説明

【課題】 本発明は、充填層(10)が多数の充填体又は充填物の態様で配置されている区域(9)と、液(F)を前記充填層(10)に分散させるための液分散器(100)と、液(F)を塔(1)の前記充填層(10)に分散させることのできる前記液分散器(100)の分散室(101)とを有する塔(1)に関する。
【解決手段】 本発明によれば、前記液分散器(100)の前記分散室(101)内に付加的手段(20)が配置されており、前記手段が前記被分散液(F)用の多数の通路(21)を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載した塔(Kolonne)に関する。
【背景技術】
【0002】
このような塔は、充填層が多数の充填体(不規則充填層)の態様又は構造化充填物の態様で配置されている少なくとも1つの区域(規定どおり配置された状態の塔に関して)と、前記区域の上方に配置されて液を前記充填層に分散すべく構成されかつ設けられた液分散器と、被分散液を受容するための液分散器の分散室とを有し、この分散室を介して液を塔の前記充填層に分散させることができる。
【0003】
気相と液相との間で物質交換および熱交換を行う(物質交換塔とも称される)塔は数多くのプロセス技術的応用から知られており、所謂「オンショア(on-shore)」設備においても、所謂「オフショア(off-shore)」設備においても利用される。その際、一般に、大抵が気体状である物質又は混合物質は、塔の縦軸に沿って下から上へと塔の前記充填層内を流れる。大抵が液相(液体)である第2物質又は混合物質は、充填層の上方で供給され、縦軸に沿って上から下へと塔を通過する。その際に両方の物質又は混合物質が充填層の内部で互いに強力に接触し、これにより所望する物質交換又は熱交換が得られる。充填体又は充填物を有するこのような向流装置において重要であるのは、物質交換中又は熱交換中の物質又は混合物質が塔の横断面にわたって互いに一定した割合を有することである。これに関連して、前記充填層(例えば不規則充填体及び/又は構造化充填物)を有する塔では塔の充填層に液を供給するために冒頭に指摘した種類の液分散器が使用される。これに関連して注意すべき点として、このような液分散器の分散の良さもしくは分散品質は物質交換及び/又は熱交換と検討する塔の各充填層の有効性とに影響を及ぼす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−263726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そのことを前提に本発明の課題は、冒頭に指摘した種類の塔において、液分散の分散品質を簡単な手段で改善することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、請求項1の特徴を有する塔によって解決される。
【0007】
それによれば、液分散器の分散品質を改善するために液分散器の分散室内に付加的手段(Mittel)が設けられており、特に固形物や気泡の取り込みを防止しもしくはエネルギーを抑えるためにこの手段は被分散液用に多数の(狭い)通路を形成する。
【0008】
前記手段は好ましくは、(緩く)重配置及び/又は隣接並置される多数の充填要素(充填体)によって、特にボール、ラシヒリング、サドルリング又はサドル体の態様で形成され、こうして充填要素は三次元充填物を形成する。
【0009】
そうする代わりに前記手段は、被分散液(液相)用の多数の前記通路を提供するワイヤ編物又はエキスパンドメタルによって形成しておくことができる。
【0010】
本発明の他の変更態様において、前記手段は被分散液から固体粒子を除去するためのストレーナとして特に平面的要素(又は平面的要素で形成されたユニット)の態様で形成しておくことができ、ストレーナの通過孔の態様の多数の通路を有する。これらの通路は被分散液を流通させるように形成されている。特に、予め定義可能な寸法以上の被分散液に含まれた固体粒子が通路を通過できないでストレーナ(フィルタ)で除去されるように前記通路は仕上げられもしくは寸法設計されている。ストレーナもしくはその要素は主に金属から成る。
【0011】
本発明に係る前記手段は、好ましくは、例えば前記手段によって被分散液に以下の如くに作用するように液分散器の分散室内に配置されている。即ち、被分散液は前記手段によって用意される通路を流通時もしくは充填時に減速され(エネルギー消散)、通路内にある液の運動、特に塔横断面に沿った液の横方向(水平)運動は前記手段との相互作用によって減らされ、通路内に受容された被分散液の(気泡持込み後の)脱気は前記手段が比較的高い有効表面積を提供することによって引き起こされもしくは支援される。
