説明

圧電振動子及びこれを備えた超音波モータ

【課題】一つの圧電素子に二度の分極工程を遂行する必要がないので製作時間及び費用を節減することができる圧電振動子及びこれを備えた超音波モータを提供することができる。
【解決手段】四角形の断面を有する弾性部材と、弾性部材の各面に附着されて電気信号が入力されると弾性部材を縦方向及び屈曲方向に振動させる圧電素子を含んで、圧電素子はすべて同じ大きさを有して弾性部材より長さが短い圧電振動子が提供される。また、上記圧電振動子において、弾性部材の対向する面に附着された一対の圧電素子は互いに同じ方向に分極されて、別の一対は互いに反対方向に分極される。また、上記圧電素子の一端部は弾性部材の一端部と整列してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子及び圧電振動子を備えた超音波モータに関し、より詳細には、単純な構成と簡素した体積を有しかつ振動性能を進めることができる圧電振動子及びこれを備えた超音波モータに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、コイルの巻線を要しないモータ、例えば、装置の小型化などに適するモータとして超音波モータが視線をひいている。超音波モータは電力の消耗が少なくて軽量であり線形運動をギアーなしで直接得ることができるし、速度と位置制御を電気的に制御できることだけではなく定方向または逆方向への動くことができるので広く使用されている。
【0003】
図1は、従来の超音波モータに使用される圧電振動子10を示す平面図である。
【0004】
従来の圧電振動子10は、圧電セラミックなどから成る長方形の圧電素子13と、圧電素子13の一面に形成された突出部11を含む。突出部11は被動体(不図示)を加圧していて、圧電素子13の振動に応じて突出部11が被動体を動かす。圧電素子13には4個の分極領域(polarization region)13a、13b、13c、13dが形成されている。これらすべての分極領域13a、13b、13c、13dは厚さ方向に同じ分極方向を有する。4個の分極領域13a、13b、13c、13dは同じ大きさを有して二つの列を成して配列される。そして、4個の分極領域13a、13b、13c、13d上には電極(electrode)がそれぞれ形成されている。
【0005】
分極領域13a及び分極領域13dは、同じ分極方向を有する。そして分極領域13b及び分極領域13cは、分極領域13aと反対方向の分極方向を有する。そして分極領域13a及び分極領域13dそして分極領域13b及び分極領域13cはそれぞれリードワイヤ18によって繋がれている。
【0006】
分極領域13a及び分極領域13dに電流が流れると、圧電素子13が縦方向(longitudinal direction)に振動し、分極領域13b及び分極領域13cに電流が流れると、屈曲方向(bending direction)に振動する。このとき、分極領域13a及び分極領域13dが振動する場合、分極領域13b及び分極領域13cは振動しない。また、分極領域13b及び分極領域13cが振動する場合、分極領域13a及び分極領域13dは振動しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように、従来の圧電振動子10は、一つの圧電素子13に2個の分極方向を有するので、2度の分極工程が必要となる。これにより、圧電素子の製作時間及び費用の上昇する問題点がある。特に、一つの圧電素子13に二度の分極を実施することになると、分極を先に実施した部分では消極(depolarization)が発生して圧電素子13の性能が低下される。
【0008】
そして、従来の圧電振動子10は、対角線方向にある一対の分極領域13a、18だけが励起(excited)されて別の一対の分極領域13b、13cは励起されないが、これは、圧電振動子10の振動性能の低下を誘発する。これにより、従来の圧電振動子10は、振動性能を進めるためにより高い電圧を印加しなければならない問題点がある。また、従来の圧電振動子10は振動性能の向上のために圧電素子13を多数層に積層して使用したので、これは圧電素子の体積が増加する問題点を誘発する。
【0009】
そして、分極とは、圧電素子13に高い直流電圧を印加することにより圧電素子13内部にある双極子(dipole)を所望の方向に配列することを意味するが、分極過程で、積層された圧電素子13間にある電極との境界面で応力(stress)が集中的に発生する。このような応力は、追後、圧電振動子10の動作の際クラック(crack)の発生要因になり圧電素子13の特性低下を誘発する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第一の形態においては、四角形の断面を有する弾性部材と、弾性部材の各面に附着されて電気信号が入力されると弾性部材を縦方向及び屈曲方向に振動させる圧電素子を含んで、圧電素子はすべて同じ大きさを有して弾性部材より長さが短い圧電振動子が提供される。
【0011】
このような構成を有する圧電振動子は、単一な分極方向を有する圧電素子を使用するので、圧電振動子の製作時間及び費用を減らすことができる。そして、弾性部材の各面に附着された圧電素子がすべて同時に振動するから振動性能を向上することができるし、圧電振動子の体積を減少することができるようになる。また、圧電素子は、弾性部材を振動させるから、従来の圧電振動子に比べて剛性の優れた長所がある。
