説明

回路部材付プリント基板

【課題】プリント基板のプリント配線に接続される回路部材を、優れた歩留まりと高い回路構成自由度をもって設けることが出来る、新規な構造の回路部材付プリント基板を提供すること。
【解決手段】プリント基板12に、プリント配線に接続されたランド部を形成すると共に、回路部材14a〜14iの中間部分には、これらの中間部分の一部を変形させることによりランド部に向かって突出する突部52を形成する一方、ランド部34に対して突部52を重ね合わせると共に、接続ピン18を突部52に重ね合わせて、ランド部に半田付けするようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板に設けられたプリント配線に対して、金属製の回路部材が接続されて導通されている回路部材付プリント基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、自動車用電気接続箱等の内部回路材として、プリント基板に設けられたプリント配線に対して、バスバー等の金属製の回路部材が接続されて取り付けられた回路部材付プリント基板が知られている。例えば、特開2006−187119号公報(特許文献1)に記載のものがそれである。このようにプリント基板とバスバー等の回路部材を組み合わせて相互に接続させることにより、要求される電流値に応じた内部回路をコンパクトに構成することが行われている。
【0003】
ところで、このような従来構造の回路部材付プリント基板においては、バスバー等の回路部材をプリント基板のプリント配線へ接続するために、バスバーの端部に設けられた接続部を、プリント基板に設けられたランド部に対して半田付けして固定することにより、バスバーとプリント配線との接続が図られている。
【0004】
ところが、従来構造のバスバーを用いた回路部材では、例えば、長手状に延びるバスバーの一端部を接続部とした場合には、外部部品との接続部を他端部に一つ設けることしかできないことから、回路構成の自由度が制限されるという問題があった(特許文献1、図5参照)。特に、分岐回路を構成しようとすると、複数本のバスバーが必要となって、回路構成が複雑になる問題もあった。
【0005】
これに対して、バスバーの中間部分に接続タブを突設して、回路構成の自由度を向上させることも考えられる。しかしながら、金属平板からバスバーの中間部分に突設する接続タブを打ち抜く際に、接続部の周辺部分が廃棄部材となることから、歩留まりが悪く、コストアップに繋がるという問題を内在していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−187119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の如き事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、プリント基板のプリント配線に接続される回路部材を、優れた歩留まりと高い回路構成自由度をもって設けることが出来る、新規な構造の回路部材付プリント基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様は、プリント基板に設けられたプリント配線に対して、回路部材が接続されている回路部材付プリント基板において、前記プリント基板には、前記プリント配線に接続されたランド部が形成されていると共に、前記回路部材の中間部分には、該中間部分の一部を変形させることにより前記ランド部に向かって突出する突部が形成されている一方、前記ランド部に対して前記突部が重ね合わされていると共に、接続ピンが前記突部に重ね合わされて、前記ランド部に半田付けされていることを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、回路部材において、中間部分の任意の場所に突部を設けてプリント配線に接続させることができる。従って、要求される回路構成に応じて、回路部材の両端部を、外部部品と接続される接続部やプリント基板への接続部に任意に設定することができ、分岐回路を容易に構成できる。これにより、回路設計の自由度が有利に向上される。また、回路部材の中間部分を屈曲や鍛圧等により変形させて突部を設けることによってプリント配線と回路部材との接続を行えることから、歩留まりの悪い分岐状構造を備えたバスバー等を用いる場合に比して、より低コストに分岐回路を形成することができる。また、プリント配線と回路部材との接続を、突部を接続ピンでプリント基板に半田付けするだけの簡単な構造のみで行えることから、所望の箇所に省スペースに回路を追加することができる。
【0010】
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載の回路部材付プリント基板において、前記回路部材が、金属線材を所定長さで切断して得られる切断線材を用いて構成されているものである。
【0011】
本態様によれば、切断線材を用いることで、材料の廃棄部分を殆ど生じることなく、歩留まりよく回路部材を製造できる。また、金属線材を用いることで、屈曲加工や潰し加工を容易に行うことができることから、突部を簡単に形成することが可能となる。
【0012】
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載の回路部材付プリント基板において、前記突部には、突出方向と反対側の面に開口する凹溝部が設けられており、該凹溝部に対して前記接続ピンが嵌め入れられているものである。
