説明

圧力式トリガー装置及び天秤トリガー

【目的】 人が作業をすることが困難な場所でのトリガー装置として、構造が簡単でありながら、トラブルが少なく誤作動を防止することができるトリガー装置を提供する。
【構成】 一端が開口し他端が壁面に穴2aを設けた円筒状の容器2と、容器2の一端の開口を塞ぐ蓋3と、容器2の他端の穴2aを貫通するピストンロッド5と、容器2、蓋3及びピストンロッド5で囲まれた内部空間10に封入された封入媒体11とを有し、ピストンロッド5の一端に容器2から出没可能なトリガー部5aを備え、外部空間17の圧力と内部空間10の圧力との大きさによりピストンロッド5が移動し、トリガー部5aを容器2から出没させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封入媒体の圧力の変化に対応し作動するトリガー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、深海の海底や、空中等の人が作業をすることが困難な場所でのトリガー装置がある。例えば、図6乃至図8のような採泥器に用いるものがある。図6乃至図8で、30は採泥器、31は天秤トリガー、32は天秤アーム支持部材、33は天秤アーム、34はピストンコアラー、35はパイロットコアラー、36は第1ワイヤ、37は第1ワイヤ接続部材、38は第1ピン、39は第2ワイヤ、40は第2ワイヤ接続部材、41は第2ピン、42は第3ワイヤ、43は天秤アーム支持ピン、44は安全ピンを示す。
【0003】
採泥器30は海底の泥や堆積物を採取するものであり、天秤トリガー31、ピストンコアラー34及びパイロットコアラー35を有し、船上から吊り下げられる第1ワイヤ36に第1ワイヤ接続部材37及び第1ピン38を介して吊り下げられている。天秤トリガー31は、天秤アーム支持部材32と天秤アーム33とを有する。天秤アーム支持部材32は平行な2枚の板状の部材であり、一端で第1ピン38を介して第1ワイヤ接続部材37に回動可能に支持され、他端で第2ピン41を介して第2ワイヤ接続部材40に回動可能に支持されている。第1ワイヤ接続部材37はさらに第1ワイヤ36と接続され、第2ワイヤ接続部材40はさらに第2ワイヤ39と接続されている。天秤アーム33は板状の部材であり、2枚の天秤アーム支持部材32の間を通り、一端の掛止部33aでピストンコアラー34の延長掛止部34aを切離可能に支持し、その長さ方向やや中心側で天秤アーム支持部材32と天秤アーム33とを貫通した天秤アーム支持ピン43に回動可能に枢支され、他端で第3ワイヤ42を介してパイロットコアラー35を吊している。ピストンコアラー34は海底に貫入し採泥する部分であり、一端で天秤トリガー31の天秤アーム支持部材32にゆるんだ状態の第2ワイヤ39を介して接続され、また一端から延びた延長掛止部34aで、天秤アーム33の一端に切離可能に支持されている。パイロットコアラー35は錘であり、また補助採泥部分として使用しても良く、天秤トリガー31の天秤アーム33の他端で、第3ワイヤ42を介して吊されている。
【0004】
図7は天秤アーム支持部材32付近の拡大図である。44は安全ピンである。天秤アーム33の一端の掛止部33aはピストンコアラー34の延長掛止部34aを掛止している。また、安全ピン44は天秤アーム支持部材32と天秤アーム33とを貫通した穴に通したピンで、天秤アーム支持部材32と天秤アーム33との回転を阻止し、特に地上での誤動作を防止するものである
次に図6乃至図8を用いて採泥器30の作動を説明する。まず、投入作業直前にピストンコアラー34が天秤トリガー31から脱落するのを防止するために、天秤アーム支持部材32と天秤アーム33との貫通穴に差し込んである安全ピン44を取り外す。続いて、採泥器30は船上から第1ワイヤ36を介して吊され、海中を徐々に降下する。次に、パイロットコアラー35が海底に着底すると、天秤トリガー31の天秤アーム33の他端が持ち上がり、天秤アーム33は天秤アーム支持ピン43に枢支されているので、天秤アーム33の一端が下がる。これにより、ピストンコアラー34の延長掛止部34aは天秤アーム33の掛止部33aから外れて落下し、海底に貫入する。その後、第1ワイヤ36を巻き取って船上に採泥器30を吊り上げ、海底の泥や堆積物を採取する。
【特許文献1】実公昭37−298号公報
【特許文献2】実開昭52−86486号公報
【特許文献3】実開平6−87499号公報
