説明

基地局、移動局、無線通信システム、並びに基地局及び移動局の制御方法

【課題】共有チャネルを介した移動局から基地局への情報の伝送効率を向上させる。
【解決手段】無線通信システム1を構成する基地局10は、複数の移動局20_1〜20_nの内で自局10へ登録される登録移動局20_1〜20_m(m≦n)の数に応じて、各登録移動局20_1〜20_mによる所定種別の情報(例えば、位置情報)の送信間隔を決定する。基地局10は、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局20_1〜20_mによる前記情報の送信タイミングを割り当てる。基地局10は、前記送信間隔及び送信タイミングを、各登録移動局20_1〜20_mへ通知する。この時、基地局10は、前記送信間隔を、自局10の通信エリア11へブロードキャストする。各登録移動局20_1〜20_mは、前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を登録移動局20_1〜20_m間で共有される無線チャネルへ定期的に送出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局、移動局、無線通信システム、並びに基地局及び移動局の制御方法に関し、特に複数の移動局間で共有される無線チャネル(以下、共有チャネルと呼称することがある)を介して、各移動局から基地局への情報伝送を行う技術に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような情報伝送技術の適用例として、基地局側で複数の移動局の位置情報を収集する無線通信システムが挙げられる。この無線通信システムは、各移動局の所在位置を地図上に表示して監視するといった用途に適している。
【0003】
一般に、位置情報の収集は、各移動局が、GPS(Global Positioning System)から取得した位置情報を共有チャネルを介して基地局へ送信することにより行われる。
【0004】
ここで、移動局間で位置情報の送信タイミングが競合してしまうのを回避するため、位置情報の伝送方式として、下記の2つの方式のいずれかが採用されることが多い。
【0005】
[伝送方式1]
本方式は、大略、移動局が基地局からの要求に応じて位置情報を送信するものである。具体的には、基地局は、ポーリング信号を稼働中の全移動局に対して順次に送信し、以て位置情報を要求する。各移動局は、ポーリング信号への応答として、位置情報を基地局へ返信する。
【0006】
[伝送方式2]
本方式は、大略、移動局が位置情報を基地局へ自律的に送信するものである。具体的には、移動局は、基地局で収容可能な移動局の最大数やトラフィックチャネル数等を考慮して予め設定された送信間隔及びタイムマークに従って、位置情報を基地局へ定期的に送信する。ここで、送信間隔は、移動局が位置情報を送信すべき時間間隔を意味する。また、タイムマークは、移動局毎に異なる位置情報の送信タイミングを意味し、UTC(Universal TimeCoordinated:世界標準時)に対するオフセット時間値又はその識別子が設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平6−29897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の無線通信システムにおいて各移動局の所在位置を適切に監視するためには、各移動局による位置情報の送信頻度を出来るだけ高くすることが望ましい。換言すると、移動局から基地局への情報伝送の効率化が必要である。
【0009】
しかしながら、上記の伝送方式1及び2には、情報の伝送効率が低いという課題があった。
【0010】
具体的には、上記の伝送方式1では、基地局から各移動局へのポーリング信号が共有チャネルの帯域を圧迫する。このため、各移動局に十分な情報の送信期間が割り当てられず、情報の伝送効率が低下する(理論上、上記の伝送方式2と比して2倍の通信時間を要する)。なお、参考技術として、特許文献1には、移動局を複数のグループに分割し、基地局がグループ単位且つグループ内の移動局へ順次にポーリングを行う無線通信システムが記載されている。しかしながら、稼働中の全移動局に対して情報送信を要求する場合には、上記の伝送方式1と同様にポーリング信号が共有チャネルの帯域を圧迫し、やはり情報の伝送効率が低下してしまう。
【0011】
一方、上記の伝送方式2では、送信間隔が基地局で収容可能な移動局の最大数に応じて設定される。このため、移動局の稼働状況如何によっては、情報の伝送効率が低下し得る。例えば、基地局で収容可能な移動局の最大数が"180台"であり、各移動局が位置情報の送信に要する時間を"1秒"と仮定する。この場合、送信間隔は"180秒"に設定される。しかしながら、一部の移動局が稼働する条件下では、稼働中の移動局は"180秒"間隔で位置情報を送信しなければならない。換言すると、共有チャネル上に何ら情報が伝送されない多くのアイドル期間が発生する虞がある。
【0012】
従って、本発明は、共有チャネルを介した移動局から基地局への情報の伝送効率を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の目的を達成するため、本発明の第1の態様に係る基地局は、複数の移動局の内で自局へ登録される1以上の登録移動局から、前記登録移動局間で共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を定期的に受信する基地局であり、各移動局との無線通信を行うことが可能な通信部と、前記通信部を制御する制御部とを備える。前記制御部は、前記登録移動局の数に応じて、各登録移動局による前記情報の送信間隔を決定し、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局による前記情報の送信タイミングを割り当て、前記通信部に、前記送信間隔及び送信タイミングを各登録移動局へ通知させる。
好ましくは、前記制御部は、前記通信部に、前記送信間隔を自局の通信エリアへブロードキャストさせると良い。
好ましくは、前記制御部は、各登録移動局に対し、その登録時点において未割当の送信タイミングの内、最も早く到来する送信タイミングを割り当てると良い。
好ましくは、前記制御部は、自局への登録を要求された場合、その要求元の移動局に対する前記送信タイミングの割当及び通知を行うと良い。
好ましくは、前記制御部は、自局からの登録解除を要求された場合、その要求元の登録移動局に対する前記送信タイミングの割当をキャンセルすると良い。
好ましくは、前記制御部は、前記割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含めると良い。
