説明

固体触媒を用いたアゾ化合物の調製

本発明は、少なくとも、1つのアミンまたはポリアミンと、酸素分子と、3族、4族、5族、6族、8族、9族、11族、および13族の元素のうちの1つの元素の少なくとも1つの金属酸化物、シリカ、ヒドロタルサイト型の陰イオン性の層状化合物またはその誘導体、活性炭、または有機高分子の中から選択される少なくとも1つの担体によって形成される触媒との間の反応を包含する、アゾ化合物の調製プロセスに関する。さらに、この触媒は、金のナノ粒子を含有していてもよい。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[技術分野]
本発明は、金を含有するまたは含有しないナノ粒子化された金属酸化物を基礎とし、かつ金のナノ粒子を含有するまたは含有しない各種の担体に担持された、不均一系の固体触媒に関する。これらの不均一系の固体触媒は、酸化剤としての大気中の酸素と、純粋なアミン、アミンまたはポリアミンの混合物との反応によってアゾ化合物(特に対称性を有するまたは非対称性を有する芳香族アゾ化合物)の形成を促進することができる。これらの触媒を、連続的なプロセスにおいて作用させてもよいし、仕込みごとのプロセスにおいて作用させてもよい。後者の場合、固体触媒の触媒活性を失わずに、濾過による固体触媒の回収、および新しい反応における固体触媒の再利用が可能になる。これらの触媒がナノ粒子の形態の金を含有する場合、アミンの酸化プロセスと、ニトロ化合物の水素化によってこれらのアミンを形成する過程からなる先行するプロセスとを合わせることが可能である。こうすることによって、ニトロ化合物からアゾ化合物への転換を、単一の触媒を用いて実施することができる。
【0002】
[背景技術]
アゾ化合物には、−N=N−と表わされる二重結合(図1)が存在する。また、アゾ化合物は、窒素の3つ目の原子価がアルキル基で飽和しているのか、またはアリール基で飽和しているのかに応じて、脂肪族または芳香族に分類される。さらに、個々の窒素の置換基が同一の置換基であるか、または互いに異なる置換基であるかに応じて、アゾ化合物を、対称性アゾ化合物と非対称性アゾ化合物とに分類することもできる。
【0003】
【化1】

【0004】
アゾ化合物は、炭素フリーラジカルの生成体(色素、染料、食品添加物など)、医薬品化合物、および金属配位子として使用される。アゾ化合物は、ニトロ化合物とアミンとの間の中間的な酸化状態である。このため、これらのファミリー(図2)のいずれかの化合物からでも得ることができる。反応は、化学量論的な量の酸化剤または還元剤を使用することによって完成させる。なお、この酸化剤または還元剤には、環境にとって有害な遷移金属または反応性を有する金属が含有されることが多い。現在に至るまで、不均一系の触媒反応を使用し、高い変換レベルを達成し、高い選択性を有する先行技術のプロセスは、一切開示されていない。
【0005】
【化2】

【0006】
アゾ化合物は、酢酸鉛などの酸化剤との反応を利用して、アミンから調製されてもよい。さらに、アゾ化合物は、ニトロ化合物を鉛などの金属で還元することによって得られてもよい。非対称性を有する芳香族アゾ化合物が、求電子置換反応に対するジアゾニウム塩と活性化された芳香族化合物とのカップリング反応を利用して調製されてもよい。この場合、ジアゾニウム塩の調製は、通常、酸性媒体中で亜硝酸塩との反応を利用する形態である。この場合、中程度の酸化剤として作用する、化学量論的な量の亜硝酸塩も必要である。
【0007】
本発明に係るプロセスでは、アミンを出発物質として、酸素存在下での酸化によってアゾ化合物を形成することを完成させるために、再使用可能な不均一系の触媒が使用される。さらに、触媒が金のナノ粒子を備えている場合、上記プロセスの活性および選択性を著しく増加させることが観察されている。したがって、本発明のプロセスは、アミンおよびポリアミンのアゾ系脂肪族化合物およびアゾ系芳香族化合物を、高収率および高純度で得ることを可能にする。また、固体触媒はその不均一性によって、分離、回収、および再利用が容易である。
【0008】
[発明の詳細な説明]
本発明は、少なくとも、
1つのアミンまたはポリアミンと、
酸素分子と、
少なくとも1つの担体によって形成される触媒と、
の間で反応させることを包含している、アゾ化合物の調製プロセスに関する。少なくとも1つの担体は、2族、3族、4族、5族、6族、8族、9族、11族、および13族の元素のうちの1つの金属酸化物、シリカ、ヒドロタルサイト型の陰イオン性の層状化合物またはその誘導体、活性炭ならびに有機高分子、の少なくとも1つの中から選択される。
【0009】
