説明

固定具と固定具の固定方法と固定具の取り外し方法

【課題】 親側の板金と子側の板金とを容易に固定すると共に、親側の板金と子側の板金とを容易に取り外すことのできる固定具と固定具の固定方法と固定具の取り外し方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、板金7,9の下穴8,10に固定具1を挿入した状態において、C方向から固定具1の本体穴5に対して打ち込み棒が押圧(例えば、プレス圧をかける)されることにより、固定具1の突起部4が本体2の円の中心から開く方向に押し開かれて折り曲がり、板金9の下穴10の周辺に固定される。また、本体穴5に押し抜き棒が先端部から挿入され、押し抜き棒をC方向から押圧することにより、板金9の下穴10の周面に固定されていた固定具1の突起部4が板金9の下穴10の周辺から外れる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば携帯電話機等に用いられるステンレス鋼等の薄板の板金を固定する固定具と固定具の固定方法と固定具の取り外し方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、引張荷重とトルク負荷に耐えて薄板(板金)との接合を確実に行って圧入するファスナーとも呼ばれるナット状の金属製固着具が実用化されている。このようなナット状の金属製固着具を取り付けると緩んだり落ちたりする心配がなくなる。
このような固着具が薄板の予め設けられた孔に圧入されて充分な強度で固定されるよう、固着具に設けられる突出部(実際に薄板に圧入される部分)の外側周面にローレット状その他の凹凸を設けて薄板に圧入する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
また、最近の電子機器は、高性能及び多機能化され、これに伴って多くの回路を必要とし、使用されている基板の枚数も多くなっている。このようなとき親基板に子基板を固定する基板固定具が提案されている(例えば特許文献2)。
近年、例えば携帯電話機等においては、ますます高性能化、多機能化、薄型化が進んできている。携帯電話機における多機能化に伴い、多機能を構成する親基板と子基板とを設けている。
【0004】
また、携帯電話機の薄型化に伴い親基板と子基板とを接続するため、それぞれの基板に薄板の板金を設け、板金と板金とをリベットで固定している。
しかしながら、親基板の構成部品と子基板の構成部品における寿命のばらつき、また、いずれかの基板の構成部品に故障が発生する場合がある。その際、例えば、親基板の構成部品が正常で、子基板の構成部品に故障があった場合、リベットで固定されているのでリベットをドリルで壊して子基板のみを交換しようとしてもドリルで板金をも壊してしまうことが多く、親基板の構成部品と子基板の構成部品の全部を交換して対応することが多かった。
【0005】
なお、リベットで固定しないで、ボルトとナットとで固定する方法もあるが、薄型化を図っているのでボルトの頭部とナットの厚さの寸法が大きくなるためリベットを用いる設計となっている。
このように故障した部分の部品交換の際、親基板の構成部品と子基板の構成部品も一緒に交換することから、修理代金が高額になってしまうという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】 特開平8−291815号公報
【特許文献2】 特開2008−192805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記したように、携帯電話機等において、携帯電話機の薄型化に伴い親基板と子基板とを接続するため、それぞれの基板に薄板の板金を設け、板金と板金とをリベットで固定しているが、リベットをドリルで壊して片方の基板のみを交換しようとしてもドリルで板金も壊してしまうことが多く、親基板の構成部品と子基板の構成部品の全部を交換して対応することが多くなり、部品交換の修理代金が高額になってしまうという問題があった。
【0008】
この発明の目的は、親側の板金と子側の板金とを容易に固定すると共に、親側の板金と子側の板金とを容易に取り外すことのできる固定具と固定具の固定方法と固定具の取り外し方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明は、2枚の板金に設けられた下穴に挿入され、前記2枚の板金を固定する固定具であって、円柱状の本体と、この円柱状の本体の先端外側周面に設けられた突起部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から柱方向に設けられた第1の穴と、前記円柱状の本体の外側周面上の後端に設けられ、前記本体の外径より大きく且つ上記下穴より大きい外径の底部と、この底部に設けられ、前記第1の穴と同一の中心で前記第1の穴より小径の第2の穴とを有する。
【0010】