【0012】
また、上記圧電振動子において、弾性部材の対向する面に附着された一対の圧電素子は互いに同じ方向に分極されて、別の一対は互いに反対方向に分極される。したがって、一対の圧電素子は縦方向に振動してこれと同時に別の一対の圧電素子は屈曲方向に振動することができるようになる。また、縦方向運動と屈曲方向運動の合成によって弾性部材の一端は楕円を描きながら運動することになる。
【0013】
また、上記圧電素子の一端部は弾性部材の一端部と整列してもよい。これにより、弾性部材の一端に振動を集中させることができる。
【0014】
また、上記圧電素子の一隅は削られていて、削られた隅が外部に向けるように配置してもよい。これにより、圧電素子相互間のショートを防止することができる。
【0015】
また、上記圧電振動子において、弾性部材の長さは、圧電素子の長さの二倍に形成して、弾性部材の振動の大きさを最大にすることが好ましい。これにより、弾性部材の対向する面に附着された一対の圧電素子と別の一対の圧電素子には90゜の位相差を有する電圧がそれぞれ印加されるので一対は屈曲方向に、別の一対は縦方向に振動することができる。
【0016】
本発明の第二の形態においては、同一な直方体形状を有して相互反対方向に分極されて接合された一対の第1圧電素子と、同一な直方体形状を有して第1圧電素子の一面にそれぞれ附着され相互同じ方向に分極された一対の第2圧電素子を含むが、第1圧電素子は第2圧電素子に比べて長さが長くて、電気信号が入力されると第1圧電素子は縦方向に振動し、上記第2圧電素子は屈曲方向に振動する圧電振動子が提供される。
【0017】
このような圧電振動子によれば、単一な分極方向を有する圧電素子を使用するので、圧電振動子の製作時間及び費用を減らすことができる。そして、弾性部材の各面に附着された圧電素子がすべて同時に振動するから振動性能を向上することができるし、圧電振動子の体積を減少することができる効果をはかれる。また、圧電素子を使用するので圧電振動子の製作が容易である。
【0018】
また、上記圧電振動子において、それぞれの第2圧電素子の一端部を第1圧電素子の一端部と整列することで第2圧電素子の一端部での変位を最大にすることができ、それぞれの第2圧電素子を第1圧電素子の中央に附着することにより第2圧電素子の両端が振動することもできる。
【0019】
また、上記圧電振動子において、第1圧電素子の長さは、第2圧電素子の長さの二倍にして第1圧電素子の振動量を最大にすることが好ましい。そして、第1圧電素子と第2圧電素子には90゜の位相差を有する電気信号が入力されるので、第1圧電素子及び第2圧電素子は同時に縦方向及び屈曲方向に振動することができる。
【0020】
本発明の第3の形態においては、一つの分極方向を有する多数層の圧電素子と、圧電素子の両面に形成されてそれぞれ相互繋がれた伝導性電極と、圧電素子の一面に形成された突出部を含んで、隣接するそれぞれの圧電素子はすべて反対方向に分極されて、上記電極はすべて相互電気的に繋がれた圧電振動子が提供される。
【0021】
このような圧電振動子によれば、単一な分極方向を有する圧電素子を使用するので、圧電振動子の製作時間及び費用を減らすことができる。そして、弾性部材の各面に附着された圧電素子がすべて同時に振動するから振動性能を向上することができるし、圧電振動子の体積を減少することができる。
【0022】
また、上記圧電振動子において、伝導性電極に4位相(phase)を有する電気信号を印加することにより、電気信号の大きさをより大きくすることができる。
【0023】
本発明の第4の形態においては、上記圧電振動子を備えて、圧電振動子が挿入されるケースと、ケースの上下方向に移動可能に挿入されて圧電振動子と接して運動するスライダと、圧電振動子をスライダ方向に加圧する第1加圧部材と、スライダを圧電振動子方向に加圧する第2加圧部材を含む超音波モータが提供される。
【0024】
このような超音波モータによれば、体積が小さくて低い電力でも振動量を大きくすることができる。また、第1加圧部材及び第2加圧部材に応じて圧電振動子とスライダが堅固に密着しているので圧電振動子の振動がスライダに效率的に伝達される。
【0025】
また、上記超音波モータにおいて、第1加圧部材は、円形の断面を有しながら上記ケースに挿入された板バネによってスライダ方向に加圧されるので、圧電振動子とスライダをより堅固に密着させることができる。
【0026】
