説明

地震計

【課題】人的及び機械的要因による影響を受けることなく、迅速かつ正確に姿勢制御を行うことができる地震計を提供することにある。
【解決手段】外枠体2及び内枠体4の回動停止が解除されている場合、フィードバック制御手段(CPU41、フィードバック制御プログラム43a)によって、内枠体4が重力方向に対して水平となるようにフィードバック制御し、判断手段(CPU41、判断プログラム43b)によって、内枠体4が水平になったと判断された場合、回動停止制御手段(CPU41、回動停止制御プログラム43c)によって、内枠体4の回動を停止し、切替手段(CPU41、切替プログラム43e)によって、地震動計測制御手段(CPU41、地震動計測制御プログラム43d)による制御に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地震計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、地中や海底等に埋設され、地震を検出する地震計が知られている。ところで、従来の地震計では、計測場所である地盤が傾斜している場合には、センサ自体も傾斜してしまい、地震による振動を正確に測定することができないという問題があった。
【0003】
そこで、例えば、ジンバル装置を用いてセンサを正しい姿勢へ移行させるための姿勢制御を行った後、クランプ機構により同センサを固定する地震計が知られている(特許文献1及び特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平08−326715号公報
【特許文献2】特開平11−63998号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の地震計の姿勢制御においては、調整作業を作業者が目視で確認しながら行っているため、調整作業に時間がかかってしまう。また、ジンバル装置が安定して静止するまで待たなければならず時間がかかってしまう。さらには、作業者の技能やジンバル装置自体の個体差により、静止状態の信頼性に問題があった。
【0005】
本発明の課題は、上記課題を解決するためになされたものであり、人的及び機械的要因による影響を受けることなく、迅速かつ正確に姿勢制御を行うことができる地震計を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
ケースの内部に第1回動軸を介して支持された外枠体と、当該外枠体の内側に第2回動軸を介して支持された内枠体と、を備えたジンバル機構と、
前記外枠体及び前記内枠体を回動させる回動手段と、
前記外枠体及び前記内枠体の回動を停止させる回動停止手段と、
前記内枠体に設置された状態で、地震動を計測する機能と重力方向に対する傾斜を検知する機能とを備えるセンサと、
前記センサの出力結果に基づいて、前記内枠体が重力方向に対して水平となるように前記回動手段を回動させるフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、
前記センサの出力結果に基づいて、前記内枠体が水平となったか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記内枠体が水平になったと判断された場合に、前記回動停止手段により前記外枠体及び前記内枠体の回動を停止させる回動停止制御手段と、
前記センサに地震動の計測を行わせる地震動計測制御手段と、
前記回動停止制御手段により前記回動停止手段による前記外枠体及び前記内枠体の回動停止が解除されている場合、前記フィードバック制御手段による制御に切り替えるとともに、前記回動停止制御手段により前記回動停止手段による前記外枠体及び前記内枠体の回動が停止された場合、前記地震動計測制御手段による制御に切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の地震計において、
前記センサは、互いに直交する3軸の加速度を計測するサーボ型加速度計であることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の地震計において、
前記回動手段は、
前記第1回動軸を介して前記外枠体を回動させる第1駆動モータと、