【0012】
これにより、それぞれ塔の分散品質もしくは塔の液分散器の分散品質は著しく改善される。例えば、供給もしくは分散されるべき液が配管から供給される場合、液は流速が普通比較的高いので相応に強い衝撃を塔に持ち込むが、この衝撃は前記手段の減速作用によって緩和され、そのことで液の均一分散が容易となり、こうして分散品質が改善される。
【0013】
例えば、「オフショア」応用の事例が存在する場合、分散室内での横方向液運動、つまり塔の縦軸を横切る運動は(例えば上記不規則充填体の態様又はエキスパンドメタル又はワイヤ編物の態様の)前記手段によって減らされ、特に液波が抑えられる。これにより液面の違いが補償され、こうして塔の横断面にわたって均一な液分散が保証される。
【0014】
被分散液流が例えば気体を含有し又は塔内の所与の条件に基づいて気体が(例えば二相供給流の場合、又は流出液の気体持ち込みによって)分散器に持ち込まれる場合、前記手段は場合によっては本来の液分散前に気体と液との分離(脱気)をもたらし、特に塔の横断面にわたって液の均一分散は保証することができる。
【0015】
さらに、液分散器に持ち込まれる固体粒子は、塔充填層に液を分散させる液分散器の分散孔を閉鎖することがあり、それと共に液分散器を溢れさせることがあるが、ストレーナ(フィルタ)の態様の本発明に係る手段では前記手段で除去することができる。そのことでやはり液分散器の分散品質が改善される。
【0016】
主に分散室が主流路を有し、この主流路は、規定どおり配置された塔における垂線に一致する塔縦軸に沿って、前記塔区域の上方に配置され、液分散器の主流路から出発する分散アームに(被分散)液を分散させるように形成されている。その際、前記手段は主に主流路内及び/又は分散アーム内に配置されている。分散アームはそれ自体塔充填層に液を、しかも塔横断面全体にわたって、分散させるのに役立つ。このため分散アームはそれぞれ相応する分散孔を有し、これらの分散孔を介して液はその下にある塔充填層に与えられる。
【0017】
ストレーナの態様の手段(上記参照)の場合、ストレーナは好ましくは主流路内に配置されており、ストレーナは特に縦に延びて収束する2つの脚部で形成されており、ストレーナは横断面において主流路の底に向かって先細となっている。ストレーナの両方の脚部は例えばエキスパンドメタルで作製しておくことができ、それぞれ伸長方向に沿って延びている。この伸長方向に沿って主流路も縦に延びている。ストレーナの両方の脚部によって形成されて伸長方向に沿って延びるエッジ(自由端領域)は主流路の底の方向を向いている。
【0018】
本発明の他の変更態様において、分散室は特に円筒状分散鍋体として形成しておくことができ、又はそのような分散鍋体を有することができる。分散鍋体は好ましくは分散孔付きの底とこの底から出発する周方向壁体とを有し、分散鍋体内にある被分散液は分散孔を介してさらに下方に送ることができ、もしくは塔充填層に分散させることができる。その際、ストレーナの態様の手段の場合ストレーナは主に漏斗状もしくは円錐状に形成されており、ストレーナは分散鍋体の底を向く先細自由端を形成している。ストレーナは外側周方向縁領域を介して分散鍋体の壁体に固定しておくことができる。
【0019】
さらに分散室は、特に被分散液を集めるための集合室として形成しておくこともでき、もしくはそのような集合室を有することもできる。このような集合室は、好ましくは底とこの底から出発する周方向(場合によっては円筒状の)壁体とを有し、特に気相を集合室に(塔の縦軸に沿って下から上へと)通すための分散器排出部が底から出発している。その際、前記手段は主に分散器排出部の間で集合室の底に当接させて配置されており、前記手段は主に、集合室の底を覆う緩い充填要素から成る(特にボールの態様もしくは上記充填体の態様の)三次元充填物を形成する。液を下方に通過させるために、もしくは液分散のために、集合室の底は少なくとも1つの分散孔を有する。
【0020】
液分散器も当然にそれ自体本発明の主要な考えとして独自に手続追行することができる。このような液分散器は少なくとも以下の特徴を有し、従属請求項に含まれた特徴によって改良することができる。分散室を介して液はその下に配置可能な塔充填層に分散させることができ、液分散器の分散室内に(液分散器の分散品質改善のために)、被分散液用に多数の通路を形成する付加的手段が配置されている。
【0021】
本発明のその他の特徴および利点は図を基に一実施例の以下の図面説明において明らかとする。
【発明の効果】
【0022】
