説明

基板搬送制御システム及び部品実装ライン用工程機

【課題】部品実装ラインへの工程機の設置や取替えを容易に行えるようにする。
【解決手段】各工程機には、前工程機の搬出用コンベア17が基板を搬出可能な状態であるか否かを監視する搬入側カメラ21と、後工程機の搬入用コンベア15が基板を搬入可能な状態であるか否かを監視する搬出側カメラ23を設け、各工程機の制御コンピュータ18は、自機の搬入側カメラ21の画像の処理結果に基づいて前工程機の搬出用コンベア17が基板を搬出可能な状態と判定され且つ自機の搬入用コンベア15が基板を搬入可能な状態になっているときに前工程機の搬出用コンベア17から自機の搬入用コンベア15に基板を搬入し、自機の搬出側カメラ23の画像の処理結果に基づいて後工程機の搬入用コンベア15が基板を搬入可能な状態と判定され且つ自機の搬出用コンベア17が基板を搬出可能な状態になっているときに後工程機の搬入用コンベア15へ基板を搬出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に部品を実装する部品実装ラインを構成する各工程機間の基板の搬入・搬出を制御する基板搬送制御システム及び部品実装ライン用工程機に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
基板に部品を実装する部品実装ラインは、複数の工程機(例えば半田印刷機、部品実装機、検査装置、リフロー装置等)を基板搬送経路に配列して構成している。この部品実装ラインを構成する各工程機は、それぞれ、前工程機(基板搬入側の工程機)から基板を自機に搬入する搬入用コンベア(インバッファ)と、自機から後工程機(基板搬出側の工程機)へ基板を搬出する搬出用コンベア(アウトバッファ)とを備え、各工程機間の基板の搬入・搬出を制御するために、各工程機間を信号線で接続し、前工程機から送信されてくる電気信号を監視することで、前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっており且つ自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているときに該前工程機の搬出用コンベアから自機の搬入用コンベアに基板を搬入し、後工程機から送信されてくる電気信号を監視することで、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを監視して、該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっており且つ自機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているときに自機の搬出用コンベアから該後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出するように構成したものがある(特許文献1〜3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−87136号公報
【特許文献2】特開2008−60450号公報
【特許文献3】特開2003−204193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、部品実装ラインを構成する複数の工程機は、製造元が異なる場合があり、製造元が異なれば、出力する電気信号の電圧や符号等が異なる場合がある。また、製造元が同じでも、機種によって電気信号の電圧や符号等が異なる場合がある。このため、部品実装ラインへの工程機の設置や取替えを行う際に、電気信号の電圧や符号等が異なる場合は、その都度、電気信号の通信回路を変更して電気信号の電圧や符号等を適合させる必要があり、面倒であった。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、部品実装ラインへの工程機の設置や取替えを容易に行うことができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、基板に部品を実装する部品実装ラインを構成する各工程機間の基板の搬入・搬出を制御する基板搬送制御システムにおいて、各工程機は、前工程機から基板を自機に搬入する搬入用コンベアと、自機から後工程機へ基板を搬出する搬出用コンベアと、前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬入側カメラと、前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態(基板搬入待ちの状態)になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬出側カメラと、自機の搬入用コンベア及び搬出用コンベアの動作を制御する制御手段とを備え、各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっており且つ自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているときに該前工程機の搬出用コンベアから自機の搬入用コンベアに基板を搬入し、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを監視して、該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっており且つ自機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているときに自機の搬出用コンベアから該後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出することを特徴とするものである。