【0013】
本態様によれば、凹溝部への接続ピンの嵌め入れによる凹凸係合により、接続ピンの移動が阻止されて、回路部材のランド部への固定強度を有利に確保することができる。
【0014】
本発明の第四の態様は、第一〜第三の何れか1つの態様に記載された回路部材付プリント基板において、前記回路部材の両端部が、前記突部の突出方向と反対方向に屈曲されて前記プリント基板から立ち上がる接続部とされており、該接続部が絶縁部材を介して前記プリント基板に当接支持されているものである。
【0015】
本態様によれば、回路部材の両端部を接続部とすることができ、分岐回路を少ない部品点数で有利且つ歩留まりよく構成することができる。また、絶縁部材でプリント基板上に接続部を支持することで、接続部に加えられる外部電気部品の挿入力で接続部が変形することを防止できる。
【0016】
本発明の第五の態様は、第一〜第三の何れか1つの態様に記載された回路部材付プリント基板において、前記回路部材の両端部が前記突部の突出方向と同一方向に屈曲されて前記プリント基板に貫設された挿通部を貫通して前記プリント基板の反対側に突出する接続部とされているものである。
【0017】
本態様によれば、プリント基板の一方の面側のプリント配線の分岐回路を他方の面側に突出される接続部によって構成することができ、回路設計自由度の更なる向上を図ることが出来る。特に、本態様の回路部材を、前記第四の態様に記載の回路部材と組み合わせて採用することで、プリント基板の両側に回路部材を配索することができる。
【0018】
本発明の第六の態様は、第一〜第五の何れか1つの態様に記載された回路部材付プリント基板において、前記ランド部に対して、複数の前記回路部材の前記突部が当接状態で重ね合わされており、一つの前記接続ピンが前記複数の回路部材に跨って重ね合わされているものである。
【0019】
本態様によれば、一つのランド部に対して一つの接続ピンを用いて複数の回路部材を接続固定することができ、更に複雑な分岐回路の構成が可能となる。
【0020】
本発明の第七の態様は、第一〜第六の何れか1つの態様に記載された回路部材付プリント基板において、前記ランド部に一対のスルーホールが貫設されている一方、前記接続ピンがU字状とされており、前記接続ピンの両端部が前記突部を跨いで前記一対のスルーホールにそれぞれ挿通されて半田付けされているものである。
【0021】
本態様によれば、U字状とされた接続ピンにより、回路部材を接続ピンとプリント基板の間に押さえ込むようにしてより確実に固定することができる。その結果、突部におけるプリント配線との接続安定性を向上させることができる。
【0022】
本発明の第八の態様は、第七の態様に記載された回路部材付プリント基板において、前記一対のスルーホールに挿通されて前記プリント基板の反対側に突出されたU字状の前記接続ピンの両端部が、相互に接近する方向にかしめられているものである。
【0023】
本態様によれば、プリント基板への回路部材の固定強度の向上を図ることができる。また、突出部を相互に接近する方向にかしめることにより、半田付け前に、プリント基板に対して回路部材を仮保持することができ、半田付け工程の作業効率が向上されると共に、回路部材の位置決め精度の向上も図ることが出来る。
【発明の効果】
【0024】
本発明に従う回路部材付プリント基板によれば、回路部材に突部を設けたことにより、回路部材の端部ではなく、回路部材の長手方向中間部分において、回路部材とプリント配線との接続部分を設けることが可能となる。これにより、回路部材の両端部を外部部品との接続部やプリント基板への接続部として自由に用いることができるようになり、回路設計の自由度が向上される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施形態としての回路部材付プリント基板の表面側を示す斜視図。
【図2】図1の回路部材付プリント基板の裏面側を示す斜視図。
【図3】図1の回路部材付プリント基板の表面側を示す平面図。
【図4】図3におけるIV−IV拡大断面図。
【図5】図3におけるV−V拡大断面図。
【図6】図1のプリント基板の表面側を示す平面図。
【図7】図1の回路部材を拡大して示す斜視図および側面図。
【図8】図1の別の回路部材を拡大して示す斜視図および側面図。
【図9】図1の更に別の回路部材を拡大して示す斜視図および側面図。
【図10】本発明の別の実施形態としての回路部材付プリント基板の要部を示す、図4に対応する拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0027】
先ず、図1〜図5に、本発明の一実施形態としての回路部材付プリント基板10の要部を示す。回路部材付プリント基板10を構成するプリント基板12の表面および裏面には、複数の回路部材14a〜14iが配設されており、プリント基板12に設けられた図示しないプリント配線に対して接続されている。このうち、回路部材14a〜14hはプリント基板12の表面上に重ね合わされた絶縁部材16上に載置されて支持されている。一方、図2に示すように、回路部材14iはプリント基板12の裏面側に配設されている。また、回路部材14a〜14iは、それぞれ接続ピン18によりプリント基板12に対して固定されている。加えて、絶縁部材16にはバスバー15も載置されている。さらに、プリント基板12の表面には、複数の基板端子20を備えたコネクタ台座22が装着されている。なお、図1およびその他の各図面においては、図面を明瞭とする為、半田の図示は省略している。また、以下の説明において、特に断りの無い限り、上方とは図4における上側を言い、下方とは図4における下側を言うものとする。
