説明

回転検出装置および回転検出装置付き軸受

【課題】 信号読出し回路で発生するノイズの影響を抑えて、検出角度のばらつきを小さくできる高精度の回転角度検出が可能で、かつ検出角度が出力されるまでの時間遅れをできるだけ小さく抑えることのできる回転検出装置及び回転検出装置付き軸受を提供する。【解決手段】 磁気センサ素子をアレイ状に並べた磁気センサアレイ5と、この磁気センサアレイ5に対向して回転する磁石とを設ける。磁気センサアレイ5の信号を信号読出し回路11で読み出す。繰り返し処理手段13により、信号読出し回路11による磁気センサアレイ5の信号読出しを数回繰り返させ、この繰り返し読み出された信号を積算または平均化処理する。回転角度計算回路14により、繰り返し処理手段13で得られた積算値または平均値から前記磁石4の回転角度を計算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、各種の機器における回転検出、例えば小型モータの回転制御のための回転検出や、事務機器の位置検出のための回転検出に用いられる回転検出装置、およびその回転検出装置を備えた軸受に関する。
【背景技術】
【0002】
小型の機器に組み込み可能で、かつ高精度の回転角度検出が可能な回転検出装置として、センサアレイを用いるものが提案されている(例えば特許文献1)。これは、磁気センサ素子(MAGFET)を多数並べたセンサアレイを、信号増幅回路、AD変換回路、およびディジタル信号処理回路と共にセンサチップに集積し、このセンサチップを、回転側部材に配置される磁気発生手段に対向配置したものである。このように構成することで、磁気発生手段の発生する磁界分布を磁気センサアレイが検出し、その分布から磁気発生手段の回転角度が検出される。
しかし、この構成の場合、半導体回路において、シリコン上に集積されたセンサ素子の出力信号には、回路内部で発生する熱雑音や1/fノイズが重畳するので、磁気センサアレイにおいてもセンサ素子のオフセットばらつきが発生し、角度検出精度が悪くなるという問題がある。
【0003】
そこで、上記センサアレイにおける磁気センサ素子を並列化してセンサ有効面積を増加することで1/fノイズを低減することにより、角度検出精度の悪化低減を図るようにしたもの(例えば特許文献2)や、磁気ラインセンサを複数本並列に並べて配設し、これら各ラインセンサにおけるセンサ素子の出力を平均化処理することで、オフセットばらつきに起因する検出精度悪化を解消するようにしたもの(例えば特許文献3)も提案されている。
【特許文献1】特開2003−148999号公報
【特許文献2】特開2004−037133号公報
【特許文献3】特開2005−043070号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献2や特許文献3に開示のように磁気センサ素子を並列化し、あるいは磁気ラインセンサを複数本並列に並べて配設する構成の場合でも、後段の信号読み出し回路で発生するノイズ量は低減できないので、精度悪化低減効果は限られたものとなる。
【0005】
なお、信号読み出しをして計算することで検出された角度値を記憶しておき、その結果を数回分に渡って平均化処理することにより、検出角度のばらつきを抑えることは可能である。しかし、n回分の平均化を行うためには、n回の信号読み出しおよび角度計算処理を行う必要があり、角度検出レートが1/nになってしまうという問題がある。過去n回の計算結果を常に平均して出力する構成にすれば、検出レートは低下せずに済むが、計算結果は実際の角度よりも遅れた値となる。1回の角度検出処理に要する時間をTとすると、n回の計算ではnTの時間が必要で、その平均値を出力するためには概略nT/2の時間遅れが発生することになる。
【0006】
