説明

地下構造物の蓋に設置したベンチ、プランターまたは台

【課題】 地下構造物の蓋の上にベンチ、プランター、台を着脱自在に固定し、蓋のスペースを利用し、ベンチで休憩したり、花や装飾物で飾って、歩道や広場の美観を高める。【解決手段】 ベンチ2またはプランターの底面に脚部3を設け、脚部3の下端に水平の足板4を設けるか、または台の下端に水平の足板を設け、地下構造物の蓋1の表面に、前記足板を嵌合できる凹部を設け、該凹部に足板4を嵌合させるか、または、足板4と前記凹部に対応してボルト孔を設け、前記凹部に足板4を嵌合させ、前記対応するボルト孔にボルト5を挿入し、ナットを締め付けることにより、足板4を蓋1に着脱自在に固定する。
蓋1には凹部を設けないで、蓋1の表面と足板4とに対応するボルト孔を設け、蓋1のボルト孔と足板4のボルト孔を対向させて対応するボルト孔にボルトを挿入し、ナットを締め付けることにより、前記足板を前記蓋に着脱自在に固定してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、歩道や駐車場その他の広場に設けられた地下構造物の蓋の上に着脱自在に設置されたベンチ、プランターや、植木鉢、その他の飾り物置台に関するものである。
なお、本願における「地下構造物の蓋」とは、下水道における地下埋設物・地下構造施設等と地上とを通じる開口部を閉塞する大型鉄蓋・マンホール蓋・汚水枡蓋、電力・通信における地下施設機器や地下ケーブル等を保護する開閉可能な共同溝用鉄蓋・送電用鉄蓋・配電用鉄蓋、上水道やガス配管に於ける路面下の埋設導管およびその附属機器と地上とを結ぶ開閉扉としての機能を有する消火栓蓋・節水弁蓋・仕切弁蓋・空気弁蓋・ガス配管用蓋・量水器蓋等を総称する。
【背景技術】
【0002】
従来、地下構造物の蓋(以下単に蓋と言う)は、特許文献1に記載のように円形か、または、特許文献2に記載のように、長方形であり、歩道や広場で大きな面積を占めている。
【特許文献1】特開2002−188168号公報(図1)
【特許文献2】特開2002−220847号公報(図1〜図3)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
蓋はほとんどが鉄製で、面積も広く、周囲の舗装と色彩も異なり、美的調和が悪い。
プランターその他の花器やベンチを上に置いて環境美化を図ることができるが、それらは単に蓋の上に置くだけでは安定せず、何かの外力で移動し、蓋の上からはずれ、環境美化の目的が損なわれる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ベンチまたはプランターの底面に脚部を設け、該脚部の下端に水平の足板を設けるか、または台の下端に水平の足板を設け、地下構造物の蓋の表面に、前記足板を嵌合できる凹部を設け、該凹部に前記足部を嵌合させるか、または、前記足板と前記凹部に対応してボルト孔を設け、前記凹部に前記足板を嵌合させ、前記対応するボルト孔にボルトを挿入し、ナットを締め付けることにより、前記足板を前記蓋に着脱自在に固定して、地下構造物の蓋にベンチ、プランターまたは台を設置する。
【0005】
ベンチまたはプランターの底面に脚部を設け、該脚部の下端に水平の足板を設けるか、または台の下端に水平の足板を設け、地下構造物の蓋の表面と前記足板とに対応するボルト孔を設け、前記蓋のボルト孔と前記足板のボルト孔を対向させて足板を蓋の表面に載置し、前記対応するボルト孔にボルトを挿入し、ナットを締め付けることにより、前記足板を前記蓋に着脱自在に固定して、地下構造物の蓋にベンチ、プランターまたは台を設置する。
【0006】
台は、植木鉢または飾り物を載置できる台よりなるか、または、植木鉢または飾り物が固着しているものよりなる。
【発明の効果】
【0007】
この発明は、プランター、ベンチや台を蓋の上に着脱自在に固定し、蓋のスペースを利用でき、ベンチで休憩したり、花や装飾物で飾って歩道や広場の美観を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1は、蓋1にベンチ2を設置したものを示す。
ベンチ2の脚部3の下端に水平の足板4を設け、足板4にボルト孔(図示省略)を設け、蓋1に足板4のボルト孔に対応する位置にボルト孔(図示省略)を設け、それらボルト孔を対応させてベンチ2を蓋1の上に載置し、対応するボルト孔にボルト5を挿入し、ナット(図示省略)で締め付けて足板を蓋1に着脱自在に固定し、ベンチ2を蓋の上に設置する。
【0009】
蓋1の表面に、ベンチ2の足板4に対応する位置に、足板4が嵌合する凹部を設け、その凹部にボルト孔を設け、足板4を凹部に嵌合させて、ボルト5とナットとで足板4を蓋に着脱自在に固定してもよい。
【0010】
また、凹部および足板4にはボルト孔を設けないで、凹部に足板を嵌合させることにより、ベンチ2を蓋1に設置してもよい。
【0011】
図において、ベンチの脚部3は、左右にそれぞれ1本であるが、脚部3の数は限定するものではなく、たとえば、左右の中間にもう1本設けてもよく、また、左右に各複数本づつ設けてもよい。
【0012】
図2は、蓋1にプランター6を設置したものを示す。