前記第2回動軸を介して前記内枠体を回動させる第2駆動モータと、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、フィードバック制御手段によって、センサの出力結果に基づいて、内枠体が重力方向に対して水平となるように回動手段を回動させることができ、判断手段によって、センサの出力結果に基づいて、内枠体が水平になったか否かを判断することができ、判断手段により内枠体が水平になったと判断された場合に、回動停止制御手段によって、回動停止手段により外枠体及び内枠体の回動を停止させることができ、地震動計測制御手段によって、センサに地震動の計測を行わせることができ、回動停止制御手段により回動停止手段による外枠体及び内枠体の回動停止が解除されている場合、切替手段によって、フィードバック制御手段による制御に切り替えるとともに、回動停止制御手段により回動停止手段による外枠体及び内枠体の回動が停止された場合、切替手段によって、地震動計測制御手段による制御に切り替えることができる。
従って、センサが有する重力方向に対する傾斜を検知する機能を利用することによって、姿勢制御を自動化し、アクティブに姿勢制御を行うことにより、人的及び機械的要因による影響を受けることなく、迅速かつ正確に姿勢制御を行うことができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、センサには、互いに直交する3軸の加速度を計測するサーボ型加速度計を用いることによって、フィードバック制御により姿勢制御を行うことができることとなり、より一層、迅速かつ正確に姿勢制御を行うことができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明と同様の効果が得られることは無論のこと、回動手段には、第1回動軸を介して外枠体を回動させる第1駆動モータと、第2回動軸を介して内枠体を回動させる第2駆動モータと、を備えることにより、好適にセンサの姿勢制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明である地震計の最良の形態について詳細に説明する。
図1に示すように、地震計100は、ジンバル機構10と、クランプ機構20と、サーボ型加速度計30と、制御部40と、を備えている。
【0013】
ジンバル機構10は、例えば、図2(a)、(b)に示すように、地震計100のケース1の内部に第1回動軸3を介して支持された外枠体2と、外枠体2の内側に第2回動軸5を介して支持された内枠体4と、外枠体2を回動させる第1駆動モータ6と、内枠体4を回動させる第2駆動モータ7と、を備えている。
これにより、第1駆動モータ6及び第2駆動モータ7は、回動手段として機能する。
また、内枠体4には、台部材が用いられ、サーボ型加速度計30を設置することができる構成となっている。
【0014】
第1回動軸3は、ケース1と第1回動軸3との間に軸受け3aが組み込まれることにより回動可能となるとともに、第2回動軸5は、外枠体2と第2回動軸5との間に軸受け5aが組み込まれることにより回動可能となる。また、第1回動軸3と第2回動軸5とは直交しているので、第2回動軸5を介して支持された内枠体4は、所要の姿勢へ好適に制御を行うことができる。
【0015】
クランプ機構20は、例えば、図2(a)、(b)に示すように、クランプ力発生機構としてのモータ21と、モータ21により駆動する第1クランプ片22と、第1回動軸3に板バネ24を介して取り付けられた中間摩擦片23と、内枠体4に固着された第2クランプ片25とが設けられている。
【0016】
モータ21は、例えば、図2(a)、(b)に示すように、地震計100のケース1の内壁に装着されている。
【0017】
第1クランプ片22は、例えば、図2(a)に示すように、第1回動軸3の両側方に夫々設けられ、モータ21により、第1回動軸3の軸方向(図中、Y軸方向)に駆動する。
【0018】
中間摩擦片23は、例えば、図2(a)に示すように、第1回動軸3に関して対称に対をなし、第1クランプ片22の夫々と対向する位置に設けられている。また、中間摩擦片23は、外枠体2に設けられた孔部2aをくぐるように配設されるとともに、中間摩擦片23の両端部が夫々第1回動軸3に備えられた板バネ24を介して取り付けられている。
【0019】
第2クランプ片25は、例えば、図2(a)に示すように、内枠体4の両端部に設けられるとともに、中間摩擦片23の夫々と接触し得る位置に設けられている。
【0020】
そして、モータ21により、第1クランプ片22、中間摩擦片23及び第2クランプ片25を介して、第2クランプ片25が固着された内枠体4にクランプ力が伝達され、外枠体2及び内枠体4の回動を停止させることができる。
これにより、クランプ機構20は、回動停止手段として機能する。
【0021】
サーボ型加速度計30は、例えば、図2(a)、(b)に示すように、互いに直交する、東西方向(x成分)用のサーボ型加速度計30aと、南北方向(y成分)用のサーボ型加速度計30bと、上下方向(z成分)用のサーボ型加速度計30cと、を備えており、内枠体4に設置されている。