好ましくは、前記制御部は、前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ小さい数まで増加した場合、前記送信間隔を延長し、前記通信部に、前記延長した送信間隔を各登録移動局へ再通知させると良い。
好ましくは、前記制御部は、前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ減少した場合、前記送信間隔を短縮し、前記通信部に、前記短縮した送信間隔を各登録移動局へ再通知させると良い。
好ましくは、前記基地局は、短縮された期間に対応する送信タイミングが割り当てられていた一部の登録移動局を対象として、前記送信タイミングの再割当を行い、前記再割当した送信タイミングを、前記一部の登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、前記制御部は、自局に隣接して設置される他の基地局における移動局の登録状況を監視し、前記監視の結果、各登録移動局が前記他の基地局へ新たに登録されことを検知した場合、前記送信タイミングの割当をキャンセルし、当該割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含めると良い。
前記情報は、例えば、各登録移動局の位置情報である。
【0014】
また、本発明の第2の態様に係る移動局は、自局を基地局へ登録すると共に、他の移動局と共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を前記基地局へ定期的に送信する移動局であり、前記基地局との無線通信を行う通信部と、前記通信部を制御する制御部とを備える。前記制御部は、前記通信部を介して、前記基地局から、前記基地局における登録移動局の数に応じて決定された前記情報の送信間隔と、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように割り当てられた前記情報の送信タイミングとを受信し、前記通信部に対し、前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を前記無線チャネルへ定期的に送出するよう指示する。
好ましくは、前記制御部は、前記基地局への登録に際して、前記通信部に前記基地局へ前記送信タイミングの割当及び通知を要求させると良い。
好ましくは、前記制御部は、前記基地局からの登録解除に際して、前記通信部に前記基地局へ前記送信タイミングの割当をキャンセルするよう要求させると良い。
前記情報は、例えば、前記移動局の位置情報である。
【0015】
また、本発明の第3の態様に係る無線通信システムは、複数の移動局と、前記複数の移動局の内で自局へ登録される1以上の登録移動局から、前記登録移動局間で共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を定期的に受信する基地局とを備える。前記基地局は、前記登録移動局の数に応じて、各登録移動局による前記情報の送信間隔を決定し、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局による前記情報の送信タイミングを割り当て、前記送信間隔及び送信タイミングを、各登録移動局へ通知する。各登録移動局は、前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を前記無線チャネルへ定期的に送出する。
好ましくは、前記基地局は、前記送信間隔を、自局の通信エリアへブロードキャストして各登録移動局へ通知すると良い。
好ましくは、前記基地局は、各登録移動局に対し、その登録時点において未割当の送信タイミングの内、最も早く到来する送信タイミングを割り当てると良い。
好ましくは、各移動局は、前記基地局への登録に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当及び通知を要求すると良い。
好ましくは、各登録移動局は、前記基地局からの登録解除に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当をキャンセルするよう要求すると良い。前記基地局は、当該要求に応じて、前記送信タイミングの割当をキャンセルすると良い。
好ましくは、前記基地局は、前記割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含めると良い。
好ましくは、前記基地局は、前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ小さい数まで増加した場合、前記送信間隔を延長し、前記延長した送信間隔を、各登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、前記基地局は、前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ減少した場合、前記送信間隔を短縮し、前記短縮した送信間隔を、各登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、前記基地局は、短縮された期間に対応する送信タイミングが割り当てられていた一部の登録移動局を対象として、前記送信タイミングの再割当を行い、前記再割当した送信タイミングを、前記一部の登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、前記基地局は、自局に隣接して設置される他の基地局における移動局の登録状況を監視し、前記監視の結果、各登録移動局が前記他の基地局へ新たに登録されことを検知した場合、前記送信タイミングの割当をキャンセルし、当該割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含めると良い。
前記情報は、例えば、各登録移動局の位置情報である。
【0016】
また、本発明の第4の態様に係る基地局の制御方法は、複数の移動局の内で自局へ登録される1以上の登録移動局から、前記登録移動局間で共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を定期的に受信する基地局の制御方法を提供する。この制御方法は、前記登録移動局の数に応じて、各登録移動局による前記情報の送信間隔を決定し、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局による前記情報の送信タイミングを割り当て、前記送信間隔及び送信タイミングを、各登録移動局へ通知することを含む。
好ましくは、前記送信間隔を、前記基地局の通信エリアへブロードキャストして各登録移動局へ通知すると良い。
