説明

回路基板モジュール及びこれを備えた電子機器

【課題】基板に対して一定空間を保持してカードコネクタを取り付けた構成であっても、カードコネクタの強度を高めることができる回路基板モジュール及びこれを備えた電子機器を提供する。
【解決手段】回路基板モジュールは、少なくとも一つの接点を有するカードC1を挿入するカード挿入口と、カード挿入口と連通して形成されカードC1を収納する収納室42とを有するカードコネクタ部40と、カードコネクタ部40を支持する表面を有する回路基板10とを備える。カードコネクタ部40は、収納室42を構成する回路基板10側の床面から収納室42内に突出し、カードC2の接点と接触して電気的接続を確保するバネ接点部を有し、回路基板10の表面とカードコネクタ部40の間の実装空間Sに、収納室42へ突出するバネ接点部の根元の部分に対応する始点領域と少なくとも一部にて重なるように、少なくとも一つの柱部材31Aを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カードスロットに挿入されたメモリカードの情報の読取及び/または記録をするカードコネクタを備えた回路基板モジュール及びこれを備えた電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータやその周辺機器をはじめとする電子機器等において、情報を記憶するためのメモリデバイスとして、小型のスモールメモリカード(具体的にはSDカードやMSカード等。以下、「メモリカード」とよぶ)が重要な役割を果たしている。このメモリカードは、カードコネクタを介して、電子機器、例えば携帯端末装置などの本体側等と電気的に接続されている。
【0003】
このようなカードコネクタの一例として、前端側に開口するカード挿入口に連通して前後に延びる空間部を有する絶縁材料製のハウジングと、このハウジングに取り付けられ一端が空間部内に突出する複数のコンタクトとを有し、矩形平板状のメモリカードをカード挿入口から空間部内に挿入させてこれを受容保持するとともに、メモリカードに設けられた平面状のカード側端子を前記コンタクトの一端に押圧接触させるように構成したものであって、基板にネジで締結もしくははんだ付けにより取り付けるように構成したものが知られている。
【0004】
また、上記のような電子機器では高性能化が進み、限られた基板表面をより有効利用して部品の実装密度を高めるため、ハウジング下面(基板側の面)と基板表面との間に間隙を形成し、ここにICチップなどの電子部品が搭載できるように構成された、スタンドオフ付カードコネクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
即ち、スタンドオフ付カードコネクタ100は、図11に示すように、前端側に開口するカード受容空間を有する絶縁材料製のハウジング100Aと、カード受容空間内に突出する複数のコンタクト110とを有し、矩形平板状のメモリカード200をカード受容空間内に挿入させて、メモリカード200に設けられた平面状のカード側端子210をコンタクト110の一端に押圧接触させるように構成されている。さらにカードコネクタ100は、ハウジング100Aを覆う金属材料製の第1シールド部材120及び第2シールド部材130と、第1シールド部材120の左右両側からハウジング100Aの下面を越えて下方に延びるスタンドオフ部140、150と、を備えている。スタンドオフ部140、150は、カードコネクタ100を取り付けるための基板160と接合され、ハウジング100Aと基板160との間に間隙が形成されている。
【0006】
【特許文献1】特開2006−324185号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、このようなカードコネクタを備える電子機器にあっては、特に携帯用などに好適なように小型化が図られているものが知られている。従って、例えばこのようなカードコネクタを携帯電話機器などに適用させた場合、カードコネクタ側は本体に対してスタンドオフ部で支持されただけの脆弱な構造であるので、携行中に誤って落としてしまうなどのように強い衝撃が加わると、スタンドオフ部に強い衝撃が集中して作用し、故障したり破損するなどの虞があった。
【0008】
本発明は、上記した事情に鑑み、基板に対して一定空間を保持してカードコネクタを取り付けた構成であっても、カードコネクタの強度を高めるとともに、カードコネクタに挿入されたメモリカードとの接続を安定的に保持することができる回路基板モジュール及びこれを備えた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の回路基板モジュールは、少なくとも一つの接点を有するカードを挿入するカード挿入口と、当該カード挿入口と連通して形成され、前記カードを収納する収納室とを有するカードコネクタと、前記カードコネクタを支持する表面を有する回路基板と、を備え、前記カードコネクタは、前記回路基板側において前記収納室空間を構成する面から前記収納室空間内に突出し、前記カードの接点と接触して電気的接続を確保するバネ接点部を有し、前記回路基板の表面と前記カードコネクタの間の空間において、前記バネ接点部の根元の部分に対応する始点領域と少なくとも一部が略重なるように、少なくとも一つの柱部材が設けられている。
