説明

商品探し支援・提案システム

【目的】 各顧客がわざわざショッピングカートを押して店内を廻らなければ商品探しを支援若しくは提案してもらうことができる商品探し支援・提案システムを提供する。
【構成】 来店顧客識別データ受信手段により受信した顧客識別データと、商品・告知記録手段からのデータと、顧客関連情報記録手段からのデータとに基づいて、各告知手段に対応する商品もしくはその種類が来店顧客に推奨すべきものであるかどうかを判定するための告知判定手段と、来店顧客識別データ受信手段が近距離無線により来店顧客側から顧客識別データを受信したとき、告知判定手段からの信号に基づいて、告知手段を制御するための告知制御手段と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売業などの店舗内(店頭を含む。以下同じ)において、陳列商品を購入又は物色している顧客を支援するための、商品探し支援・提案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、小売店舗での顧客の商品探しを支援するために、例えばショッピングカートにディスプレイを取り付けて、そのディスプレイに商品の広告を表示することなどが提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−285012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記の従来技術においては、各顧客はショッピングカートを押して店内を廻らなければ商品探しを支援してもらえないが、わざわざショッピングカートを押して店内を廻るのは場合により面倒である、という問題があった。
【0004】
本発明は、各顧客がわざわざショッピングカートを押して店内を廻らなくても、商品探しを支援してもらうことができる又は購入する商品を提案してもらうことができる、商品探し支援・提案システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
1 店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、各顧客毎に、各顧客の性別や趣味などの属性、各顧客の商品購入履歴、及び、各顧客への推奨商品(各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を含む)の中の少なくとも一つを記録しておくための顧客関連情報記録手段と、前記商品もしくはその商品の種類に又は前記各告知手段にそれぞれ対応して備えられている来店顧客識別データ受信手段であって、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、自らの近距離に存在する来店顧客側から近距離無線により受信するための来店顧客識別データ受信手段と、前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記来店顧客識別データ受信手段により受信した顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、前記各来店顧客識別データ受信手段に対応する商品もしくはその種類が前記来店顧客に告知すべきものであるかどうかを判定するための告知判定手段と、前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記の来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類に対応する告知手段を制御するための告知制御手段と、を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
2 店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、各顧客毎に、各顧客の性別や趣味などの属性、各顧客の商品購入履歴、及び、各顧客への推奨商品(各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を含む)の中の少なくとも一つを記録しておくための顧客関連情報記録手段と、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類を特定するための告知商品特定手段と、前記顧客位置取得手段からの現在位置データと前記商品告知位置記録手段からのデータと前記告知商品特定手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客の現在位置の近傍に存在する商品もしくはその種類が前記来店顧客に告知すべきものであるとき、又は、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類が前記来店顧客の現在位置の近傍に存在しているとき、前記告知すべき商品もしくはその種類に対応するように配置されている告知手段を制御するための告知制御手段と、を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
3 店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、前記各商品もしくはその種類に関する識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、各顧客毎に、各顧客の性別や趣味などの属性、各顧客の商品購入履歴、及び、各顧客への推奨商品(各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を含む)の中の少なくとも一つを記録しておくための顧客関連情報記録手段と、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、前記来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、前記顧客位置取得手段からの顧客の現在位置データと、前記商品告知位置記録手段からのデータと、前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、「或る顧客の現在位置の近傍に存在している商品もしくはその種類が、その顧客に対してその存在を告知すべきものであるかどうか」又は「その来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類又はそれに対応して配置されている告知手段が、その来店顧客の現在位置の近傍に存在しているかどうか」を判定するための告知判定手段と、前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記顧客に告知すべき商品もしくはその種類と対応するように配置されている前記告知手段を、制御するための告知制御手段と、を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
4 店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、各顧客毎に、各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を記録しておくための顧客別特定商品記録手段と、前記商品もしくはその商品の種類に又は前記各告知手段にそれぞれ対応して備えられている来店顧客識別データ受信手段であって、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、自らの近距離に存在する来店顧客側から近距離無線により受信するための来店顧客識別データ受信手段と、前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記来店顧客識別データ受信手段により受信した顧客識別データと、前記顧客別特定商品記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、前記各来店顧客識別データ受信手段に対応する商品もしくはその種類が前記来店顧客に告知すべきものであるかどうかを判定するための告知判定手段と、前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記の来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類に対応する告知手段を制御するための告知制御手段と、を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
