説明

回収物情報管理装置、回収物情報管理プログラム及び回収物情報管理方法

【課題】廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄をユーザに促すことができ、製品のトレーサビリティ情報を容易かつ安価に取得可能な回収物情報管理装置、回収物情報管理プログラム及び回収物情報管理方法を提供することを目的とする。
【解決手段】回収物情報管理装置1であって、ユーザ端末2との間でデータ通信を行う通信手段と、廃棄した回収物に付与されている回収物情報および回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、ユーザ端末2から取得する情報取得手段と、回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した照合テーブルを用いて、ユーザ端末2から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェック手段と、正当性のあった回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する情報登録手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回収物情報管理装置、回収物情報管理プログラム及び回収物情報管理方法に係り、特に回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する回収物情報管理装置、回収物情報管理プログラム及び回収物情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、資源を保護し、廃棄物を適正に処理するため、例えばニカド電池,トナーカートリッジ,ビン,缶などの一部の製品には、所定の廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄が求められているものがある。従来、企業等は、このような製品のトレーサビリティ情報の取得をRFIDタグやGPS装置の使用により行っていた。
【0003】
また、特許文献1には廃棄物や、その収集運搬車両に対し、二次元バーコードやOCR技術等により廃棄物の位置情報及び時間情報、車両情報やマニフェスト情報等を認識・検証し、監視・管理できるシステムが記載されている。
【特許文献1】特開2005−182502号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、所定の廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄が求められている製品のトレーサビリティ情報を、RFIDタグを使用して取得する場合は回収後の製品(回収物)からRFIDタグを分別する必要があるという問題があった。同様に、GPS装置を使用する場合はコスト、電源の問題があった。
【0005】
企業等は所定の廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄をユーザに促しつつ、製品のトレーサビリティ情報を取得することを所望していた。なお、特許文献1に記載されているシステムでは、ユーザに所定の廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄を促すことができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄をユーザに促すことができ、製品のトレーサビリティ情報を容易かつ安価に取得可能な回収物情報管理装置、回収物情報管理プログラム及び回収物情報管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為、本発明は回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する回収物情報管理装置であって、ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段と、廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、前記ユーザ端末から前記通信手段経由で取得する情報取得手段と、前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェック手段と、前記正当性チェック手段による正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する情報登録手段とを有することを特徴とする。
【0008】
本発明は正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する前に前記回収物情報が登録テーブルに登録済みでないかをチェックして、前記登録テーブルへの二重登録を防止する二重登録防止チェック手段を更に有するようにしてもよい。
【0009】
本発明は正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録した後、前記ユーザ端末から回収物情報および回収場所情報を送信したユーザを前記ユーザ端末から前記通信手段経由で取得したユーザ識別情報により特定し、ユーザとポイントとが関連づけられている特典加算テーブルに、特定したユーザのポイントを加算する加算手段を更に有するようにしてもよい。
【0010】
本発明は前記回収物情報および回収場所情報は前記回収物および回収場所に前記ユーザ端末から読み取り可能に付与されていることを特徴としてもよい。
【0011】
本発明は前記回収物情報および回収場所情報は前記回収物および回収場所にステガノグラフィ技術により印刷されていることを特徴としてもよい。
【0012】
なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0013】