【0007】
部品実装ラインを構成する各工程機は、自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かの判断や、自機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かの判断については、自機のみで行えるが、前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かの判断や、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かの判断については、自機のみで行えず、前工程機や後工程機の状態を確認する必要がある。
【0008】
このような事情を考慮して、本発明では、各工程機に、前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを監視する搬入側カメラを設けているため、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて、前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを確認して前工程機の搬出用コンベアから自機の搬入用コンベアに基板を搬入するタイミングを判断できる。また、各工程機に、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを監視する搬出側カメラを設けているため、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを確認して自機の搬出用コンベアから後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出するタイミングを判断できる。このように、各工程機の搬入側カメラと搬出側カメラを用いて各工程機間の基板の搬入・搬出を適正に制御できるため、各工程機間を信号線で接続する必要がなくなり、部品実装ラインの工程機の設置や取替えを容易に行うことができる。
【0009】
この場合、請求項2のように、搬入側カメラは、前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前工程機の搬出用コンベアの基板待機エリアを撮像し、搬出側カメラは、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前記後工程機の搬入用コンベアの基板待機エリアを撮像し、各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記前工程機の搬出用コンベア上に基板が有るか否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベア上に基板が有るときに該前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっていると判断し、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベア上に基板が無く且つ該後工程機の搬入用コンベアが駆動状態であるか否かを監視して、該後工程機の搬入用コンベア上に基板が無く且つ該後工程機の搬入用コンベアが駆動状態であるときに該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっていると判断するようにしても良い。後工程機の搬入用コンベア上に基板が無い場合でも、後工程機の搬入用コンベアが停止した状態になっていれば、後工程機の搬入用コンベアに基板を搬入できないため、後工程機の搬入用コンベア上に基板が無く且つ該後工程機の搬入用コンベアが駆動状態であるときに該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっていると判断するものである。この際、画像処理により搬入用コンベアが駆動状態であるか否かを認識しやすくするために、搬入用コンベアのベルト等(駆動中に回転する部分)に画像認識用のパターン模様等を形成しても良い。
【0010】
或は、請求項3のように、各工程機は、自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを表示する状態表示部を備え、搬出側カメラは、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、後工程機の状態表示部を撮像するようにしても良い。同様に、各工程機は、自機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを表示する搬出側状態表示部を備え、搬入側カメラは、前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前工程機の搬出側状態表示部を撮像するようにしても良い。
【0011】
更に、請求項4のように、搬出側カメラは、後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、後工程機の搬入用コンベアの基板待機エリア及び状態表示部を撮像し、各工程機の制御手段は、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベア上に基板が無いことを確認し且つ前記後工程機の状態表示部が基板を搬入可能な状態を表示していることを確認した後に自機の搬出用コンベアから該後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出するようにしても良い。前述したように、後工程機の搬入用コンベア上に基板が無い場合でも、後工程機の搬入用コンベアが停止した状態になっていれば、後工程機の搬入用コンベアに基板を搬入できないため、状態表示部の表示によって搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを確認するものである。
