用いることができる。
【0065】
ベンゾカイン粉末(薬物として)は、流動床容器中、カルボキシメチルセルロース粉末(接着剤として)、化工食デンプン(容積補充剤として)、カラゲナン(接着剤として)、スクラロース(Sucralose)(強力な甘味料)、タルク(流動/分割剤として)、およびメントール(薬物として)と合わせて、粉末マトリックスを形成する。生じた粉末マトリックスには、3.76重量%ベンゾカイン粉末、2.6重量%カルボキシメチルセルロース粉末、85.43重量%化工食デンプン、3.76重量%メントール、2重量%カラゲナン、0.45重量%スクラロース(Sucralose)、および2.0重量%三ケイ酸マグネシウム(タルク)が含まれる。粉末マトリックスは流動床容器から出され、フィルム層の表面が60ミクロンの実質的に均一な厚さに曝された上部に適用される。粉末マトリックスはノードソンまたは類似の圧空を用いた静電気的なスプレー銃で霧状にする。例えば、ノードソン社製キネティック(登録商標)スプレーシステム(www.nordson.com)を参照。上記の銃は粉末粒子の細密な霧状のスプレーを構築する。上記の銃は静電気的に粉末粒子を荷電するので、フィルム層の表面上部に接着する。所望なら、粉末マトリックスはまたフィルム層の下部または底部表面に適用もできる。粉末マトリックス層およびフィルム層は共に薬物組成物からなる。薬物組成物は身体の様々な場所の粘膜に適用できる。
【0066】
(実施例V)
フィルム層は以下のように調製される。キサンタンガム(1.5重量%)、ローカストビーンガム(1.5重量%)、カラゲナン(1重量%)およびプルラン(9.5重量%)を混ぜて、熱精製水(86.5重量%)中水和し、ゲルを形成する。ゲルを冷蔵庫で終夜約4℃の温度で保存し、フィルム層を形成する。該フィルム層は55ミクロンの厚さを有する。
【0067】
珊瑚カルシウム粉末(薬物として)は、流動床容器中、カルボキシメチルセルロース粉末(接着剤として)、化工食デンプン(容積補充剤として)、カラゲナン(接着剤として)、スクラロース(Sucralose)(強力な甘味料)、タルク(流動/分割剤として)、メントール(薬物として)、および脂質と合わせて、粉末マトリックスを調製する。該脂質はベネファット(BENEFAT、登録商標)である。ベネファットはDANISCOによって用いられ、サラトリムを示すもので、長鎖および短鎖のトリグリセリド分子の略号である。生じた粉末マトリックスには、3.76重量%珊瑚カルシウム粉末、2.6重量%カルボキシメチルセルロース粉末、73.43重量%化工食デンプン、3.76重量%メントール、2重量%カラゲナン、0.45重量%スクラロース(Sucralose)、2.0重量%三ケイ酸マグネシウム、および12重量%脂質が含まれる。脂質は粉末状であるのが好ましい。脂質が当初液体状であるなら、粒子吸収体に覆い、流動できる粉末を調製できる。粒子吸収体は、例えばタルクであり得る。
【0068】
粉末マトリックスは流動床容器から出され、フィルム層の表面が150ミクロンの均一な厚さに曝された上部に適用される。粉末マトリックスはノードソンまたは類似の圧空を用いた静電気的なスプレー銃で霧状にする。粉末マトリックス層およびフィルム層は共に薬物組成物を含む。
【0069】
理論上、脂質の融点は、フィルム層が乾燥された温度付近である。例えば、フィルム層 (フィルム層に適用される粉末マトリックス層と共に)は典型的には華氏約200°で乾燥される。脂質は好ましくは華氏約200°の軟化点または融点を有するので、フィルム層が乾燥される温度は脂質の理論上の軟化点である。脂質の融点がフィルム層の乾燥される温度に比べあまりに低いなら、脂質は溶けてフィルムを流す。
【0070】
薬物組成物はいずれか所望の熱処理プロセルを用いて硬化される。現在好ましいプロセルは、薬物組成物がマイクロ波または赤外送信機で加熱される第一工程が含まれる。該送信機の下、薬物組成物が費やされる時間は、除かれる水分量に依存して変化するが、典型的には15〜20秒である。マイクロ波/赤外衝撃はフィルム層中に熱を生じさせて、フィルム層の適当な加熱を促進する。熱処理プロセスの第二工程の間、薬物組成物は所望の時間対流式炉中、華氏200°に加熱し、薬物組成物を乾燥する。薬物組成物が対流式炉中にある時間は変化し得るが、現在は約3〜4分が典型的である。前述の加熱処理プロセスの間、脂質粉末粒子は融和し、流れて、フィルム層上のより滑らかな粉末マトリックス層を調製する。より滑らかな粉末マトリックス層はまた、薬物組成物が舌の上で乾燥しないので、口中で薬物組成物の人の感覚を改善もする。