また、上記ケースは、圧電振動子が挿入される振動子収容部と、振動子収容部と通じかつスライダが挿入されるスライダ挿入孔と、第1加圧部材が挿入されて圧電振動子の一端部と接するようにケースの一端部から所定の深みに形成された第1加圧部材の挟み溝と、第2加圧部材が挿入されてスライダと接するように上記スライダ挿入孔に対して垂直に形成された第2加圧部材挿入孔と、板バネが挿入されて第1加圧部材と接するように第1加圧部材挟み溝に対して垂直方向に形成されたバネ挿入溝を含んでもよい。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、一つの圧電素子に二度の分極工程を遂行する必要がないので製作時間及び費用を節減することができる圧電振動子及びこれを備えた超音波モータを提供することができる。また、本発明によれば、圧電素子の消極に応ずる性能低下をとり除くことで、性能がより優れた圧電振動子及びこれを備えた超音波モータを提供することができる。また、本発明によれば、体積を小さくできるだけでなく、振動性能を高めることができる圧電振動子及びこれを用いた超音波モータを提供することができる。本発明の超音波モータは、第1加圧部材および第2加圧部材によって圧電振動子とスライダが加圧されて接することになるので、圧電振動子の振動がスライダに効率的に伝達されることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下では、添付された図面を参照して本発明の実施例をより具体的に説明する。
【0029】
図2は、本発明の第1実施例による圧電振動子を示す斜視図である。本発明の第1実施例による圧電振動子30は、一定した長さを有する四角形断面の弾性部材31と、上記弾性部材31の各面に附着された同じ大きさの4個の圧電素子33から成る。
【0030】
上記弾性部材31は、上記圧電素子33に電気信号が入力されて振動が発生すると、その振動に応じて縦方向(longitudinal direction)または屈曲方向(bending direction)に振動することになって、結果的に弾性部材31の端は楕円を描きながら振動する。これにより上記弾性部材31の一端と接している被振動体(不図示)が上記弾性部材31との摩擦力に応じて振動することになる。
【0031】
上記弾性部材31としては、弾性力を有するものであればなんでも使用できる。例えば、黄銅(brass)またはステンレススチール(stainless steel)などがある。上記弾性部材31の長さは、上記圧電素子の長さの2倍に形成して弾性部材31から発生する振動の大きさを最大にすることが好ましい。また、図2に示したように、上記圧電素子33を上記弾性部材31の一端に整列することで弾性部材31の他の端から発生する振動の大きさを最大にすることができる。
【0032】
本発明の第1実施例では上記弾性部材31断面を4角形にしたが、本発明はこれに限定されないし、圧電素子33の振動を用いて縦方向または屈曲方向に振動することができればどんな形状の断面を有する弾性部材31でも使用できる。例えば、8角形の断面を有する弾性部材の各面に隣り合う圧電素子の分極方向をすべて反対に配置することもできる。
【0033】
上記圧電素子33は、すべて同じ大きさを有して上記弾性部材31の各面にエポキシ樹脂などによって附着される。上記圧電素子33の長さは、上記弾性部材31の長さの半分に該当する。そして、上記圧電素子33は、上記弾性部材31の各面に附着される場合、図2に示すように、4個の圧電素子33の結合の断面が四角形を成す。上記圧電素子33の厚さは上記圧電素子33の大きさ及び形状に応じて決まる。
【0034】
上記圧電素子33は、圧電効果を有する材料(圧電材料)から形成される。その適する例としては、PZT系セラミック、PbTiO3系セラミックなどの圧電効果を有するセラミックをあげることができる。PZT系セラミックに適する例としては、PZT及びPb(Ni1/3Nb2/3)O−Pb(Zn1/3Nb2/3)O−PbTiO−PbZrO系セラミックをあげることができる。上記圧電素子33は固有の振動を有するが、圧電素子33に入力される電気信号の周波数と圧電素子固有の周波数が一致すると、強い振動が発生することになる。
【0035】
上記圧電素子33の一面には伝導性電極(conductive electrode、不図示)が附着されている。そして、上記電極に電気的信号が入力される。上記圧電素子33の一面には機械加工などによって切削されたポリッシング部35が形成されている。これにより、相互接しているそれぞれの圧電素子33の電極間のショートを防止することができる。
【0036】
図3は、本発明の第1実施例による圧電振動子30での圧電素子33の分極方向を示す概略図である。図3に示すように、上記弾性部材31の対向する面に附着された対を成す圧電素子33は同一の方向に分極(polarization)されて、電気信号の入力によって屈曲方向に振動する。そして、上記弾性部材31の対向する面に附着された別の一対の圧電素子33は互いに反対方向に分極され電気信号の入力によって縦方向に振動する。上記それぞれの圧電素子33の対には90゜の位相差を有する電気信号が入力される。例えば、互いに同じ方向に分極された圧電素子33の対にはsinωt(ここでωは角周波数)の周波数を有する電圧が印加され、互いに反対の分極方向を有する圧電素子33の対にはcosωt(ここでωは角周波数)の周波数を有する電圧が印加されることができる。
【0037】
図3から分かるように、上記圧電素子33は従来の圧電素子13とは異に一つの分極方向を有するので圧電素子33の製作が便利で製造費用のチープな長所がある。また、以下で説明するが、圧電振動子30が振動するときに全ての圧電素子33が励起されるので振動の大きさをより大きくすることができる。
【0038】