【0012】
この場合、請求項5のように、状態表示部は、搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かで表示が切り換えられる信号器であり、これを作業者側から目視可能な位置に配置しても良い。このようにすれば、部品実装ラインの生産を管理する作業者が各工程機の信号器(状態表示部)の表示を見て、各工程機の稼働状況を確認することができる。
【0013】
その他、状態表示部として、例えば、搬入用コンベアの入口側に設けられた搬入禁止用ストッパを用いても良い。搬入禁止用ストッパは、搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態(駆動状態)になっているときに、基板の搬入に邪魔にならない位置(搬入許可位置)まで下降し、基板搬入後に基板の搬入を禁止する位置(搬入禁止位置)まで上昇するため、搬入禁止用ストッパを状態表示部として用いて、画像処理により搬入禁止用ストッパが搬入許可位置に下降しているか否を識別することで、搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別できる。
【0014】
また、請求項6のように、搬入側カメラ及び搬出側カメラは、それぞれ撮像した画像を処理する画像処理機能とその画像処理結果に応じた信号を出力する信号出力機能とが一体化された搬入側インテリジェントカメラユニット及び搬出側インテリジェントカメラユニットとして構成され、各工程機の制御手段は、自機の搬入側インテリジェントカメラユニットの出力信号を用いて自機の搬入用コンベアの動作を制御し、自機の搬出側インテリジェントカメラユニットの出力信号を用いて自機の搬出用コンベアの動作を制御するようにしても良い。このように、インテリジェントカメラユニットを用いれば、各工程機の制御手段の演算負荷を軽減できると共に、インテリジェントカメラユニットから従来システムと同様の基板搬入・搬出制御用の電気信号を出力することが可能となり、従来の工程機にも本発明を容易に適用して実施でき、いわゆるレトロフィットも可能である。
【0015】
また、請求項7のように、搬入用コンベア及び搬出用コンベアは、搬送する基板の幅に応じて各コンベアの幅を調整可能に構成され、各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前工程機の搬出用コンベアの幅を監視すると共に、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて後工程機の搬入用コンベアの幅を監視するようにしても良い。このようにすれば、コンベア幅が基板幅と不一致であるか否かを監視して、コンベア幅と基板幅との不一致(例えば段取替えやコンベア幅の調整ミス等)を自動的に検出することができる。
【0016】
また、請求項8のように、基板の所定位置に当該基板に関する情報(例えばボードスキップ情報、基板識別情報等)を記録した情報記録部が設けられ、各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて基板の情報記録部に記録された情報を認識するようにしても良い。このようにすれば、各工程機は、事前に前工程機の搬出用コンベア上で基板の情報記録部に記録された情報を認識できるため、自機内で基板の情報記録部に記録された情報を認識する処理を行う必要がなく、その分、サイクルタイムを短縮できる。
【0017】
尚、請求項9に係る発明は、請求項1に記載の「基板搬送制御システム」と実質的に同じ技術思想を「部品実装ライン用工程機」として記載したものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は本発明の一実施例における部品実装ラインの構成例を示す図である。
【図2】図2は搬出側カメラで撮像した画像を示す図である。
【図3】図3は搬入側インテリジェントカメラユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】図4は搬出側インテリジェントカメラユニットの構成を示すブロック図である。
【図5】図5は基板搬入制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】図6は基板搬出制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を図面を用いて説明する。
まず、図1に基づいて部品実装ラインの構成を説明する。
基板11に部品を実装する部品実装ラインは、複数台の工程機12〜14を基板11の搬送方向に配列して構成している。各工程機12〜14は、部品実装基板を生産する各工程に使用する装置であり、例えば、部品実装機、半田印刷機、検査装置、リフロー装置、接着剤塗布装置、フラックス塗布装置等のいずれかである。
【0020】
図1には、3台の工程機12〜14を図示しているが、4台以上の工程機を配列しても良い。各工程機12〜14は、それぞれ、自機の基板搬入側に隣接する工程機が「前工程機」となり、自機の基板搬出側に隣接する工程機が「後工程機」となる。
【0021】