5 店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、各顧客毎に、各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を記録しておくための顧客別特定商品記録手段と、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客別特定商品記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類を特定するための告知商品特定手段と、前記顧客位置取得手段からの現在位置データと前記商品告知位置記録手段からのデータと前記告知商品特定手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客の現在位置の近傍に存在する商品もしくはその種類が前記来店顧客に告知すべきものであるとき、又は、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類が前記来店顧客の現在位置の近傍に存在しているとき、前記告知すべき商品もしくはその種類に対応するように配置されている告知手段を制御するための告知制御手段と、を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
6 店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、前記各商品もしくはその種類に関する識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、各顧客毎に、各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を記録しておくための顧客別特定商品記録手段と、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、前記来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、前記顧客位置取得手段からの顧客の現在位置データと、前記商品告知位置記録手段からのデータと、前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、「或る顧客の現在位置の近傍に存在している商品もしくはその種類が、その顧客に対してその存在を告知すべきものであるかどうか」又は「その来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類又はそれに対応して配置されている告知手段が、その来店顧客の現在位置の近傍に存在しているかどうか」を判定するための告知判定手段と、前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記顧客に告知すべき商品もしくはその種類と対応するように配置されている前記告知手段を制御するための告知制御手段と、を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
7 上記2,3,5,又は6において、前記の来店顧客識別データ取得手段及び顧客位置取得手段は、(a)ハードウェアとしては一体に構成されており、(b)前記商品もしくはその商品の種類に又は前記各告知手段にそれぞれ対応するように備えられており、(c)自らの近距離に存在する来店顧客側から、その顧客を識別するための顧客識別データを近距離無線により受信することにより、前記来店顧客に関する顧客識別データと現在位置データとを共に取得するように構成されている、ことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
8 上記4,5,又は6において、前記顧客別特定商品記録手段は、顧客からの指示に基づいて、(a)各顧客の性別や趣味などの属性に基づいて特定される一つもしくは複数の商品、(b)各顧客の商品購入履歴に基づいて特定される一つもしくは複数の商品、(c)現在の安売り若しくはバーゲンの対象となっている一つもしくは複数の商品、及び、(d)顧客が個別に入力もしくは指定した一つもしくは複数の商品、の中の少なくとも一つ、を記録しておくものである、ことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【0006】
本明細書において、「店舗内」は、「店舗の店頭」を含む意味で使用している。以下では、本発明の実施例について説明するが、本発明及び本発明を構成する各構成要件は、それぞれ、下記の実施例及び下記の実施例を構成する各要素として述べたものに限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明においては、各顧客は、各顧客がわざわざショッピングカートを押して店内を廻らなくても、各顧客が購入若しくは購入を検討しようとして物色もしくは探している商品、又は、各顧客が興味を持ちそうな若しくは購入を検討しそうな商品を、各顧客が偶然に又は意図的に各商品の近傍に居るとき若しくは各商品の近傍に近づいたときに、その商品の存在を知らせてもらうことができる。よって、各顧客は、わざわざショッピングカートを押して店内を廻らなくても、店舗内を回遊しているだけで自動的に、自己が購入若しくは購入を検討しようとして物色もしくは探している商品、又は、自己が興味を持ちそうな若しくは購入を検討しそうな商品を、支援もしくは提案してもらうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明を実施するための最良の形態は、以下の実施例1について述べるような形態である。
【実施例1】
【0009】
図1Aは本発明の実施例1を説明するための概略ブロック図である。図1において、1は店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列されている商品である。この商品は、一品制作品や中古品などの特定物(他に在庫が無いもの)である場合と、不特定物(同種商品・同一商品の在庫があり得るもの)である場合とがある。特定物の場合は当然に一つだけが陳列されている。他方、不特定物の場合は、ただ一つだけ陳列されている場合(例えばテレビなどの大型商品)と、ある種類の複数の商品が纏まった場所に集められて陳列されている場合(例えば、野菜の売り場に陳列された複数のブロッコリー、お菓子の売り場に陳列された或る特定の会社の或る特定の商品である複数のチョコレート、ある文房具の売り場に陳列された或る特定の会社の或る特定の商品である複数のノートブックなど)と、がある。
【0010】
また、2は、前記商品もしくはその種類(上記の或る種類の複数の商品が纏まった場所に集められて陳列されている場合)と1対1の対応関係を有するように、前記商品の表面又はその近傍の位置に配置された告知部である。この告知部2は、それと1対1の対応関係にある商品もしくはその種類の存在を、各顧客に対して、音(音声やメロディーなどの音響)、光(点灯や点滅)、若しくは画面表示などの方法で知らせるためのものである。この告知部2としては、例えば、近年、「電子名札」などの名称で店舗内の各商品の近傍に配置されてその商品の名称や価格その他の情報を表示する、スピーカ及び告知用LED(発光ダイオード)及び表示パネルを備えた端末装置(例えば、特開平6−251033号公報、特開平7−271862号公報を参照)、などを利用することができる。前記各告知部2は、それぞれ、自己を他の告知部と識別するための識別データを内蔵のメモリやハードディスクなどに記録・保持している。
【0011】
また、3は、各来店客がそれぞれ保有している顧客ID送信部21から、その顧客IDを近距離無線手段により受信する顧客ID受信部、である。前記顧客ID送信部21は、例えば、携帯電話などの携帯型端末やブレスレット型しもくはブローチ型などの身体装着型端末に備えられ、内蔵のメモリーやハードディスクなどの記録手段に記録された自己の識別データである顧客IDを、無線LANや赤外線通信やブルートュースなどの公知の近距離無線手段により、外部機器に向けて送信するものである。
【0012】
また、前記顧客ID受信部3は、前記の各告知部2と1対1の対応関係を有するように、すなわち、前記各告知部2が対応している各商品もしくはその種類と1対1の対応関係を有するように、配置されている。なお、前記顧客ID受信部3は、前記各告知部2とハードウェア的に一体に構成されていてもよいし、別体に構成されていてもよい。
【0013】
前記顧客ID送信部21と前記顧客ID受信部3との間で接続もしくは交信する近距離無線は、「近傍」の範囲内だけ、例えば約50cm〜約5m(より望ましくは、約1m〜約3m、又は約1m〜約2m)の距離の範囲内だけ、電波又は赤外線が届くように構成されている(例えば、前記顧客ID送信部21と前記顧客ID受信部3からの電波や赤外線の出力を、送受信の範囲がそのような近距離の範囲内に止まるように設定しておく)。
【0014】
また、4は、前記各告知部2の各識別データと、各告知部2にそれぞれ1対1の関係で対応する各商品もしくはその種類の識別データ(商品ID)とを、互いに対応付けて記録しておく商品・告知記録部、である。この商品・告知記録部4には、前記の各告知部2の各識別データと各商品もしくはその種類の識別データ(商品ID)だけでなく、前記各商品もしくはその種類の詳細情報、例えば、その商品もしくはその種類の商品名、原材料名、製造会社名、価格、生産地名、サイズ・重量などの情報も、各商品IDと対応付けて記録されている。