図4は、本発明の第1実施例による圧電振動子30に印加される周波数の変化に応ずる圧電素子33のアドミタンスを示すグラフである。ここで、上記弾性部材31は長さ8.0mmで、1辺の長さが0.7mmである正四角形断面の黄銅を使用した。そして、圧電素子33は4.0mmの長さと1.0mmの幅及び0.3mmの厚さを有する。図4で、横軸は上記圧電素子33に印加される周波数の大きさを示し、縦軸はアドミタンス(admittance)であって、単位はS=A/V[siemens]である。そして、図4で、青色線は、互いに反対方向に分極された一対の圧電素子33をインピーダンス分析機(impedance analyzer)によって測定したアドミタンスを示し、赤色線は互いに同じ方向に分極された別の一対の圧電素子33のアドミタンスを示す。そして、黒色線は、赤色線と青色線のアドミタンスの合を示す。すなわち、青色線は上記弾性部材31の屈曲方向の振動に係わり、赤色線は弾性部材31の縦方向の振動と係わって、黒色線は弾性部材31の屈曲方向振動及び縦方向振動の合成に係わる。
【0039】
上記圧電素子33のアドミタンスが大きいほど、すなわち圧電素子33のインピーダンスが小さいほど、上記圧電素子33の振動が大きくなる。図4から分かるように、上記圧電素子33は一定した周波数に対してアドミタンスが急激に増加するが、この周波数が上記圧電素子33の振動が急激に増加する共振周波数(resonance frequency)である。
【0040】
表1は、図4のアドミタンスが急激に増加する共振周波数(Fr)、反共振周波数(Fa)、電気−機械的カップリング(electro−mechanical coupling)及び振動方向をATILA(商標)プログラムを用いて示した。
【表1】

【0041】
図4及び表1から分かるように、本発明の第1実施例による圧電振動子30は共振周波数Fr=36307.5(Hz)、119642(Hz)および199335(Hz)で屈曲方向に急激に振動することが分かり、Fr=198706(Hz)で縦方向に急激に伸びることが分かる。ここで、第3屈曲(third bending)と第1伸長(first longitudinal)の周波数範囲がよほど近似しているので、この周波数に該当する電気信号を圧電素子33に印加することで振動を発生させる。
【0042】
この際、第3屈曲と第1伸長の周波数範囲が非常に近似しているので上記圧電素子33は屈曲方向及び縦方向に同時に振動する。そして、第3屈曲と第1伸長での電気−機械的カップリングが最も大きいから同じ大きさの電気信号の入力に対して機械的振動が最大に発生することが分かる。電気−機械的カップリングは、電気的エネルギーと機械的エネルギーの相互変換率を示し、一定した大きさの電気的入力がある場合機械的出力(例えば、変位)が大きく発生すれば電気−機械的カップリングが大きいといえる。
【0043】
図5は、本発明の第1実施例による圧電振動子30の縦方向の振動をATILA(商標)を用いて示した図面であり、図6aないし図6bは圧電振動子30の屈曲方向の振動を示したグラフである。
【0044】
圧電振動子30に電気信号が入力されると、図5に示したように、弾性部材31は伸長または収縮を繰り返しながら縦方向に振動する(L1伸長)。ここで、ATILA(商標)を用いて周波数を求めるとFr=198706(Hz)になる。そして、Fr=199335(Hz)の周波数が入力されると、弾性部材31は図6a及び図6bに示されているように3個の屈曲を有するB3屈曲運動をすることになる。L1伸長とB3屈曲の合成により、弾性部材31の一端部は楕円を描きながら振動するようになるのである。
【0045】
本発明の第1実施例による圧電振動子30は、従来の圧電素子とは異に、電気信号の入力の際、すべての圧電素子33が振動するので振動が大きくできるだけでなく、これにより圧電振動子の体積を小さくできるようになる。
【0046】
図7は、本発明の第2実施例による圧電振動子40を示す斜視図である。図7に示すように、本発明の第2実施例による圧電振動子40は、互いに同じ大きさを有する一対の圧電素子41a、41bから成る第1圧電素子41と、第1圧電素子41に比べて短くかつ同じ長さを有する一対の圧電素子43a、43bから成る第2圧電素子43を含む。
【0047】
第1圧電素子41は一対の圧電素子41a、41bが積層されて形成される。第1圧電素子41は、上記第1実施例の圧電素子33と同一な圧電セラミックなどで形成される。第1圧電素子41の間には導電性電極(不図示)が形成されており、外部から入力される電気信号を第1圧電素子41に印加する。そして、第1圧電素子41の接合面は接地(グラウンド)される。第1圧電素子41の一端は被振動体(不図示)と接しているし縦方向及び屈曲方向の振動によって被振動体に駆動力を伝達する。
【0048】
第2圧電素子43は、一対の圧電素子43a、43bが圧電素子41a、41bの一面にエポキシ樹脂などによって附着され形成される。本発明の第2実施例による圧電振動子40の第2圧電素子43の一端は、第1圧電素子41の一端と整列される。したがって、第1圧電素子41は、上記第1実施例の弾性部材31とともに一端部だけ振動しながら被振動体に振動力を伝達する。
【0049】
第2圧電素子43は、第1圧電素子41と同じ厚さ及び幅を有する圧電セラミックから形成される。また、第2圧電素子43は、第1圧電素子41の1/2に該当する長さを有することが好ましく、この場合、振動の大きさを最大にすることができる。第2圧電素子43の上面及び下面には、導電性電極(不図示)が形成されているので、外部から入って来る電気信号が第2圧電素子43に伝達される。