好ましくは、各登録移動局に対し、その登録時点において未割当の送信タイミングの内、最も早く到来する送信タイミングを割り当てると良い。
好ましくは、前記基地局への登録を要求された場合、その要求元の移動局に対する前記送信タイミングの割当及び通知を行うと良い。
好ましくは、前記基地局からの登録解除を要求された場合、その要求元の登録移動局に対する前記送信タイミングの割当をキャンセルすると良い。
好ましくは、前記割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含めると良い。
好ましくは、前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ小さい数まで増加した場合、前記送信間隔を延長し、前記延長した送信間隔を、各登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ減少した場合、前記送信間隔を短縮し、前記短縮した送信間隔を、各登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、短縮された期間に対応する送信タイミングが割り当てられていた一部の登録移動局を対象として、前記送信タイミングの再割当を行い、前記再割当した送信タイミングを、前記一部の登録移動局へ再通知すると良い。
好ましくは、前記基地局に隣接して設置される他の基地局における移動局の登録状況を監視し、前記監視の結果、各登録移動局が前記他の基地局へ新たに登録されことを検知した場合、前記送信タイミングの割当をキャンセルし、当該割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含めると良い。
好ましくは、前記情報として、各登録移動局の位置情報を受信すると良い。
【0017】
さらに、本発明の第5の態様に係る移動局の制御方法は、自局を基地局へ登録すると共に、他の移動局と共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を前記基地局へ定期的に送信する移動局の制御方法を提供する。この制御方法は、前記基地局から、前記基地局における登録移動局の数に応じて決定された前記情報の送信間隔と、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように割り当てられた前記情報の送信タイミングとを受信し、前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を前記無線チャネルへ定期的に送出することを含む。
好ましくは、前記基地局への登録に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当及び通知を要求すると良い。
好ましくは、前記基地局からの登録解除に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当をキャンセルするよう要求すると良い。
好ましくは、前記情報として、前記移動局の位置情報を送信すると良い。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、共有チャネルを介した移動局から基地局への情報の伝送効率を向上させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1に係る無線通信システムの構成例を示したブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る基地局における、送信間隔の決定処理及び送信タイミングの割当処理の一例を示した図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る基地局の構成例を示したブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る移動局の構成例を示したブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る無線通信システムにおける、基地局への移動局の登録処理及び登録解除処理の一例を示したシーケンス図である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る基地局における、登録処理時の動作例を示したフローチャート図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る基地局における、送信タイミングの割当処理の他の例を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態1に係る基地局における、登録解除処理時の動作例を示したフローチャート図である。
【図9】本発明の実施の形態2に係る無線通信システムの構成例を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る基地局及び移動局、並びにこれらを適用する無線通信システムの実施の形態1及び2を、図1〜図9を参照して説明する。なお、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0021】
[実施の形態1]
図1に示すように、本実施の形態に係る無線通信システム1は、基地局10と、"n台"の移動局20_1〜20_n(以下、符号20で総称することがある)とを含む。ここで、"n"は、基地局10で収容可能な移動局の最大数である。基地局10は、移動局20_1〜20_nの内で自局10へ登録された"m台"(m≦n)の登録移動局20_1〜20_mから、共有チャネルを介して、例えば各登録移動局20_1〜20_mの位置情報を定期的に受信する。
【0022】
なお、基地局10へ登録されていない未登録移動局20_m+1〜20_nには、基地局10により形成されるセル11内に位置しているが稼働中では無い移動局、及び今後セル11内へ進入し得る移動局が含まれる。また、基地局10が登録移動局20_1〜20_mから受信する情報には、位置情報に限らず、各種の情報を用いることができる。このような情報の例としては、移動局の状態に関する情報(例えば、外部機器の接続有無)、移動局で取得されたセンシング情報(例えば、移動局周辺の温度)、移動局がタクシー等の乗客運送用車両に搭載される場合には空車状況に関する情報等が挙げられる。
【0023】
動作においては、図2に示すように、基地局10が、登録移動局の数"m"に応じて、各登録移動局20_1〜20_mによる位置情報の送信間隔TIを決定する。具体的には、基地局10は、送信間隔TIを、各登録移動局が位置情報の送信に要する時間(以下、送信単位時間と呼称することがある)の"m倍"の値に設定する。なお、送信間隔TIには、後述する如く所定のマージン時間を含めても良い。