現在、アゾ化合物は、化学量論的な量の金属、金属化合物、またはその他の試薬を使用する非触媒性の反応を利用して得られている。現在までに開示されているアゾ化合物の形成プロセスは、環境に対して負の効果を及ぼす副生成物を発生させない化学反応の開発を必要とする、「エコ化学」の原則に従ったプロセスではない。本発明は、再使用可能な不均一系の触媒を使用して、アミンを出発物質として酸素存在下での酸化によってアゾ化合物を形成することを完成させるプロセスを開示する。本プロセスにおいて使用する試薬は酸素であり、この酸素は副生成物として水を発生させる。また、別の構成として、金を含有する触媒の場合、合成の出発物質はニトロ化合物であってもよい。このニトロ化合物は、まずニトロ基の選択的な触媒性水素化に供され、次に同じまたは別の反応器内において同じまたは別の金触媒を用いて、酸化過程を経て、アゾ化合物が生成されてもよい。図3は、合成の順序をまとめたものである。
【0010】
【化3】

【0011】
本発明の特定の実施形態によれば、使用する触媒担体は、3族、4族、5族、6族、8族、9族、11族、および13族の元素の1つの金属酸化物である。この金属酸化物は、好ましくは、TiO、Ce、Al、MgO、CaO、Cu、Co、Fe、Cr、Y、ZrO、およびこれらの組み合わせの中から選択される。
【0012】
好適な実施形態によれば、上記金属酸化物は酸化チタンである。別の好適な実施形態によれば、上記金属酸化物は酸化セリウムである。さらに別の好適な実施形態によれば、上記金属酸化物は酸化イットリウムである。さらに別の好適な実施形態によれば、上記金属酸化物は酸化鉄である。さらに別の好適な実施形態によれば、上記金属酸化物は酸化ジルコニウムである。
【0013】
さらに、本発明のプロセスによれば、上記酸化物の粒径が、好ましくは1nm〜50nmである。
【0014】
特定の実施形態によれば、上記金属酸化物は、ドーピング剤として作用する他の(金属または非金属)元素を低い割合でさらに含有してもよい。これらの元素は、好ましくは、9族、10族、11族、および12族の元素の中から選択される。これらの元素の例としては、Pt、Pd、Fe、Cu、La、Pr、Au、N、C、S、およびこれらの組み合わせなどがあげられるが、これらの例に限定されるものではない。
【0015】
本発明の特定の実施形態によれば、ナノ粒子化された酸化チタン(平均粒径25nm)は、大部分がアナターゼの相(80%)であり、アゾベンゼン中におけるアニリンの形成を触媒し、このときの転化率は97%であり、選択率は99%である。別の特定の実施形態では、ナノ粒子化された酸化セリウム(平均粒径5nm)は、90%の転化率およびアゾベンゼンに対する59%の選択性を達成することができる。
【0016】
本発明のプロセスでは、触媒担体は、少なくともマイクロポーラス素材、好ましくはゼオライト系素材であってもよい。また、特に、担体は、少なくとも、構造化されたメソポーラス素材であってもよい。
【0017】
好適な実施形態によれば、上記担体はシリカである。
【0018】
本発明のプロセスの別の一実施形態によれば、上記担体は、少なくともヒドロタルサイト型の陰イオン性の層状化合物またはその誘導体である。
【0019】
本発明のプロセスの別の一実施形態によれば、上記担体は活性炭である。
【0020】
本発明のプロセスの別の一実施形態によれば、上記担体は少なくとも有機高分子である。この担体は、スチレンの共重合体、4−ヒドロキシエチルスチレンの共重合体、および4−グリシジルスチレンの共重合体の中から選択される共重合体であってもよい。また、別の一実施形態によれば、上記担体は、PAMAM型およびPEI型から選択されてもよい、デンドリマー型の重合体である。
【0021】
本発明の特定の実施形態によれば、上記触媒は、周期表の9族、10族、および11族の少なくとも1つの金属、好ましくは金をさらに含有する。
【0022】
金のナノ粒子のサイズが20nmを超えると触媒の活性が急激に低下するので、金の粒子のサイズは触媒活性において非常に重要である。酸素を用いたアミンの酸化反応の触媒作用を観察するに適した粒子のサイズは、好ましくは1nm〜20nm、特に好ましくは2nm〜10nmである。さらに、この金は、触媒に対して、百分率で表わせば概して、0.01重量%〜10重量%、好ましくは0.05重量%〜6重量%である。
【0023】
すでに示したように、本発明の好適な実施形態における金属酸化物は、金のナノ粒子を含有してもよい。上記金の粒子は担持される場合、担体の特性が、触媒の最終的な活性および選択性に影響する。これらの金のナノ粒子は、好ましくは、不溶性素材中に担持されることが好ましい。この不溶性素材は、有機高分子もしくは活性炭、または例えば有機金属のフレームワーク(metal−organic framework;MOF)素材などの有機物と無機物との担体であってもよい。驚くべきことに、該担体はあまり高い活性を示すことがない(この点、有機高分子、活性炭、およびMOFの一部の種類とは異なる)。したがって、この場合、触媒活性はほぼすべてが金のナノ粒子に由来するものである。金のナノ粒子が金属酸化物中に担持される場合、金属酸化物の触媒活性は、金のナノ粒子によって著しく増加する。これらの金属酸化物自身も、芳香族アミンが酸素によって酸化されてアゾベンゼンを形成する反応において、ある程度の触媒活性を有している。ただし、上述のように、反応速度として測定した活性は、ナノ粒子化された酸化物が、その表面上に金のナノ粒子を吸着することによって修飾された場合、アゾ化合物に関して大幅に増加する。ゼオライトおよび構造化されたメソポーラス酸化物(さらに処理しても、しなくてもよい)またはこれらの組み合わせも、適切な担体となり得る。