【0015】
また、5は、前記各顧客(過去に来店したことがある客など)に関する情報を記録しておくための顧客関連情報記録部である。この顧客関連情報記録部5には、各顧客の属性情報(各顧客の性別・趣味・年齢・職業・年収・家族構成・居住地域などの情報)が、前記各顧客の識別データ(顧客ID)と関連付けて記録されている。また、この顧客関連情報記録部5には、前記の各顧客の属性情報だけでなく、その各顧客のその店舗での若しくは同じ系列内の企業が運営している他の店舗やネット通販での購買履歴情報(各顧客が、その店舗で若しくは他の店舗やネット通販で、何時(いつ)、すなわち、どのような季節の、何曜日の、どのような時間帯に、そしてどのような天候のときに、どのような商品を購入したかに関する情報(購入された商品IDなども含む))が、各顧客IDと関連付けて記録されている。また、この顧客関連情報記録部5には、前記の各顧客の属性情報や各顧客の購買履歴情報だけでなく、前述のような「各顧客の属性に基づいて推測される、各顧客に推奨できる(推奨すべき)商品」に関する情報(前記推奨商品の識別データ(商品ID)を含む)も、各顧客IDと関連付けて記録されている。さらに、この顧客関連情報記録部5には、前記の各顧客の属性情報や各顧客の購買履歴情報や各顧客への推奨商品データだけでなく、各顧客が(例えば、自己の端末の入力部を操作してネットワーク経由で)自分が希望する商品として個別に入力もしくは指定した商品のデータも、各顧客IDと関連付けて記録されている。
【0016】
なお、前述のように、「各顧客の属性に基づいて推測される、各顧客に推奨できる(推奨すべき)商品」に関する情報が、前記顧客関連情報記録部5に記録されるときの動作(されるための動作)は、次のとおりである。まず図1Aの推奨商品抽出部9は、事前の設定に基づいて定期的に、前記顧客関連情報記録部5が記録している各顧客の属性情報を、各顧客IDと一緒に、受信して取り込む。この各顧客の属性情報を受信した推奨商品抽出部9は、この属性に基づいて、各顧客属性と各商品との対応関係(今までの他の同種の属性を有する顧客の各商品に対する満足度・相性など)を記録した属性・商品データベース8(詳しくは後述)を参照しながら、この顧客の属性に適合・対応する商品(前記属性からみて推奨できる商品)を抽出し、これを各顧客IDと一緒に、前記顧客関連情報記録部5に送信する。前記顧客関連情報記録部5は、このような推奨商品のIDを各顧客IDと対応付けて記録する。なお、前記の推奨商品抽出部9の抽出動作は、図1Aの顧客別特定商品抽出部5Cの動作と同じ動作であるが、詳しくは後述する。図1Aの顧客別特定商品抽出部5Cの動作についても後述する。
【0017】
また、図1Aにおいて、8は、顧客の趣味・性別・年齢層などの各種属性と各商品との関連性や対応関係を、予め記録しておくための属性・商品データベースである。この属性・商品データベース8は、例えば、顧客の属性の種類毎に、それぞれ推奨すべき商品を対応付けて記録するようにしている。例えば、趣味の中のゴルフについてはゴルフ用品やゴルフウェアなどの商品を対応付け、趣味の中の料理については料理用具や料理関係の本などの商品を対応付けて記録するようにしている。また、性別と年齢についても、それぞれに又はそれらの組み合わせ毎に、それぞれ推奨すべき商品を対応付けて記録するようにしている。例えば、10歳代の女性についてはファション関連や化粧品の商品を対応付けて記録するようにしている。また、居住地域についても、それぞれに又は他の属性との組み合わせ毎に、それぞれ推奨すべき商品を対応付けて記録するようにしている。例えば、北海道を居住地域とする人については季節が冬なら防寒着や暖房用具の商品を対応付けて記録するようにしている。また、家族構成についても、それぞれに又は他の属性との組み合わせ毎に、それぞれ推奨すべき商品を対応付けて記録するようにしている。例えば、親子4人世帯に属する人については親子4人で楽しめるレジャー用品であるテントやバーベキューセットの商品を対応付けて記録するようにしている。
【0018】
また、9は、前記顧客関連情報記録部5に記録されている各顧客の属性に基づいて、前記属性・商品データベース8を検索して、各顧客に推奨すべき商品を抽出するための推奨商品抽出部である。この推奨商品抽出部9で抽出した商品は、各顧客IDと一緒に、前記顧客関連情報記録部5に送信される。そして、前記の送信された前記推奨商品抽出部9で抽出した商品は、各顧客に対応付けて(各顧客ID毎に)前記顧客関連情報記録部5に記録される。
【0019】
また、図1Aにおいて、5Aは、顧客側の端末からの所定の入力もしくは指示を受け付けるための顧客入力指示受付部、である。この顧客入力指示受付部5Aの動作と、これからのデータを受信する顧客別特定商品記録部5Bや顧客別特定商品抽出部5Cの動作は、例えば、次の(1)〜(4)のようなものである。
(1)顧客は、店舗に行く前に(若しくは店舗に入ったとき)、予め、顧客側端末(例えば携帯電話などの情報通信端末。図示せず)を使用して、店舗側サーバー(図示せず)にネットワーク(例えばインターネット)経由で接続する。そして、顧客は、例えば店舗側サーバーがインターネットなどの通信ネットワーク上に公開しているホームページ(店舗が販売している様々な商品を紹介するホームページ)の上で、「自分がその店舗内を移動しているときにその存在を(告知部2により)告知して欲しい商品」として、「自分がその店舗で購入するか若しくは購入を検討したい一つ若しくは複数の商品」(例えば、或る商品名の豆腐1丁、大根1本、或る商品名の牛乳1本など)を、ホームページ上に掲載されている多種の商品の中から顧客が画面上で個別に指定することにより、(ネットワーク経由で)個別に指定入力する。前記顧客入力指示受付部5A(店舗側サーバーにより構成される)は、顧客側端末からの前記の(ネットワーク経由での)個別の指定入力を受け付けると、その受け付けた一つもしくは複数の個別の商品を、その顧客の顧客IDと対応付けて、顧客別特定商品記録部5Bに送信する(図1Aの矢印α参照)。顧客別特定商品記録部5Bは、前記個別の商品をその顧客の顧客IDと対応付けて記録する。
【0020】
(2)また、顧客は、店舗に行く前に(若しくは店舗に入ったとき)、予め、顧客側端末(例えば携帯電話などの情報通信端末。図示せず)を使用して、店舗側サーバー(図示せず)に通信ネットワーク経由で接続する。そして、顧客は、例えば店舗側サーバーがネットワーク上に公開しているホームページ上で、「自分がその店舗内を移動しているときにその存在を告知して欲しい商品」として、「自分の属性に基づいて自分に推奨すべきと判定される一つ若しくは複数の商品」を抽出・記録しておくように、店舗側サーバー側に指示する。この指示の中には、(a)従来から前記顧客関連情報記録部5(店舗側サーバーにより構成される)に登録されているその顧客の属性をそのまま使用してその顧客に推奨すべき商品を抽出・記録しておいてその後に顧客が来店して店内を回遊しているときに告知すべきことを指示する場合と、(b)この指示の際に顧客がその自分の属性として前記顧客入力指示受付部5Aにより新たに追加入力した属性に基づいてその顧客に推奨すべき商品を抽出・記録しておいてその後に顧客が来店して店内を回遊しているときに告知すべきことを指示する場合と、がある。
【0021】
前記顧客入力指示受付部5Aは、顧客側端末からの前記指示を受け付けて、その指示の内容(指示の際に顧客が自分の属性を新たに追加入力したときはその属性の内容も含む)を、その顧客の顧客IDと一緒に、顧客別特定商品抽出部5Cに送信する(図1Aの矢印β参照)。
【0022】
上記(a)の場合は、顧客別特定商品抽出部5Cは、前記顧客入力指示受付部5Aからの前記顧客IDに基づいて、前記顧客関連情報記録部5を参照して、その顧客IDに対応する属性を取得する。また上記(b)の場合は、顧客別特定商品抽出部5Cは、前記顧客入力指示受付部5Aからの前記属性を受信することにより、その顧客の属性を取得する。以上のようにして、その顧客の属性を取得した顧客別特定商品抽出部5Cは、その取得した属性に対応する一つもしくは複数の商品を、前記属性・商品データベース8を参照して、抽出する。すなわち、前記属性・商品データベース8には、予め顧客属性とその属性に適合した一つ又は複数の商品とが対応付けて記録されているので、前記顧客別特定商品抽出部5Cは、前記の取得した顧客属性に基づいて、その属性に適合する一つ又は複数の商品を検索・抽出する。そして、前記顧客別特定商品抽出部5Cは、このようにして抽出した商品を、前記顧客別特定商品記録部5Bに送信して記録させる。
【0023】