各工程機12〜14は、それぞれ、前工程機から基板11を自機に搬入する搬入用コンベア15(インバッファ)と、搬入用コンベア15から受け渡された基板11に対して部品実装等の作業を行うためのセンタコンベア16(センタバッファ)と、センタコンベア16から受け渡された基板11を後工程機へ搬出する搬出用コンベア17(アウトバッファ)とを基板11の搬送方向に配列した構成となっている。搬入用コンベア15、センタコンベア16及び搬出用コンベア17は、搬送する基板11の幅に応じて各コンベアの幅を調整可能に構成されている。尚、センタコンベア16は、搬入用コンベア15又は搬出用コンベア17と一体化した構成としても良い。
【0022】
部品実装ラインを構成する各工程機12〜14は、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かの判断や、自機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かの判断については、自機のみで行えるが、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かの判断や、後工程機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かの判断については、自機のみで行えず、前工程機や後工程機の状態を確認する必要がある。
【0023】
そこで、各工程機12〜14の基板搬入側には、それぞれ、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬入側カメラ21が設置されている。本実施例では、搬入側カメラ21は、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前工程機の搬出用コンベア17の基板待機エリアを撮像し、各工程機12〜14の制御コンピュータ18(制御手段)は、自機の搬入側カメラ21で撮像した画像の処理結果に基づいて前工程機の搬出用コンベア17上に基板11が有る(待機する)か否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベア17上に基板11が有るときに該前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっていると判断するようにしている。
【0024】
更に、各工程機12〜14の基板搬入側には、それぞれ、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態(基板搬入待ちの状態)になっているか否かを表示する状態表示部として信号器22が作業者側から目視可能な位置に設置されている。この信号器22は、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になったときに点灯(又は消灯)し、基板搬入後に消灯(又は点灯)する。搬入用コンベア15上に基板11が無い場合でも、搬入用コンベア15が停止した状態になっていれば、搬入用コンベア15に基板11を搬入できないため、信号器22によって搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを表示するものである。尚、信号器22は、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態であるか否かで、発光色を例えば青色と赤色で切り換えるようにしても良い。
【0025】
各工程機12〜14の基板搬出側には、それぞれ、後工程機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬出側カメラ23が設置されている。本実施例では、搬出側カメラ23は、後工程機の搬入用コンベア15が基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、後工程機の搬入用コンベア15の基板待機エリア及び信号器22を撮像し(図2参照)、各工程機12〜14の制御コンピュータ18は、自機の搬出側カメラ23で撮像した画像の処理結果に基づいて後工程機の搬入用コンベア15上に基板11が無いことを確認し且つ後工程機の信号器22が点灯している(基板11を搬入可能な状態を表示している)ことを確認した後に自機の搬出用コンベア17から後工程機の搬入用コンベア15へ基板11を搬出するようにしている。
【0026】
図2に示すように、搬出側カメラ23で撮像した画像を処理する際に、搬入用コンベア15上の基板待機エリアを「基板有無検出エリア」として設定すると共に、信号器22の存在エリアを「信号器検出エリア」として設定し、更に、搬入用コンベア15の全幅に跨がるように「コンベア幅検出エリア」を設定している。画像処理により搬入用コンベア15上の基板11の有無を判定する場合は、例えば、基板有無検出エリアの平均輝度を演算して、基板有無検出エリアの平均輝度を判定しきい値と比較して搬入用コンベア15上の基板11の有無を判定したり、基板有無検出エリアの輝度変化率(演算周期当たりの輝度変化量)を演算して、基板有無検出エリアの輝度変化率を判定しきい値と比較して搬入用コンベア15上の基板11の有無を判定しても良い。同様に、信号器22の点灯/消灯の判定についても、信号器検出エリアの平均輝度又は輝度変化率を判定しきい値と比較して信号器22の点灯/消灯を判定すれば良い。搬入用コンベア15の幅を計測する場合は、搬出側カメラ23で撮像した画像のうちのコンベア幅検出エリアを画像処理して搬入用コンベア15の幅方向両端を認識して搬入用コンベア15の幅を計測すれば良い。
【0027】
また、搬入側カメラ21で撮像した画像についても、搬出用コンベア17上の基板待機エリアを「基板有無検出エリア」として設定し、基板有無検出エリアの平均輝度又は輝度変化率を演算して、搬出用コンベア17上の基板11の有無を判定するようにすれば良い。この場合も、搬出用コンベア17の全幅に跨がるように「コンベア幅検出エリア」を設定し、搬入側カメラ21で撮像した画像のうちのコンベア幅検出エリアを画像処理して搬出用コンベア17の幅方向両端を認識して搬出用コンベア17の幅を計測するようにしても良い。