この発明の目的は、信号読出し回路で発生するノイズの影響を抑えて、検出角度のばらつきを小さくできる高精度の回転角度検出が可能で、かつ検出角度が出力されるまでの時間遅れをできるだけ小さく抑えることのできる回転検出装置、および回転検出装置付き軸受を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の構成を実施形態に対応する図3と共に説明する。この回転検出装置は、磁気センサ素子をアレイ状に並べた磁気センサアレイ(5)と、この磁気センサアレイ(5)に対向して回転する磁石と、前記磁気センサアレイ(5)の信号を読み出す信号読出し回路(11)と、この信号読出し回路(11)に磁気センサアレイ(5)の信号読出しを数回繰り返させ、この繰り返し読み出された信号を積算または平均化処理する繰り返し処理手段(13)と、この繰り返し処理手段(13)で得られた積算値または平均値から前記磁石の回転角度を計算する回転角度計算回路(14)とを備えたものである。
この構成によると、磁気センサアレイ(5)を構成する磁気センサ素子からの一連の信号の読み出し、つまりスキャンのみを数回繰り返し、得られたセンサ信号の積算値または平均値を使って回転角度計算回路(14)による角度計算を実施する。このセンサ信号の積算または平均化により、信号のノイズが低減され、角度計算結果のばらつきを抑えることができる。処理時間のかかる回転角度計算処理は1回で済むため、平均化処理による時間遅れを最小限に抑えつつ、センサ信号のノイズを低減し、角度検出精度を向上させることができる。
【0008】
この発明において、回転角度計算回路(14)による磁石の回転角度の計算毎の差分である角度変化を計算し、角度変化の大きさによって前記繰り返し処理手段(13)による信号読み出しの繰り返し回数を調整する繰り返し回数自動調整手段(18)を設けても良い。
つまり、毎回の角度検出処理によって得られる検出角度から、その検出角度の変化の大きさ(すなわち回転速度)を求め、変化量が大きい場合はスキャンの繰り返し回数を減らし、小さい場合には繰り返し回数を増やす処理を行う。これによって回転が速い場合には時間遅れを抑えることを優先し、逆に回転がゆっくりの場合は検出角度のばらつきを抑えることを優先することができ、回転速度の状況に応じて最適なノイズ低減処理を行うことができる。
【0009】
この発明の回転検出装置付き軸受は、この発明における上記いずれかの構成の回転検出装置を搭載した軸受である。その場合に、磁石は回転側軌道輪に、上記磁気センサアレイは静止側軌道輪にそれぞれ配置する。
軸受に回転検出装置を一体化することで、軸受使用機器の部品点数、組立工数の削減、およびコンパクト化が図れる。この場合、この発明の回転検出装置による高精度の回転角度検出が可能で、かつ検出角度が出力されるまでの時間遅れをできるだけ小さく抑えることができるという利点が得られる。
【発明の効果】
【0010】
この発明の回転検出装置は、磁気センサ素子をアレイ状に並べた磁気センサアレイと、この磁気センサアレイに対向して回転する磁石と、前記磁気センサアレイの信号を読み出す信号読出し回路と、この信号読出し回路に磁気センサアレイの信号読出しを数回繰り返させ、この繰り返し読み出された信号を積算または平均化処理する繰り返し処理手段と、この繰り返し処理手段で得られた積算値または平均値から前記磁石の回転角度を計算する回転角度計算回路とを備えたため、信号読出し回路で発生するノイズの影響を抑えて、検出角度のばらつきを小さくできる高精度の回転角度検出が可能で、かつ検出角度が出力されるまでの時間遅れをできるだけ小さく抑えることができる。
この発明の回転検出装置付き軸受は、この発明における回転検出装置を軸受に搭載したため、この発明の回転検出装置による高精度の回転角度検出が可能でかつ検出角度が出力されるまでの時間遅れをできるだけ小さく抑えるという利点を得ながら、軸受使用機器の部品点数、組立工数の削減、およびコンパクト化が図れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の一実施形態を図面と共に説明する。図1は、この実施形態の回転検出装置の原理構成を示す。回転側部材1および非回転側部材2は、相対的に回転する回転側および非回転側の部材のことである。この回転検出装置3は、非回転側部材2に配置された磁気センサアレイ5と、回転側部材1に配置され磁気センサアレイ5に対向して回転側部材1と一体に回転する磁石4と、磁気センサアレイ5の出力から磁石4の回転角度を算出する角度算出手段6とを備える。磁気センサアレイ5は磁気センサ素子19をアレイ状に並べたものであり、磁石4に対して僅かな隙間を隔てて配置される。
【0012】