【特許文献4】特開2004−191364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、海中や空中の人が作業をすることが困難な場所では、周囲の環境によってトリガー装置が正常に作動せず、誤作動が起こる場合が多いという問題点を有している。例えば、上記従来技術のように海中で使用する場合、安全ピンを船上で取り外すため、表層付近の波浪による動揺で、ピストンコアラーが天秤トリガーから脱落する場合があるという問題点があるため、安全ピンを任意の深度で取り外すことが望まれる。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためのものであって、人が作業をすることが困難な場所でのトリガー装置として、構造が簡単でありながら、トラブルが少なく任意の圧力で作動するトリガー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そのために本発明は、一端が開口し他端の壁面に穴を設けた容器と、前記容器の一端の開口を塞ぐ蓋と、前記容器の他端の前記穴を貫通するピストンロッドと、前記容器、前記蓋及び前記ピストンロッドで囲まれた内部空間に封入された封入媒体とを有し、前記ピストンロッドの一端に容器から出没可能なトリガー部を備え、外部空間の圧力と前記内部空間の圧力との大きさにより前記ピストンロッドが移動し、前記トリガー部を前記容器から出没させることを特徴とする。
【0008】
また、前記トリガー部は、通常時に容器から突出しており、前記外部空間の圧力が増加するにつれて容器内に徐々に収容されることでトリガーとして作動することを特徴とする。
【0009】
また、前記トリガー部は、通常時に容器に収容されており、前記外部空間の圧力が減少するにつれて容器から徐々に突出することでトリガーとして作動することを特徴とする。
【0010】
また、前記圧力式トリガー装置は、前記内部空間の内容積を変化させるために、着脱自在なスペーサを備えたことを特徴とする。
【0011】
また、前記圧力式トリガー装置は、ねじ込み式の前記蓋を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、前記圧力式トリガー装置を備えた天秤型トリガーにおいて、長尺状の天秤アームと、前記天秤アームに設けられた爪と、前記天秤アームを支持する天秤アーム支持部と、前記天秤アーム支持部に固着され前記圧力式トリガー装置を支持する支え板と、前記爪を掛止する支柱と、前記支え板に設けられ前記支柱を回動自在に支持するヒンジとを備え、前記圧力式トリガーの前記トリガー部が外部圧力の増加により前記容器に徐々に収容されることにより前記支柱が回動され、前記爪の掛止が外れることで前記天秤アームが回動可能となることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
そのために本発明は、一端が開口し他端の壁面に穴を設けた容器と、前記容器の一端の開口を塞ぐ蓋と、前記容器の他端の前記穴を貫通するピストンロッドと、前記容器、前記蓋及び前記ピストンロッドで囲まれた内部空間に封入された封入媒体とを有し、前記ピストンロッドの一端に容器から出没可能なトリガー部を備え、外部空間の圧力と前記内部空間の圧力との大きさにより前記ピストンロッドが移動し、前記トリガー部を前記容器から出没させるので、トリガー部の作動位置を圧力に応じて設定することができ、確実に作動させることができる。
【0014】
また、前記トリガー部は、通常時に容器から突出しており、前記外部空間の圧力が増加するにつれて容器内に徐々に収容されることでトリガーとして作動するので、トリガー部の作動位置を圧力の増加に応じて設定することができる。
【0015】
また、前記トリガー部は、通常時に容器に収容されており、前記外部空間の圧力が減少するにつれて容器から徐々に突出することでトリガーとして作動するので、トリガー部の作動位置を圧力の減少に応じて設定することができる。
【0016】
また、前記圧力式トリガー装置は、前記内部空間の内容積を変化させるために、着脱自在なスペーサを備えたので、内部空間の内容積を小さくすることができ、圧力の増加に対するピストンロッドの移動割合を小さくすることができるので、最大使用圧力を大きくすることができる。
【0017】
また、前記圧力式トリガー装置は、ねじ込み式の前記蓋を備えたので、内部空間の内容積の設定を簡単に行うことができる。
【0018】