(3)また、顧客は、店舗に行く前に(若しくは店舗に入ったとき)、予め、顧客側端末(例えば携帯電話などの情報通信端末。図示せず)を使用して、店舗側サーバー(図示せず)に通信ネットワーク経由で接続する。そして、顧客は、例えば店舗側サーバーがインターネット上に公開しているホームページ上で、「自分がその店舗内を移動しているときにその存在を告知して欲しい商品」として、「自分の過去の購入履歴(例えば直近(前回)の購入履歴、又は、過去の数回の購入履歴)に基づいて自分に推奨すべきと判定される一つ若しくは複数の商品(例えば直近の購入内容と同じ商品、又は、過去の数回の購入履歴の中から購入頻度(割合)が所定割合より高いか若しくは累積の購入回数が所定回数よりも高い商品)」を告知するように、指示入力する。店舗側サーバーにより構成される前記顧客入力指示受付部5Aは、顧客側端末からの指示入力を受け付けて、その指示された内容(「その顧客の購入履歴から推奨すべきと判定される商品を告知せよ」との内容)を、その顧客の顧客IDと一緒に、顧客別特定商品抽出部5Cに送信する(図1Aの矢印β参照)。前記顧客別特定商品抽出部5Cは、この指示内容と顧客IDを受信すると、前記顧客関連情報記録部5を参照して、その顧客IDに対応する過去の購入履歴を取り出して、その取り出した購入履歴に適合・対応する一つもしくは複数の商品(その顧客が過去に購入した商品の中の全部またはその中から前述のような所定の基準に基づいて選択した一部の商品)を抽出する。そして、前記顧客別特定商品抽出部5Cは、この抽出した商品を、前記顧客別特定商品記録部5Bに送信して記録させる。
【0024】
(4)また、顧客は、店舗に行く前に(若しくは店舗に入ったとき)、予め、顧客側端末(例えば携帯電話などの情報通信端末。図示せず)を使用して、店舗側サーバー(図示せず)に通信ネットワーク経由で接続する。そして、顧客は、例えば店舗側サーバーがインターネット上に公開しているホームページ上で、「自分がその店舗内を移動しているときにその存在を告知して欲しい商品」として、「自分がその店舗に行く日時もしくはその時間帯に安売りの対象(バーゲンの対象)となっている一つ若しくは複数の商品」を告知するように、指示入力する。店舗側サーバーにより構成される前記顧客入力指示受付部5Aは、前記顧客側端末からの指示入力を受け付けて、その指示内容(「その顧客がその店舗に行く日時もしくはその時間帯に安売りの対象(バーゲンの対象)となっている商品を告知せよ」との内容)を、その顧客の顧客IDと一緒に、顧客別特定商品抽出部5Cに送信する(図1Aの矢印β参照)。前記顧客別特定商品抽出部5Cは、この指示内容と顧客IDを受信すると、「各商品毎に安売りの日時や時間帯などを予め記録した商品管理データベース」(図示せず)を参照して、その店舗におけるその顧客の来店時もしくはその来店時間帯において安売りの対象となっている(と予想される)一つもしくは複数の商品を、抽出する。そして、前記顧客別特定商品抽出部5Cは、この抽出した商品を、前記顧客別特定商品記録部5Bに送信して記録させる。
【0025】
また、図1Aにおいて、6は、(a)前記顧客ID受信部3により受信した顧客IDと、(b)前記顧客関連情報記録部5からの情報(各顧客IDに対応する、属性や購買履歴や推奨商品などの情報)又は前記顧客別特定商品記録部5Bからの情報(各顧客IDに対応する、その顧客が個別に指定した商品、その顧客が指定した属性に基づいて推奨すべき商品、その顧客が指定した過去の購入履歴に基づいて推奨すべき商品、若しくは、その顧客が指定した安売り(バーゲン)の対象となっていると予測される商品、などの情報)と、(c)前記商品・告知記録部4からのデータ(各商品IDと各商品に対応する各告知部のID)とに基づいて、前記各告知部2に対応するように陳列されている商品もしくはその種類が、前記来店顧客に推奨すべきもの(その存在を顧客に告知すべきもの)であるかどうか、を判定する告知判定部、である。この告知判定部6は、所定のプログラムとこれを実行するCPUなどにより構成されている。
【0026】
すなわち、前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3が、各来店客側からその顧客IDを受信し、その受信した顧客IDを前記告知判定部6に送信したとき、次の(1)〜(3)のような動作を行う。
(1)前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3から受信した顧客IDに基づいて、前記顧客関連情報記録部5から、その顧客IDに対応する属性情報を抽出する(図1Aの矢印a参照)。そして、前記告知判定部6は、前記の抽出した属性情報に基づいて、前記属性・商品データベース8を参照して(図1Aの矢印b参照)、「前記属性に適合する一つもしくは複数の商品」を抽出する。そして、前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3と1対1の関係で対応するように配置されている商品もしくはその種類が、前記の抽出した「前記属性に適合する一つもしくは複数の商品」と一致するかどうか、すなわち、その商品もしくは種類が「その顧客に推奨すべきもの(その存在を顧客に告知すべきもの)」であるかどうか、を判定する。
(2)前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3から受信した顧客IDに基づいて、前記顧客関連情報記録部5から、その顧客IDに対応する顧客に関する購買履歴情報もしくは推奨商品情報を抽出する(図1Aの矢印a参照)。そして、前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3と1対1の関係で対応するように配置されている商品もしくはその種類が、前記の抽出した「前記購入履歴情報もしくは推奨商品情報の中に含まれる商品」と一致するかどうか、すなわち、その商品もしくは種類が「その顧客に推奨すべきもの(その存在を顧客に告知すべきもの)」であるかどうか、を判定する。
(3)前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3から受信した顧客IDに基づいて、前記顧客別特定商品記録部5Bから、その顧客IDに対応する顧客に関する特定商品(予め、その顧客に告知すべきものとして、前記顧客別特定商品抽出部5Cにより抽出され前記顧客別特定商品記録部5Bにより記録されている、一つ若しくは複数の商品(=「特定商品」))を取得する(図1Aの矢印c参照)。そして、前記告知判定部6は、前記顧客ID受信部3と1対1の関係で対応するように配置されている商品もしくはその種類が、この取得した「特定商品」と一致するかどうか、すなわち、その商品もしくは種類が「その顧客に推奨すべきもの(その存在を顧客に告知すべきもの)」であるかどうか、を判定する。
【0027】
また、7は、前記告知判定部6からの判定結果を受信して、前記商品もしくはその種類が、その近傍に存在する前記顧客(前記「近傍」の範囲内に存在している顧客であって、近距離無線により顧客IDを送信した顧客)に推奨すべきものであるときは(=その存在をその顧客に告知すべきものであるときは)、そのこと(前記顧客の「近傍」にその顧客に推奨すべき商品が存在していること)を前記顧客に知らせるように、前記告知部2を制御する。この告知制御部7は、所定のプログラムとこれを実行するCPUなどにより構成されている。前記告知部2は、前記告知制御部7からの信号に基づいて、所定の音声、音響、光の点灯もしくは点滅、又は画面表示などを出力し、これにより、前記顧客に推奨すべき商品が存在すること及びその位置を、前記顧客に知らせる。
【0028】
次に本実施例1の動作を図1Bに基づいて説明する。なお、図1Bにおいては、図1Aにおける告知・商品記録部4、顧客関連情報記録部5、顧客別特定商品記録部5Bその他各ブロックは、図示を省略している。図1Bにおいて、1a,1b,1cは店舗内の各売り場に陳列された商品、2a,2b,2cはそれぞれ各商品1a,1b,1c又はその種類にそれぞれ1対1の関係で対応するように配置された告知部、3a,3b,3cは前記各商品1a,1b,1c又はその種類及び前記各告知部2にそれぞれ対応して配置された顧客ID受信部、6は前記告知判定部(サーバー)、7a,7b,7cは前記各商品1a,1b,1c又はその種類及び前記各告知部2にそれぞれ対応して配置された告知制御部、20は来店中の顧客、21は各顧客20が携帯又は身体に装着している顧客ID送信部である。
【0029】
図1Bにおいて、前記顧客ID受信部3a,3b,3c及び告知制御部7a,7b,7cと前記告知判定部(サーバー)6とは、無線又は有線で接続されている。また、前記告知判定部(サーバー)6は、図1Aで説明した(図1Bでは図示省略している)前記商品・告知記録部4、前記顧客関連情報記録部5、及び前記顧客別特定商品記録部5Bなどと一緒に又は別個に、各店舗内に配置されていてもよいし、インターネットなどのネットワーク上に配置されていてもよい。また、図1Bにおいて、1a,1cは或る種類の商品(不特定物)が複数個集められて陳列されている場合の商品を示す。また、図1Bにおいて、1bは或る一つの商品(特定物、不特定物だが在庫品のない商品、など)のみが陳列されている場合の商品を示す。