プランター6の底面には、脚部7を設け、脚部7の下端に水平に足板8を設ける。そして、蓋1の表面に足板8が嵌合できる凹部9を設け、凹部9に足板8を嵌合させて、プランター6を蓋1に着脱自在に設置する。
【0013】
足板8と凹部9に、対応してボルト孔を設け、凹部9に足板8を嵌合させ、ボルト孔にボルトを挿入してナットで締め付けて、足板8を凹部9に着脱自在に固定してもよい。
また、蓋1に凹部9を設けないで、蓋1に、足板のボルト孔に対応してボルト孔を設け、ボルトとナットとで、足板8を蓋1に着脱自在に固定してもよい。
なお、プランター6に脚部7を設けないで、プランター6の底面に直接足板8を設けてもよい。
【0014】
図3は、柱状台付植木鉢10を蓋1に設置したものを示す。
柱状台付植木鉢10は、植木鉢11の下方に柱状の台12を設けたもので、台12の下端に水平の足板13を設ける。蓋1に足板13が嵌合できる凹部14を設け、足板13と凹部14とに対応してボルト孔(図示省略)を設け、足板を凹部14に嵌合させ、ボルト15を対応するボルト孔に挿入し、ナット(図示省略)で締め付けて、足板13を凹部14に着脱自在に固定し、柱状台付植木鉢10を蓋1に設置する。
【0015】
蓋1には凹部14を設けないで、足板13のボルト孔に対応したボルト孔を設け、ボルト15とナットとで足板13を蓋1に着脱自在に固定してもよい。
また、蓋1に凹部14を設けた場合に、凹部14と足板13とにボルト孔を設けないで、足板13を凹部14に嵌合させることによって柱状台付植木鉢10を蓋1に設置してもよい。
【0016】
柱状台付植木鉢10の設置の数は限定しない。
【0017】
柱状台付植木鉢10の代わりに、植木鉢11のない台を蓋1に設置してもよい。
この場合、台の下端に足板を設け、足板と蓋1にボルト孔を設け、足板を蓋1にボルトとナットとで着脱自在に固定してもよく、または、蓋1に足板が嵌合する凹部を設けて、足板を凹部に嵌合させるか、あるいは、蓋1に足板が嵌合する凹部を設け、足板と蓋にボルト孔を設け、足板を凹部に嵌合させて、ボルトとナットとで足板を凹部に着脱自在に固定してもよい。
蓋1に設置した台に植木鉢その他の装飾物を載置して飾る。
【0018】
前記ベンチ、プランター、柱状台付植木鉢および植木鉢を固定してない台の、足板の形状、大きさを統一し、蓋には、その足板を嵌合させる凹部を設けるか、または、その足板と蓋に対応するボルト孔を設ければ、同一の蓋に、ベンチ、プランター、柱状台付植木鉢および植木鉢を固定してない台のいずれかを選択して設置することができる。
足板にボルト孔を設ける場合には、その孔を長孔にすれば、足板と蓋との対応の微調整ができて好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】蓋にベンチを設置した状態の斜視図である。
【図2】蓋にブランターを設置した状態の斜視図である。
【図3】蓋に柱状台付植木鉢を設置した状態の斜視図である。
【符号の説明】
【0020】
1 蓋
2 ベンチ
3 脚部
4 足板
5 ボルト
6 プランター
7 脚部
8 足板
9 凹部
10 柱状台付植木鉢
11 植木鉢
12 台
13 足板
14 凹部
15 ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベンチまたはプランターの底面に脚部を設け、該脚部の下端に水平の足板を設けるか、または台の下端に水平の足板を設け、地下構造物の蓋の表面に、前記足板を嵌合できる凹部を設け、該凹部に前記足部を嵌合させるか、または、前記足板と前記凹部に対応してボルト孔を設け、前記凹部に前記足板を嵌合させ、前記対応するボルト孔にボルトを挿入し、ナットを締め付けることにより、前記足板を前記蓋に着脱自在に固定してなる、地下構造物の蓋に設置したベンチ、プランターまたは台。
【請求項2】
ベンチまたはプランターの底面に脚部を設け、該脚部の下端に水平の足板を設けるか、または台の下端に水平の足板を設け、地下構造物の蓋の表面と前記足板とに対応するボルト孔を設け、前記蓋のボルト孔と前記足板のボルト孔を対向させて足板を蓋の表面に載置し、前記対応するボルト孔にボルトを挿入し、ナットを締め付けることにより、前記足板を前記蓋に着脱自在に固定してなる、地下構造物の蓋に設置したベンチ、プランターまたは台。
【請求項3】
台が、植木鉢または飾り物を載置できる台よりなるか、または、植木鉢または飾り物が固着してなることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の地下構造物の蓋に設置した台。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−45875(P2006−45875A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227483(P2004−227483)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(591031913)北勢工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】