【0028】
図6に、プリント基板12の表面の要部を示す。プリント基板12は、従来公知のように、紙フェノールやガラスエポキシ等の絶縁性基板に、図示しない銅箔等の導電材料によるプリント配線が設けられた構造とされている。プリント基板12には、コネクタ台座22に突設された複数の基板端子20や、図示しないその他の基板端子が挿通されて半田付けされる基板端子用スルーホール24が複数設けられている。各基板端子用スルーホール24の周囲には、銅箔からなるランド部28が設けられている。
【0029】
また、プリント基板12には、回路部材14iの両端部分がプリント基板12の裏面側から挿通される挿通部30が貫設されている。なお、各挿通部30は、プリント基板12のプリント配線とは非接続とされており、挿通部30の周囲にはランド部等は形成されていない。
【0030】
プリント基板12には、プリント基板12上において略楕円形状に広がるランド部34が複数形成されており、このランド部34に対して、後述する回路部材14a〜14iの突部52が重ね合わされるようになっている。各ランド部34には、何れも一対の接続ピン用スルーホール36が貫設されており、これらの接続ピン用スルーホール36の内面にもランド部34が形成されている。即ち、ランド部34は、一対の接続ピン用スルーホール36の上下両側の開口縁部の周辺と、一対の接続ピン用スルーホール36の内部において一体的に形成されている。ランド部34は銅箔により形成されており、プリント基板12のプリント配線に対してそれぞれ接続されている。
【0031】
絶縁部材16は、合成樹脂製の平板とされており、プリント基板12の表面を覆うように配置されている。絶縁部材16には、絶縁部材16を貫通して形成された開口窓部40が複数形成されている。各開口窓部40は、プリント基板12に形成された複数の基板端子用スルーホール24および接続ピン用スルーホール36の位置に合わせて形成されており、開口窓部40内には、基板端子用スルーホール24や接続ピン用スルーホール36のプリント基板12の表面側の開口縁部が露呈されている。
【0032】
絶縁部材16の上面には、複数の回路部材14a〜14hおよびバスバー15の形状に合わせて形成された収容凹溝42が設けられており、複数の回路部材14a〜14hがそれぞれ嵌め合わされて位置決め状態で載置されている。さらに、絶縁部材16には、プリント基板12の挿通部30の上側位置にそれぞれ矩形貫通孔44が形成されており、プリント基板12および絶縁部材16の裏面側から挿通された回路部材14iの両端部分が挿通されている。
【0033】
コネクタ台座22は従来公知のものであり、銅合金等の導電性金属材料で形成された複数の基板端子20が、合成樹脂製の支持台座46に貫通固定された構造とされている。支持台座46の下側に突出された基板端子20の一方の端部は、プリント基板12の基板端子用スルーホール24に挿通されて半田付けされる半田付け部48とされており、支持台座46の上側に突出された基板端子20の他方の端部は、図示しない雌コネクタが接続される接続部50とされている。
【0034】
回路部材付プリント基板10には、様々な形状とされた九個の回路部材14a〜14iが設けられている。理解を容易とするため、先ず、図7に示す回路部材14aを例として説明する。回路部材14aは、正方形断面で延出する金属線材を所定長さで切断して得られる長手状の切断線材を用いて構成されている。この回路部材14aは、突部52と接続部54を有している。より詳しくは、回路部材14aの両端部が上方に向かって屈曲されることにより、回路部材14aの両端部において、プリント基板12から立ち上がる接続部54が形成されている。これら接続部54の先端部には、図示しない雌コネクタ等の外部電気部品が接続されるようになっている。さらに、接続部54の基端部分は絶縁部材16の収容凹溝42に収容されて、絶縁部材16を介してプリント基板12に支持されるようになっている。一方、回路部材14aにおける、各接続部54の間を延びる中間部分には、突部52が形成されている。突部52は、回路部材14aにおける接続部54以外の長手方向中間部分の一部が、ランド部34に向かって下方に突出するコの字形状に屈曲変形されることにより形成されている。これにより、突部52の下側の突出先端面が、プリント基板12のランド部34と重ね合わされる載置面とされている一方、突部52の上側部分には、突部52の突出方向と反対側の面に開口する凹溝部56が設けられて、接続ピン18が嵌め入れられるようになっている。なお、このことから明らかなように、本実施形態の回路部材14aにおいては、回路部材14aの両端部の接続部54が、突部52の突出方向と反対方向に屈曲されている。
【0035】
回路部材14b〜14fも、回路部材14aと同様に金属線材から構成されており、回路部材14aと同様に屈曲加工が施されることにより、長手方向中間部分に突部52が形成されている。また、回路部材14b〜14eにおいては、回路部材14aと同様に両端部分に接続部54が形成されているが、回路部材14fにおいては、一方の端部にのみ接続部54が形成されている。なお、これらの回路部材14b〜14fは、適宜、水平方向の任意の方向に屈曲されている。さらに、回路部材14cには、上方に向かってコの字状に突出する上方屈曲部58が設けられており、上下方向に隙間を隔てて回路部材14a,14bと交差できるようになっている。なお、正方形断面の金属線材を用いた場合、回路部材14d,14fに示されるように、上下左右何れの方向にも容易に屈曲ができ、所望の回路形状の構成を効率よく行うことができる。
