回転電機
【課題】回転電機のロータの回転軸が水平方向に対して傾斜した場合でも、ステータまたはロータを安定して冷却する。
【解決手段】同軸に配置され、動力を伝達する動力シャフト51が貫通する中空形状のロータシャフト21を備えるモータジェネレータ100において、動力シャフト51は内部に軸方向に延びる中心孔52と、中心孔52から半径方向に延びて動力シャフト51の外面51bに達する貫通孔53とを含み、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間には隙間21dが成形され、ロータシャフト21の内面21aの貫通孔53に対向する位置の近傍に貫通孔53から流出して隙間21dの軸方向の両側に向かう冷媒の各流量の割合が所定の値になるように冷媒を分流する冷媒分流器31を配置する。
【解決手段】同軸に配置され、動力を伝達する動力シャフト51が貫通する中空形状のロータシャフト21を備えるモータジェネレータ100において、動力シャフト51は内部に軸方向に延びる中心孔52と、中心孔52から半径方向に延びて動力シャフト51の外面51bに達する貫通孔53とを含み、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間には隙間21dが成形され、ロータシャフト21の内面21aの貫通孔53に対向する位置の近傍に貫通孔53から流出して隙間21dの軸方向の両側に向かう冷媒の各流量の割合が所定の値になるように冷媒を分流する冷媒分流器31を配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
モータやモータジェネレータのような回転電機では、運転中にステータのコイルエンド等の温度が上昇するのでコイルエンドを冷却することが必要となる。このため、ロータシャフトの内部に冷却油を供給する中空部と、この中空部とロータのエンドプレートの内部とを連通する連通孔とを設け、冷却油をロータシャフトの中空部からエンドプレートの中の空間に送り、エンドプレート端部に設けた噴出孔からステータのコイルエンド冷却油を吹きつけてコイルエンドを冷却する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、回転電機ではロータシャフトを中空形状とし、その中に車輪を駆動する駆動シャフトを通す構造をとる場合がある。この場合、駆動シャフトの外面とロータシャフトの内面との隙間を冷却油の供給路とし、この供給路から連通孔を通してロータコアの内部の冷却油流路に冷却油を流してロータコアを冷却する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−45894号公報
【特許文献2】特開2007−228669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、回転電機のステータは、軸方向の両端にコイルエンドが形成されている。このため、特許文献1に記載された従来技術では、ロータの中空部の冷却流路から軸方向の両端のロータエンドプレートに冷却油を導き、各端のコイルエンドの冷却油噴出孔からステータ両端の各コイルエンドに冷却油を吹き付けるようにして、各コイルエンドの冷却を行う。この場合、冷却油は、ロータの一端側から中空部に流入するので、中空部の圧力損失によって冷却油の流入端側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が反対側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量よりも大きくなってしまい、各コイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が不均一となってしまうという問題があった。
【0006】
また、電動車両等の移動機械に搭載される回転電機のように、車両の走行状態によってロータの回転軸が水平に対して傾斜するような場合がある。例えば、冷却油流入側端が低くなるようにロータの回転軸が傾斜した場合には、冷却油流入側端の冷却油の圧力が高くなるので冷却油流入端側のコイルエンドに吹き掛けられる冷却油の流量は多くなり、逆に反対側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量は低下し、各コイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量に偏差が生じてしまう。反対に、冷却油流入側端が高くなるようにロータの回転軸が傾斜した場合には、静圧差によって冷却油流入側端の冷却油の圧力が低下し、反対端の冷却油の圧力が高くなることから、冷却油流入側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量は低下し、反対側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が大きくなり、やはり、各コイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量に偏差が生じてしまう。