【0010】
上記構成によれば、柱部材を設けて強度が確保されているので、衝撃が加わるなどしてカードコネクタがたわんでも、バネ接点部がたわみにくく、カードの接点との接触を安定的に保つことができる。
【0011】
また、前記回路基板の表面と前記カードコネクタとの間に電子部品を実装することができる。
【0012】
上記構成により、回路基板の部品の実装密度を上げることができる。
【0013】
また、前記カードコネクタに対向する第1の面と、前記回路基板の表面に対向する第2の面を有し、前記バネ接点部と前記回路基板を電気的に接合する電気的接続部材をさらに設けることができる。
【0014】
上記構成により、強度の向上とともに、バネ接点部と回路基板との間の電気的接続が達成される。柱部材と電気的接続部材を一体に形成してもよい。
【0015】
前記回路基板と、前記柱部材の一部との間に電子部品を配置して実装することができる。
【0016】
上記構成により、回路基板の部品の実装密度をさらに上げることができる。
【0017】
前記カードコネクタと前記回路基板の間に設けられ、前記柱部材の前記カードコネクタ側の面と対向するコネクタ基板をさらに設けることができる。前記コネクタ基板は、前記カードコネクタと電気的及び機械的に接続されるとともに、前記回路基板と電気的及び機械的に接続される。
【0018】
上記構成によれば、柱部材とカードコネクタとの接続が容易となる。
【0019】
前記柱部材の前記コネクタ基板に対向する第1の面と前記回路基板に対向する第2の面の各々に金属部材を設けることができる。前記第1の面の金属部材は前記コネクタ基板とはんだを介して接合され、前記第2の面の金属部材は前記回路基板とはんだを介して接合される。前記柱部材の前記第1の面と前記第2の面を接続する第3の面にも金属部材が設けることができる。さらに、前記柱部材の前記第1の面と前記第2の面を接続する第4の面にも金属部材を設け、前記柱部材の長手方向における断面の少なくとも一部が、金属部材によって囲まれた構成を採ることもできる。
【0020】
上記構成によれば、柱部材の強度が向上し、バネ接点部とカードの接点との接触をより安定的に保つことができる。
【0021】
上記の回路基板モジュールを備えた電子機器も本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0022】
本発明の回路基板モジュールは、柱部材を設けて強度を確保しており、特にカードコネクタのバネ接点部の根元が柱部材の下に位置する構成となっている。回路基板モジュールを備えた電子機器が落下した場合のように、衝撃が加わるなどしてカードコネクタがたわんでも、バネ接点部がたわみにくく、カードの接点との接触を安定的に保つことができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、携帯電話機等の電子機器の内部に組み込まれた本発明に係る回路基板モジュール1を示す。回路基板モジュール1は、回路基板10と、コネクタ基板20Aと、スタンドオフ部を構成する中継コネクタ部30と、カードコネクタ部40と、回路基板10とコネクタ基板20Aの間に形成された実装空間Sに実装された電子部品50と、を備えている。
【0025】
回路基板10は、本実施形態の場合、一面(図1では上面。以下、「表面」とよぶ)に中継コネクタ部(スタンドオフ部)30及びコネクタ基板20Aを介してカードコネクタ部40を支持する。さらに回路基板10には電子部品50が実装されており、反対面には図示外の液晶表示装置(LCD)などを搭載させている。
【0026】
一方、コネクタ基板20Aは、カードコネクタ部40に対向する第1の面(以下、「上面」とよぶ)と、回路基板10の表面に対向する第2の面(以下、「下面」とよぶ)とを有している。コネクタ基板20Aの下面及び回路基板10の表面との間の中継コネクタ部30は、カードコネクタ部40側の後述するバネ接点部43と回路基板10とを電気的に接合する電気的接続部材34を有する。
【0027】
中継コネクタ部30は、限られた回路基板10の表面を有効利用して電子部品50の実装密度を高めるため、コネクタ基板20Aの下面(基板側の面)と回路基板10の表面との間に間隙である実装空間Sを形成する。すなわち、中継コネクタ部30は、回路基板10からコネクタ基板20Aを離間させるためのいわゆるスタンドオフ機能を有する。
【0028】
本実施形態の中継コネクタ部30は、回路基板10からコネクタ基板20Aの下面に向かって立設させた柱状の樹脂からなる柱部材31Aを有する。図4に示すように、コネクタ基板20Aの下面側において、柱部材31Aは、外縁側に沿って、平面視四角形形状をなす樹脂層(以下、「周辺樹脂層」とよぶ)23と、周辺樹脂層23のうちの2辺に相当する左右両側部分を梁状に連結する樹脂層(以下、「中央樹脂層」とよぶ)24とから構成される。
【0029】