また、前記圧力式トリガー装置を備えた天秤型トリガーにおいて、長尺状の天秤アームと、前記天秤アームに設けられた爪と、前記天秤アームを支持する天秤アーム支持部と、前記天秤アーム支持部に固着され前記圧力式トリガー装置を支持する支え板と、前記爪を掛止する支柱と、前記支え板に設けられ前記支柱を回動自在に支持するヒンジとを備え、前記圧力式トリガーの前記トリガー部が外部圧力の増加により前記容器に徐々に収容されることにより前記支柱が回動され、前記爪の掛止が外れることで前記天秤アームが回動可能となるので、海況が不良でも、天秤トリガーに誤作動が起こらず、圧力式トリガー装置が海底近くで確実に作動し、それに続いて天秤トリガーが作動するので、確実に作動することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の圧力式トリガー装置の実施形態を示す図である。図1で1は圧力式トリガー装置、2は容器、2aは穴、2bはフランジ、3は蓋、3aは第1蓋、3bは第2蓋、3cはフランジ、4はピストンロッド支持部、4aはピストンロッド貫通穴、5はピストンロッド、5aはトリガー部、5bは抜け止め部、5cは溝部、6,7,8,9はシール、10は内部空間、11は封入媒体、12は第1環状部材、13は第2環状部材、14は第1ボルト、15はナット、16は第2ボルトを示す。
【0020】
圧力式トリガー装置1は、容器2、蓋3、ピストンロッド支持部4及びピストンロッド5で囲まれ、Oリング等のシール6,7,8,9により密封された内部空間10に封入媒体11を封入した構造である。容器2は、長手方向一端は全面開口し、他端の壁面にはピストンロッド支持部4が貫通する穴2aを有する円筒状の部材であり、チタン等の錆に強い材料で作製されている。蓋3は、円盤状の第1蓋3aと、第1蓋3aの穴に螺合しシール6を介して結合するボルト状の第2蓋3bとを有し、容器2の一端の開口を塞ぐものである。
【0021】
容器2は一端にフランジ2bを有し、該フランジ2bと第1蓋3aのフランジ3cとがシール7を挟んで接合し、両フランジ2b,3cを挟んで容器2側に第1環状部材12、第1蓋3a側に第2環状部材13を配置している。両環状部材12,13は第1ボルト14及びナット15により締結され、この構造により容器2と蓋3とは着脱自在に結合されている。また、蓋3を容器2に直接ねじ込むねじ込み式としてもよい。
【0022】
ピストンロッド支持部4は、ピストンロッド5を挿入するピストンロッド貫通穴4aを有し、容器2の他端の穴2aに挿入され、シール8を介して第2ボルト16で容器2に締結される。なお、ピストンロッド支持部4は容器2と一体でもよい。
【0023】
ピストンロッド5は、トリガー部5a、抜け止め部5b、溝部5cを有し、ピストンロッド支持部4に挿入される。トリガー部5aは容器2に出没可能な部分であり、抜け止め部5bは内部空間10からピストンロッド5が抜けないようにピストンロッド支持部4に掛止されるフランジ状の部分であり、溝部5cはシール9を装着している部分である。
【0024】
封入媒体11は内部空間10に封入される媒体で、気体や液体等の圧縮膨張可能な物質である。
【0025】
図2は圧力式トリガー装置の作動概念図である。図2aは第1状態であり、内部空間10の圧力が外部空間17の圧力より大きい、もしくは同じ状態を示している。この第1状態では内部空間10の圧力が外部空間17の圧力より大きいため、ピストンロッド5は外部空間17側へ押され、抜け止め部5bが容器2に引っ掛かり、トリガー部5aが外部空間17に突出された状態となっている。
【0026】
図2bは外部空間17の圧力が内部空間10の圧力より大きい、もしくは同じ第2状態を示している。この第2状態では外部空間17の圧力が内部空間10の圧力より大きいため、ピストンロッド5は内部空間10側に押され、抜け止め部5b側が容器2の内部空間10に突出され、トリガー部5aが容器2に収容された状態となっている。
【0027】
このような構造とすることで、例えば第1状態を初期状態とし、トリガー部5aにフック等を引っ掛け、徐々に海中等の圧力の高い場所に移動させ、外部空間17の圧力が高くなると、ピストンロッド5が内部空間10側へ移動するので、それに伴ってトリガー部5aが容器2内へ作動し、フック等をはずすように設定することができる。
【0028】