このように、ロータの回転軸が水平に対して傾斜すると各端のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が変化してしまい、コイルエンドの冷却が不安定となってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、回転電機のロータの回転軸が水平方向に対して傾斜した場合でも、ステータまたはロータを安定して冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の回転電機は、同軸に配置され、動力を伝達する動力シャフトが貫通する中空形状のロータシャフトを備える回転電機であって、前記動力シャフトは、内部に軸方向に延びる第1冷媒流路と、前記第1冷媒流路から半径方向に延びて前記動力シャフトの外面に達する第2冷媒流路とを含み、前記動力シャフトの外面と前記ロータシャフトの内面との間の隙間は、軸方向に延びる第3冷媒流路を成形し、前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置の近傍に配置され、前記第2冷媒流路から流出して前記第3冷媒流路内の軸方向の両側に向かう冷媒の各流量の割合が所定の値になるように冷媒を分流する冷媒分流器を備えること、を特徴とする。
【0009】
本発明の回転電機において、前記冷媒分流器は、前記第2冷媒流路に対向する位置の軸方向両側にそれぞれ配置され、前記ロータシャフトの内面から外面に向かって凹んだ凹部と前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置に配置され、前記各凹部の間を仕切る仕切り壁と、を有すること、としても好適である。
【0010】
本発明の回転電機において、前記各凹部は、前記ロータシャフトの各端に向かうにつれて浅くなっていること、としても好適である。
【0011】
本発明の回転電機において、前記仕切り壁は、周方向に連続又は断続した円環板状で、
前記仕切り壁近傍の前記各凹部表面は円筒面で、前記仕切り壁の軸方向側の側面は、前記各凹部表面に対して略直角であること、としても好適である。
【0012】
本発明の回転電機において、前記ロータシャフトの外周に固定されたロータコアと、
前記ロータコアの外周に配置されるステータコアと、前記ステータコアの軸方向両端面に配置されるコイルエンドと、前記ロータシャフトの内面から前記ロータシャフトの軸方向両端近傍の各外面に連通し、前記第3冷媒流路から前記各コイルエンドに向かって冷媒を噴出させる複数の第4冷媒流路と、を備え、前記第2冷媒流路は、前記ロータコアの軸方向の中央に配置されていること、としても好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、回転電機のロータ回転軸が水平方向に対して傾斜した場合でも、ステータまたはロータを安定して冷却することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態における回転電機の断面図である。
【図2】本発明の実施形態における回転電機の冷媒分流器近傍の冷媒の流れを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1に示す様に、本発明の実施形態の回転電機であるモータジェネレータ100は、ケーシング10と、ケーシング10の内面に固定されたステータ40と、ステータ40の内周側に配置され、ケーシング10に回転自在に支持されるロータ20とを備えている。ステータ40は、薄い電磁鋼板を積層し、内周側に複数のスロットを備えるステータコア41と、ステータコア41の各スロットに巻回されたコイルがステータコア41の軸方向の両端面からそれぞれ突出した第1、第2コイルエンド42,43とを備えている。ロータ20は、中空形状のロータシャフト21と、薄い電磁鋼板を積層し、ロータシャフト21の外面21bに固定されたロータコア22と、ロータコア22を軸方向に両側から挟みこむ第1、第2エンドプレート23,24とを備えている。ロータシャフト21の第1、第2端部21e,21fは、ケーシング10の第1端板11、第2端板12にそれぞれ取り付けられた第1、第2ボールベアリング13,14によって回転軸81の周りに回転自在にケーシング10に取り付けられている。また、ステータコア41とロータコア22とは中心軸82に対して軸方向に対象に配置されている。換言すると、中心軸82は、ステータコア41、ロータコア22の軸方向の中央の位置を示す線である。
【0016】
ロータシャフト21の中心の中空部分21cには、動力を伝達する動力シャフト51がロータ20と同軸に設けられている。動力シャフト51は、例えば、エンジン或いは他のモータジェネレータ等の動力出力装置の出力(動力)を伝達するものであってもよいし、モータジェネレータ100の出力を同軸に配置された減速機(図示せず)によって減速した出力を伝達するものであってもよい。動力シャフト51は、冷媒が回転軸81の方向に流れる第1冷媒流路である中心孔52を備えている。
【0017】
動力シャフト51は、ロータコア22の軸方向の中央(中心軸82の位置)に配置され、動力シャフト51の内面51a或いは中心孔52の表面から動力シャフト51の外面51bに向かって延びる貫通孔53を備えている。貫通孔53は、第1冷媒流路である中心孔52と、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間の隙間21dとを連通する第2冷媒流路である。また、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間の隙間21dは第3冷媒流路である。