これによりそれぞれ塔の分散品質もしくは塔の液分散器の分散品質は著しく改善される。例えば、供給もしくは分散されるべき液が配管から供給される場合、液は流速が普通比較的高いので相応に強い衝撃を塔に持ち込むが、この衝撃は前記手段の減速作用によって緩和され、そのことで液の均一分散が容易となり、こうして分散品質が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】漏斗状ストレーナの態様の液分散器の分散品質を改善するための手段を有する液分散器の分散鍋体を備えた塔の要部断面図である。
【図2】図1に示す分散鍋体を一部断面で示す斜視図である。
【図3】主流路とそこから出発する分散アームと主流路内に配置されて液分散器の分散品質を改善する縦に延びたストレーナの態様の手段とを有する液分散器を備えた塔の略要部断面図である。
【図4】図3のストレーナに類似したストレーナを有する塔の液分散器を一部断面で示す斜視図である。
【図5】主流路とそこから出発する分散アームとを有する塔の液分散器を一部断面で示す斜視図であり、不規則に配置された充填要素の態様の手段が主流路内と分散アーム内とに設けられている。
【図6】分散器排出部と排出部の間に設けられて液分散器の分散品質を改善する不規則に配置された充填要素の態様の手段とを有する塔の液分散器の集合室を一部断面で示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、図2と合せて、縦軸Lに沿って縦に延びた向流運転用に適した塔1を示しており、この塔は縦軸Lに沿って延びる(円筒状)外殻を有し、塔が少なくとも1つの第1区域9を有し、塔1の充填層は充填体10の不規則層又は構造化充填物10の態様で第1区域内に配置されている。塔1の縦軸Lは‐規定どおり配置された状態の塔1に関して‐垂線Zに一致している。塔1の内部で液相(液体)Fは塔1に充填された不規則充填層もしくは構造化充填物を湿潤し、重力によって下方に流れる。塔1に導入される気相は上方に動く。両方の相は充填層10によって提供される多数の狭い流路内を動くよう強いられているので、両相間の相互作用が高まる。
【0025】
充填層10の縦軸Lを横切って延びる横断面全体にわたって液相Fを極力均一に分散させるために、塔1は充填層10の上方もしくは区域9の上方に液分散器100を有する。塔1が縦軸Lに沿ってもしくは垂線Zに沿って、上下に配置される多数の充填層10を有することは当然可能である。その場合主にそれぞれこのような充填層10の上方に液分散器100が設けられている。
【0026】
図1によれば塔1は鍋形分配器の態様の液分散器100を有し、この液分散器は円筒状分散鍋体の態様の分散室101を有し、この分散室は塔1内で区域9の上方に同軸で配置されている。
【0027】
分散鍋体101が底102を有し、この底から周方向壁体103が出発しており、この壁体が分散鍋体101の開口部を限定し、この開口部を介して分散鍋体101は液Fを充填することができる。液相Fを下方に分散させるために分散鍋体101は主に多数の分散孔104を有し、これらの分散孔は底102に規則的に(特に等距離に)配設されていなければならない。
【0028】
分散鍋体101内に漏斗状ストレーナの態様の手段20が配置されており、この手段はストレーナ20の自由端105に向かって先細となっており、この自由端は分散鍋体101の底102に向き合っている。ストレーナ20が液相F用に多数の通路(通過孔)21を形成し、液相F中にある(一定寸法を超える)固体粒子がストレーナ20で除去され、分散孔104がこのような固体粒子で閉鎖されることは防止される。さらに、ストレーナ20に与えられる液Fはストレーナ20の通路21が比較的小さいので付加的にストレーナによって一定程度沈静化もしくは減速され、このことでもやはり液Fの均一分散が促進される。
【0029】
液Fをストレーナ20に導入するために場合によっては管路150が設けられており、この管路の出口は縦軸Lに沿ってストレーナ20の自由端105の上方に配置されている。
【0030】
図3が示す液分散器100は、図1とは異なり、縦軸Lに垂直に延びる伸長方向Eに沿って延びる主流路110とそこから出発する分散アーム120とを有し、分散アーム120の底122にそれぞれ設けられる分散孔104を介して液相Fは塔1の液相下にある充填層10に分散させることができる。主流路110と分散アーム120は付設された底112又は122から出発する壁体113又は123をそれぞれ有する。
【0031】