【0036】
次に、回路部材14g,14hの例として、回路部材14gを図8に示す。回路部材14gは、長方形断面で延出する金属線材を所定長さで切断して得られる金属線材を用いて構成されている。これにより、回路部材14gも容易に屈曲変形可能とされており、適宜、上下方向に屈曲加工が施されている。即ち、回路部材14gにおいても、回路部材14gの一部が変形されることにより、両端部分に接続部54が形成される一方、長手方向中間部分に突部52が形成されている。また、回路部材14hも、回路部材14gと同様に両端部に接続部54が形成されると共に、長手方向中間部分には突部52が形成されている。
【0037】
一方、バスバー15は、金属平板を二股状に分岐した回路形状にプレス打ち抜きおよび屈曲加工して形成されており、三つの端部においてそれぞれ接続部54が形成されている。また、バスバー15には、突部52は設けられておらず、プリント基板12に接続されることなく絶縁部材16上に載置されている。
【0038】
次に、プリント基板12の裏面側に配設される回路部材14iを、図9に示す。回路部材14iは、回路部材14a等と同様の金属線材により構成されており、適宜屈曲加工が施されている。この回路部材14iにおいても、長手方向中間部分に突部52が形成されているが、回路部材14iでは、突部52がプリント基板12の裏面側に対して下側から当接するように、突部52が上方向かってコの字状に突出するように形成されている。即ち、回路部材14iのランド部34に対する載置面は突部52の上側に形成されている一方、接続ピン18が嵌め入れられる凹溝部56は、突部52の下側に開口して形成されている。また、回路部材14iの両端部にも接続部54が形成されているが、回路部材14iの各接続部54は、突部52の突出方向と同一方向である上側に屈曲されており、各接続部54がプリント基板12に貫設された挿通部30を貫通してプリント基板12の反対側に突出するようになっている。なお、回路部材14iの接続部54の基端部分には、鍛圧加工により形成された当て止め部60が水平方向に突出して設けられている。
【0039】
接続ピン18は、回路部材14a等と同じく正方形断面を備えた金属線材により構成されており、全体がU字状に屈曲加工されている。これにより、接続ピン18の両端部が接続ピン用スルーホール36に挿通されて半田付けされる半田付け部62とされている一方、長手方向中間部分が、突部52の凹溝部56に重ね合わされる押圧部64とされている。
【0040】
これらのコネクタ台座22や回路部材14a〜14iおよび接続ピン18が、例えば以下のようにしてプリント基板12上に配設されることにより、回路部材付プリント基板10が構成される。先ず、図1〜図5に示すように、プリント基板12の表面上に絶縁部材16が載置される。このとき、接続ピン用スルーホール36およびランド部34は、絶縁部材16の各開口窓部40内に配置される。次に、この絶縁部材16の収容凹溝42に対して、プリント基板12の表面側に配設される回路部材14a〜14hがそれぞれ載置される。
【0041】
より詳細には、例えば回路部材14a〜14eでは、長手方向中間部分に形成された突部52は、絶縁部材16の開口窓部40内に配置される一方、その両端側が絶縁部材16の収容凹溝42内に収容されて載置される。これにより、回路部材14a〜14eの両端部に形成された接続部54は、その基端部分が収容凹溝42内に収容されて絶縁部材16を介してプリント基板12に当接支持されると共に、先端側がプリント基板12から立ち上がるように上方に向かって突設される。また、各突部52は、開口窓部40内において、ランド部34に対して上方から直接に重ね合わされる。即ち、本実施形態の回路部材14a〜14eにおいては、各突部52がプリント基板12の表面に形成されたランド部34に向かって下方に突出される一方、回路部材14a〜14eの両端部に形成された接続部54が、突部52の突出方向と反対方向に屈曲されてプリント基板12から立ち上がるようにされている。
【0042】
なお、回路部材14aおよび回路部材14bは、突部52の形成部分付近において、互いに隣接して平行に延びるように配設されている。そして、図4に示されるように、回路部材14aおよび14bの突部52は、当接状態で隣接して配置されると共に、単一のランド部34に対して重ね合わされる。また、回路部材14cは、上方屈曲部58により回路部材14aおよび回路部材14bを跨ぐようにして、回路部材14a,14bから上方に離隔した状態で互いに交差して配設される。
【0043】