【0018】
図1に示す様に、ロータシャフト21の内面21aのロータコア22の軸方向の中央(中心軸82の位置)に設けられた貫通孔53(第2冷媒流路)に対向する位置には、冷媒分流器31が設けられている。冷媒分流器31は、貫通孔53(第2冷媒流路)に対向する位置(中心軸82の位置)の軸方向両側にそれぞれ配置され、ロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aから外面21bに向かって凹んだ第1、第2凹部37,38と、ロータシャフト21の内面21aの貫通孔53(第2冷媒流路)に対向する位置(中心軸82の位置)に配置され、各凹部37,38の間を仕切る仕切り壁32と、を含んでいる。仕切り壁32は、周方向に連続又は断続した円環板状であり、その内周面は、各凹部37,38以外のロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aと同一面となっている。また、各凹部37,38は、それぞれ仕切り壁32に接続する第1、第2円筒面33,34と、各円筒面33,34からロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって内径が小さくなる第1、第2テーパ面35,36とを備えている。つまり、各凹部37,38は、仕切り壁32の近傍からロータシャフト21の各端部21e,21fに向かうにつれてロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aからの凹みが浅くなるように構成されている。また、仕切り壁32のロータシャフト21の第1端部21e側の第1側面32aと第2端部21f側の第2側面32bとは、それぞれ、各円筒面33,34に対して直角となっている。また、本実施形態では、各凹部37,38の各円筒面33,34と、各テーパ面35,36はそれぞれ同一の内径、長さとなっている。
【0019】
ロータ20の第1、第2エンドプレート23,24は、その内面に半径方向に延びる半径方向孔27,28と、各半径方向孔27,28からそれぞれロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって軸方向に延びる第1、第2冷媒吹き出し孔29,30とを備えている。また、ロータシャフト21の各半径方向孔27,28に対向する位置には、それぞれ各半径方向孔27,28に連通する第1、第2貫通孔25,26が設けられている。各貫通孔25,26と、各半径方向孔27,28と、各冷媒吹き出し孔29,30とは、それぞれ第4冷媒流路を構成する。
【0020】
以上、説明したように構成されている本実施形態のモータジェネレータ100の冷媒の流れについて説明する。図1の矢印60に示す様に、冷媒は動力シャフト51の第1端側から中心孔52(第1冷媒流路)に流入する。中心孔52に流入した冷媒は、図1の矢印61,62に示す様に動力シャフト51の貫通孔53(第2冷媒流路)から動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間の隙間21d(第3冷媒流路)に向かって半径方向に流れ出す。
【0021】
図2に示す様に、貫通孔53から半径方向に流れ出した冷媒は、仕切り壁32の頂面32cに当たって、図2の矢印63,64に示す様に、ロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かう流れに分流される。そして、冷媒は、図2に示す矢印65,66のように第1凹部37、第2凹部38の各円筒面33,34の表面近傍に沿ってそれぞれロータシャフト21の第1端部21e,第2端部21fの方向に流れていく。そして、冷媒は、各円筒面33,34に続く各テーパ面35,36の表面に沿ってロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって流れてから、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aとの間の第1、第2隙間54,55に流れていく。
【0022】
図1に示す様に、冷媒は、各隙間54,55をそれぞれロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって流れ、ロータシャフト21の第1、第2貫通孔25,26に達すると、各貫通孔25,26を通って半径方向に流れる。そして、冷媒は、各貫通孔25,26から第1、第2エンドプレート23,24の各半径方向孔27,28を通って各冷媒吹き出し孔29,30からロータシャフト21の外面に吹き出す。各冷媒吹き出し孔29,30から吹き出した冷媒は、遠心力によって半径方向に向かって飛散し、各コイルエンド42,43に吹き付けられ、各コイルエンド42,43を冷却する。
【0023】
本実施形態では、図2に示す様に、貫通孔53から流出した冷媒が各端部21e,21f近傍の各隙間54,55よりも流路面積の大きい各凹部37,38の各円筒面33,34の部分に流れ込み、軸方向に向かう流速が一旦低下した後、各凹部37,38の各テーパ部35,36によってそれぞれ第1端部21e、第2端部21fに向かって軸方向の流速を早めながら各端部21e,21f近傍の各隙間54,55に流れていくので、第1端部21e、第2端部21fにそれぞれ流れる冷媒の流量の割合を所定の値に保持することができる。本実施形態のように、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置(ロータコア22の軸方向中央部)に配置し、各凹部37,38の各円筒面33,34と、各テーパ面35,36とをそれぞれ同一の内径、長さとした場合、第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量はそれぞれ等しい流量となり、各コイルエンド42,43を均等に冷却することができる。