また、逆に第2状態を初期状態とし、徐々に空中等の圧力の低い場所に移動させ、外部空間17の圧力が低くなると、ピストンロッド5が外部空間17側へ移動するので、それに伴ってトリガー部5aが容器2から外側へ作動し、ボタン等を押圧するように設定することができる。
【0029】
さらに、トリガー部5aが外部空間17から容器2に収容される間または容器2から外部空間17へ突出する間であれば、トリガー作動点をどこに設定してもよく、複数設定し多段式トリガーとすることもできる。
【0030】
また、上記構造とすることで、L=V×P/Aの式で示すようにピストンロッド5の断面積、移動距離、封入媒体11の体積及び圧縮率の4つの要素比率で寸法が決定するため、設計の自由度が大きい。
【0031】
ただし、L:ピストンロッド5の移動距離、V:封入媒体11の体積、P:封入媒体11の圧縮率、A:ピストンロッド5の断面積である。
【0032】
図3は容器の内部空間にスペーサを設置した実施形態を示す図である。18はスペーサである。スペーサ18は内部空間10の側壁より小さい外周と、ピストンロッド5の抜け止め部5bより大きい内周とを備えた円筒状の部材であり、内部空間10に設置されるものである。スペーサ18は蓋3をはずすことにより着脱可能としている。なお、スペーサ18の形状は円筒状だけでなく、粒状の部材等種々の形状が考えられる。
【0033】
スペーサ18を備えることにより、内部空間10の内容積を小さくすることができ、圧力の増加に対するピストンロッド5の移動割合を小さくすることができるので、最大使用圧力を大きくすることができる。
【0034】
また、スペーサ18の変わりに、あるいは、スペーサ18と共に用いて、その微調整として、ねじ込み式の蓋3あるいは、第2蓋3bを用いることにより、内容積を可変させピストンロッド5の移動割合を調整することができる。
【0035】
図4及び図5は本発明の圧力式トリガー装置1を従来技術で示した採泥器30の天秤トリガー31に適用した実施形態を示す図である。図4は通常状態を示す図、図5は作動状態を示す図である。図4及び図5で、19は支え板、20はヒンジ、21は支柱、22は爪である。なお、従来技術と同様な部分については同じ符号を使用する。
【0036】
図4の通常状態を説明する。支え板19は2枚の平行な板状部材で、それぞれ2枚の天秤アーム支持部32に溶接や螺子等で固着されている。支え板19には、圧力式トリガー装置1が溶接、螺子等で固着される。また、支え板19は、ヒンジ20により支柱21を回動自在に枢支している。通常、支柱21は圧力式トリガー装置1のトリガー5aに載置されている。爪22は天秤アーム部33に溶接や螺子等で固着されており、通常は支柱21に掛止されている。このような構造により、天秤アーム部33は爪22によりロックされ、作動不可能な状態となっている。
【0037】
次に、図5により作動状態を説明する。予め、地上において採泥器30の圧力式トリガー装置1が海底近くの圧力で作動するように設定しておく。採泥器30を海中に沈めていくと、深度が増すにつれて徐々に圧力が高くなるので、圧力式トリガー装置1のピストンロッド5が外部圧力に押圧され、徐々に内部空間10に移動していく。そのため、トリガー部5aが容器2に徐々に収容され、海底近くでトリガー部5aに載置されていた支柱21は自重又は図示していないバネ等により下側に回動する。すると、天秤アーム部33に固着した爪22が、掛止されていた支柱21から解放され、天秤アーム部33が回動可能となる。その後、海底にパイロットコアラー35が着底することで、従来のように天秤トリガー31が作動し、採泥器30により採泥することができる。
【0038】
このように、本発明の圧力式トリガー装置1を用いることで、海況が不良で採泥器30が安定に降下せず、降下途中にパイロットコアラー35が舞い上がったとしても、天秤トリガー31に誤作動が起こらず、圧力式トリガー装置1が海底近くで確実に作動し、それに続きパイロットコアラー35が海底に着底すると、天秤トリガー31が作動するので、採泥器30は確実に採泥することができる。
【0039】
また、本発明の圧力式トリガー装置1は、支え板19、ヒンジ20、支柱21と共に、溶接や螺子等で既存の装置に後付けすることで適用することができるので、コストがかからずに簡単に組み付けすることができる。
【0040】
なお、本発明の圧力式トリガー装置1は、採泥器30の天秤トリガー31のみでなく、圧力容器中のボタン操作等、他の実施形態でも使用可能である。
【0041】