【0024】
例えば、金のナノ粒子の非存在下では、酸化セリウム、酸化チタン、および酸化鉄などのある種の酸化物は、同じ期間をかけても、金のナノ粒子を含有する類似体に比べて転化率が低い。したがって、触媒に対して0.01重量%〜10重量%、最も好ましくは0.05重量%〜6重量%の割合の金が、触媒の一部をなす担体に付加されると、触媒の活性および選択性が驚くほど高くなる。上記反応における、触媒(特に金属酸化物を有する触媒)の挙動は、金を含有するか含有しない金属酸化物のナノ粒子を用いる触媒反応に関する従来の知識からは、推定することも導出することも不可能である(ASK Hashmi, J Hutchings Graham: Gold catalysis. Angew. Chem. Int. Ed. 45 (2006) 7896-936; SAK Hashmi: Gold-catalyzed organic reactions. Chemical Reviews 107 (2007) 3180-211; T Mallat, A Baiker: Chem. Rev. 104 (2004) 3037)。本発明では、高分子鎖をナノ粒子の周囲で相互にリンクさせることによって金のナノ粒子を捕獲して固定化する金属原子型の力によって、金のナノ粒子と相互作用する有機高分子を、金のナノ粒子のための担体として特に記載する。例えば、スチレンおよび誘導体を単量体として備えるポリスチレンまたは共重合体が、担体として使用可能である。好ましい触媒は、3つのコモノマー(スチレン、p−グリシジルスチレン、およびp−2−ヒドロキシエチルスチレン)が高分子担体を形成している触媒である。これらの単量体の比率は広い範囲で設定可能であるが、好ましい比率は、スチレン/p−グリシジルスチレン/p−2−ヒドロキシエチルスチレン=90/7/3である。
【0025】
他のコモノマー(中性のコモノマーでも、正に帯電したコモノマーでも、または負に帯電したコモノマーでもよい)を含有するポリスチレン、ならびにポリアクリレートおよびポリアクリルアミドは、担体として使用可能な他の重合体である。デンドリマー型の可溶性重合体も、金のナノ粒子の担体として使用可能である。デンドリマーの中で好ましい担体は、窒素原子を含有するものであり、例えば、第3世代および第4世代のポリエチレンイミンおよびポリアミドアミンなどである。
【0026】
もう一つのタイプの担体は、さまざまな起源および化学組成を有する活性炭である。これらの担体は、面積を増加させることによって、その有効性を改善する。金のナノ粒子が積層可能である他の不溶性担体も、有機/無機ハイブリッド型素材、特に、有機金属のフレームワーク(metal−organic framework; MOF)素材である。金属またはナノメートル以下のスケールの金属集合体と有機リンカーとの間の相互作用によって形成される、後者の結晶性マイクロポーラス/メソポーラス素材においては、金のナノ粒子が、MOF結晶に対して外側または内側の位置を占めることができる。
【0027】
また、上述したように、その他の金のナノ粒子の担体は、金属酸化物である(非結晶性金属酸化物および結晶性構造化金属酸化物のどちらでもよく、さらに、層状の金属酸化物および0.7nm〜100nmの範囲の空隙率を有する金属酸化物のどちらでもよい)。担体として使用されるこれらの酸化物は、2つ以上の金属を含有していてもよい。上記各金属酸化物のうちのいずれにおいても、結晶相は、単相であっても、任意の比率の混合相であってもよい。担体の粒径は、数ナノメートルから数ミクロンであればよい。酸化物は化学量論に合致した量であってもよいし、あるいは、金属と酸素との比率が、元素の原子価から期待される比率とは異なっていてもよい。したがって、本発明の好適な実施形態は、25nmの平均粒径を有するアナターゼ相の酸化チタン上に位置し、2nm〜10nmの結晶サイズを有する0.1重量%〜4重量%の金からなる。
【0028】
さらに、上述したように、上記金属酸化物は、金のナノ粒子を有しているか有していないかに関わらず、ドーピング剤として作用するその他の金属および非金属元素を低い割合で含有していてもよい。本発明の好適な実施形態では、大部分がアナターゼ相である酸化チタンに、0.5%の鉄をドーピングする。その結果得られる固体(Fe(0.5)/TiO)は、ドーピングしていない酸化チタンと比較すると、アゾベンゼンの形成に対する活性が改善されたことを示している。同様にして、TiOに、1重量%未満の割合の銅をドーピングすることが可能である。
【0029】
上記担体は非結晶であってもよいが、或る種の構造を有していてもよい。例えば、担体は、ヒドロタルサイト型素材(二価の金属およびもう一つの三価の金属と混合された酸化物)などの層状構造を有する担体であってもよい。または、担体は混合された酸化物から生成されてもよい。