【0024】
また、基地局10は、各登録移動局20_1〜20_mによる位置情報の送信タイミングとして、送信間隔TI内で登録移動局毎に異なるようにタイムマークTM1〜TMm(以下、符号TMで総称することがある)のいずれか一つを割り当てる。
【0025】
そして、基地局10は、送信間隔TI及びタイムマークTMを、各登録移動局20_1〜20_mへ通知する。この時、基地局10は、送信間隔TIをセル11へブロードキャストすると好適である。具体的には、基地局10は、送信間隔TIを制御チャネルへ送出する。この場合、送信間隔TIを各登録移動局20_1〜20_mへユニキャスト或いはグループキャストするケースと比較して、制御チャネルの帯域を効率良く利用することができる。なお、制御チャネルは、共有チャネルと同一の物理チャネルに時分割でマッピングされても良いし、共有チャネルとは異なる個別の物理チャネルにマッピングされても良い。制御チャネルを共有チャネルと同一の物理チャネルにマッピングする場合、送信間隔TIのグループキャストは、位置情報の伝送効率を改善させる効果にも繋がる。
【0026】
一方、各登録移動局20_1〜20_mは、送信間隔TI及びタイムマークTMに従って、位置情報を共有チャネルへ定期的に送出する。
【0027】
このように、本実施の形態においては、移動局から基地局への情報の送信間隔が、基地局で収容可能な移動局の最大数では無く、基地局へ登録される移動局の数(換言すると、移動局の実稼働数)に則したより短い間隔に設定される。このため、各移動局による情報の送信頻度をより高くすることができ、以て情報の伝送効率を、上記の伝送方式1及び2と比して大幅に向上させることができる。
【0028】
以下、上記の動作を実現する、基地局10及び移動局20の具体的な構成例及び動作例を、図3〜図8を参照して詳細に説明する。
【0029】
図3に示すように、基地局10は、通信部12と、制御部13とを含む。
【0030】
この内、通信部12は、Rx−RF部14と、Tx−RF部15とを備える。Rx−RF部14は、アンテナを介して受信した無線信号に対して増幅、復調、復号化等を含む処理を施し、これにより得たデータ信号を制御部13へ出力する。また、Tx−RF部15は、制御部13から入力されるデータ信号に対して符号化、変調、増幅等を含む処理を施し、これにより得た無線信号をアンテナを介して送出する。なお、図示の例では2つのアンテナが示されているが、1つのアンテナを、共用器等を介してRx−RF部14及びTx−RF部15へ接続しても良い。
【0031】
また、制御部13は、通信部12を制御し、以て後述する如く、移動局20の登録(registration)及び登録解除(deregistration)に関する処理、送信間隔TIの決定処理、タイムマークTMの割当及び割当キャンセルに関する処理、並びに送信間隔TI及びタイムマークTMの移動局20への通知処理を実行する。なお、無線通信システム1を上述した移動局の所在位置を地図上に表示して監視する用途に用いる場合、制御部13は、位置情報を外部サーバへ中継する処理を実行し、以て基地局10を中継局としても機能させる。サーバが無線通信可能なものである場合、制御部13は、Tx−RF部15に、位置情報をサーバへ送信させる。一方、サーバが無線通信不可能なものである場合、制御部13は、例えばIP(Internet Protocol)通信用モジュール(図示せず)に、位置情報をサーバへ送信させる。
【0032】
一方、図4に示すように、移動局20は、通信部21と、制御部22と、GPS受信機23とを含む。
【0033】
この内、通信部21は、Rx−RF部24と、Tx−RF部25とを備える。Rx−RF部24は、アンテナを介して受信した無線信号に対して増幅、復調、復号化等を含む処理を施し、これにより得たデータ信号を制御部22へ出力する。また、Tx−RF部25は、制御部22から入力されるデータ信号に対して符号化、変調、増幅等を含む処理を施し、これにより得た無線信号をアンテナを介して送出する。なお、図示の例では2つのアンテナが示されているが、1つのアンテナを、共用器等を介してRx−RF部24及びTx−RF部25へ接続しても良い。
【0034】
また、制御部22は、通信部21を制御し、以て後述する如く、基地局10への登録及び登録解除に関する処理、並びに送信間隔TI及びタイムマークTMの受信処理を実行する。また、制御部22は、タイムマークTMで示されるタイミングが到来すると、GPS受信機23から出力される位置情報をTx−RF部25へ転送し、以て位置情報を基地局10へ送信する。制御部22は、この送信動作を送信間隔TIの周期で繰り返し行う。
【0035】
なお、GPS受信機23には一般的なGPS受信機を用いることができるため、その詳細な説明を省略する。勿論、移動局20は、GPS受信機23を用いず、種々の電波航法を用いて位置情報を取得しても良い。
【0036】
次に、基地局10及び移動局20の動作例を、図5〜図8を参照して説明する。
【0037】
図5に示すように、移動局20は、電源ONされ稼働状態になると、セルサーチを実行する(ステップS1)。この結果、基地局10のセル11が検出されると、移動局20は、自局のID(identifier)を含むタイムマーク割当要求31を基地局10へ自律的に送信し、以て基地局10への登録を要求する(ステップS2)。なお、タイムマーク割当要求31は、電源ON時に限らず、各種のタイミングをトリガとして送信しても良い。このようなタイミングの例としては、移動局20へのユーザ操作に起因して発生するメッセージの送信時、セル11への進入時等も含まれる。但し、電源ON時又はセル11への進入時に(すなわち、基地局10への登録に際して)タイムマーク割当要求31を自律的に送信すれば、移動局20による情報の送信開始時期が早まり且つユーザ操作が不要である点で好適であろう。
【0038】
基地局10は、タイムマーク割当要求31を受信すると、図6に示す如く動作する。なお、図6の例では、基地局10における収容可能移動局数nを"180台"、移動局20の送信単位時間を"1秒"、送信間隔TIに含めるマージン時間Mを"5秒"(5台分の移動局に対してタイムマークTMを割当可能な時間)、基地局10の起動時における初期送信間隔TIを"60+M秒"(計65台の移動局に対してタイムマークTMを割当可能な間隔)にそれぞれ設定している。但し、これらの設定値は、説明の明確化のための一例に過ぎないことは勿論である。また、図6の例では、基地局10が初期送信間隔TI="60+M秒"をセル11へ既にブロードキャスト済みであるとする。
【0039】
具体的には、まず基地局10は、移動局20からタイムマーク割当要求31を受信すると(ステップS11)、移動局20を自局10へ登録する(ステップS12)。より詳細には、基地局10は、登録移動局数mを"1"だけインクリメントする。また、図示を省略するが、基地局10は、移動局IDをメモリへ記憶する。