サーボ型加速度計30は、バネにより往復可能に支持された振子が中立位置に設けられている。そして、地震が発生して振子に加速度が加えられ、振子が中立位置からずれると、当該サーボ型加速度計30に備えられた変位検出器により、変位が検出され、検出された当該変位に応じて、当該サーボ型加速度計30に備えられたサーボアンプは、振子を絶えず中立位置に保持するように、当該振子に備えられたコイルに電流を流してフィードバック制御を行い、この時のコイルに供給された電流の値に比例した電圧、あるいは電流を出力し、この出力を計測することによって、加速度を検出する。
従って、サーボ型加速度計30は、サーボ型加速度計30aと、サーボ型加速度計30bと、サーボ型加速度計30cの各振子の中立位置からの変位に応じて、当該振子を絶えず中立位置に保持するようにフィードバック制御を行い、地震による振動を計測するとともに、サーボ型加速度計30aと、サーボ型加速度計30bの各振子の中立位置からの変位に基づき、重力方向に対する傾斜を検知することが可能である。
これにより、サーボ型加速度計30は、内枠体4に設置された状態で、地震動を計測する機能と重力方向に対する傾斜を検知する機能とを備えるセンサとして機能する。
【0022】
制御部40は、図1に示すように、CPU(Central Processing Unit)41、RAM(Random Access Memory)42、記憶部43等を備えて構成され、記憶部43に記憶された所定のプログラムが実行されることにより、所定の動作を行うため予め設定された所定の動作条件に基づく各部の動作制御を行う機能を有する。
【0023】
CPU41は、記憶部43に格納された処理プログラム等を読み出して、RAM42に展開して実行することにより、地震計100全体の制御を行う。
【0024】
RAM42は、CPU41により実行された処理プログラム等を、RAM42内のプログラム格納領域に展開するとともに、入力データや上記処理プログラムが実行される際に生じる処理結果等をデータ格納領域に格納する。
【0025】
記憶部43は、例えば、プログラムやデータ等が予め記憶されている記録媒体(図示省略)を有しており、この記録媒体は、例えば、半導体メモリ等で構成されている。また、記憶部43は、CPU41が地震計100全体を制御する機能を実現させるための各種データ,各種処理プログラム,これらプログラムの実行により処理されたデータ等を記憶する。より具体的には、記憶部43は、例えば、図1に示すように、フィードバック制御プログラム43a、判断プログラム43b、回動停止制御プログラム43c、地震動計測制御プログラム43d、切替プログラム43e等を格納している。
【0026】
フィードバック制御プログラム43aは、CPU41に、フィードバック制御を行う機能を実現させるプログラムである。
具体的には、例えば、サーボ型加速度計30a及びサーボ型加速度計30bにより重力方向に対する傾斜が検知された場合、サーボ型加速度計30a及びサーボ型加速度計30bからの出力結果に基づいて、CPU41は、フィードバック制御プログラム43aを実行することにより、内枠体4に設置されたサーボ型加速度計30a及びサーボ型加速度計30bが重力方向に対して水平となるように第1駆動モータ6及び第2駆動モータ7を駆動させてフィードバック制御を行う。
CPU41は、かかるフィードバック制御プログラム43aを実行することで、フィードバック制御手段として機能する。
【0027】
判断プログラム43bは、CPU41に、内枠体4が水平になったか否かを判断する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、例えば、CPU41がフィードバック制御プログラム43aを実行した際、サーボ型加速度計30a及びサーボ型加速度計30bからの重力方向に対する傾斜についての出力結果に基づいて、内枠体4が水平になったか否かを判断する。
CPU41は、かかる判断プログラム43bを実行することで、判断手段として機能する。
【0028】
回動停止制御プログラム43cは、CPU41に、回動停止制御する機能を実現させるプログラムである。
具体的には、例えば、判断プログラム43bの実行により内枠体4が水平になったと判断された場合に、CPU41は、回動停止制御プログラム43cを実行することによって、クランプ機構20により外枠体2及び内枠体4の回動を停止させる。
CPU41は、かかる回動停止制御プログラム43cを実行することで、回動停止制御手段として機能する。
【0029】
地震動計測制御プログラム43dは、CPU41に、サーボ型加速度計30に地震動の計測を行わせる機能を実現させるプログラムである。