【0050】
図8は、本発明の第2実施例による圧電振動子40での第1圧電素子41および第2圧電素子43の分極方向を示す図面である。図8に示すように、第1圧電素子41は互いに反対方向に分極され、また、第2圧電素子43は互いに同じ方向に分極される。第1圧電素子41及び第2圧電素子43に90゜の位相差を有する電気信号が入力されると、第1圧電素子41は縦方向に振動し、これと同時に第2圧電素子43は屈曲方向に振動する。したがって、縦方向の振動と屈曲方向の振動の合成によって第1圧電素子41の一端部は楕円を描きながら振動する。
【0051】
図9a及び図9bは本発明の第2実施例による圧電振動子40の振動する形状をATILA(商標)を用いて示したグラフである。図9aないし図9bに示すように、本発明の第2実施例による圧電振動子40は、上記第1実施例のように、L1伸長及びL3屈曲運動をすることが分かる。
【0052】
本発明の第2実施例による圧電振動子40において、圧電素子43a、43b、41a、41bの各々は、1つの分極方向を有するので、圧電素子を容易に製造することができる。そして、第1圧電素子41および第2圧電素子43が同時に振動するので、単純な構造を有しながら圧電振動子の振動性能を進めることだけではなく、圧電振動子40の体積を減らすことができる。また、本発明の第2実施例による圧電振動子40は圧電素子だけによって振動が発生するので効率が高く、製造が容易である。
【0053】
図10は、本発明の第3実施例による圧電振動子40'を示す斜視図である。図10に示すように、本発明の第3実施例による圧電振動子40'は、互いに同じ大きさを有する一対の圧電素子41a'、41b'から成る第1圧電素子41'と、第1圧電素子41'に比べて短くかつ同じ長さを有する一対の圧電素子43a'、43b'から成る第2圧電素子43'を含む。
【0054】
第1圧電素子41'及び第2圧電素子43'の構成は、上記第2実施例における圧電振動子40の第1圧電素子41および第2圧電素子43と同じである。しかしながら、第3実施例においては、第2圧電素子43'は、第1圧電素子41'の中央に配置されており、第2実施例と異なる。
【0055】
第2圧電素子43'の長さ方向の中心は、第1圧電素子41'の長さ方向の中心と一致する。したがって、第1圧電素子41'及び第2圧電素子43'に電気信号が入力されると、第1圧電素子41'の両端が楕円を描きながら振動する。
【0056】
図11は、本発明の第3実施例による圧電振動子40'での第1圧電素子41'および第2圧電素子43'の分極方向を示す図面である。図11によれば、第1圧電素子41'は互いに反対方向に分極されるし、第2圧電素子43'も互いに反対方向に分極される。
【0057】
図12a及び図12bは、本発明の第3実施例による圧電振動子40'が振動する形状をATILA(商標)を用いて示した図面である。図12a及び図12bに示すように、本発明の第3実施例による圧電振動子40'は、上述した第1実施例及び第2実施例の圧電振動子と同じくL1縦振動及びB3屈曲振動をする。そして、第1圧電素子41'の両端が同時に楕円を描きながら振動する。
【0058】
本発明の第3実施例による圧電振動子40'において、圧電素子43a'、43b'、41a'、41b'の各々は、1つの分極方向を有するので、圧電素子を容易に製造することができる。また、第1圧電素子41'および第2圧電素子43'が同時に振動するので、構造が簡単で、圧電振動子の振動性能を進めることだけではなく、圧電振動子40'の体積を減らすことができる。また、本発明の第3実施例による圧電振動子40'は圧電素子だけによって振動が発生するので効率が高く製造が容易である。
【0059】
図13は、本発明の第4実施例による圧電振動子50を示す斜視図である。本発明の第4実施例による圧電振動子50は、多数層に積層された同一な圧電素子51と、圧電素子51の間に形成された導電性の電極53と、圧電素子51の一面から突出された突出部55を含む。
【0060】
圧電素子51は同じ大きさを有して多数層に積層される。圧電素子51は上述した第1実施例ないし第3実施例の圧電素子33および第1圧電素子41、41'と同様に圧電セラミックから形成される。圧電素子51の両面には電気信号を圧電素子51に印加する電極(electrode)が形成されている。図13では圧電素子51を7階に構成したが、本発明はこれに限られないし、圧電素子51の大きさ及び所望する振動量などに応じて6階以下または8階以上にも積層することができる。
【0061】
突出部55は圧電素子51の一面から所定の長さを有して外部に突出されている。突出部55は圧電素子51の縦方向及び屈曲方向の振動に応じて楕円を描きながら振動する。突出部55は、被振動体(不図示)と接しているので被振動体は突出部55によって振動することになる。
【0062】
突出部55は、被振動体との摩擦力を用いて運動力を伝達するので、突出部55には耐摩耗部材を形成することができる。耐摩耗部材としては、ソーダ、鉛、ホウ酸塩(例えばPyrexTM)、クラウン、火打石、中火打石、石英ガラスなどの硝子類、アルミナ、酸化ジルコニウム、炭化珪素、窒酸珪素、炭化タングステン、炭化チタンなどのセラミック類を含む各種材料をあげることができる。