また、回路部材14fにおいても、回路部材14a〜14eと同様に突部52がランド部34に重ね合わされる。回路部材14fにおいては、一方の端部にのみ接続部54が形成されているが、接続部54が形成されていない側の端部が収容凹溝42内に収容されることにより、突部52の長手方向両側部分が何れも絶縁部材16により支持されるようになっている。また、回路部材14g,14hは、回路部材14a〜14eと同様に突部52がランド部34に重ね合わされると共に、その長手方向両側部分および接続部54の基端部分が収容凹溝42内に収容されて絶縁部材16に支持される。なお、回路部材14fと回路部材14gも、各突部52の周辺において隣接して延びるように配設されていると共に、回路部材14f,14gの各突部52が単一のランド部34に対して載置されている。また、図3から明らかなように、これらの回路部材14a〜14hは互いに略平行に延びるように隣接して配設されているが、突部52が重ね合わされる各ランド部34は、プリント基板12上において、図3における左右方向の位置が相互に異なるように配置されている。これにより、各ランド部34が、充分な面積をもって、且つ、相互に接触しないように充分に離隔した絶縁状態で形成されている。
【0044】
そして、各回路部材14a〜14hが絶縁部材16を介してプリント基板12上に配設されると、回路部材14a〜14hの突部52に、それぞれ接続ピン18が重ね合わされる。即ち、回路部材14a〜14hの突部52においては、各突部52に形成された凹溝部56に対して、それぞれ接続ピン18の押圧部64が嵌め入れられる。これにより、接続ピン18の両端部に形成された半田付け部62は、各突部52を跨いで各回路部材14a〜14hの幅方向両側に配置され、各ランド部34に貫設された一対の接続ピン用スルーホール36に対してそれぞれ挿通される。これにより、各突部52は、凹溝部56に嵌め合わされた接続ピン18と、プリント基板12上に形成されたランド部34との間で、上下に挟み込まれた状態となる。
【0045】
なお、回路部材14aおよび14bにおいては、一つの接続ピン18が、二つの回路部材14a,14bに跨って重ね合わされている。即ち、図4に示すように、二つの回路部材14a,14bの突部52は、単一のランド部34に対して当接状態で重ね合わされている。そして、このランド部34に形成された一対の接続ピン用スルーホール36に対して、一つの接続ピン18の両端部に形成された半田付け部62が挿通されると共に、接続ピン18の押圧部64が、二つの各突部52の凹溝部56に跨って嵌め合わされている。同様に、回路部材14fおよび14gにおいても、一つの接続ピン18が、二つの回路部材14f,14gの突部52に跨って重ね合わされている。
【0046】
また、プリント基板12には、コネクタ台座22が装着される。コネクタ台座22は、絶縁部材16の開口窓部40内に配置され、支持台座46がプリント基板12上に直接に載置されると共に、各基板端子20が、それぞれ基板端子用スルーホール24に対して上側から挿通される。
【0047】
このようにしてコネクタ台座22や回路部材14a〜14hおよび接続ピン18の搭載が完了すると、各コネクタ台座22や回路部材14a〜14hおよび接続ピン18は、図示しない位置決め用治具等によってプリント基板12に対して位置決め状態で保持される。そして、これらコネクタ台座22や回路部材14a〜14hおよび接続ピン18は、プリント基板12上に載置された図示しないコネクタやリレー等の他の電気部品と同時に、公知のフロー方式等によってプリント基板12に対して半田付けされる。その結果、基板端子用スルーホール24及び接続ピン用スルーホール36の内部に図示しない半田が充填される。これにより、コネクタ台座22の各基板端子20の半田付け部48が、基板端子用スルーホール24に対してそれぞれ半田付けされて固定される。また、接続ピン18の半田付け部62および回路部材14a〜14gの突部52が、ランド部34に対して半田付けされて固定される。その結果、回路部材14a〜14hが、突部52においてプリント基板12のランド部34と相互に接続されて、プリント基板12の図示しないプリント配線と相互に電気的に接続される。このように、本実施形態においては、U字状とされた接続ピン18の両端の半田付け部62が、突部52を跨いで一対の接続ピン用スルーホール36にそれぞれ挿通された状態で半田付けされることにより、各回路部材14a〜14hが各突部52においてプリント基板12に対して強固に固定されると共に、突部52とランド部34とが確実に接続されるようになっている。
【0048】
一方、これら回路部材14a〜14h等の半田付けが完了すると、プリント基板12の裏面側において、回路部材14iが配設される。図5に示すように、回路部材14iは、両端部に形成された接続部54が、プリント基板12裏面側から、プリント基板12に貫設された挿通部30および絶縁部材16に貫設された矩形貫通孔44を通じて、プリント基板12の表面側に挿通される。このとき、接続部54の基端部分に形成された当て止め部60は、プリント基板12の裏面に対して下側から当接されて固定される。また、回路部材14iにおいて上側に突出して形成された突部52は、プリント基板12の裏面に形成されたランド部34に対して、下側から重ね合わされる。このようにして、回路部材14iは、プリント基板12の表面側に接続部54のみを突出させた状態で、プリント基板12の裏面側に配設される。また、図2に示すように、回路部材14iは、プリント基板12の裏面に対して当て止め部60と突部52の突出先端面のみにおいて当接しており、当て止め部60と突部52との間の中間部分はプリント基板12の裏面から離隔した状態とされている。これにより、絶縁部材16が配置されていないプリント基板12の裏面においても、回路部材14iとプリント基板12との絶縁が充分に担保されるようになっている。
【0049】