具体的には、例えば、回動停止制御プログラム43cの実行により、クランプ機構20による外枠体2及び内枠体4の回動が停止され、後述する切替プログラム43eの実行により、地震動計測制御プログラム43dによる制御に切り替えられた場合、CPU41は、地震動計測制御プログラム43dを実行することによって、サーボ型加速度計30に地震動の計測を行わせる。
CPU41は、かかる地震動計測制御プログラム43dを実行することで、地震動計測制御手段として機能する。
【0030】
切替プログラム43eは、CPU41に、サーボ型加速度計30の切替制御を行う機能を実現させるプログラムである。
具体的には、例えば、回動停止制御プログラム43cの実行により、クランプ機構20による外枠体2及び内枠体4の回動停止が解除されている場合、CPU41は、切替プログラム43eを実行することによって、フィードバック制御プログラム43aによる制御に切り替えるとともに、回動停止制御プログラム43cの実行により、クランプ機構20による外枠体2及び内枠体4の回動が停止された場合、CPU41は、切替プログラム43eを実行することによって、地震動計測制御プログラム43dによる制御に切り替える
CPU41は、かかる切替プログラム43eを実行することで、切替手段として機能する。
【0031】
次に、地震計100による姿勢制御方法について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0032】
まず、ステップS1において、作業者は、地震計100を所望の計測場所に設置する(ステップS1)。
【0033】
次いで、ステップS2において、作業者は、クランプ機構20による外枠体2及び内枠体4の回動の停止を解除する(ステップS2)。
【0034】
次いで、ステップS3において、CPU41は、切替プログラム43eを実行することによって、フィードバック制御プログラム43aによる制御に切り替える(ステップS3)。
【0035】
次いで、ステップS4において、CPU41は、フィードバック制御プログラム43aを実行することによって、サーボ型加速度計30の出力結果に基づいて、内枠体4が重力方向に対して水平となるように第1駆動モータ6及び第2駆動モータ7を回動させるフィードバック制御を行う。
【0036】
次いで、ステップS5において、CPU41は、判断プログラム43bを実行することによって、内枠体4が水平になったと判断した場合(ステップS5;Yes)、ステップS6へ移行する。一方、CPU41は、判断プログラム43bを実行することによって、内枠体4が水平になっていないと判断した場合(ステップS5;No)、ステップS4へ戻る。
【0037】
次いで、ステップS6において、CPU41は、回動停止制御プログラム43cを実行することにより、クランプ機構20により外枠体2及び内枠体4の回動を停止させる(ステップS6)。
【0038】
次いで、ステップS7において、CPU41は、切替プログラム43eを実行することにより、地震動計測制御プログラム43dによる制御に切り替え、本処理を終了する。
【0039】
本発明に係る地震計100によれば、CPU41は、フィードバック制御プログラム43aを実行することによって、サーボ型加速度計30の出力結果に基づいて、内枠体4が重力方向に対して水平となるように第1駆動モータ6及び第2駆動モータ7を回動させることができ、CPU41は、判断プログラム43bを実行することによって、サーボ型加速度計30の出力結果に基づいて、内枠体4が水平となったか否かを判断することができ、判断プログラム43bの実行により内枠体4が水平になったと判断された場合に、CPU41は、回動停止制御プログラム43cを実行することによって、クランプ機構20により外枠体2及び内枠体4の回動を停止させることができ、CPU41は、地震動計測制御プログラム43dを実行することによって、サーボ型加速度計30に地震動の計測を行わせることができ、回動停止制御プログラム43cの実行により、クランプ機構20による外枠体2及び内枠体4の回動停止が解除されている場合、CPU41は、切替プログラム43eを実行することによって、フィードバック制御プログラム43aによる制御に切り替えるとともに、回動停止制御プログラム43cの実行により、クランプ機構20による外枠体2及び内枠体4の回動が停止された場合、CPU41は、切替プログラム43eを実行することによって、地震動計測制御プログラム43dによる制御に切り替えることができる。
従って、サーボ型加速度計30が有する重力方向に対する傾斜を検知する機能を利用することによって、姿勢制御を自動化し、アクティブに姿勢制御を行うことにより、人的及び機械的要因による影響を受けることなく、迅速かつ正確に姿勢制御を行うことができる。