【0030】
図1Bにおいて、店舗内を顧客20が回遊しているとき、その顧客20が保有している顧客ID送信部21はユーザーによる事前の設定又は装置製造時のデフォルトの設定に基づいて定期的に、その顧客20の「近傍」に在る顧客ID受信部3と交信を開始し、交信が成立すると、自らが保有する顧客IDを顧客ID受信部3a,3b,3c・・・に送信する。今、或る顧客20(図1Bの矢印α方向に移動している)が商品1bの近傍に近づくと、顧客ID送信部21から顧客ID受信部3bに前記顧客20の顧客IDがブルートゥースなどの近距離無線通信規格に準拠した近距離無線手段により送信される(図1Bの矢印β参照)。
【0031】
前記顧客ID受信部3bが前記顧客20の顧客IDを受信すると、前記顧客ID受信部3bはその顧客IDを直ちに告知判定部(店舗側のサーバー)6に送信する。すると告知判定部(サーバー)6は、直ちに、図1Aの告知・商品記録部4、顧客関連情報記録部5、顧客別特定商品記録部5Bなどからのデータと前記顧客IDとに基づいて、前記顧客ID受信部3bに対応するように配置されている商品1bが、前記顧客20に推奨すべき商品かどうか、を判定する。そして、告知判定部(サーバー)6は、前記商品1bが前記顧客20に推奨すべき商品であると判定されたときは、そのことを示す信号を前記告知制御部7bに送信する。すると、前記告知制御部7bは、対応する告知部2bを制御して、前記顧客20の近傍に推奨すべき商品1bが存在していることを知らせるための動作(例えば、所定の音声や音響の発生、所定の光の点灯もしくは点滅、又はディスプレイの画面表示の出力、などによる告知)を行わせる。これにより、前記顧客20は、店内を回遊しているだけで、自己の近傍に自己が購入(購入検討)したいか又は自己が興味を持ちそうな商品1bが存在していることを、自らが特別な操作などを行うことなく自動的に、且つ店内を隈なく探さなくても容易に、知ることができる。
【実施例2】
【0032】
次に、本発明の実施例2の構成を図2Aに基づいて説明する。図2A中、図1Aと共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。以下では図2Aに関して図1Aと異なる部分を中心に説明する。本実施例2においては、商品・告知記録部4は、前記実施例1において述べた情報(各商品毎の商品IDと、各商品毎に対応する告知部2の識別データなど)に加えて、各商品もしくはその種類の店舗内における位置情報(例えば位置座標データ)、各商品もしくはその種類に対応して配置されている各告知部2の店舗内における位置情報(例えば位置座標データ)をも、各商品もしくはその種類ごとの商品IDと関連付けて記録するようにしている。
【0033】
また、図2Aにおいて、11は、店舗に来店した顧客の顧客IDを取得するための顧客ID取得部である。この顧客ID取得部11は、例えば店舗の入り口付近に配置された装置であって、各顧客が店舗に入るときに、各顧客が保有する(携帯又は身体装着する)端末(携帯電話やICカードなどから構成される顧客ID送信部21)から無線又は有線により、その顧客IDを取得するものである(なお、前記顧客ID取得部11は、前記実施例1の顧客ID受信部3のように、各商品もしくはその種類と1対1の対応関係を有する位置に配置されるようにしてもよい)。また、前記顧客ID取得部11は、これ以外に、店舗の入り口付近で、顧客がキーボードなどにより自己のIDを入力することにより、その顧客IDを取得するようにした装置でもよい。
【0034】
また、図2Aにおいて、12は、各顧客(前記顧客ID取得部11が顧客IDを取得した各顧客)の店舗内の現在位置を取得するための現在位置取得部である。前記現在位置取得部12は、例えば次に述べる(1)(2)又は(3)などのような、様々な形態をとることが可能である。例えば、(1)前記顧客ID送信部21の顧客ID送信機能を内蔵し且つ外部からの電波を受信する機能を内蔵する顧客側携帯端末(携帯電話やICカードなど)を顧客が店舗内を持ち歩いているとする。また、店舗内に、予め、複数箇所(例えば3箇所以上)に複数の電波発信部を設置し、定期的に時刻情報を含む電波を発信するようにしているとする。そして、前記顧客側携帯端末に、前記店舗内の3箇所に設置された電波発信部からそれぞれ同時に発信される電波を受信する機能と、この受信した時刻の差などから従来のGPS受信機による測位システムと同様の原理(三角測量の原理)により店舗内の前記顧客側携帯端末の現在位置(例えば位置座標データ)を取得する機能と、これらの機能により取得された現在位置を無線で店舗側の装置(店舗側サーバー)に送信する機能と、を備えるようにする。これにより、前記の3箇所からの電波発信部からの時刻情報を含む電波が前記顧客側携帯端末に受信されて三角測量の原理によりその端末の現在位置(=その顧客の現在位置)が前記顧客側携帯端末により取得されて、この現在位置が店舗側サーバーに送信される。これにより、店舗側の装置(店舗側サーバー)が、各顧客の現在位置を取得する。
【0035】
このように、本実施例2では、前記顧客側携帯端末が各顧客の現在位置を取得するようにし、この顧客側携帯端末が取得したその顧客の現在位置を、その顧客側携帯端末から無線により受信することにより、店舗側の装置(店舗側サーバー)が前記顧客の店舗内の現在位置を取得するように構成することが可能である。すなわち、本実施例2では、前記現在位置取得部12を、前述のような顧客側携帯端末と店舗側の装置(店舗側サーバー)との2つにより構成することが可能である。
【0036】
また、(2)上記(1)で述べた前記顧客側の携帯型端末の構成を、これに内蔵される機能は、店舗内の3箇所から発信された電波を受信してその受信した時刻を取得するだけの機能に止めるようにし、この携帯型端末から、前記の取得された3箇所の発信装置からの電波の受信時刻の情報を店舗側装置(店舗側サーバー)に送信するようにし、店舗側装置において、前記の送信されてきた3箇所の発信装置からの電波の受信時刻の情報に基づいて、三角測量の原理などにより前記携帯型端末の店舗内の現在位置を取得するように構成してもよい。また、(3)図2Aの前記現在位置取得部12は、店舗内の複数箇所に配置された電波又は赤外線の受信部(例えばID電子タグ(IC電子タグ)読み取り機)により構成するようにしてもよい。この場合は、各顧客が携帯する端末(例えばID情報などを記録したID電子タグ(IC電子タグ))との間で非接触通信・近距離無線(例えば約1−約5m、約1−約3m、又は約1−約2mなどの近傍の範囲内にのみ送信される出力の弱い電波)による交信により、その顧客側の端末から発信される各顧客IDを受信したとき、前記電波又は赤外線の受信部の位置又はその近傍を、各顧客の現在位置として取得(推測)することになる。なお、この(3)の場合の図2Aの前記現在位置取得部12は、前記実施例1で述べた図1Aの顧客ID受信部3と同様のものである。また、本実施例(又は本発明)では、前述のような方法以外の様々な方法で各顧客の現在位置を取得することが可能である。例えば、各顧客の携帯端末のカメラで所定時間毎に周囲の映像を取得してそれを店舗側サーバーに送信し、店舗側サーバーでは、その送信されてきた映像と予め蓄積しておいた店舗内の映像とを照合することにより、各顧客の店舗内での現在位置を取得することなどが可能である。
【0037】
また、図2Aにおいて、13は、(a)前記顧客ID取得部11により取得した顧客IDと、(b)前記顧客関連情報記録部5からのデータ(各顧客IDに対応する、属性情報や購買履歴情報や推奨商品情報などの情報)と、(c)前記商品・告知記録部4からのデータ(各顧客に推奨すべき商品を識別する商品IDなどの情報)とに基づいて、店舗内の全ての商品の中から、前記来店顧客に推奨すべき商品を特定する推奨商品特定部である。すなわち、前記推奨商品特定部13は、前記顧客ID取得部11が或る顧客の顧客IDを取得したとき、前記顧客ID取得部11から、その顧客IDを受信する。そして、前記推奨商品特定部13は、この受信した顧客IDに基づいて、前記顧客関連情報記録部5からその顧客IDに対応する顧客の属性や購買履歴や推奨商品などの情報を抽出する。そして、前記推奨商品特定部13は、前記の抽出した情報に基づいて、前記属性・商品データベース8を参照するなどして、店舗内の商品から、前記抽出した顧客の属性や購買履歴や推奨商品などの情報に適合するような前記顧客に推奨すべき商品を特定する。また、前記推奨商品特定部13は、この受信した顧客IDに基づいて、前記顧客別特定商品記録部5Bからその顧客IDに対応する顧客が個別に指定した商品、前記顧客が指定した属性に適合する商品、前記顧客が指定した購買履歴に適合・対応する商品などの情報を抽出し、抽出したこれらの情報に基づいて、店舗内の商品から、この顧客に推奨すべき商品を特定する。このような推奨商品特定部13は、所定のプログラムとこれを実行するCPUなどにより構成される。
