説明

回転作業機

【課題】 2分割した伝動軸を動力取出部材付きシフタで断接することにより、作業軸と動力取出軸の択一駆動ができ、動力取出軸を伝動ケースより内側に配置できるようにする。
【解決手段】 サポートアーム3内の伝動軸9を軸方向に2分割して、動力取入軸8側の第1軸9Aと動力伝達手段10側の第2軸9Bとの間に動力を断接するシフタ13を設け、このシフタ13に動力取出部材14を設け、前記シフタ13を第1軸9Aのみに噛合して動力伝達手段10側への動力を断状態にしたときに、前記動力取出部材14から動力の伝達を受ける動力取出軸15を前記サポートアーム3に支持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、代掻き作業、耕耘作業等を行う回転作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の従来技術においては、特許文献1に記載のサイドドライブ式ロータリのように、ギヤケースの左右両側にサポートアームを突設し、左右一方のサポートアームの外端に伝動ケースを、他方にサイドフレームをそれぞれ取り付け、前記伝動ケースの下部とサイドフレームの下部とに対地作業具を取り付ける作業軸を支持し、前記ギヤケースに動力取入軸を支持し、この動力取入軸から動力が伝達される伝動軸を前記サポートアーム内に配置し、前記伝動ケース内に伝動軸から作業軸へ動力を伝達する動力伝達手段を配置し、ポンプ、モータ等の動力取出器を装着すると該動力取出器を駆動しかつ動力伝達手段を切り、一方、動力取出器を外すと動力伝達手段を駆動するクラッチを、動力伝達手段の入力軸系に備えている。
【0003】
特許文献2に記載の耕耘装置においては、ギヤケースと伝動ケースとの間のサポートアームにPTO軸駆動用の中間ケースを介設し、作業軸用の動力伝達手段へ伝動される回転力を伝動軸に設けたシフトギヤを介して分岐して、PTO軸へ動力伝達可能に構成している。
【特許文献1】特開平5−184203号公報
【特許文献2】実開平2−137802号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1においては、動力取出器を装着したままで伝動軸の動力を伝動ケース内の動力伝達手段側へ伝達することはできなく、また動力取出器を伝動ケースより内側に配置することも困難になっている。
前記特許文献2においては、伝動軸の動力をPTO軸に伝達するときに、伝動ケース内の動力伝達手段側への動力を切ることはできない。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにしたを提供することを目的とする。
【0005】
本発明は、2分割した伝動軸を動力取出部材付きシフタで断接することにより、作業軸と動力取出軸の択一駆動ができ、動力取出軸を伝動ケースより内側に配置できるようにした回転作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における課題解決のための具体的手段は、次の通りである。
第1に、ギヤケース2の左右両側にサポートアーム3を突設し、左右一方のサポートアーム3の外端に伝動ケース4を、他方にサイドフレーム5をそれぞれ取り付け、前記伝動ケース4の下部とサイドフレーム5の下部とに対地作業具6を取り付ける作業軸7を支持し、前記ギヤケース2に動力取入軸8を支持し、この動力取入軸8から動力が伝達される伝動軸9を前記サポートアーム3内に配置し、前記伝動ケース4内に伝動軸9から作業軸7へ動力を伝達する動力伝達手段10を配置しており、
前記サポートアーム3内の伝動軸9を軸方向に2分割して、動力取入軸8側の第1軸9Aと動力伝達手段10側の第2軸9Bとの間に動力を断接するシフタ13を設け、このシフタ13に動力取出部材14を設け、前記シフタ13を第1軸9Aのみに噛合して動力伝達手段10側への動力を断状態にしたときに、前記動力取出部材14から動力の伝達を受ける動力取出軸15を前記サポートアーム3に支持していることである。
【0007】
第2に、前記動力取出部材14を平ギヤで形成し、この平ギヤと噛合する第2平ギヤ16を前記動力取出軸15に設け、前記伝動軸9の分割位置に対応してサポートアーム3を左右の主副アーム部3A、3Bに分割し、この主副アーム部3A、3Bの対向部に左右平板17、18をそれぞれ固定し、この左右平板17、18で前記動力取出軸15を伝動軸9と平行に支持していることである。
第3に、前記伝動軸9及びサポートアーム3の分割位置をギヤケース2よりも伝動ケース4に近い位置に設定し、前記左右平板17、18とそれを連結する板材19とで、前記シフタ13及び動力取出部材14を包囲しかつ前記動力取出軸15を支持する内部密閉の動力取出ケース20を形成していることである。