【0030】
上述のように、本発明のプロセスは、アミンまたはポリアミンを、これらに対応するアゾ化合物を得るための出発化合物として包含する。本発明のフレームワークにおいて使用可能なアミンは、脂肪族アミンまたは芳香族アミンおよびポリアミンである。特に適したアミンは、窒素内において電子密度を増加させる置換基を有するアミンである。したがって、芳香族アミンの場合、電子供与基が芳香族原子核に結合しているアミンが、高い速度で反応するアミンである。
【0031】
一般に、上記アミンまたはポリアミンは、式「R(NH」で表わされるアミンであり得る。なお、式中、Rは、炭素数が1〜20の置換または非置換のアルキル、炭素数が6〜15の置換または非置換のアリール、炭素数が7〜15の置換または非置換のアリールアルキル、炭素数が2〜20の置換または非置換のアルケニル、炭素数が2〜20の置換または非置換のアルキニル、炭素数が3〜20の置換または非置換のシクロアルキル、炭素数が4〜20の置換または非置換のシクロアルケニル、および炭素数が5〜20の置換または非置換のシクロアルキニルからなる群から選択される。また、nは、1、2、3、4、5、または6である。好ましくは、上記アミンまたはポリアミンは、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、α−シアノイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、ラウリルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、1,2−ジアミノエタン、1,12−ジアミノドデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、水素化2,4−ジアミノジフェニルメタン、水素化トルイレンジアミン、アニリン、ベンジルアミン、α−シアノベンジルアミン、α−シアノ−α−フェニルエタンアミン、2−アミノトルエン、4−アミノトルエン、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジアミノジフェニルメタン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)アニリン、4−ヒドロキシアニリン、4−メトキシアニリン、α−アミノナフタレン、β−アミノナフタレン、9−アミノアントラセン、1,5−ジアミノナフタレン、およびこれらの混合物の中から選択される。
【0032】
2つのアミンの上記混合物は、適した比率であれば、図1のR基とR基とが互いに異なる、非対称性を有するアゾ化合物を形成することを可能にする。特に重要なことは、2つのR基とR基とが互いに異なる芳香族基である場合である。本発明の触媒の存在下で酸素を用いて、アミンの混合物を処理すると、これらの非対称性を有するアゾ化合物を高い選択性で得ることができる(実施例6および実施例7を参照)。非対称性を有するアゾ化合物の形成に関する選択性は、一方のアミンが電子過剰の状態にあり、もう一方のアミンが電子欠乏の状態にある場合に、特に高い。ベンゼンから生成される芳香族アミンでは、窒素原子におけるこの電子密度の差は、芳香族原子核中に存在する置換基が有する電子供給性または電子受容性に基づいて決定可能である。
【0033】
本発明のプロセスによれば、例えば、担持された金触媒を使用する固定層式の反応器を使用することによって、連続的なプロセスを設計することも可能である。本発明のアゾ化合物は、例えば、他のアゾキシ化合物およびニトロ化合物ならびにヒドラジンおよびアミンなどの、より高いまたはより低い酸化レベルを有する他の化合物に転換されてもよい。
【0034】
好適な実施形態によれば、アミンの供給源は、酸化されるとアゾベンゼンを形成するアニリンであってもよい。
【0035】
もう一つの好適な実施形態によれば、アミンの供給源は(4,4−ジメチルアミノ)アニリンであってもよく、バターイエローを得るために酸化される。
【0036】
もう一つの好適な実施形態によれば、出発生成物は、(4,4−ジメチルアミノ)アニリンとナトリウム4−アミノベンゼンスルホネートとの混合物であり、メチルオレンジが得られる。
【0037】
もう一つの好適な実施形態によれば、反応は、シアノイソプロピルアミンから出発し、これが、アゾビス(イソブチロニトリル)を得るために酸化される。
【0038】
[実施例]
以下の記載において、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
【0039】
(実施例1)
〔ナノ粒子化された酸化チタンを用いてアニリンのトルエン溶液を酸素で酸化することによる、アゾベンゼンの形成〕
圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内で、93.13mgのアニリンを、129mgのTiOの存在下で2mlのトルエンに溶解させる。この反応器を、5barの酸素で3回パージし、次に、所望の圧力(5bar)のOで充填し、100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、懸濁液を磁力的に攪拌する。実験中は、Oの圧力を5barで一定に維持し、必要に応じてさらに酸素を供給する。反応中のさまざまなタイミングでアゾベンゼンが形成されていることが、反応器から部分標本を採取し分析することによって、確認できる。これらの部分標本を遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。アゾベンゼンの収率は、24時間後に52.5%である。
【0040】
(実施例2)
〔ナノ粒子化された酸化チタンを用いて、溶媒の非存在下でアニリンを酸素で酸化することによる、アゾベンゼンの形成〕
総量2gのアニリンと129mgのTiOとを、圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内に導入する。この反応器を、5barの酸素で3回パージし、次に、5barの圧力のOを仕込むことによって密閉する。反応器を、100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、圧力が3barまで低下すると、さらに酸素を供給することによって、Oの圧力を5barで維持する。生成物の時間的な変化は、さまざまなタイミングで反応器から部分標本を採取し分析することによって、決定可能である。これらの部分標本をアセトニトリルに溶解させて、遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。72時間後のアゾベンゼンの収率は58%である。
【0041】
(実施例3)
〔重合体のマトリクスに付加された金のナノ粒子を触媒として用いて、溶媒の非存在下でアニリンを酸素で酸化することによる、アゾベンゼンの形成〕
本実施例において使用する触媒は、金のナノ粒子を含有する(1.5重量%、平均サイズ5nm)3つの単量体(スチレン/p−グリシジルスチレン/p−2−ヒドロキシエチルスチレン、比率は90/7/3)の共重合体に関連する。この触媒を、以下のようにすることによって調製する。すなわち、ラジカルによって重合体を形成し、AuClの還元によって金のナノ粒子を合成し、つづいて、エポキシ基およびアルコール基を、文献(Miyamura, H.; Matsubara, R.; Miyazaki, Y.; Kobayashi, S. Angew. Chem. Int. Ed. 2007, 46, 4151)に記載され、従来技術において公知であるプロセスにしたがって相互にリンクさせる。総量2gのアニリンと、1mol%のモル濃度の金/アニリン反応を実現する量の、重合体のマトリクスに担持された金触媒とを、圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内に導入する。この反応器を5barの酸素で3回パージし、次に密閉して、酸素で加圧し、最終的な圧力を5barにする。反応器を、100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、必要に応じてさらに酸素を供給することによって、Oの圧力を約5barに維持する。反応の進行および時間的な変化を、さまざまなタイミングで部分標本を分析することによって、決定する。反応器から採取した試料をアセトニトリルに溶解させて、遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。6日後の転化率は50%である。
【0042】
(実施例4)
〔ニトロベンゼンから出発して水素化が完了するまで継続してアニリンを形成し、ナノ粒子化された酸化チタン上に担持された金のナノ粒子を使用することによって酸素存在下で酸化することによる、アゾベンゼンの形成〕
本プロセスは、単一の触媒を2段階で使用することによって実施される。第1の段階は、ニトロベンゼンのアニリンへの転換からなり、第2の段階は、アニリンのアゾベンゼンへの酸化からなる。
【0043】
第1の段階として、圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内で、123mgのニトロベンゼンを、2mlのトルエンに溶解させ、1.5重量%の金のナノ粒子(平均サイズ5nm)を含有する131mgの酸化チタン系触媒(Degusa P25)を添加する。文献(Abad, A.; Corma, A.; Garcia, H. Chem. Eur. J. 2008, 14, 212.)に記載されたプロセスによってpH値が5倍を超える倍率(通常7)で増加させたHAuClの水溶液から始めて、P25上に沈殿積層させることによって、この触媒を調製する。ニトロベンゼンおよび触媒を納めた反応器を、5barの水素で3回パージし、次に、9barの圧力のHを仕込む。反応器を120℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、必要に応じてさらに水素を供給することによって、Hの圧力を、6barを超える値で維持する。反応の進行を、さまざまなタイミングで反応器から部分標本を採取し分析することによって、追跡する。試料を遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。6時間後のアニリンの収率は94.5%である。