次に、回路部材14iの突部52に対して、回路部材14a〜14hの突部52と同様にして、接続ピン18が重ね合わされる。即ち、回路部材14iにおいては、回路部材14iの突部52を跨ぐようにして接続ピン18が下側から重ね合わされて、凹溝部56内に嵌め合わされる。これにより、接続ピン18の両端の半田付け部62が、ランド部34に貫設された一対の接続ピン用スルーホール36に対して下側から挿通されて、プリント基板12の表面側に突設される。また、接続ピン18の押圧部64は、プリント基板12の裏面に形成されたランド部34との間に突部52を上下に挟み込んだ状態となる。
【0050】
このようにして回路部材14iと接続ピン18とがプリント基板12の裏面側にそれぞれ配設されると、これら回路部材14iと接続ピン18は図示しない位置決め用治具等によって保持されて、プリント基板12の表面側から半田付けが施される。これにより、回路部材14a〜14hと同様にして、接続ピン用スルーホール36に挿通された接続ピン18の半田付け部62と、ランド部34に当接された突部52が、何れもランド部34に対して一体的に半田付けされる。その結果、回路部材14iがプリント基板12に対して強固に固定されると共に、プリント基板12の図示しないプリント配線と電気的に接続される。なお、回路部材14iの接続ピン18が挿通される接続ピン用スルーホール36は、プリント基板12の表面側において絶縁部材16の開口窓部40内に配設されていることにより、プリント基板12の表面側からの半田付けが容易に行えるようになっている。
【0051】
このようにして、プリント基板12の表面側および裏面側において、回路部材14a〜14iが装着されることにより、回路部材付プリント基板10が構成されている。なお、このような回路部材付プリント基板10においては、コネクタ台座22の各基板端子20の接続部50と、回路部材14fの接続部54と、回路部材14iの接続部54とが隣接して配置されており、これらの接続部50,54に対して、図示しない一つの雌コネクタが接続されるようになっている。同様に、回路部材14a〜14d,14g,14hおよびバスバー15の図3における左側に整列配置された複数の接続部54が、隣接する複数の基板端子用スルーホール24に半田付けされた図示しない基板端子と共に、図示しない別の雌コネクタに接続されるようになっている。さらに、図3においてこれらの接続部54の右側に整列配置された回路部材14a〜14e,14g〜14iおよびバスバー15の各端部の接続部54と図示しない複数の基板端子に対しても、さらに別の雌コネクタが接続されるようになっている。
【0052】
以上のように、本実施形態に従う回路部材付プリント基板10においては、回路部材14a〜14iの長手方向中間部分に突部52を形成し、この突部52をランド部34に重ね合わせることにより、回路部材14a〜14iとプリント基板12のプリント配線とを相互に接続させることが可能とされている。即ち、従来の回路部材では、プリント配線と回路部材との接続部分は回路部材の先端部に限定されていたが、本実施形態によれば、回路部材14a〜14iの長手方向中間部分においても、任意の場所でプリント配線との接続部分を設けることができる。従って、例えば回路部材14a〜14e等のように、回路部材14a〜14eの両端部分を何れも接続部54として、それぞれ外部電気部品と接続させることが可能となる。このように、電気回路の分岐等を容易に形成することが可能となることから、回路設計の自由度を大きく向上させることができる。
【0053】
また、本実施形態に従う突部52は、回路部材14a〜14iのように、長手状に延びる回路部材14a〜14iの長手方向中間部分をランド部34に向かって突出するように変形させることにより、プリント配線との接続部分を形成することができる。即ち、従来の回路部材においては、例えばプリント配線の接続部分と二つの外部電気部品との接続部とを備えた回路部材を形成するには、プレス打ち抜き加工等により、金属平板をバスバー15のように二股の分岐部分を備えた形状に打ち抜く必要があり、製造に際して材料の廃棄部分が多量に発生するという問題があった。これに対し、本実施形態に従えば、枝分かれ部を突設することなく、回路部材14a〜14iの長手方向中間部分を変形させることで突部52を形成して、プリント配線と接続させることができる。従って、両端部分以外においてプリント配線との接続部分を有する回路部材14a〜14iを、従来構造に比して歩留まり良く低コストに製造することができる。
【0054】
しかも、本実施形態によれば、プリント配線と回路部材14a〜14iとの接続を、突部52に接続ピン18を重ね合わせて半田付けするだけの簡単な構造により行えることから、簡単且つ低コストにプリント配線と回路部材14a〜14iとの接続部分を形成できる。また、突部52は、回路部材14a〜14iの長手方向中間部分を変形させることで回路部材14a〜14i上の任意の場所に設けることができることから、ランド部34を設けるスペースの都合等に応じて、突部52の形成位置を自由に設定することができる。
【0055】