【0008】
第4に、前記左右平板17、18の一方にシフトロッド22を支持し、このシフトロッド22に前記シフタ13に係合するシフトフォーク23を設け、前記左右平板17、18を連結する板材19にシフトロッド22のシフト位置を設定するガイド板24を設けていることである。
第5に、ギヤケース2の左右両側にサポートアーム3を突設し、左右一方のサポートアーム3の外端に伝動ケース4を、他方にサイドフレーム5をそれぞれ取り付け、前記伝動ケース4の下部とサイドフレーム5の下部とに対地作業具6を取り付ける作業軸7を支持し、前記ギヤケース2に動力取入軸8を支持し、この動力取入軸8から動力が伝達される伝動軸9を前記サポートアーム3内に配置し、前記伝動ケース4内に伝動軸9から作業軸7へ動力を伝達する動力伝達手段10を配置しており、
前記サポートアーム3に動力取出ケース20を設け、この動力取出ケース20に動力取出軸15を支持するとともに前記伝動軸9から動力取出軸15へ動力を伝達する取出伝動手段21を設け、前記動力取出軸15を伝動軸9と平行に配置し、この動力取出軸15にポンプ25の入力軸26を連結し、このポンプ25とサポートアーム3との間にポンプ25の廻り止め手段27を設けていることである。
【0009】
第6に、前記取出伝動手段21は、前記伝動軸9を軸方向に分割することにより形成された動力取入軸8側の第1軸9A及び動力伝達手段10側の第2軸9Bと、この第1軸9Aと第2軸9Bとの間に設けられた動力断接用のシフタ13と、このシフタ13に設けた平ギヤ14と、動力取出軸15に設けられていて前記シフタ13を第1軸9Aのみに噛合して動力断状態にしたときに前記平ギヤ14と噛合する第2平ギヤ16とを有していることである。
(作用)
左側のサポートアーム3に設けた動力取出ケース20内では伝動軸9が軸方向に2分割されており、動力取入軸8側の第1軸9Aと動力伝達手段10側の第2軸9Bとにシフタ13が軸方向摺動自在に噛合していて動力取出部材14が設けられている。
【0010】
このシフタ13を第1軸9Aと第2軸9Bとに亘って噛合させると、第1軸9Aの動力は動力伝達手段10へ伝達され、取出伝動手段21は動力切り状態になり、前記シフタ13を第1軸9Aのみに噛合すると第2軸9Bは動力切り状態になり、第1軸9Aの動力は取出伝動手段21の動力取出部材14から動力取出軸15へ伝達され、作業軸7を停止した状態で動力取出軸15に連結したポンプ25を駆動する。
ポンプ25は入力軸26を動力取出軸15に連結し、サポートアーム3との間に廻り止め手段27を設けるだけで回転作業機1に装備でき、着脱が容易であり、サポートアーム3に沿わせてかつ伝動ケース4よりギヤケース2側(内側)にコンパクトに配置でき、ポンプ25を回転作業機1に装備していても作業軸7との択一駆動が可能になる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、サポートアーム内の伝動軸を軸方向に2分割して両軸を断接するシフタを設け、このシフタに設けた動力取出部材で、両軸を切り状態にしたときに動力取出軸への動力伝達を可能にしたことにより、作業軸と動力取出軸の択一駆動ができ、動力取出軸を伝動ケースより内側に配置できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜6において、1は回転作業機として例示した代掻き作業機であり、トラクタ等の走行車両の後部に3点リンク機構30を介して装着されている。
3点リンク機構30はトップリンク31、左右一対のロアリンク32及び装着枠33を有し、ロアリンク32は走行車両の後部に搭載の作業機昇降用油圧装置によって昇降自在であり、装着枠33はトップリンク31及び左右ロアリンク32の後端に連結され、回転作業機1を着脱自在に連結している。
【0013】
回転作業機1はサイドドライブ式代掻き作業機を例示しており、サイドドライブ式ロータリ耕耘機と略同様な構成であり、左右方向中央にギヤケース2を有し、このギヤケース2の左右両側にサポートアーム3を突設し、左右一方(左側)のサポートアーム3の外端に伝動ケース4を、他方にサイドフレーム5をそれぞれ取り付けて、平面視略門型の機枠37を構成しており、前記伝動ケース4の下部とサイドフレーム5の下部とで対地作業具6を取り付ける作業軸7を支持している。
前記ギヤケース2には鶏冠形状のトップマスト34が固着され、このトップマスト34の前上端のトップピン34Aが装着枠33の上部に支持されている。前記左右サポートアーム3にはロアブラケット35が固着され、このロアブラケット35の前端のロアピン35Aが装着枠33の下部の係合部に挿入支持され、ロック部材36によって抜け止めされている。