【0044】
第2の段階では、同じ反応器内で、バスの温度を100℃まで下げる。また、システムを5barの酸素で3回パージすることによって、すべての水素を反応器から取り除く。最後に、酸素分子を5barの圧力で反応器に仕込む、また、先の段階と同様に、必要に応じて酸素を添加して、Oの圧力を、3barを超える値で維持する。反応の進行を、さまざまなタイミングで部分標本を分析することによって、決定する。試料を遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。9時間後のアゾベンゼンの収率は92%である。
【0045】
(実施例5)
〔酸化チタン上に担持された金のナノ粒子の存在下におけるN,N−ジメチルアミノアニリンの酸素存在下での酸化による、バターイエローの調製〕
圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内で、総量136mgの4−N,N−ジメチルアミノアニリンを、2mlのトルエンに溶解させる。また、この溶液に、ナノ粒子化された酸化チタン(平均粒径25nm、アナターゼ80%、およびルチル20%)からなり、1.5重量%の金のナノ粒子(平均サイズ5nm)を含有する131mgの触媒を添加する。この触媒は、実施例4において使用した触媒と同じものである。反応器を5barの酸素で3回パージし、次に、最終的な酸素の圧力が5barになるように酸素を仕込む。反応器を、100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、必要に応じてさらに酸素を供給することによって、Oの圧力を、3barを超える値で維持する。反応の進行を、さまざまなタイミングで反応の原料の部分標本を分析することによって、決定する。試料を遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。16時間後、99%のバターイエロー[(4,4’−ビス(N,N−ジメチルアミノ)アゾベンゼン]の収率が達せられる。
【0046】
(実施例6)
〔酸化チタン上に担持された金のナノ粒子の存在下でN,N−ジメチルアミノアニリンとナトリウム4−アミノベンゼンスルホネートとの混合物の酸素存在下での酸化による、メチルオレンジの調製〕
圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内で、総量68mgの4−N,N−ジメチルアミノアニリンおよび97.5mgのナトリウム4−アミノベンゼンスルホネートを、2mlのトルエンに溶解させる。チタンのナノ粒子(Degusa, P25)からなり、金のナノ粒子を含有する131mgの触媒を溶液に添加する。この触媒は、実施例4および実施例5において使用した触媒と同じものである。システムを5barの酸素で3回パージし、最後に5barの圧力のOを仕込む。反応器を100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、必要に応じてさらに酸素を供給することによって、Oの圧力を、3barを超える値で維持する。40時間後、反応を停止させ、原料を遠心分離にかけて触媒を取り除き、残留物を乾燥させる。固体残留物を、わずかな体積の高温のトルエン中で再結晶化させる。その結果得られる結晶を濾過し、低温のエーテルで洗浄し、減圧下で一晩乾燥させる。92%のメチルオレンジの収率が達せられる。 H−NMR、13C−NMR、紫外線検電特性(UV electroscopic properties)、および元素分析によれば、このメチルオレンジの純度が示されるはずである。
【0047】
(実施例7)
〔酸化チタン上に担持された金のナノ粒子の存在下で、アニリンと2−アミノピリジンとの混合物の酸素存在下での酸化による、2−(フェニルアゾ)ピリジンの調製〕
圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内で、総量46.5mgのアニリンおよび47mgの2−アミノピリジンを、2mlのトルエンに溶解させる。チタンのナノ粒子(Degusa, P25)からなり、1.5重量%の金のナノ粒子(平均サイズ5nm)を含有する131mgの触媒を、この溶液に添加する。従来技術において周知の沈殿/積層プロセスによって、この触媒を調製する。この触媒は、実施例4、実施例5、および実施例6において使用した触媒と同じものである。システムを5barの酸素で3回パージし、最後に5barの圧力のOを仕込む。反応器を100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、必要に応じてさらに酸素を供給することによって、Oの圧力を、3barを超える値で維持する。反応の進行を、さまざまなタイミングで部分標本を分析することによって、決定する。試料を遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、残留物をGC−MSで分析する。40時間後、52%の2−(フェニルアゾ)ピリジンの収率が達成される。