【0063】
図14は、本発明の第4実施例による圧電振動子50の電極53の一実施例を示す斜視図である。図14によれば、電極53は、圧電素子51の最上面に形成される上部電極53a、最下面に形成される下部電極53b及び圧電素子51の両面に順次に積層される第1内部電極53c1ないし第6内部電極53c6を含む。
【0064】
図14に示すように、上部電極53a及び第2内部電極53c2が同じパターンを有するし、第1内部電極53c1及び第3内部電極53c3がまた同じパターンを有する。そして、第4内部電極53c4及び第6内部電極53c6も同じパターンを有して、第5内部電極53c5及び下部電極53bがまた同じパターンを有する。そして、第1内部電極53c1及び第3内部電極53c3は第4内部電極53c4及び第6内部電極53c6と電極の長さの方向及び幅の方向に対して互いに対称されるパターンを有する。そして、上部電極53a及び第2内部電極53c2は下部電極53b及び第5内部電極53c5と電極の長さ及び幅の方向に対して相互対称される。上部電極53a、下部電極53b及び第1内部電極53c1ないし第6内部電極53c6は、圧電素子51を極化し、電気信号を供給するのに使用される。本発明の第4実施例による電極53は図14に限られず、当業者が必要に応じて多様に変更できることは勿論である。
【0065】
上部電極53aにはsin及び−sinが入力される。そして、下部電極53bにはcos及び−cosが入力される。したがって、本発明の第4実施例による圧電振動子50には4個の相(phase)を有する電気信号が入力される。上部電極53a及び下部電極53bにはsin及び−sinそして、cos及び−cosが入力されるので、相対的に2sin(または2cos)の大きさを有する電気信号が入力される効果になる。
【0066】
図15は、本発明の第4実施例による圧電振動子50での圧電素子51の分極方向を示す図面である。図15に示すように、接するすべての圧電素子51は互いに反対方向に分極される。そして、それぞれの圧電素子51はすべて一つの分極方向を有する。
【0067】
図16a及び図16bは、本発明の第4実施例による圧電振動子50が振動する形状をATILA(商標)を用いて示した図面である。図16a及び図16bに示すように、本発明の第4実施例による圧電振動子50は265kHzにて縦方向に振動し、267kHzにてB2モードで屈曲方向に振動する。したがって、周波数帯域が相互同じであって圧電振動子50は同時に振動することになる。
【0068】
本発明の第4実施例による圧電振動子50の圧電素子51はすべて同じ分極方向を有するので圧電素子の製造し易いことが分かる。そして、上記圧電素子51のすべてが同時に振動するので構造が簡単であり、圧電振動子の振動性能を進めることだけではなく、圧電振動子50の体積を減らすことができる。
【0069】
以下では、図17ないし図19を参照して本発明の第5実施例による超音波モータ70を説明する事にする。
【0070】
図17は、本発明の第5実施例による超音波モータ70の分解斜視図であり、図18は、図17に示されている超音波モータ70の結合された状態を示す斜視図である。そして、図19は、図17及び図18に示した超音波モータの結合断面図である。
【0071】
図17によれば、本発明の超音波モータ70は、ケース71とケース71に挿入される圧電振動子80と、圧電振動子80の後段部を加圧する第1加圧部材73、スライダ79a、79bを加圧する第2加圧部材75及び第1加圧部材73を加圧する板バネ77を含む。
【0072】
ケース71は、圧電振動子80、第1加圧部材73、第2加圧部材75、板バネ77及びスライダ79a、79bを収容する。ケース71は、圧電振動子80が挿入される振動子収容部715、スライダ79a、79bを収容するスライダ挿入孔713、第1加圧部材73が挿入される第1加圧部材挟み溝717、第2加圧部材75が挿入される第2加圧部材挿入孔711及び板バネ77が挿入されるバネ挿入溝719を含む。
【0073】
振動子収容部715は、ケース71の中央に形成されていて、圧電振動子80の両端部はケース71により外部と遮断されるが、その以外の部分は外部に露出される。圧電振動子80は振動子収容部715に挿入及び固定される。振動子収容部715はスライダ挿入孔713と通じる。
【0074】
スライダ挿入孔713にはスライダ79a、79bの一部が挿入される。スライダ挿入孔713の直径はスライダ79a、79bの直径より多少大きいので、スライダ79a、79bの自由な昇下降が可能になる。スライダ挿入孔713は振動子収容部715と通じかつ第2加圧部材挿入孔711に対して垂直に形成される。
【0075】
第2加圧部材挿入孔711には第2加圧部材75a、75bの両端部が挿入される。そして、第1加圧部材挟み溝717は、ケース71の一端部に形成された長方向の溝であって一端部が開放されたスロット形態を有する。第1加圧部材挟み溝717には第1加圧部材73が挿着されて振動子収容部715に挿入された圧電振動子80の後面を加圧する。バネ挿入溝719はケース71の上下方向に形成された溝であって、バネ挿入溝719に挿入された板バネ77が第1加圧部材73を加圧する。