【0038】
また、図2Aにおいて、14は、前記顧客現在位置取得部12からの現在位置データと、前記推奨商品特定部13からの推奨商品に関するデータとに基づいて、前記来店顧客の現在位置の近傍に存在する商品もしくはその種類が前記来店顧客に推奨すべき商品であるとき、又は、前記来店顧客に推奨すべき商品が前記来店顧客の現在位置の近傍に陳列されているとき、その推奨商品1に対応して配置されている告知部2を制御する告知制御部である。
【0039】
次に本実施例2の動作を図2Bに基づいて説明する。図2Bにおいて、図1Bと共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。また、図2Bにおいては、図2Aにおける符号4,5,5A,5B,5C,8などの各ブロックの図示を省略している。図2Bにおいて、11は店舗の入り口などに設置され各顧客のIDを取得する顧客ID取得部である。なお、前記顧客ID取得部11は、前記実施例1のように各商品もしくはその種類にそれぞれ対応させて配置したり、店舗内の複数箇所に設置したりして、各顧客が保持する端末からの顧客IDを近距離無線により受信する受信部により構成するもの(すなわち、前記顧客現在位置取得部12とハードウェア的に一体の装置として構成されているもの)でもよい。
【0040】
また、図2Bにおいて、14a,14b,14cは、各告知部2a,2b,2cにそれぞれ対応付けて配置された告知制御信号受信部である。この告知制御信号受信部14a,14b,14cは、店舗側サーバーなどで構成される告知制御部14からの告知制御信号を無線又は有線で受信して、その告知制御信号に含まれる識別データが自己の識別データと一致するとき、それに基づいて自己が接続された告知部2a,2b,2cを制御して告知動作をさせるものである。
【0041】
図2Bにおいて、顧客20は、店舗に入るとき、入り口近傍に配置された顧客ID取得部11に、顧客20が例えば自己のIDカードを装置の読み取り部にかざしたり装置のスリットに挿入したり又は自己のIDをキーボードで入力したりして、自己の顧客IDを顧客ID取得部11に入力する。これにより、顧客ID取得部11はこの顧客の顧客IDを取得する。この顧客ID取得部11が取得した顧客IDは、直ちに、推奨商品特定部13に送信される。推奨商品特定部13は、この送信されてきた顧客IDに基づいて、顧客関連情報記録部5に記録されたデータ及び商品・告知記録部4に記録されたデータを参照することにより、又は、前記顧客別特定商品記録部5Bからのデータを取得することにより、店舗内の全商品の中からその顧客に推奨すべき一つもくしは複数の商品の商品IDを特定する。そして、この推奨商品特定部13により特定された「前記顧客のために推奨すべき商品の商品ID」のデータは、その顧客の顧客IDと一緒に、前記推奨商品特定部13から前記告知制御部14に送信される。
【0042】
なお、以下では、顧客現在位置取得部12を、上記の(3)の構成、すなわち、店舗内の多数の箇所にそれぞれ設置された装置であって、顧客側端末からの顧客IDを近距離無線により受信することにより、その顧客の現在位置を取得するものとして、説明する。しかし、本実施例2では、この構成に限られることなく、前記顧客現在位置取得部12を、上記の(1)(2)のように構成することも、すなわち、前述のように従来より公知のGPS受信機におけると同様の三角測量の原理などにより顧客の現在位置を取得するように構成することも、可能である。
【0043】
前記推奨商品特定部13からのデータが前記告知制御部14に送信された後、顧客20が店舗内を回遊しているとき、顧客側端末と顧客現在位置取得部12(店舗内の複数の位置にそれぞれ設置されている)との間では、事前の設定により定期的に、近距離無線による交信が行われる。その結果、各顧客20側の端末から発信されるその顧客の識別データ(顧客ID)は、近距離無線により、すなわち所定の範囲内(例えば数十cm〜数mの範囲内)にのみ送信される微弱な電波や赤外線により、各顧客の近傍に位置する前記顧客現在位置取得部12に、定期的に取得される。この各顧客IDが近距離無線により前記顧客現在位置取得部12に受信されると、その前記顧客現在位置取得部12の位置又はその近傍が、その顧客20の現在位置だと推定することができる(前記顧客IDは近距離無線により送信されるので、前記顧客IDが近距離無線で受信されたということは、その受信した装置の在る場所又はその近傍が前記顧客の現在位置だということになる)。よって、前記顧客現在位置取得部12から、前記の推測された顧客20の現在位置データが、その顧客の顧客IDと一緒に、前記告知制御部14に送信される。
【0044】
前記告知制御部14は、前記の推奨商品特定部13から送信されてきた「前記顧客20の顧客ID、及び、前記顧客20に推奨すべき商品の商品ID」のデータと、前記顧客現在位置取得部12から定期的に送信されてくる前記顧客20の現在位置データとに基づいて、前記顧客20の近傍にその顧客に推奨すべき商品があるときは、そのことを示す信号を、該当の商品1a,1b,1c・・・のいずれか(この場合は商品1b)に対応する告知部2a,2b,2c・・・のいずれか(この場合は告知部2b)に対応する告知制御信号受信部14a,14b,14c・・・のいずれか(この場合は告知制御信号受信部14b)に向けて、送信する。すると、これを受信した前記告知制御信号受信部14bは、対応する告知部2bを制御して、前記顧客20の近傍に推奨すべき商品1bが存在していることを知らせるための動作(例えば、所定の音声や音響の発生、所定の光の点灯又は点滅、画面表示による告知など)を行わせる。これにより、前記顧客20は、自己の近傍に自己が購入したいか又は自己が興味を持ちそうな商品1bが存在していることを、自らが特別な操作などを行うことなく自動的に、知ることができる。
【実施例3】
【0045】
次に、本発明の実施例3を図3Aに基づいて説明する。図3A中、図2Aと共通する部分には同一の符号を付して省略する。本実施例3においては、前記実施例2と同様に、商品・告知記録部4は、前記実施例1において述べた情報(各商品毎の商品IDと、各商品毎に対応する告知部2の識別データなど)に加えて、各商品もしくはその種類の店舗内における位置情報(例えば位置座標データ)、各商品もしくはその種類に対応して配置された各告知部2の店舗内における位置情報(例えば位置座標データ)をも、各商品もしくはその種類と関連付けて記録するようにしている。
【0046】
また、図3Aにおいて、15は、(a)顧客現在位置取得部12からの顧客の現在位置データと、(b)前記顧客ID取得部11からの顧客IDと、(c)前記告知・商品記録部4からのデータと、(d)前記顧客関連情報記録部5からのデータまたは前記顧客別特定商品記録部5Bからのデータとに基づいて、前記顧客の現在位置の近傍に存在する商品もしくはその種類が、その顧客に推奨すべき商品もしくはその種類であるかどうか、を判定する告知判定部、である。
【0047】
また、14は、前記告知判定部15からのデータに基づいて、前記顧客の現在位置の近傍に存在する商品の中で前記顧客に推奨すべき商品があるとき、その商品と対応するように配置されている前記告知手段を制御するための告知制御部である。
【0048】
次に本実施例3の動作を図3Bに基づいて説明する。図3Bにおいて、図2Bと共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。図3Bおいて、顧客20が店舗に入るとき、入り口近傍に配置された顧客ID取得部11に例えば自己のIDカードを読み取り部にかざしたりスリットに挿入したりキーボードで自己のIDを入力したりして自己の顧客IDを入力する。これにより、顧客ID取得部11はこの顧客IDを取得する。この顧客ID取得部11が取得した顧客IDは、直ちに、告知判定部15に送信される。また、顧客20が店舗内を回遊しているとき、その顧客20の現在位置データは、例えば店舗内サーバーなどにより構成される顧客現在位置取得部12により、定期的に取得される(前記顧客現在位置取得部12の構成は、前記実施例2で説明したように様々なものが可能であることは前述のとおりである)。この現在位置データは、定期的に前記告知判定部15に送信される。
【0049】
告知判定部15は、(a)前記顧客ID取得部11からの顧客IDと、(b)前記顧客現在位置取得部12からの顧客の現在位置データと、(c)商品・告知記録部4からのデータと、(d)前記顧客関連情報記録部5からのデータまたは前記顧客別特定商品記録部5Bからのデータとに基づいて、店舗内の全商品の中から、「その顧客の現在位置の近傍に存在している商品もしくはその種類が、その顧客に推奨すべき商品であるどうか」又は「その顧客に推奨すべき商品が、その顧客の現在位置の近傍に存在しているどうか」を判定する。この告知判定部15による判定結果は、告知制御部14に送信される。
【0050】