【0040】
そして、基地局10は、登録移動局数mが"60台"(送信間隔TI内でタイムマークTMを割当可能な移動局数"65台"よりも、マージン時間に相当する移動局数"5"だけ少ない台数)まで増加したか否かを判定する(ステップS13)。
【0041】
この結果、登録移動局数m<"60台"が成立する場合、基地局10は、移動局20に対して固有のタイムマークTMを割り当てる(ステップS14)。また、図示を省略するが、基地局10は、割り当てたタイムマークTMを、移動局IDと対応付けてメモリへ記憶する。
【0042】
そして、基地局10は、登録OKを示し且つ割り当てたタイムマークTMを含む割当応答32を、移動局20へ送信する(図6のステップS15、及び図5のステップS3)。
【0043】
ここで、基地局10は、図7に示す如くタイムマークTMを割り当てると好適である。具体的には、基地局10が、タイムマークTM3に対応する時刻t0に、移動局20からタイムマーク割当要求31を受信し(ステップS31)、且つ図7に斜線で示す如くタイムマークTM1及びTM3〜TM5が他の登録移動局へ既に割り当て済みであるとする。この時、基地局10は、メモリ内のレコードを検索して未割当のタイムマークTM2、TM7、TM8…を検出すると共に、これらの内で最早の時刻t1に到来するタイムマークTM7を抽出する(ステップS32)。そして、基地局10は、移動局20に対して、抽出したタイムマークTM7を割り当てる(ステップS33)。
【0044】
この場合、移動局20は、基地局10への登録時点から即座に情報の送信を開始することができる。なお、タイムマークTMは、登録移動局毎に異なりさえすれば、他のアルゴリズムに従って割り当てても良い。
【0045】
一方、登録移動局数m="60台"が成立する場合(ステップS16)、基地局10は、送信間隔TIを"120+M秒"へ延長する(ステップS17)。そして、基地局10は、延長した送信間隔TIを、ブロードキャストして各登録移動局へ再通知する(ステップS18)。換言すると、基地局10は、登録移動局数mがタイムマークTMを割当可能な限界数に達するより早く、送信間隔TIを延長する。
【0046】
これにより、電波状況の一時的な変動に因って登録移動局数mが急増する場合(例えば、隣接基地局とのセル境界に位置する移動局が、基地局10へ一斉にハンドオーバして来る場合)であっても、基地局10が送信間隔TIを再通知すべきタイミングを逸してしまうのを防止できる。このため、各登録移動局は、情報伝送を滞り無く継続することができる。
【0047】
そして、基地局10は、上記のステップS14へ進んで、更新後の送信間隔TI内でタイムマークTMを割り当てる。また、基地局10は、上記のステップS15へ進んで、割り当てたタイムマークTMを移動局20へ通知する。
【0048】
この後、登録移動局数m<"120台"が成立する間(ステップS19)、基地局10は、上記のステップS14へ進んで、送信間隔TI内でタイムマークTMを割り当てる。また、基地局10は、上記のステップS15へ進んで、割り当てたタイムマークTMを各登録移動局へ通知する。
【0049】
一方、登録移動局数m="120台"が成立すると(ステップS20)、基地局10は、送信間隔TIを"180秒"へ更に延長する(ステップS21)。そして、基地局10は、上記のステップS18、S14及びS15を順に経由して、延長した送信間隔TIをブロードキャストすると共に、割り当てたタイムマークTMをタイムマーク割当要求31の送信元移動局へ通知する。
【0050】
この後、登録移動局数m≦"180台"が成立する間(ステップS22)、基地局10は、上記のステップS14へ進んで、送信間隔TI内でタイムマークTMを割り当てる。また、基地局10は、上記のステップS15へ進んで、割り当てたタイムマークTMをタイムマーク割当要求31の送信元移動局へ通知する。
【0051】
なお、図示を省略するが、上記の送信単位時間="1秒"を前提として収容可能移動局数nを更に増加させる場合には、送信間隔TIを、"60秒"単位では無く、"3600秒(60分)"の因数となる秒(分)を単位として延長すると良い。この場合、タイムマークTMを重複して割り当てること無く、最大で"7200台"の移動局を基地局10へ登録することができる。
【0052】
図5に戻って、移動局20は、ユーザにより電源OFF操作がなされると(ステップS4)、稼働を終了する前に、移動局IDを含むタイムマーク削除要求33を基地局10へ自律的に送信し、以て基地局10からの登録解除を要求する(ステップS5)。なお、タイムマーク削除要求33は、電源OFF時に限らず、各種のタイミングをトリガとして送信しても良い。
【0053】
基地局10は、タイムマーク削除要求33を受信すると、図8に示す如く動作する。なお、図8の例では、図6と同様、収容可能移動局数nが"180台"、送信単位時間が"1秒"、マージン時間Mが"5秒"にそれぞれ設定されているとする。また、図8の例では、送信間隔TIが"180秒"から減少していく過程を扱っている。
【0054】
具体的には、まず基地局10は、移動局20からタイムマーク削除要求33を受信すると(ステップS41)、移動局20を登録解除する(ステップS42)。より詳細には、基地局10は、登録移動局数mを"1"だけデクリメントする。
【0055】
そして、基地局10は、移動局20に対するタイムマークTMの割当をキャンセルする(ステップS43)。より詳細には、基地局10は、メモリから、移動局IDと、移動局IDに対応付けられたタイムマークTMとを消去する。
【0056】
ここで、基地局10は、割当をキャンセルしたタイムマークTMを新たな登録移動局への割当候補とする。これにより、共有チャネル上に不要なアイドル期間が発生して情報の伝送効率が低下してしまうのを回避できる。
【0057】
そして、基地局10は、登録移動局数mが"120−M台"(送信間隔TI内でタイムマークTMを割当可能な移動局数"120台"よりも、更にマージン時間に相当する移動局数"5"だけ少ない台数)まで減少したか否かを判定する(ステップS44)。
【0058】
この結果、登録移動局数m>"120−M台"が成立する場合、基地局10は、削除OKを示す削除応答34を、移動局20へ送信する(図8のステップS45、及び図5のステップS6)。
【0059】
一方、登録移動局数m="120−M台"が成立する場合(ステップS46)、基地局10は、送信間隔TIを"120+M秒"へ短縮する(ステップS47)。換言すると、基地局10は、登録移動局数mが減少し送信間隔TIを短縮可能になっても、登録移動局数mが更に或る程度減少するまでは送信間隔TIを短縮しない。