【0014】
前記ギヤケース2には、動力取入軸8が前方突出状に支持され、この動力取入軸8のベベルギヤ38に従動ベベルギヤ39が噛合しており、この伝動ベベルギヤ39はギヤケース2内で伝動軸9に装着されている。
前記動力取入軸8から動力が伝達される伝動軸9は左側のサポートアーム3内に配置されており、伝動ケース4内に配置された動力伝達手段10へ動力を伝達可能になっており、前記動力伝達手段10は作業軸7へ動力を伝達可能になっている。前記動力伝達手段10は伝動軸9に装着された駆動スプロケット40、従動スプロケット41及びそれらに巻き掛けられたチェーン42等で構成されている。
【0015】
前記サポートアーム3内の伝動軸9は軸方向に2分割され、動力取入軸8側の第1軸9Aと動力伝達手段10側の第2軸9Bとは内歯を有するシフタ13によって動力を接続する状態と切り状態に切換え可能になっている。
前記伝動軸9の分割位置及びシフタ13に対応してサポートアーム3も左右の主副アーム部3A、3Bに分割されており、この主副アーム部3A、3Bの対向部に動力取出ケース20が設けられている。前記伝動軸9及びサポートアーム3の分割位置は、ギヤケース2よりも伝動ケース4に近い位置でロアブラケット35より外側に設定されている。
【0016】
前記主アーム部3Aはパイプで形成され、その外端に軸受部材45が固着され、この軸受部材45のフランジ部に右平板18がボルト固定されており、また、副アーム部3Bは円筒材で形成されていて伝動ケース4側の端部が伝動ケース4の側面にボルト固定され、ギヤケース2側の端部に左平板17が固着されている。
左右の平板17、18は対向していて両者前後部及び底部を板材19で連結固定することにより内部密閉の動力取出ケース20が構成されており、この動力取出ケース20に軸受を介して動力取出軸15が支持され、この動力取出軸15と前記シフタ13との間に取出伝動手段21が設けられている。
【0017】
前記動力取出軸15は伝動軸9と平行に配置されていて、取出伝動手段21は前記シフタ13と、このシフタ13に設けられていて平ギヤで形成された動力取出部材14と、前記動力取出軸15に設けられていて動力取出部材(第1平ギヤ)14と噛合する第2平ギヤ16とを有している。前記動力取出部材14はシフタ13と一体成形してシフトギヤにいてもよい。
伝動軸9の動力取入軸8側の第1軸9Aは外端が軸受及び前記軸受部材45を介して主アーム部3Aに支持され、動力伝達手段10側の第2軸9Bは一対の軸受を介して副アーム部3Bに支持され、前記シフタ13は第1軸9Aと第2軸9Bの対向端部にスプライン嵌合していて、両軸に跨って噛合する接続状態から軸方向に摺動すると第1軸9Aのみに噛合する切り状態に変更される。
【0018】
シフタ13に設けられた動力取出部材14は、シフタ13が切り状態に変更されたとき第2平ギヤ16と噛合し、前記第1軸9Aの動力を動力取出軸15に伝達する。
前記左右平板17、18の一方(実施形態では右平板18)にシフトロッド22が伝動軸9と平行に支持され、このシフトロッド22に前記シフタ13に係合するシフトフォーク23とハンドル46とが設けられている。
前記動力取出ケース20にシフトロッド22のシフト位置を設定するガイド板24を固定している。動力取出ケース20の上部はギヤの組立て及び潤滑油の供給のために開口部47が形成されており、この開口部47のフランジ部に蓋を兼ねて前記ガイド板24がボルト固定されている。符号51はガイド板24に形成した給油口である。
【0019】
このガイド板24にはハンドル46を案内するコ字形状のガイド溝24Aが形成され、またハンドル46をガイド溝24Aの両端位置に付勢係合させるスプリングが設けられており、ハンドル46をガイド溝24Aの左係合部24aに係合したとき(図3、5に実線で示す。)、シフタ13は第2軸9Bにも係合して動力伝達手段10へ動力を伝達し、右係合部24bに係合したとき(図3に仮想線で示す。)、シフタ13は第1軸9Aのみに係合して動力取出部材14及び第2平ギヤ16を介して動力取出軸15から動力を取出可能状態にする。
【0020】
前記動力取出軸15には洗車用のポンプ25の入力軸26がカップリング48を介して連結されている。このポンプ25はサポートアーム3との間に廻り止め手段27が設けている。この廻り止め手段27は、サポートアーム3の主アーム部3Aに突設した取り付け片49とポンプ25とを連結杆50で連結して構成されており、ポンプ25の取り付けも兼ねている。
前記ポンプ25の入力軸26は動力取入軸8と等回転数に設定されていて、動力取入軸8の回転数でポンプ25の回転数も分かるようになっており、また、入力軸26とカップリング48の連結にはスプリングピン48Aが使用されていて、そのスプリングピン48Aが貫通する入力軸26のピン孔26Aは軸芯方向に長く形成されている。