また、本実施形態の回路部材14a〜14iは、金属線材を所定長さで切断して得られる切断線材を用いて構成されていることにより、従来の金属平板等を用いたバスバー等に比してより安価に歩留まり良く製造することができる。また、回路部材14a〜14iがこのような金属線材製とされていることにより、ランド部34側に突出する突部52を屈曲加工により簡単に形成することが可能とされている。特に、本実施形態によれば、直線状の線材の長手方向中間部分を屈曲させて突部52を形成することにより、二股等の分岐構造を形成することなく、プリント配線との接続部分を形成することができることから、枝分かれ状のタブ等を備えた板金等を用いて回路部材14a〜14iを構成する場合に比べて、より歩留まり良く低コストに回路部材14a〜14iを製造することができる。なお、金属線材は、円形断面を有するものであってもよいが、好ましくは、本実施形態のように矩形断面を有するものが採用される。即ち、矩形断面の金属線材を用いれば、屈曲加工を任意の方向に容易に施すことができると共に、屈曲加工のみによって、先端部に充分な接触面積を備えた突部52を簡単に製造することができる。
【0056】
さらに、突部52には、突出方向と反対側の面に開口する凹溝部56が設けられて接続ピン18が嵌め入れられるようになっている。これにより、回路部材14a〜14iと接続ピン18とが凹凸嵌合により強固に係合されて接続ピン18の位置ずれ等が阻止されると共に、突部52がランド部34に対して有効に固定される。また、このような凹溝部56は、突部52の形成と同時に、突部52の突出先端面の反対側を有効に活用して形成し得ることから、凹溝部56を低コストに、しかも簡単且つ省スペースに設けることができる。
【0057】
また、本実施形態によれば、回路部材14a〜14e,14g,14hのように、回路部材14a〜14e,14g,14hの両端部を何れも接続部54とすることができる。従って、プリント配線からの分岐回路を少ない部品点数で有利且つ歩留まりよく構成することができる。また、回路部材14a〜14e,14g,14hにおいては、プリント基板12から立ち上がる各接続部54が絶縁部材16を介してプリント基板12に当接支持されていることにより、接続部54に対して外部電気部品が装着される際にも、外部電気部品の挿入力を絶縁部材16により充分に受け止めて支持することができ、接続部54の変形を防止することができる。
【0058】
一方、回路部材14iにおいては、両端部分に形成された接続部54が、突部52の突出方向と同一方向である上側に屈曲されて、プリント基板12に貫設された挿通部30を貫通してプリント基板12の反対側に突出されている。このような構成により、プリント基板12裏面側に形成されたプリント配線の分岐回路を、表面側に突出される接続部54によって構成することができ、回路設計の自由度を更に向上させることができる。また、本実施形態によれば、このようにしてプリント基板12の裏面側にも回路部材14iを配索できることから、プリント基板12におけるスペースの都合や回路設計に応じて、プリント基板12における表裏両面の任意の位置に回路部材14a〜14iを配設することができる。
【0059】
また、本実施形態の回路部材14a,14bにおいては、一つのランド部34に対して、回路部材14a,14bの突部52が当接状態で重ね合わされると共に、一つの接続ピン18がこれらの回路部材14a,14bに跨って重ね合わされている。これにより、一つの接続ピン18を用いて複数の回路部材14a,14bをプリント基板12に対して併せて接続固定することができる。加えて、本実施形態によれば、このように回路部材14a,14bを一つのランド部に対して一体的に接続できることにより、より複雑な分岐回路の構成が可能となる。
【0060】
また、本実施形態によれば、接続ピン18がU字状とされていることにより、回路部材14a〜14iを、接続ピン18の押圧部64とプリント基板12の間に押さえ込むようにして確実に固定することが可能とされている。さらに、接続ピン18の両端側に形成された半田付け部62が、ランド部34に形成された一対の接続ピン用スルーホール36に挿通されて半田付けされていることにより、回路部材14a〜14iが突部52において接続ピン18に確実に挟み込まれ、プリント配線に対して強固に接続固定されるようになっている。
【0061】
以上、本発明の幾つかの実施形態について詳述したが、本発明はその具体的な記載によって限定されない。例えば、接続ピン18の形状がU字状のものに限定されないのは勿論であって、突部52をランド部34に対して有効に接続固定できるものであれば、任意のものが採用可能である。例えば、接続ピン18は、全体がL字状とされて押圧部64の一方の端部に一つの半田付け部62のみが形成されたものであってもよい。また、接続ピン18は、必ずしも接続ピン用スルーホール36に挿通される必要はなく、両端側の接続部54が、プリント基板12上に平面状に広がるランド部34上に載置されて半田付けされるものであってもよい。なお、接続ピン18は金属平板をプレス打ち抜き加工等したもので形成されていてもよい。
【0062】
また、U字状の接続ピン18を用いる場合には、例えば図10に示す本発明の別の実施形態のように、接続ピン18の両端部にクリンチ等によるかしめ加工を施すことにより、回路部材14a〜14iをより強固に固定するようにしてもよい。なお、以下の説明において、前記実施形態と同様の構造とされた部材および部位には、図中に前記実施形態と同一の符号を付すことにより、その説明を適宜に省略する。本実施形態においては、一対の接続ピン用スルーホール36に挿通されてプリント基板12の反対側に突出されたU字状の接続ピン18の両端部が、相互に接近する方向にかしめられている。これにより、接続ピン18によるプリント基板12への回路部材14a〜14iの固定をより確実に行うことができる。また、このようなかしめ固定を施すことにより、半田付け前の段階において、プリント基板12に対して回路部材14a〜14iを仮保持することができることから、半田付け時における位置ずれを有利に防止することができ、半田付け工程における作業効率や回路部材14a〜14iの位置決め精度の向上を図ることが出来る。