【0060】
これにより、電波状況の一時的な変動に因って登録移動局数mが増減する場合(例えば、隣接基地局とのセル境界に位置する登録移動局が、基地局10と隣接基地局の間で頻繁にハンドオーバする場合)であっても、基地局10が、送信間隔TIの短縮及び延長、並びに送信間隔TIの再通知を短期間で繰り返してしまうのを防止できる。従って、基地局10の処理負荷を低減できる。
【0061】
また、タイムマークTM>"120+M秒"を満たす移動局(短縮された期間にタイムマークTMが割り当てられていた移動局)が存在する場合、基地局10は、その移動局に対して、短縮された送信間隔TI内でタイムマークTMを再度割り当て且つ再送する(ステップS48)。これにより、異なる登録移動局に対して同一の送信タイミングが与えられてしまうのを防止できる。
【0062】
そして、基地局10は、短縮した送信間隔TIを、ブロードキャストして各登録移動局へ再通知する(ステップS49)。また、基地局10は、上記のステップS45へ進んで、削除応答34を移動局20へ送信する。
【0063】
この後、登録移動局数m>"60−M台"が成立する間(ステップS50)、基地局10は、上記のステップS45へ進んで、削除応答34をタイムマーク削除要求33の送信元移動局へ送信する。
【0064】
一方、登録移動局数m="60−M台"が成立すると(ステップS51)、基地局10は、送信間隔TIを"60+M秒"へ更に短縮する(ステップS52)。
【0065】
また、タイムマークTM>"60+M秒"を満たす移動局が存在する場合、基地局10は、その移動局に対して、短縮した送信間隔TI内でタイムマークTMを再度割り当て且つ再送する(ステップS53)。そして、基地局10は、上記のステップS49へ進んで、短縮した送信間隔TIをブロードキャストする。また、基地局10は、上記のステップS45へ進んで、削除応答34をタイムマーク削除要求33の送信元移動局へ送信する。
【0066】
この後、登録移動局数m≧"0台"が成立する間(ステップS54)、基地局10は、上記のステップS45へ進んで、削除応答34をタイムマーク削除要求33の送信元移動局へ送信する。
【0067】
[実施の形態2]
図9に示すように、本実施の形態に係る無線通信システム1aは、図1に示した構成に加えて、基地局10に隣接して他の基地局40が設置されている点で、上記の実施の形態1と異なる。
【0068】
動作において、基地局10は、隣接基地局40における移動局の登録状況を監視する。この登録状況の監視に際しては、一般的な手法を採用することができる。例えば、基地局10は、登録状況に関する情報を、外部の位置管理サーバ(図示せず)から取得する。或いは、基地局10は、登録状況に関する情報を、バックボーン回線を介して隣接基地局40から直接取得する。なお、隣接基地局40は、基地局10と同様の機能を有していても良いし、既存の一般的な基地局であっても良い。
【0069】
今、登録移動局20_1〜20_mの内、例えば登録移動局20_mが、隣接基地局40により形成されるセル41内へ移動し、以て隣接基地局40へハンドオーバしたとする。監視の結果、基地局10は、このハンドオーバを検知する。より詳細には、基地局10は、メモリに記憶していた登録移動局20_mのIDを、隣接基地局40における登録状況に関する情報中から検出すると、登録移動局20_mが隣接基地局40へハンドオーバしたと判断する。
【0070】
この時、基地局10は、図8に示した上記のステップS42〜S44及びS46〜S54と同様の処理を実行し、以て登録移動局20_mに対するタイムマークTMの割当をキャンセルする。また、基地局10は、割当をキャンセルしたタイムマークTMを新たな登録移動局への割当候補とする。
【0071】
このように、本実施の形態においては、登録移動局が基地局の通信エリアから退出した場合であっても、共有チャネル上に不要なアイドル期間が発生して情報の伝送効率が低下してしまうのを回避できる。
【0072】
なお、上記の実施の形態によって本発明は限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づき、当業者によって種々の変更が可能なことは明らかである。
【符号の説明】
【0073】
1, 1a 無線通信システム
10 基地局
11 セル(通信エリア)
12, 21 通信部
13, 22 制御部
14, 24 Rx−RF部
15, 25 Tx−RF部
20, 20_1〜20_m, 20_m+1〜20_n 移動局
23 GPS受信機
31 タイムマーク割当要求
32 割当応答
33 タイムマーク削除要求
34 削除応答
40 隣接基地局
41 隣接セル
TI 送信間隔
TM, TM1〜TMm タイムマーク(送信タイミング)
M マージン時間
t0, t1 時刻

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の移動局の内で自局へ登録される1以上の登録移動局から、前記登録移動局間で共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を定期的に受信する基地局であって、
各移動局との無線通信を行うことが可能な通信部と、
前記通信部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記登録移動局の数に応じて、各登録移動局による前記情報の送信間隔を決定し、
前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局による前記情報の送信タイミングを割り当て、
前記通信部に、前記送信間隔及び送信タイミングを各登録移動局へ通知させる、
基地局。
【請求項2】
請求項1において、
前記制御部は、前記通信部に、前記送信間隔を自局の通信エリアへブロードキャストさせる、
ことを特徴とする基地局。
【請求項3】
請求項1又は2において、
前記制御部は、各登録移動局に対し、その登録時点において未割当の送信タイミングの内、最も早く到来する送信タイミングを割り当てる、
ことを特徴とする基地局。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項において、
前記制御部は、自局への登録を要求された場合、その要求元の移動局に対する前記送信タイミングの割当及び通知を行う、
ことを特徴とする基地局。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項において、
前記制御部は、自局からの登録解除を要求された場合、その要求元の登録移動局に対する前記送信タイミングの割当をキャンセルする、
ことを特徴とする基地局。
【請求項6】
請求項5において、