【0076】
圧電振動子80には、上記第1実施例ないし第4実施例による圧電振動子30、40、40'、50を用いることができる。圧電振動子80の一端部には突出部81が形成されていて、突出部81がスライダ79a、79bを摩擦力を用いて上下方向に駆動させる。圧電振動子80の構成は、上記第1実施例ないし第4実施例と同じであるので具体的は説明は略する事にする。
【0077】
スライダ79a、79bは、スライダ挿入孔713に挿入されて圧電振動子80の突出部81と接するスライダ79aと、スライダ79aが回転しないように案内するスライダ79bを含む。スライダ79aは、図19に示したように圧電振動子80の突出部81と接しているので突出部81の振動によって上下方向に駆動する。
【0078】
第1加圧部材73は円形の断面を有する棒である。第1加圧部材73は、図19に示すように、圧電振動子80と線接触する。したがって、第1加圧部材73は圧電振動子80を正確に垂直に加圧することができる。第1加圧部材73は板バネ77により第1加圧部材挟み溝717から離脱が防止される。
【0079】
第2加圧部材75は円形の断面を有する棒であって、第2加圧部材挿入孔711に挿入されて、図19に示すように、スライダ79aを圧電振動子80方向に加圧する。第2加圧部材75を3個以上形成することもできる。板バネ77は弾性力によって第1加圧部材73をスライダ79a、79bの方向に加圧する。したがって、圧電振動子80の突出部81とスライダ79aは常に接する。
【0080】
本発明の技術思想が上述した実施例によって具体的に記述されたが、上述した実施例はその説明のためのことであってその制限のためではないし、本発明の技術分野の通常の専門家であれば本発明の技術思想の範囲内で多様な実施例が可能であることが理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】従来の圧電振動子を示す平面図。
【図2】本発明の第1実施例による圧電振動子を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施例による圧電振動子での圧電素子の分極方向を示す概略図。
【図4】本発明の第1実施例の別の圧電振動子において、周波数の変化に応ずる圧電素子のアドミタンスを示すグラフ。
【図5】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第1実施例による圧電振動子の縦方向振動を示す図面。
【図6a】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第1実施例による圧電振動子のx軸方向への屈曲方向振動を示す図面。
【図6b】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第1実施例による圧電振動子のy軸方向への屈曲方向振動を示す図面。
【図7】本発明の第2実施例による圧電振動子を示す斜視図。
【図8】本発明の第2実施例による圧電振動子での圧電素子の分極方向を示す概略図。
【図9a】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第2実施例による圧電振動子の縦方向振動を示す図面。
【図9b】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第2実施例による圧電振動子の屈曲方向振動を示す図面。
【図10】本発明の第3実施例による圧電振動子を示す斜視図。
【図11】本発明の第3実施例による圧電振動子での圧電素子の分極方向を示す概略図。
【図12a】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第3実施例による圧電振動子の縦方向振動を示す図面。
【図12b】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第3実施例による圧電振動子の屈曲方向振動を示す図面。
【図13】本発明の第4実施例による圧電振動子を示す斜視図。
【図14】本発明の第4実施例による圧電振動子の導電性電極の一実施例を示す斜視図。
【図15】本発明の第4実施例による圧電振動子でのそれぞれの圧電素子の分極方向を示す概略図。
【図16a】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第4実施例による圧電振動子の縦方向振動を示す図面。
【図16b】ATILA(商標)プログラムを用いて本発明の第4実施例による圧電振動子の屈曲方向振動を示す図面。
【図17】本発明の第5実施例による超音波モータの分解斜視図。
【図18】本発明の第5実施例による超音波モータの結合斜視図。
【図19】本発明の第5実施例による超音波モータの断面図。
【符号の説明】
【0082】
10 圧電振動子
11 突出部
13 圧電素子
13a、13b、13c、13d 分極領域
18 リードワイヤ
30 圧電振動子
31 弾性部材
33 圧電素子
35 ポリッシング部
40 圧電振動子
40' 圧電振動子
41 第1圧電素子
41a、41b 圧電素子
43 第2圧電素子
43a、43b 圧電素子
41' 第1圧電素子
41a'、 41b' 圧電素子
43' 第2圧電素子