主流路110の壁体113が上向きに開口しており、被分散液相Fはやはり、主流路110の上方にその出口を配置された管路150を介して主流路110に導入することができる。導入された液Fを濾過するために(上記参照)、主流路110の実質横断面全体にわたって延びるストレーナ20の態様の手段20が主流路110内に配置されており、この手段は伸長方向Eに沿って延びる2つの平面的脚部201、202で形成されており、脚部は主流路110の底112の方向で収束し、ストレーナ20は伸長方向Eに沿って延びるエッジもしくは自由端領域203を有する。ここでも、管路150を介してストレーナ20に供給される液Fはストレーナ20によって付加的に沈静化され(上記参照)、そのことがやはり分散品質を改善する。というのも、密閉分散アーム120内で極力一定した液面の形成がこうして支援されるからである。
【0032】
図4に斜視図で示す液分散器100が分散室101を有し、底112とそこから出発する壁体113とを備えて伸長方向Eに沿って延びる主流路110から複数の分散アーム120が主流路110の両側へと出発しており、分散アームの底122は主流路110の底112と共に伸長平面にあり、分散アーム120の底122から出発する分散アーム120の壁体123は垂線Zに沿って特に主流路110の壁体113と同じ高さを有する。
【0033】
主流路110および場合によっては分散アーム120が上向きに開口しており、図3により被分散液相Fはやはり上から主流路110に導入することができる。主流路110内にやはり図3に示す種類のストレーナ20が配置されており、このストレーナは被分散液Fを濾過するのに役立ち、こうして液分散器100の分散孔104の閉鎖を防止する。そのことで分散器100の分散品質が改善される。
【0034】
図5は図4に示す種類の液分散器100を示しており、図4とは異なり図4に示すストレーナ20が主流路110内に配置されているのでなく、並べてまた上下に位置決めされた多数の充填要素20が主流路110の底112と分散アーム120の底122とを覆い、こうして三次元充填物を形成し、この三次元充填物は被分散液F用に多数の狭い通路21を提供する(個々の充填要素20は相当接している)。そのことで液分散器100の分散品質が促進される。というのも、これにより一方で分散室101に導入される液相Fが減速され、特に横方向運動(波)に関して沈静化されるからである。他方で、充填要素20の総体としての高い効率的表面積によって分散室101の内部で液Fの脱気が支援される。
【0035】
最後に図6が示す液分散器100は集合室として形成された分散室101を有し、もしくはその分散室101が少なくとも1つのこのような集合室を含む。
【0036】
集合室101が底102を有し、この底から周方向壁体103が出発している。底102が多数の長方形通過孔を有し、通過孔の周方向縁からそれぞれ周方向壁体131が垂線Zに沿って出発しており、こうして分散器排出部130が形成され、塔1内を上昇する気相はこの分散器排出部を通して上方に集合室101内に送ることができる。集合室101内で集められた液相Fを分散させるために底102はさらに分散孔104を有し、これらの分散孔を通して液相Fは塔1の集合室101の下方に配置される充填層10の横断面に与えることができる。
【0037】
分散器排出部130の壁体131がそれぞれ排出部開口部132を限定し、塔1内で下方に流れる液相Fが分散器排出部130に入り込むことのないように排出部開口部は場合によっては施蓋しておくことができる。
【0038】
集合室101の底102で個々の分散器排出部130の間に図5に示す種類の多数の充填要素20が並べてまた上下に配置されており、これらの充填要素は集合室101の底102を覆い、三次元充填物を形成する。この三次元充填物は被分散液F用に多数の狭い通路21を提供する。これにより、図5に関連して上で述べたように液分散器100の分散品質が改善される。
【0039】
集合室101は特に塔1の充填層10の下方に配置しておくことができ、流下する液相Fを受容し、底102に配置される分散孔104を介してさらに下方に分散させることができる。この配置では各排出部開口部132を施蓋することができる(上記参照)。図1又は図3に示す種類の管路を介して被分散液相Fを集合室101に供給することも当然可能である。
【符号の説明】
【0040】
1 塔
9 区域
10 充填層
20 手段
21 通路
100 液分散器
101 分散室
102 底
103 壁体
104 分散孔
105 自由端
110 主流路
112 底
113 壁体
120 分散アーム
122 底
123 壁体
130 分散器排出部
131 壁体
132 排出部開口部
150 供給管路
201 脚部
202 脚部
203 自由端領域、エッジ
E 伸長方向
L 縦軸
Z 垂線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
‐ 充填層(10)が多数の充填体又は充填物の態様で配置されている区域(9)と、