【0071】
(実施例VI)
ヒドロプロピルセルロース(3.4 g)およびマクロゴール−400(ポリエチレングリコール)(0.4 mL)はエチルアルコール(60 g)に溶解し、セルロース−アルコール溶液を調製する。溶解したプレドニゾロン(90 mg)を含む蒸留水(9ミリリットル)をセルロース−アルコール溶液に加えて、フィルム形成組成物を調製する。フィルム形成組成物は、テフロン板上に置かれたフィルム成形枠に注がれる。枠で仕切られたテフロン板の面積は9.5平方センチメートルである。フィルム形成組成物は乾燥して、フィルム層を形成する。フィルム層は50ミクロンの厚さを有する。
【0072】
珊瑚カルシウム粉末(薬物として)は、流動床容器中、カルボキシメチルセルロース粉末(繊維接着剤として)、化工食デンプン(溶解性容積補充剤として)、カラゲナン(接着剤として)、プルラン(ポリマーとして)、炭酸カルシウム(非溶解性充填剤/容積補充剤として)、スクラロース(Sucralose)(強力な甘味料)、タルク(流動/分割剤として)、およびメントール(薬物として)と合わせる。生じた粉末マトリックスには、3.76重量%ベンゾカイン粉末、5.2重量%カルボキシメチルセルロース粉末、38.33重量%化工食デンプン、5.0重量%プルラン、3.76重量%メントール、4重量%カラゲナン、2.5重量%タルク、0.45重量%スクラロース(Sucralose)、35重量%炭酸カルシウム、および2.0重量%三ケイ酸マグネシウムが含まれる。
【0073】
充填剤、繊維、および粉末マトリックスのポリマー成分は、生じた薬物組成物が人の口中粘膜に置かれる場合、薬物の溶出を遅らせるのに用いられる。
【0074】
粉末マトリックスは流動床容器から出され、フィルム層の表面が80ミクロンの実質的に均一な厚さに曝された上部に適用される。粉末マトリックスはノードソンまたは類似の圧空を用いた静電気的なスプレー銃で霧状にする。粉末マトリックス層およびフィルム層は共に薬物組成物を含む。
【0075】
本発明は特定の態様によって記載されているが、一方、他の態様は当業者によって容易に適用され得る。従って、本発明の範囲は以下の特許請求の範囲によってだけで制限されない。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム形成体および活性成分からなり、
口腔内に設置したときにフィルムが溶解し、その活性成分が口腔内に放出される
咽頭炎または咳治療用可食性フィルム。
【請求項2】
該活性成分が表1から選択される成分からなる請求項1の可食性フィルム。
【請求項3】
該活性成分がメントール、ベンゾカイン、またはメントールおよびベンゾカインの両方からなる、請求項1の可食性フィルム。
【請求項4】
水、N&Aチェリー、カラギーン、アセスルファムカリウム、スクラロース、レシチン、ベンゾカイン、グリセリン、安息香酸ナトリウム、ポリソルベート80、メントール、カルボキシメチルセルロース、並びにパクチン、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiOおよびアラビアゴムの内の1つもしくはそれ以上からなる、請求項1の可食性フィルム。
【請求項5】
水 約0〜25%;
N&Aチェリー 約0〜25%;
カラギーン 約0〜10%;
アセスルファムカリウム 約0〜0.1%;
スクラロース 約0〜5%;
レシチン 約0〜1%;
ベンゾカイン 約0〜12%;
グリセリン 約0〜10%;
安息香酸ナトリウム 約0〜2%;
ポリソルベート80 約0〜0.5%;
メントール 約0〜12%;
カルボキシメチルセルロース 約0〜12%;および
パクチン 約20〜60%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項1の可食性フィルム。