磁石4は、発生する磁気が回転側部材1の回転中心Oの回りの円周方向異方性を有するものであり、永久磁石の単体、あるいは永久磁石と磁性材の複合体からなる。ここでは、磁石4は、1つの永久磁石7を2つの磁性体ヨーク8,8で挟んで一体化したものとされて、概形が二叉のフォーク状とされ、一方の磁性体ヨーク8の一端がN磁極、他方の磁性体ヨーク8の一端がS磁極となる。磁石4をこのような構造とすることにより、シンプルでかつ堅牢に構成できる。この磁石4は、回転側部材1の回転中心Oが磁石4の中心と一致するように回転側部材1に取付けられ、回転側部材1の回転によって上記回転中心Oの回りをN磁極およびS磁極が旋回移動する。
【0013】
磁気センサアレイ5は磁石4の磁気を検出するセンサであって、回転側部材1の回転中心Oの軸方向に向けて磁石4と対向するように、非回転側部材2に配置される。ここでは、磁気センサアレイ5は、図2のように一つの半導体チップ9の面上に、仮想の矩形の4辺における各辺に沿って配置される。矩形の中心O’は、回転側部材1の回転中心Oに一致する。各辺のセンサ列5A〜5Dにおける磁気センサ素子19は、MAGFET(電界効果トランジスタ型の磁気センサ素子)からなる。
【0014】
図1,図2における角度算出手段6は集積回路からなり、半導体チップ9上に、磁気センサアレイ5と共に集積されている。角度算出手段6は、磁気センサアレイ5の矩形配置の内部に配置される。これにより、磁気センサアレイ5および角度算出手段6をコンパクトに配置することができる。
【0015】
図3は、角度算出手段6からアブソリュート出力を得るものとした場合の、上記半導体チップ9上での回路の概念構成例を示す。この角度算出手段6は、磁気センサアレイ5の各センサ列5A〜5Dのアナログ信号を読み出す信号読出し回路11と、読み出されたアナログ信号をディジタル化するAD変換回路12と、繰り返し処理手段13と、回転角度計算回路14とで構成される。
繰り返し処理手段13は、信号読出し回路11に磁気センサアレイ5の信号読出しを数回繰り返させ、この繰り返し読み出された信号を積算または平均化処理する回路部であり、メモリー15や制御回路16を有する。メモリー15は、繰り返し読み出され信号を積算または平均化処理する平均化処理回路17を含む。制御回路16は、磁気センサアレイ5、信号読出し回路11、AD変換回路12、およびメモリー15を制御する回路であって、繰り返し回数自動調整手段18を有する。繰り返し回数自動調整手段18は、回転角度計算回路14による磁石4の回転角度の計算毎の差分である角度変化を計算し、角度変化の大きさによって信号読み出しの繰り返し回数を調整するものである。繰り返し回数自動調整手段18は、角度変化の大きさと繰り返し回数の関係を定めたテーブルまたは計算式が設定されていて、これらテーブルまたは計算式に従って、繰り返し回数を定める。
回転角度計算回路14は、繰り返し処理手段13で得られた積算値または平均値から磁石4の回転角度を計算する回路である。
【0016】
上記角度算出手段6の動作を以下に説明する。多数の磁気センサ素子19が並べられた磁気センサアレイ5は順次スキャンされて、信号読出し回路11によってアナログ信号が取り出される。読み出されたアナログ信号は、AD変換回路12でディジタル信号に変換されてメモリー15に取り込まれ、そのデータに基づいて回転角度計算処理が回転角度計算回路14で実行され、回転角度が検出される。
このとき、読み出されたセンサ信号には、磁気センサ素子19が発生するノイズ成分、信号読出し回路11のノイズ成分、およびAD変換回路12のノイズ成分が重畳しており、時間的に揺らいだ成分を持ったデータとなっている。そのため、角度計算処理をこのままのデータに基づいて実行されるものとすると、計算結果はノイズによる影響を受け、時間的に揺らいでしまい、検出精度が低くなってしまう。この実施形態では、このようなノイズの影響が次のように低減される。
【0017】
すなわち、磁気センサ素子19からの信号の読み出し(スキャン)は、図4(A)にタイムチャートで示すように繰り返しn回(同図では3回)行われ、その間の各センサデータが繰り返し処理手段13におけるメモリー15の平均化処理回路17で平均化(または積算)処理される。これにより、センサ信号の段階でノイズ低減が図られる。この平均化処理は、信号読出し動作の一部として実行される。なお、信号の読み出し回数は繰り返し回数自動調整手段18によって調整される。