上述の如く、本発明によれば、廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄をユーザに促すことができ、製品のトレーサビリティ情報を容易かつ安価に取得可能な回収物情報管理装置、回収物情報管理プログラム及び回収物情報管理方法を提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。
【0015】
図1は、本発明の回収物情報管理装置を含むシステムの一実施例の構成図である。図1のシステムは、回収物情報管理装置1及びユーザ端末2が、インターネットなどのネットワーク3を介してデータ通信可能に接続されている。ユーザ端末2は製品4を回収箱5に廃棄するユーザが操作するものである。製品4は所定の廃棄ルールに従った所定の回収場所への廃棄が求められている回収物の一例である。回収箱5は所定の廃棄ルールに従って製品4を廃棄する回収場所の一例である。
【0016】
製品4には、後述する回収物情報6が貼付されている。また、回収箱5には後述する回収箱情報7が貼付されている。回収物情報6及び回収箱情報7は、ユーザ端末2によって読み取り可能であればよい。例えば回収物情報6及び回収箱情報7は、二次元コード,画像パターンマッチング,ステガノグラフィ等の技術によって表すことができる。
【0017】
ここで言うステガノグラフィの技術とは、印刷画像に人間の目で識別し難い形でデータを埋め込む技術(以下、ステガノ印刷という)である。具体的に、ステガノ印刷は人間の目に判りにくい黄色の濃淡を活用してコード(以下、ステガノコードという)を埋め込む技術である。ステガノ印刷は、他のコードと比べて製品のデザイン性を損ねないという効果がある。また、ステガノ印刷は画像パターンマッチングと比較して処理負担が小さいという効果もある。なお、ステガノ印刷は画像の劣化が目立たないので人物や商品等、実写画像にも適用が可能である。
【0018】
ユーザ端末2はユーザの操作により、製品4から回収物情報6を読み取ると共に、回収箱5から回収箱情報7を読み取る。例えば回収物情報6及び回収箱情報7がステガノ印刷により表されている場合、ユーザ端末2はカメラにより回収物情報6及び回収箱情報7を読み取る。
【0019】
ユーザ端末2は、製品4から読み取った回収物情報6及び回収箱5から読み取った回収箱情報7を、発信者情報と共に回収物情報管理装置1に送信する。回収物情報管理装置1はユーザ端末2から受信した回収物情報6,回収箱情報7及び発信者情報を用いて、回収箱5に廃棄された製品4の情報を後述するように管理する。
【0020】
図2は、回収物情報管理装置の一例のハードウェア構成図である。回収物情報管理装置1は、それぞれバスBで相互に接続されている入力装置21,出力装置22,ドライブ装置23,補助記憶装置24,メモリ装置25,演算処理装置26およびインターフェース装置27で構成される。
【0021】
入力装置21はキーボードやマウスなどで構成され、各種信号を入力するために用いられる。出力装置22はディスプレイ装置などで構成され、各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インターフェース装置27は、モデム,LANカードなどで構成されており、ネットワーク3に接続する為に用いられる。
【0022】
本発明の回収物情報管理プログラムは、回収物情報管理装置1を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。回収物情報管理プログラムは、例えば記録媒体28の配布やネットワーク3からのダウンロードなどによって提供される。回収物情報管理プログラムを記録した記録媒体28は、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0023】
また、回収物情報管理プログラムを記録した記録媒体28がドライブ装置23にセットされると、回収物情報管理プログラムは記録媒体28からドライブ装置23を介して補助記憶装置24にインストールされる。ネットワーク3からダウンロードされた回収物情報管理プログラムは、インターフェース装置27を介して補助記憶装置24にインストールされる。
【0024】
回収物情報管理装置1は、インストールされた回収物情報管理プログラムを格納すると共に、必要なファイル,データ等を格納する。メモリ装置25は、起動時に補助記憶装置24から回収物情報管理プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置26はメモリ装置25に格納された回収物情報管理プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0025】
図3は回収物情報管理装置の一例の処理ブロック図である。図3の回収物情報管理装置1は、通信部31,情報取得部32,正当性チェック部33,情報登録部34,二重登録防止チェック部35,加算部36,回収箱位置情報テーブル37,回収物登録テーブル38,製品情報テーブル39,特典加算テーブル40,トレーサビリティ情報テーブル41を含む構成である。
【0026】
通信部31はネットワーク3を介してユーザ端末2との間でデータ通信を行う。情報取得部32はユーザ端末2から通信部31経由で回収物情報6,回収箱情報7及び発信者情報を取得する。正当性チェック部33はユーザ端末2から取得した回収物情報6及び回収箱情報7の組み合わせの正当性チェックを後述のように行う。
【0027】
情報登録部34は正当性チェックにより正当性のあった回収物情報6及び回収箱情報7と発信者情報とを回収物登録テーブル38に登録する。二重登録防止チェック部35は正当性チェックにより正当性のあった回収物情報6及び回収箱情報7と発信者情報とを回収物登録テーブル38に登録する前に、回収物情報6が回収物登録テーブル38に登録済みでないかをチェックして、回収物登録テーブル38への二重登録を防止する。
【0028】
正当性のあった回収物情報6及び回収箱情報7と発信者情報とを回収物登録テーブル38に登録した後、加算部36は発信者情報により特定したユーザへのポイント(特典ポイント)を特典加算テーブル40に加算する。
【0029】