前記制御部は、前記割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含める、
ことを特徴とする基地局。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項において、
前記制御部は、
前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ小さい数まで増加した場合、前記送信間隔を延長し、
前記通信部に、前記延長した送信間隔を各登録移動局へ再通知させる、
ことを特徴とする基地局。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項において、
前記制御部は、
前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ減少した場合、前記送信間隔を短縮し、
前記通信部に、前記短縮した送信間隔を各登録移動局へ再通知させる、
ことを特徴とする基地局。
【請求項9】
請求項8において、
前記基地局は、
短縮された期間に対応する送信タイミングが割り当てられていた一部の登録移動局を対象として、前記送信タイミングの再割当を行い、
前記再割当した送信タイミングを、前記一部の登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする基地局。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項において、
前記制御部は、
自局に隣接して設置される他の基地局における移動局の登録状況を監視し、
前記監視の結果、各登録移動局が前記他の基地局へ新たに登録されことを検知した場合、前記送信タイミングの割当をキャンセルし、
当該割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含める、
ことを特徴とする基地局。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一項において、
前記情報が、各登録移動局の位置情報である、
ことを特徴とする基地局。
【請求項12】
自局を基地局へ登録すると共に、他の移動局と共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を前記基地局へ定期的に送信する移動局であって、
前記基地局との無線通信を行う通信部と、
前記通信部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記通信部を介して、前記基地局から、前記基地局における登録移動局の数に応じて決定された前記情報の送信間隔と、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように割り当てられた前記情報の送信タイミングとを受信し、
前記通信部に対し、前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を前記無線チャネルへ定期的に送出するよう指示する、
移動局。
【請求項13】
請求項12において、
前記制御部は、前記基地局への登録に際して、前記通信部に前記基地局へ前記送信タイミングの割当及び通知を要求させる、
ことを特徴とする移動局。
【請求項14】
請求項12又は13において、
前記制御部は、前記基地局からの登録解除に際して、前記通信部に前記基地局へ前記送信タイミングの割当をキャンセルするよう要求させる、
ことを特徴とする移動局。
【請求項15】
請求項12〜14のいずれか一項において、
前記情報が、前記移動局の位置情報である、
ことを特徴とする移動局。
【請求項16】
複数の移動局と、
前記複数の移動局の内で自局へ登録される1以上の登録移動局から、前記登録移動局間で共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を定期的に受信する基地局と、を備え、
前記基地局は、
前記登録移動局の数に応じて、各登録移動局による前記情報の送信間隔を決定し、
前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局による前記情報の送信タイミングを割り当て、
前記送信間隔及び送信タイミングを、各登録移動局へ通知し、
各登録移動局は、
前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を前記無線チャネルへ定期的に送出する、
無線通信システム。
【請求項17】
請求項16において、
前記基地局は、前記送信間隔を、自局の通信エリアへブロードキャストして各登録移動局へ通知する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項18】
請求項16又は17において、
前記基地局は、各登録移動局に対し、その登録時点において未割当の送信タイミングの内、最も早く到来する送信タイミングを割り当てる、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項19】
請求項16〜18のいずれか一項において、
各移動局は、前記基地局への登録に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当及び通知を要求する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項20】
請求項16〜19のいずれか一項において、
各登録移動局は、前記基地局からの登録解除に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当をキャンセルするよう要求し、
前記基地局は、当該要求に応じて、前記送信タイミングの割当をキャンセルする、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項21】
請求項20において、
前記基地局は、前記割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含める、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項22】
請求項16〜21のいずれか一項において、
前記基地局は、
前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ小さい数まで増加した場合、前記送信間隔を延長し、
前記延長した送信間隔を、各登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項23】
請求項16〜22のいずれか一項において、
前記基地局は、