【0021】
前記連結杆50は手回し可能なハンドル付きボルト等でポンプ25に連結されており、ポンプ25は連結杆50を外すと入力軸26廻りに回動することができ、ポンプの水抜き作業が容易にできるようになている。
前記ポンプ25は動力取出ケース20とロアブラケット35との間で、サポートアーム3の前側で沿ってコンパクトに配置され、回転作業機1を装着枠33に着脱する際も、装着して対地作業をする際も支障にならない配置となっている。
図3において、主アーム部3Aにはステー52を介してホース保持具53が取り付けられ、ポンプ25に接続されたホースを巻き状態で保持可能になっており、また、右平板18にはカップリング48の外方を覆う軸カバー54が設けられている。
【0022】
前記機枠37には、ギヤケース2及びサイドフレーム5に装着されていて対地作業具6の上方を覆う上カバー56と、この上カバー56の後端に上下揺動自在に支持されていて対地作業具6の後方を覆う後カバーを兼ねた整地体57と、ギヤケース2及びサイドフレーム5に装着されていて対地作業具6の左右側方の前を覆う前側カバー58及び左右側方の後を覆う後側カバー59とが装着されている。
前記整地体57は上カバー56の後端に横軸60を介して枢支された第1整地体61と、この第1整地体61の後端に水平の枢支軸62を介して枢支連結された第2整地体63を有し、作業軸7の対地作業具6によって砕土された泥土を鎮圧・均平にする。
【0023】
前記整地体57とトップマスト34との間には、操作レバー64の操作によって整地体57を作業姿勢に設定したり、均平圧を調整したりする整地体調節機構65が設けられている。
図6は回転作業機1にスタンド体66を装着した状態を示しており、回転作業機1を装着枠33から外して保管又は運搬するとき、左右の前側カバー58に形成した取り付け部67にスタンド体66を取り付け、左右スタンド体66で対地作業具6を地上から浮き上がらせて保持し、左右スタンド体66に設けらキャスタ68で搬送できるようにしている。
【0024】
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜6示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
例えば、前記回転作業機1の作業軸7に、対地作業具6としてナタ爪等の耕耘爪を取り付け、整地体57の代わりに後カバーを装着すればサイドドライブ式ロータリ耕耘機となり、そのときにも第1軸9Aから動力取出軸15へ動力を取出し、洗車用のポンプ25を駆動することができる。このポンプ25の代わりにエアコンプレッサ又はその他の付属機器を駆動する動力伝達装置等を設けてもよい。
【0025】
また、動力取出部材14を第1軸9Aに相対回転自在に設けるとともに第2平ギヤ16と常時噛合させ、第1軸9Aと第2軸9Bとを結合するクラッチ体を第1軸9Aのみに噛合する位置まで摺動自在に設け、このクラッチ体を第1軸9Aのみに噛合する位置に摺動したときに第1軸9Aと動力伝達可能に係合するように構成してもよい。
さらに、シフタ13に動力取出部材14を一体成形又は固着し、このシフタ13にドッグクラッチ部を形成し、第2軸9Bにドッグクラッチ部を形成したクラッチ体を設け、シフタ13を第1軸9A上で摺動してクラッチ体と噛合して作業軸7へ動力を伝達する状態と、動力取出部材14を第2平ギヤ16に噛合して動力取出軸15へ動力を伝達する状態とに択一的に切り換えるように構成してもよい。
【0026】
また、シフトロッド22の外端部に指掛け部材を設けて、シフトロッド22を軸心方向から押し引きできるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態を示す一部断面平面図である。
【図2】作業時の側面図である。
【図3】作業軸駆動時の要部の平面図である。
【図4】動力取出軸駆動時の要部の平面図である。
【図5】動力取出ケースの背面図である。
【図6】スタンド体を装着した状態の一部断面側面図である。
【符号の説明】
【0028】
1 回転作業機
2 ギヤケース
3 サポートアーム
4 伝動ケース
5 サイドフレーム
6 対地作業具
7 作業軸
8 動力取入軸
9 伝動軸
10 動力伝達手段
13 シフタ
14 動力取出部材
15 動力取出軸
16 第2平ギヤ
17 左平板
18 右平板
19 板材
20 動力取出ケース
21 取出伝動手段
25 ポンプ
26 入力軸