回収箱位置情報テーブル37は、回収箱情報7,回収箱5が回収する製品の製品コード及び回収箱5が設置されている住所を関連付けるものである。回収物登録テーブル38はユーザ端末2から取得した回収物情報6,回収箱情報7及び発信者情報のうち、正当性があり、二重登録でないものを関連付けて登録するものである。
【0030】
製品情報テーブル39は、製品に関する情報を表すものである。特典加算テーブル40はユーザに付与されたポイントをユーザと関連付けて管理するものである。トレーサビリティ情報テーブル41は、回収箱位置情報テーブル37及び回収物登録テーブル38から生成される後述のトレーサビリティ情報を登録するものである。なお、回収物情報管理装置1は、正当性チェックにより正当性のあった回収物情報6及び回収箱情報7から回収箱5ごとの回収物数量を集計することもできる。
【0031】
図4は、ユーザ端末の一例の処理ブロック図である。図4のユーザ端末2は、通信部51,情報読み取り部52,デコード部53,メール処理部54,登録発信者情報55を含む構成である。
【0032】
通信部51は、ネットワーク3を介して回収物情報管理装置1との間でデータ通信を行う。情報読み取り部52は、製品4から回収物情報6を読み取ると共に、回収箱5から回収箱情報7を読み取る。デコード部53は回収物情報6及び回収箱情報7がエンコードされているときにデコードする。メール処理部54は電子メールに関する処理を行う。登録発信者情報55は予め登録されているユーザ及びユーザ端末2に関する情報を表すものである。
【0033】
以下の実施例1では、ステガノ印刷により製品4及び回収箱5に回収物情報6及び回収箱情報7を貼付する例を説明するが、ステガノ印刷に限定するものでなく、ユーザ端末2によって読み取り可能であれば如何なる形態であっても良い。
【実施例1】
【0034】
まず、図1を参照しつつ、ユーザ端末2の処理について説明する。製品(廃棄物)4にはステガノ印刷された回収物情報6が貼付されている。図5は回収物情報の一例の構成図である。回収物情報6は、製品コード,製品識別NO(ナンバー)から構成される。回収物情報6は10進12桁のステガノコードにより表されている。
【0035】
回収箱(ゴミ箱)5にはステガノ印刷された回収箱情報7が貼付されている。図6は回収箱情報の一例の構成図である。回収箱情報7は、回収箱識別NOから構成される。回収箱情報7は10進12桁のステガノコードにより表されている。
【0036】
ユーザは、ユーザ端末2を操作し、製品4の回収物情報6及び回収箱5の回収箱情報7を撮影する。ユーザ端末2の情報読み取り部52はユーザの操作により、製品4の回収物情報6及び回収箱5の回収箱情報7を撮影する。デコード部53はデコードにより、撮影した画像から製品4の回収物情報6及び回収箱5の回収箱情報7を取得する。
【0037】
通信部51は、製品4の回収物情報6及び回収箱5の回収箱情報7を、発信者情報と共に回収物情報管理装置1へ送信する。図7は発信者情報の一例の構成図である。発信者情報は、発信者番号,発信日時,機番,メールアドレスから構成される。発信者情報は、登録発信者情報55に発信日時を付加したものである。
【0038】
図8は回収物情報管理装置の処理を表した一例のフローチャートである。ステップS1に進み、回収物情報管理装置1の情報取得部32はユーザ端末2から通信部31経由で回収物情報6,回収箱情報7及び発信者情報を受信する。
【0039】
ステップS2に進み、正当性チェック部33は受信した回収物情報6及び回収箱情報7における製品コード及び回収箱識別NOをもとに、回収箱(廃棄場所)5の正当性を確認する。具体的に、正当性チェック部33は製品コード及び回収箱識別NOをキーとして回収箱位置情報テーブル37を検索する。
【0040】
図9は回収箱位置情報テーブルの一例の構成図である。図9の回収箱位置情報テーブル37は、回収箱識別NO,製品コード,住所から構成される。正当性チェック部33は受信した回収物情報6及び回収箱情報7における製品コード及び回収箱識別NOの組み合わせと一致するものが回収箱位置情報テーブル37に存在するか否かによって製品4が正当な回収場所である回収箱5に廃棄されているか判定する。
【0041】
受信した回収物情報6及び回収箱情報7における製品コード及び回収箱識別NOの組み合わせと一致するものが回収箱位置情報テーブル37に存在すれば(ステップS3においてYES)、二重登録防止チェック部35はステップS4に進む。
【0042】
ステップS4に進み、二重登録防止チェック部35は受信した回収物情報6における製品コード及び製品識別NOをもとに、製品4が既に回収物登録テーブル38に登録されていないかを確認する。図10は回収物登録テーブルの一例の構成図である。図10の回収物登録テーブル38は、回収箱識別NO,製品コード,製品識別NO,発信者番号,発信日時,機番,メールアドレスから構成される。
【0043】
ステップS5に進み、二重登録防止チェック部35は製品4が回収物登録テーブル38に登録されていなければ(ステップS5においてNO)、ステップS6に進む。ステップS6に進み、情報登録部34は受信した回収物情報6,回収箱情報7及び発信者情報を回収物登録テーブル38に登録する。
【0044】
そして、ステップS7に進み、加算部36は発信者情報における発信者番号でユーザを特定し、特定したユーザへのポイントを特典加算テーブル40に加算する。図11は特典加算テーブルの一例の構成図である。図11の特典加算テーブル40は発信者番号,特典ポイントから構成される。この特典ポイントは、割引サービスなどの特典に利用されるものである。
【0045】
なお、受信した回収物情報6及び回収箱情報7における製品コード及び回収箱識別NOの組み合わせと一致するものが回収箱位置情報テーブル37に存在しなければ(ステップS3においてNO)、正当性チェック部33はステップS8に進み、図7の発信者情報におけるメールアドレスに回収(廃棄)場所が正当でない旨のメールを送信する。
【0046】
また、製品4が回収物登録テーブル38に登録されていれば(ステップS5においてYES)、二重登録防止チェック部35はステップS9に進み、発信者情報におけるメールアドレスに、既に登録済みである旨のメールを送信する。