また、本発明は、2枚の板金に設けられた下穴に挿入され、前記2枚の板金を固定する固定具の固定方法であって、上記固定具が、円柱状の本体と、この円柱状の本体の先端外側周面に設けられた突起部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から柱方向に設けられた第1の穴と、前記円柱状の本体の外側周面上の後端に設けられ、前記本体の外径より大きく且つ上記下穴より大きい外径の底部と、この底部に設けられ、前記第1の穴と同一の中心で前記第1の穴より小径の第2の穴とを有し、前記底部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から開く方向に押し開かれる突起部とにより上記2枚の板金を挟持して固定するようにしたものである。
【0011】
また、本発明は、固定具が、円柱状の本体と、この円柱状の本体の先端外側周面に設けられた突起部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から柱方向に設けられた第1の穴と、前記円柱状の本体の外側周面上の後端に設けられ、前記本体の外径より大きく且つ上記下穴より大きい外径の底部と、この底部に設けられ、前記第1の穴と同一の中心で前記第1の穴より小径の第2の穴とを有し、前記固定具が2枚の板金に設けられた下穴に挿入され、前記底部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から開く方向に押し開かれた突起部とにより上記2枚の板金を挟持して固定されている固定具の取り外し方法であって、前記第1の穴の方向から前記底部が押圧された際、前記本体が円の中心に向かう方向に引っ張られ、前記突起部が前記本体の先端方向に延ばされて前記固定具が前記板金の下穴から外れるようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、親側の板金と子側の板金とを容易に固定すると共に、親側の板金と子側の板金とを容易に取り外すことのできる固定具と固定具の固定方法と固定具の取り外し方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態が適用可能な固定具の一例を示す外観構成図である。
【図2】固定具を上から見た上面図である。
【図3】固定具を横から見た正面図である。
【図4】固定具で固定する親側の薄板の板金を示す図である。
【図5】固定具で固定する子側の薄板の板金を示す図である。
【図6】親側の板金の下穴と子側の板金の下穴とを合わせた際の断面を示す図である。
【図7】打ち込み棒の形状を示す図である。
【図8】固定具を板金の穴に挿入した状態を示す図である。
【図9】固定具により板金が固定された状態を示す断面図である。
【図10】押し抜き棒の形状を示す図である。
【図11】固定具の本体穴に押し抜き棒が挿入された状態を示す図である。
【図12】押し抜き棒により固定具が取り外された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、この発明に係る固定具(特殊リベット)1の一例を示す外観構成図である。すなわち、この固定具1は、短い円柱状の本体2、この本体2より外径が大きいフランジ状の底部3とから構成されている。本体2には先端面aが形成され、さらに先端面aから突起部4が設けられている。
【0015】
図2は、固定具1を上から見た上面図である。
図3は、固定具1を横から見た正面図である。
図2と図3に示すように、本体2は、底部3までの本体穴(第1の穴)5が設けられて円筒形に加工されている。また、底部3には本体穴5より小径の貫通穴(第2の穴)6が設けられている。
【0016】
図3に示すように、本体2の突起部4には、先端面aから柱方向の断面がテーパ形状に形成されている。例えば、突起部4は、先端面aの最大外径部から突起部4の最大外径部に向かって30度の角度で柱方向断面がテーパ形状に加工され、この突起部4の最大外径部から45度の角度で柱方向断面がテーパ形状に加工されている。
【0017】
すなわち、突起部4は、柱方向の断面が先端面a方向に60度、先端面a方向の逆方向に45度となる突起が形成されている。なお、本実施形態では、突起部4の柱方向断面がテーパ形状となるように60度と45度で加工しているが他の角度でもよく、要は板金の穴に固定具1を挿入する際に詳しくは後述するがストッパ効果が得られればよい。
【0018】
本実施形態の固定具1は、1/100mm単位で切削加工されている
例えば、固定具1の寸法は、本体2の外径が1.90mmで本体2の長さが1.30mm、本体穴5の穴径が1.50mm、底部3の外径が3.00mmで長さが0.30mm、貫通穴6の穴径が0.50mm、先端面aの最大外形部が1.7mm、突起部4の最大外径部が先端面aから柱方向0.40mmの位置で切削加工されている。突起部4の最大外形部は2.10mmに加工されている。
なお、本実施形態における固定具1の材質はステンレス鋼(SU303)である。
【0019】
図4は、固定具1で固定する親側の薄板の板金7を示す図である。薄板の板金7は、例えば0.5mmの厚さである。また、板金7には、固定具1で固定される下穴8が設けられている。この下穴8は、固定具1の突起部4の最大外径より大きい穴径である。例えば、2.20mmの穴径である。また、板金7は、ステンレス鋼(SU303)で窒化処理して硬度を上げている。
【0020】
図5は、固定具1で固定する子側の薄板の板金9を示す図である。薄板の板金7は、例えば0.3mmの厚さである。また、板金9には、固定具1で固定される下穴10が設けられている。この下穴10は、固定具1の突起部4の最大外径より小さい穴径である。例えば、2.00mmの穴径である。また、板金9は、ステンレス鋼(SU303)で窒化処理して硬度を上げている。