27 廻り止め手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ギヤケース(2)の左右両側にサポートアーム(3)を突設し、左右一方のサポートアーム(3)の外端に伝動ケース(4)を、他方にサイドフレーム(5)をそれぞれ取り付け、前記伝動ケース(4)の下部とサイドフレーム(5)の下部とに対地作業具(6)を取り付ける作業軸(7)を支持し、前記ギヤケース(2)に動力取入軸(8)を支持し、この動力取入軸(8)から動力が伝達される伝動軸(9)を前記サポートアーム(3)内に配置し、前記伝動ケース(4)内に伝動軸(9)から作業軸(7)へ動力を伝達する動力伝達手段(10)を配置しており、
前記サポートアーム(3)内の伝動軸(9)を軸方向に2分割して、動力取入軸(8)側の第1軸(9A)と動力伝達手段(10)側の第2軸(9B)との間に動力を断接するシフタ(13)を設け、このシフタ(13)に動力取出部材(14)を設け、前記シフタ(13)を第1軸(9A)のみに噛合して動力伝達手段(10)側への動力を断状態にしたときに、前記動力取出部材(14)から動力の伝達を受ける動力取出軸(15)を前記サポートアーム(3)に支持していることを特徴とする回転作業機。
【請求項2】
前記動力取出部材(14)を平ギヤで形成し、この平ギヤと噛合する第2平ギヤ(16)を前記動力取出軸(15)に設け、前記伝動軸(9)の分割位置に対応してサポートアーム(3)を左右の主副アーム部(3A、3B)に分割し、この主副アーム部(3A、3B)の対向部に左右平板(17、18)をそれぞれ固定し、この左右平板(17、18)で前記動力取出軸(15)を伝動軸(9)と平行に支持していることを特徴とする請求項1に記載の回転作業機。
【請求項3】
前記伝動軸(9)及びサポートアーム(3)の分割位置をギヤケース(2)よりも伝動ケース(4)に近い位置に設定し、前記左右平板(17、18)とそれを連結する板材(19)とで、前記シフタ(13)及び動力取出部材(14)を包囲しかつ前記動力取出軸(15)を支持する内部密閉の動力取出ケース(20)を形成していることを特徴とする請求項2に記載の回転作業機。
【請求項4】
前記左右平板(17、18)の一方にシフトロッド(22)を支持し、このシフトロッド(22)に前記シフタ(13)に係合するシフトフォーク(23)を設け、前記左右平板(17、18)を連結する板材(19)にシフトロッド(22)のシフト位置を設定するガイド板(24)を設けていることを特徴とする請求項3に記載の回転作業機。
【請求項5】
ギヤケース(2)の左右両側にサポートアーム(3)を突設し、左右一方のサポートアーム(3)の外端に伝動ケース(4)を、他方にサイドフレーム(5)をそれぞれ取り付け、前記伝動ケース(4)の下部とサイドフレーム(5)の下部とに対地作業具(6)を取り付ける作業軸(7)を支持し、前記ギヤケース(2)に動力取入軸(8)を支持し、この動力取入軸(8)から動力が伝達される伝動軸(9)を前記サポートアーム(3)内に配置し、前記伝動ケース(4)内に伝動軸(9)から作業軸(7)へ動力を伝達する動力伝達手段(10)を配置しており、
前記サポートアーム(3)に動力取出ケース(20)を設け、この動力取出ケース(20)に動力取出軸(15)を支持するとともに前記伝動軸(9)から動力取出軸(15)へ動力を伝達する取出伝動手段(21)を設け、前記動力取出軸(15)を伝動軸(9)と平行に配置し、この動力取出軸(15)にポンプ(25)の入力軸(26)を連結し、このポンプ(25)とサポートアーム(3)との間にポンプ(25)の廻り止め手段(27)を設けていることを特徴とする回転作業機。
【請求項6】
前記取出伝動手段(21)は、前記伝動軸(9)を軸方向に分割することにより形成された動力取入軸(8)側の第1軸(9A)及び動力伝達手段(10)側の第2軸(9B)と、この第1軸(9A)と第2軸(9B)との間に設けられた動力断接用のシフタ(13)と、このシフタ(13)に設けた平ギヤ(14)と、動力取出軸(15)に設けられていて前記シフタ(13)を第1軸(9A)のみに噛合して動力断状態にしたときに前記平ギヤ(14)と噛合する第2平ギヤ(16)とを有していることを特徴とする請求項5に記載の回転作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−39004(P2009−39004A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−205555(P2007−205555)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【出願人】(000171746)株式会社ササキコーポレーション (192)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】