‐ 液(F)を前記充填層(10)に分散させるための液分散器(100)と、
‐ 液(F)を塔(1)の前記充填層(10)に分散させることのできる前記液分散器(100)の分散室(101)とを有する塔において、
前記液分散器(100)の前記分散室(101)内に付加的手段(20)が配置されており、
前記手段が前記被分散液(F)用に多数の通路(21)を形成することを特徴とする塔。
【請求項2】
前記手段(20)が、隣接並置及び/又は重畳配置されている多数の充填要素(20)によって特にボール、ラシヒリング、サドルリング及び/又はサドル体の態様で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の塔。
【請求項3】
前記手段(20)が、ワイヤ編物及び/又はエキスパンドメタルによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の塔。
【請求項4】
前記手段(20)は、前記被分散液(F)から固体粒子を除去するためのストレーナとして形成され、特に前記ストレーナ(20)の通過孔の態様の多数の通路(21)を有することを特徴とする請求項1に記載の塔。
【請求項5】
前記ストレーナ(20)が金属から成ることを特徴とする請求項4に記載の塔。
【請求項6】
被分散液(F)が前記手段(20)によって減速され、液運動が前記手段(20)によって減らされ、及び/又は前記通路(21)内に受容された被分散液(F)の脱気が促進されるように、前記手段(20)は前記分散室(101)内に配置されていることを特徴とする先行請求項の何れか1項に記載の塔。
【請求項7】
前記分散室(101)が、前記区域(9)の上方に配置されて液(F)を主流路から出発する分配アーム(120)に分散させる主流路(110)を有し、前記分散アームは液(F)を前記物質交換塔(1)の前記充填層(10)に分散させるようにそれぞれ形成されていることを特徴とする先行請求項の何れか1項に記載の塔。
【請求項8】
前記手段(20)が前記主流路(110)内及び/又は前記分散アーム(120)内に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の塔。
【請求項9】
前記手段(20)が前記ストレーナの態様で前記主流路(110)内に配置されており、前記ストレーナ(20)が特に縦に延びて収束する2つの脚部(201、202)で形成されており、特に両方の前記脚部(201、202)が伸長方向(E)に沿って縦に延設されており、前記伸長方向は主流路(110)がそれに沿って縦に延びている伸長方向(E)と一致していることを特徴とする請求項4、請求項7又は8に記載の塔。
【請求項10】
前記分散室(101)は液(F)を分散させるための分散孔(104)付きの底(102)とそこから出発する周方向壁体(103)とを備えた分散鍋体として形成されており、前記ストレーナ(20)は漏斗状、特に円錐状に形成されており、こうして前記ストレーナ(20)は先細自由端(105)を有し、前記ストレーナ(20)は自由端(105)が前記底(102)の方向を向くように前記分散鍋体(101)内に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の塔。
【請求項11】
前記分散室(101)は被分散液(F)を集めるための集合室として形成され、液(F)を分散させるための分散孔(104)付きの底(102)と前記底(102)から出発する周方向壁体(103)とを有し、気相を前記集合室(101)に通すための分散器排出部(130)が前記底(102)から出発しており、前記手段(20)は特に前記分散器排出部(130)の間で前記集合室(101)の前記底(102)に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の、そして請求項2又は3に帰属する塔。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−130912(P2012−130912A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−279273(P2011−279273)
【出願日】平成23年12月21日(2011.12.21)
【出願人】(391009659)リンデ アクチエンゲゼルシャフト (106)
【氏名又は名称原語表記】Linde Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Klosterhofstrasse 1, D−80331 Muenchen, Germany
【Fターム(参考)】