【請求項6】
水 約5〜15%;
N&Aチェリー 約10〜20%;
カラギーン 約2〜6%;
アセスルファムカリウム 約0.2〜0.6%;
スクラロース 約1〜3%;
レシチン 約0.2〜0.6%;
ベンゾカイン 約3〜9%;
グリセリン 約2〜8%;
安息香酸ナトリウム 約0.05〜0.2%;
ポリソルベート80 約0.05〜0.35%;
メントール 約3〜9%;
カルボキシメチルセルロース 約3〜9%;および
パクチン 約35〜50%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項1の可食性フィルム。
【請求項7】
第一層および第二層からなり、
該第二層が活性成分を含有する乾燥被覆層からなり、該第二層が該第一層に貼付されている、可食性フィルム。
【請求項8】
該活性成分が表1から選択される成分からなる請求項7の可食性フィルム。
【請求項9】
該活性成分がメントール、ベンゾカイン、またはメントールおよびベンゾカインの両方からなる、請求項7の可食性フィルム。
【請求項10】
水、N&Aチェリー、カラギーン、アセスルファムカリウム、スクラロース、レシチン、ベンゾカイン、グリセリン、安息香酸ナトリウム、ポリソルベート80、メントール、カルボキシメチルセルロース、並びにパクチン、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiOおよびアラビアゴムの内の1つもしくはそれ以上からなる、請求項7の可食性フィルム。
【請求項11】
水 約0〜25%;
N&Aチェリー 約0〜25%;
カラギーン 約0〜10%;
アセスルファムカリウム 約0〜0.1%;
スクラロース 約0〜5%;
レシチン 約0〜1%;
ベンゾカイン 約0〜12%;
グリセリン 約0〜10%;
安息香酸ナトリウム 約0〜2%;
ポリソルベート80 約0〜0.5%;
メントール 約0〜12%;
カルボキシメチルセルロース 約0〜12%;および
パクチン 約20〜60%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項7の可食性フィルム。
【請求項12】
水 約5〜15%;
N&Aチェリー 約10〜20%;
カラギーン 約2〜6%;
アセスルファムカリウム 約0.2〜0.6%;
スクラロース 約1〜3%;
レシチン 約0.2〜0.6%;
ベンゾカイン 約3〜9%;
グリセリン 約2〜8%;
安息香酸ナトリウム 約0.05〜0.2%;
ポリソルベート80 約0.05〜0.35%;
メントール 約3〜9%;
カルボキシメチルセルロース 約3〜9%;および
パクチン 約35〜50%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項7の可食性フィルム。
【請求項13】
活性成分およびフィルム形成体からなる可食性フィルムを口腔内に設置させ、該フィルムが口腔内で溶解することによりその活性成分を口腔内に放出させることからなる、咳または咽頭炎の改善方法。
【請求項14】
該活性成分が表1から選択される成分からなる請求項13の方法。
【請求項15】
該活性成分がメントール、ベンゾカイン、またはメントールおよびベンゾカインの両方からなる、請求項13の方法。
【請求項16】
該可食性フィルムが、水、N&Aチェリー、カラギーン、アセスルファムカリウム、スクラロース、レシチン、ベンゾカイン、グリセリン、安息香酸ナトリウム、ポリソルベート80、メントール、カルボキシメチルセルロース、並びにパクチン、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiOおよびアラビアゴムの内の1つもしくはそれ以上からなる、請求項13の方法。
【請求項17】
該可食性フィルムが、
水 約0〜25%;
N&Aチェリー 約0〜25%;
カラギーン 約0〜10%;
アセスルファムカリウム 約0〜0.1%;
スクラロース 約0〜5%;
レシチン 約0〜1%;
ベンゾカイン 約0〜12%;
グリセリン 約0〜10%;
安息香酸ナトリウム 約0〜2%;
ポリソルベート80 約0〜0.5%;
メントール 約0〜12%;