顧客20が店舗内を回遊しているとき、その顧客の現在位置の近傍に存在している商品もしくはその種類が、その顧客に推奨すべき商品であるとき、又は、その顧客に推奨すべき商品が、その顧客の現在位置の近傍に存在しているときは、前記告知制御部14は、前記告知判定部15からの信号に基づいて、そのことを示す信号を、該当の商品1a,1b,1c・・・のいずれか(この場合は商品1b)に対応する告知部2a,2b,2c・・・のいずれか(この場合は告知部2b)に対応する告知制御信号受信部14a,14b,14c・・・のいずれか(この場合は告知制御信号受信部14b)に向けて、送信する。すると、これを受信した前記告知制御信号受信部14a,14b,14c・・・のいずれか(この場合は告知制御信号受信部14b)は、対応する告知部2bを制御して、前記顧客20の近傍に推奨すべき商品1bが存在していることを知らせるための動作(例えば、所定の音声や音響の発生、所定の光の点灯又は点滅、画面表示による告知など)を行わせる。これにより、前記顧客20は、自己の近傍に自己が購入したいか又は自己が興味を持ちそうな商品1bが存在していることを、自らが特別な操作などを行うことなく自動的に、知ることができる。
【0051】
以上、本発明の各実施例について説明したが、本発明及び本発明を構成する各構成要件は、それぞれ、前記の各実施例及び前記の各実施例を構成する各要素として述べたものに限定されるものではなく、様々な修正及び変更が可能である。また、以上の実施例の構成は、ハードウェアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプレゼント処理用プログラムなどによって実現されるが、図2ではそれらの連携によって実現される機能ブロックを示している。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0052】
例えば、前記実施例1において、前記顧客ID受信部3は、前記各告知部2とハードウェア的に一体に構成されていてもよいし、別体に構成されていてもよい。また、前記実施例1において、前記告知判定部(サーバー)6は、図1Aで説明した(図1Bでは図示省略している)前記商品・告知記録部4、前記顧客関連情報記録部5、及び前記顧客別特定商品記録部5Bなどと一緒に又は別個に、各店舗内に配置されていてもよいし、インターネットなどのネットワーク上に配置されていてもよい。
【0053】
また、例えば、実施例2,3における顧客ID取得部11と顧客現在位置取得部12とは、ハードウェア的に一つの装置として構成するようにしてもよいし別体に構成するようにしてもよい。前記実施例2において、前記顧客ID取得部11は、実施例1のように各商品もしくはその種類にそれぞれ対応させて配置したり、店舗内の複数箇所に設置したりして、各顧客が保持する端末からの顧客IDを近距離無線により受信する受信部により構成するもの(すなわち、前記顧客現在位置取得部12とハードウェア的に一体の装置として構成されているもの)でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1A】本発明の実施例1を示すブロック図。
【図1B】本発明の実施例1の動作を説明するための図。
【図2A】本発明の実施例2を示すブロック図。
【図2B】本発明の実施例2の動作を説明するための図。
【図3A】本発明の実施例3を示すブロック図。
【図3B】本発明の実施例3の動作を説明するための図。
【符号の説明】
【0055】
1,1a,1b,1c 商品
2,2a,2b,2c 告知部
3 顧客ID受信部
4 商品・告知記録手段
5 顧客関連情報記録手段
5A 顧客入力指示受付部
5B 顧客別特定商品記録部
5C 顧客別特定商品抽出部
6,15 告知判定部
7,14,14a,14b,14c 告知制御部
8 属性・商品データベース
9 推奨商品抽出部
11 顧客ID取得部
12 顧客現在位置取得部
13 推奨商品特定部
14a,14b,14c 告知制御信号受信部
20 顧客
21 顧客ID送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、
前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、
各顧客毎に、「各顧客の性別や趣味などの属性、各顧客の商品購入履歴、及び、各顧客への推奨商品(各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を含む)」の中の少なくとも一つを記録しておくための顧客関連情報記録手段と、
前記商品もしくはその商品の種類に又は前記各告知手段にそれぞれ対応して配置されている来店顧客識別データ受信手段であって、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、自らの近距離に存在する来店顧客側から近距離無線により受信するための来店顧客識別データ受信手段と、
前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記来店顧客識別データ受信手段により受信された顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、「前記各来店顧客識別データ受信手段に対応して配置されている商品もしくはその種類が、前記来店顧客に告知すべきものであるかどうか」を判定するための告知判定手段と、
前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記の来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類に対応する告知手段を制御するための告知制御手段と、
を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項2】
店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、
前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、
前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれらに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、
各顧客毎に、「各顧客の性別や趣味などの属性、各顧客の商品購入履歴、及び、各顧客への推奨商品(各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を含む)」の中の少なくとも一つを記録しておくための顧客関連情報記録手段と、
店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、
前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、
前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類を特定するための告知商品特定手段と、
前記顧客位置取得手段からの現在位置データと前記商品告知位置記録手段からのデータと前記告知商品特定手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客の現在位置の近傍に存在する商品もしくはその種類が前記来店顧客に告知すべきものであるとき、又は、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類が前記来店顧客の現在位置の近傍に存在しているとき、前記告知すべき商品もしくはその種類に対応するように配置されている告知手段を制御するための告知制御手段と、
を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項3】
店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、
前記各商品もしくはその種類に関する識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、
前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれらに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、
各顧客毎に、「各顧客の性別や趣味などの属性、各顧客の商品購入履歴、及び、各顧客への推奨商品(各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を含む)」の中の少なくとも一つを記録しておくための顧客関連情報記録手段と、
店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、前記来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、