【0063】
一方、回路部材14a〜14iの具体的な形状や素材、製造方法等も、突部52を適切に形成できるものであれば、特に限定されない。即ち、上記各実施形態においては、回路部材14a〜14iは矩形断面を備えた金属線材を所定長さに切断して屈曲することにより形成されていたが、例えば、円形断面を備えた金属線材を用いて回路部材14a〜14iを形成してもよいし、金属平板を所定の長さの帯状に打ち抜いた後屈曲加工して形成してもよい。なお、このような回路部材14a〜14iの幅寸法や直径寸法等は、規格に応じて任意に選択可能である。
【0064】
また、突部52の具体的な形状や製造方法等も、特に限定されない。特に、上記実施形態においては、回路部材14a〜14iが凸状に屈曲加工されることにより突部52が形成されていたが、例えば、鍛圧等により潰し加工を行うこと等によっても突部52を形成することができる。特に、上述のように、円形断面の金属線材等を用いる場合には、屈曲加工のみでは突部52におけるランド部34との接触面積の確保等が難しいが、潰し加工を施すことにより、ランド部34に向かって突出し、且つ、先端に充分な面積の平坦面を備えた突部52を簡単に製造することができる。また、突部52は、一つの回路部材14a〜14iの長手方向中間部分に複数設けられていてもよい。
【0065】
なお、上記実施形態においては、回路部材14a〜14e,14g〜14iの両端部が何れも外部電気部品と接続される接続部54とされていたが、回路構成によっては、回路部材14a〜14iの端部は、プリント基板12のプリント配線に半田付けされる半田付け部とされていてもよい。
【0066】
また、回路部材14a〜14iやバスバー15を支持する絶縁部材16の構造も、接続部54を充分に支持できるものであれば、特に限定されない。例えば、絶縁部材16は、近接して配置された別のバスバーの絶縁板や、基板端子20の支持台座46等を利用して構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0067】
10:回路部材付プリント基板、12:プリント基板、14a〜14i:回路部材、16:絶縁部材、18:接続ピン、30:挿通部、34:ランド部、36:接続ピン用スルーホール、52:突部、54:接続部、56:凹溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板に設けられたプリント配線に対して、回路部材が接続されている回路部材付プリント基板において、
前記プリント基板には、前記プリント配線に接続されたランド部が形成されていると共に、
前記回路部材の中間部分には、該中間部分の一部を変形させることにより前記ランド部に向かって突出する突部が形成されている一方、
前記ランド部に対して前記突部が重ね合わされていると共に、接続ピンが前記突部に重ね合わされて、前記ランド部に半田付けされている
ことを特徴とする回路部材付プリント基板。
【請求項2】
前記回路部材が、金属線材を所定長さで切断して得られる切断線材を用いて構成されている請求項1に記載の回路部材付プリント基板。
【請求項3】
前記突部には、突出方向と反対側の面に開口する凹溝部が設けられており、該凹溝部に対して前記接続ピンが嵌め入れられている請求項1又は2に記載の回路部材付プリント基板。
【請求項4】
前記回路部材の両端部が、前記突部の突出方向と反対方向に屈曲されて前記プリント基板から立ち上がる接続部とされており、該接続部が絶縁部材を介して前記プリント基板に当接支持されている請求項1〜3の何れか1項に記載の回路部材付プリント基板。
【請求項5】
前記回路部材の両端部が前記突部の突出方向と同一方向に屈曲されて前記プリント基板に貫設された挿通部を貫通して前記プリント基板の反対側に突出する接続部とされている請求項1〜3の何れか1項に記載の回路部材付プリント基板。
【請求項6】
前記ランド部に対して、複数の前記回路部材の前記突部が当接状態で重ね合わされており、一つの前記接続ピンが前記複数の回路部材に跨って重ね合わされている請求項1〜5の何れか1項に記載の回路部材付プリント基板。
【請求項7】
前記ランド部に一対のスルーホールが貫設されている一方、前記接続ピンがU字状とされており、前記接続ピンの両端部が前記突部を跨いで前記一対のスルーホールにそれぞれ挿通されて半田付けされている請求項1〜6の何れか1項に記載の回路部材付プリント基板。
【請求項8】
前記一対のスルーホールに挿通されて前記プリント基板の反対側に突出されたU字状の前記接続ピンの両端部が、相互に接近する方向にかしめられている請求項7に記載の回路部材付プリント基板。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−142423(P2012−142423A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293826(P2010−293826)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】