カルボキシメチルセルロース 約0〜12%;および
パクチン 約20〜60%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項13の方法。
【請求項18】
該可食性フィルムが、
水 約5〜15%;
N&Aチェリー 約10〜20%;
カラギーン 約2〜6%;
アセスルファムカリウム 約0.2〜0.6%;
スクラロース 約1〜3%;
レシチン 約0.2〜0.6%;
ベンゾカイン 約3〜9%;
グリセリン 約2〜8%;
安息香酸ナトリウム 約0.05〜0.2%;
ポリソルベート80 約0.05〜0.35%;
メントール 約3〜9%;
カルボキシメチルセルロース 約3〜9%;および
パクチン 約35〜50%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項13の方法。
【請求項19】
可食性フィルムを口腔内に設置することにより該フィルムを口腔内で溶解させて活性成分を口腔内に放出させる咳または咽頭炎の改善方法であって、
該可食性フィルムが第一層および第二層からなり、
該第二層が活性成分を含有する乾燥被覆層からなり、
該第二層が該第一層に貼付されている、咳または咽頭炎の改善方法。
【請求項20】
該活性成分が表1から選択される成分からなる請求項19の方法。
【請求項21】
該活性成分がメントール、ベンゾカイン、またはメントールおよびベンゾカインの両方からなる、請求項19の方法。
【請求項22】
該可食性フィルムが、水、N&Aチェリー、カラギーン、アセスルファムカリウム、スクラロース、レシチン、ベンゾカイン、グリセリン、安息香酸ナトリウム、ポリソルベート80、メントール、カルボキシメチルセルロース、並びにパクチン、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiOおよびアラビアゴムの内の1つもしくはそれ以上からなる、請求項19の方法。
【請求項23】
該可食性フィルムが、
水 約0〜25%;
N&Aチェリー 約0〜25%;
カラギーン 約0〜10%;
アセスルファムカリウム 約0〜0.1%;
スクラロース 約0〜5%;
レシチン 約0〜1%;
ベンゾカイン 約0〜12%;
グリセリン 約0〜10%;
安息香酸ナトリウム 約0〜2%;
ポリソルベート80 約0〜0.5%;
メントール 約0〜12%;
カルボキシメチルセルロース 約0〜12%;および
パクチン 約20〜60%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項19の方法。
【請求項24】
該可食性フィルムが、
水 約5〜15%;
N&Aチェリー 約10〜20%;
カラギーン 約2〜6%;
アセスルファムカリウム 約0.2〜0.6%;
スクラロース 約1〜3%;
レシチン 約0.2〜0.6%;
ベンゾカイン 約3〜9%;
グリセリン 約2〜8%;
安息香酸ナトリウム 約0.05〜0.2%;
ポリソルベート80 約0.05〜0.35%;
メントール 約3〜9%;
カルボキシメチルセルロース 約3〜9%;および
パクチン 約35〜50%;
(パクチンの部分は、ゼラチン、マルトデキストリン、化工食デンプン、TiO、およびアラビアゴムからなる群の1つまたはそれ以上に置き換わり得る)からなる請求項19の方法。


【公表番号】特表2006−515598(P2006−515598A)
【公表日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−570422(P2004−570422)
【出願日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【国際出願番号】PCT/US2003/036703
【国際公開番号】WO2004/045537
【国際公開日】平成16年6月3日(2004.6.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
テフロン
【出願人】(505269445)イノゼン・インコーポレイテッド (3)
【氏名又は名称原語表記】Innozen, Inc.
【Fターム(参考)】