【0028】
各工程機12〜14の制御コンピュータ18は、自機の搬入側カメラ21で撮像した画像の処理結果に基づいて前工程機の搬出用コンベア17の幅を監視すると共に、自機の搬出側カメラ23で撮像した画像の処理結果に基づいて後工程機の搬入用コンベア15の幅を監視するようにしている。このようにすれば、コンベア幅が基板幅と不一致であるか否かを監視して、コンベア幅と基板幅との不一致(例えば段取替えやコンベア幅の調整ミス等)を自動的に検出することができる。
【0029】
ところで、図2に示す基板11は、部品実装後に最終的に分割される複数のボード(回路基板)が一体に形成された多数個取り基板であり、いずれかのボードへの部品実装をスキップする場合に、スキップするボードの情報が記録されたボードスキップ情報が基板11の所定位置に、印刷、ラベル貼着、着色等で記録されている。その他、基板11の所定位置には、基板識別情報(基板ID)が印刷、ラベル貼着等で記録されている。
【0030】
そこで、本実施例では、搬入側カメラ21で撮像した画像を処理する際に、基板11に関する情報(例えばボードスキップ情報、基板識別情報等)が記録された情報記録部が存在するエリアを「情報認識エリア」として設定し、この情報認識エリアの画像を処理することで、情報記録部に記録された情報を認識して、基板11に関するボードスキップ情報、基板識別情報等を取得するようにしている。このようにすれば、各工程機12〜14は、事前に前工程機の搬出用コンベア17上で基板11の情報記録部に記録された情報を認識できるため、自機内で基板11の情報記録部に記録された情報を認識する処理を行う必要がなく、その分、サイクルタイムを短縮できる。
【0031】
この場合、搬入側カメラ21と搬出側カメラ23で撮像した画像内に設定する基板有無検出エリア、信号器検出エリア、コンベア幅検出エリア、情報認識エリアは、基板11の種類に応じて自動的に設定するようにしても良いし、作業者が自由に設定するようにしても良い。各エリアを自動設定する場合は、基板11の種類を変更した後の最初の画像処理で、基板11の位置、信号器22の位置、各コンベア15,17の位置、基板11の情報記録部の位置をそれぞれ認識して各エリアを自動設定するようにすれば良い。
【0032】
また、本実施例では、図3及び図4に示すように、搬入側カメラ21と搬出側カメラ23は、それぞれ撮像した画像を処理する画像処理機能とその画像処理結果に応じた信号を出力する信号出力機能とが一体化された搬入側インテリジェントカメラユニット25及び搬出側インテリジェントカメラユニット26として構成されている。
【0033】
図3、図4に示すように、搬入側インテリジェントカメラユニット25と搬出側インテリジェントカメラユニット26は、それぞれ、搬入側カメラ21、搬出側カメラ23から出力される画像信号をインターフェース回路27を介して画像処理用コンピュータ28に読み込む。この画像処理用コンピュータ28は、CPU29、ROM30、RAM31等のメモリを内蔵し、読み込んだ画像信号をRAM31等のメモリに一時的に記憶しながら、ROM30に記憶された画像処理プログラムに従って上述した画像処理を実行して、その画像処理結果に応じた信号を通信回路32から自機の制御コンピュータ18に送信する。画像処理用コンピュータ28には、外部のコンピュータ等とUSB接続するUSB回路33が設けられ、外部のコンピュータ等を画像処理用コンピュータ28にUSB接続して基板有無検出エリア等の各エリアを自由に設定できるようになっている。
【0034】
各工程機12〜14の制御コンピュータ18は、図5の基板搬入制御プログラムと図6は基板搬出制御プログラムを実行することで、自機の搬入側インテリジェントカメラユニット25の出力信号を用いて自機の搬入用コンベア15の動作を制御し、自機の搬出側インテリジェントカメラユニット26の出力信号を用いて自機の搬出用コンベア17の動作を制御する。以下、各プログラムの制御内容を説明する。
【0035】
[基板搬入制御プログラム]
図5の基板搬入制御プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、搬入側インテリジェントカメラユニット25の出力信号を読み込み、次のステップ102で、搬入側インテリジェントカメラユニット25の出力信号に基づいて前工程機の搬出用コンベア17上に基板11が有るか否か(前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否か)を判定する。その結果、前工程機の搬出用コンベア17上に基板11が無いと判定されれば、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっていないと判断して、上記ステップ101の処理に戻る。これにより、前工程機の搬出用コンベア17上に基板11が有ると判定されるまで、搬入側インテリジェントカメラユニット25の出力信号を読み込む処理を所定周期で繰り返す。
【0036】
その後、上記ステップ102で、前工程機の搬出用コンベア17上に基板11が有ると判定された時点で、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になったと判断して、ステップ103に進み、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態であるか否かを自機の制御状態(自機の搬入用コンベア15の動作信号やセンサ信号等)に基づいて判定する。その結果、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっていないと判定されれば、基板11を搬入可能な状態になるまで待機する。