【0021】
図6は、板金7の下穴8と板金9の下穴10とを合わせた際の図4と図5に示すB−B断面を示す図である。
本実施形態における板金7と板金9の材質はステンレス鋼であるが、本発明はこれに限るものではなく、金属だけでなく基板等の非金属のようなものでも応用可能である。
なお、固定具1は、本実施形態ではステンレス鋼を用いているが、板金(軟鋼、ステンレス鋼、アルミニウム等、あるいは基板等)の材質に対応して炭素鋼、黄銅、軟鋼、アルミニウム、亜鉛等の金属を用いてもよい。
【0022】
図7は、固定具1を板金7,9に固定するための打ち込み棒11を示す図である。すなわち、打ち込み棒11の先端形状は、固定具1に形成されている突起部4を本体2の本体穴5の中心から開く方向に押し開いて折り曲げる先端部12と、押圧部13、曲面部14とが形成されている。
【0023】
打ち込み棒11の寸法は、例えば、打ち込み棒の本体の外径が4.00mmで押圧部13までの長さが45.00mm、先端部12の先端外径が1.40mmで長さが0.70mm、押圧部13の先端部12側の外径が1.60mmである。また、曲面部14は、押圧部13の境から外周方向に深さ0.10mmで曲面を形成している。
【0024】
次に、このような構成において本実施形態における固定具1の固定方法について図8と図9を用いて説明する。
図8は、板金7,9の下穴8,10に固定具1を挿入した状態を示す図である。図8に示す板金7,9は、図4と図5におけるB−B断面を示している。
固定具1の本体2の最大外径より子側の板金9の下穴10の外径が小さいので、固定具1を挿入したあと、底部3と突起部4との間で固定具1が板金7,9の下穴8,10から外れにくい状態となる。
【0025】
このような状態で矢印C方向から固定具1の本体穴5に打ち込み棒11が挿入されて押圧(例えば、プレス圧をかける)されることにより、固定具1の突起部4が本体2の中心から開く方向に押し開かれて折り曲がり、板金9の下穴10の周辺に固定される。
【0026】
図9は、固定具1が板金7,9を固定した状態を示す断面図である。図9に示す板金7,9は図4と図5におけるB−B断面を示し、固定具1は図2におけるH−H断面を示している。
このように、固定具1により、板金7,9は固定される。
この結果、固定具1の底部3の長さが0.30mmであるが、突起部4が折り曲がった状態で板金9の面から0.30mm以内の高さに抑えることが可能となった。すなわち、板金7,9を固定した後の板金7,9の表裏に出る固定具1の突起は、表裏それぞれ0.30mm以内に収めることができる。
【0027】
さらに、このような固定具1で板金7,9を固定する底部3と突起部4の折り曲がり高さが0.30mm以内であるにもかかわらず、固定強度が700N(約70kg)以上の引張力をかけても板金7,9に曲がりがでるが固定具1は破壊されないという結果を得た。上述したように板金7,9は、窒化処理して硬度を上げている状態であるにも係らずこのような結果が得られた。
【0028】
なお、打ち込み棒11の押圧を軽くして本体2の突起部4が板金9の下穴10の周辺を圧する状態で止めることにより(仮押圧)、仮止め状態を作ることができる。このような仮止め状態により、親側の板金7と子側の板金9の位置の調整をすることが可能となる。位置調整した後、本押圧することにより、上記した状態に固定具1を固定することができる。
【0029】
次に、本実施形態における固定具1の取り外し方法について図10〜図12を用いて説明する。
図10は、板金7,9に固定された固定具1を取り外すための押し抜き棒21を示す図である。すなわち、押し抜き棒21の先端は、固定具1の本体穴5に挿入されて底部3を押圧する先端部22と、小径部23と、テーパ部24とが形成されている。
押し抜き棒21の寸法は、例えば、押し抜き棒の本体の外径が4.00mmで長さが40mm、先端部22の先端外径が1.30mmで長さが0.70mm、小径部23の外径が0.60mmで長さが1.00mm、テーパ部24の長さが2.00mmである。
【0030】
図11は、固定具1の本体穴5に押し抜き棒21が先端部22から挿入された状態を示す図である。図11に示す板金7,9は図4と図5におけるB−B断面を示し、固定具1は図2におけるH−H断面を示している。
まず、図11に示すように固定具1の本体穴5に押し抜き棒21が先端部22から挿入される。続いて、押し抜き棒21が矢印E方向から押圧することにより、固定具1の本体2が矢印D方向に引っ張られ、同時に板金9の下穴10の周面に固定されていた突起部4の先端が上方に延ばされる方向に引っ張られて板金9の下穴10の周辺から外れ、固定具1が取り外される。
【0031】
これは、固定具1の底部3に設けられた貫通穴6により、図11に示す貫通穴6の周辺部のF部と突起部4とが、固定具1の本体2の底部3との付け根であるG部を支点としてF部(力点)が矢印E方向に押圧されることにより、てこの原理に従って突起部4(作用点)が矢印D方向に引っ張られるものである。
このような作用により、固定具1は押し抜き棒21を用いて簡単に取り外すことができる。従って、固定具1における底部3の貫通穴5は重要であり、本実施形態では貫通穴を用いたが、例えば十字穴にしてもよく、要は、てこの原理を応用できるように設ければよい。