【0024】
また、各凹部37,38と仕切り壁32によって第1隙間54と第2隙間55との間の冷媒の流通を遮断することができるので、図2に示す矢印71,72のように、第1凹部37から第2凹部38に向かう流れ、或いは逆に第2凹部38から第1凹部37に向かう冷媒の流れを遮断することができる。このため、ロータシャフト21の回転軸81が水平面に対して傾斜した場合であっても、第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量が変化せず、冷媒の流量を安定させ、各コイルエンド42,43を安定して冷却することができる。特に、仕切り壁32の各側面32a,32bが各凹部37,38の各円筒面33,34に対して直角となっているので、冷媒が仕切り壁32を越えて反対側の各凹部37,38に流れ込むことを抑制することができ、確実に第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量の割合を所定の値に安定させることができる。更に、仕切り壁32を設けることによりロータシャフト21の内面積が増加し、ロータシャフト21の冷却が促進される。
【0025】
以上、説明した実施形態は、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置(ロータコア22の軸方向中央部)に配置して、第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量をそれぞれ等しい流量とすることとして説明したが、第1端部21eと第2端部21fに向かう冷媒の流量の割合を均等ではなく、いずれか一方の割合を大きく或いは小さくしたい場合には、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置からずらした位置に配置するようにしてもよいし、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置(ロータコア22の軸方向中央部)に配置し、各円筒面33,34、各テーパ面35,36の内径を第1端部21e側と第2端部側で異ならせるように構成しても良いし、仕切り壁32をいずれかの円筒面33,34に対して斜めに配置するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0026】
10 ケーシング、11,12 端板、13,14 ボールベアリング、20 ロータ、21 ロータシャフト、21a,51a 内面、21b,51b 外面、21c 中空部分、21d,54,55 隙間、21e 第1端部、21f 第2端部、22 ロータコア、23,24 エンドプレート、25,26,53 貫通孔、27,28 半径方向孔、29,30 冷媒吹き出し孔、31 冷媒分流器、32 仕切り壁、32a,32b 側面、32c 頂面、33,34 円筒面、35,36 テーパ面、37,38 凹部、40 ステータ、41 ステータコア、42,43 コイルエンド、51 動力シャフト、52 中心孔、81 回転軸、82 中心軸、100 モータジェネレータ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機の冷却構造に関する。
【背景技術】
【0002】
モータやモータジェネレータのような回転電機では、運転中にステータのコイルエンド等の温度が上昇するのでコイルエンドを冷却することが必要となる。このため、ロータシャフトの内部に冷却油を供給する中空部と、この中空部とロータのエンドプレートの内部とを連通する連通孔とを設け、冷却油をロータシャフトの中空部からエンドプレートの中の空間に送り、エンドプレート端部に設けた噴出孔からステータのコイルエンド冷却油を吹きつけてコイルエンドを冷却する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、回転電機ではロータシャフトを中空形状とし、その中に車輪を駆動する駆動シャフトを通す構造をとる場合がある。この場合、駆動シャフトの外面とロータシャフトの内面との隙間を冷却油の供給路とし、この供給路から連通孔を通してロータコアの内部の冷却油流路に冷却油を流してロータコアを冷却する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−45894号公報