【0037】
その後、上記ステップ103で、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になったと判定された時点で、ステップ104に進み、自機の信号器22を点灯して、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっていることを表示する。この後、ステップ105に進み、前工程機の搬出用コンベア17から自機の搬入用コンベア15に基板11が搬入されたか否かを判定し、基板11の搬入が完了するまで自機の信号器22を点灯し続ける。
【0038】
その後、上記ステップ105で、前工程機の搬出用コンベア17から自機の搬入用コンベア15に基板11が搬入されたと判定された時点で、ステップ106に進み、自機の信号器22を消灯して、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっていないことを表示して、上記ステップ101に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0039】
[基板搬出制御プログラム]
図6の基板搬出制御プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、搬出側インテリジェントカメラユニット26の出力信号を読み込み、次のステップ202で、搬出側インテリジェントカメラユニット26の出力信号に基づいて後工程機の搬入用コンベア15上に基板11が無いか否かを判定し、後工程機の搬入用コンベア15上に基板11が有ると判定されれば、上記ステップ201の処理に戻る。これにより、後工程機の搬入用コンベア15上に基板11が無いと判定されるまで、搬出側インテリジェントカメラユニット26の出力信号を読み込む処理を所定の演算周期で繰り返す。
【0040】
その後、上記ステップ202で、後工程機の搬入用コンベア15上に基板11が無いと判定された時点で、ステップ203に進み、後工程機の信号器22が点灯しているか否かを判定することで、後工程機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態(基板搬入待ちの状態)になっているか否かを判断し、後工程機の信号器22が点灯していなければ、後工程機の信号器22が点灯するまで待機する。
【0041】
その後、上記ステップ203で、後工程機の信号器22が点灯していると判定された時点で、後工程機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態(基板搬入待ちの状態)になっていると判断して、ステップ204に進み、自機の搬出用コンベア17上に基板11が有るか否かを自機の制御状態(自機の搬出用コンベア17の動作信号やセンサ信号等)に基づいて判定し、自機の搬出用コンベア17上に基板11が無いと判定されれば、自機の搬出用コンベア17上に基板11が有ると判定されるまで待機する。
【0042】
その後、上記ステップ204で、自機の搬出用コンベア17上に基板11が有ると判定された時点で、ステップ205に進み、自機の搬出用コンベア17を駆動して、自機の搬出用コンベア17上の基板11を後工程機の搬入用コンベア15へ搬出して、ステップ201に戻り、上述した処理を繰り返す。
【0043】
以上説明した本実施例によれば、各工程機12〜14に、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かを監視する搬入側カメラ21を設けているため、自機の搬入側カメラ21で撮像した画像を用いて、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かを確認して前工程機の搬出用コンベア17から自機の搬入用コンベア15に基板を搬入するタイミングを判断できる。また、各工程機12〜14に、後工程機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを監視する搬出側カメラ23を設けているため、自機の搬出側カメラ23で撮像した画像を用いて、後工程機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを確認して自機の搬出用コンベア17から後工程機の搬入用コンベア15へ基板11を搬出するタイミングを判断できる。このように、各工程機12〜14の搬入側カメラ21と搬出側カメラ23を用いて各工程機12〜14間の基板11の搬入・搬出を適正に制御できるため、各工程機12〜14間を信号線で接続する必要がなくなり、部品実装ラインの工程機12〜14の設置や取替えを容易に行うことができる。
【0044】
また、本実施例では、搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを表示する信号器22が作業者側から目視可能な位置に設置されているため、部品実装ラインの生産を管理する作業者が各工程機12〜14の信号器22の表示を見て、各工程機12〜14の稼働状況を確認することができる。
【0045】