決められた回数のスキャンが終了したところで、平均化処理の結果得られた平均化後のセンサデータを使用して、図4(A)のように回転角度計算回路14による角度検出計算が実行される。このように信号処理することにより、スキャン時間よりも実行時間の長い角度検出計算処理が1回で済むため、結果として検出角度が出力されるまでの増加時間は、繰り返しによって増加した(n−1)回分のスキャン時間のみとなり、時間遅れを最小限に抑えることができる。
【0018】
ノイズを低減するには、このほか図4(B)にタイムチャートで示すような信号処理方法もある。この方法は、スキャンから角度計算までの一連の動作によって得られた検出角度を、数回分にわたって平均化(または積算)処理し、各計算処理に含まれるばらつき成分をキャンセルするものである。この場合、毎回の検出結果を利用してノイズキャンセルを行えるため、処理回路を内蔵する必要がなく、外部で信号処理を実施できる簡便さがある。しかし、この方法では、n回の平均化効果を得るためにn回の処理が必要となり、検出レートが1/nに低下してしまうという弊害がある。これを避けるために、過去n回の検出結果を常に平均して出力する移動平均手法を用いれば、検出レートを低下させずにノイズを低減することが可能である。ただし、過去n回の移動平均処理を行うことにより、現在の角度ではなく、概略n/2回前の時刻の角度が出力されることになり、時間遅れが発生してしまうことになる。
【0019】
この実施形態では、図4(A)のようにセンサ信号のスキャンを繰り返して平均化処理を行うので、上記したようにスキャン回数分だけ検出までの時間遅れが増加する。この遅れは、センシング対象の磁石4の動きがゆるやかな場合には問題にならないが、高速に回転しているときには望ましくない場合がある。そこで、この実施形態では、平均化を実施するスキャン回数を、対象物の動きの状態によって変化させるようにして、最適なスキャン回数を自動的に設定することで、より望ましい処理を実現できるようにしている。
すなわち、繰り返し処理手段13の繰り返し回数自動調整手段18が、メモリー15に記憶しておいた前回の検出角度と、回転角度計算回路14が計算処理する今回の検出角度との差分である角度変化を計算し、その角度変化の大きさによって信号読み出しの繰り返し回数を自動調整するようにしている。この場合に、前記角度変化が大きいときにはスキャンの繰り返し回数を減らし、角度変化が小さいときには繰り返し回数を増やすように、繰り返し回数自動調整手段18が制御する。これによって、ノイズ低減処理が最も必要な低速回転時には十分な低減処理によって安定した角度検出が実現され、より高速応答が要求される高速回転時にはノイズ低減よりも時間遅れを少なくした角度検出が実現される。
【0020】
図5および図6は、回転角度計算回路14での計算処理の原理説明図である。図5(A)〜(D)は、磁石4が回転している時の磁気センサアレイ5の各センサ列5A〜5Dによる出力波形を示し、それらの横軸は各センサ列5A〜5Dにおけるセンサ素子19を、縦軸は検出磁界の強度(ここではスキャン回数分の平均値)をそれぞれ示す。
いま、図6に示す位置X1とX2に磁気センサアレイ5の検出磁界のN磁極とS磁極の境界であるゼロクロス位置があるとする。この状態で、磁気センサアレイ5の各センサ列5A〜5Dの出力が、図5(A)〜(D)に示す信号波形となる。したがって、ゼロクロス位置X1,X2は、センサ列5A,5Cの出力から直線近似することで算出できる。
角度計算は、次式で行うことができる。
θ=tan-1(2L/b)
ここで、θは、磁石4の回転角度を絶対角度(アブソリュート値)で示した値である。2Lは、矩形に並べられる各磁気センサアレイ5の1辺の長さである。bは、ゼロクロス位置X1,X2間の横方向長さである。
ゼロクロス位置X1,X2がセンサ列5B,5Dにある場合には、それらの出力から得られるゼロクロス位置データにより、上記と同様にして回転角度θが算出される。
【0021】