【特許文献2】特開2007−228669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、回転電機のステータは、軸方向の両端にコイルエンドが形成されている。このため、特許文献1に記載された従来技術では、ロータの中空部の冷却流路から軸方向の両端のロータエンドプレートに冷却油を導き、各端のコイルエンドの冷却油噴出孔からステータ両端の各コイルエンドに冷却油を吹き付けるようにして、各コイルエンドの冷却を行う。この場合、冷却油は、ロータの一端側から中空部に流入するので、中空部の圧力損失によって冷却油の流入端側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が反対側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量よりも大きくなってしまい、各コイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が不均一となってしまうという問題があった。
【0006】
また、電動車両等の移動機械に搭載される回転電機のように、車両の走行状態によってロータの回転軸が水平に対して傾斜するような場合がある。例えば、冷却油流入側端が低くなるようにロータの回転軸が傾斜した場合には、冷却油流入側端の冷却油の圧力が高くなるので冷却油流入端側のコイルエンドに吹き掛けられる冷却油の流量は多くなり、逆に反対側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量は低下し、各コイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量に偏差が生じてしまう。反対に、冷却油流入側端が高くなるようにロータの回転軸が傾斜した場合には、静圧差によって冷却油流入側端の冷却油の圧力が低下し、反対端の冷却油の圧力が高くなることから、冷却油流入側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量は低下し、反対側のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が大きくなり、やはり、各コイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量に偏差が生じてしまう。このように、ロータの回転軸が水平に対して傾斜すると各端のコイルエンドに吹き付けられる冷却油の流量が変化してしまい、コイルエンドの冷却が不安定となってしまうという問題があった。
【0007】
本発明は、回転電機のロータの回転軸が水平方向に対して傾斜した場合でも、ステータまたはロータを安定して冷却することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の回転電機は、同軸に配置され、動力を伝達する動力シャフトが貫通する中空形状のロータシャフトを備える回転電機であって、前記動力シャフトは、内部に軸方向に延びる第1冷媒流路と、前記第1冷媒流路から半径方向に延びて前記動力シャフトの外面に達する第2冷媒流路とを含み、前記動力シャフトの外面と前記ロータシャフトの内面との間の隙間は、軸方向に延びる第3冷媒流路を成形し、前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置の近傍に配置され、前記第2冷媒流路から流出して前記第3冷媒流路内の軸方向の両側に向かう冷媒の各流量の割合が所定の値になるように冷媒を分流する冷媒分流器を備えること、を特徴とする。
【0009】
本発明の回転電機において、前記冷媒分流器は、前記第2冷媒流路に対向する位置の軸方向両側にそれぞれ配置され、前記ロータシャフトの内面から外面に向かって凹んだ凹部と前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置に配置され、前記各凹部の間を仕切る仕切り壁と、を有すること、としても好適である。
【0010】
本発明の回転電機において、前記各凹部は、前記ロータシャフトの各端に向かうにつれて浅くなっていること、としても好適である。
【0011】
本発明の回転電機において、前記仕切り壁は、周方向に連続又は断続した円環板状で、
前記仕切り壁近傍の前記各凹部表面は円筒面で、前記仕切り壁の軸方向側の側面は、前記各凹部表面に対して略直角であること、としても好適である。
【0012】
本発明の回転電機において、前記ロータシャフトの外周に固定されたロータコアと、
前記ロータコアの外周に配置されるステータコアと、前記ステータコアの軸方向両端面に配置されるコイルエンドと、前記ロータシャフトの内面から前記ロータシャフトの軸方向両端近傍の各外面に連通し、前記第3冷媒流路から前記各コイルエンドに向かって冷媒を噴出させる複数の第4冷媒流路と、を備え、前記第2冷媒流路は、前記ロータコアの軸方向の中央に配置されていること、としても好適である。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、回転電機のロータ回転軸が水平方向に対して傾斜した場合でも、ステータまたはロータを安定して冷却することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態における回転電機の断面図である。