尚、搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを表示する状態表示部は、信号器22に限定されず、例えば、搬入用コンベア15の入口側に設けられた搬入禁止用ストッパを用いても良い。搬入禁止用ストッパは、搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態(駆動状態)になっているときに、基板11の搬入に邪魔にならない位置(搬入許可位置)まで下降し、基板搬入後に基板11の搬入を禁止する位置(搬入禁止位置)まで上昇するため、搬入禁止用ストッパを状態表示部として用いて、画像処理により搬入禁止用ストッパが搬入許可位置に下降しているか否を識別することで、搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを識別できる。
【0046】
その他、搬出側カメラ23で撮像した画像を用いて、搬入用コンベア15上に基板11が無く且つ搬入用コンベア15が駆動状態であるか否かを監視して、搬入用コンベア15上に基板11が無く且つ搬入用コンベア15が駆動状態であるときに、搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっていると判断するようにしても良い。画像処理により搬入用コンベア15が駆動状態であるか否かを認識しやすくするために、搬入用コンベア15のベルト等(駆動中に回転する部分)に画像認識用のパターン模様等を形成しても良い。
【0047】
また、本実施例では、搬入側カメラ21及び搬出側カメラ23は、それぞれ撮像した画像を処理する画像処理用コンピュータ28が一体化された搬入側インテリジェントカメラユニット25及び搬出側インテリジェントカメラユニット26として構成されているため、各工程機12〜14の制御コンピュータ18の演算負荷を軽減できると共に、各インテリジェントカメラユニット25,26から従来システムと同様の基板搬入・搬出制御用の電気信号を出力することが可能となり、従来の工程機にも本発明を容易に適用して実施でき、いわゆるレトロフィットも可能である。
【0048】
但し、本発明は、インテリジェントカメラユニット25,26を用いた構成に限定されず、インテリジェント化されていない搬入側カメラや搬出側カメラから出力される画像信号を各工程機12〜14の制御コンピュータ18で画像処理するようにしても良い。
【0049】
また、本実施例では、各工程機12〜14の基板搬入側のみに、自機の搬入用コンベア15が基板11を搬入可能な状態になっているか否かを表示する状態表示部(信号器22)を設けたが、各工程機12〜14の基板搬出側に、自機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かを表示する搬出側状態表示部を設け、搬入側カメラ21は、前工程機の搬出用コンベア17が基板11を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前工程機の搬出側状態表示部を撮像するようにしても良い。
【符号の説明】
【0050】
11…基板、12〜14…工程機、15…搬入用コンベア、16…センタコンベア、17…搬出用コンベア、18…制御コンピュータ(制御手段)、21…搬入側カメラ、22…信号器(状態表示部)、23…搬出側カメラ、25…搬入側インテリジェントカメラユニット、26…搬出側インテリジェントカメラユニット、28…画像処理用コンピュータ、29…CPU、33…USB回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に部品を実装する部品実装ラインを構成する各工程機間の基板の搬入・搬出を制御する基板搬送制御システムにおいて、
各工程機は、前工程機から基板を自機に搬入する搬入用コンベアと、自機から後工程機へ基板を搬出する搬出用コンベアと、前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬入側カメラと、前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬出側カメラと、自機の搬入用コンベア及び搬出用コンベアの動作を制御する制御手段とを備え、
各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっており且つ自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているときに該前工程機の搬出用コンベアから自機の搬入用コンベアに基板を搬入し、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを監視して、該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっており且つ自機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているときに自機の搬出用コンベアから該後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出することを特徴とする基板搬送制御システム。
【請求項2】
前記搬入側カメラは、前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前記前工程機の搬出用コンベアの基板待機エリアを撮像し、
前記搬出側カメラは、前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前記後工程機の搬入用コンベアの基板待機エリアを撮像し、