図7は、この実施形態の回転検出装置3を転がり軸受に組み込んだ例を示す。この転がり軸受20は、内輪21と外輪22の転走面間に、保持器23に保持された転動体24を介在させたものである。転動体24はボールからなり、この転がり軸受20は深溝玉軸受とされている。また、軸受空間の一端を覆うシール25が、外輪22に取付けられている。回転軸10が嵌合する内輪21は、転動体24を介して外輪23に支持されている。外輪23は、軸受使用機器のハウジング(図示せず)に設置されている。
【0022】
内輪21には、磁石取付部材26が取付けられ、この磁石取付部材26に磁石4が取付けられている。磁石取付部材26は、内輪21の一端の内径孔を覆うように設けられ、外周縁に設けられた円筒部26aを、内輪21の肩部外周面に嵌合させることにより、内輪21に取付けられている。また、円筒部26aの近傍の側板部が内輪21の幅面に係合して軸方向の位置決めがなされている。
外輪22にはセンサ取付部材27が取付けられ、このセンサ取付部材27に、図1の磁気センサアレイ5および角度算出手段6の集積された半導体チップ9が取付けられている。また、このセンサ取付部材27に、角度算出手段6の出力を取り出すための出力ケーブル29も取付けられている。センサ取付部材27は、外周部の先端円筒部27aを外輪22の内径面に嵌合させ、この先端円筒部27aの近傍に形成した鍔部27bを外輪22の幅面に係合させて軸方向の位置決めがなされている。
【0023】
このように、転がり軸受20に回転検出装置3を一体化することで、軸受使用機器の部品点数、組立工数の削減、およびコンパクト化が図れる。その場合に、回転検出装置3は、上記のように小型で高精度な回転角度出力が可能であるため、小径軸受等の小型の軸受においても、満足できる回転角度出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の一実施形態に係る回転検出装置の概念構成を示す斜視図である。
【図2】同回転検出装置における半導体チップを示す斜視図である。
【図3】同回転検出装置における信号処理部の構成例を示すブロック図である。
【図4】(A)は同回転検出装置における信号処理部による信号処理のタイムチャート、(B)は信号処理の他の例を示すタイムチャートである。
【図5】磁気センサアレイの出力を示す波形図である。
【図6】回転角度計算回路による角度計算処理の原理説明図である。
【図7】同回転検出装置を備えた転がり軸受の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0025】
3…回転検出装置
4…磁石
5…磁気センサアレイ
11…信号読出し回路
13…繰り返し処理手段
14…回転角度計算回路
18…繰り返し回数自動調整手段
19…磁気センサ素子
20…転がり軸受

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気センサ素子をアレイ状に並べた磁気センサアレイと、この磁気センサアレイに対向して回転する磁石と、前記磁気センサアレイの信号を読み出す信号読出し回路と、この信号読出し回路に磁気センサアレイの信号読出しを数回繰り返させ、この繰り返し読み出された信号を積算または平均化処理する繰り返し処理手段と、この繰り返し処理手段で得られた積算値または平均値から前記磁石の回転角度を計算する回転角度計算回路とを備えた回転検出装置。
【請求項2】
請求項1において、回転角度計算回路による磁石の回転角度の計算毎の差分である角度変化を計算し、角度変化の大きさによって前記繰り返し処理手段による信号読み出しの繰り返し回数を調整する繰り返し回数自動調整手段を設けた回転検出装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の回転検出装置を搭載した回転検出装置付き軸受。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−51911(P2007−51911A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−236628(P2005−236628)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【出願人】(000102692)NTN株式会社 (9,006)
【Fターム(参考)】