【図2】本発明の実施形態における回転電機の冷媒分流器近傍の冷媒の流れを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1に示す様に、本発明の実施形態の回転電機であるモータジェネレータ100は、ケーシング10と、ケーシング10の内面に固定されたステータ40と、ステータ40の内周側に配置され、ケーシング10に回転自在に支持されるロータ20とを備えている。ステータ40は、薄い電磁鋼板を積層し、内周側に複数のスロットを備えるステータコア41と、ステータコア41の各スロットに巻回されたコイルがステータコア41の軸方向の両端面からそれぞれ突出した第1、第2コイルエンド42,43とを備えている。ロータ20は、中空形状のロータシャフト21と、薄い電磁鋼板を積層し、ロータシャフト21の外面21bに固定されたロータコア22と、ロータコア22を軸方向に両側から挟みこむ第1、第2エンドプレート23,24とを備えている。ロータシャフト21の第1、第2端部21e,21fは、ケーシング10の第1端板11、第2端板12にそれぞれ取り付けられた第1、第2ボールベアリング13,14によって回転軸81の周りに回転自在にケーシング10に取り付けられている。また、ステータコア41とロータコア22とは中心軸82に対して軸方向に対象に配置されている。換言すると、中心軸82は、ステータコア41、ロータコア22の軸方向の中央の位置を示す線である。
【0016】
ロータシャフト21の中心の中空部分21cには、動力を伝達する動力シャフト51がロータ20と同軸に設けられている。動力シャフト51は、例えば、エンジン或いは他のモータジェネレータ等の動力出力装置の出力(動力)を伝達するものであってもよいし、モータジェネレータ100の出力を同軸に配置された減速機(図示せず)によって減速した出力を伝達するものであってもよい。動力シャフト51は、冷媒が回転軸81の方向に流れる第1冷媒流路である中心孔52を備えている。
【0017】
動力シャフト51は、ロータコア22の軸方向の中央(中心軸82の位置)に配置され、動力シャフト51の内面51a或いは中心孔52の表面から動力シャフト51の外面51bに向かって延びる貫通孔53を備えている。貫通孔53は、第1冷媒流路である中心孔52と、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間の隙間21dとを連通する第2冷媒流路である。また、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間の隙間21dは第3冷媒流路である。
【0018】
図1に示す様に、ロータシャフト21の内面21aのロータコア22の軸方向の中央(中心軸82の位置)に設けられた貫通孔53(第2冷媒流路)に対向する位置には、冷媒分流器31が設けられている。冷媒分流器31は、貫通孔53(第2冷媒流路)に対向する位置(中心軸82の位置)の軸方向両側にそれぞれ配置され、ロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aから外面21bに向かって凹んだ第1、第2凹部37,38と、ロータシャフト21の内面21aの貫通孔53(第2冷媒流路)に対向する位置(中心軸82の位置)に配置され、各凹部37,38の間を仕切る仕切り壁32と、を含んでいる。仕切り壁32は、周方向に連続又は断続した円環板状であり、その内周面は、各凹部37,38以外のロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aと同一面となっている。また、各凹部37,38は、それぞれ仕切り壁32に接続する第1、第2円筒面33,34と、各円筒面33,34からロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって内径が小さくなる第1、第2テーパ面35,36とを備えている。つまり、各凹部37,38は、仕切り壁32の近傍からロータシャフト21の各端部21e,21fに向かうにつれてロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aからの凹みが浅くなるように構成されている。また、仕切り壁32のロータシャフト21の第1端部21e側の第1側面32aと第2端部21f側の第2側面32bとは、それぞれ、各円筒面33,34に対して直角となっている。また、本実施形態では、各凹部37,38の各円筒面33,34と、各テーパ面35,36はそれぞれ同一の内径、長さとなっている。
【0019】
ロータ20の第1、第2エンドプレート23,24は、その内面に半径方向に延びる半径方向孔27,28と、各半径方向孔27,28からそれぞれロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって軸方向に延びる第1、第2冷媒吹き出し孔29,30とを備えている。また、ロータシャフト21の各半径方向孔27,28に対向する位置には、それぞれ各半径方向孔27,28に連通する第1、第2貫通孔25,26が設けられている。各貫通孔25,26と、各半径方向孔27,28と、各冷媒吹き出し孔29,30とは、それぞれ第4冷媒流路を構成する。
【0020】
以上、説明したように構成されている本実施形態のモータジェネレータ100の冷媒の流れについて説明する。図1の矢印60に示す様に、冷媒は動力シャフト51の第1端側から中心孔52(第1冷媒流路)に流入する。中心孔52に流入した冷媒は、図1の矢印61,62に示す様に動力シャフト51の貫通孔53(第2冷媒流路)から動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の内面21aとの間の隙間21d(第3冷媒流路)に向かって半径方向に流れ出す。
【0021】