また、センサとして、互いに直交する3軸の加速度を計測するサーボ型加速度計30を用いることによって、フィードバック制御により姿勢制御を行うことができることとなり、より一層、迅速かつ正確に姿勢制御を行うことができる。
さらに、回動手段として、第1回動軸3を介して外枠体2を回動させる第1駆動モータ6と、第2回動軸5を介して内枠体4を回動させる第2駆動モータ7と、を備えることにより、好適にサーボ型加速度計30の姿勢制御を行うことができる。
【0040】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、センサは、サーボ型加速度計に限らず、地震動を検知する機能と重力方向に対する傾斜を検知する機能とを備えるものであれば良い。また、クランプ機構は、ステッピングモータを用いることにより、回動手段として機能させるとともに回動停止手段としても機能させる設計であっても良い。その他、本発明は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で自由に変更、改良が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る地震計のブロック図である。
【図2】本発明に係る地震計におけるジンバル機構及びクランプ機構の主要部を説明する図であり、(a)はその平面図、(b)はその縦断面図である。
【図3】本発明に係る地震計の姿勢制御方法を説明するフローチャート図である。
【符号の説明】
【0042】
100 地震計
10 ジンバル機構
1 ケース
2 外枠体
3 第1回動軸
4 内枠体
5 第2回動軸
6 第1駆動モータ(回動手段)
7 第2駆動モータ(回動手段)
20 クランプ機構(回動停止手段)
21 モータ(クランプ力発生機構)
30 サーボ型加速度計(センサ)
40 制御部
41 CPU(フィードバック制御手段、判断手段、回動停止制御手段、地震動計測制御手段、切替手段)
43 記憶部
43a フィードバック制御プログラム(フィードバック制御手段)
43b 判断プログラム(判断手段)
43c 回動停止制御プログラム(回動停止制御手段)
43d 地震動計測制御プログラム(地震動計測制御手段)
43e 切替プログラム(切替手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの内部に第1回動軸を介して支持された外枠体と、当該外枠体の内側に第2回動軸を介して支持された内枠体と、を備えたジンバル機構と、
前記外枠体及び前記内枠体を回動させる回動手段と、
前記外枠体及び前記内枠体の回動を停止させる回動停止手段と、
前記内枠体に設置された状態で、地震動を計測する機能と重力方向に対する傾斜を検知する機能とを備えるセンサと、
前記センサの出力結果に基づいて、前記内枠体が重力方向に対して水平となるように前記回動手段を回動させるフィードバック制御を行うフィードバック制御手段と、
前記センサの出力結果に基づいて、前記内枠体が水平となったか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により前記内枠体が水平になったと判断された場合に、前記回動停止手段により前記外枠体及び前記内枠体の回動を停止させる回動停止制御手段と、
前記センサに地震動の計測を行わせる地震動計測制御手段と、
前記回動停止制御手段により前記回動停止手段による前記外枠体及び前記内枠体の回動停止が解除されている場合、前記フィードバック制御手段による制御に切り替えるとともに、前記回動停止制御手段により前記回動停止手段による前記外枠体及び前記内枠体の回動が停止された場合、前記地震動計測制御手段による制御に切り替える切替手段と、
を備えることを特徴とする地震計。
【請求項2】
前記センサは、互いに直交する3軸の加速度を計測するサーボ型加速度計であることを特徴とする請求項1に記載の地震計。
【請求項3】
前記回動手段は、
前記第1回動軸を介して前記外枠体を回動させる第1駆動モータと、
前記第2回動軸を介して前記内枠体を回動させる第2駆動モータと、
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の地震計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−92384(P2009−92384A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−260157(P2007−260157)
【出願日】平成19年10月3日(2007.10.3)
【出願人】(000137694)株式会社ミツトヨ (979)
【Fターム(参考)】