柱部材31Aにおける周辺樹脂層23から構成される部分の上下面及び当該上下面を接続する一側面には、信号線の一部を構成する金属材料からなる電気的接続部材(電極ランド)34が、柱部材31Aに一体的に固着されている。電気的部材34は、断面がコの字形状を呈し、上下面がそれぞれ、はんだHを介して、回路基板10の配線パターン11、コネクタ基板20Aの配線パターン28に接続されている。したがって、電気的部材34は、回路基板10とコネクタ基板20Aを電気的に接続する。また、電気的部材34は、柱部材31Aの強度を向上させる役割をも果たす。
【0030】
柱部材31Aにおける周辺樹脂層23から構成される部分の電気的接続部材34が設けられていない一側面には、金属部材31Bが柱部材31Aに一体的に固着されている。金属部材31Bは、柱部材31Aの強度を向上させる役割を果たす。また、図4(A)に示すように、金属部材31Bは周辺樹脂層23を全周に渡って囲むように形成される。これにより、周辺樹脂層23の内側の空間に対してシールド機能を果たすことができる。
【0031】
また、柱部材31Aにおける周辺樹脂層23から構成される部分の四隅には、金属部材からなるダミーランド22が形成され、上下面がそれぞれ、はんだHを介して、回路基板10のダミーランド10A、コネクタ基板20Aのダミーランド29に接続されている。ダミーランド22は、柱部材31Aの強度を向上させる役割を果たす。
【0032】
また、柱部材31Aにおける中央樹脂層24から構成される部分における長手方向における3箇所の断面の全周には、金属部材からなる固着層25が固着されている。固着層25は、断面がロの字形状を呈し、上下面がそれぞれ、はんだHを介して、回路基板10のダミーランド10A、コネクタ基板20Aのダミーランド29に接続されている。固着層25は、柱部材31Aの強度を向上させる役割を果たす。
【0033】
カードコネクタ部40は、図2に示すように、(少なくとも一つの接点を有する)カードC1(図6参照)を挿入するカード挿入口41と、このカード挿入口41と連通して形成されカードC1を収納する収納室42とを有する。また、カードコネクタ部40には、収納室42において、コネクタ基板20A側の一面(図1では上面;床面)からこの収納室42内に斜めに突出し(図1では上方へ突出する)、カードC1の接点と接触して電気的接続を確保するバネ接点部43を有している。なお、カードC1には、6接点Pを有するSIMカード(Subscriber Identity Module Card)などのUIMカード(User Identity Module Card)が用いられ得るが、本実施形態では説明の簡略化のため、接点Pの数は三つに設定されている。
【0034】
そして、上述した柱部材31Aにおける中央樹脂層24から構成される部分は、カードC1の接点Pと接触するバネ接点部43の根元の部分の真下に位置する。具体的には、図6に示すように、柱部材31Aにおける中央樹脂層24から構成される部分における固着層25が固着された3箇所の部分各々が、収納室42の下面から収納室の内部(図6では紙面表面側)へ斜めに突出する三つのバネ接点部43の根元の部分(図6では下部のクロスハッチング部分α)に対応する領域(始点領域)と少なくとも一部にて重なるように設けられている。なお、柱部材31Aの固着層25は、始点領域は重ならず、僅かにずれるように設けられても良い。従って、柱部材31Aの固着層25と、始点領域とは略重なるように設けられれば良い。
【0035】
また、始点領域においてバネ接点部43を収納室42の下面に固定する固定部Rを設けている。固定部Rは収納室42と一体の樹脂によってバネ接点部43を囲むように成型されることができる。これらにより、始点領域に対応する固定部Rは、柱部材31Aの固着層25と略重なるように設けられ、バネ接点部43の固定部Rを柱部材31Aで支えることができるので、バネ接点部43に加わる衝撃に対して、柱部材31Aは、略重なって配置される固定部Rを介して効果的に応力を発生させることができる。
【0036】
上述したように、柱部材31Aから構成される中継コネクタ部30を回路基板10とカードコネクタ部40との間に設けることにより、カードコネクタ部40に対して所要の強度が確保されている。特に、カードコネクタ部40のバネ接点部43の根元が、柱部材31Aの真上に配置されている。したがって、携帯電話機を誤って落下させるなどしてカードコネクタ部40が撓んでも、柱部材31A、さらには柱部材31Aを介して回路基板10側で、衝撃を受け止めることができる。柱部材31Aがカードコネクタ部40のバネ接点部43の周辺を支えることにより、カードコネクタ部40が撓みにくくなり、カードC1側の接点との接触状態が途切れ難くなる。したがって、回路基板10とカードC1との導通状態を確実に維持・確保することができるようになっている。
【0037】
柱部材31Aの固着層25が形成された部分を、図5を用いて説明する。本実施形態においては、図5(C)に示すように、断面略四角柱状の樹脂部24の外周面全体に対して、つまり上下両面部分及び側面部分を被覆する状態で、金属部材からなる固着層25が一体に固着されている。固着層25により、柱部材31Aの強度がより向上し、カードコネクタ部40が撓みにくくなる。特に固着層25は、バネ接点部43の根元の部分と少なくとも一部にて重なるように設けられているため、バネ接点部43とカードC1側の接点との接触状態を良好に保つことが可能となり、カードC1と回路基板10の電気的接触遮断などのトラブルを回避することができる。