図2に示す様に、貫通孔53から半径方向に流れ出した冷媒は、仕切り壁32の頂面32cに当たって、図2の矢印63,64に示す様に、ロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かう流れに分流される。そして、冷媒は、図2に示す矢印65,66のように第1凹部37、第2凹部38の各円筒面33,34の表面近傍に沿ってそれぞれロータシャフト21の第1端部21e,第2端部21fの方向に流れていく。そして、冷媒は、各円筒面33,34に続く各テーパ面35,36の表面に沿ってロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって流れてから、動力シャフト51の外面51bとロータシャフト21の各端部21e,21f近傍の内面21aとの間の第1、第2隙間54,55に流れていく。
【0022】
図1に示す様に、冷媒は、各隙間54,55をそれぞれロータシャフト21の第1端部21e、第2端部21fに向かって流れ、ロータシャフト21の第1、第2貫通孔25,26に達すると、各貫通孔25,26を通って半径方向に流れる。そして、冷媒は、各貫通孔25,26から第1、第2エンドプレート23,24の各半径方向孔27,28を通って各冷媒吹き出し孔29,30からロータシャフト21の外面に吹き出す。各冷媒吹き出し孔29,30から吹き出した冷媒は、遠心力によって半径方向に向かって飛散し、各コイルエンド42,43に吹き付けられ、各コイルエンド42,43を冷却する。
【0023】
本実施形態では、図2に示す様に、貫通孔53から流出した冷媒が各端部21e,21f近傍の各隙間54,55よりも流路面積の大きい各凹部37,38の各円筒面33,34の部分に流れ込み、軸方向に向かう流速が一旦低下した後、各凹部37,38の各テーパ部35,36によってそれぞれ第1端部21e、第2端部21fに向かって軸方向の流速を早めながら各端部21e,21f近傍の各隙間54,55に流れていくので、第1端部21e、第2端部21fにそれぞれ流れる冷媒の流量の割合を所定の値に保持することができる。本実施形態のように、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置(ロータコア22の軸方向中央部)に配置し、各凹部37,38の各円筒面33,34と、各テーパ面35,36とをそれぞれ同一の内径、長さとした場合、第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量はそれぞれ等しい流量となり、各コイルエンド42,43を均等に冷却することができる。
【0024】
また、各凹部37,38と仕切り壁32によって第1隙間54と第2隙間55との間の冷媒の流通を遮断することができるので、図2に示す矢印71,72のように、第1凹部37から第2凹部38に向かう流れ、或いは逆に第2凹部38から第1凹部37に向かう冷媒の流れを遮断することができる。このため、ロータシャフト21の回転軸81が水平面に対して傾斜した場合であっても、第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量が変化せず、冷媒の流量を安定させ、各コイルエンド42,43を安定して冷却することができる。特に、仕切り壁32の各側面32a,32bが各凹部37,38の各円筒面33,34に対して直角となっているので、冷媒が仕切り壁32を越えて反対側の各凹部37,38に流れ込むことを抑制することができ、確実に第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量の割合を所定の値に安定させることができる。更に、仕切り壁32を設けることによりロータシャフト21の内面積が増加し、ロータシャフト21の冷却が促進される。
【0025】
以上、説明した実施形態は、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置(ロータコア22の軸方向中央部)に配置して、第1端部21e、第2端部21fに向かう冷媒の流量をそれぞれ等しい流量とすることとして説明したが、第1端部21eと第2端部21fに向かう冷媒の流量の割合を均等ではなく、いずれか一方の割合を大きく或いは小さくしたい場合には、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置からずらした位置に配置するようにしてもよいし、貫通孔53、仕切り壁32をロータコア22の中心軸82の位置(ロータコア22の軸方向中央部)に配置し、各円筒面33,34、各テーパ面35,36の内径を第1端部21e側と第2端部側で異ならせるように構成しても良いし、仕切り壁32をいずれかの円筒面33,34に対して斜めに配置するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0026】
10 ケーシング、11,12 端板、13,14 ボールベアリング、20 ロータ、21 ロータシャフト、21a,51a 内面、21b,51b 外面、21c 中空部分、21d,54,55 隙間、21e 第1端部、21f 第2端部、22 ロータコア、23,24 エンドプレート、25,26,53 貫通孔、27,28 半径方向孔、29,30 冷媒吹き出し孔、31 冷媒分流器、32 仕切り壁、32a,32b 側面、32c 頂面、33,34 円筒面、35,36 テーパ面、37,38 凹部、40 ステータ、41 ステータコア、42,43 コイルエンド、51 動力シャフト、52 中心孔、81 回転軸、82 中心軸、100 モータジェネレータ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同軸に配置され、動力を伝達する動力シャフトが貫通する中空形状のロータシャフトを備える回転電機であって、