【0032】
図12は、押し抜き棒21により固定具1が取り外された状態を示す図である。図12に示す板金7,9は図4と図5におけるB−B断面を示し、固定具1は図2におけるH−H断面を示している。
図12に示すように、固定具1の突起部4が、押し抜き棒21によって板金9の下穴10の周辺から外れ、固定具1が板金7,9から取り外される。この際、板金7,9は硬化処理を施されているので、下穴8と下穴10とは壊れることなく新しい固定具1を用いて再び固定することが可能である。
【0033】
以上説明したように上記発明の実施の形態によれば、親側の板金と子側の板金とを容易に固定すると共に、親側の板金と子側の板金とを容易に取り外すことのできる固定具と固定具の固定方法と固定具の取り外し方法を提供することができる。
【0034】
なお、本願発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0035】
1 固定具(特殊リベット)
2 本体
3 底部
4 突起部
5 本体穴(第1の穴)
6 貫通穴(第2の穴)
7,9 板金
8,10 下穴
11 打ち込み棒
12 押し抜き棒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2枚の板金に設けられた下穴に挿入され、前記2枚の板金を固定する固定具であって、
円柱状の本体と、
この円柱状の本体の先端外側周面に設けられた突起部と、
前記円柱状の本体の先端の円の中心から柱方向に設けられた第1の穴と、
前記円柱状の本体の外側周面上の後端に設けられ、前記本体の外径より大きく且つ上記下穴より大きい外径の底部と、
この底部に設けられ、前記第1の穴と同一の中心で前記第1の穴より小径の第2の穴と、
を具備することを特徴とする固定具。
【請求項2】
上記第1の穴は、上記本体の先端から上記底部までの有底穴であることを特徴とする請求項1に記載の固定具。
【請求項3】
上記第2の穴は、上記底部を貫く貫通穴であることを特徴とする請求項1に記載の固定具。
【請求項4】
2枚の板金に設けられた下穴に挿入され、前記2枚の板金を固定する固定具の固定方法であって、
上記固定具が、円柱状の本体と、この円柱状の本体の先端外側周面に設けられた突起部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から柱方向に設けられた第1の穴と、前記円柱状の本体の外側周面上の後端に設けられ、前記本体の外径より大きく且つ上記下穴より大きい外径の底部と、この底部に設けられ、前記第1の穴と同一の中心で前記第1の穴より小径の第2の穴とを有し、
前記底部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から開く方向に押し開かれる突起部とにより上記2枚の板金を挟持して固定することを特徴とする固定具の固定方法。
【請求項5】
上記突起部は、上記円柱状の本体の先端の円の中心から開く方向に押し開く打ち込み棒により押圧されて上記2枚の板金を上記底部と挟持することを特徴とする請求項4に記載の固定具の固定方法。
【請求項6】
上記突起部は、上記2枚の板金を上記底部と仮挟持して仮固定できることを特徴とする請求項4に記載の固定具の固定方法。
【請求項7】
固定具が、円柱状の本体と、この円柱状の本体の先端外側周面に設けられた突起部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から柱方向に設けられた第1の穴と、前記円柱状の本体の外側周面上の後端に設けられ、前記本体の外径より大きく且つ上記下穴より大きい外径の底部と、この底部に設けられ、前記第1の穴と同一の中心で前記第1の穴より小径の第2の穴とを有し、
前記固定具が2枚の板金に設けられた下穴に挿入され、前記底部と、前記円柱状の本体の先端の円の中心から開く方向に押し開かれた突起部とにより上記2枚の板金を挟持して固定されている固定具の取り外し方法であって、
前記第1の穴の方向から前記底部が押圧された際、前記本体が円の中心に向かう方向に引っ張られ、前記突起部が前記本体の先端方向に延ばされて前記固定具が前記板金の下穴から外れることを特徴とする固定具の取り外し方法。
【請求項8】
上記固着具は、前記第1の穴の方向から上記底部を押圧する押し抜き棒により、前記本体が円の中心に向かう方向に引っ張られ、前記突起部が前記本体の先端方向に延ばされて前記板金の下穴から外れることを特徴とする請求項7に記載の固定具の取り外し方法。
【請求項9】
上記本体は、上記押し抜き棒が前記第1の穴の方向から上記底部を押圧することにより、前記第2の穴の周囲が力点となり、前記第1の穴と前記底部とが交わる部分が支点となり、前記突起部が作用点となって、前記本体が円の中心に向かう方向に引っ張られることを特徴とする請求項8に記載の固定具の取り外し方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−247400(P2011−247400A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132429(P2010−132429)
【出願日】平成22年5月25日(2010.5.25)
【出願人】(506037009)
【Fターム(参考)】