43a'、 43b' 圧電素子
50 圧電振動子
51 圧電素子
53 電極
53a 上部電極
53b 下部電極
53c1 第1内部電極
53c2 第2内部電極
53c3 第3内部電極
53c4 第4内部電極
53c5 第5内部電極
53c6 第6内部電極
55 突出部
70 超音波モータ
71 ケース
73 第1加圧部材
75 第2加圧部材
77 板バネ
79a スライダ
79b スライダ
711 第2加圧部材挿入孔
713 スライダ挿入孔
715 振動子収容部
717 第1加圧部材挟み溝
719 バネ挿入溝
80 圧電振動子
81 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
四角形の断面を有する弾性部材と、
上記弾性部材の各面に附着されて電気信号が入力されると上記弾性部材を縦方向及び屈曲方向に振動させる圧電素子を含んでおり、
上記圧電素子は、すべて同じ大きさを有して、上記弾性部材よりは長さが短い圧電振動子。
【請求項2】
上記弾性部材の対向する面に附着された一対の圧電素子は互いに同じ方向に分極され、別の一対は互いに反対方向に分極された請求項1記載の圧電振動子。
【請求項3】
上記圧電素子の一端部は、上記弾性部材の一端部と整列された請求項1記載の圧電振動子。
【請求項4】
上記圧電素子の一隅は削られて、削られた隅が外部に向けるように配置された請求項1記載の圧電振動子。
【請求項5】
上記弾性部材の長さは上記圧電素子の長さの二倍である請求項1記載の圧電振動子。
【請求項6】
上記弾性部材の対向する面に附着された一対の圧電素子と別の一対の圧電素子に90゜の位相差を有する電圧がそれぞれ印加される請求項1記載の圧電振動子。
【請求項7】
同一の直方体形状を有して相互反対方向に分極されて接合された一対の第1圧電素子と、
同一の直方体形状を有して上記第1圧電素子の一面にそれぞれ附着されて相互同一方向に分極された一対の第2圧電素子を含んでおり、
上記第1圧電素子は上記第2圧電素子に比べて長さが長くて、電気信号が入力されると上記第1圧電素子は縦方向に振動し、上記第2圧電素子は屈曲方向に振動する圧電振動子。
【請求項8】
上記それぞれの第2圧電素子の一端部は上記第1圧電素子の一端部と整列された請求項7記載の圧電振動子。
【請求項9】
上記それぞれの第2圧電素子は上記第1圧電素子の中央に附着される請求項7記載の圧電振動子。
【請求項10】
上記第1圧電素子の長さは上記第2圧電素子の長さの二倍である請求項7記載の圧電振動子。
【請求項11】
上記第1圧電素子と上記第2圧電素子に90゜の位相差を有する電圧がそれぞれ印加される請求項7記載の圧電振動子。
【請求項12】
一つの分極方向を有する多数層の圧電素子と、
上記圧電素子の両面に形成されてそれぞれ相互繋がれた伝導性電極と、
上記圧電素子の一面に形成された突出部を含んでおり、
隣接する上記それぞれの圧電素子はすべて反対方向に分極されるし、上記電極はすべて相互繋がれた圧電振動子。
【請求項13】
上記伝導性電極には4位相(phase)を有する電気信号が入力される請求項12記載の圧電振動子。
【請求項14】
上記圧電振動子が挿入されるケースと、
上記ケースに上下方向に移動可能に挿入されて上記圧電振動子と接して運動するスライダと、
上記圧電振動子を上記スライダ方向に加圧する第1加圧部材と、
上記スライダを上記圧電振動子方向に加圧する第2加圧部材を含む請求項1ないし13の中のある一項記載の圧電振動子を用いる超音波モータ。
【請求項15】
上記第1加圧部材は、円形断面を有して上記ケースに挿入された板バネによって上記スライダ方向に加圧される請求項14記載の超音波モータ。
【請求項16】
上記ケースは、
上記圧電振動子が挿入される振動子収容部と、
上記振動子収容部と通じかつ上記スライダが挿入されるスライダ挿入孔と、
上記第1加圧部材が挿入されて上記圧電振動子の一端部と接するように、上記ケースの一端部から所定の深みに形成された第1加圧部材挟み溝と、
上記第2加圧部材が挿入されて上記スライダと接するように上記スライダ挿入孔に対して垂直に形成された第2加圧部材挿入孔と、
上記板バネが挿入されて上記第1加圧部材と接するように第1加圧部材挟み溝に対して垂直方向に形成されたバネ挿入溝を含む請求項15記載の超音波モータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図12a】
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【図12b】
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【図16a】
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【図16b】
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【公開番号】特開2006−333695(P2006−333695A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−139446(P2006−139446)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】