前記動力シャフトは、内部に軸方向に延びる第1冷媒流路と、前記第1冷媒流路から半径方向に延びて前記動力シャフトの外面に達する第2冷媒流路とを含み、
前記動力シャフトの外面と前記ロータシャフトの内面との間の隙間は、軸方向に延びる第3冷媒流路を成形し、
前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置の近傍に配置され、前記第2冷媒流路から流出して前記第3冷媒流路内の軸方向の両側に向かう冷媒の各流量の割合が所定の値になるように冷媒を分流する冷媒分流器を備えること、
を特徴とする回転電機。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機であって、
前記冷媒分流器は、前記第2冷媒流路に対向する位置の軸方向両側にそれぞれ配置され、前記ロータシャフトの内面から外面に向かって凹んだ凹部と
前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置に配置され、前記各凹部の間を仕切る仕切り壁と、を有すること、
を特徴とする回転電機。
【請求項3】
請求項2に記載の回転電機であって、
前記各凹部は、前記ロータシャフトの各端に向かうにつれて浅くなっていること、
を特徴とする回転電機。
【請求項4】
請求項2または3に記載の回転電機であって、
前記仕切り壁は、周方向に連続又は断続した円環板状で、
前記仕切り壁近傍の前記各凹部表面は円筒面で、
前記仕切り壁の軸方向側の側面は、前記各凹部表面に対して略直角であること、
を特徴とする回転電機。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項に記載の回転電機であって、
前記ロータシャフトの外周に固定されたロータコアと、
前記ロータコアの外周に配置されるステータコアと、
前記ステータコアの軸方向両端面に配置される各コイルエンドと、
前記ロータシャフトの内面から前記ロータシャフトの軸方向両端近傍の各外面に連通し、前記第3冷媒流路から前記各コイルエンドに向かって冷媒を噴出させる複数の第4冷媒流路と、を備え、
前記第2冷媒流路は、前記ロータコアの軸方向の中央に配置されていること、
を特徴とする回転電機。
【請求項1】
同軸に配置され、動力を伝達する動力シャフトが貫通する中空形状のロータシャフトを備える回転電機であって、
前記動力シャフトは、内部に軸方向に延びる第1冷媒流路と、前記第1冷媒流路から半径方向に延びて前記動力シャフトの外面に達する第2冷媒流路とを含み、
前記動力シャフトの外面と前記ロータシャフトの内面との間の隙間は、軸方向に延びる第3冷媒流路を成形し、
前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置の近傍に配置され、前記第2冷媒流路から流出して前記第3冷媒流路内の軸方向の両側に向かう冷媒の各流量の割合が所定の値になるように冷媒を分流する冷媒分流器を備えること、
を特徴とする回転電機。
【請求項2】
請求項1に記載の回転電機であって、
前記冷媒分流器は、前記第2冷媒流路に対向する位置の軸方向両側にそれぞれ配置され、前記ロータシャフトの内面から外面に向かって凹んだ凹部と
前記ロータシャフトの内面の前記第2冷媒流路に対向する位置に配置され、前記各凹部の間を仕切る仕切り壁と、を有すること、
を特徴とする回転電機。
【請求項3】
請求項2に記載の回転電機であって、
前記各凹部は、前記ロータシャフトの各端に向かうにつれて浅くなっていること、
を特徴とする回転電機。
【請求項4】
請求項2または3に記載の回転電機であって、
前記仕切り壁は、周方向に連続又は断続した円環板状で、
前記仕切り壁近傍の前記各凹部表面は円筒面で、
前記仕切り壁の軸方向側の側面は、前記各凹部表面に対して略直角であること、
を特徴とする回転電機。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項に記載の回転電機であって、
前記ロータシャフトの外周に固定されたロータコアと、
前記ロータコアの外周に配置されるステータコアと、
前記ステータコアの軸方向両端面に配置される各コイルエンドと、
前記ロータシャフトの内面から前記ロータシャフトの軸方向両端近傍の各外面に連通し、前記第3冷媒流路から前記各コイルエンドに向かって冷媒を噴出させる複数の第4冷媒流路と、を備え、
前記第2冷媒流路は、前記ロータコアの軸方向の中央に配置されていること、
を特徴とする回転電機。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2013−55799(P2013−55799A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−192441(P2011−192441)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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