前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、
前記顧客位置取得手段からの顧客の現在位置データと、前記商品告知位置記録手段からのデータと、前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、「或る顧客の現在位置の近傍に存在している商品もしくはその種類が、その顧客に対してその存在を告知すべきものであるかどうか」又は「その来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類又はそれらに対応して配置されている告知手段が、その来店顧客の現在位置の近傍に存在しているかどうか」を判定するための告知判定手段と、
前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記顧客に告知すべき商品もしくはその種類と対応するように配置されている前記告知手段を、制御するための告知制御手段と、
を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項4】
店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、
前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、
各顧客毎に、各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を記録しておくための顧客別特定商品記録手段と、
前記商品もしくはその商品の種類に又は前記各告知手段にそれぞれ対応して配置されている来店顧客識別データ受信手段であって、店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、自らの近距離に存在する来店顧客側から近距離無線により受信するための来店顧客識別データ受信手段と、
前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記来店顧客識別データ受信手段により受信された顧客識別データと、前記顧客別特定商品記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、「前記各来店顧客識別データ受信手段に対応して配置されている商品もしくはその種類が、前記来店顧客に告知すべきものであるかどうか」を判定するための告知判定手段と、
前記来店顧客識別データ受信手段が前記来店顧客側からの顧客識別データを近距離無線により受信したとき、前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記の来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類に対応する告知手段を制御するための告知制御手段と、
を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項5】
店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、
前記各商品もしくはその種類の識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、
前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれらに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、
各顧客毎に、各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を記録しておくための顧客別特定商品記録手段と、
店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、
前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、
前記来店顧客識別データ取得手段により取得した前記顧客の顧客識別データと、前記顧客別特定商品記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類を特定するための告知商品特定手段と、
前記顧客位置取得手段からの現在位置データと前記商品告知位置記録手段からのデータと前記告知商品特定手段からのデータとに基づいて、前記来店顧客の現在位置の近傍に存在する商品もしくはその種類が前記来店顧客に告知すべきものであるとき、又は、前記来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類が前記来店顧客の現在位置の近傍に存在しているとき、前記告知すべき商品もしくはその種類に対応するように配置されている告知手段を制御するための告知制御手段と、
を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項6】
店舗内(店頭を含む。以下同じ)に陳列された販売対象である商品の表面又はその近傍に、前記商品又はその商品の種類と1対1の対応関係を有するように配置され、前記商品もしくはその種類の存在を、店舗内に来店した顧客に対して、音や光や画面表示などの手段により告知するための告知手段と、
前記各商品もしくはその種類に関する識別データと前記各告知手段の識別データとを、互いに対応付けて記録しておくための商品・告知記録手段と、
前記商品・告知記録手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、少なくとも前記の各商品もしくはその種類又はそれに対応する各告知手段とその店舗内の位置情報とを互いに関連付けて記録しておくための商品告知位置記録手段と、
各顧客毎に、各顧客からの入力により特定される若しくは各顧客からの指示に基づいて特定される一つもしくは複数の商品を記録しておくための顧客別特定商品記録手段と、
店舗に来店した顧客を識別するための顧客識別データを、前記来店顧客側から取得するための来店顧客識別データ取得手段と、
前記来店顧客識別データ取得手段とハードウェアとしては別個に又は一体に構成されており、店舗に来店した顧客の店舗内の現在位置に関する情報を取得するための顧客位置取得手段と、
前記顧客位置取得手段からの顧客の現在位置データと、前記商品告知位置記録手段からのデータと、前記来店顧客識別データ取得手段により取得された前記顧客の顧客識別データと、前記顧客関連情報記録手段からのデータと、前記商品・告知記録手段からのデータとに基づいて、「或る顧客の現在位置の近傍に存在している商品もしくはその種類が、その顧客に対してその存在を告知すべきものであるかどうか」又は「その来店顧客に告知すべき商品もしくはその種類又はそれらに対応して配置されている告知手段が、その来店顧客の現在位置の近傍に存在しているかどうか」を判定するための告知判定手段と、
前記告知判定手段からの信号に基づいて、前記顧客に告知すべき商品もしくはその種類と対応するように配置されている前記告知手段を制御するための告知制御手段と、
を備えたことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項7】
請求項2,3,5,又は6において、
前記の来店顧客識別データ取得手段及び顧客位置取得手段は、(a)ハードウェアとしては一体に構成されており、(b)前記商品もしくはその商品の種類に又は前記各告知手段にそれぞれ対応するように配置されており、(c)自らの近距離に存在する来店顧客側から、その顧客を識別するための顧客識別データを近距離無線により受信することにより、前記来店顧客に関する顧客識別データと現在位置データとを共に取得するように構成されている、ことを特徴とする商品探し支援・提案システム。
【請求項8】
請求項4,5,又は6において、
前記顧客別特定商品記録手段は、顧客からの指示に基づいて、(a)各顧客の性別や趣味などの属性に基づいて特定される一つもしくは複数の商品、(b)各顧客の商品購入履歴に基づいて特定される一つもしくは複数の商品、(c)現在の安売り若しくはバーゲンの対象となっている一つもしくは複数の商品、及び、(d)顧客により個別に入力もしくは指定された一つもしくは複数の商品、の中の少なくとも一つ、を記録しておくものである、ことを特徴とする商品探し支援・提案システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公開番号】特開2010−9566(P2010−9566A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230360(P2008−230360)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(504032167)有限会社コロンブスの卵たち (6)
【Fターム(参考)】