【0047】
回収物情報管理装置1は、回収箱情報7を添付した回収箱5の情報と、その回収箱5が設置されている情報とを関連付けて予め登録しておくことにより、その回収場所情報7をユーザ端末2により読み取ったユーザの位置を判定できる。
【0048】
また、回収される製品4に回収物情報6を貼付すると共に、回収する回収箱5に回収箱情報7を貼付しておくことで、その回収物情報6及び回収箱情報7をユーザ端末2により読み取って、製品4の位置情報を回収物登録テーブル38に蓄積できる。
【0049】
例えば回収物登録テーブル38に蓄積した情報は、製品識別NO,発信日時,住所をもとに、時系列で分析することによりトレーサビリティ情報として活用できる。図12はトレーサビリティ情報の一例の構成図である。図12のトレーサビリティ情報は、回収箱識別NO,製品コード,製品識別NO,発信者番号,発信日時,住所から構成される。
【0050】
なお、図13の製品情報テーブル39を利用すれば、トレーサビリティ情報41の項目には製品名およびメーカー名を追加できる。図13は、製品情報テーブルの一例の構成図である。図13の製品情報テーブル39は、製品コード,製品名,メーカー名から構成される。トレーサビリティ情報41は、例えば製品4のメーカーにフィードバックすることができる。
【0051】
上記したように、本願発明ではユーザ端末2により情報を読み取ったユーザの位置を判定することができる。ユーザ端末2により情報を読み取ったユーザの位置を判定できるという特徴は、例えば以下の様に利用することもできる。
【0052】
まず、交通標識などにステガノ印刷により位置データを持たせておく。また、ユーザ端末2の一例としての携帯電話に解析用プログラムをインストールしておく。例えば災害時や道に迷った場合に、ユーザは携帯電話のカメラ機能で交通標識を写す。すると、携帯電話の解析用プログラムはステガノ印刷から位置データを取得し、地図データをもとに現在位置から避難場所や家までの道順をユーザに提示できる。なお、地図データは、必要となる度にサーバ等からダウンロードしてもよいし、予めダウンロード済みのものを利用してもよい。
【0053】
本発明は、以下に記載する付記のような構成が考えられる。
(付記1)
回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する回収物情報管理装置であって、
ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段と、
廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、前記ユーザ端末から前記通信手段経由で取得する情報取得手段と、
前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェック手段と、
前記正当性チェック手段による正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する情報登録手段と
を有することを特徴とする回収物情報管理装置。
(付記2)
正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する前に前記回収物情報が登録テーブルに登録済みでないかをチェックして、前記登録テーブルへの二重登録を防止する二重登録防止チェック手段を更に有する付記1記載の回収物情報管理装置。
(付記3)
正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録した後、前記ユーザ端末から回収物情報および回収場所情報を送信したユーザを前記ユーザ端末から前記通信手段経由で取得したユーザ識別情報により特定し、ユーザとポイントとが関連づけられている特典加算テーブルに、特定したユーザのポイントを加算する加算手段を更に有する付記2記載の回収物情報管理装置。
(付記4)
正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報より前記回収場所ごとの回収物数量を集計することを特徴とする付記2記載の回収物情報管理装置。
(付記5)
前記回収物情報および回収場所情報は前記回収物および回収場所にステガノグラフィ技術により印刷されていることを特徴とする付記4記載の回収物情報管理装置。
(付記6)
回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する、記憶装置、演算処理装置を含んだコンピュータにおいて実行される回収物情報管理プログラムであって、
前記演算処理装置に、
廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段経由で前記ユーザ端末から取得する情報取得ステップと、
前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した前記記憶装置に記憶されている照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェックステップと、
正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を前記記憶装置に記憶されている登録テーブルに登録する情報登録ステップと
を実行させる回収物情報管理プログラム。
(付記7)
回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する回収物情報管理装置において行われる回収物情報管理方法であって、
前記回収物情報管理装置が、
廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段経由で前記ユーザ端末から取得する情報取得ステップと、
前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェックステップと、
正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する情報登録ステップと