また、本発明の圧力式トリガー装置1は、温度等の変化に付随して圧力が変化する場合にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本実施形態の圧力式トリガー装置を示す図
【図2】本実施形態の圧力式トリガー装置の作動を示す概略図
【図3】他の実施形態の圧力式トリガー装置を示す概略図
【図4】天秤トリガーに圧力式トリガー装置を設置した実施形態を示す図
【図5】天秤トリガーに圧力式トリガー装置を設置した実施形態を示す図
【図6】従来の採泥器に用いた天秤トリガーを示す図
【図7】従来の採泥器に用いた天秤トリガーを示す図
【図8】従来の採泥器に用いた天秤トリガーを示す図
【符号の説明】
【0043】
1…圧力式トリガー装置、2…容器、2a…穴、2b…フランジ、3…蓋、3a…第1蓋、3b…第2蓋、3c…フランジ、4…ピストンロッド支持部、4a…ピストンロッド貫通穴、5…ピストンロッド、5a…トリガー部、5b…抜け止め部、5c…溝部、6,7,8,9…シール、10…内部空間、11…封入媒体、12…第1環状部材、13…第2環状部材、14…第1ボルト、15…ナット、16…第2ボルト、17…外部空間、18…スペーサ、19…支え板、20…ヒンジ、21…支柱、22…爪、30…採泥器、31…天秤トリガー、32…天秤アーム支持部材、33…天秤アーム、34…ピストンコアラー、35…パイロットコアラー、36…第1ワイヤ、37…第1ワイヤ接続部材、38…第1ピン、39…第2ワイヤ、40…第2ワイヤ接続部材、41…第2ピン、42…第3ワイヤ、43…天秤アーム支持ピン、44…安全ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が開口し、他端の壁面に穴を設けた円筒状の容器と、前記容器の一端の開口を塞ぐ蓋と、前記容器の他端の前記穴を貫通するピストンロッドと、前記容器、前記蓋及び前記ピストンロッドで囲まれた内部空間に封入された封入媒体とを有し、前記ピストンロッドの一端に容器から出没可能なトリガー部を備え、外部空間の圧力と前記内部空間の圧力との大きさにより前記ピストンロッドが移動し、前記トリガー部を前記容器から出没させることを特徴とする圧力式トリガー装置。
【請求項2】
前記トリガー部は、通常時に容器から突出しており、前記外部空間の圧力が増加するにつれて容器内に徐々に収容されることでトリガーとして作動することを特徴とする請求項1に記載の圧力式トリガー装置。
【請求項3】
前記トリガー部は、通常時に容器に収容されており、前記外部空間の圧力が減少するにつれて容器から徐々に突出することでトリガーとして作動することを特徴とする請求項1に記載の圧力式トリガー装置。
【請求項4】
前記圧力式トリガー装置は、前記内部空間の内容積を変化させるために、着脱自在なスペーサを備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の圧力式トリガー装置。
【請求項5】
前記圧力式トリガー装置は、ねじ込み式の前記蓋を備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の圧力式トリガー装置。
【請求項6】
前記圧力式トリガー装置を備えた天秤トリガーにおいて、長尺状の天秤アームと、前記天秤アームに設けられた爪と、前記天秤アームを支持する天秤アーム支持部と、前記天秤アーム支持部に固着され前記圧力式トリガー装置を支持する支え板と、前記爪を掛止する支柱と、前記支え板に設けられ前記支柱を回動自在に支持するヒンジとを備え、前記圧力式トリガーの前記トリガー部が外部圧力の増加により前記容器に徐々に収容されることにより前記支柱が回動され、前記爪の掛止が外れることで前記天秤アームが回動可能となることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の天秤トリガー。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−56607(P2007−56607A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−245303(P2005−245303)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(504194878)独立行政法人海洋研究開発機構 (110)
【出願人】(505323493)株式会社マリン・ワーク・ジャパン (1)
【Fターム(参考)】