【0038】
なお、本実施形態の柱部材31Aは、図5(C)に示すような構成を採用したが、強度が若干劣るものの、例えば同図(A)または(B)のような構成であってもよい。すなわち、図5(A)の例では、柱部材31Aのコネクタ基板20Aに対向する第1の面(上面)と回路基板10に対向する第2の面(下面)の各々に金属部材としての固着層25が設けられている。第1の面の固着層25はコネクタ基板20AとはんだHを介して接合され、第2の面の固着層25は回路基板10とはんだHを介して接合されている。
【0039】
図5(B)の例では、柱部材31Aの上下面を接続する第3の面(右側側面)にも固着層25が設けられている。実施形態である図5(C)の例では、柱部材31Aの上下面を接続する第4の面(左側側面)にも固着層が設けられている。そして、柱部材31Aの長手方向における断面が、固着層25によって囲まれた状態を構成している。
【0040】
電子部品50は、回路基板10表面のカードコネクタ部40とコネクタ基板20Aとの間の空間の領域である実装空間Sを利用して実装されている。なお、この電子部品50としては、例えば半導体パッケージ部品51やLCR回路チップ部品52などのSMD(表面実装部品)が用いられており、回路基板10表面に実装されている。
【0041】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図7及び図8を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0042】
本発明の第2の実施形態では、図7に示すように、梁状の中央樹脂層24を1列でなく2列(或いは2列以上でもよい)設けた構成である。また、本実施形態では、図8に示すように、各列3か所からなる接点Pを裏面に2列、都合6か所に設けた構成のカードC2を使用するようになっている。
【0043】
本実施形態のコネクタ基板20Bには、図7に示すように、各列の中央樹脂層24に沿って、この中央樹脂層24間に中継コネクタ部30の柱部材31Aを固定させる固着層25が、複数個所(本実施形態では3か所)設けられている。
【0044】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図9を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態において、第1、第2の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0045】
本発明の第3の実施形態では、回路基板モジュール2に備えたコネクタ基板20Cと回路基板10との間をつなぐ柱部材31Aの一部31Cが、高さ方向にて幅が狭く形成されている。そして、当該一部31Cと回路基板10との間には、高さが低い実装空間S´が形成されており、実装空間S´を利用して低背部品、例えばLCRチップ部品52を実装空間S´に配置され、回路基板10に実装されている。従って、本実施形態によれば、コネクタ基板20Cの強度向上とともに、部品の実装密度のさらなる増大を図ることもできる。
【0046】
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について、図10を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態において、第1乃至第3の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
【0047】
本発明の第4の実施形態では、回路基板モジュール3の側面が、樹脂などの封止部材60Aによって封止されるとともに、半導体パッケージ部品51なども封止部材60Bで補強されている。
【0048】
また、このコネクタ基板20Dには、実装空間Sを利用して下面側にも電子部品53を実装させてあり、これによってさらに部品の実装密度を高めることができるようになっているが、第1、第2の実施形態の場合でも実装可能である。
【0049】
なお、以上説明してきた本発明の各実施形態では、コネクタ基板20A〜20Dをそれぞれ設けてあるが、特にこれらのコネクタ基板20A〜20Dは必須のものではない。回路基板10に対して柱部材31Aを含む中継コネクタ部30を介して直接カードスロット部40を設置させるような構成であってもよい。
【0050】
以上、本発明の各種実施形態を説明したが、本発明は前記実施形態において示された事項に限定されず、明細書の記載、並びに周知の技術に基づいて、当業者がその変更・応用することも本発明の予定するところであり、保護を求める範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明によれば、基板に対して一定空間を保持してカードスロット部を取り付けた構成であっても、カードスロット部の強度を確保高めることができ、回路基板モジュールを備えた電子機器、例えば携帯電話機、PHS、PDAなどの携帯端末装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電子機器の一種である携帯電話機に備えた回路基板モジュールの図4におけるI−I線に沿った断面図