を行う回収物情報管理方法。
【0054】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の回収物情報管理装置を含むシステムの一実施例の構成図である。
【図2】回収物情報管理装置の一例のハードウェア構成図である。
【図3】回収物情報管理装置の一例の処理ブロック図である。
【図4】ユーザ端末の一例の処理ブロック図である。
【図5】回収物情報の一例の構成図である。
【図6】回収箱情報の一例の構成図である。
【図7】発信者情報の一例の構成図である。
【図8】回収物情報管理装置の処理を表した一例のフローチャートである。
【図9】回収箱位置情報テーブルの一例の構成図である。
【図10】回収物登録テーブルの一例の構成図である。
【図11】特典加算テーブルの一例の構成図である。
【図12】トレーサビリティ情報の一例の構成図である。
【図13】製品情報テーブルの一例の構成図である。
【符号の説明】
【0056】
1 回収物情報管理装置
2 ユーザ端末
3 ネットワーク
4 製品
5 回収箱
6 回収物情報
7 回収箱情報
21 入力装置
22 出力装置
23 ドライブ装置
24 補助記憶装置
25 メモリ装置
26 演算処理装置
27 インターフェース装置
28 記録媒体
31 通信部
32 情報取得部
33 正当性チェック部
34 情報登録部
35 二重登録防止チェック部
36 加算部
37 回収箱位置情報テーブル
38 回収物登録テーブル
39 製品情報テーブル
40 特典加算テーブル
41 トレーサビリティ情報テーブル
51 通信部
52 情報読み取り部
53 デコード部
54 メール処理部
55 登録発信者情報
B バスB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する回収物情報管理装置であって、
ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段と、
廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、前記ユーザ端末から前記通信手段経由で取得する情報取得手段と、
前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェック手段と、
前記正当性チェック手段による正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する情報登録手段と
を有することを特徴とする回収物情報管理装置。
【請求項2】
正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する前に前記回収物情報が登録テーブルに登録済みでないかをチェックして、前記登録テーブルへの二重登録を防止する二重登録防止チェック手段を更に有する請求項1記載の回収物情報管理装置。
【請求項3】
正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録した後、前記ユーザ端末から回収物情報および回収場所情報を送信したユーザを前記ユーザ端末から前記通信手段経由で取得したユーザ識別情報により特定し、ユーザとポイントとが関連づけられている特典加算テーブルに、特定したユーザのポイントを加算する加算手段を更に有する請求項2記載の回収物情報管理装置。
【請求項4】
正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報より前記回収場所ごとの回収物数量を集計することを特徴とする請求項2記載の回収物情報管理装置。
【請求項5】
前記回収物情報および回収場所情報は前記回収物および回収場所にステガノグラフィ技術により印刷されていることを特徴とする請求項4記載の回収物情報管理装置。
【請求項6】
回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する、記憶装置、演算処理装置を含んだコンピュータにおいて実行される回収物情報管理プログラムであって、
前記演算処理装置に、
廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段経由で前記ユーザ端末から取得する情報取得ステップと、
前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した前記記憶装置に記憶されている照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェックステップと、
正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を前記記憶装置に記憶されている登録テーブルに登録する情報登録ステップと
を実行させる回収物情報管理プログラム。
【請求項7】
回収場所に廃棄された回収物の情報を管理する回収物情報管理装置において行われる回収物情報管理方法であって、
前記回収物情報管理装置が、
廃棄した回収物に付与されている回収物情報および前記回収物を廃棄した回収場所に付与されている回収場所情報を、ユーザ端末との間でデータ通信を行う通信手段経由で前記ユーザ端末から取得する情報取得ステップと、
前記回収物情報と回収場所情報との正当性のある組み合わせを表した照合テーブルを用いて、前記ユーザ端末から取得した回収物情報および回収場所情報の組み合わせの正当性チェックを行う正当性チェックステップと、
正当性チェックにより正当性のあった前記回収物情報および回収場所情報を登録テーブルに登録する情報登録ステップと
を行う回収物情報管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−186390(P2008−186390A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21477(P2007−21477)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】