前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ減少した場合、前記送信間隔を短縮し、
前記短縮した送信間隔を、各登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項24】
請求項23において、
前記基地局は、
短縮された期間に対応する送信タイミングが割り当てられていた一部の登録移動局を対象として、前記送信タイミングの再割当を行い、
前記再割当した送信タイミングを、前記一部の登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項25】
請求項16〜24のいずれか一項において、
前記基地局は、
自局に隣接して設置される他の基地局における移動局の登録状況を監視し、
前記監視の結果、各登録移動局が前記他の基地局へ新たに登録されことを検知した場合、前記送信タイミングの割当をキャンセルし、
当該割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含める、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項26】
請求項16〜25のいずれか一項において、
前記情報が、各登録移動局の位置情報である、
ことを特徴とする無線通信システム。
【請求項27】
複数の移動局の内で自局へ登録される1以上の登録移動局から、前記登録移動局間で共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を定期的に受信する基地局の制御方法であって、
前記登録移動局の数に応じて、各登録移動局による前記情報の送信間隔を決定し、
前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように、各登録移動局による前記情報の送信タイミングを割り当て、
前記送信間隔及び送信タイミングを、各登録移動局へ通知する、
ことを含む基地局の制御方法。
【請求項28】
請求項27において、
前記送信間隔を、前記基地局の通信エリアへブロードキャストして各登録移動局へ通知する、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項29】
請求項27又は28において、
各登録移動局に対し、その登録時点において未割当の送信タイミングの内、最も早く到来する送信タイミングを割り当てる、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項30】
請求項27〜29のいずれか一項において、
前記基地局への登録を要求された場合、その要求元の移動局に対する前記送信タイミングの割当及び通知を行う、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項31】
請求項27〜30のいずれか一項において、
前記基地局からの登録解除を要求された場合、その要求元の登録移動局に対する前記送信タイミングの割当をキャンセルする、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項32】
請求項31において、
前記割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含める、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項33】
請求項27〜32のいずれか一項において、
前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ小さい数まで増加した場合、前記送信間隔を延長し、
前記延長した送信間隔を、各登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項34】
請求項27〜33のいずれか一項において、
前記登録移動局の数が前記送信タイミングを割り当て可能な移動局数より所定数だけ減少した場合、前記送信間隔を短縮し、
前記短縮した送信間隔を、各登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項35】
請求項34において、
短縮された期間に対応する送信タイミングが割り当てられていた一部の登録移動局を対象として、前記送信タイミングの再割当を行い、
前記再割当した送信タイミングを、前記一部の登録移動局へ再通知する、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項36】
請求項27〜35のいずれか一項において、
前記基地局に隣接して設置される他の基地局における移動局の登録状況を監視し、
前記監視の結果、各登録移動局が前記他の基地局へ新たに登録されことを検知した場合、前記送信タイミングの割当をキャンセルし、
当該割当をキャンセルした送信タイミングを、新たな登録移動局への割当候補に含める、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項37】
請求項27〜36のいずれか一項において、
前記情報として、各登録移動局の位置情報を受信する、
ことを特徴とする基地局の制御方法。
【請求項38】
自局を基地局へ登録すると共に、他の移動局と共有される無線チャネルを介して、所定種別の情報を前記基地局へ定期的に送信する移動局の制御方法であって、
前記基地局から、前記基地局における登録移動局の数に応じて決定された前記情報の送信間隔と、前記送信間隔内で登録移動局毎に異なるように割り当てられた前記情報の送信タイミングとを受信し、
前記送信間隔及び送信タイミングに従って、前記情報を前記無線チャネルへ定期的に送出する、
ことを含む移動局の制御方法。
【請求項39】
請求項38において、
前記基地局への登録に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当及び通知を要求する、
ことを特徴とする移動局の制御方法。
【請求項40】
請求項38又は39において、
前記基地局からの登録解除に際して、前記基地局へ前記送信タイミングの割当をキャンセルするよう要求する、
ことを特徴とする移動局の制御方法。
【請求項41】
請求項38〜40のいずれか一項において、
前記情報として、前記移動局の位置情報を送信する、
ことを特徴とする移動局の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−213061(P2012−213061A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−77962(P2011−77962)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】