【図2】回路基板モジュールの図4におけるII−II線に沿った断面図
【図3】回路基板モジュールの図4におけるIII−III線に沿った断面図
【図4】(A)は回路基板モジュールの中継コネクタ部の底面図、(B)は中継コネクタ部の側面図
【図5】(A)乃至(C)は回路基板モジュールの中継コネクタ部における柱部材と電気的接続部材の各種態様を示す断面図
【図6】回路基板モジュールのカードコネクタ部を示す説明図
【図7】本発明の第2の実施形態に係る回路基板モジュールの中継コネクタ部の底面図
【図8】回路基板モジュールのカードコネクタ部を示す説明図
【図9】本発明の第3の実施形態に係る回路基板モジュールの断面図
【図10】本発明の第4の実施形態に係る回路基板モジュールの断面図
【図11】従来のスタンドオフ型カードコネクタを示す断面図
【符号の説明】
【0053】
1,2,3 回路基板モジュール
10 回路基板
10A ダミーランド
20A、20B、20C、20D コネクタ基板
22 ダミーランド
23 周辺樹脂層
24 中央樹脂層
25 固着層(金属部材)
30 中継コネクタ部
31A 柱部材
31B 金属部材
34 電気的接続部材
40 カードコネクタ部
41 カード挿入口
42 収納室
43 バネ接点部
50 電子部品
51 半導体パッケージ部品
52 LCR回路チップ部品
60A、60B 封止部材
C1、C2 カード
H はんだ
P 接点
R 固定部
S、S´ 実装空間
α バネ接点部の根元の部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの接点を有するカードを挿入するカード挿入口と、当該カード挿入口と連通して形成され前記カードを収納する収納室と、を有するカードコネクタと、
前記カードコネクタを支持する表面を有する回路基板と、を備え、
前記カードコネクタは、前記回路基板側において前記収納室空間を構成する面から前記収納室空間内に突出し、前記カードの接点と接触して電気的接続を確保するバネ接点部を有し、
前記回路基板の表面と前記カードコネクタの間の空間において、前記バネ接点部の根元の部分に対応する始点領域と少なくとも一部が略重なるように、少なくとも一つの柱部材が設けられた、回路基板モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の回路基板モジュールであって、
前記回路基板の表面と前記カードコネクタとの間に電子部品が実装された回路基板モジュール。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の回路基板モジュールであって、
前記カードコネクタに対向する第1の面と、前記回路基板の表面に対向する第2の面を有し、前記バネ接点部と前記回路基板を電気的に接合する電気的接続部材をさらに有する回路基板モジュール。
【請求項4】
請求項3記載の回路基板モジュールであって、
前記柱部材と前記電気的接続部材が一体に形成された回路基板モジュール。
【請求項5】
請求項4に記載の回路基板モジュールであって、
前記回路基板と、前記柱部材の一部との間に電子部品が配置された回路基板モジュール。
【請求項6】
請求項1から請求項5いずれかに記載の回路基板モジュールであって、
前記カードコネクタと前記回路基板の間に設けられ、前記柱部材の前記カードコネクタ側の面と対向するコネクタ基板をさらに備えた回路基板モジュール。
【請求項7】
請求項6に記載の回路基板モジュールであって、
前記コネクタ基板は、前記カードコネクタと電気的及び機械的に接続されるとともに、前記回路基板と電気的及び機械的に接続された回路基板モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載の回路基板モジュールであって、
前記柱部材の前記コネクタ基板に対向する第1の面と前記回路基板に対向する第2の面の各々に金属部材が設けられ、
前記第1の面の金属部材は前記コネクタ基板とはんだを介して接合され、
前記第2の面の金属部材は前記回路基板とはんだを介して接合された回路基板モジュール。
【請求項9】
請求項8に記載の回路基板モジュールであって、
前記柱部材の前記第1の面と前記第2の面を接続する第3の面にも金属部材が設けられた回路基板モジュール。
【請求項10】
請求項9に記載の回路基板モジュールであって、
前記柱部材の前記第1の面と前記第2の面を接続する第4の面にも金属部材が設けられ、
前記第1、第2、第3および第4の面に前記金属部材が設けられることにより、前記柱部材の長手方向における断面の少なくとも一部が、金属部材によって囲まれた回路基板モジュール。
【請求項11】
請求項1から10のいずれか1項に記載の回路基板モジュールを備えた電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−198427(P2010−198427A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43705(P2009−43705)
【出願日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】