【0048】
(実施例8)
〔酸化チタン上に担持された金のナノ粒子の存在下で、1−シアノ−1−メチルエタンアミンの酸化による、アゾビス(イソブチロニトリル)の調製〕
圧力および温度コントローラを備える強化ガラス製の反応器内で、総量84.12mgの1−シアノ−1−メチルエタンアミンを、2mlのトルエンに溶解させる。実施例4〜7において使用した、酸化チタンに担持された131mgの金触媒を、この溶液に添加する。システムを5barの酸素で3回パージし、最後に5barの圧力の酸素を仕込む。反応器を、100℃に予備加熱しておいたパラフィンバス中に完全に沈め、磁力的に攪拌する。実験中は、必要に応じてさらに酸素を供給することによって、Oの圧力を、3barを超える値で維持する。反応の進行を、さまざまなタイミングで部分標本を分析することによって、決定する。試料を遠心分離にかけて触媒の粒子を取り除き、生成物をGC−MSで分析する。40時間後、46%のアゾビス(イソブチロニトリル)の収率が達せられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応が少なくとも、
1つのアミンまたはポリアミンと、
酸素分子と、
少なくとも1つの担体によって形成された触媒と、
を包含しており、
該少なくとも1つの担体が、3族、4族、5族、6族、8族、9族、11族、および13族の元素のうちの1つの金属酸化物、シリカ、ヒドロタルサイト型の陰イオン性の層状化合物もしくはその誘導体、活性炭または有機高分子、の少なくとも1つの中から選択されることを特徴とするアゾ化合物の調製プロセス。
【請求項2】
前記触媒の担体が、3族、4族、5族、6族、8族、9族、11族、および13族の元素のうちの1つの金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載のアゾ化合物の調製プロセス。
【請求項3】
前記金属酸化物が、TiO、Ce、Al、MgO、CaO、Cu、Co、Fe、Cr、Y、ZrO、およびこれらの組み合わせの、酸化物の少なくとも1つの中から選択されることを特徴とする請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記金属酸化物が酸化チタンであることを特徴とする請求項3に記載のプロセス。
【請求項5】
前記金属酸化物が酸化セリウムであることを特徴とする請求項3に記載のプロセス。
【請求項6】
前記金属酸化物が酸化イットリウムであることを特徴とする請求項3に記載のプロセス。
【請求項7】
前記金属酸化物が酸化鉄であることを特徴とする請求項3に記載のプロセス。
【請求項8】
前記金属酸化物が酸化ジルコニウムであることを特徴とする請求項3に記載のプロセス。
【請求項9】
前記金属酸化物が、ドーピング剤として作用する金属元素または非金属元素を少なくとも1つさらに含有しており、
該金属元素または非金属元素が、9族、10族、11族、および12族およびこれらの組み合わせの中から選択されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項10】
前記担体がシリカであることを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
【請求項11】
前記担体が、少なくともヒドロタルサイト型の陰イオン性の層状化合物またはその誘導体であることを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
【請求項12】
前記担体が活性炭であることを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
【請求項13】
前記担体が少なくとも有機高分子であることを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
【請求項14】
前記担体が、スチレンの共重合体、4−ヒドロキシエチルスチレンの共重合体、および4−グリシジルスチレンの共重合体の中から選択される共重合体であることを特徴とする請求項13に記載のプロセス。
【請求項15】
前記担体がデンドリマー型の重合体であることを特徴とする請求項13に記載のプロセス。
【請求項16】
前記担体がPAMAM型であることを特徴とする請求項15に記載のプロセス。
【請求項17】
前記担体がPEI型であることを特徴とする請求項15に記載のプロセス。
【請求項18】