各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記前工程機の搬出用コンベア上に基板が有るか否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベア上に基板が有るときに該前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっていると判断し、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベア上に基板が無く且つ該後工程機の搬入用コンベアが駆動状態であるか否かを監視して、該後工程機の搬入用コンベア上に基板が無く且つ該後工程機の搬入用コンベアが駆動状態であるときに該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっていると判断することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送制御システム。
【請求項3】
各工程機は、自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを表示する状態表示部を備え、
前記搬出側カメラは、前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前記後工程機の状態表示部を撮像することを特徴とする請求項1に記載の基板搬送制御システム。
【請求項4】
前記搬出側カメラは、前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分として、前記後工程機の搬入用コンベアの基板待機エリア及び前記状態表示部を撮像し、
各工程機の制御手段は、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベア上に基板が無いことを確認し且つ前記後工程機の状態表示部が基板を搬入可能な状態を表示していることを確認した後に自機の搬出用コンベアから該後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出することを特徴とする請求項3に記載の基板搬送制御システム。
【請求項5】
前記状態表示部は、前記搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かで表示が切り換えられる信号器であり、作業者側から目視可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項3又は4に記載の基板搬送制御システム。
【請求項6】
前記搬入側カメラ及び前記搬出側カメラは、それぞれ撮像した画像を処理する画像処理機能とその画像処理結果に応じた信号を出力する信号出力機能とが一体化された搬入側インテリジェントカメラユニット及び搬出側インテリジェントカメラユニットとして構成され、
各工程機の制御手段は、自機の搬入側インテリジェントカメラユニットの出力信号を用いて自機の搬入用コンベアの動作を制御し、自機の搬出側インテリジェントカメラユニットの出力信号を用いて自機の搬出用コンベアの動作を制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の基板搬送制御システム。
【請求項7】
前記搬入用コンベア及び前記搬出用コンベアは、搬送する基板の幅に応じて各コンベアの幅を調整可能に構成され、
各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記前工程機の搬出用コンベアの幅を監視すると共に、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベアの幅を監視することを特徴とする請求項2に記載の基板搬送制御システム。
【請求項8】
基板の所定位置に当該基板に関する情報を記録した情報記録部が設けられ、
各工程機の制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて基板の情報記録部に記録された情報を認識することを特徴とする請求項2又は7に記載の基板搬送制御システム。
【請求項9】
基板に部品を実装する部品実装ラインを構成する工程機間に設置される部品実装ライン用工程機において、
前工程機から基板を自機に搬入する搬入用コンベアと、自機から後工程機へ基板を搬出する搬出用コンベアと、前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬入側カメラと、前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを識別可能な部分を撮像する搬出側カメラと、自機の搬入用コンベア及び搬出用コンベアの動作を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、自機の搬入側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているか否かを監視して、該前工程機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっており且つ自機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているときに該前工程機の搬出用コンベアから自機の搬入用コンベアに基板を搬入し、自機の搬出側カメラで撮像した画像の処理結果に基づいて前記後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっているか否かを監視して、該後工程機の搬入用コンベアが基板を搬入可能な状態になっており且つ自機の搬出用コンベアが基板を搬出可能な状態になっているときに自機の搬出用コンベアから該後工程機の搬入用コンベアへ基板を搬出することを特徴とする部品実装ライン用工程機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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