前記触媒が、周期系の9族、10族、および11族の少なくとも1つの金属をさらに含有していることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項19】
前記金属が金であることを特徴とする請求項18に記載のプロセス。
【請求項20】
前記金の粒径が、1nm〜20nmであることを特徴とする請求項19に記載のプロセス。
【請求項21】
前記金の割合が、触媒に対して0.01重量%〜10重量%であることを特徴とする請求項19または20に記載のプロセス。
【請求項22】
前記金の割合が、触媒に対して0.05重量%〜6重量%であることを特徴とする請求項21に記載のプロセス。
【請求項23】
前記アミンまたはポリアミンが、式「R(NH」で表わされるアミンであり、
式中、Rは、炭素数が1〜20の置換または非置換のアルキル、炭素数が6〜15の置換または非置換のアリール、炭素数が7〜15の置換または非置換のアリールアルキル、炭素数が2〜20の置換または非置換のアルケニル、炭素数が2〜20の置換または非置換のアルキニル、炭素数が3〜20の置換または非置換のシクロアルキル、炭素数が4〜20の置換または非置換のシクロアルケニル、および炭素数が5〜20の置換または非置換のシクロアルキニルからなる群から選択され、nは、1、2、3、4、5、または6であることを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項24】
前記アミンまたはポリアミンが、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、α−シアノイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、n−オクチルアミン、ラウリルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロオクチルアミン、1,2−ジアミノエタン、1,12−ジアミノドデカン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、水素化2,4−ジアミノジフェニルメタン、水素化トルイレンジアミン、アニリン、ベンジルアミン、α−シアノベンジルアミン、α−シアノ−α−フェニルエタンアミン、2−アミノトルエン、4−アミノトルエン、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’−ジアミノジフェニルメタン、2,4−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4−(N,N−ジメチルアミノ)アニリン、4−ヒドロキシアニリン、4−メトキシアニリン、α−アミノナフタレン、β−アミノナフタレン、9−アミノアントラセン、1,5−ジアミノナフタレン、およびこれらの混合物の中から選択されることを特徴とする請求項23に記載のプロセス。
【請求項25】
前記アミンがアニリンであり、酸化されるとアゾベンゼンを形成することを特徴とする請求項1〜24のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項26】
前記アミンが、(4,4−ジメチルアミノ)アニリンであり、酸化されるとバターイエローまたはメチルオレンジを形成することを特徴とする請求項1〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項27】
前記アミンが、シアノイソプロピルアミンであり、酸化されるとアゾビス(イソブチロニトリル)を形成することを特徴とする請求項1〜26のいずれか一項に記載のプロセス。

【公表番号】特表2012−502891(P2012−502891A)
【公表日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−526521(P2011−526521)
【出願日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際出願番号】PCT/ES2009/070378
【国際公開番号】WO2010/029208
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(511000083)
【氏名又は名称原語表記】CONSEJO SUPERIOR DE INVESTIGACIONES CIENTIFICAS(CSIC)
【住所又は居所原語表記】C/Serrano,117,E−28006 Madrid,Spain
【出願人】(510211723)ウニヴェルシダッド ポリテクニカ デ ヴァレンシア (3)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSIDAD POLITECNICA DE VALENCIA
【住所又は居所原語表記】CTT−Edif.6G,Camino de Vera s/n,E−46022 Valencia,Spain
【Fターム(参考)】